JPH10121089A - 香料組成物 - Google Patents

香料組成物

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JPH10121089A
JPH10121089A JP29461596A JP29461596A JPH10121089A JP H10121089 A JPH10121089 A JP H10121089A JP 29461596 A JP29461596 A JP 29461596A JP 29461596 A JP29461596 A JP 29461596A JP H10121089 A JPH10121089 A JP H10121089A
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JP
Japan
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perfume
fragrance
alcohol
glycoside
water
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JP29461596A
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English (en)
Inventor
Minoru Iwamoto
実 岩本
Takashi Kimura
孝 木村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
T Hasegawa Co Ltd
Original Assignee
T Hasegawa Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 香料組成物に通常使用されている界面活性剤
は両親媒性を有するので、非常に有用なものではある
が、自然界において分解し難いものが多く、例えば、湖
沼や河川に流入して水質汚染の原因となるなど、環境汚
染防止の点からは必ずしも好ましいものとは言えない。
また、エチルアルコールも香料の溶剤として用いられる
が、刺激臭を伴うなどの欠点がある。これらのエチルア
ルコールや従来の界面活性剤を使用することなく両親媒
性を有する溶媒を含有する香料組成物が求められてい
た。 【解決手段】 自然界において微生物により容易に分解
される、両親媒性を有する、炭素数6以上の水酸基を有
する香料物質配糖体を有効成分として含有する香料組成
物を提供する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば、香粧品
類、飲食品類などに使用される水及び油の両方に可溶な
両親媒性香料配糖体を含有する香料組成物に関し、更に
詳しくは、両親媒性を有する、炭素数6以上の水酸基を
有する香料物質配糖体を有効成分として含有し、水・油
に可溶であり、通常、香料の溶剤となるアルコール類を
必要とせず、また、河川海洋汚染の原因となる界面活性
剤を必要としない香料組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】飲食品類、香粧品類等に着香の目的で使
用される香料組成物は、製品の使用目的により水溶性あ
るいは油溶性とする為にエチルアルコール等を溶解して
用いたり、乳化剤又は界面活性剤を使用する場合が多
い。特に香粧品類の場合には、例えば、ポリオキシエチ
レンオクチルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンオ
レイルエーテル等のポリオキシエチレンアルキルエーテ
ル類、モノオレイン酸ポリエチレングリコール等のポリ
オキシエチレン脂肪酸エステル類、ポリオキシエチレン
ステアリン酸アミド等のポリオキシエチレン脂肪酸アミ
ド、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油等の油脂類のポリ
オキシエチレン誘導体類、ポリオキシエチレンポリオキ
シプロピレングリコール等のポリオキシエチレンポリオ
キシプロピレン共重合体類、ソルビタン脂肪酸エステル
類、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル類、
ソルビット誘導体類、ショ糖脂肪酸エステル類及びこれ
らの任意の混合物等の界面活性剤が含有された香料組成
物が使用されている。しかし、香料組成物に通常使用さ
れている上記したようなエチルアルコールは刺激臭を伴
ったり、また、界面活性剤は両親媒性を有するので、非
常に有用なものではあるが、自然界において分解し難い
ものが多く、例えば、湖沼や河川に流入して水質汚染の
原因となるなど、環境汚染防止の点からは必ずしも好ま
しいものとは言えない。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記した如き自然環境
汚染の心配もなく、水溶性及び油溶性の使用目的にあっ
た新しい香料組成物の開発が強く求められているのが現
状である。
【0004】
【課題を解決するための手段】そこで本発明者らは上記
課題を解決するため鋭意研究を行った結果、香料と香料
配糖体を組み合わせることにより、香りを損ねることな
く水・油に可溶な両親媒性の香料組成物が得られること
を見出し、本発明を完成した。
【0005】なお、香料配糖体は従来より知られてお
り、例えば、カルボヒドラーゼ等により加水分解されて
ハツカ香味を発現するので、経口薬品、うがい薬等の口
中剤に利用できるとしてメントール配糖体の製法が提案
されている(特開昭48−32846号公報)。また、
本願出願人がその生分解性について鋭意研究した結果、
植物体の芳香増強剤(特開平6−336401号公報)
や人体用徐放性芳香組成物(特開平7−179328号
公報)を提案した。
【0006】本発明の目的は、エチルアルコールのよう
な特定のアルコール溶媒を使用することなく、環境汚染
の心配がない、自然環境に優しい、香粧品類、飲食品類
などに使用される香料組成物を提供するにある。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明に使用される香料配糖体と
しては、炭素数6以上の水酸基を有するアルコール性
(フェノール類を含む)香料物質からなる香料配糖体で
あり、それら香料物質としては、例えば、3−メチル−
1−ペンタノール、2−ヘキサノール、2−ヘプタノー
ル、ウンデシルアルコール、シス−3−ヘキセノール、
6−ノネン−1−オール、2,6−ノナジエン−1−オ
ール、ホモシトロネロール、ホモゲラニオール、ロジノ
ール、ゲラニオール、シトロネロール、ネロール、リナ
ロール、テトラヒドロリナロール、ミルセノール、ジヒ
ドロミルセノール、ラバンジュロール、ヒドロキシシト
ロネロール、ムゴールのごとき脂肪族アルコール類;メ
ントール、テルピネオール、ピペリトール、ペリルアル
コール、カルベオール、ミルテノール、フェンチルアル
コール、フアルネソール、ネロリドール、サンタロー
ル、セドロール、パチュリアルコールなどのごとき脂環
族アルコール類;ベンジルアルコール、クミンアルコー
ル、2−フェニルエチルアルコール、フェニルプロピル
アルコール、シンナミルアルコール、α−アミルシンナ
ミルアルコール、アニスアルコール、バニリルアルコー
ル、ピペロニルアルコール、オイゲノール、イソオイゲ
ノールなどのごとき芳香族アルコール類(フェノール類
を含む)が挙げられる。
【0008】また、糖部分としては、例えば、単糖類
(グルコース、ガラクトース、マンノース、ラムノー
ス、キシロース、リボース、アラビノース、グルコサミ
ン、ガラクトサミン等)、二糖類(ラクトース、マルト
ース、シュークロース、セロビオース、イソマルトー
ス、エピラクトース等)が挙げられる。
【0009】これらの香料配糖体の製造は、公知の方法
で、例えば、グルコースと対応するアルコール性香料物
質を反応させることにより、容易に合成することができ
る。例えば、グルコース1重量部に対して約2〜約20
重量部のアルコール性香料物質を約0.1〜約10重量
部の塩酸、硫酸、酸性イオン交換樹脂などの酸類の存在
下に、約−20℃〜約100℃程度の温度範囲で約0.
5〜約24時間反応させ、必要に応じて酸を中和または
濾過により除き、過剰のアルコール性香料物質を回収す
ることにより容易に合成できる。更に、カラムクロマト
などの手段を用いてこれらの配糖体を精製することもで
きる。このほか、従来公知のKoenigs−Knor
r反応を用いることにより、合成することも可能である
[Chem.Ber.,34 957(1901)]。
【0010】上述のようにして得ることができる両親媒
性香料配糖体は無色・無臭の固体物質であるが、水、ア
ルコール類、油脂類、天然精油類及び合成香料物質に分
散可溶であり、これらとともに配合された香料組成物と
して両親媒性を顕現することができる。
【0011】また、香料配糖体は酸又は酵素によって徐
々に分解され、香料が放出されるので、溶媒としての機
能とともに香料としての機能も合わせ持ち、香気の持続
する徐放性香料としても有用である。
【0012】本発明の両親媒性香料配糖体を有効成分と
して含有する香料組成物の利用分野は、香粧品類、飲食
品類、医薬・保健衛生用品類、飼料及び餌料等の広い分
野で利用可能であるが、着色料に配合して経時的に香気
を発現させることができる徐放性香料着色剤などとして
も使用できる。
【0013】本発明品の両親媒性香料配糖体を有効成分
として含有する香料組成物には、香料の他に所望によ
り、色素類、紫外線吸収剤、保湿剤、防腐剤などの品質
向上剤を添加することができる。また、飲食品類に使用
する場合には、上記添加剤のほか、酸化防止剤、乳化
剤、酸味料、甘味料などの食品添加物を添加することが
できる。
【0014】また、本発明品の香料組成物における香料
成分と両親媒性香料配糖体の配合割合は、香料組成物の
使用目的あるいは香料成分の強度、持続性等により考慮
する必要があるが、例えば、香料成分1に対して両親媒
性香料配糖体を約0.01〜約50倍、好ましくは約
0.1〜約20倍の範囲を例示することができる。
【0015】本発明の製造方法としては、両親媒性香料
配糖体に所定量の香料成分の他、例えば、抗酸化剤、色
素等を添加混合することによって容易に製造することが
できる。
【0016】
【実施例】以下、参考例、実施例により本発明の実施の
態様を具体的に説明する。
【0017】参考例1 (グルコースペンタアセテート
の合成) 2l四つ口フラスコに無水酢酸1224g(12モル)
及び酢酸ナトリウム24gを加え、約135℃で加熱混
合溶解する。溶解後、無水グルコース360g(2モ
ル)を、反応温度が133℃〜138℃を保つように徐
々に加える。反応終了後冷却し、水500mlを加えて
過剰の無水酢酸を分解する。次いで、反応液に酢酸エチ
ル2000gを加えて生成したグルコースペンタアセテ
ートを抽出し、該酢酸エチル層をアルカリ中和、水洗
浄、活性炭処理した後、全量が約1140gになるまで
酢酸エチルを減圧下で留去する。この液から、再結晶化
の操作によりグルコースペンタアセテート636gを得
た(収率81.5%)。
【0018】参考例2 (オイゲノールグルコシドの合
成) 5l四つ口フラスコに、参考例1で得られたグルコース
ペンタアセテート636g(1.64モル)及びトルエ
ン2400gを加え、内温約110℃で加熱還流下、系
内から水分を除去する。水分除去後、内温約20℃まで
冷却し、オイゲノール268g(1.64モル)を加
え、反応温度を20〜25℃に保ちながら三弗化ホウ素
エーテル錯体128gを滴下する。滴下終了後、室温下
で一昼夜撹拌し反応を続行する。反応終了後、該反応液
に水2400gを加えて油層を分離し、該油層をアルカ
リ中和、水洗浄処理した後、減圧下に溶媒を留去して、
粗製テトラアセチルオイゲノールグルコシドを得た。こ
のものをエタノール処理して精製した後、ナトリウムメ
トキシド・メタノール溶液を加えて脱アセチル化し、オ
イゲノールグルコシドを得た。さらにこれを精製処理し
て、オイゲノールグルコシド242gを得た(収率10
0%)。
【0019】参考例3 (2−フェニルエチルグルコシ
ドの合成) D−グルコース40g、2−フェニルエチルアルコール
240g、酸性イオン交換樹脂(アンバーライト15)
8gの混合物を80〜85℃で8時間反応した。反応終
了後、反応液を室温まで冷却し、セライト濾過を行っ
た。母液より過剰の2−フェニルエチルアルコールを減
圧下に除去した。得られた粗製物に3倍量の水を加えた
後、冷蔵庫に放置することにより、2−フェニルエチル
グルコシド20gを白色結晶として得た。
【0020】実施例1 下記配合例により香料組成物を調製した。 2−フェニルエチルグルコシド 20 油性香料 2 グリセリン 40 1、3ブチレングリコール 60 イオン交換水 878 1000 得られた香料組成物は、油浮き等のない安定なエマルジ
ョン化粧水であった。
【0021】実施例2 下記配合例により香料組成物を調製した。 オイゲノールグルコシド 50 油性香料 5 流動パラフィン 300 オリーブ油 445 スクワラン 200 1000 得られた香料組成物は、水に溶解した時透明に溶解し、
香気も持続性のある美容液であった。
【0022】
【発明の効果】本発明によれば、自然界において微生物
により容易に分解される香料配糖体を有効成分として含
有するので、環境汚染の心配がない、自然環境に優し
い、香粧品類、飲食品類などに使用される香料組成物を
提供することができる。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 香料および香料配糖体を有効成分として
    含有することを特徴とし、水・油に溶解する香料組成
    物。
  2. 【請求項2】 香料配糖体が水酸基を有する香料物質か
    らなる香料配糖体である、請求項1記載の香料組成物。
  3. 【請求項3】 水酸基を有する香料物質が炭素数6以上
    の香料物質である、請求項2記載の香料組成物。
JP29461596A 1996-10-17 1996-10-17 香料組成物 Pending JPH10121089A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20220058252A (ko) * 2020-10-30 2022-05-09 코스맥스 주식회사 생분해성 향료 조성물

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Legal Events

Date Code Title Description
A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20040224