JPH10119856A - 自動二輪車のフットレスト取付け装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 防振ゴムをフットレストホルダーの筒体に直
接取付けることができて、締付けビスなどが不要で、筒
体も短くできて、製造コストの低減が図れる自動二輪車
のフットレスト取付け装置を得ること。 【解決手段】 フットレストホルダーの四角筒３の先端
下面に嵌込み孔６を穿設すると共にその内側にストッパ
ー壁７を立設し、防振ゴム４の中央の嵌込み突起５を嵌
込み孔６に嵌合せて防振ゴム４の内側面をストッパー壁
７に当接させ、フットレスト芯金具８の内端を四角筒３
に挿入して横軸９で軸着し、フットレスト芯金具８の下
面を防振ゴム４の上面に乗せるようにしたこと。そし
て、ストッパー壁７の横幅を嵌込み孔６の孔径より幅広
に形成するようにしたこと。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】この発明は、自動二輪車の乗
員が足を置くのに用いる自動二輪車のフットレストの取
付け装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】自動二輪車は、車体の下部左右に側方に
突出させてフットレストを設け、車体上面のシートに跨
って乗った乗員が、左右のフットレストに、足を乗せ置
くことができるようにしてある。自動二輪車の車体は、
走行中エンジンの振動や路面の振動を受け、これがフッ
トレストを通じて足に伝わると不快である。

【０００３】このため、フットレストは、図１０に示す
ように、車体に固定したフットレストホルダーの四角筒
Ａの先端下面に防振ゴムＢを置き、フットレストＣの芯
金具Ｄの内端を四角筒Ａ内に挿入して横軸Ｅで軸着し、
芯金具Ｄの下面を防振ゴムＢに乗せるようにして、防振
ゴムＢで、芯金具Ｄに伝わる振動を緩和するようにして
いる。又、芯金具Ｄには、ゴム製のフットレストＣを被
着し、フットレストＣでも振動を吸収させて、足に伝わ
る振動を緩和するようにしている。

【０００４】フットレストＣの芯金具Ｄに足の力が加わ
ると、図１０に二点鎖線で示すように、芯金具Ｄは、下
側に付勢される。この芯金具Ｄを支える防振ゴムＢは圧
縮され、特に外側が大きい圧縮力を受けて変形し、内側
は四角筒Ａの内側に追込まれてずれようとする。そのた
め、防振ゴムＢは、保持板Ｆに焼付けて固定し、保持板
Ｆの内端をビスＧで四角筒Ａに締着して、防振ゴムＢの
位置ずれを防いでいる。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】防振ゴムＢは、保持板
Ｆに焼付けるため、製造コストが高くつき、保持板Ｆの
四角筒Ａへの締付けにもコストがかかる。又、四角筒Ａ
は、保持板Ｆの締付けのスペースを確保するので、その
分だけ長くなる不都合がある。

【０００６】かかる点に鑑み、この発明は、防振ゴムを
フットレストホルダーの筒体に直接取付けることができ
て、締付けビスなども不要で、筒体も短くできて、製造
コストの低減が図れる自動二輪車のフットレスト取付け
装置を得ることを目的とする。

【０００７】

【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、この発明の自動二輪車のフットレスト取付け装置
は、フットレストホルダーの筒体の先端下面に嵌込み孔
を穿設すると共にその内側にストッパー壁を立設し、防
振ゴムの下部の嵌込み突起を嵌込み孔に嵌合せて防振ゴ
ムの内側面をストッパー壁に当接させ、フットレスト芯
金具の内端を前記筒体に挿入して横軸で軸着し、フット
レスト芯金具の下面を防振ゴムの上面に乗せるようにし
たことにある。そして、ストッパー壁の横幅を嵌込み孔
の孔径より幅広に形成したことにある。

【０００８】本発明によれば、フットレスト芯金具は、
防振ゴムの上面に乗せてあるので、フットレストホルダ
ーから筒体を通じてフットレスト芯金具側に伝わる振動
を軽減できる。防振ゴムは、嵌込み突起を嵌込み孔に押
込んで嵌合せるだけで、筒体への取付ができ、締付けビ
スが不要で、防振ゴムの成形も安価になって、コストダ
ウンが図れる。そして、防振ゴムは、フットレスト芯金
具の圧力を受けたとき、内側にずれようとするのをスト
ッパー壁で受止めてずれ防止できる。筒体は、防振ゴム
の締付けビスが不要な分長さを短くすることができる。

【０００９】ストッパー壁は、筒体を切起して作ること
によって、溶接作業などがなくて安価に製作できる。
又、ストッパー壁は、嵌込み孔の孔径より幅広に形成す
ることによって、防振ゴムが、内側にずれようとすると
きの受止める面積を大きくでき、防振ゴムの嵌込み突起
の根元に加わる剪断力を軽減し、防振ゴムの耐久性を高
める。

【００１０】

【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図１乃
至図９によって説明する。フットレストホルダー１は、
車体２の側面にボルトを用いて締着する。そして断面長
四角の四角筒（筒体に相当）３を側方に突出させて溶着
する。防振ゴム４は、図２及び図３に示すように、四角
形の駒片で、下部中央に嵌込み突起５を一体成形する。
そして、四角筒３の先端内に挿入し、四角筒３の先端近
くの下面に穿設した嵌込み孔６に、防振ゴム４の嵌込み
突起５を押込んで嵌合せて、防振ゴム４を四角筒３に取
付ける。四角筒３の嵌込み孔６の内側には、四角筒３の
下面を切起してストッパー壁７を立設し、ストッパー壁
７に防振ゴム４の内側面を当接させる。

【００１１】フットレスト芯金具８は、棒状で内端を四
角筒３内に挿入し、四角筒３の両壁とフットレスト芯金
具８を貫通する横軸９で内端を軸着する。そして、横軸
９に近いフットレスト芯金具８の下面を、防振ゴム４の
上面に乗せる。フットレスト芯金具８の、四角筒３から
突出している部分には、弾性体で成形したフットレスト
１０を被せて取付け、フットレスト１０の上に乗員が足
を置く。ストッパー壁７は、嵌込み孔６の孔径より幅広
に形成して、防振ゴム４を受ける面積を大きくしてあ
る。

【００１２】足の力がフットレスト１０に加わると、フ
ットレスト芯金具８は、横軸９を中心にして、下側に回
動する力を受け、防振ゴム４を圧縮する。防振ゴム４
は、圧縮されると共に、四角筒３の内側方向に逃げよう
とするが、ストッパー壁７に受止められて内側には動け
ない。又、防振ゴム４は、内側に動こうとするとき、嵌
込み突起５の根元に剪断力を受けるが、ストッパー壁７
を、幅広にすることによって、受圧面積を大きくして防
振ゴム４のずれを防ぐ。防振ゴム４は、四角筒３側から
フットレスト芯金具８に伝わる振動を軽減し、更に、フ
ットレスト１０で足に伝わる振動を軽減する。

【００１３】

【発明の効果】以上説明したように、この発明は上述の
ように構成したので、防振ゴムが安価に成形できて、防
振ゴムの締着ビスも不要になり、製造コストを安価にで
きる。そして、前記筒体の長さも短くできる。又、スト
ッパー壁は、筒体を切起して成形でき、横幅を大きくす
ることによって、防振ゴムの受圧面積を増し、嵌込み突
起の剪断を防いで、耐久性のあるものにできる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の実施形態を示す正面図である。

【図２】本発明の実施形態を示す防振ゴムの側面図であ
る。

【図３】本発明の実施形態を示す防振ゴムの平面図であ
る。

【図４】本発明の実施形態を示すフットレストホルダー
の側面図である。

【図５】本発明の実施形態を示すフットレストホルダー
の平面図である。

【図６】本発明の実施形態を示す車体に取付けた状態を
示す側面図である。

【図７】本発明の実施形態を示すフットレスト芯金具の
正面図である。

【図８】本発明の実施形態を示す斜視図である。

【図９】本発明の実施形態を示す取付け位置関係の車体
全体の側面図である。

【図１０】従来例を示す一部縦断正面図である。

【符号の説明】

１ フットレストホルダー ３ 四角筒（筒体に相当） ４ 防振ゴム ５ 嵌込み突起 ６ 嵌込み孔 ７ ストッパー壁 ８ フットレスト芯金具 ９ 横軸

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 フットレストホルダーの筒体の先端下面
   に嵌込み孔を穿設すると共にその内側にストッパー壁を
   立設し、防振ゴムの下部の嵌込み突起を嵌込み孔に嵌合
   せて防振ゴムの内側面をストッパー壁に当接させ、フッ
   トレスト芯金具の内端を前記筒体に挿入して横軸で軸着
   し、フットレスト芯金具の下面を防振ゴムの上面に乗せ
   るようにしたことを特徴とする自動二輪車のフットレス
   ト取付け装置。
2. 【請求項２】 ストッパー壁の横幅を嵌込み孔の孔径よ
   り幅広に形成するようにしたことを特徴とする請求項１
   記載の自動二輪車のフットレスト取付け装置。