JPH10118901A - カッタ用チップの自動研磨構造 - Google Patents

カッタ用チップの自動研磨構造

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JPH10118901A
JPH10118901A JP29338496A JP29338496A JPH10118901A JP H10118901 A JPH10118901 A JP H10118901A JP 29338496 A JP29338496 A JP 29338496A JP 29338496 A JP29338496 A JP 29338496A JP H10118901 A JPH10118901 A JP H10118901A
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JP
Japan
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tip
chip
cutting
plate
arm
Prior art date
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JP29338496A
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English (en)
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Tetsupei Taniguchi
哲兵 谷口
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Abstract

(57)【要約】 【課題】チップの一部分の切れ味が悪くなった場合に、
作業者がチップの作用部位を変えたり、チップ自体を交
換することなしに、自動的にチップの研磨された部位を
被切削部位に臨ませ、しかも切れ味の悪くなったチップ
の部位は自動的に研磨されるようにすることを課題とす
る。 【解決手段】チップホルダとしてのアーム3の隅部に回
転可能に取り付けられる断面が円形のチップ17と、チ
ップ17の切削作用面41の少なくとも一部の縁部に対
して圧接状態で設けられる研磨手段25とを備えてい
る。チップ17の切削作用面側にはアーム3に固定され
ているプレート23を備え、プレート23のチップ17
側の面には研磨手段25が固定されていてもよい。プレ
ート23をアーム3側へ付勢して、研磨手段25をチッ
プ17の切削作用面41の少なくとも一部の縁部に圧接
する手段39を備えていてもよい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は金属部品を切削加工
するためのカッタに備えられたチップを研磨する構造に
関する。
【0002】
【従来の技術】金属切削用のカッタは、特に難削材を切
削加工する場合に、チップの切れ味が短時間で悪くなる
傾向にある。従来のカッタは、チップがカッタの駆動部
に固定して取り付けられているため、チップの切れ味が
悪くなる度に、チップを固定している固定具を緩めてチ
ップの別の部位が切削部位に作用するように向きを変え
たり、あるいはチップ全体を取り替えたりしていた。
【0003】しかし、このような作業は、一旦切削作業
を中止してから行なわなければならないため、再度切削
作業を開始するまでには長い時間と大きな手間が掛かっ
てしまう。その結果、作業効率が非常に悪くなり、これ
が加工費用の増大にもつながっていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記従来の
問題点に着目してなされたものであり、チップの一部分
の切れ味が悪くなった場合に、作業者がチップの作用部
位を変えたり、チップ自体を交換することなしに、自動
的にチップの研磨された部位を被切削部位に臨ませるこ
とができ、しかも切れ味の悪くなったチップの部位が自
動的に研磨できるようにしたカッタ用チップの自動研磨
構造を提供することを課題とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、チッ
プホルダの隅部に回転可能に取り付けられる断面が円形
のチップと、前記チップの切削作用面の少なくとも一部
の縁部に対して圧接状態で設けられる研磨手段とを備え
ていることを特徴とするカッタ用チップの自動研磨構造
である。
【0006】請求項2の発明は、チップの切削作用面側
にはチップホルダに固定されているプレートを備え、前
記プレートの前記チップ側の面には研磨手段が固定され
ていることを特徴とする請求項1記載のカッタ用チップ
の自動研磨構造である。
【0007】請求項3の発明は、プレートをチップホル
ダ側へ付勢して、研磨手段をチップの切削作用面の少な
くとも一部の縁部に圧接する手段を備えることを特徴と
する請求項2記載のカッタ用チップの自動研磨構造であ
る。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明の実施例を図面にしたがっ
て説明する。図1は、本発明のカッタ用チップの自動研
磨構造を適用したチップホルダとしてのアーム3を備え
るカッタ1を示す。カッタ1は、回転シャフト5と、こ
の回転シャフト5の下端に固定されている回転円板7と
を備えている。
【0009】回転円板7には、その中心から外周方向へ
向かって3つの長溝9が形成されており、これらの長溝
9には、アーム3が嵌合して固定できるようにようにな
っている。なお、回転円板7に取り付けられるアーム3
の数や取り付け方法、あるいはアーム3の形態は本発明
では本質的な問題ではなく、本発明はどのような同種の
カッタにも適用することができる。
【0010】図2にアーム3の1つを拡大して示す。ア
ーム3は、角柱形状をした本体部11とその先端に形成
されているチップ取付部13とから構成されている。ア
ーム3が回転円板7に取り付けられている状態では、本
体部11は回転円板7の長溝9に嵌まり込んで固定さ
れ、チップ取付部13は回転円板7の外周面から突出す
るようになっている。
【0011】チップ取付部13の先端は略鋭角的に形成
されており、この先端の一角には凹部15が形成され、
そこにチップ17が設けられている。本発明に使用され
るチップ17は、円柱形をしており、中央に取り付け用
の孔19が形成されている。またこの孔19の周囲に
は、回転抵抗を少なくするためにドライメタル21が設
けられている。
【0012】図3には、チップ17がチップ取付部13
に取り付けられている様子を示している。アーム3に
は、凹部15が形成され、この凹部15に連続して浅い
凹部16が形成されている。またアーム3には、位置決
め凹部18が形成されている。チップ17は凹部15内
にほぼぴったりと嵌まり込んでおり、この状態でチップ
17の外側に向いている面は切削作用面41を構成して
いる。切削作用面41の外側には、プレート23がチッ
プ17を覆うように設けられている。プレート23の先
端部24は直角に曲がる形状に形成され、この先端部2
4は位置決め凹部18に先端部24が延びる方向へ動作
自在に入り込んでおり、先端部24の先端面と位置決め
凹部18の底面との間には隙間があいている。
【0013】プレート23の内面側、すなわちチップ1
7側には研磨手段としての砥石25が固定して取り付け
られている。この砥石25がチップ17の切削作用面4
1に圧接しており、その他の部分は、浅い凹部16に対
向している。
【0014】プレート23には、バネ収容凹部26、2
8が形成されている。またプレート23には2つの孔2
7、29が形成され、孔27、29はバネ収容凹部2
2、24にそれぞれ連通している。そのうちの1つの孔
27はチップ17の孔19と整合しており、これらの孔
27と孔19とにボルト31が貫通して、アーム3のチ
ップ取付部13に形成された雌ネジ孔33に螺合してい
る。これによりチップ17は、ボルト31の周囲で回転
可能な状態で凹部15内に位置決めされる。またボルト
31にはバネ32が通され、このバネ32はバネ収容凹
部26に収容されている。
【0015】ボルト31を適当な強さで締めることによ
り、プレート23の内面に設けられた砥石25がチップ
17の切削作用面41の縁部の一部に圧接している。こ
の結果、砥石25とチップ17との間には摩擦抵抗を生
じるが、切削中に砥石25とチップ17との摩擦抵抗以
上の力が、チップ17の回転モーメントとして加えられ
た場合には、チップ17はボルト31の周囲で回転する
ことができる。
【0016】プレート23の他方の孔29にもボルト3
5が貫通しており、このボルト35の先端がアーム3の
チップ取付部13に形成された他の雌ネジ孔37に螺合
することにより、プレート23の他端側がアーム3に固
定されている。ボルト35にはバネ34が通され、この
バネ34はバネ収容凹部28に収容されている。バネ3
2、34によって、砥石25をチップ17の切削作用面
41の少なくとも一部の縁部に圧接する手段が構成され
ている。
【0017】バネ32、34は、プレート23をチップ
取付部13の方へ近づけるように、常時作用する。また
バネ32、34の作用により、砥石25をチップ17へ
圧接させることができ、しかもチップ17の表面が研磨
されて後退したときでも、それに追随して砥石25が浅
い凹部16内へ進行し、チップ17に常に圧接させるこ
とができる。
【0018】以上が本発明のカッタ用チップの自動研磨
構造であり、以下この構造を備えたカッタを使用する時
のチップの状態について説明する。まず、アーム3をカ
ッタ1の各長溝9に嵌め込んで固定し、被加工部位に各
アーム3のチップ17を臨ませた状態で、カッタ1を回
転させる。これにより各アーム3のチップ17が被加工
部位に作用して被加工部位の表面を切削していく。
【0019】図4は、チップ17が被加工部位に作用し
てこれを切削するときに作用する力とチップ17の回転
との関係を示している。チップ17の切削作用面41が
被加工部位に対して垂直に当たったとき、すなわちチッ
プ17が矢印Aの方向から被加工部位に作用したときに
は、チップ17は回転せずに同じ部位Xで切削を行い続
ける。
【0020】一方、チップ17が、切削作用面41に対
して垂直でない矢印Bの方向から瞬間的に被加工部位に
作用したときには、チップ17は砥石25との摩擦抵抗
より強い回転モーメントを受けて矢印Pの方向に回転
し、その結果、新しいチップの部位Yが被加工部位に作
用するようになる。また、チップ17が、逆に、切削作
用面41に対して垂直でない矢印Cの方向から瞬間的に
被加工部位に作用したときには、チップ17は砥石25
との摩擦抵抗より強い逆方向の回転モーメントを受けて
矢印Qの方向に回転し、その結果、新しいチップの部位
Zが被加工部位に作用するようになる。
【0021】このようにチップ17は、通常は、切削作
用面41に対して垂直に作用しているが、切削作用面4
1に対して垂直でない矢印BまたはCの方向から作用す
ることもあるため、チップ17はその度毎に少しずつ回
転して、被加工部位に対する作用部位を変えることがで
きる。この結果、チップ17の切削作用面41の全縁部
がほぼ平均的に切削作用に寄与できるようになる。
【0022】またチップ17が上記のように回転する
と、その度毎にチップ17の切削作用面41の縁部の一
部が砥石25と擦れ合って研磨される。従って、例えば
切削部位であったXの部分は、切削により切れ味が低下
してくるが、その後、チップ17が回転することによ
り、やがてXの部分も砥石25により研磨される。そし
てXの部分において、再度良好な切削を行うことができ
るようになる。このようにしてチップ17は常に被加工
部位に対する切削作用部位を変えることができ、しかも
一度切削に使用された部位も砥石25で自動的に研磨さ
れるため、チップ17の全体が完全に擦り減るまで半永
久的に同じチップ17を使用し続けることができる。
【0023】以上、本発明の実施の形態について詳述し
てきたが、具体的な構成はこの実施の形態に限られるも
のではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における設
計の変更などがあっても本発明に含まれる。例えば、上
記実施の形態では、チップ17をアーム3に取り付け、
さらにアーム3を回転円板7に保持させているが、本発
明はこれに限定されず、チップを回転円板等の駆動部に
直接取り付ける構成としてもよい。この場合には、回転
円板等の駆動部がチップホルダとなる。また、アーム3
を旋盤、プレナー、フライス盤等に直接取り付けるよう
にしてもよい。
【0024】また、ドライメタル21を設けない構成と
することも可能である。さらに、チップ17は円柱状に
限られるものではなく、断面が円形のものであればよ
く、例えば円錐形の途中部分から先端部側を削除した形
状等であってもよい。また、上記実施の形態では、位置
決め凹部18を設け、砥石25がチップ17側へ進行で
きる構成としているが、この位置決め凹部18を設けな
いで、砥石25をアーム3のチップ取付け部13に接触
しない大きさとしてもよい。
【0025】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、チップホ
ルダの隅部に回転可能に取り付けられる断面が円形のチ
ップを備えているから、チップの一部が被加工部位を切
削した後に、チップの切削作用面と垂直でない方向で被
加工部位に作用したときに、チップが回転して自動的に
チップの新たな部位が被加工部位に作用するようにな
る。 従ってチップの切削作用面の全周囲を自動的に有
効に利用しながら、切削加工を行うことができる。また
チップの作用部位を作業者が変える手間を省くことがで
きるので、作業効率が上がる。
【0026】また本発明では研磨手段が、チップの切削
作用面の少なくとも一部の縁部に対して圧接状態で設け
られているから、一度、切削に使用されたチップの部位
も砥石等の研磨手段で自動的に研磨される。従って、チ
ップの全体が完全に擦り減るまで半永久的に同じチップ
を使用し続けることができる。またチップを研磨するた
めにチップを取り外す手間が省けるので、この点でも作
業効率が上がる。
【0027】チップの切削作用面側にチップホルダに固
定されるプレートを備え、プレートのチップ側の面に研
磨手段を固定するようにすれば、プレートの位置をチッ
プホルダ側に近づけたり遠ざけたりすることにより、研
磨手段のチップへの圧接状態を変えることができる。
【0028】また、プレートをチップホルダ側へ付勢し
て、研磨手段をチップの切削作用面の少なくとも一部の
縁部に圧接するバネ等の手段を備えることにより、研磨
手段のチップへの圧接状態を常に維持しながら、チップ
の表面が擦り減ってもその圧接状態を維持することがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のカッタ用チップの自動研磨構造を適用
したカッタを示す一部分解斜視図である。
【図2】本発明のカッタ用チップの自動研磨構造を適用
したカッタに使用するアームを拡大して示す図である。
【図3】アームのチップ取付部の拡大断面図である。
【図4】本発明のチップに作用する力とチップの回転と
の関係を説明する斜視図である。
【符号の説明】
1 カッタ 3 アーム 5 回転シャフト 7 回転円板 9 長溝 11 本体部 13 チップ取付部 15 凹部 16 浅い凹部 17 チップ 18 位置決め凹部 19 孔 21 ドライメタル 23 プレート 25 砥石 26、28 バネ収容凹部 27、29 孔 31、35 ボルト 32、34 バネ 33、37 雌ネジ孔 41 切削作用面

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】チップホルダの隅部に回転可能に取り付け
    られる断面が円形のチップと、前記チップの切削作用面
    の少なくとも一部の縁部に対して圧接状態で設けられる
    研磨手段とを備えていることを特徴とするカッタ用チッ
    プの自動研磨構造。
  2. 【請求項2】チップの切削作用面側にはチップホルダに
    固定されているプレートを備え、前記プレートの前記チ
    ップ側の面には研磨手段が固定されていることを特徴と
    する請求項1記載のカッタ用チップの自動研磨構造。
  3. 【請求項3】プレートをチップホルダ側へ付勢して、研
    磨手段をチップの切削作用面の少なくとも一部の縁部に
    圧接する手段を備えることを特徴とする請求項2記載の
    カッタ用チップの自動研磨構造。
JP29338496A 1996-10-14 1996-10-14 カッタ用チップの自動研磨構造 Pending JPH10118901A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP1075889A1 (en) 1998-06-18 2001-02-14 Hitachi Tool Engineering, Ltd. Rotary cutting tool and indexable insert
JP2019511385A (ja) * 2016-04-14 2019-04-25 ザーパドチェスカー ウニヴェルズィタ ヴ プルズニZapadoceska univerzita v Plzni スペーサバーを備えるフライスカッタ

Cited By (3)

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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP1075889A1 (en) 1998-06-18 2001-02-14 Hitachi Tool Engineering, Ltd. Rotary cutting tool and indexable insert
US6413023B1 (en) 1998-06-18 2002-07-02 Hitachi Tool Engineering, Ltd. Indexable type rotary milling tool and indexable insert
JP2019511385A (ja) * 2016-04-14 2019-04-25 ザーパドチェスカー ウニヴェルズィタ ヴ プルズニZapadoceska univerzita v Plzni スペーサバーを備えるフライスカッタ

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