JPH10121835A - ドアクローザ用ストップ機構 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 構造が簡単で耐久性に優れるとともに、低コ
ストで製造できる。 【解決手段】 ドア側及びこのドアを取り付けるドア枠
側との間にそれぞれ取り付けられた上下一対の筒体１、
２を設け、この筒体２の一方側の内周面に板ばね４を周
設するとともに、他方側の筒体１側と一体に設けた回転
軸１２にカム３を固着し、ドアが閉じるときに所定の角
度でカム３が板ばね４に突出した凸部に当接し、一時的
にドアの閉鎖動作を停止させるように構成した。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】この発明は、ばね等の閉扉手
段によってドアが自閉するドアクローザとともに使用す
るドアクローザ用ストップ機構に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】例えば各所で使用されるドアは、そのド
アを自閉するドアクローザが取り付けられている。しか
しながら、例えば物品の搬入・搬出或いは換気等の理由
からドアを開いたままの状態にしておいた方が都合がよ
い場合がある。また病院や老人ホーム等の施設では、車
椅子などでの通行の都合上、ドアを一定の状態に開いて
おくことが好ましい場合もある。

【０００３】そこで、このようにドアを閉鎖途中の適宜
の角度でストップしておくことができるストップ機構が
開発されて使用されている。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うなストップ機構は、いずれも複雑であるとともに、製
造コストの上昇を招いている等の問題を有している。

【０００５】そこで、この発明は、上記した事情に鑑
み、構造が簡単で耐久性に優れるとともに、低コストで
製造できるドアクローザ用ストップ機構を提供すること
を目的とするものである。

【０００６】

【課題を解決するための手段】即ち、この請求項１に記
載の発明は、ばね等の閉扉手段によってドアが自閉する
ドアクローザとともに使用するドアクローザ用ストップ
機構であって、ドア及びこのドアを取り付けるドア枠と
の間にそれぞれドア側及びドア枠側に固定された上下一
対の支持筒体を設け、この支持筒体の一方側の内周面に
板ばねを周設するとともに、他方側の支持筒体の中心部
にその支持筒体と一体に設けた回転軸にカムを固着し、
前記ドアが閉じるときに所定の角度で前記カムが前記板
ばねの凸部に当接し、ドアの閉鎖動作を停止させるよう
に構成したものである。

【０００７】

【発明の実施の形態】以下、この発明の好適な実施例に
ついて添付図面を参照しながら説明する。

【０００８】図１は、この発明に係るドアクローザ用ス
トップ機構１０を示すものであり、このストップ機構１
０は、蝶番型のドアクローザに適用されており、上下方
向に配置した一対の筒体１及び２と、これらの筒体１及
び２に一体に設けたカム３及び板ばね４とを備えてい
る。なお、図１中符号１Ａはドア側の羽根、２Ａはドア
枠側の羽根を示すものである。

【０００９】この実施例の筒体１は、図２に示すように
上部が六角柱状に開口した有底筒状のものであって、底
面には回転軸３が貫通する孔１Ｂが穿設されており、開
口上部から六角柱状の支持部材１１（図１参照）を嵌挿
させ、回転不動状態で取り付けるようになっている。な
お、この筒体１の開口された上部は蓋体１２を螺着させ
て閉じるようになっている。

【００１０】筒体２には、図３に示す内部に、２分割さ
れ略半円筒状の固定部材２１が圧入されており、その固
定部材２１間の２箇所の隙間２Ｄに板ばね部材４の各端
部が挿入・挟持され固定されている。なお、この固定部
材２１は、特にこの実施例のような２分割されたものに
限定されるものではなく、一体ものであったり、３個以
上に分割されたものであってもよい。

【００１１】カム３は、支持部材１１の下面中央から下
方に垂直に延びた状態で固着された回転軸１２に固設さ
れており、この実施例では左右対称的な形状を有するも
のが使用され、中心部に回転軸１２が固設されている。
また、この回転軸１２は、下端部が筒体２の底部側に固
着した軸受け２２（図１参照）に回転自在に支持されて
いる。なお、このカムについては、勿論この実施例の形
状のものに限定されるものではなく、例えば非対称カ
ム、偏心カム、或いは略Ｌ字型、略Ｘ字型、略Ｙ字型な
ど、各種形状のものが適用可能である。

【００１２】板ばね４は、図４に示すような、適宜の薄
い金属材料（若しくは合成樹脂材料等でも同様の効果を
奏するものであればよい）を使用し、略半円筒状に形成
したものが用いられており、両端部４１が内側に折り曲
げられ互いに内側に向けてバネ力（引張力）Ｆが付与さ
れている。なお、この板ばねについては、勿論この実施
例の形状に限定されるものではなく、例えば円板状等の
ものであっても適用可能である。

【００１３】また、この板ばね４には、ほぼ中央部に外
方に突出した凸部４Ａが設けれており、この凸部４Ａの
左右両側の傾斜角度を異なるように形成することによっ
て閉扉時にドアをストップ状態に保持できるようになっ
ている。即ち、この実施例の板ばね４には、図５におい
て、ドアの開放方向と同方向（時計方向Ａ）に回転する
カム３が容易に乗り越えられるように、凸部４Ａの左側
傾斜面４２を緩傾斜としている。また一方右側傾斜面４
３を急傾斜として、クローザのばね等によってドアの閉
じ方向と同方向（反時計方向Ｂ）に回動するのをある程
度大きなストップ力で阻止できるようになっている。

【００１４】なお、この実施例では、凸部を各板ばね４
に一箇所ずつ設けたが、勿論複数箇所設けてもよい。ま
た、この実施例では、各凸部を対称位置に設け、双方の
ストップ力を同時に作用するように構成してあるが、一
方側でのストップ動作であってもよい。

【００１５】また、この実施例では、カム３の回り止め
のために略六角柱状の支持部材１１を使用したが、勿論
これに限定されるものではなく、例えばセレーション係
合するように縦溝と縦突起とを筒体と支持部材にそれぞ
れ形成してもよい。また、さらに、縦溝及び縦突起のい
ずれかを少なくとも２箇所以上設けておくことによっ
て、ストップ位置を２箇所以上の開き角度の中から適宜
選択したり、設定変更することも可能である。このよう
な構成は、固定部材及びこの固定部材が取りつく筒体間
にも適用可能であり、こちら側の方でストップ位置の設
定変更等を行ってもよい。

【００１６】さらに、この実施例では、ドア側にカム
を、ドア枠側に板ばねを設けたが、逆の構成であっても
よい。

【００１７】また、この実施例では、図６に示すよう
に、上下に予め設けてあったクローザ装置２０及びダン
パ装置３０の中間位置にこのストップ機構１０を後付け
で設置できるようにするため、クローザ装置やダンパ装
置とは別体の独立して設けたが、これらのいずれかと一
体にまとめたものでも可能である。

【００１８】なお、この実施例では蝶番型のドアクロー
ザに適用したが、勿論このタイプに限定されるものでは
なく、例えばセンターヒンジのドアクローザ、ヒジツボ
タイプのドアクローザなどあらゆるタイプのクローザに
対応することができる。

【００１９】

【発明の効果】以上説明してきたようにこの発明によれ
ば、ドア及びこのドアを取り付けるドア枠との間にそれ
ぞれドア側及びドア枠側に固定された上下一対の支持筒
体を設け、この支持筒体の一方側の内周面に板ばねを周
設するとともに、他方側の支持筒体の中心部にその支持
筒体と一体に設けた回転軸にカムを固着し、ドアが閉じ
るときに所定の角度でカムが板ばねに突出した凸部に当
接し、ドアの閉鎖動作を停止させるように構成したもの
であり、比較的簡単な構成であっても、確実なストップ
動作を行うことができるから、耐久性や信頼度の向上と
同時に製造コストの削減を図ることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】この発明に係るドアクローザ用ストップ機構を
示す概略構成図。

【図２】この発明に係るドア側筒体の構造を示す概略斜
視図。

【図３】図１のドア枠側筒体の横断面図。

【図４】この発明のに係る板ばねを示す斜視図

【図５】同板ばねの要部断面図。

【図６】この発明に係るストップ機構の取り付け状況を
示す説明図。

【符号の説明】

１ （ドア側）筒体 １１ 支持部材 １２ 回転軸 ２ （ドア枠側）筒体 ２１ 固定部材 ３ カム ４ 板ばね ４Ａ 凸部

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 ばね等の閉扉手段によってドアが自閉す
   るドアクローザとともに使用するドアクローザ用ストッ
   プ機構であって、 ドア側及びこのドアを取り付けるドア枠側との間に一対
   の筒体をそれぞれ取り付け、 この筒体の一方側の内周面に板ばねを周設するととも
   に、他方側の筒体の中心部に一体に設けた回転軸にカム
   を固着し、 前記ドアが閉じるときに所定の角度で前記カムが前記板
   ばねの凸部に当接し、ドアの閉鎖動作を停止させるよう
   に構成したことを特徴とするドアクローザ用ストップ機
   構。