JPH10122096A - 燃料噴射弁 - Google Patents
燃料噴射弁Info
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- JPH10122096A JPH10122096A JP27377696A JP27377696A JPH10122096A JP H10122096 A JPH10122096 A JP H10122096A JP 27377696 A JP27377696 A JP 27377696A JP 27377696 A JP27377696 A JP 27377696A JP H10122096 A JPH10122096 A JP H10122096A
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- orifice
- orifice plate
- fuel outlet
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 燃料の微粒化を図ることができる燃料噴射弁
を提供すること。 【解決手段】 燃料噴射弁には、開弁時に開口する燃料
流出口２０ａの先端に、燃料を噴霧するための複数のオ
リフィス２５を備えたオリフィスプレート２３が配置さ
れる。オリフィスプレート２３の燃料流出口２０ａ側
に、燃料流出口２０ａの開口面積より大きな座ぐり凹部
２４が形成されている。各オリフィス２５の中心は、そ
れぞれ、座ぐり凹部２４の底面２４ａ内における燃料流
出口２０ａの内周面の直下若しくは燃料流出口２０ａの
内周面より外側の位置に配置されている。
を提供すること。 【解決手段】 燃料噴射弁には、開弁時に開口する燃料
流出口２０ａの先端に、燃料を噴霧するための複数のオ
リフィス２５を備えたオリフィスプレート２３が配置さ
れる。オリフィスプレート２３の燃料流出口２０ａ側
に、燃料流出口２０ａの開口面積より大きな座ぐり凹部
２４が形成されている。各オリフィス２５の中心は、そ
れぞれ、座ぐり凹部２４の底面２４ａ内における燃料流
出口２０ａの内周面の直下若しくは燃料流出口２０ａの
内周面より外側の位置に配置されている。
Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は、内燃機関に使用さ
れる燃料噴射弁に関し、特に、燃料を微粒化できる燃料
噴射弁に関する。
れる燃料噴射弁に関し、特に、燃料を微粒化できる燃料
噴射弁に関する。
【０００２】
【従来の技術とその課題】従来、燃料噴射弁において
は、燃料の霧化特性や計量精度を向上できるように、燃
料を噴射させる部位に、単結晶シリコン製の板素材にエ
ッチングによる精密加工を施してなる複数のオリフィス
を設けたオリフィスプレートが、配置されていた（特開
平７−１５１０３７号公報等参照）。
は、燃料の霧化特性や計量精度を向上できるように、燃
料を噴射させる部位に、単結晶シリコン製の板素材にエ
ッチングによる精密加工を施してなる複数のオリフィス
を設けたオリフィスプレートが、配置されていた（特開
平７−１５１０３７号公報等参照）。
【０００３】ちなみに、オリフィスプレートは、開弁時
に開口する燃料流出口の先端に、配置されていた。
に開口する燃料流出口の先端に、配置されていた。
【０００４】しかし、従来の燃料噴射弁では、オリフィ
スプレートの複数のオリフィスが、開弁時に開口する燃
料流出口の中央付近に配置されていたことから、燃料の
流れがスムースすぎて、燃料の微粒化に改善の余地があ
った。
スプレートの複数のオリフィスが、開弁時に開口する燃
料流出口の中央付近に配置されていたことから、燃料の
流れがスムースすぎて、燃料の微粒化に改善の余地があ
った。
【０００５】また、オリフィスプレートは、単結晶シリ
コン製の板素材にエッチングにより複数のオリフィスを
形成して製造していたが、各オリフィスがテーパ状とな
るように、板素材の片面側からエッチングして加工して
いたことから、板素材の板厚にバラツキがあると、オリ
フィスの内径がオリフィスプレート毎に相違する事態を
招いていた。ちなみに、板素材は、大きな単結晶シリコ
ンのブロックを切り出して形成しており、それぞれの板
素材の各部の厚さは均等であるものの、それぞれの板厚
自体にバラツキが生じ易かった。
コン製の板素材にエッチングにより複数のオリフィスを
形成して製造していたが、各オリフィスがテーパ状とな
るように、板素材の片面側からエッチングして加工して
いたことから、板素材の板厚にバラツキがあると、オリ
フィスの内径がオリフィスプレート毎に相違する事態を
招いていた。ちなみに、板素材は、大きな単結晶シリコ
ンのブロックを切り出して形成しており、それぞれの板
素材の各部の厚さは均等であるものの、それぞれの板厚
自体にバラツキが生じ易かった。
【０００６】本発明は、上述の課題を解決するものであ
り、燃料の微粒化を図ることができる燃料噴射弁を提供
することを目的とする。
り、燃料の微粒化を図ることができる燃料噴射弁を提供
することを目的とする。
【０００７】また、本発明の他の目的は、単結晶シリコ
ンの板素材の板厚にバラツキがあっても、オリフィスプ
レート毎のオリフィスにおける内径を含めた内周形状を
均一にして製造することができる燃料噴射弁を提供する
ことを目的とする。
ンの板素材の板厚にバラツキがあっても、オリフィスプ
レート毎のオリフィスにおける内径を含めた内周形状を
均一にして製造することができる燃料噴射弁を提供する
ことを目的とする。
【０００８】
【課題を解決するための手段】本発明に係る燃料噴射弁
は、開弁時に開口する燃料流出口の先端に、燃料を噴霧
するための複数のオリフィスを備えたオリフィスプレー
トが配置されている燃料噴射弁であって、前記オリフィ
スプレートの前記燃料流出口側に、前記燃料流出口の開
口面積より大きな座ぐり凹部が形成され、前記オリフィ
ス中心が、それぞれ、前記座ぐり凹部の底面内における
前記燃料流出口の内周面の直下若しくは前記燃料流出口
の内周面より外側の位置に配置されていることを特徴と
する。
は、開弁時に開口する燃料流出口の先端に、燃料を噴霧
するための複数のオリフィスを備えたオリフィスプレー
トが配置されている燃料噴射弁であって、前記オリフィ
スプレートの前記燃料流出口側に、前記燃料流出口の開
口面積より大きな座ぐり凹部が形成され、前記オリフィ
ス中心が、それぞれ、前記座ぐり凹部の底面内における
前記燃料流出口の内周面の直下若しくは前記燃料流出口
の内周面より外側の位置に配置されていることを特徴と
する。
【０００９】そして、前記オリフィスプレートを、単結
晶シリコン製の板素材から形成するとともに、前記各オ
リフィスの内周面を、それぞれ、元部側開口から燃料噴
霧側に向って広がるテーパ状として、構成する場合に
は、前記オリフィスプレートの座ぐり凹部を、前記燃料
流出口側から加工される結晶異方性エッチングにより形
成し、前記各オリフィスを、前記座ぐり凹部の形成後に
燃料噴霧側から加工される結晶異方性エッチングにより
形成することが望ましい。
晶シリコン製の板素材から形成するとともに、前記各オ
リフィスの内周面を、それぞれ、元部側開口から燃料噴
霧側に向って広がるテーパ状として、構成する場合に
は、前記オリフィスプレートの座ぐり凹部を、前記燃料
流出口側から加工される結晶異方性エッチングにより形
成し、前記各オリフィスを、前記座ぐり凹部の形成後に
燃料噴霧側から加工される結晶異方性エッチングにより
形成することが望ましい。
【００１０】
【発明の効果】本発明に係る燃料噴射弁では、開弁時、
燃料が、燃料流出口から流出して、オリフィスプレート
の座ぐり凹部に入り、座ぐり凹部から各オリフィス内に
流入して、それぞれのオリフィスから霧状に噴出するこ
ととなる。
燃料が、燃料流出口から流出して、オリフィスプレート
の座ぐり凹部に入り、座ぐり凹部から各オリフィス内に
流入して、それぞれのオリフィスから霧状に噴出するこ
ととなる。
【００１１】その際、燃料が座ぐり凹部内に流入する
際、座ぐり凹部が燃料流出口の開口面積より大きいこと
から、座ぐり凹部内に流入した燃料は、強い乱流状態と
なり、その状態で各オリフィスを通過することから、燃
料が複雑な流れとなって各オリフィスから噴霧されるこ
ととなり、燃料の微粒化が図れることとなる。
際、座ぐり凹部が燃料流出口の開口面積より大きいこと
から、座ぐり凹部内に流入した燃料は、強い乱流状態と
なり、その状態で各オリフィスを通過することから、燃
料が複雑な流れとなって各オリフィスから噴霧されるこ
ととなり、燃料の微粒化が図れることとなる。
【００１２】さらに、各オリフィス中心が、燃料流出口
の内周面の直下若しくは燃料流出口の内周面より外側の
位置に配置されており、燃料流出口から燃料が燃料流出
口を中心とした半径方向外側へ流れる態様であるため、
各オリフィスから噴霧された霧状の燃料は、相互に再結
合し難く、燃料の微粒化を阻害しない。
の内周面の直下若しくは燃料流出口の内周面より外側の
位置に配置されており、燃料流出口から燃料が燃料流出
口を中心とした半径方向外側へ流れる態様であるため、
各オリフィスから噴霧された霧状の燃料は、相互に再結
合し難く、燃料の微粒化を阻害しない。
【００１３】したがって、本発明に係る燃料噴射弁で
は、燃料の微粒化を図ることができる。
は、燃料の微粒化を図ることができる。
【００１４】そして、オリフィスプレートを、単結晶シ
リコン製の板素材から形成して、各オリフィスを、それ
ぞれ、元部側開口から燃料噴霧側に向って広がる内周面
を備えるように形成し、オリフィスプレートの座ぐり凹
部を、燃料流出口側から加工される結晶異方性エッチン
グにより形成し、各オリフィスを、座ぐり凹部の形成後
に燃料噴霧側から加工される結晶異方性エッチングによ
り形成する場合には、単結晶シリコンの板素材の板厚に
バラツキがあっても、オリフィスプレート毎のオリフィ
スにおける内径を含めた内周形状を均一にして製造でき
る。
リコン製の板素材から形成して、各オリフィスを、それ
ぞれ、元部側開口から燃料噴霧側に向って広がる内周面
を備えるように形成し、オリフィスプレートの座ぐり凹
部を、燃料流出口側から加工される結晶異方性エッチン
グにより形成し、各オリフィスを、座ぐり凹部の形成後
に燃料噴霧側から加工される結晶異方性エッチングによ
り形成する場合には、単結晶シリコンの板素材の板厚に
バラツキがあっても、オリフィスプレート毎のオリフィ
スにおける内径を含めた内周形状を均一にして製造でき
る。
【００１５】すなわち、結晶異方性エッチングによって
単結晶シリコンの板素材に座ぐり凹部を設ける際には、
側面のテーパ角を一定にして、一定の深さで座ぐり凹部
を設けることができる。そのため、座ぐり凹部の深さ調
整により、板素材に板厚のバラツキがあっても、座ぐり
凹部の部位の厚さをオリフィスプレート毎に一定にする
ことができる。そして、深さ調整を行なって座ぐり凹部
を形成した後、燃料噴霧側からの結晶異方性エッチング
により、テーパ状の各オリフィスを設ける際、座ぐり凹
部の部位の厚さがオリフィスプレート毎に一定となって
いることから、マスキングの形状さえ一定であれば、単
結晶シリコンの板素材の板厚にバラツキがあっても、オ
リフィスプレート毎のオリフィスにおける内径を含めた
内周形状を均一にして製造することができるからであ
る。
単結晶シリコンの板素材に座ぐり凹部を設ける際には、
側面のテーパ角を一定にして、一定の深さで座ぐり凹部
を設けることができる。そのため、座ぐり凹部の深さ調
整により、板素材に板厚のバラツキがあっても、座ぐり
凹部の部位の厚さをオリフィスプレート毎に一定にする
ことができる。そして、深さ調整を行なって座ぐり凹部
を形成した後、燃料噴霧側からの結晶異方性エッチング
により、テーパ状の各オリフィスを設ける際、座ぐり凹
部の部位の厚さがオリフィスプレート毎に一定となって
いることから、マスキングの形状さえ一定であれば、単
結晶シリコンの板素材の板厚にバラツキがあっても、オ
リフィスプレート毎のオリフィスにおける内径を含めた
内周形状を均一にして製造することができるからであ
る。
【００１６】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施形態を図面
に基づいて説明する。
に基づいて説明する。
【００１７】実施形態の燃料噴射弁１は、電磁式のもの
であり、図１に示すように、上部に配置される本体部２
と、下部に配置されて燃料を開弁時に噴霧する弁部１８
と、を備えて構成されている。
であり、図１に示すように、上部に配置される本体部２
と、下部に配置されて燃料を開弁時に噴霧する弁部１８
と、を備えて構成されている。
【００１８】本体部２は、略円筒状のハウジング３内
に、電磁コイル５を巻いたボビン４を配設させるととも
に、ボビン４内を貫通するように略円筒状の固定コア８
を配設させている。また、固定コア８の下方には略円筒
状の可動コア１３が配設され、電磁コイル５に接続され
たターミナル７に通電すれば、可動コア１３が後述する
コイルばね１２の付勢力に抗して固定コア８に吸引され
て上昇するように構成されている。なお、６は、電磁コ
イル５の周囲を覆って磁気回路を構成する金属製の略円
筒状のカバーである。
に、電磁コイル５を巻いたボビン４を配設させるととも
に、ボビン４内を貫通するように略円筒状の固定コア８
を配設させている。また、固定コア８の下方には略円筒
状の可動コア１３が配設され、電磁コイル５に接続され
たターミナル７に通電すれば、可動コア１３が後述する
コイルばね１２の付勢力に抗して固定コア８に吸引され
て上昇するように構成されている。なお、６は、電磁コ
イル５の周囲を覆って磁気回路を構成する金属製の略円
筒状のカバーである。
【００１９】固定コア８は、上部を燃料コネクタ９とし
て構成されており、その内部にフィルタ１０を配設させ
ている。また、固定コア８の内部には、インサート管１
１が固着されており、インサート管１１の下端には、ニ
ードル弁１９を下方へ付勢するためのコイルばね１２の
上端が当接されている。さらに、固定コア８の下部外周
には、カラー１４が溶接され、カラー１４の下部外周に
は略円筒状のスリーブ１６が溶接されている。スリーブ
１６内には、略円環状のストッパ１５が配設されてい
る。
て構成されており、その内部にフィルタ１０を配設させ
ている。また、固定コア８の内部には、インサート管１
１が固着されており、インサート管１１の下端には、ニ
ードル弁１９を下方へ付勢するためのコイルばね１２の
上端が当接されている。さらに、固定コア８の下部外周
には、カラー１４が溶接され、カラー１４の下部外周に
は略円筒状のスリーブ１６が溶接されている。スリーブ
１６内には、略円環状のストッパ１５が配設されてい
る。
【００２０】弁部１８は、図１・２に示すように、ニー
ドル弁１９、シート２０、キャップ２１、オリフィスプ
レート２３を備えて構成されており、ニードル弁１９
は、上部にコイルばね１２の下端を当接させて可動コア
１３と接合されている。
ドル弁１９、シート２０、キャップ２１、オリフィスプ
レート２３を備えて構成されており、ニードル弁１９
は、上部にコイルばね１２の下端を当接させて可動コア
１３と接合されている。
【００２１】シート２０は、略円筒状として、ニードル
弁１９の下部の周囲を覆ってスリーブ１６に接合され、
下端に、ニードル弁１９の開弁時に燃料を流出させるた
めに略円形に開口する燃料流出口２０ａを備えて構成さ
れている。
弁１９の下部の周囲を覆ってスリーブ１６に接合され、
下端に、ニードル弁１９の開弁時に燃料を流出させるた
めに略円形に開口する燃料流出口２０ａを備えて構成さ
れている。
【００２２】なお、燃料は、開弁時、本体部２における
固定コア８の燃料コネクタ９の部位からインサート管１
１を経て、固定コア８内を通り、ついで、可動コア１３
・ストッパ１５・シート２０の内周側を経て、シート２
０の燃料流出口２０ａから流出し、さらに、オリフィス
プレート２３を通って、噴霧されることとなる。
固定コア８の燃料コネクタ９の部位からインサート管１
１を経て、固定コア８内を通り、ついで、可動コア１３
・ストッパ１５・シート２０の内周側を経て、シート２
０の燃料流出口２０ａから流出し、さらに、オリフィス
プレート２３を通って、噴霧されることとなる。
【００２３】キャップ２１は、図２に示すように、オリ
フィスプレート２３をシート２０の燃料流出口２０ａ周
縁に固定するものであり、ワッシャ２２とオリフィスプ
レート２３とを内部に配置させた状態でシート２０に溶
接されている。
フィスプレート２３をシート２０の燃料流出口２０ａ周
縁に固定するものであり、ワッシャ２２とオリフィスプ
レート２３とを内部に配置させた状態でシート２０に溶
接されている。
【００２４】オリフィスプレート２３は、図２・３・４
に示すように、単結晶シリコン製として、上面側に、シ
ート２０の燃料流出口２０ａより大きな面積の正方形状
の座ぐり凹部２４が形成され、座ぐり凹部２４の底面２
４ａには、燃料流出口２０ａの中央を中心に放射状に、
４つのオリフィス２５が配置されている。
に示すように、単結晶シリコン製として、上面側に、シ
ート２０の燃料流出口２０ａより大きな面積の正方形状
の座ぐり凹部２４が形成され、座ぐり凹部２４の底面２
４ａには、燃料流出口２０ａの中央を中心に放射状に、
４つのオリフィス２５が配置されている。
【００２５】各オリフィス２５は、燃料噴霧側の下端に
向って四角錐台状に広がる内周面２５ａを備えて形成さ
れている。
向って四角錐台状に広がる内周面２５ａを備えて形成さ
れている。
【００２６】このオリフィスプレート２３の製造につい
て述べると、単結晶シリコン製の板素材の上面側に、所
定のマスクとしてSi3N4 やSiO2を使用し、エッチング液
として水酸化カリウムやヒドラジンを使用した結晶異方
性エッチングにより、深さ調整しつつ座ぐり凹部２４を
形成し、その後、単結晶シリコン製の板素材の下面に、
座ぐり凹部２４の形成と同様に、所定のマスクとしてSi
3N4 やSiO2を使用し、エッチング液として水酸化カリウ
ムやヒドラジンを使用した結晶異方性エッチングによ
り、オリフィス２５を形成すれば、製造することができ
る。
て述べると、単結晶シリコン製の板素材の上面側に、所
定のマスクとしてSi3N4 やSiO2を使用し、エッチング液
として水酸化カリウムやヒドラジンを使用した結晶異方
性エッチングにより、深さ調整しつつ座ぐり凹部２４を
形成し、その後、単結晶シリコン製の板素材の下面に、
座ぐり凹部２４の形成と同様に、所定のマスクとしてSi
3N4 やSiO2を使用し、エッチング液として水酸化カリウ
ムやヒドラジンを使用した結晶異方性エッチングによ
り、オリフィス２５を形成すれば、製造することができ
る。
【００２７】なお、実施形態の場合、オリフィスプレー
ト２３における座ぐり凹部２４の形成されていない部位
の厚さは約５２５μｍ、座ぐり凹部２４の底面２４ａの
部位での肉厚ｔは２５０μｍとしている。プレート２３
の面方向に対する座ぐり凹部２４の側面２４ｂやオリフ
ィス２５の内周面２５ａの角度αは、結晶異方性エッチ
ングであるため、５４．７°となっている。また、各オ
リフィス２５の元部側開口２５ｂの開口形状は２０１μ
ｍの正方形として、先端側開口２５ｃの開口形状は５５
５μｍの正方形としている。
ト２３における座ぐり凹部２４の形成されていない部位
の厚さは約５２５μｍ、座ぐり凹部２４の底面２４ａの
部位での肉厚ｔは２５０μｍとしている。プレート２３
の面方向に対する座ぐり凹部２４の側面２４ｂやオリフ
ィス２５の内周面２５ａの角度αは、結晶異方性エッチ
ングであるため、５４．７°となっている。また、各オ
リフィス２５の元部側開口２５ｂの開口形状は２０１μ
ｍの正方形として、先端側開口２５ｃの開口形状は５５
５μｍの正方形としている。
【００２８】この実施形態の燃料噴射弁１では、ターミ
ナル７に通電すれば、可動コア１３が上昇して、可動コ
ア１３に接合されたニードル弁１９が燃料流出口２０ａ
を開口させることから、燃料が燃料流出口２０ａからオ
リフィスプレート２３の座ぐり凹部２４を経て４つのオ
リフィス２５内に流入し、各オリフィス２５から霧状に
噴出することとなる。
ナル７に通電すれば、可動コア１３が上昇して、可動コ
ア１３に接合されたニードル弁１９が燃料流出口２０ａ
を開口させることから、燃料が燃料流出口２０ａからオ
リフィスプレート２３の座ぐり凹部２４を経て４つのオ
リフィス２５内に流入し、各オリフィス２５から霧状に
噴出することとなる。
【００２９】その際、燃料が座ぐり凹部２４内に流入す
る際、座ぐり凹部２４が燃料流出口２０ａの開口面積よ
り大きいことから、座ぐり凹部２４内に流入した燃料
は、強い乱流状態となり、その状態で各オリフィス２５
を通過することから、燃料が複雑な流れとなって各オリ
フィス２５から噴霧されることとなり、燃料の微粒化が
図れることとなる。ちなみに、噴霧された際の燃料の粒
径をレーザ光回折法で調べた結果、粒径分布の最頻度の
粒径として、ザウタ平均粒径が従来の１００μｍ程度か
ら７５μｍ程度に小さくすることができた。なお、試験
装置は、マルバーン社製のタイプ２６００Ｃを用いた。
る際、座ぐり凹部２４が燃料流出口２０ａの開口面積よ
り大きいことから、座ぐり凹部２４内に流入した燃料
は、強い乱流状態となり、その状態で各オリフィス２５
を通過することから、燃料が複雑な流れとなって各オリ
フィス２５から噴霧されることとなり、燃料の微粒化が
図れることとなる。ちなみに、噴霧された際の燃料の粒
径をレーザ光回折法で調べた結果、粒径分布の最頻度の
粒径として、ザウタ平均粒径が従来の１００μｍ程度か
ら７５μｍ程度に小さくすることができた。なお、試験
装置は、マルバーン社製のタイプ２６００Ｃを用いた。
【００３０】また、実施形態のオリフィスプレート２３
では、結晶異方性エッチングによって座ぐり凹部２４を
設けている構成であり、オリフィスプレート２３を製造
するための単結晶シリコン製の板素材に板厚のバラツキ
があっても、座ぐり凹部２４の深さ調整により、座ぐり
凹部２４の部位の厚さｔをオリフィスプレート２３毎に
一定にできる。そのため、その座ぐり凹部２４の形成後
に、燃料噴霧側からの結晶異方性エッチングにより、テ
ーパ状の各オリフィス２５を設けても、マスキングの形
状さえ一定であれば、オリフィスプレート２３毎のオリ
フィス２５における内径を含めた内周形状が均一に形成
されることとなる。
では、結晶異方性エッチングによって座ぐり凹部２４を
設けている構成であり、オリフィスプレート２３を製造
するための単結晶シリコン製の板素材に板厚のバラツキ
があっても、座ぐり凹部２４の深さ調整により、座ぐり
凹部２４の部位の厚さｔをオリフィスプレート２３毎に
一定にできる。そのため、その座ぐり凹部２４の形成後
に、燃料噴霧側からの結晶異方性エッチングにより、テ
ーパ状の各オリフィス２５を設けても、マスキングの形
状さえ一定であれば、オリフィスプレート２３毎のオリ
フィス２５における内径を含めた内周形状が均一に形成
されることとなる。
【００３１】なお、実施形態の燃料噴射弁１では、オリ
フィスプレート２３の各オリフィス２５の中心が燃料流
出口２０ａの内周面の直下に設けられた場合を示した
が、図５に示す変形例のように、各オリフィス２５の中
心を燃料流出口２０ａの内周面より外側の位置に配置さ
せても良い。
フィスプレート２３の各オリフィス２５の中心が燃料流
出口２０ａの内周面の直下に設けられた場合を示した
が、図５に示す変形例のように、各オリフィス２５の中
心を燃料流出口２０ａの内周面より外側の位置に配置さ
せても良い。
【００３２】この場合でも、開弁時での燃料が座ぐり凹
部２４内に流入する際、座ぐり凹部２４が燃料流出口の
開口面積より大きいことから、座ぐり凹部２４内に流入
した燃料は、強い乱流状態となり、その状態で各オリフ
ィス２５を通過することから、燃料が複雑な流れとなっ
て各オリフィス２５から噴霧されることとなり、燃料の
微粒化が図れることとなる。
部２４内に流入する際、座ぐり凹部２４が燃料流出口の
開口面積より大きいことから、座ぐり凹部２４内に流入
した燃料は、強い乱流状態となり、その状態で各オリフ
ィス２５を通過することから、燃料が複雑な流れとなっ
て各オリフィス２５から噴霧されることとなり、燃料の
微粒化が図れることとなる。
【００３３】勿論、各オリフィス２５の中心が、燃料流
出口２０ａの内周面より外側の位置に配置されており、
燃料流出口２０ａから燃料が燃料流出口２０ａを中心と
した半径方向外側へ流れる態様であるため、各オリフィ
ス２５から噴霧された霧状の燃料は、相互に一層再結合
し難く、燃料の微粒化を阻害しない。
出口２０ａの内周面より外側の位置に配置されており、
燃料流出口２０ａから燃料が燃料流出口２０ａを中心と
した半径方向外側へ流れる態様であるため、各オリフィ
ス２５から噴霧された霧状の燃料は、相互に一層再結合
し難く、燃料の微粒化を阻害しない。
【００３４】ちなみに、燃料流出口２０ａの内周面を基
準位置として、その基準位置より内側や外側にオフセッ
トさせてオリフィス２５の中心を配置させた場合のオフ
セット量と燃料の噴霧粒径との関係を調べた結果を図６
に示す。
準位置として、その基準位置より内側や外側にオフセッ
トさせてオリフィス２５の中心を配置させた場合のオフ
セット量と燃料の噴霧粒径との関係を調べた結果を図６
に示す。
【００３５】このグラフ図から分るように、オリフィス
２５の中心は、燃料流出口２０ａの内周面の直下若しく
は燃料流出口２０ａの内周面より外側の位置に配置させ
れば、霧状の燃料が再結合せずに微粒化されることが解
る。
２５の中心は、燃料流出口２０ａの内周面の直下若しく
は燃料流出口２０ａの内周面より外側の位置に配置させ
れば、霧状の燃料が再結合せずに微粒化されることが解
る。
【００３６】また、実施形態では、オリフィスプレート
２３に設けるオリフィス２５を４つとした場合を示した
が、オリフィス２５の数は実施形態に限定されず、シー
ト燃料流出口２０ａを中心に放射状に均等に２つ以上配
置されれば良く、例えば、図７・８に示すように、６つ
や８つのオリフィス２５を設けるようにしても良い。ち
なみに、燃料の流量を一定にする観点から、このように
オリフィス２５を多く設ければ設ける程、各オリフィス
２５の開口面積が小さくなるため、一層、燃料の微粒化
を促進できる。
２３に設けるオリフィス２５を４つとした場合を示した
が、オリフィス２５の数は実施形態に限定されず、シー
ト燃料流出口２０ａを中心に放射状に均等に２つ以上配
置されれば良く、例えば、図７・８に示すように、６つ
や８つのオリフィス２５を設けるようにしても良い。ち
なみに、燃料の流量を一定にする観点から、このように
オリフィス２５を多く設ければ設ける程、各オリフィス
２５の開口面積が小さくなるため、一層、燃料の微粒化
を促進できる。
【図１】本発明の実施形態を示す断面図である。
【図２】同実施形態の要部の拡大断面図である。
【図３】同実施形態のオリフィスプレートの底面図であ
る。
る。
【図４】図３のIV−IV断面図である。
【図５】同実施形態の変形例を示す要部の拡大断面図で
ある。
ある。
【図６】オリフィスの配置位置を変えた際の噴霧粒径の
変化を示すグラフ図である。
変化を示すグラフ図である。
【図７】同実施形態の変形例を示すオリフィスプレート
の底面図である。
の底面図である。
【図８】同実施形態の他の変形例を示すオリフィスプレ
ートの底面図である。
ートの底面図である。
１…燃料噴射弁、 ２０ａ…燃料流出口、 ２３…オリフィスプレート、 ２４…座ぐり凹部、 ２４ａ…底面、 ２５…オリフィス、 ２５ａ…内周面。
フロントページの続き (72)発明者 須田 幸市 愛知県大府市共和町一丁目１番地の１ 愛 三工業株式会社内 (72)発明者 池田 恭一 長野県上伊那郡宮田村2061 横河電機株式 会社中央研究所内 (72)発明者 野呂 誠 長野県上伊那郡宮田村2061 横河電機株式 会社中央研究所内
Claims (2)
- 【請求項１】 開弁時に開口する燃料流出口の先端に、
燃料を噴霧するための複数のオリフィスを備えたオリフ
ィスプレートが配置されている燃料噴射弁であって、 前記オリフィスプレートの前記燃料流出口側に、前記燃
料流出口の開口面積より大きな座ぐり凹部が形成され、 前記オリフィス中心が、それぞれ、前記座ぐり凹部の底
面内における前記燃料流出口の内周面の直下若しくは前
記燃料流出口の内周面より外側の位置に配置されている
ことを特徴とする燃料噴射弁。 - 【請求項２】 前記オリフィスプレートが、単結晶シリ
コン製の板素材から形成されるとともに、前記各オリフ
ィスの内周面が、それぞれ、元部側開口から燃料噴霧側
に向って広がるテーパ状として、構成されて、 前記オリフィスプレートの座ぐり凹部が、前記板素材の
前記燃料流出口側から加工する結晶異方性エッチングに
より形成され、前記各オリフィスが、前記座ぐり凹部の
形成後に前記板素材の燃料噴霧側から加工される結晶異
方性エッチングにより形成されていることを特徴とする
請求項１記載の燃料噴射弁。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP27377696A JPH10122096A (ja) | 1996-10-16 | 1996-10-16 | 燃料噴射弁 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP27377696A JPH10122096A (ja) | 1996-10-16 | 1996-10-16 | 燃料噴射弁 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH10122096A true JPH10122096A (ja) | 1998-05-12 |
Family
ID=17532423
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP27377696A Withdrawn JPH10122096A (ja) | 1996-10-16 | 1996-10-16 | 燃料噴射弁 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH10122096A (ja) |
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-
1996
- 1996-10-16 JP JP27377696A patent/JPH10122096A/ja not_active Withdrawn
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20040106 |