JPH08269077A - β−ヒドロキシアルキルグリコシド及びそれを含有する皮膚外用剤及び洗浄剤組成物 - Google Patents

β−ヒドロキシアルキルグリコシド及びそれを含有する皮膚外用剤及び洗浄剤組成物

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JPH08269077A
JPH08269077A JP9782595A JP9782595A JPH08269077A JP H08269077 A JPH08269077 A JP H08269077A JP 9782595 A JP9782595 A JP 9782595A JP 9782595 A JP9782595 A JP 9782595A JP H08269077 A JPH08269077 A JP H08269077A
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JP
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acid
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hydroxyalkyl
same
maltoside
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JP9782595A
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Inventor
Mikiko Kaminuma
三紀子 上沼
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Shiseido Co Ltd
Original Assignee
Shiseido Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 一般式化1で表されるβ−ヒドロキシアルキ
ルグリコシド及びそれを含有する皮膚外用剤、洗浄剤組
成物。 【化1】 (但し、式中Aは糖から1個の水酸基を除いた残基、R
1、R2は水素もしくは直鎖あるいは分岐の、飽和又は不
飽和の脂肪鎖を表し、R1、R2の合計炭素数は8〜32
である。 ) 【効果】 本発明のβ−ヒドロキシアルキルグリコシド
を配合することにより、安定性、安全性、使用感が良好
な皮膚外用剤及び洗浄剤組成物が得られ、特に、洗浄剤
組成物では優れた起泡性、泡持続性が得られる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、新規の非イオン性界面
活性剤であるβ−ヒドロキシアルキルグリコシド及びこ
れを含有する皮膚外用剤、洗浄剤組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、多くの皮膚外用剤や洗浄剤組成物
には分散、乳化等様々な目的で多種の非イオン性界面活
性剤が使用されている。一般に用いられている非イオン
性界面活性剤にはエチレンオキサイド系界面活性剤、ポ
リグリセリン系界面活性剤、シュガーエステル類、アル
キルグリコシド類などが挙げられるが、低コストである
ことや、HLBの調整のしやすさなどからエチレンオキ
サイド系界面活性剤がその主流を占めていた。
【0003】しかし、エチレンオキサイド系界面活性剤
は経時で酸化劣化を受けやすく、ホルマリンなどの低分
子量アルデヒドや有機酸を発生することや、エチレンオ
キサイド系界面活性剤自体にジオキサンを含んでいるこ
となどが明らかになるにつれ、その安全性や安定性が懸
念されるようになり、安全性や安定性に優れる非イオン
性界面活性剤の研究がなされるようになった。
【0004】近年、安全性・安定性の高い非イオン性界
面活性剤としてアルキルグリコシドや糖アルキルエーテ
ル類などの糖系非イオン性界面活性剤が報告されている
(特開平4−76082)。これらは糖を親水基とし、
グリコシド結合やエーテル結合が分解を受けにくいため
非常に安定性に優れるという特徴を有する。さらに、そ
の親水基のパッキング性から従来起泡性が低かった非イ
オン性界面活性剤のなかで良好な起泡性を有するという
ことがわかってきた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、この起
泡性もアニオン性界面活性剤に比べると劣っており、満
足のいくものはこれまで得られていなかった。非イオン
性界面活性剤の長所の一つとしてイオン性界面活性剤に
比べてpHや塩などの影響が少なく、安定した効果が期
待できるという点があるが、起泡性が殆どないので起泡
性成分としての用途はこれまでなく、洗浄剤の起泡性成
分としては主としてアニオン性界面活性剤等が用いられ
ているのが現状である。
【0006】本発明はこのような従来技術の課題に鑑み
成されたものであり、その目的は、安定性・安全性に優
れ、しかも、界面活性剤としての諸機能、特に、起泡性
や泡持続性においても優れる非イオン性界面活性剤及び
これを含有する皮膚外用剤及び洗浄剤組成物を提供する
ことにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは前記目的を
達成するため鋭意検討を行った結果、アルキルグリコシ
ドのβ位に水酸基を有するβ−ヒドロキシアルキルグリ
コシドに優れた起泡性・泡持続性が存在し、また、安全
性・安定性及び分散能、乳化能、その他の界面活性剤と
しての機能にも優れることを見出し本発明を完成した。
【0008】すなわち、本発明は一般式化2で表される
β−ヒドロキシアルキルグリコシド及びこれを含有する
ことを特徴とする皮膚外用剤及び洗浄料組成物に関する
ものである。
【化2】 (但し、式中Aは糖から1個の水酸基を除いた残基、R
1、R2は水素もしくは直鎖あるいは分岐の、飽和又は不
飽和の脂肪鎖を表し、R1、R2の合計炭素数は8〜32
である。 )
【0009】以下に本発明の構成を詳述する。前記一般
式化2において、Aは糖から1つの水酸基を除いた残基
であり、このような糖の具体例としては、グルコース、
ガラクトース、キシロース、フルクトース、アルトロー
ス、タロース、マンノース、アラビノース、イドース、
リキソース、リボース、アロース等の単糖類及びその混
合物、マルトース、イソマルトース、ラクトース、キシ
ロビオース、ケンチオビオース、コージオビオース、セ
ロビオース、ソホロース、ニゲロース、スクロース、メ
リビオース、ラミナリビオース、ルチノース等の二糖類
及びその混合物、マルトトリオース等の三糖類及びその
混合物、又はそれ以上の多糖類や、糖の重合物、これら
糖類の混合物が挙げられる。
【0010】R1、R2は各々水素もしくは脂肪鎖であ
り、脂肪鎖である場合には直鎖、分岐、飽和、不飽和で
あるを問わない。R1、R2の合計炭素数は8〜32であ
り、好ましくは8〜18である。合計炭素数が大きすぎ
ても小さすぎても親水性と疎水性のバランスが悪くな
り、好ましくない。R1、R2の具体例としては、メチル
基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル
基、イソブチル基、t−ブチル基、ペンチル基、ヘキシ
ル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、
ラウリル基、ミリスチル基、ステアリル基、エイコシル
基、2−エチルヘキシル基、イソラウリル基、イソミリ
スチル基、イソパルミチル基、イソステアリル基、2−
ヘキシルデシル基、カプリル基、オレイル基、2−デシ
ルテトラデシル基、2−テトラデシルオクタデシル基等
が挙げられる。
【0011】本発明に係るβ−ヒドロキシアルキルグリ
コシドは新規物質であり、その合成方法としては、一般
にグリコシル化に用いられる反応(酸触媒によるグリコ
シル化、ケーニッヒ−クノール反応、ヘルフエライヒ法
や、それ以外のエーテル交換法、脂肪族アルコールと糖
の脱水縮合反応等)で合成することができる。これらの
合成反応の工程中には原料として用いられる糖同士が重
合し、このため得られるβ−ヒドロキシアルキルグリコ
シドは糖の重合度や糖同士の結合位置が異なる混合物と
して得られる。本発明においては一般式化2で表される
範囲のβ−ヒドロキシアルキルグリコシドであれば混合
物のまま用いることができる。もちろん、これを適宜精
製してより純度の高いβ−ヒドロキシアルキルグリコシ
ドとしても用いることができる。
【0012】また、反応生成物には一般式化2で表され
る本発明の化合物の他、未反応の糖や、アルコール、副
生成物のエーテル等も共存している。本発明においては
本発明の効果に影響がない限り、これら混合物のまま用
いることも可能であり、もちろん、分離精製を行ない、
純度の高いβ−ヒドロキシアルキルグリコシドとして用
いてもよい。分離精製の方法としては、例えば、糖と塩
とを分離する場合、メチルアルコール、エチルアルコー
ル、ブチルアルコール、イソプロピルアルコール等の糖
を溶解しない溶媒で抽出したり、塩を多量に含む水とメ
チルエチルケトンやn−ブタノールで分配し、有機層を
分取することにより精製できる。また、未反応のアルコ
ール等の低沸点化合物の除去は減圧留去の他、他の溶媒
による共沸やヘキサンによる洗浄を行なうことにより除
去できる。
【0013】さらに、一般式化2で表される化合物を糖
の重合度や、極性等によって分離精製する場合には、例
えば反応生成物を水または水とアルコールの混液に懸濁
させ、ハイパーポーラスポリマー(例えば、三菱化成工
業株式会社製のハイポーラス樹脂)、オクタデシルシリ
カなどの逆相分配カラムを用いて、始め水で通液し、次
にメタノール、エタノールなどのアルコールや、アセト
ニトリルなどの極性有機溶媒と水との混液で通液し、こ
の液を分取して精製することができる。
【0014】このようにして得られる本発明のβ−ヒド
ロキシアルキルグリコシドは化学的に非常に安定であ
り、乳化安定性や可溶化能、分散能といった界面活性機
能に優れている。特に、非イオン性界面活性剤でありな
がら、起泡性、泡持続性、泡粘性が高く、クリーミィな
泡を持続して生成することができるという特徴を有す
る。また、生分解性が高く、環境保護の観点からも好ま
しい界面活性剤である。さらに、皮膚、目などに対して
低刺激性で、これを配合した皮膚外用剤や洗浄料等の組
成物はしっとりとしたコクのある良好な使用感を有す
る。
【0015】以上の性質から、本発明のβ−ヒドロキシ
アルキルグリコシドは化粧料、医薬品、医薬部外品、洗
浄料組成物等に配合することができる。これらの剤型は
任意であり、例えば、水溶系、可溶化系、乳化系、粉末
分散系、水−油二相系、水−油−粉末三相系等、何れで
も良い。本発明の皮膚外用剤としては、薬剤を含有する
軟膏剤やクリーム剤の他、例えば化粧料として化粧水、
乳液、クリーム、パック等の基礎化粧料、口紅、ファン
デーション等のメーキャップ化粧料、シャンプー、リン
ス、ヘアトニック、ムース、染毛料等の頭髪化粧料など
が挙げられ、また、医薬品の軟膏やクリーム等が挙げら
れる。また、本発明の洗浄剤組成物としては歯磨き、ボ
ディシャンプー、石鹸、クレンジング、シェービングク
リーム等の身体用洗浄剤、衣料用液体洗浄剤、台所用洗
剤、硬質洗浄剤、食器洗浄剤、トイレ洗浄剤、浴室洗浄
剤等が挙げられる。
【0016】本発明の皮膚外用剤においてはβ−ヒドロ
キシアルキルグリコシドの他に通常皮膚外用剤に用いら
れる他の成分も適宜配合することができる。例えば、流
動パラフィン、スクワラン、ワセリン、2−エチルヘキ
サン酸セチル、トリイソステアリン酸グリセリン、セレ
シン、モノオレイン酸グリセリン等の油性成分、マカデ
ミアンナッツ油、ラノリン、トウモロコシ油、アボガド
油、オリーブ油、ナタネ油、月見草油、ヒマシ油、ヒマ
ワリ油、茶実油、コメヌカ油、ホホバ油、カカオ油、ヤ
シ油、スクワレン、牛脂等の油脂類、モクロウ、ミツロ
ウ、キャンデリラロウ、カルナバロウ、鯨ロウ等のロウ
類、シリコーン油類、カプリルアルコール、2−オクタ
デシルアルコール、ラウリルアルコール、ミリスチルア
ルコール、セチルアルコール、イソステアリルアルコー
ル、コレステロール、フェトスロール等の高級アルコー
ル、カプリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチ
ン酸、ステアリン酸、ベヘニン酸、ラノリン酸、リノー
ル酸、リノレン酸等の高級脂肪酸、ポリエチレングリコ
ール、グリセリン、ソルビトール、キシリトール、マル
チトール、ムコ多糖、ヒアルロン酸、コンドロイチン硫
酸、キトサン等の保湿剤、メチルセルロース、エチルセ
ルロース、アラビアガム、ポリビニルアルコール、モン
モリロナイト、ラポナイト等の増粘剤、エタノール、
1,3−ブチレングリコール等の有機溶剤、ブチルヒド
ロキシトルエン、トコフェロール、フィチン酸等の酸化
防止剤、安息香酸、サリチル酸、ソルビン酸、デヒドロ
酢酸、パラオキシ安息香酸アルキルステル(エチルパラ
ベン、ブチルパラベン等)、ヘキサクロロフェン等の抗
菌防腐剤、グリシン、アラニン、バリン、ロイシン、セ
リン、トレオニン、フェニルアラニン、チロシン、アス
パラギン、アスパラギン酸、グルタミン、タウリン、ア
ルギニン、ヒスチジン等のアミノ酸及び/又はこれらの
アルカリ金属塩や塩酸塩、アシルサルコシン酸(例えば
ラウロイルコシンナトリウム等)、グルタチオン、クエ
ン酸、リンゴ酸、酒石酸、乳酸等の有機酸、ビタミンA
及び/又はその誘導体、ビタミンB2、ビタミンB6、ビ
タミンB12、ビタミンB15及び/又はこれらビタミンB
の誘導体等のビタミンB類、アスコルビン酸、アスコル
ビン酸硫酸エステル(塩)、アスコルビン酸リン酸エス
テル(塩)、アスコルビン酸ジパルミテート等のビタミ
ンC類、α−トコフェロール、β−トコフェロール、γ
−トコフェロール、ビタミンEアセテート、ビタミンE
ニコチネート等のビタミンE類、ビタミンD類、ビタミ
ンH類、パントテン酸、パンテチン等のその他のビタミ
ン類、ニコチン酸アミド、ニコチン酸ベンジル、γ−オ
リザノール、トラネキサム酸、イプシロンカプロン酸、
アラントイン、グリチルリチン酸(塩)、グリチルリチ
ン酸及び/又はその誘導体ヒノキチオール、ムシジン、
ビサボロール、ユーカリブトール、チモール、イノシト
ール、サポニン類(サイコサポニン、ニンジンサポニン
等)、ヘチルエチルエーテル、エチニルエストラジオー
ル、セファランチン、プラセンタエキス等の各種薬剤、
ギシギシ、クララ、コウホネ、オレンジ、セージ、ノコ
ギリソウ、ゼニアオイ、センキュウ、センブリ、タイ
ム、トウキ、トウヒ、バーチ、スギナ、ヘチマ、マロニ
エ、ユキノシタ、アルニカ、ユリ、ヨモギ、シャクヤ
ク、アロエ、クチナシ、サワラ等の天然エキス、色素、
モノラウリン酸ソルビタン、モノパルミチン酸ソルビタ
ン、セスキオレイン酸ソルビタン、トリオレイン酸ソル
ビタン、モノラウリン酸ポリオキシエチレンソルビタ
ン、モノステアリン酸ポリオキシエチレンソルビタン、
ポリエチレングリコールモノオレエート、ポリオキシエ
チレンアルキルエーテル、ポリグリコールジエステル、
ラウロイルジアタノールアマイド、アルキル化多糖、ア
ルキルグリコシド、シュガーエステル、マルチトールヒ
ドロキシ脂肪族エーテル等の非イオン性界面活性剤、ス
テアリルトリメチルアンモニウムクロライド、塩化ベン
ザルコニウム、ラウリルアミンオキサイド等のカチオン
性界面活性剤、パルミチン酸ナトリウム、ラウリン酸ナ
トリウム、ラウリル硫酸ナトリウム、ラウリル硫酸カリ
ウム、アルキル硫酸トリエタノールアミンエーテル、ロ
ート油、リニアドデシルベンゼン硫酸、ポリオキシエチ
レン硬化ヒマシ油マレイン酸、ヒドロキシエーテルカル
ボン酸、アシルメチルタウリン等のアニオン性界面活性
剤、両性界面活性剤、香料、精製水、紫外線吸収剤、薬
効剤、金属封鎖剤、pH調整剤、スクラブ剤、顔料等の
各種粉末成分等が挙げられる。また、本発明の洗浄剤組
成物には、更に通常洗浄剤に配合される成分、例えば酵
素や漂白剤等も配合して良い。
【0017】
【実施例】以下に本発明の実施例を示すが、本発明はこ
れに限定されるものではない。また、特に指定のない限
り、配合量は全て重量%で示す。合成例1β−ヒドロキシラウリル−β−D−マルトシド 1−ヒドロキシ−2−ベンジロキシドデカンの合成 1,2−ドデカンジオール10gをピリジン200ml
に溶解し、トリフェニルクロロメタン16.5gを加え
室温で1日攪拌した。メタノール10mlを加えて減圧
濃縮し、酢酸エチルで抽出した後、精製水で洗浄し、有
機相を硫酸マグネシウムで乾燥した。硫酸マグネシウム
を濾去後、減圧濃縮し、得られた生成物をシリカゲルク
ロマトグラフィーにて精製して、1−トリフェニルメチ
ロキシ−2−ヒドロキシドデカン20gを得た。
【0018】得られた1−トリフェニルメチロキシ−2
−ヒドロキシドデカン5.67gをジメチルホルムアミ
ド150mlに溶解し、ヘキサンで洗浄後、乾燥した水
素化ナトリウム306.5mgを加え、室温にて30分
間攪拌した後、ベンジルブロマイド2.18gを加えて
さらに室温で3時間攪拌した。反応後、メタノールを加
え、減圧濃縮し、酢酸エチルで抽出し、精製水で洗浄
後、硫酸マグネシウムで乾燥した。硫酸マグネシウムを
濾去後、濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィー
にて精製し、1−トリフェニルメチロキシ−2−ベンジ
ロキシドデカン5.80gを得た。得られた1−トリフ
ェニルメチロキシ−2−ベンジロキシドデカン5.80
gに95%酢酸を加え、50℃で3時間加熱攪拌を行な
い、空冷後、通常の後処理をし、得られた精製物をシリ
カゲルカラムクロマトグラフィーで精製し、1−ヒドロ
キシ−2−ベンジロキシドデカン3.03gを得た。
【0019】β−ヒドロキシラウリル−β−D−マル
トシドの合成 で得られた1−ヒドロキシ−2−ベンジロキシドデカ
ン1.23gにアセチルマルトース4.29g、トルエ
ン20ml、モリブドン酸120mg、塩化亜鉛28.
9mgを加えて溶解し、90℃で30分間加熱攪拌し
た。冷後、トルエンにて抽出し、飽和食塩水で洗浄後、
硫酸マグネシウムにて乾燥し、これを濾去後、濃縮して
シリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して、β−
ベンジロキシラウリル−β−D−マルトシドのアセチル
化物1.89gを得た。得られたアセチル化物1.89
gを酢酸100mlに溶解し、パラジウム炭素300m
gを加え、水素下脱ベンジル化した。さらにメタノール
50mlに溶解し、ナトリウムメチラート5mlを加え
30分間室温にて攪拌して脱アセチル化し、さらにイオ
ン交換樹脂にて中和、濾過後濃縮して目的のβ−ヒドロ
キシラウリル−β−D−マルトシド690mgを得た。
【0020】得られたβ−ヒドロキシラウリル−β−D
−マルトシドの分析値は次の通りであった。 (1)赤外吸収スペクトル測定 日本分光株式会社製、IRA−1赤外吸収スペクトル測
定装置を用い、KBr錠剤法で測定したところ、340
0cm-1に水酸基の伸縮振動、2400cm-1にヒドロキシ
ドデシル基のアルキル鎖部分の伸縮振動、1020cm-1
にグリコシド結合に由来するシグナルが観察された。結
果を図1に示す。
【0021】(2)13C−NMRスペクトル測定 日本電子株式会社製のJOEL GX−400により、
CD3ODを溶媒として、室温にて測定したところ、1
5ppmにヒドロキシドデシル基の末端メチル基、23〜
35ppmにメチレン鎖部分、62〜105ppmにマルトー
ス部分の炭素に由来するシグナルがそれぞれ観察され
た。結果を図2に示す。
【0022】(3)1H−NMRスペクトル測定 日本電子株式会社製のJOEL GX−400により、
CD3ODを溶媒として、室温にて測定したところ、
0.9ppmにヒドロキシドデシル基の末端メチル基、
1.3ppmにメチレン鎖部分、3.2〜5.2ppmにマル
トース部分の炭素に由来するシグナルがそれぞれ観察さ
れた。結果を図3に示す。
【0023】試験例1 安定性・安全性試験 まず、本発明のβ−ヒドロキシアルキルグリコシドの安
定性及び安全性を調べるため、下記の方法で加水分解試
験及びアルデヒド発生試験を行った。なお、試料は表1
に示した通り、本発明のβ−ヒドロキシアルキルグリコ
シド前記合成例1で製造したβ−ヒドロキシラウリル−
β−D−マルトシドと、比較例としてラウリル−β−D
−マルトシドと、化粧料等に汎用されている非イオン性
界面活性剤であるショ糖ラウリン酸エステル、ポリエチ
レングリコールラウリン酸エステルを用いた。
【0024】〔加水分解試験〕各試料の1%水溶液を9
0℃で5時間加熱し、冷却後の水溶液の一定量を取り、
エチルエーテルで抽出して、その抽出物のガスクロマト
グラムから加水分解度を求めた。 〔アルデヒド発生試験〕80℃の容器上に各試料を10
0時間放置した後、それぞれの試料5gを採取した。そ
の後、水500ml及び薄めたリン酸3mlを加えてか
ら蒸留し、留出量が190mlになった時点で蒸留をや
め、水を加えて200mlとし、これを試験溶液として
用いた。この試験溶液10mlを取り、アセチルアセト
ン5mlを加えて振り混ぜ、60℃の水浴中で10分間
加熱した。冷却後、波長420nm付近の極大吸収波長
における吸光度を測定した。
【0025】加水分解試験、アルデヒド発生試験の結果
を表1に示す。
【表1】 ─────────────────────────────────── 試料 加水分解度(%) アルデヒドの発生 ─────────────────────────────────── β-ヒト゛ロキシラウリル-β-D-マルトシト゛(合成例1) 0.05 − ラウリル-β-D-マルトシト゛ 0.05 − ショ糖ラウリン酸エステル 20.1 − PEGラウリン酸エステル 2.1 + ───────────────────────────────────
【0026】表1から解るように、本発明のβ−ヒドロ
キシラウリル−β−D−マルトシドでは加水分解が殆ど
認められず、また、刺激性の原因となるアルデヒドの発
生も認められなかった。これに対し、比較例のショ糖ラ
ウリン酸エステル及びポリエチレングリコールラウリン
酸エステルはそれぞれ約20%及び2%の加水分解が認
められ、安定性に問題が有ることがわかる。また、ポリ
エチレングリコールラウリン酸エステルについては刺激
性の原因となるアルデヒドの発生も認められた。以上の
ことから、本発明のβ−ヒドロキシアルキルグリコシド
は安定性・安全性に優れることが理解される。
【0027】試験例2 起泡性・泡持続性試験 次に、合成例1で合成したβ−ヒドロキシラウリル−β
−D−マルトシド、及び比較例としてラウリル−β−D
−マルトシドを用い、その起泡性及び泡持続性を調べ
た。試験方法は次の通りである。 [起泡性試験(YS法)]試料の0.5%水溶液400
mlを調製し、YS法により起泡性を測定した。 [泡持続性試験(振盪法)]試料の4.5%水溶液20
mlを100mlネスラー管に注入し、25℃で分間振
盪器で振盪後、室温で放置して、その消泡時間τ1/2
測定した。
【0028】
【表2】 ──────────────────────────────────── 試 料 起泡性(cm) 泡持続性τ1/2(min) ──────────────────────────────────── β-ヒト゛ロキシラウリル-β-D-マルトシト゛(合成例1) 19 3192ラウリル -β-D-マルトシト゛(比較例) 15 90 ────────────────────────────────────
【0029】表2から解るように、本発明のβ−ヒドロ
キシラウリル−β−D−マルトシドは比較例のラウリル
−β−D−マルトシドに対して起泡性は1.3倍、泡持
続性は35倍であった。以上のように本発明のβ−ヒド
ロキシアルキルグリコシドは起泡性及び泡持続性に優れ
ることが理解される。
【0030】実施例1 洗浄剤 β−ヒドロキシドデシル−β−D−マルトシド 5.0重量% ポリオキシエチレン(3)ラウリル硫酸ナトリウム 15.0 ヤシ油脂肪酸ジエタノールアマイド 5.0 エタノール 2.0 香料 適 宜 エチルパラベン 適 宜 色素 適 宜 イオン交換水 残 余
【0031】上記処方で常法により洗浄剤を調製したと
ころ、この洗浄剤は非常に起泡性、泡持続性が良好で、
クリーミィな泡を生じ、コクのある優れた使用感を有し
ていた。また、皮膚や、眼に対する刺激が極めて少な
く、安全性・安定性においても良好であった。これに対
して、上記処方からβ−ヒドロキシドデシル−β−D−
マルトシドを除いた洗浄剤やβ−ヒドロキシドデシル−
β−D−マルトシドの代りにドデシル−β−D−マルト
シドを用いた洗浄剤は実施例1の洗浄剤に比べて起泡
性、泡持続性が劣っていた。以上のことから、本発明の
洗浄剤組成物は良好な使用感及び起泡性、泡持続性を有
し、安全性、安定性にも優れていることが理解される。
【0032】実施例2 液体洗浄剤 β−ヒドロキシテトラデシルポリグルコシド (グルコースの平均重合度2.0) 20.0重量% ポリオキシエチレン(3)ラウリルエーテル硫酸ナトリウム 15.0 ジステアリルジメチルアンモニウムクロライド 2.0 香料 適 宜 エチルパラベン 適 宜 イオン交換水 残 余
【0033】上記処方で常法により液体洗浄剤を調製し
たところ、この液体洗浄剤は非常に起泡性、泡持続性が
良好で、クリーミィな泡を生じ、コクのある優れた使用
感を有していた。また、皮膚や、眼に対する刺激が極め
て少なく、安全性・安定性においても良好であった。
【0034】実施例3 ボディーソープ β−ヒドロキシドデシルポリグルコシド (グルコースの平均重合度1.2) 5.0重量% ポリオキシエチレン(3)ラウリルエーテル硫酸ナトリウム 15.0 ポリオキシエチレン(15)ラウリルエーテル 2.0 ラウリルアミドプロピルベタイン 5.0 エタノール 2.0 香料 適 宜 色素 適 宜 イオン交換水 残 余
【0035】上記処方で常法によりボディソープを調製
したところ、このボディソープは非常に起泡性、泡持続
性が良好で、クリーミィな泡を生じ、コクのある優れた
使用感を有し、しっとりした洗い上がりであった。ま
た、皮膚や、眼に対する刺激が極めて少なく、安全性・
安定性においても良好であった。
【0036】実施例4 練りハミガキ β−ヒドロキシヘキサデシルポリグルコシド (グルコースの平均重合度1.5) 1.0重量% 炭酸マグネシウム 40.0 グリセリン 40.0 甘味料 適 宜 防腐剤 適 宜 香料 適 宜 色素 適 宜 イオン交換水 残 余
【0037】上記処方で常法により練りハミガキを調製
したところ、この練りハミガキは非常に起泡性、泡持続
性が良好であった。また、刺激等もなく、安全性・安定
性においても良好であった。
【0038】実施例5 シャンプー β−ヒドロキシヘキサデシルポリグルコシド (グルコースの平均重合度1.8) 10.0重量% エチレングリコール脂肪酸エステル 2.0 ラウリルスルホベタイン 10.0 ラウリン酸ジエタノールアマイド 5.0 プロピレングリコール 2.0 香料 適 宜 色素 適 宜 イオン交換水 残 余
【0039】上記処方で常法によりシャンプーを調製し
たところ、このシャンプーは非常に起泡性、泡持続性が
良好で、クリーミィな泡を生じ、コクのある優れた使用
感を有し、しっとりした洗い上がりであった。また、皮
膚や、眼に対する刺激が極めて少なく、安全性・安定性
においても良好であった。
【0040】実施例6 ボディシャンプー β−ヒドロキシヘキサデシルポリグルコシド (グルコースの平均重合度1.5) 10.0重量% グリセリン 5.0 ラウリルスルホンコハク酸ナトリウム 5.0 ラウリン酸トリエタノールアミン 5.0 ヤシ油脂肪酸ジエタノールアマイド 3.0 キレート剤 0.1 香料 適 宜 色剤 適 宜 イオン交換水 残 余
【0041】上記処方で常法によりボディシャンプーを
調製したところ、このボディシャンプーは非常に起泡
性、泡持続性が良好で、クリーミィな泡を生じ、コクの
ある優れた使用感を有し、しっとりした洗い上がりであ
った。また、皮膚や、眼に対する刺激が極めて少なく、
安全性・安定性においても良好であった。
【0042】実施例7 ボディシャンプー β−ヒドロキシヘキサデシルポリグルコシド (グルコースの平均重合度1.6) 15.0重量% グリセリン 5.0 ソルビトール 2.0 アシルグルタミン酸トリエタノールアミン塩 5.0 ヤシ油脂肪酸ジエタノールアマイド 3.0 キレート剤 0.1 カチオン化セルロース 0.2 香料 適 宜 色剤 適 宜 イオン交換水 残 余
【0043】上記処方で常法によりボディシャンプーを
調製したところ、このボディシャンプーは非常に起泡
性、泡持続性が良好で、クリーミィな泡を生じ、コクの
ある優れた使用感を有し、しっとりした洗い上がりであ
った。また、皮膚や、眼に対する刺激が極めて少なく、
安全性・安定性においても良好であった。
【0044】実施例8 衣料用液体洗浄剤 β−ヒドロキシオクタデシルポリグルコシド (グルコースの平均重合度2.0) 10.0重量% POE(3)ラウリルエーテル硫酸ナトリウム 10.0 POE(3)ラウリルエーテル 10.0 ジステアリルジメチルアンンモニウムクロライド 2.0 アプロチニン 0.5 漂白剤 適 量 イオン交換水 残 余
【0045】上記処方で常法により衣料用液体洗浄剤を
調製したところ、この衣料用液体洗浄剤は非常に起泡
性、泡持続性が良好で、また、安全性・安定性において
も良好であった。
【0046】実施例9 固形セッケン β−ヒドロキシオクタデシルポリグルコシド (グルコースの平均重合度2.1) 5.0重量% 牛脂 20.0 ヤシ油 12.0 ヒマシ油 5.0 オリーブ油 3.0 苛性ソーダ 6.0 エタノール 20.0 グリセリン 5.0 ショ糖 10.0 シクロヘキシルグアニジン 3.0 EDTA 0.1 色素 適 宜 イオン交換水 残 余
【0047】上記処方で常法により固形セッケンを調製
したところ、この固形セッケンは非常に起泡性、泡持続
性が良好で、また、安全性・安定性においても良好であ
った。
【0048】実施例10 液体セッケン β−ヒドロキシオクタデシルポリグルコシド (グルコースの平均重合度2.0) 10.0重量% ラウリン酸 3.0 ミリスチン酸 7.0 パルミチン酸 3.0 オレイン酸 2.5 苛性カリ 3.0 ラウロイルジエタノールアマイド 6.0 グリセリン 4.0 ショ糖 5.0 プロピレングリコール 11.0 EDTA 0.1 P―アミノベンザミジン 1.0 香料 適 宜 イオン交換水 残 余
【0049】上記処方で常法により液体セッケンを調製
したところ、この液体セッケンは非常に起泡性、泡持続
性が良好で、また、安全性・安定性においても良好であ
った。
【0050】実施例11 台所用洗剤 β−ヒドロキシヘキサデシルポリグルコシド (グルコースの平均重合度1.5) 5.0重量% α―オレインスルホン酸ナトリウム 20.0 POE(15)アルキルエーテル 8.0 ラウリルアミドプロピルベタイン 5.0 エタノール 1.5 香料 適 宜 色素 適 宜 イオン交換水 残 余
【0051】上記処方で常法により台所用洗剤を調製し
たところ、この台所用洗剤は非常に起泡性、泡持続性が
良好で、また、皮膚等に対する刺激が極めて少なく、安
全性・安定性においても良好であった。
【0052】実施例12 台所用洗剤 β−ヒドロキシヘキサデシルポリグルコシド (グルコースの平均重合度1.8) 5.5重量% N―ラウロイルグルタミン酸モノナトリウム 25.0 POE(15)アルキルエーテル 5.0 ラウリルジメチルアミンオキシド 8.0 香料 適 宜 色素 適 宜 イオン交換水 残 余
【0053】上記処方で常法により台所用洗剤を調製し
たところ、この台所用洗剤は非常に起泡性、泡持続性が
良好で、また、皮膚等に対する刺激が極めて少なく、安
全性・安定性においても良好であった。
【0054】実施例13 化粧水 β−ヒドロキシドデシル−β−D−マルトシド 1.5重量% グリセリン 3.0 プロピレングリコール 4.0 オレイルアルコール 0.1 エタノール 10.0 香料 適 宜 エチルパラベン 適 宜 イオン交換水 残 余
【0055】実施例14 化粧水 β−ヒドロキシテトラデシル−β−D−マルトシド 1.5重量% グリセリン 3.0 プロピレングリコール 4.0 オレイルアルコール 0.1 エタノール 10.0 香料 適 宜 エチルパラベン 適 宜 イオン交換水 残 余
【0056】上記実施例13及び14の処方で、常法に
より化粧水を調製した。これらの化粧水はコクのあるし
っとりとした使用感を有し、また、何れも0℃及び50
℃に1カ月放置しても白濁することがなく、また、ホル
マリン発生試験においてアルデヒドの存在も認められな
かった。これに対し、本発明のβ−ヒドロキシラウリル
−β−D−マルトシドやβ−ヒドロキシラウリル−β−
D−マルトシドの代りにポリエチレングリコールラウリ
ン酸エステルを用いた場合には50℃、1カ月の保存で
アルデヒドの存在が認められ、安定性・安全性に問題が
あることが示唆された。
【0057】以上のように、本発明のβ−ヒドロキシア
ルキルグリコシドは、経時で酸化を受けにくいため、変
臭や皮膚刺激、pHの低下等の問題を起こす原因となる
低分子量のアルデヒドや有機酸を生じることがなく、ま
た、本発明のβ−ヒドロキシアルキルグリコシドは酸
性、中性、アルカリ性いずれのpH領域においても分解
されにくいため、広いpH領域にわたって皮膚外用剤等
の種々の組成物に配合可能であり、しかも経時的安定性
・安全性に問題を生じることがないという特徴を有す
る。
【0058】実施例15 乳液 (1)ステアリン酸 2.0重量% (2)セチルアルコール 0.8 (3)スクアラン 10.0 (4)ワセリン 2.0 (5)ラノリン 2.0 (6)酢酸α―トコフェロール 0.05 (7)香料 適 宜 (8)β−ヒドロキシヘキサデシルポリグルコシド (グルコースの平均重合度1.7) 1.5 (9)プロピレングリコール 5.0 (10)トリエタノールアミン 1.0 (11)カルボキシビニルポリマー 0.1 (12)イオン交換水 残 余
【0059】<製法>(1)〜(7)を70℃〜75℃
にて加熱溶解する。(8)〜(12)を70℃〜75℃
にて加熱溶解し、攪拌しながら(1)〜(7)の混合物
を徐々に添加し乳化させる。さらに乳化機にて処理後、
30℃まで冷却し、水中油型乳液を得た。この乳液は皮
膚に塗布した際にコクのある使用感を有し、また、皮膚
等にトラブルを生じることもなく、安全性に優れてい
た。また、0℃、25℃、50℃で1カ月放置しても分
離や凝集することがなく、経時的に安定であった。
【0060】実施例16 乳化ファンデーション (1)1,3−ブチレングリコール 4.5重量% (2)ベントナイト 1.1 (3)β−ヒドロキシヘキサデシルポリグルコシド (グルコースの平均重合度1.8) 1.0 (4)水酸化カリウム 0.1 (5)ワセリン 2.2 (6)流動パラフィン 11.0 (7)セタノール 2.5 (8)モノオレイルグリセリルエーテル 2.5 (9)ミリスチン酸イソプロピル 2.5 (10)防腐剤 適 宜 (11)香料 適 宜 (12)酸化チタン 10.0 (13)イオン交換水 残 余
【0061】<製法>(13)中に(1)〜(4)を加
えて加熱攪拌し、水相とする。(5)〜(11)を加熱
攪拌溶解し、油相とする。(12)を水相中に添加し、
攪拌混合した後、油相を加えて乳化する。これを室温ま
で冷却して乳化ファンデーションを得た。この乳化ファ
ンデーションは皮膚に塗布した際にコクのある使用感を
有し、また、皮膚トラブル等を生じることもなく、安全
性に優れていた。また、0℃、25℃、50℃で1カ月
放置しても分離や凝集することがなく、経時的に安定で
あった。
【0062】実施例17 下地クリーム (1)ステアリン酸 0.9重量% (2)ステアリルアルコール 1.6 (3)メチルポリシロキサン 2.4 (4)ワセリン 3.0 (5)流動パラフィン 7.0 (6)バチルアルコール 1.3 (7)香料 適 宜 (8)防腐剤 適 宜 (9)β−ヒドロキシヘキサデシルポリグルコシド (グルコースの平均重合度1.5) 10.0 (10)カルボキシビニルポリマー 適 宜 (11)グリセリン 5.0 (12)エタノール 7.0 (13)イオン交換水 残 余 (14)水酸化カリウム 0.1
【0063】<製法>(9)〜(13)を加熱攪拌後、
(14)を加えて水相とする。(1)〜(8)を加熱攪
拌溶解し、油相とする。水相中に油相を徐々に加えて乳
化し、冷却して下地クリームを得た。この下地クリーム
は皮膚に塗布した際にコクのある使用感を有し、また、
皮膚トラブル等を生じることもなく、安全性に優れてい
た。また、0℃、25℃、50℃で1カ月放置しても分
離や凝集することがなく、経時的に安定であった。
【0064】実施例18 口紅 (1)ヒマシ油 44.0重量% (2)ヘキサデシルアルコール 25.0 (3)ラノリン 4.0 (4)ミツロウ 4.0 (5)オゾケライト 4.0 (6)キャンデリラロウ 6.0 (7)カルナバロウ 2.0 (8)β−ヒドロキシヘキサデシルポリグルコシド (グルコースの平均重合度1.2) 3.0 (9)酸化防止剤 適 宜 (10)防腐剤 適 宜 (11)酸化チタン 2.0 (12)赤色202号 0.5 (13)赤色204号 2.5 (14)赤色227号Alキレート 2.5 (15)橙色201号 0.2 (16)香料 残 余
【0065】<製法>(1)〜(10)を加熱攪拌し均
一に混合する。これに(11)〜(15)を加え、ロー
ルミルで練り均一に分散させた後、再び融解して(1
6)を加え、脱泡後、型に流し込み急冷して固める。固
まったものを型から取り出し、容器に充填して口紅を得
た。この口紅は皮膚に塗布した際に良好な使用感を有
し、また、皮膚トラブル等を生じることもなく、安全性
に優れていた。また、0℃、25℃、50℃で1カ月放
置しても分離や凝集することがなく、経時的に安定であ
った。
【0066】実施例19 クリーム (1)ステアリン酸 0.5重量% (2)ステアリルアルコール 1.0 (3)メチルポリシロキサン 2.0 (4)ワセリン 2.0 (5)流動パラフィン 5.0 (6)バチルアルコール 1.5 (7)香料 適 宜 (8)防腐剤 適 宜 (9)β−ヒドロキシヘキサデシルポリグルコシド (グルコースの平均重合度1.3) 3.0 (10)カルボキシビニルポリマー 適 量 (11)グリセリン 5.0 (12)エタノール 7.0 (13)イオン交換水 残 余 (14)水酸化カリウム 0.1
【0067】<製法>(9)〜(13)を加熱攪拌後、
(14)を加えて水相とする。(1)〜(8)を加熱攪
拌溶解し、油相とする。水相中に油相を徐々に加えて乳
化し、冷却してクリームを得た。このクリームは皮膚に
塗布した際にコクのある使用感を有し、また、皮膚トラ
ブル等を生じることもなく、安全性に優れていた。ま
た、0℃、25℃、50℃で1カ月放置しても分離や凝
集することがなく、経時的に安定であった。
【0068】実施例20 化粧水 グリセリン 3.0 プロピレングリコール 4.0 オレイルアルコール 0.1 β−ヒドロキシヘキサデシルポリグルコシド (グルコースの平均重合度1.8) 2.0 エタノール 10.0 香料 適 宜 防腐剤 適 宜 イオン交換水 残 余
【0069】<製法>上記処方で常法により化粧水を調
製したところ、この化粧水は皮膚に塗布した際にコクの
ある良好な使用感を有し、また、皮膚トラブル等を生じ
ることもなく、安全性に優れていた。また、0℃、25
℃、50℃で1カ月放置しても白濁することがなく、経
時的に安定であった。
【0070】実施例21 酸性染毛料 黒色−401号 0.2重量% 紫色−401号 0.3 黄色−4号 0.1 β−ヒドロキシヘキサデシルポリグルコシド (グルコースの平均重合度1.8) 1.0 ベンジルアルコール 5.0 キサンタンガム 2.0 ベントナイト(クニピアG、クニミネ工業) 1.0 テトラヒドロフルフリルアルコール 12.0 クエン酸 2.0 ケラチン加水分解物 0.1 香料 適 量 イオン交換水 残 余
【0071】上記処方で常法にて酸性染毛料を調製した
ところ、この酸性染毛料は適度な粘度を有し、経時的に
安定な染毛料であり、染毛処理の際の匂いや頭髪からの
垂れ落ちも少なく、また、頭皮に対して低刺激性であっ
た。さらに、使用後の毛髪は染むらがなく、しっとりし
た仕上りであった。
【0072】実施例22 酸化染毛料 第1剤 プロピレングリコール 10.0重量% ポリエチレングリコール400 5.0 イソプロパノール 0.1 β−ヒドロキシヘキサデシルポリグルコシド (グルコースの平均重合度1.8) 1.0 エマレックスOP−5 25.0 (POE(5)オクチルフェニルエーテル;日本エマルジョン社製) ナトリウムハイドロサルファイト 0.5 L−アスコルビン酸 0.5 EDTA 0.5 アンモニア水 7.0 パラフェニレンジアミン 1.0 レゾルシン 1.0 メタアミノフェノール 0.1 メタフェニレンジアミン 0.01 香料 適 量 イオン交換水 残 余 第2剤 過酸化水素30% 15.0 リン酸緩衝液 pH3に調製 メチルパラベン 0.1 スズ酸ナトリウム 0.1 EDTA・2ナトリウム 0.2 イオン交換水 残 余
【0073】上記処方で常法に従って第1剤及び第2剤
を調製し、これを用時重量比1:1で混合して酸化染毛
料を得た。この酸化染毛料は、染毛処理の際に匂いや頭
髪からの垂れ落ちもなく、また、頭皮に対して低刺激性
であった。さらに、使用後の毛髪は染むらがなく、しっ
とりした仕上りであった。
【0074】
【発明の効果】本発明のβ−ヒドロキシアルキルグリコ
シドは安定性、安全性、使用感に優れ、しかも、良好な
界面活性機能を発揮し、特に、起泡性・泡持続性に優れ
るという特徴を有する。従って、本発明のβ−ヒドロキ
シアルキルグリコシドを配合することにより、安定性、
安全性、使用感に優れる皮膚外用剤及び洗浄剤が得ら
れ、特に洗浄剤に配合した場合には良好な起泡性・泡持
続性が発揮される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係るβ−ヒドロキシラウリ
ル−β−D−マルトシドの赤外吸収(IR)スペクトル
図である。
【図2】本発明の一実施例に係るβ−ヒドロキシラウリ
ル−β−D−マルトシドの13C−NMRスペクトル図で
ある。
【図3】本発明の一実施例に係るβ−ヒドロキシラウリ
ル−β−D−マルトシドの1H−NMRスペクトル図で
ある。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 A61K 7/16 A61K 7/16 7/50 7/50 C11D 1/68 C11D 1/68

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式化1で表されるβ−ヒドロキシア
    ルキルグリコシド。 【化1】 (但し、式中Aは糖から1個の水酸基を除いた残基、R
    1、R2は水素もしくは直鎖あるいは分岐の、飽和又は不
    飽和の脂肪鎖を表し、R1、R2の合計炭素数は8〜32
    である。 )
  2. 【請求項2】 請求項1記載のβ−ヒドロキシアルキル
    グリコシドを1種又は2種以上含有する皮膚外用剤。
  3. 【請求項3】 請求項1記載のβ−ヒドロキシアルキル
    グリコシドを1種又は2種以上含有する洗浄剤組成物。
JP9782595A 1995-03-30 1995-03-30 β−ヒドロキシアルキルグリコシド及びそれを含有する皮膚外用剤及び洗浄剤組成物 Withdrawn JPH08269077A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005514340A (ja) * 2001-10-25 2005-05-19 ソシエテ・デクスプロワタシオン・デ・プロデュイ・プール・レ・アンデュストリー・シミック・セピック 無機フィラーまたは顔料を含む水中油型エマルジョンの調製のための乳化剤としてのアルキルポリグリコシドの使用、およびそのようなアルキルポリグリコシドを含む水中油型エマルジョン
JP2013047265A (ja) * 1998-11-02 2013-03-07 Ciba Holding Inc ボディケア製品及び家庭用製品の安定化
WO2019003958A1 (ja) * 2017-06-30 2019-01-03 ホーユー株式会社 酸化剤含有組成物及び酸化剤の安定化方法

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JP2005514340A (ja) * 2001-10-25 2005-05-19 ソシエテ・デクスプロワタシオン・デ・プロデュイ・プール・レ・アンデュストリー・シミック・セピック 無機フィラーまたは顔料を含む水中油型エマルジョンの調製のための乳化剤としてのアルキルポリグリコシドの使用、およびそのようなアルキルポリグリコシドを含む水中油型エマルジョン
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