JPH10120544A - 線 香 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 風の強い屋外でも、数秒で確実に着火するこ
とができる線香を提供するものである。 【解決手段】 丸線状をなす線香本体２の先端側を、そ
の直径Ｄの５〜10倍の範囲Ｈで先端が尖ったテーパー状
に形成したことを特徴とするものである。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、着火性を改良した
線香に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】一般に、墓参した時に線香を供えるが、
通常は線香を束ねた状態でライターやマッチで点火した
り、紙を燃やしてその炎で点火している。しかしなが
ら、線香を束ねたまま点火するのは難しく、特に風の強
い日には炎が消え易く着火しにくい問題があった。この
ため従来は、線香の先端に着火剤を取り付けたものも提
案されているが、これらは実験したところ、先端の着火
剤だけが先に燃焼して、線香に確実に点火されない問題
があった。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】本発明は上記問題点に
鑑み、線香の燃焼状態を研究した結果、その先端形状を
改良することにより、数秒で確実に着火することができ
る線香を提供するものである。

【０００４】

【課題を解決するための手段】本発明の請求項１記載の
線香は、丸線状をなす線香本体の先端側を、その直径の
５〜10倍の範囲で先端が尖ったテーパー状に形成したこ
とを特徴とするものである。

【０００５】更に請求項２記載の線香は、テーパー状に
形成した線香本体の先端部に着火剤を取付けたことを特
徴とするものである。

【０００６】

【発明の実施の形態】以下本発明の実施の一形態を図１
ないし図３を参照して詳細に説明する。図において１は
線香で、これは丸線状をなす線香本体２の先端側を、そ
の直径Ｄの５〜10倍の範囲Ｈで先端が尖ったテーパー状
に形成したもので、これを図２に示すように複数本束ね
て、薄紙３を巻いて円柱状にしたものである。

【０００７】この線香１は図３に示すように円柱状に束
ねた状態で、ライター５の炎６で先端部７に着火する
と、線香本体２の先端側がその直径Ｄの５〜10倍の範囲
Ｈで先端が尖ったテーパー状に形成されているので、単
位体積当たりの空気と接触する表面積が大きく、またテ
ーパー状に形成された隣接する線香１の先端部７との間
に十分な空気の通路が確保されているので、瞬時に燃え
て１秒以内で着火し、順次断面積が大きくなる基端側に
向かって確実に燃焼が継続していく。

【０００８】このため風の強い屋外でもライター５やマ
ッチで瞬時に着火できるので、紙などを燃やす必要がな
く、手が火傷するのを防止でき安全である。また線香１
を１、２本程度手に持って着火する場合も、従来は４〜
５秒程度かかっていたものが、先端部７が薄く表面積が
大きいので、瞬時に着火することができる。

【０００９】なお本発明において直径Ｄとテーパー部の
範囲Ｈを上記範囲に規定したのは、線香本体２の先端側
をその直径Ｄに対してテーパー部の範囲Ｈが５倍未満で
は、風などがある屋外では瞬時に着火しにくく、またテ
ーパー部の範囲Ｈが10倍を超えると、先端が薄くなるの
で加工が難しくなる上、運ぶ途中で先端が折損する恐れ
があるからである。

【００１０】図４は本発明の他の実施の形態を示すもの
で、線香本体２のテーパー状に形成した先端部７に、着
火剤８を取付けたものである。この着火剤付き線香１ａ
を梱包する場合は、例えば着火剤８を取付けていない線
香１と半々に合わせて、着火剤付き線香１ａを先に出
し、着火剤８の付いていない線香１の先端を内側にずら
してから円柱状に束ね、その外側を着火剤８の位置より
短い厚紙９と、長い厚紙９を二重の円筒状に丸めて包装
し、着火剤８を保護するようにしたものである。

【００１１】この構造の線香１ａ、１を使用する時には
図５に示すように、円筒状に丸めた厚紙９を手10に持っ
て、先端側をメガホン状に広げて、この先端からライタ
ー５の炎６を差し込んで線香１ａの先端の着火剤８に点
火する。着火剤８が発火すると薄い先端部７が瞬時に燃
焼して、隣接する線香１ａ、１の先端側に順次に燃焼し
ていく。

【００１２】このように線香１ａ、１を組合せて束ねる
ことにより、先端部７に取付けた着火剤８が挿入される
隙間が確保される。また厚紙９により包装されているの
で運搬中の着火剤８の脱落や、先端部７の破損も防止で
きる。更に使用する時には円筒状の厚紙９の先端側をメ
ガホン状に広げることにより風よけにもなり、風の強い
屋外でも確実に着火できると共に、線香１ａ、１の燃焼
する炎６により手10が火傷するのを防止することもでき
安全である。

【００１３】図６は本発明の他の実施の形態を示すもの
で、これは丸線状をなす線香本体２の先端側を円錐テー
パー状に形成したもので、これは先端部７が薄く燃え易
くなっており、また隣接する線香１との間に十分な空気
の通路が確保されているので、瞬時に着火することがで
きる。なお本発明は上記構造に限らず、先端側断面が順
次減少するテーパー状であれば他の構造でも良い。

【００１４】

【発明の効果】以上説明した如く本発明に係る線香によ
れば、丸線状をなす線香本体の先端側を尖ったテーパー
状に形成することにより、風の強い屋外でも１秒以内で
確実に且つ安全に着火することができる。また請求項２
記載の、線香本体の先端部に着火剤を取付けたものは、
更に着火性を向上させることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の実施の一形態による線香の先端部を拡
大して示す斜視図である。

【図２】図１に示す線香を束ねた状態を示す側面図であ
る。

【図３】図２に示す束ねた線香の先端部にライターで着
火している状態を示す斜視図である。

【図４】本発明の他の実施の形態による着火剤を取付け
た線香を束ねて包装した状態を示す断面図である。

【図５】図４に示す線香にライターで着火している状態
を示す斜視図である。

【図６】本発明の他の実施の形態による先端部を円錐テ
ーパー状に形成した線香の側面図である。

【符合の説明】

１ 線香 ２ 線香本体 ３ 薄紙 ５ ライター ６ 炎 ７ 先端部 ８ 着火剤 ９ 厚紙 10 手

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 丸線状をなす線香本体の先端側を、その
   直径の５〜10倍の範囲で先端が尖ったテーパー状に形成
   したことを特徴とする線香。
2. 【請求項２】 テーパー状に形成した線香本体の先端部
   に着火剤を取付けたことを特徴とする請求項１記載の線
   香。