JPH10122639A - 抗菌吹出口 - Google Patents

抗菌吹出口

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Publication number
JPH10122639A
JPH10122639A JP8293222A JP29322296A JPH10122639A JP H10122639 A JPH10122639 A JP H10122639A JP 8293222 A JP8293222 A JP 8293222A JP 29322296 A JP29322296 A JP 29322296A JP H10122639 A JPH10122639 A JP H10122639A
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JP
Japan
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air
antibacterial
outlet
filter
main body
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Application number
JP8293222A
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English (en)
Inventor
Seiji Miyazaki
清二 宮崎
Kazuhiro Kuroki
和弘 黒木
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Kuken Kogyo Co Ltd
Kucho Giken Kogyo Co Ltd
Original Assignee
Kuken Kogyo Co Ltd
Kucho Giken Kogyo Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、空気調和の対象となる空間におけ
る天井あるいは壁に配置され、この空間に吹出させる空
気調和用の気体から雑菌を除去すると共に、気体の吹出
す方向や到達距離を調整できる抗菌吹出口に関し、吹出
口に抗菌フィルタを配設し、除菌と共に気流の諸調節を
行わせることにより、確実に除菌を行え、且つ部品点数
を減らしてコストダウンが図れ、また、結露が生じても
雑菌の繁殖がなく清浄性を保てる吹出口を提供すること
を目的とする。 【解決手段】 抗菌フィルタ14、15を吹出口本体1
1内部に配設することにより、ダクトやチャンバー内か
ら気体中に飛散した雑菌をも捕捉して増殖を抑制もしく
は除菌することができ、吹出される気体の清浄性を著し
く高められると共に、通風抵抗の異なる抗菌フィルタを
複数交換することで、気流速度を変えて吹出パターンを
変更できることとなり、構造が簡略化でき部品点数を減
らしてコストダウンが図れる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、空気調和の対象と
なる空間における天井あるいは壁に配置され、この空間
に吹出させる空気調和用の気体から雑菌を除去すると共
に、気体の吹出す方向や到達距離を調整できる抗菌吹出
口に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、空気調和設備では、調和空気が
雑菌や異臭を含んでいる場合、これらを空気調和の対象
の空間に拡散して悪影響を及ぼす恐れがあるため、除菌
や脱臭等を行うことがあった。従来、調和空気中から除
菌、脱臭を行う場合には、空気を送風機の近傍に一箇所
配設されたフィルタに通した後、空気調和の対象となる
部屋に配設された吹出口や天井裏のチャンバー等の複数
の機器にダクトを介してそれぞれ送込んでいた。
【0003】このような空気調和設備において、ダクト
やチャンバー等を通じて送られる調和空気を室内に吹出
す吹出口の例として、従来、図8に示すものがある。こ
の図8は従来の吹出口の概略構成断面図を示す。
【0004】図8において従来の吹出口100は、複数
の吹出孔101aが配設され、天井50に設置されるパ
ネル101と、空調ダクト51に接続され、前記パネル
101の裏側に配設される吹出口本体102と、パネル
101の吹出孔101aと同一間隔で通風孔103aを
配設し、パネル101の裏面にスライド自在に配設され
るシャッター103と、このシャッター103をスライ
ド移動させるアクチュエータ104とを備える構成であ
る。
【0005】上記した従来の吹出口100では、アクチ
ュエータ104の作用によりシャッター103をスライ
ドさせ、パネル101の吹出孔101aとシャッター1
03の通風孔103aとの連通具合を調節して開口面積
を決定した。冷房の場合には吹出孔101aの開口面積
を大きくして吹出し速度を小さくし、冷えて重くなった
空気をゆるやかに吹出して室内に分散させ、暖房の場合
には吹出孔101aの開口面積を小さくして吹出し速度
を大きくし、暖まって軽くなった空気を強く吹出して室
内下方まで到達するようにしていた。すなわち、冷房と
暖房のそれぞれの場合で調和空気の吹出しパターンを変
更できるものであった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】従来の吹出口は以上の
ように構成されていたことから、雑菌の除去機能はな
く、フィルタで一度除菌された空気が途中のダクトやチ
ャンバーの内部で菌が混入して汚染された場合には対処
できず、そのまま汚れた空気を吹出してしまう可能性が
あり、除菌が十分に行えないという課題を有した。
【0007】また、吹出口本体102及びパネル101
が、吹出される冷気によって所定値以上に冷却されるこ
とで、吹出される冷気によって誘引された室内の暖気が
パネル101の端部に接触すると、この部分に結露を生
じ、この結露において雑菌が繁殖したりして、室内空気
の汚染につながるという課題を有した。
【0008】さらに、この従来の吹出口100では、パ
ネル101及びシャッター103に、吹出孔101a及
び通風孔103aを互いに塞ぐ部分が必要で、吹出孔1
01a開口面積の合計が吹出口本体102の吹出開口部
102a面積に対して半分程度と、実際に調和空気が吹
出す開口面積が狭く、調和空気が通過する際の抵抗が大
きい上、各吹出孔101aを通過する単位面積当りの空
気量が多く、その分通過の際の流速が速くなり大きな風
切り音が発生するという課題を有した。
【0009】本発明は前記課題を解消するためになされ
たもので、吹出口に抗菌フィルタを配設し、除菌と共に
気流の諸調節を行わせることにより、確実に除菌を行
え、且つ部品点数を減らしてコストダウンが図れ、ま
た、結露が生じても雑菌の繁殖がなく清浄性を保てる吹
出口を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明に係る抗菌吹出口
は、空気調和用の気体が通風されるダクトあるいはチャ
ンバーと連通して配設され、前記気体を空気調和の対象
となる空間へ吹出す吹出開口部を有する吹出口本体と、
前記吹出口本体に通風される気体中の雑菌を抑制又は除
去する抗菌性材の通気体で形成され、当該通気体の通過
抵抗が異なる複数種類を交換可能に前記吹出口本体内部
に配設される抗菌フィルタを備えるものである。このよ
うに本発明においては、抗菌フィルタを吹出口本体内部
に配設することにより、ダクトやチャンバー内から気体
中に飛散した雑菌をも捕捉して増殖を抑制もしくは除菌
することができ、吹出される気体の清浄性を著しく高め
られると共に、通風抵抗の異なる抗菌フィルタを複数交
換することで、気流速度を変えて吹出パターンを変更で
きることとなり、構造が簡略化でき部品点数を減らして
コストダウンが図れる。
【0011】また、本発明に係る抗菌吹出口は必要に応
じて、前記抗菌フィルタが、抗菌性材の通気体で形成さ
れ、吹出口本体の吹出開口部に配設される固定フィルタ
と、抗菌性材の通気体で形成され、前記固定フィルタに
隣接した状態で移動自在に配設される可動フィルタとを
備えてなり、前記固定フィルタに対する可動フィルタの
配設位置及び重ねる数を適宜調整して気流の速度や吹出
す方向を変えて複数の吹出しパターンを得るものであ
る。このように本発明においては、可動フィルタの位置
を変更したり、可動フィルタと固定フィルタの重なりの
面積を変えたりすることにより、吹出し位置及び気流速
度を変えて吹出パターンを変更することができ、吹出パ
ターンの調整作業性が向上する。
【0012】また、本発明に係る抗菌吹出口は必要に応
じて、前記抗菌フィルタが、前記吹出口本体の内周面に
摺接する略筒状体に形成され、当該略筒状体の一の開口
端側が非通気性の素材で閉塞されてなり、他の開口端側
を前記吹出口本体に連通させ、吹出口本体のダクトある
いはチャンバーへの接続開口部からダクトあるいはチャ
ンバー内側に前記略筒状体の一端側を所定長さ突出させ
て配設されるものである。このように本発明において
は、ダクトあるいはチャンバーと吹出口本体との接続部
分で、ダクトあるいはチャンバー内に突出させた風量調
整体の抗菌フィルタ部分の通風面積で風量が決定される
ことにより、風量の調整が容易且つ確実に行えると共
に、ダクトあるいはチャンバー内に突出させた風量調整
体の抗菌フィルタ部分を介して吹出口本体に進入する気
体が、抗菌フィルタ部分における通風抵抗によって圧力
降下することにより、ダクトあるいはチャンバーにおけ
る気流分布のばらつきが大きな圧力降下を経て整流され
ることとなり、除菌及び風量調整と同時に、吹出開口部
における偏流を解消することができる。
【0013】また、本発明に係る抗菌吹出口は必要に応
じて、前記固定フィルタを断面略V字形状の略板状体で
形成し、前記吹出口本体内に収納して通風路全体にわた
って配設すると共に、前記可動フィルタを前記略板状体
にほぼ沿う表面形状の略板状体で形成し、位置調節自在
に1又は複数配設してなり、前記固定フィルタ及び可動
フィルタの重なり具合を調整して複数の吹出しパターン
を得るものである。このように本発明においては、吹出
開口部正面方向に対し抗菌フィルタを断面略V字形状に
配設して抗菌フィルタの実面積を吹出開口部の面積より
大きくしたことにより、フィルタの通風面積をより大き
くとることができることとなり、抗菌フィルタを通過す
る単位面積当りの空気量を少なくして通過抵抗を小さく
できる。また、抗菌フィルタのV字状の屈曲角度を変え
ることで様々な幅の吹出口を有する吹出口本体に対応で
きる。
【0014】また、本発明に係る抗菌吹出口は必要に応
じて、前記吹出口本体が、吹出開口部の周縁部分に抗菌
塗装を施されてなるものである。このように本発明にお
いては、表面に抗菌塗装を施すことにより、結露での雑
菌の繁殖を抑えて清浄性を保持できる。
【0015】また、本発明に係る抗菌吹出口は必要に応
じて、空気調和の対象となる空間から気体を吸込む吸込
開口部及び前記気体を空気調和の対象となる空間へ吹出
す吹出開口部を有する吹出口本体と、前記吹出口本体内
側の吸込開口部と吹出開口部を連通させる通風路の途中
に交換可能に配設され、通過する気体中の雑菌を抑制又
は除去する抗菌性材の通気体で形成される抗菌フィルタ
と、前記通風路に配設され、吸込開口部から吹出開口部
へ向って気体を通風させる送風ファンとを備えるもので
ある。このように本発明においては、抗菌フィルタを吹
出口本体内部に配設することにより、気体を循環させて
空気調和の対象空間内に飛散している雑菌を捕捉して増
殖を抑制もしくは除菌することができ、空間内の清浄性
を著しく高められる。
【0016】また、本発明に係る抗菌吹出口は必要に応
じて、前記吹出口本体が、吸込開口部及び吹出開口部の
周縁部分に抗菌塗装を施されてなるものである。このよ
うに本発明においては、表面に抗菌塗装を施すことによ
り、この部分での雑菌の繁殖を抑えて清浄性を保持でき
る。
【0017】
【発明の実施の形態】
(本発明の第1の実施の形態)以下、本発明の第1の実
施の形態に係る抗菌吹出口を図1に基づいて説明する。
この図1は本実施の形態に係る抗菌吹出口の吹出状態説
明図を示す。
【0018】前記図1に示すように、本実施の形態に係
る抗菌吹出口1は、空調ダクト51より得られる調和空
気を室内に吹出す吹出口本体11と、この吹出口本体1
1の内側に配設されるコーン型の羽根体12と、この羽
根体の上流側で前記吹出口本体11内に複数層に配設さ
れる抗菌フィルタ14、15とを備える構成である。
【0019】前記吹出口本体11は、円筒形状のネック
部11aを形成されると共に、室内側に向って拡開状に
形成される外コーン部11b及び、室内側に開口した吹
出開口部11dを取囲むように形成され、表面に抗菌塗
装を施される縁部11cを有してなる構成である。この
吹出口本体11は、天井50に配設され、ネック部11
aを天井50内で空調ダクト51に接続して調和空気を
取込み、吹出開口部11dから室内に吹出させる構成で
ある。
【0020】前記羽根体12は、拡開状に形成され、同
心状に複数配置されて一体に吹出口本体11の内側に配
設される構成である。羽根体12の空気入口側には、支
持金具13が取付けられ、この支持金具13を吹出口本
体11の内側壁の各受け金具11eに掛けることで、羽
根体12を吹出口本体11の所定位置に保持する。
【0021】前記抗菌フィルタ14、15は、板状の通
気性ウレタンフォームに抗菌剤を付着させた公知の抗菌
性材の通気体で、上層と下層の二層に重ね合せて配設さ
れ、下層の抗菌フィルタ14は通風路の横断面全体に亘
って固定フィルタとして配設され、上層の抗菌フィルタ
15は下層の4分の1程度の大きさに形成された二枚を
下層に沿ってそれぞれスライド自在に可動フィルタとし
て配設した構成である。
【0022】次に、前記構成に基づく抗菌吹出口におけ
る吹出パターン調整動作について説明する。調和空気の
吹出パターンを変える際には、上層の可動の抗菌フィル
タ15をいずれかの所定位置に保持させる。冷房の場合
は、可動の抗菌フィルタ15を通風路の中央に位置した
状態とする。暖房の場合は、同じ抗菌フィルタ15を通
風路の端に寄せた状態とする。
【0023】冷房使用時には、空調ダクト51から送ら
れた冷気が吹出口本体11のネック部11aから入り、
抗菌フィルタ14、15に達し、これを通過していく。
この時、大半の冷気が通風路の端の抗菌フィルタ14、
15の重なりがなく通風抵抗の小さい方を通過して、羽
根体12に沿って横向きに流れながら室内に吹出す。冷
気の流れは室内の空気を誘引し、誘引空気流が生じる。
室内の空気より重い冷気を横向に吹出して天井50から
居住域に達するまでに十分室内に拡散させられることに
加え、冷気が比較的暖かい天井50付近の空気を誘引
し、これらと混合するため、室内空気の冷却効果が大き
く、短時間に室内を冷すことができる。誘引された室内
の空気が縁部11cに接触しても、この部分に抗菌塗装
が施されているために、結露が生じた場合でも雑菌の繁
殖はなく、清潔な状態を維持できる。
【0024】一方、暖房使用時には、空調ダクト51か
ら送られた暖気がネック部11aに入り、暖気が抗菌フ
ィルタ14、15に達し、これを通過していく。この
時、大半の暖気が通風路中央の抗菌フィルタ14、15
の重なりがなく通風抵抗のより小さい方を通過して、吹
出開口部11d中央から下向きに室内に吹出す。室内を
下方に向う暖気の流れは室内の空気を誘引し、誘引空気
流が生じる。室内の空気より軽い暖気を天井50から下
向きに吹出して確実に居住域まで到達させることができ
る上、暖気はより温度の低い室内の空気を誘引し、これ
らと混合するため、室内空気への熱の伝導が促進され、
室内の空気の温度を上げる効果が大きく、短時間に室内
を暖めることができる。
【0025】このように、本実施の形態に係る抗菌吹出
口では、調和空気を抗菌フィルタ14、15に通すこと
で、確実な除菌が行えることに加え、抗菌フィルタ15
の位置調整のみで容易に冷房・暖房それぞれに最適な吹
出パターンへの変更を行うことができ、作業能率が向上
すると共に、構造を単純化することでコストダウンが実
現する。また、冷房時に結露が発生しても雑菌の繁殖を
抑えて室内に悪影響が及ばない。
【0026】なお、前記実施の形態に係る抗菌吹出口に
おいては、上層の抗菌フィルタ15を位置調整して吹出
パターンを変える構成としているが、下層の抗菌フィル
タ14を気流の通過抵抗度の異なるものに交換して調整
を行う構成とすることもでき、冷房・暖房で調和空気の
流れを確実に変えて空調効果を高めることとなる。
【0027】また、前記実施の形態に係る抗菌吹出口に
おいては、上層の抗菌フィルタ15を位置調整するのみ
で吹出パターンを変える構成としているが、位置調整と
共に上層の抗菌フィルタ15を冷房時はフィルタ面積の
小さいもの、暖房時はフィルタ面積の大きいものにそれ
ぞれ交換する構成とすることもでき、冷房時は通風抵抗
の小さい通風面積を広げて吹出速度を遅くし、逆に暖房
時は通風抵抗の小さい通風面積を小さくして吹出速度を
速めて、室内への冷気あるいは暖気の到達範囲を広げて
空調効果をより高めることとなる。
【0028】(本発明の第2の実施の形態)以下、本発
明の第2の実施の形態に係る抗菌吹出口を図2及び図3
に基づいて説明する。この図2は本実施の形態に係る抗
菌吹出口の縦断面図、図3は本実施の形態に係る抗菌吹
出口の要部概略構成図を示す。
【0029】前記各図において本実施の形態に係る抗菌
吹出口2は、一端を調和空気が通風されるチャンバー6
0に連通させて配設され、他端から調和空気を室内に吹
出す略円筒形状の吹出口本体21と、周側面に抗菌フィ
ルタ22aを配設された略円筒体に形成されてなり、前
記吹出口本体21内からチャンバー60内に調節自在に
突出させて配設される風量調整体22と、前記吹出口本
体21の他端側に配設されるコーン型の羽根体23とを
備える構成である。
【0030】前記吹出口本体21は、天井50に配設さ
れ、一端が上流側の空調ダクト51から調和空気を送ら
れる矩形箱状体のチャンバー60に連通しており、他端
には室内側に向って拡開状に形成される外コーン部21
a及び、室内側に開口した吹出開口部21cを取囲むよ
うに形成され、表面に抗菌塗装を施される縁部21bを
有してなる構成である。
【0031】前記風量調整体22は、一方の開口端側を
閉じた略円筒体に形成され、周側部に前記第1の実施の
形態と同様の材質の抗菌フィルタ22aを配設され、こ
の周側部において調和空気を通過させ、吹出口本体21
に流入させる構成である。この風量調整体22は、閉じ
た一端側をチャンバー60に向け、他の開口端側を吹出
口本体21に連通させて吹出口本体21内に配設され、
吹出口本体21の一端側開口端からチャンバー60内側
に所定長さ突出させる。風量調整体22はその外径を吹
出口本体21に対し適度な摩擦力を生じる摺動具合とな
るように形成され、この摩擦力により所定の位置に保持
される構成である。
【0032】次に、前記構成に基づく抗菌吹出口の吹出
パターン調整状態について説明する。風量調整体22の
チャンバー60内側への突出量の調節は、吹出口本体2
1に対し風量調整体22を直接摺動させ、適切な風量を
得られるようチャンバー60内の流れ状態に合せて突出
量を設定し、抗菌フィルタ22aの通風面積を調整す
る。チャンバー60を通じて供給される調和空気は、チ
ャンバー60と各吹出口本体21との接続部分で、チャ
ンバー60内に突出させた風量調整体22の抗菌フィル
タ22aを介して風量調整されて吹出口本体21に進入
する。この際、チャンバー60と吹出口本体21の接続
位置や接続方向によりチャンバー60内から吹出口本体
21へ向う気流分布が偏流となっていても、調和空気が
抗菌フィルタ22aの通風抵抗によって圧力降下するこ
とに伴い整流され、気流分布が均一な状態となって吹出
開口部21cに達し、羽根体23に沿って室内に吹出さ
れる。
【0033】冷房使用時には、風量調整体22のチャン
バー60への突出量を大きくして抗菌フィルタ22aの
通風面積を大きくし、吹出口本体21に流入する冷気の
流速を遅くする。室内に吹出される冷気の流れは室内の
空気を誘引し、誘引空気流が生じる。室内の空気より重
い冷気を緩やかに吹出して天井50から居住域に達する
までに十分室内に拡散させられることに加え、冷気が比
較的暖かい天井50付近の空気を誘引し、これらと混合
するため、室内空気の冷却効果が大きく、短時間に室内
を冷すことができる。そして、誘引された室内の空気が
縁部21bに接触しても、この部分に抗菌塗装が施され
ているために、結露が生じた場合でも雑菌の繁殖はな
く、清潔な状態を維持できる。
【0034】一方、暖房使用時には、風量調整体22の
チャンバー60への突出量を小さくして抗菌フィルタ2
2aの通風面積を小さくし、吹出口本体21に流入する
暖気の流速を速める。室内に吹出される暖気の流れは室
内の空気を誘引し、誘引空気流が生じる。室内の空気よ
り軽い暖気を天井50から吹出速度を上げて吹出して確
実に居住域まで到達させることができる上、暖気はより
温度の低い室内の空気を誘引し、これらと混合するた
め、室内空気への熱の伝導が促進され、室内の空気の温
度を上げる効果が大きく、短時間に室内を暖めることが
できる。
【0035】調和空気が抗菌フィルタ22aを通過する
際には、抗菌フィルタ22a自身が吸音性の構造となっ
ているために風切り音等の騒音が発生することもなく、
吹出口本体21から室内側への伝播を防げる。
【0036】一方、空調システムの配設状況により、吹
出開口部21cから室内への吹出しを行わない場合に
は、風量調整体22を摺動させてチャンバー60内への
突出しを無くして周側壁の抗菌フィルタ22aを吹出口
本体21で遮蔽し、風量調整体22の一方の閉塞端面と
共にチャンバー60と吹出口本体21との連通を遮るこ
とにより、吹出口本体21への風量を0にすることがで
き、用途変化に対応でき、汎用性が高い。
【0037】このように、本実施の形態に係る抗菌吹出
口では、調和空気を抗菌フィルタ22aに通すことで、
確実な除菌が行えることに加え、風量調整体22の突出
量を調整してチャンバー60に対する抗菌フィルタ22
aの通風面積を変えて、吹出口本体21に流入する速度
や風量を容易に細かく調整することができ、作業性が良
い。また、風量調整体22の抗菌フィルタ22aの通風
抵抗による空気の圧力降下により、チャンバー60にお
ける気流分布のばらつきを整流できる。さらに、風量調
整体22は簡単な構造の上、チャンバー60の加工なし
で容易に配設でき、製作の手間を減らして全体で大きく
コストダウンが図れる。
【0038】なお、前記実施の形態に係る抗菌吹出口に
おいては、チャンバー60に吹出口本体21を一つ連通
させて一つの吹出開口部21cに対して風量調整を行う
構成であるが、チャンバー60に複数の吹出口本体21
を配設して、それぞれに分岐させて通風する構成とする
こともでき、各風量調整体22における抗菌フィルタ2
2aでの圧力降下で各吹出口本体21への分配量を均一
化できる。
【0039】また、前記実施の形態に係る抗菌吹出口に
おいては、風量調整体22の突出量を調整して風量調整
を行う構成であるが、風量調整体22における抗菌フィ
ルタ22aの気流通過抵抗度の異なるものを複数用意
し、風量調整体22ごと交換することで吹出速度や風量
の調整を行う構成とすることもできる。
【0040】(本発明の第3の実施の形態)以下、本発
明の第3の実施の形態に係る抗菌吹出口を図4及び図5
に基づいて説明する。この図4は本実施の形態に係る抗
菌吹出口の要部斜視図、図5は本実施の形態に係る抗菌
吹出口の吹出方向調整状態説明図を示す。
【0041】前記各図に示すように本実施の形態に係る
抗菌吹出口3は、空気調和を行おうとする部屋の天井5
0内に吹出開口部31aを下に向けて配設され、空調ダ
クト51から調和空気を供給される矩形の吹出口本体3
1と、断面略V字形状に屈曲された略板状体で形成さ
れ、略板状体における両側部分を吹出口本体31の内側
壁に固着され、吹出口本体31内で略板状体のV字状中
央の屈曲突起部分を吹出開口部31a側へ向けて固定フ
ィルタとして配設される前記第1の実施の形態と同様の
材質の抗菌フィルタ32と、この抗菌フィルタ32のV
字形状の中央で2分割された略板状体で且つ抗菌フィル
タ32上に互いに独立に位置調整自在に可動フィルタと
して配設される二つの抗菌フィルタ33、34とを備
え、調和空気の温度に応じて作動する二つのアクチュエ
ータ(図示を省略)で抗菌フィルタ33、34をそれぞ
れ動かして抗菌フィルタ32との重なり具合を変え、室
内に吹出す空気量を制御する構成である。
【0042】次に、前記構成に基づく本実施の形態の空
気吹出動作について説明する。冷房の場合、空調ダクト
51から送られた冷気が吹出口本体31内に入ると、冷
気に当ってアクチュエータが作動し、各抗菌フィルタ3
3、34を動かしてそれぞれが抗菌フィルタ32と重な
り合って通風抵抗の大きくなった状態にする。冷気が各
抗菌フィルタ33、34に沿ってV字形状の中央に向っ
て流れながら、各抗菌フィルタ33、34及び32を通
過し、吹出開口部31a中央から室内に吹出す。吹出開
口部31a中央から室内を下方に向う1次空気Aとして
の冷気の流れは室内の空気を誘引し、誘引空気流が生じ
る。特に、天井50付近の室内空気は抗菌フィルタ32
から1次空気Aの冷気の吹出に伴って吹出開口部31a
の縁から吹出口本体31内の抗菌フィルタ32下に2次
空気Bとして誘引される。吹出口本体31内に入った室
内の2次空気Bは、抗菌フィルタ32から出た直後の1
次空気Aとしての冷気に触れ、混合しながら吹出開口部
31a中央から吹出される。この1次空気Aの冷気が吹
出開口部31a中央に集った状態で下方に流れると共
に、吹出口本体31内に室内の2次空気Bが誘引されて
吹出開口部31aの縁と1次空気Aの冷気との間に空気
の壁を作るために、吹出開口部31a及び周辺が冷たく
ならず、誘引される暖かい2次空気Bが吹出開口部31
a及びこの周辺部分に接触しても結露を生じることがな
い。各抗菌フィルタ33、34及び32をそれぞれ重ね
て通風抵抗を大きくしたことで冷気の吹出し速度が小さ
くなり、室内の空気より重い冷気をゆるやかに吹出して
高い天井50から床面に達するまでに十分に広い領域の
室内に拡散させられることに加え、冷気が比較的暖かい
天井50付近の空気を誘引し、これらと混合しながら吹
出開口部31aを出るため、室内空気の冷却効果が大き
く、短時間に室内を冷すことができる。吹出開口部31
aから吹出す気流も空気との混合で室温より少し冷たい
程度で、下にいる人が冷え過ぎを感じることもない。
【0043】一方、暖房の場合は、空調ダクト51から
送られた1次空気Aの暖気が吹出口本体31内に入る
と、暖気に当ってアクチュエータが作動し、各々の抗菌
フィルタ33、34を動かして、各抗菌フィルタ33、
34が略V字状の抗菌フィルタ32と重ならない状態に
する。1次空気Aの暖気が抗菌フィルタ32に沿ってV
字形状の中央に向って流れながら、抗菌フィルタ32を
通過して吹出開口部31a中央から室内に吹出す。吹出
開口部31a中央から室内を下方に向う1次空気Aの暖
気の流れは室内の空気を2次空気Bとして誘引し、誘引
空気流が生じる。特に、天井50付近の室内空気は抗菌
フィルタ32からの1次空気Aの暖気の吹出に伴って吹
出開口部31aの縁から吹出口本体31内の抗菌フィル
タ32下に2次空気Bが誘引される。誘引されて吹出口
本体31内に入った室内の2次空気Bは、抗菌フィルタ
32から出た直後の1次空気Aの暖気に触れ、混合しな
がら吹出開口部31a中央から出る。抗菌フィルタ32
のみの通過として通風抵抗を小さくして吹出させること
で、1次空気Aとしての暖気の吹出し速度が大きくな
り、室内の空気より軽く下方に行きにくい暖気を強い気
流で遠くの床面まで到達させることができる上、1次空
気Aとしての暖気はより温度の低い室内の空気を2次空
気Bとして誘引し、これらと混合しながら吹出開口部3
1aを出るため、室内空気への熱の伝導が促進され、室
内の空気の温度を上げる効果が大きく、短時間に室内を
暖めることができる。
【0044】このように本実施の形態に係る抗菌吹出口
では、調和空気を吹出開口部31a中央へ集めて吹出さ
せると共に、吹出口本体31内に室内の空気を誘引し、
これらと調和空気を混合させながら室内に流下させるの
で、室内の空気調和効果が大きく、短時間に効率よく空
気調和が行えると共に、冷房の際、吹出開口部31a周
りへの結露が防止できる。
【0045】なお、前記実施の形態に係る抗菌吹出口に
おいては、暖房時に各抗菌フィルタ33、34を略V字
状の抗菌フィルタ32と重ならない状態にする構成とし
ているが、図6に示すように、暖房の場合に、各々の抗
菌フィルタ33、34を動かして、略V字状の抗菌フィ
ルタ32の一方の側面に全て重なった状態にする構成と
することもできる。この状態では、1次空気Aの暖気が
抗菌フィルタ32に沿って吹出開口部31a中央に向っ
て流れながら、重なりのない側の抗菌フィルタ32を通
過して吹出開口部31a中央から室内に吹出す。一方の
側では各抗菌フィルタ32、33、34を重ねて通風抵
抗を大きくし、他方の側では抗菌フィルタ32のみで前
者に比べて通風抵抗が著しく小さい状態として暖気がほ
とんどこちらを通るようにすることにより、暖気の通過
面積を全体の約半分にして1次空気Aとしての暖気の吹
出し速度を約2倍に高められ、暖気の到達距離を広げて
暖房の効果をさらに高められる。
【0046】(本発明の第4の実施の形態)以下、本発
明の第4の実施の形態に係る抗菌吹出口を図7に基づい
て説明する。この図7は本実施の形態に係る抗菌吹出口
の吹出状態説明図を示す。
【0047】前記図7において本実施の形態に係る抗菌
吹出口4は、室内から空気を吸込むと共に空気を室内に
吹出す吹出口本体41と、略円筒体に形成されてなり、
前記吹出口本体41の内部における略中央に配設される
フィルタ支持体42と、前記吹出口本体41の室内開口
側に同心状に複数が一体に配設されるコーン型の羽根体
43と、前記フィルタ支持体42の一端側の開口全体に
亘って交換可能に配設される前記第1の実施の形態と同
様の抗菌フィルタ44と、前記フィルタ支持体42の内
側に配設される送風ファン45と、前記吹出口本体41
の最奥部に配設される冷暖房ユニット46とを備える構
成である。
【0048】前記吹出口本体41は、グラスボードから
なる一方の開口端側を閉じた略円筒体に形成され、室内
側に向って拡開状に形成される外コーン部41a及び、
室内側に開口した吹出開口部41cを取囲むように形成
され、表面に抗菌塗装を施される縁部41bを有してな
り、天井50に配設される構成である。吹出口本体41
をグラスボード製とすることで、送風ファン45から伝
播する騒音を吸収できるようにしている。なお、吹出口
本体41を鋼板やアルミ板で形成し、通風路に接する内
側壁に吸音性の素材の内貼りを施す構成とすることもで
き、前記同様の効果が得られる。
【0049】前記フィルタ支持体42は、吹出口本体4
1内部の略中央に配設され、この内側の中空部分及び外
側の吹出口本体42との間隙部分がいずれも通風路とな
る構成である。吹出口本体41内においては、フィルタ
支持体42の内部に取付けられた送風ファン45による
吸引により、フィルタ支持体42の室内側開口42aが
位置する吹出開口部41cの開口中央部41dから、あ
るいはその周りの開口周縁部41eから室内の空気を取
込み、この取込んだ空気を冷暖房ユニット46で加熱ま
たは冷却すると共に、抗菌フィルタ44を通過させた
後、開口周縁部41eあるいは開口中央部41dから室
内に吹出させることとなっており、送風ファン45の送
風方向を変えることで、吸込口と吹出口を入替えること
ができる仕組みである。抗菌フィルタ44は、吸込み・
吹出しの方向を変える際には交換される。
【0050】次に、前記構成に基づく本実施の形態の空
気吹出動作について説明する。冷房の場合、フィルタ支
持体42内部の送風ファン45による吸引により、開口
中央部41dからフィルタ支持体42の室内側開口42
aへ室内の空気を取込む。この室内空気は抗菌フィルタ
44を通ってフィルタ支持体42内を通過し、冷暖房ユ
ニット46に接触する。冷暖房ユニット46で冷却され
た空気は開口周縁部41eから室内に吹出す。この開口
周縁部41eから室内に横向きに吹出す冷気は室内の空
気を誘引し、誘引空気流が生じる。特に、温度の高い室
内空気は冷気の吹出に伴って吹出開口部41cの開口中
央部41dの付近に2次空気として誘引されるため、こ
の誘引された空気がフィルタ支持体42内に吸込まれる
ことで室内の空気がまんべんなく冷却・除菌される。室
内の空気より重い冷気を横向きに吹出して天井50から
床面に達するまでに十分に広い領域の室内に拡散させら
れることに加え、冷気が比較的暖かい天井50付近の空
気を誘引し、これらと混合するため、室内空気の冷却効
果が大きく、短時間に室内を冷すことができる。誘引さ
れた室内の空気が縁部41bに接触しても、この部分に
抗菌塗装が施されているために、結露が生じた場合でも
雑菌の繁殖はなく、清潔な状態を維持できる。
【0051】一方、暖房の場合は、送風ファン45を前
記冷房の場合と逆向きに作動させ、吹出開口部41cの
開口周縁部41eから室内の空気を吸込み、吹出口本体
41の最奥部の冷暖房ユニット46に接触させる。加熱
された空気はフィルタ支持体42に入り、抗菌フィルタ
44を通過して室内に吹出す。吹出開口部41cの開口
中央部41dから室内に下向きに吹出す暖気は室内の空
気を2次空気として誘引し、誘引空気流が生じる。特
に、天井50付近の室内空気は1次空気の暖気の吹出に
伴って吹出開口部41cの周辺に2次空気として誘引さ
れるため、この誘引された空気が開口周縁部41eに吸
込まれることで室内の空気がまんべんなく加熱・除菌さ
れる。室内の空気より軽く下方に行きにくい暖気を下向
きに吹出すことで遠くの床面まで到達させることができ
る上、1次空気としての暖気はより温度の低い室内の空
気を2次空気として誘引し、これらと混合するため、室
内空気への熱の伝導が促進され、室内の空気の温度を上
げる効果が大きく、短時間に室内を暖めることができ
る。
【0052】このように、本実施の形態に係る抗菌吹出
口では、室内の空気を抗菌フィルタ44に通して循環さ
せることで、室内の確実な除菌が行える。また、冷房時
に結露が発生しても雑菌の繁殖を抑えて室内に悪影響が
及ばない。
【0053】なお、前記実施の形態に係る抗菌吹出口に
おいては、抗菌フィルタ44をフィルタ支持体42の室
内側開口42aに一箇所配設する構成としているが、フ
ィルタ支持体42の他側の開口部分や、フィルタ支持体
42の外側壁と吹出口本体41の内側壁との間に1又は
複数配設して空気を通過させる構成とすることもでき
る。
【0054】また、前記実施の形態に係る抗菌吹出口に
おいては、室内空気を冷暖房ユニット46により加熱あ
るいは冷却して冷暖房を行う構成としているが、冷暖房
ユニット46を設けず、室内空気の除菌を行う空気清浄
機能のみとする構成とすることもできる。
【0055】また、前記第1〜第4の実施の形態に係る
抗菌吹出口においては、抗菌フィルタをなす抗菌性材と
して、板状の通気性ウレタンフォームに抗菌性を有する
抗菌剤を付着させたものを使用する構成としているが、
抗菌性と共に消臭性を有する抗菌・消臭剤を付着させて
使用する構成とすることもできる。この抗菌・消臭剤と
して、例えばヒノキチオールなどが使用できる。また、
これらに限らず、多層に織ったメッシュ状の素材や多孔
質の板状体など、気流の通過抵抗が小さい材質に抗菌剤
や抗菌・消臭剤を付着させたもの、あるいは抗菌剤や抗
菌・消臭剤を混入した樹脂材料を通気性のある形態に成
形したものなどを使用する構成とすることもできる。
【0056】
【発明の効果】以上のように本発明においては、抗菌フ
ィルタを吹出口本体内部に配設することにより、ダクト
やチャンバー内から調和空気中に飛散した雑菌をも捕捉
して増殖を抑制もしくは除菌することができ、調和空気
の清浄性を著しく高められると共に、通風抵抗の異なる
抗菌フィルタを複数交換することで、気流速度を変えて
吹出パターンを変更できることとなり、構造が簡略化で
き部品点数を減らしてコストダウンが図れるという効果
を奏する。また、本発明においては、可動フィルタの位
置を変更したり、可動フィルタと固定フィルタの重なり
の面積を変えたりすることにより、吹出し位置及び気流
速度を変えて吹出パターンを変更することができ、吹出
パターンの調整作業性が向上するという効果を有する。
また、本発明においては、ダクトあるいはチャンバーと
吹出口本体との接続部分で、ダクトあるいはチャンバー
内に突出させた風量調整体の抗菌フィルタ部分の通風面
積で風量が決定されることにより、風量の調整が容易且
つ確実に行えると共に、ダクトあるいはチャンバー内に
突出させた風量調整体の抗菌フィルタ部分を介して吹出
口本体に進入する気体が、抗菌フィルタ部分における通
風抵抗によって圧力降下することにより、ダクトあるい
はチャンバーにおける気流分布のばらつきが大きな圧力
降下を経て整流されることとなり、除菌及び風量調整と
同時に、吹出開口部における偏流を解消することができ
るという効果を有する。また、本発明においては、吹出
開口部正面方向に対し抗菌フィルタを断面略V字形状に
配設して抗菌フィルタの実面積を吹出開口部の面積より
大きくしたことにより、フィルタの通風面積をより大き
くとることができることとなり、抗菌フィルタを通過す
る単位面積当りの空気量を少なくして通過抵抗を小さく
できるという効果を有する。また、抗菌フィルタのV字
状の屈曲角度を変えることで様々な幅の吹出口を有する
吹出口本体に対応できるという効果を有する。また、本
発明においては、表面に抗菌塗装を施すことにより、結
露での雑菌の繁殖を抑えて清浄性を保持できるという効
果を有する。また、本発明においては、抗菌フィルタを
吹出口本体内部に配設することにより、気体を循環させ
て空気調和の対象空間内に飛散している雑菌を捕捉して
増殖を抑制もしくは除菌することができ、空間内の清浄
性を著しく高められるという効果を有する。また、本発
明においては、表面に抗菌塗装を施すことにより、この
部分での雑菌の繁殖を抑えて清浄性を保持できるという
効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】(A)は本発明の第1の実施の形態に係る抗菌
吹出口の冷房時吹出状態説明図である。(B)は本発明
の第1の実施の形態に係る抗菌吹出口の暖房時吹出状態
説明図である。
【図2】本発明の第2の実施の形態に係る抗菌吹出口の
縦断面図である。
【図3】本発明の第2の実施の形態に係る抗菌吹出口の
要部概略構成図である。
【図4】本発明の第3の実施の形態に係る抗菌吹出口の
要部説明図である。
【図5】(A)は本発明の第3の実施の形態に係る抗菌
吹出口の冷房時吹出状態説明図である。(B)は本発明
の第3の実施の形態に係る抗菌吹出口の暖房時吹出状態
説明図である。
【図6】本発明の第3の実施の他の形態に係る抗菌吹出
口の暖房時吹出状態説明図である。
【図7】(A)は本発明の第4の実施の形態に係る抗菌
吹出口の冷房時吹出状態説明図である。(B)は本発明
の第4の実施の形態に係る抗菌吹出口の暖房時吹出状態
説明図である。
【図8】従来の吹出口の概略構成断面図である。
【符号の説明】
1、2、3、4 抗菌吹出口 11、21、31、41、102 吹出口本体 11a ネック部 11b、21a、41a 外コーン部 11c、21b、41b 縁部 11d、21c、31a、41c、102a 吹出開口
部 11e 受け金具 12、23、43 羽根体 13 支持金具 14、15、22a、32、33、34、44 抗菌
フィルタ 22 風量調整体 41d 開口中央部 41e 開口周縁部 42 フィルタ支持体 42a 室内側開口 45 送風ファン 46 冷暖房ユニット 50 天井 51 空調ダクト 60 チャンバー 100 吹出口 101 パネル 101a 吹出孔 103 シャッター 103a 通風孔 104 アクチュエータ

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 空気調和用の気体が通風されるダクトあ
    るいはチャンバーと連通して配設され、前記気体を空気
    調和の対象となる空間へ吹出す吹出開口部を有する吹出
    口本体と、 前記吹出口本体に通風される気体中の雑菌を抑制又は除
    去する抗菌性材の通気体で形成され、当該通気体の通過
    抵抗が異なる複数種類を交換可能に前記吹出口本体内側
    に配設される抗菌フィルタを備えることを特徴とする抗
    菌吹出口。
  2. 【請求項2】 前記請求項1に記載の抗菌吹出口におい
    て、 前記抗菌フィルタが、抗菌性材の通気体で形成され、吹
    出口本体の吹出開口部に配設される固定フィルタと、抗
    菌性材の通気体で形成され、前記固定フィルタに隣接し
    た状態で移動自在に配設される可動フィルタとを備えて
    なり、 前記固定フィルタに対する可動フィルタの配設位置及び
    重ねる数を適宜調整して気流の速度や吹出す方向を変え
    て複数の吹出しパターンを得ることを特徴とする抗菌吹
    出口。
  3. 【請求項3】 前記請求項1又は2に記載の抗菌吹出口
    において、 前記抗菌フィルタが、前記吹出口本体の内周面に摺接す
    る略筒状体に形成され、当該略筒状体の一の開口端側が
    非通気性の素材で閉塞されてなり、他の開口端側を前記
    吹出口本体に連通させ、吹出口本体のダクトあるいはチ
    ャンバーへの接続開口部からダクトあるいはチャンバー
    内側に前記略筒状体の一端側を所定長さ突出させて配設
    されることを特徴とする抗菌吹出口。
  4. 【請求項4】 前記請求項2に記載の抗菌吹出口におい
    て、 前記固定フィルタを断面略V字形状の略板状体で形成
    し、前記吹出口本体内に収納して通風路全体にわたって
    配設すると共に、前記可動フィルタを前記略板状体にほ
    ぼ沿う表面形状の略板状体で形成し、位置調節自在に1
    又は複数配設してなり、 前記固定フィルタ及び可動フィルタの重なり具合を調整
    して複数の吹出しパターンを得ることを特徴とする抗菌
    吹出口。
  5. 【請求項5】 前記請求項1ないし4のいずれかに記載
    の抗菌吹出口において、 前記吹出口本体が、吹出開口部の周縁部分に抗菌塗装を
    施されてなることを特徴とする抗菌吹出口。
  6. 【請求項6】 空気調和の対象となる空間から気体を吸
    込む吸込開口部及び前記気体を空気調和の対象となる空
    間へ吹出す吹出開口部を有する吹出口本体と、 前記吹出口本体内側の吸込開口部と吹出開口部を連通さ
    せる通風路の途中に交換可能に配設され、通過する気体
    中の雑菌を抑制又は除去する抗菌性材の通気体で形成さ
    れる抗菌フィルタと、 前記通風路に配設され、吸込開口部から吹出開口部へ向
    って気体を通風させる送風ファンとを備えることを特徴
    とする抗菌吹出口。
  7. 【請求項7】 前記請求項6に記載の抗菌吹出口におい
    て、 前記吹出口本体が、吹出開口部及び吸込開口部の周縁部
    分に抗菌塗装を施されてなることを特徴とする抗菌吹出
    口。
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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004077002A (ja) * 2002-08-14 2004-03-11 Hitachi Plant Eng & Constr Co Ltd 空調機
JP2008039325A (ja) * 2006-08-09 2008-02-21 Daikin Ind Ltd 空気調和装置の室内ユニット
WO2013088633A1 (ja) * 2011-12-12 2013-06-20 川崎重工業株式会社 空調装置および鉄道車両
JP2013185777A (ja) * 2012-03-09 2013-09-19 Sanki Eng Co Ltd アネモスタット用フィルタ、ダクト工事方法およびダクト内清掃方法
WO2015114738A1 (ja) * 2014-01-28 2015-08-06 株式会社システム空調 空気清浄機

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