JP3922861B2 - 換気システム及び換気装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、空気調和の対象となる空間における床に配置され、前記空間への空気調和用気体の吹出し、もしくは前記空間内の気体の吸込みにより換気を行う換気装置、及び当該換気装置を用いる換気システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
映画館やホール、劇場などの大室内空間に対する空気調和では、調和空気を吹出す吹出口を天井や壁等に複数設置すると共に、客席として設けられた椅子の下方など、通路以外の床部分に吸込口を配設し、室内空間の空気を速やかに入換えて室内空間に対する迅速な空気調和が行えるようにしていた。こうした室内空間の床に設置される従来の吸込口装置の一例を、図9及び図10に示す。この図9は従来の吸込口装置の一部省略平面図及び断面図、図10は従来の吸込口装置における吹出状態説明図である。
【0003】
前記各図において従来の吸込口装置100は、中空の矩形箱状体で形成され、上面を多数の開口孔101が形成されたパンチング面とされてなり、ダクト51が下側から箱状体内部に連通した状態で椅子40の下方の床50に配設される構成である。
上記した構成の従来の吸込口装置100においては、室内空間の空気を開口孔101を通じて内部に吸込み、ダクト51に排出していた。このような吸込動作を、特に冷房の場合に行うことで、天井から吹出される冷気を誘導して確実に床50付近まで到達させることができ、空気調和効果を向上させられる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
従来の吸込口装置は以上のように構成されており、椅子の下などへの設置に適した薄型形状に形成され、原則として吸込みに用いられるが、暖房時には床吹出を行うことが暖房効率の点で望ましく、また、吸込口に加えて吹出口を床に設置するのは床構造や椅子配置との関係で難しいため、従来から、暖房の際には吸込口を吹出口として用いる場合があった。
【0005】
このように従来の吸込口装置100を吹出用途に用いる場合、気流が開口孔101から吹出す状態となるが、吹出状態を調整できないために気流はダクト51からそのまま上方に直進して椅子40下部に衝突し、椅子40下部や床50の形状によっては、これらの影響を強く受けて、所望の気流が得られずに効果が限定されるばかりでなく、吹出気流の風向及び椅子40前後での風量バランス等が望ましくない状態となり、図10に示すように、吸込口装置100が位置する椅子40の後ろの席に座っている人に気流が直接吹付け、不快感を与えてしまうという課題を有していた。
【0006】
一方、吸込口装置を吹出用途に転用したものではない床設置型の吹出口として、従来、実開平4−97244号公報や特開平8−327091号公報に記載されているものがあり、その一例を図11に示す。この図11に示す床50設置型の吹出口装置200は、通常吹出口上方に障害物が存在しない状況で用いられるものであり、椅子の下側に設置することを想定された設計となっていないことから、椅子下側に設置した場合、椅子が気流を遮るため、気流のよどみを生じやすいという課題を有していた。このよどみを生じないようにするにはより大きな吹出風速を与えることが必要となるが、その場合却ってドラフトが生じて座っている人に不快感を与えてしまうという課題を有していた。また、吸込口として用いようとしても、その構造上、吹出の場合に比べて吸込時の抵抗が大きくなってしまうことから、吸込口として用いることができないという課題を有していた。
【0007】
逆に、椅子の下への設置専用とされる吹出口として、従来、特公平5−34566号公報、特開平6−193956号公報に記載されているものがあり、その一例を図12に示す。この図12に示すように従来の椅子下側設置用の吹出口装置300は、椅子40下部や床50の形状によらず、吹出気流の風向及び椅子40前後での風量バランス等を望ましい状態に設定可能となっているが、吸込口として用いようとすると、その複雑な構造から吸込時の抵抗が大きくなってしまい、前記の場合と同様、吸込口として利用することができないという課題を有していた。
【0008】
本発明は前記課題を解消するためになされたもので、吹出状態の調整が可能で椅子や床面の形状の影響を受けない吹出を行え、且つ、吸込時の抵抗も小さく抑えられ、吸込と吹出の両方に適切に対応できる換気装置、並びに当該換気装置を用いる換気システムを提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る換気システムは、空気調和の対象となる空間に面する開口部を有して前記空気調和対象空間の床に配設されると共に、空気調和用の気体を供給されて当該空気調和用気体を前記開口部から吹出し、又、前記空気調和対象空間内の気体を前記開口部から吸込む換気装置と、前記空気調和対象空間の天井もしくは壁に配設される別の吹出口装置及び吸込口装置とを備える換気システムにおいて、前記換気装置の上方に椅子が存在し、前記換気装置が、中空の略箱状体で形成され、当該略箱状体の所定の面位置を一又は複数箇所で開口させて前記開口部とし、前記椅子の下側の床に配設される装置本体と、当該装置本体に可動状態で配設され、開口部を通じて空気調和対象空間に対し吹出される気流及び吸込まれる気流をそれぞれ所定の向きに案内する気流案内手段とを有してなり、前記気流案内手段が、吸込時には前記空気調和対象空間から装置本体内へ流れ込む気流に対し吸込抵抗の少ない状態に位置調整される一方、吹出時には供給される気流を装置本体端部に案内して吹出位置を装置本体端部の開口部とする状態に位置調整され、冷房時には空気調和対象空間に対して前記吹出口装置から吹出された気流を前記換気装置で吸込み、暖房時には前記換気装置から吹出された気流を前記吸込口装置で吸込むものである。このように本発明においては、換気装置を椅子下側の床に配設する一方、上方の天井又は壁に別の吹出口装置又は吸込口装置を配設し、空気調和対象空間に対して上方の吹出口装置から吹出された気流を床の換気装置で吸込み、あるいは床の換気装置から吹出された気流を上方の吸込口装置で吸込んで、空気調和対象空間における空気調和状態を調整できることにより、換気装置の設置位置が限られていても、居住者の位置との関係を考慮してドラフト感を与えない吹出パターンを実現でき、冷房と暖房のいずれについても空気調和対象空間内の状況によらず適正に対応して空気調和対象空間に対し効率よく空気調和が行える。また、換気装置の装置本体に気流案内手段を配設し、この気流案内手段を動かして気流の案内状態を変化させることにより、吸込の場合には気流が空気調和対象空間から装置本体内へ流れ込む際の抵抗の大きさを変えられることとなり、この抵抗が小さくなる状態として効率のよい吸込を実現でき、送風動力の低減が図れる。さらに、吹出の場合には気流案内手段の調整で供給される気流の直進を防いで椅子下部や床の形状によらず適切な吹出状態とすることができ、椅子の下など設置位置が限られていても、座っている人の位置を考慮して人にドラフト感を与えない吹出パターンを実現できる。
また、本発明に係る換気システムは必要に応じて、前記椅子が、前記換気装置と共に前後方向に複数並べて配設され、且つ各椅子が人を着座させている状態にあり、前記換気装置が、暖房時における吹出で、装置本体における椅子前方側寄りの端部の開口部から、前側に傾いた斜め方向に温かい空気調和用気体を吹出すと共に、装置本体における椅子後方側寄りの端部の開口部から、後側に傾いた斜め方向に温かい空気調和用気体を吹出すものである。このように本発明においては、暖房時における吹出で、供給される温かい空気調和用気体が気流案内手段で装置本体端部に案内され、開口部から斜めに吹出すことにより、吹出気流が椅子の下部形状や、床における傾斜や階段状などの形状の影響を受けにくく、また、椅子の前後方向の風量バランスも適切にすることができ、椅子の前後に座っている人にそれぞれ気流が直接向わないように吹出せることとなり、吹出した空気調和用気体は空気調和対象空間を上方に向う間、周囲の空気を温めることとなり、効率よく空気調和対象空間の暖房が行える。
【0010】
また、本発明に係る換気装置は必要に応じて、前記気流案内手段が、前記装置本体の開口部のある面と平行にスライド自在として一又は複数配設される略板状体の遮蔽板であるものである。このように本発明においては、気流案内手段として装置本体の中空部分にスライド自在な遮蔽板を配設し、この遮蔽板に規制される気流の出入り位置を遮蔽板位置のスライド調整で変更できることにより、吸込時には遮蔽板をスライドさせて吸込抵抗の少ない状態にできると共に、吹出時には遮蔽板の位置調整で吹出位置を変えて供給される気流の直進を防ぎ、椅子下部や床の形状の影響を小さくして適切な吹出状態を得られ、吸込と吹出のいずれについても空気調和対象空間に対し効率よく空気調和が行える。さらに、遮蔽板を開口部のある面と平行に可動とすることで、装置本体の厚みを極力薄型化できることとなり、椅子下部との間隔に余裕を持たせられ、設置の際の制約が減り、取付も容易となる。
【0011】
また、本発明に係る換気装置は必要に応じて、前記気流案内手段が、前記装置本体に長手方向両端部を回動可能に軸支されて複数並列に配設される略矩形板状体の風向調整板であるものである。このように本発明においては、気流案内手段として装置本体の中空部分に角度調整可能な風向調整板を複数配設し、この風向調整板で案内される気流の出入りの角度を風向調整板の向き調整で変更できることにより、吸込時には風向調整板を開口部のある面と略直角として抵抗の少ない状態にできると共に、吹出時には風向調整板を調整して吹出気流の向きを供給側からの気流直進方向から傾け、椅子下部や床の形状の影響を小さくして適切な吹出状態を得られ、それぞれの場合で空気調和対象空間に対しより効率よく空気調和効果を与えることができる。
【0012】
また、本発明に係る換気装置は必要に応じて、前記風向調整板の並列して隣合う同士が、前記装置本体の開口部のある面と略平行をなす位置から所定角度範囲にわたって互いに接触可能となる所定間隔でそれぞれ配設され、吹出の場合には前記所定角度範囲内で互いに接触し合う状態に、且つ、吸込の場合には前記装置本体の開口部のある面と略直角をなして互いに離れた状態にそれぞれ角度調整されるものである。このように本発明においては、隣合う風向調整板を所定角度範囲にわたって互いに接触可能とし、各風向調整板の間の通風領域を風向調整板で開閉可能とすることにより、吸込時には風向調整板の向きを開口部のある面と略直角として各風向調整板の間を開放し、気流が抵抗なく装置本体内に吸込まれる状態にできる一方、吹出時には通風領域で風向調整板を互いに接触させて閉止部分を作り、気流の吹出し位置及び開口面積を制御でき、風向調整板の向きによる気流の吹出方向調整と合わせて、吹出方向毎の風量バランス等の吹出状態を適正化できるなど、吹出と吸込の各状態で気流の流れを最適化して空気調和性能の向上が図れる。さらに、設置に際してはあらかじめ設計時に気流計算された結果に基づいて事前に風向調整を行うことで、供給側からの風量分配を画一的に実行でき、どのような空気調和対象空間にも適切に対応できると共に、試運転調整が容易となって手間を軽減できる。
【0014】
【発明の実施の形態】
(本発明の第1の実施形態)
以下、本発明の第1の実施の形態に係る換気装置を図1ないし図3に基づいて説明する。この図1は本実施の形態に係る換気装置の吸込状態での一部省略平面図及び断面図、図2は本実施の形態に係る換気装置の吹出状態での一部省略平面図及び断面図、図3は本実施の形態に係る換気装置における吹出状態説明図である。
【0015】
前記各図において本実施の形態に係る換気装置1は、中空の略箱状体で形成され、略箱状体上面に前記開口部としての多数の孔11aを形成され、床50上に載置されて配設される装置本体11と、この装置本体11の中空部分にスライド自在に配設される気流案内手段としての遮蔽板12とを備える構成である。
前記装置本体11は、所定の面にダクト51接続用の略円筒体のネック部11bを突出状態で一体に配設されると共に、これと対向する面はパンチング面として多数の孔11aを形成されてなり、前記パンチング面を上方に向けて椅子40下側の床50に配設され、ネック部11bに調和空気の供給並びに室内空気排出用のダクト51を接続される構成である。
【0016】
前記遮蔽板12は、両端を所定長さ折曲げた略コ字形状の略板状体で形成され、前記装置本体11のパンチング面と略平行な向きでパンチング面に沿って所定範囲スライド自在に配設される構成である。
次に、前記構成に基づく換気装置における吸込及び吹出動作について説明する。吸込の場合は、あらかじめ遮蔽板12をダクト51の上方からずらした状態としておく(図1参照)。図示しない送風機によりダクト51を通じて装置本体11内に室内空気が吸引されると、室内空間の空気が孔11aを通じて装置本体11内に吸込まれ、ダクト51に導かれる。室内空間下部の空気が吸込まれることで室内空間上部の空気が下部に達し、室内空間全体で空気の入換え、すなわち換気が行える。
【0017】
一方、吹出の場合は、前記と逆に遮蔽板12をダクト51の直上に位置させる(図2参照)。ダクト51から供給される温かい調和空気は、装置本体11内に入り、遮蔽板12に沿って横向きに流れた後、パンチング面の端部の各孔11aを通じて室内空間に吹出す。遮蔽板12で調和空気が装置本体11端部に案内されてから吹出すことで、吹出気流が、孔11a上側の椅子40の下部形状や、床50における傾斜や階段状などの形状の影響を受けにくく、また、椅子40の前後方向の風量バランスも適切にすることができ、椅子40の前後に座っている人にそれぞれ気流が直接向わないように吹出せる。吹出した調和空気は室内空間を上方に向う間、周囲の空気を温めることとなり、効率よく室内空間の暖房が行える。
【0018】
このように、本実施の形態に係る換気装置においては、気流案内手段として装置本体11の中空部分にスライド自在な遮蔽板12を配設し、この遮蔽板12に規制される気流の出入り位置を遮蔽板12位置のスライド調整で変更できることから、吸込時には遮蔽板12をダクト51直上から外れた位置にスライドさせて吸込抵抗の少ない状態にできる一方、吹出時には遮蔽板12をダクト51直上に位置調整して吹出位置を装置本体11端部に変え、ダクト51からの気流の直進を防ぎ、椅子40下部や床50の形状の影響を小さくして適切な吹出状態を得られ、これら吸込と吹出のいずれでも室内空間に対し効率よく空気調和効果を与えることができる。
【0019】
なお、前記実施の形態に係る換気装置においては、遮蔽板12を装置本体11の内側に一枚配設する構成としているが、これに限らず、図4に示すように、複数の遮蔽板12を装置本体11のパンチング面と平行に複数段それぞれスライド自在に配設する構成とすることもでき、前記実施の形態同様に気流の出入り位置を遮蔽板12のスライド調整で変えられると共に、複数の遮蔽板12の重なり具合を変えて装置本体11の開口面積を調整でき、特に吹出の際に気流の吹出速度を調整できることとなり、吹出状態のより細かい調整が行えることで空気調和効果をより一層高められる。
【0020】
(本発明の第2の実施の形態)
本発明の第2の実施の形態に係る換気装置を図5及び図6に基づいて説明する。この図5は本実施の形態に係る換気装置の吸込状態での一部省略平面図及び断面図、図6は本実施の形態に係る換気装置の吹出状態での一部省略平面図及び断面図である。
【0021】
前記各図において本実施の形態に係る換気装置2は、前記第1の実施の形態と同様に装置本体21を備える一方、異なる点として、前記遮蔽板12に代えて、装置本体21に長手方向両端部を回動可能に軸支されて複数並列に配設される風向調整板22を備える構成を有するものである。
前記風向調整板22は、長手方向両端部を装置本体21に軸支される略矩形板状体で形成され、装置本体21の長辺方向と平行に複数並列状態で各々向き調整可能に配設される構成である。
【0022】
次に、前記構成に基づく換気装置における吸込及び吹出動作について説明する。吸込の場合は、あらかじめ各風向調整板22をダクト51延長方向と平行をなす向きとしておく(図5参照)。図示しない送風機によりダクト51を通じて装置本体21内に対し吸引が行われると、室内空間の空気が孔21aを通じて装置本体21内に吸込まれ、各風向調整板22の間を通過してダクト51に導かれる。前記第1の実施形態同様、室内空間下部の空気が吸込まれることで室内空間上部の空気が下部に達し、室内空間全体で空気の入換え、すなわち換気が行える。
【0023】
一方、吹出の場合は、風向調整板22をダクト51からの気流直進方向に対し傾けた状態とする。傾きの方向は、椅子前後方向の風量バランスが適正となるようにし、椅子前方側に近い方を前側へ、椅子後方側に近い方を後側へそれぞれ傾ける(図6参照)。ダクト51から供給される温かい調和空気は、装置本体21内に入り、風向調整板22に沿って各方向に案内され、パンチング面の各孔21aを通じて室内空間に吹出す。調和空気がダクト51からそのまま直進して吹出すのを防ぎ、風向調整板22に案内されて斜め方向へ吹出すことで、吹出気流が孔21a上側の椅子40の下部形状や床50における傾斜や階段状等の形状の影響を受けにくく、椅子40の前後に座っている人にそれぞれ気流が直接向かわないように吹出せる。前記第1の実施形態同様、吹出した調和空気は室内空間を上方に向う間、周囲の空気を温めることとなり、効率よく室内空間の暖房が行える。
【0024】
このように、本実施の形態に係る換気装置においては、気流案内手段として装置本体21の中空部分に角度調整可能な風向調整板22を複数配設し、この風向調整板22で案内される気流の出入りの角度を風向調整板22の向き調整で変更できることから、吸込時には風向調整板22をダクト51延長方向と平行として吸込抵抗の少ない状態にできると共に、吹出時には風向調整板22を調整して吹出気流の向きをダクト51からの気流直進方向から傾け、椅子40下部や床50の形状の影響を小さくして適切な吹出状態を得られ、これら吸込と吹出のいずれでも室内空間に対し効率よく空気調和効果を与えることができる。
【0025】
なお、前記実施の形態に係る換気装置においては、複数の風向調整板22を装置本体21の内側に互いに接触しない間隔で配設する構成としているが、これに限らず、図7に示すように、装置本体21内に二つの隣合う風向調整板22を所定角度範囲にわたって互いに接触可能となる間隔で配設する構成とすることもでき、二つの風向調整板22の間の通風領域を各風向調整板22で開閉可能とすることにより、吸込時には各風向調整板22の向きをダクト延長方向と略平行として各風向調整板22の間を開放し(図7(A)参照)、気流が抵抗なくダクト51に向える状態にできる一方、吹出時には通風領域で風向調整板22を互いに接触させて中央部に閉止部分を作り(図7(B)参照)、気流の吹出し位置及び開口面積を制御でき、風向調整板22の向きによる気流の吹出方向調整と合わせて、吹出時における椅子40前後方向についての吹出のバランスなど、吹出状態を適正化できるなど、吹出と吸込の各状態で気流の流れを最適化して空気調和性能の向上が図れる。
【0026】
また、前記第1及び第2の実施の形態に係る換気装置においては、装置本体の上面を多数の孔が形成されたパンチング面とする構成としているが、これに限らず、空気を低抵抗で出入りさせられる他の形状、例えば金網面や単純開口とすることもできる。
また、前記第1及び第2の各実施の形態に係る換気装置においては、椅子40の前後方向に一致する装置本体11、21の上面短辺方向に遮蔽板12を移動可能もしくは風向調整板22を傾動可能とする構成としているが、これに限らず、設置個所によっては装置本体の上面長辺方向に移動もしくは傾動させる構成とすることもできる。また、装置本体は矩形箱状に限らず、円筒状など他の形状とすることもできる。
【0027】
また、前記第1及び第2の各実施の形態に係る換気装置においては、装置本体11、21をダクト51に接続する構成としているが、これに限らず、装置本体を床下に配設されたチャンバーに接続したり、あらかじめ空気通路として設けられた所定の床下空間に接続したりする構成とすることもできる。
さらに、前記第1及び第2の各実施の形態に係る換気装置は、室内空間の床50に配設されて換気装置のみで用いられる構成としているが、図8に示すように、室内空間の上方の天井もしくは壁に別の吸込口装置60や吹出口装置70を配設し、前記換気装置1と組合わせて換気システムとして用いる構成とすることもでき、冷房時には室内空間に対して上方の吹出口装置70から吹出された気流を床50の換気装置1で吸込み、暖房時には床50の換気装置1から吹出された気流を上方の吸込口装置60で吸込んで、室内空間における空気調和状態を適宜調整できることから、換気装置1の設置位置が椅子40の下などに限られていても、居住者の位置との関係を考慮してドラフト感を与えない吹出パターンを実現でき、冷房と暖房のいずれについても室内空間内の状況によらず適正に対応して室内空間に対し効率よく空気調和が行える。
【0028】
【発明の効果】
以上のように本発明によれば、換気装置の装置本体に気流案内手段を配設し、この気流案内手段を動かして気流の案内状態を変化させることにより、吸込の場合には気流が空気調和対象空間から装置本体内へ流れ込む際の抵抗の大きさを変えられることとなり、この抵抗が小さくなる状態として効率のよい吸込を実現でき、送風動力の低減が図れるという効果を奏する。さらに、吹出の場合には気流案内手段の調整で供給される気流の直進を防いで椅子下部や床の形状によらず適切な吹出状態とすることができ、椅子の下など設置位置が限られていても、座っている人の位置を考慮して人にドラフト感を与えない吹出パターンを実現できるという効果を有する。
また、本発明によれば、暖房時における吹出で、供給される温かい空気調和用気体が気流案内手段で装置本体端部に案内され、開口部から斜めに吹出すことにより、吹出気流が椅子の下部形状や、床における傾斜や階段状などの形状の影響を受けにくく、且つ、椅子の前後方向の風量バランスも適切にすることができ、椅子の前後に座っている人にそれぞれ気流が直接向わないように吹出せることとなり、吹出した空気調和用気体は空気調和対象空間を上方に向う間、周囲の空気を温めることとなり、効率よく空気調和対象空間の暖房が行えるという効果を有する。
【0029】
また、本発明によれば、気流案内手段として装置本体の中空部分にスライド自在な遮蔽板を配設し、この遮蔽板に規制される気流の出入り位置を遮蔽板位置のスライド調整で変更できることにより、吸込時には遮蔽板をスライドさせて吸込抵抗の少ない状態にできると共に、吹出時には遮蔽板の位置調整で吹出位置を変えて供給される気流の直進を防ぎ、椅子下部や床の形状の影響を小さくして適切な吹出状態を得られ、吸込と吹出のいずれについても空気調和対象空間に対し効率よく空気調和が行えるという効果を有する。さらに、遮蔽板を開口部のある面と平行に可動とすることで、装置本体の厚みを極力薄型化できることとなり、椅子下部との間隔に余裕を持たせられ、設置の際の制約が減り、取付も容易になるという効果を有する。
【0030】
また、本発明によれば、気流案内手段として装置本体の中空部分に角度調整可能な風向調整板を複数配設し、この風向調整板で案内される気流の出入りの角度を風向調整板の向き調整で変更できることにより、吸込時には風向調整板を開口部のある面と略直角として抵抗の少ない状態にできると共に、吹出時には風向調整板を調整して吹出気流の向きを供給側からの気流直進方向から傾け、椅子下部や床の形状の影響を小さくして適切な吹出状態を得られ、それぞれの場合で空気調和対象空間に対しより効率よく空気調和効果を与えることができるという効果を有する。
【0031】
また、本発明によれば、隣合う風向調整板を所定角度範囲にわたって互いに接触可能とし、各風向調整板の間の通風領域を風向調整板で開閉可能とすることにより、吸込時には風向調整板の向きを開口部のある面と略直角として各風向調整板の間を開放し、気流が抵抗なく装置本体内に吸込まれる状態にできる一方、吹出時には通風領域で風向調整板を互いに接触させて閉止部分を作り、気流の吹出し位置及び開口面積を制御でき、風向調整板の向きによる気流の吹出方向調整と合わせて、吹出方向毎の風量バランス等の吹出状態を適正化できるなど、吹出と吸込の各状態で気流の流れを最適化して空気調和性能の向上が図れるという効果を有する。さらに、設置に際してはあらかじめ設計時に気流計算された結果に基づいて事前に風向調整を行うことで、供給側からの風量分配を画一的に実行でき、どのような空気調和対象空間にも適切に対応できると共に、試運転調整が容易となって手間を軽減できるという効果を有する。
【0032】
また、本発明によれば、装置本体の中空部分に気流の案内状態を変化させられる気流案内手段を配設してなる換気装置を床に配設する一方、上方の天井又は壁に別の吹出口装置又は吸込口装置を配設し、空気調和対象空間に対して上方の吹出口装置から吹出された気流を床の換気装置で吸込み、あるいは床の換気装置から吹出された気流を上方の吸込口装置で吸込んで、空気調和対象空間における空気調和状態を調整できることにより、換気装置の設置位置が限られていても、居住者の位置との関係を考慮してドラフト感を与えない吹出パターンを実現でき、冷房と暖房のいずれについても空気調和対象空間内の状況によらず適正に対応して空気調和対象空間に対し効率よく空気調和が行えるという効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態に係る換気装置の吸込状態での一部省略平面図及び断面図である。
【図2】本発明の第1の実施形態に係る換気装置の吹出状態での一部省略平面図及び断面図である。
【図3】本発明の第1の実施形態に係る換気装置における吹出状態説明図である。
【図4】本発明の第1の実施形態に係る他の換気装置の吹出状態での一部省略平面図及び断面図である。
【図5】本発明の第2の実施形態に係る換気装置の吸込状態での一部省略平面図及び断面図である。
【図6】本発明の第2の実施形態に係る換気装置の吹出状態での一部省略平面図及び断面図である。
【図7】本発明の第2の実施形態に係る他の換気装置の吸込状態での断面図及び吹出状態での断面図である。
【図8】本発明の換気システムの概略構成説明図である。
【図9】従来の吸込口装置の一部省略平面図及び断面図である。
【図10】従来の吸込口装置における吹出状態説明図である。
【図11】従来の吹出口装置の概略構成斜視図である。
【図12】従来の他の吹出口装置の概略構成断面図である。
【符号の説明】
1、2 換気装置
11、21、101 装置本体
11a、21a 孔
11b、21b ネック部
12 遮蔽板
22 風向調整板
40 椅子
50 床
51 ダクト
60、100 吸込口装置
70、200、300 吹出口装置

Claims (5)

  1. 空気調和の対象となる空間に面する開口部を有して前記空気調和対象空間の床に配設されると共に、空気調和用の気体を供給されて当該空気調和用気体を前記開口部から吹出し、又、前記空気調和対象空間内の気体を前記開口部から吸込む換気装置と、前記空気調和対象空間の天井もしくは壁に配設される別の吹出口装置及び吸込口装置とを備える換気システムにおいて、
    前記換気装置の上方に椅子が存在し、
    前記換気装置が、中空の略箱状体で形成され、当該略箱状体の所定の面位置を一又は複数箇所で開口させて前記開口部とし、前記椅子の下側の床に配設される装置本体と、当該装置本体に可動状態で配設され、開口部を通じて空気調和対象空間に対し吹出される気流及び吸込まれる気流をそれぞれ所定の向きに案内する気流案内手段とを有してなり、
    前記気流案内手段が、吸込時には前記空気調和対象空間から装置本体内へ流れ込む気流に対し吸込抵抗の少ない状態に位置調整される一方、吹出時には供給される気流を装置本体端部に案内して吹出位置を装置本体端部の開口部とする状態に位置調整され、
    冷房時には空気調和対象空間に対して前記吹出口装置から吹出された気流を前記換気装置で吸込み、暖房時には前記換気装置から吹出された気流を前記吸込口装置で吸込むことを特徴とする換気システム。
  2. 前記請求項1に記載の換気システムにおいて、
    前記椅子が、前記換気装置と共に前後方向に複数並べて配設され、且つ各椅子が人を着座させている状態にあり、
    前記換気装置が、暖房時における吹出で、装置本体における椅子前方側寄りの端部の開口部から、前側に傾いた斜め方向に温かい空気調和用気体を吹出すと共に、装置本体における椅子後方側寄りの端部の開口部から、後側に傾いた斜め方向に温かい空気調和用気体を吹出すことを特徴とする換気システム。
  3. 前記請求項1又は2に記載の換気システムで用いられる換気装置において、
    前記気流案内手段が、前記装置本体の開口部のある面と平行にスライド自在として一又は複数配設される略板状体の遮蔽板であることを特徴とする換気装置。
  4. 前記請求項1又は2に記載の換気システムで用いられる換気装置において、
    前記気流案内手段が、前記装置本体に長手方向両端部を回動可能に軸支されて複数並列に配設される略矩形板状体の風向調整板であることを特徴とする換気装置。
  5. 前記請求項4に記載の換気装置において、
    前記風向調整板の並列して隣合う同士が、前記装置本体の開口部のある面と略平行をなす位置から所定角度範囲にわたって互いに接触可能となる所定間隔でそれぞれ配設され、吹出の場合には前記所定角度範囲内で互いに接触し合う状態に、且つ、吸込の場合には前記装置本体の開口部のある面と略直角をなして互いに離れた状態にそれぞれ角度調整されることを特徴とする換気装置。
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