JPH10120697A - シアル酸誘導体の製造方法 - Google Patents
シアル酸誘導体の製造方法Info
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- JPH10120697A JPH10120697A JP23383297A JP23383297A JPH10120697A JP H10120697 A JPH10120697 A JP H10120697A JP 23383297 A JP23383297 A JP 23383297A JP 23383297 A JP23383297 A JP 23383297A JP H10120697 A JPH10120697 A JP H10120697A
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Abstract
も高収率で、シアル酸誘導体を製造する方法の提供。 【解決手段】 シアル酸又はその誘導体を含窒素溶媒又
は含硫黄溶媒中有機塩基の存在下ハロゲン化ベンジルと
反応させることによりシアル酸又はその誘導体のベンジ
ルエステルを得、次いで有機塩基の存在下無水酢酸を用
いてアセチル化する。
Description
製造方法に関する。詳しくは、本発明はシアル酸又はそ
の誘導体を特定の条件下でベンジルエステル化、次いで
アセチル化することにより医薬品合成中間体として有用
なシアル酸誘導体を高収率で製造する方法に関する。
リオシドは、生体膜の構成成分であり、高等動物の脳に
多く含まれている。ガングリオシドについては、近年種
々の機能が報告されているが、特に神経系での役割が注
目を集めている。シアル酸はガングリオシドの重要な構
成成分であり、ガングリオシドとの関連により、また医
薬品への応用の見地から各種誘導体の合成が行われてい
る(特開昭55−89298号、特開昭61−2430
96号、特開昭61−282390号、特開昭63−4
1492号、特開昭63−41494号、特開昭63−
63697号、特開昭63−68526号、特開昭64
−52794号、特開平1−190693号及び特開平
3−151398号各公報並びにWO93/10134
号及びWO/94/03469号各明細書等)。シアル
酸誘導体化合物(1)、化合物(3)は、これら合成研
究において重要な中間体となっている(特開昭62−2
21694号、特開昭63−44587号及び特開平7
−228592号各公報並びに欧州特許出願公開第31
9253号明細書等)。
化合物(2)のベンジルエステル化反応は一般にCs2
CO3 のような無機塩基を用いて反応が行われている
(特開昭63−44587号公報)が、この方法では、
出発物質の水溶液をCs2 CO3を用いて中和し、塩と
した後に十分乾燥させることが必要であり、工業的に行
うには困難の伴う方法であった。また、フェニルジアゾ
メタンを用いる方法も知られている(特開昭62−22
1694号公報)が、工業的に実施するには危険が伴
う。ベンジルエステル体化合物(3)のアセチル化反応
を行う前に、これまでは、化合物(3)を単離する必要
があった。この方法だと、工業的に行うには工程が煩雑
となり、又、化合物(2)からの収率が低下するという
欠点があった。
先ず、化合物(2)のアセチル化反応を行い下式(4)
で表わされる化合物(4)を得た後、ベンジルエステル
化して得る方法も知られているが、ピリジン/無水酢酸
を用いる方法(Khim Prir.Soedn.vo
l3,No3,p191(1967),天然有機化合物
討論会要旨集p441(1987))では、副生成物が
多く化合物(4)の収率は低くなる。また、ピリジン/
無水酢酸/4−ジメチルアミノピリジンを使用する方法
では、反応終了後、イオン交換樹脂処理という煩雑な操
作が必要である(欧州特許出願公開第319253号明
細書)。更に、どちらの方法も、化合物(4)を一度、
単離してから次の反応を実施する必要があり、工業的に
行うには工程が煩雑となり、化合物(2)からの収率が
低下するという欠点があった。
いる、カルボン酸のベンジルエステル化法が知られてい
る(Bull,Chem,Soc,Jpn.1978
51(8)p2401)が、ベンゼンはその健康に与え
る悪影響から工業的には使用を避けたい化合物である。
また、化合物(2)の反応に使用するには、反応速度が
遅いために高い反応温度が必要であり副生成物生成のた
めに不都合と考えられた。更に化合物(2)及び反応生
成物の溶解性が低く実施困難と考えられた。
の方法は、工程が長いとか、操作が煩雑であるとか或い
は危険である等の、工業的に実施するにはいろいろ問題
点がある。本発明の課題は、短かい工程で、且つ簡便な
操作によりしかも高収率で、工業的に利用出来るシアル
酸誘導体の製造方法を提供することにある。
を解決するために、化合物(2)から化合物(3)の合
成法に関して鋭意検討を重ねた結果、化合物(2)の有
機塩基を用いるベンジルエステル化反応では、溶媒の性
状が反応速度に重要な影響を与えること、即ち、溶媒パ
ラメーターの一種であるDN(ドナー数)(V.Gut
mann,“Coordination Chemis
try in Non−AqueousSolvent
s”(1968);V.Gutmann,Coord.
Chem.Rev.,2,239(1967))を用い
た場合、DN 26.6(DMF),27.3(NM
P),27.5(ジメチルアセトアミド),29.8
(DMSO)程度の化合物が反応速度が大きいことを見
い出した。なお、これらより大きく外れるもの(ベンゼ
ン、トルエンのDNは0.1)は反応速度が遅い。これ
らの結果を含めて化合物(2)から化合物(1)の合成
に関して、溶媒及び使用する塩基について更に検討を重
ねた結果、化合物(2)のベンジルエステル化反応で
は、副反応を抑えて、高収率で化合物(3)を与える方
法を見い出し、また、化合物(3)を単離することなし
に、高収率でアセチル化できることを見い出し、本発明
を完成するに至った。
化により次式(1)
において、次式(2)
わし、それぞれ同一でも異っていてもよい。但し、Rの
中、少なくとも一個は水素原子である)で表わされる化
合物(2)を含窒素溶媒又は含硫黄溶媒中有機塩基の存
在下ハロゲン化ベンジルと反応させることにより、次式
(3)
る)で表わされる化合物(3)を得、次いで有機塩基の
存在下無水酢酸を用いてアセチル化することにより化合
物(1)を得ることを特徴とするシアル酸誘導体の製造
方法、 2.1項の方法において、ベンジルエステル化反応終了
後、化合物(3)を単離することなく、得られた反応生
成物にアセチル化反応を施し、化合物(1)を得る方
法、 3.化合物(2)のRが全て水素原子である1又は2項
に記載の方法、 4.含窒素溶媒としてN−メチルピロリドン、N,N−
ジメチルホルムアミド又はジメチルアセトアミドを用い
る1ないし3項のいずれかに記載の方法、 5.含硫黄溶媒としてジメチルスルホキシドを用いる1
ないし3項のいずれかに記載の方法、 6.ベンジルエステル化反応の際に有機塩基として1,
8−ジアザビシクロ〔5.4.0〕ウンデカ−7−エ
ン)、1,5−ジアザビシクロ〔4.3.0〕ノナ−5
−エン)、N,N−ジイソプロピルアミン、トリエチル
アミン又はベンジルトリメチルヒドロキシドを用いる1
ないし5項のいずれかに記載の方法、 7.アセチル化反応の際に有機塩基として4−ジメチル
アミノピリジン又はN−メチルイミダゾールを用いる1
ないし6項のいずれかに記載の方法、 8.次式(2)
わし、それぞれ同一でも異っていてもよい。但し、Rの
中、少なくとも一個は水素原子である)で表わされる化
合物(2)を含窒素溶媒又は含硫黄溶媒中有機塩基の存
在下ハロゲン化ベンジルと反応させることにより、次式
(3)
る)で表わされる化合物(3)を得ることを特徴とする
シアル酸誘導体の製造方法、にある。以下、本発明につ
いて詳細に説明する。
(2)の中、Rが全て水素のものは市販されており、工
業的に利用できる。また、Rが水素又はアセチル基で、
Rの中、少なくとも一個は水素であるものは、Rが全て
水素のもののアセチル化により合成することができる。
としては、例えば沃化ベンジル、臭化ベンジル、塩化ベ
ンジル、フッ化ベンジルが使用できる。この中、反応速
度の観点から、臭化ベンジルが好ましい。ハロゲン化ベ
ンジル/原料化合物(2)の当量比は、0.5〜10
0、好ましくは1.0〜10.0、より好ましくは1.
0〜2.0である。
は、例えばホルムアミド、N−メチルホルムアミド、
N,N−ジメチルホルムアミド(DMF)、N,N−ジ
エチルホルムアミド、アセトアミド、N−メチルアセト
アミド、N,N−ジメチルアセトアミド(DMAC)、
N−メチルプロピオンアミド、N,N,N′,N′−テ
トラメチル尿素、2−ピロリドン、N−メチルピロリド
ン(NMP)、ε−カプロラクタム、カルバミン酸エス
テル等が挙げられる。含硫黄溶媒としては、例えばジメ
チルスルホキシド(DMSO)、スルホラン等が使用で
きる。良好な反応速度、副生成物抑制の観点から溶媒と
しては、NMP、DMF、DMACを使用することが好
ましい。溶媒/原料化合物(2)の重量比は、1〜10
0、好ましくは、1〜50、より好ましくは2〜10の
範囲である。
例えば1,8−ジアザビシクロ〔5.4.0〕ウンデカ
−7−エン(DBU)、1,5−ジアザビシクロ〔4.
3.0〕ノナ−5−エン(DBN)、トリメチルアミ
ン、トリエチルアミン、トリプロピルアミン、トリブチ
ルアミン、トリペンチルアミン、N,N−ジイソプロピ
ルアミン、ベンジルトリメチルヒドロキシド、2,4,
6−コリジン、ジメチルアミノピリジン、N−メチルイ
ミダゾール等が挙げられる。良好な反応速度、副生成物
抑制の観点から、DBU、DBN、N,N−ジイソプロ
ピルアミン、トリエチルアミン、ベンジルトリメチルヒ
ドロキシドが好ましい。有機塩基/原料化合物(2)の
当量比は、0.5〜10.0、好ましくは1.0〜2.
0、より好ましくは1.0〜1.5である。反応温度
は、0〜100℃で実施される。0〜60℃が好まし
い。より好ましくは、5〜50℃である。反応時間は一
般に10分〜100時間程度である。
ジルエステル化反応の反応生成物から単離したものを用
いてもよいし、単離せずに反応生成溶液に、有機塩基と
無水酢酸を添加して直接アセチル化反応を行っても良
い。化合物(3)の単離操作の煩雑さを省き操作数を減
らすことができるために、化合物(3)を単離せずにア
セチル化反応を行うことが好ましい。アセチル化には無
水酢酸を用いるのが便利である。この場合、アセチル化
反応の無水酢酸/原料化合物(2)の当量比は1〜10
0、好ましくは、1.0〜5.0、より好ましくは1.
0〜10.0の範囲である。
窒素溶媒としては、ホルムアミド、N−メチルホルムア
ミド、N,N−ジメチルホルムアミド(DMF)、N,
N−ジエチルホルムアミド、アセトアミド、N−メチル
アセトアミド、N,N−ジメチルアセトアミド(DMA
C)、N−メチルプロピオンアミド、N,N,N′,
N′−テトラメチル尿素、2−ピロリドン、N−メチル
ピロリドン(NMP)、ε−カプロラクタム、カルバミ
ン酸エステル等が挙げられる。含硫黄溶媒としては、ジ
メチルスルホキシド、スルホラン等が使用できる。良好
な反応速度、副生成物抑制の観点から溶媒としては、N
MP、DMF、DMACを使用することが好ましい。ア
セチル化反応の溶媒/原料化合物(2)の重量比は、1
〜1000、好ましくは1〜50、より好ましくは2〜
10の範囲である。
ては、例えば4−ジメチルアミノピリジン(4DMA
P)、N−メチルイミダゾール、トリメチルアミン、ト
リエチルアミン、トリプロピルアミン、トリブチルアミ
ン、トリペンチルアミン、N,N−ジイソプロピルエチ
ルアミン等が挙げられる。良好な反応速度、副生成物抑
制の観点から、4−ジメチルアミノピリジン(4DMA
P)、N−メチルイミダゾールが好ましい。有機塩基/
原料化合物(2)の当量比は、0.001〜1000、
好ましくは、0.01〜50、より好ましくは0.1〜
5.0である。
20〜50℃が好ましい。より好ましくは、−20〜4
0℃である。反応時間は一般に10分〜100時間程度
である。アセチル化反応では、ピリジンのような塩基を
反応系に共存させてもよいし、共存させなくてもよい。
反応終了後、化合物(1)は蒸留或いは抽出により溶媒
等と分離し、晶析、カラムクロマトグラフィー等の一般
的な方法で精製することができる。
するが、本発明はその要旨を超えない限りこれらの実施
例により限定されるものではない。
(10mmol)をNMP12.5mlに室温下溶解
し、DBU1.57ml(10.5mmol)を滴下し
1時間攪拌した。臭化ベンジル1.37ml(11.5
mmol)を滴下し6時間室温で攪拌後、一晩放置し
た。−15℃に冷却し、4DMAP1.83g(15m
mol)を添加後、無水酢酸6.62ml(70mmo
l)を−15〜−5℃で滴下した。−15〜−5℃で2
時間攪拌後、室温に戻し更に2時間攪拌した。反応液を
5℃の水に加え、0.5時間攪拌した後、酢酸エチル:
トルエン1:1溶液50mlで抽出した。有機層を水1
2.5mlで4回洗浄後、全水層を混合し酢酸エチル:
トルエン1:1溶液25mlで2回水層の再抽出を行っ
た。水層の再抽出をした有機層を水12.5mlで4回
洗浄した。有機層を20.5gまで濃縮後、トルエン3
0mlを加え、攪拌下n−ヘプタン72mlを滴下し生
成物結晶を得た。生成物を減圧下60℃で24時間乾燥
した。収量5.34g(収率87.6%)の化合物
(1)(Rは全て水素)が得られた(α:β=15:8
5)。得られた化合物(1)(Rは全て水素)の分析値
を以下に示した。
376(dd,0.85H,J6,7 2.0Hz,J7,8
5.6Hz,H−7(β)),5.273(m,2.7
H NH(β),PhCH(β),H−4(β)及びH
−7(α)を含む),5.205(d,10.85,J
gem 12.0Hz,PhCH(β)),5.137
(m,0.45H NH(α),PhCH(α)及びH
−8(α)を含む),5.088(ddd,0.85
H,J8,9a,2.6Hz,J8,9b,6.5Hz,H−8
(β)),4.973(ddd,0.15H,J3e,4
4.6Hz,J4,5 10.4Hz,J3a,4 11.6H
z,H−4(α)),4.771(dd,0.15H,
J5,6 11.0Hz,H−6(α)),4.450(d
d,0.85H,J9a,9b 13.0Hz,H−9a
(β)),4.376(dd,0.15H,J8,9a
2.7Hz,J9a,9b 12.5Hz,H−9a
(α)),4.125(m,2.55H H−5,H−
6及びH−9b(β)を含む),4.067(m,1
H,H−5(α)及びH−9b(α)),2.551
(dd,1H,J3e,4 5.0Hz,J3e,3a 13.5
Hz,H−3e(β)及びH−3e(α)を含む),
2.131(β),2.116(β),2.107
(α),2.098(α),2.063(α),2.0
53(α),2.043(α),2.026(β),
2.012(α),1.895(β)(19H,5OA
c,1NAc,H−3a)。
った。収量5.11g(収率83.8%)の化合物
(1)(Rは全て水素)が得られた。
水酢酸を10〜20℃で滴下し、滴下終了後室温下2時
間攪拌した以外は実施例1と同様の操作を行った。収量
4.42g(収率72.5%)の化合物(1)(Rは全
て水素)が得られた。
25ml(10.5mmol)に変えた以外は実施例1
と同様の操作を行った。収量5.37g(収率88.1
%)の化合物(1)(Rは全て水素)が得られた。
アミン1.43ml(10.5mmol)に変えた以外
は実施例1と同様の操作を行った。収量4.16g(収
率68.2%)化合物(1)(Rは全て水素)が得られ
た。
ミダゾール1.19ml(15mmol)に変えた以外
は実施例1と同様の操作を行った。粗収量5.16g
(収率84.6%)の化合物(1)(Rは全て水素)が
得られた。
(16.2mmol)をメタノール50mlに懸濁し、
ベンジルトリメチルアンモニウムヒドロキシドの40%
のメタノール溶液を6.759g(16.2mmol)
加えて、溶解、均一になるまで攪拌後、メタノールを留
去した。残渣にDMF35mlを加えて溶解し、臭化ベ
ンジル2.11ml(17.8mmol)を添加し20
時間室温で攪拌した。反応液にピリジン19.6ml
(242.2mmol)と4−ジメチルアミノピリジン
1.97g(16.2mmol)を加え、氷冷下、無水
酢酸、11.46mmol(121.2mmol)を滴
下後、1時間かけて室温にし、更に1時間攪拌した。反
応終了後、反応液を水130mlに注ぎ、トルエンで2
回抽出後(260ml及び170ml)塩酸水(0.2
N)、水で順次洗浄した。硫酸ナトリウムで乾燥後、溶
媒を留去し、得られた固体をトルエン20mlとヘキサ
ン50mlで結晶化し、減圧乾燥して化合物(1)(R
は全て水素)を7.73g(収率78%)で得た。
算)(25mmol)をNMP31mlに室温下溶解
し、N,N−ジイソプロピルエチルアミン6.55ml
(37.5mmol)を滴下し1時間撹拌した。臭化ベ
ンジル3.45ml(28.8mmol)を滴下し、4
時間室温で撹拌後、1晩放置した。室温で5時間撹拌
後、−15℃に冷却し、4DMAP4.58g(37.
5mmol)を添加後、無水酢酸16.6ml(175
mmol)を−15〜−5℃で滴下した。−15〜−5
℃で1時間撹拌後、室温に戻して、さらに2時間撹拌後
1晩放置した。
5時間撹拌後、酢酸エチル:トルエン(1:1)溶液1
16mlで抽出した。有機層を水30mlで4回洗浄
後、全水層を混合し酢酸エチル:トルエン(1:1)溶
液60mlで2回水層の再抽出を行った。水層の再抽出
をした有機層を水30mlで4回洗浄した。有機層を5
0gまで濃縮後、トルエン76mlを加え、撹拌下n−
ヘプタン174mlを滴下し生成物結晶を得た。生成物
を減圧下60℃で24時間乾燥した。収量12.83g
(収率84.2%)の化合物(1)(Rは全て水素)が
得られた。
(98mmol)を水に溶かし、氷冷下、炭酸セシウム
16.8gを水30mlに溶解して滴下した。エバポレ
ーターで濃縮乾固させた。DMF400mlを加え攪拌
後、氷冷下臭化ベンジル17.5ml(147mmo
l)を滴下し一昼夜攪拌し、析出物を濾過除去後、エバ
ポレーターで濃縮し溶媒の2/3を留去したところで、
イソプロピルアルコール500mlを加えて再結晶を行
った。析出した結晶を濾取後、取得固体を減圧下60℃
で24時間乾燥した。収量24.59g(収率62.8
%)の化合物(3)(Rは全て水素)が得られた。
ol)をピリジン1Lに溶解して、氷冷下、4−ジメチ
ルアミノピリジン1.45g(11.9mmol)を加
え、無水酢酸84.7ml(896mmol)を滴下し
た。室温に戻して、18時間攪拌した。反応終了後、再
び氷冷下、メタノール50mlを加え30分攪拌した。
溶媒を減圧下留去し残渣をクロロホルム800mlに溶
解し、塩酸水(0.1N)、水、飽和炭酸ナトリウム水
溶液、飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄後、硫酸マグネ
シウムで乾燥した。溶媒を留去し、得られた固体を酢酸
エチル200ml、ヘキサン500mlを用いて再結晶
して精製し、減圧乾燥して化合物(1)(Rは全て水
素)を49g(収率67.3%)得た。比較例1の結果
と合わせると、化合物(2)(Rは全て水素)から化合
物(1)(Rは全て水素)を得た収率は42.3%であ
った。
(3.23mmol)をトルエン7mlに室温下攪拌し
ながら添加し、DBU0.49ml(3.30mmo
l)を滴下し40分攪拌した。臭化ベンジル0.42m
l(3.55mmol)を滴下したところ、白色、高粘
性固体が生成し攪拌不可能となり、反応を中止した。
便な操作によりしかも高収率でシアル酸誘導体を製造す
ることができる。
Claims (8)
- 【請求項1】 シアル酸又はその誘導体のエステル化及
びアセチル化により次式(1) 【化1】 で表わされる化合物(1)を製造する方法において、次
式(2) 【化2】 (式中、Rは水素原子又はアセチル基を表わし、それぞ
れ同一でも異っていてもよい。但し、Rの中、少なくと
も一個は水素原子である)で表わされる化合物(2)を
含窒素溶媒又は含硫黄溶媒中有機塩基の存在下ハロゲン
化ベンジルと反応させることにより、次式(3) 【化3】 (式中、Rについては式(2)と同義である)で表わさ
れる化合物(3)を得、次いで有機塩基の存在下無水酢
酸を用いてアセチル化することにより化合物(1)を得
ることを特徴とするシアル酸誘導体の製造方法。 - 【請求項2】 請求項1の方法において、ベンジルエス
テル化反応終了後、化合物(3)を単離することなく、
得られた反応生成物にアセチル化反応を施し、化合物
(1)を得る方法。 - 【請求項3】 化合物(2)のRが全て水素原子である
請求項1又は2に記載の方法。 - 【請求項4】 含窒素溶媒としてN−メチルピロリド
ン、N,N−ジメチルホルムアミド又はジメチルアセト
アミドを用いる請求項1ないし3のいずれか1項に記載
の方法。 - 【請求項5】 含硫黄溶媒としてジメチルスルホキシド
を用いる請求項1ないし3のいずれか1項に記載の方
法。 - 【請求項6】 ベンジルエステル化反応の際に有機塩基
として1,8−ジアザビシクロ〔5.4.0〕ウンデカ
−7−エン)、1,5−ジアザビシクロ〔4.3.0〕
ノナ−5−エン)、N,N−ジイソプロピルエチルアミ
ン、トリエチルアミン又はベンジルトリメチルヒドロキ
シドを用いる請求項1ないし5のいずれか1項に記載の
方法。 - 【請求項7】 アセチル化反応の際に有機塩基として4
−ジメチルアミノピリジン又はN−メチルイミダゾール
を用いる請求項1ないし6のいずれか1項に記載の方
法。 - 【請求項8】 次式(2) 【化4】 (式中、Rは水素原子又はアセチル基を表わし、それぞ
れ同一でも異っていてもよい。但し、Rの中、少なくと
も一個は水素原子である)で表わされる化合物(2)を
含窒素溶媒又は含硫黄溶媒中有機塩基の存在下ハロゲン
化ベンジルと反応させることにより、次式(3) 【化5】 (式中、Rについては式(2)と同義である)で表わさ
れる化合物(3)を得ることを特徴とするシアル酸誘導
体の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP23383297A JP4121044B2 (ja) | 1996-08-30 | 1997-08-29 | シアル酸誘導体の製造方法 |
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JP8-230080 | 1996-08-30 | ||
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