JPH10118638A - 水処理材 - Google Patents

水処理材

Info

Publication number
JPH10118638A
JPH10118638A JP29931596A JP29931596A JPH10118638A JP H10118638 A JPH10118638 A JP H10118638A JP 29931596 A JP29931596 A JP 29931596A JP 29931596 A JP29931596 A JP 29931596A JP H10118638 A JPH10118638 A JP H10118638A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
water treatment
magnesia
treatment material
phosphorus
weight
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP29931596A
Other languages
English (en)
Inventor
Akinori Minami
彰則 南
Mika Hazama
美香 間
Yasuhiro Matsumoto
靖弘 松本
Kazunori Fujimoto
和典 藤本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
KOUNOSHIMA KAGAKU KOGYO KK
Japan Vilene Co Ltd
Konoshima Chemical Co Ltd
Original Assignee
KOUNOSHIMA KAGAKU KOGYO KK
Japan Vilene Co Ltd
Konoshima Chemical Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by KOUNOSHIMA KAGAKU KOGYO KK, Japan Vilene Co Ltd, Konoshima Chemical Co Ltd filed Critical KOUNOSHIMA KAGAKU KOGYO KK
Priority to JP29931596A priority Critical patent/JPH10118638A/ja
Publication of JPH10118638A publication Critical patent/JPH10118638A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Water Treatment By Sorption (AREA)
  • Solid-Sorbent Or Filter-Aiding Compositions (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 この出願発明は、マグネシアのリン吸着比活
性を向上させ、かつ、リンの除去に際して、取り扱いが
容易な水処理材を提供することを課題とする。 【解決手段】 この出願発明は、酸化マグネシウムが多
孔性物質に付着している水処理材に関する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】 この出願発明は、河川、湖
沼、海、排水等の水中に含まれるリン成分の吸着除去に
好適な水処理技術に関し、特に、マグネシアを用いたリ
ン吸着効率の高い水処理材に関する。
【0002】
【従来の技術】 従来、リンや窒素などの物質が環境を
汚染している問題は、いわゆる富栄養化として、藻類や
植物性プランクトンの大量発生の原因であることが知ら
れている。この富栄養化を解消する目的で、リン酸イオ
ンなどのリン成分を除去するための研究開発が活発に行
われてきた。
【0003】リン除去を目的とする水処理材の一例とし
て、リン吸着機能を有する酸化マグネシウム(マグネシ
ア)は古くから知られている。しかしながら、リン吸着
機能を有するマグネシアは、一般に数μm程度以下の微
粉末であるため、リン吸着後、処理水系からの分離回収
が難しく、また、処理水系に棲息する魚類などの体内に
入り込んで害を及ぼす恐れもあった。この点を改善する
ため、例えば数百μm以上の比較的大きな粒径とする事
が試みられた。具体的には、容易に崩れて微粉末に戻ら
ないように、原料となるマグネシウム化合物を高い温度
で焼成することにより、大きな粒径を得る技術である。
ところが、このようにして得られた粒子は緻密な構造と
なるため、粒子内部にまで水中のリン成分を到達させる
ことができず、結果として、粒子表面だけがリン吸着に
寄与するため、単位重量のマグネシアを用いた場合、平
均粒径が数μm程度の微粉末マグネシアの場合と較べて
吸着活性が著しく低下するという問題があった。
【0004】一方、文献i:「無機吸着剤等による排水
中のりん化合物の除去」(猪狩著,造水技術,Vol.
6,No.3,第49〜54頁,1980年発行)に
は、種々のリン吸着技術が開示されており、中でも、無
機系の添加剤と混合焼成したマグネシア(酸化マグネシ
ウム)系吸着剤は優れたリン吸着活性を有し、しかも、
使用後の吸着剤を所定の温度で焼成することにより、再
活性化が可能な水処理材として注目されている。
【0005】また、文献ii:特公昭61−43089
号公報には、上記の水処理材について詳細に開示されて
おり、水酸化マグネシウム、炭酸マグネシウム並びに塩
基性炭酸マグネシウムなど、加熱によりマグネシアを形
成する化合物(以下、この明細書ではリン成分を吸着す
る主体と思われる構成成分を吸着剤、これを含む最終生
成物としての吸着材を水処理材と称する。)と、カオリ
ン、酸化第二鉄、酸化カルシウム並びにアルミナといっ
た金属酸化物からなる添加剤とを混合し、400〜70
0℃、好ましくは550〜650℃の温度で焼成したも
のである。この文献によれば、添加剤としてアルミナが
最も好適なリン吸着活性を示すことが記載されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】 しかしながら、水処
理材に含まれるマグネシアの単位重量当たりのリン吸着
活性(以下、同重量の微粉末マグネシアのリン吸着活性
に対する各水処理材のリン吸着活性の割合を百分率で表
したものをリン吸着比活性と称する)を比較した場合、
上述した文献iiに詳述される水処理材であっても、微
粉末マグネシアが本来有するリン吸着活性には及ばず、
この出願の発明者の実験によれば、数%程度のリン吸着
比活性しか発揮されていないという問題があった。
【0007】この出願発明は、このような従来技術が有
する種々の問題点を解決するものであり、マグネシアの
リン吸着比活性を向上させ、かつ、リンの除去に際し
て、取り扱いが容易な水処理材を提供することを目的と
する。
【0008】
【課題を解決するための手段】 この出願発明は、酸化
マグネシウムが付着している多孔性物質から成る水処理
剤に関する。
【0009】
【発明の実施の形態】 この出願発明の多孔性物質とし
ては、マグネシウム化合物との焼成によって、マグネシ
アのリン吸着比活性を阻害せず、かつ焼成後に造粒され
た状態の水処理材内部のマグネシアのリンとの吸着反応
を可能にするような多孔質構造を有するものが好まし
く、酸化ケイ素を主成分とする珪藻土、酸化鉄(フェラ
イト)を含有するパーライトまたはゾノトライトが特に
好ましい。これらの多孔性物質は1種以上混合して使用
することができる。
【0010】また、上記以外の多孔性物質として、文献
iii「粉体物性図説」(粉体工学研究会他編,産業技術セ
ンター刊,1985年発行)には種々の孔構造を有する
多孔性物質が開示されており、ソジウムモンモリロナイ
ト、ゼオライト(フッ石)、ハロイサイト、シラス並び
にフライアッシュ等を用いることもできる。
【0011】水処理材には、無機系接着剤が含まれるこ
とが好ましいが、無機系接着剤としては、ケイ素酸化物
や酸化鉄といった、金属酸化物を含有するものが好まし
く、コロイダルシリカ、アルミナゾルまたはケイ酸ソー
ダがとくに好ましい。これら無機系接着剤としては、1
種以上使用することができる。
【0012】また、この出願発明の水処理材には、水酸
化アルミニウムおよび/またはバーミキュライトを含ん
でいてもよい。この出願の発明者らの実験によれば、マ
グネシウム化合物と多孔性物質との焼成時に、これら添
加剤の1種以上を混合焼成することによっても、リン吸
着比活性の向上を図ることができる。
【0013】焼成により酸化マグネシウムを形成するマ
グネシウム化合物としては、水酸化マグネシウム(Mg
(OH)2)、塩基性炭酸マグネシウム(XMgCO3
Mg(OH)2・YH2O:X,Yは任意の正数)、炭酸
マグネシウム(MgCO3)等が好ましい。
【0014】多孔性物質の含有量は、生成するマグネシ
アの重量に対して10〜300重量%、好ましくは40
〜200重量%混合して焼成すればよい。この際、多孔
性物質とマグネシアを生成する化合物との混合重量は、
その化学量論に従って仕込み組成重量とすれば良い。例
えば、水酸化マグネシウム58.3gから生成されるマ
グネシアは40.3gであるから、多孔性物質としての
珪藻土を100重量%含む、この出願発明の水処理材
は、水酸化マグネシウム58.3gと珪藻土40.3g
とを混合焼成することによって得られる。マグネシア重
量に対する多孔性物質の重量の好適範囲のうち、多孔性
物質重量が10重量%未満の場合、造粒された水処理材
の内部に存在するマグネシアのリン吸着効率を低減させ
ることがある。また、この多孔性物質重量が300重量
%を超える場合、水処理材の見かけ上の粒径が大きくな
るため、中心部へのリン成分到達が遅れる傾向にある。
【0015】無機系接着剤は、焼成後の水処理材におい
て、マグネシアと多孔性物質との接着によって比較的大
きな粒径に造粒することを可能とするものである。この
接着剤の含有量は、当該接着剤を除く、水処理材の構成
成分の重量和に対して、乾燥重量で5〜100重量%、
好ましくは15〜50重量%の範囲で混合して用いれば
よい。この接着剤の含有量の範囲に関する下限よりも低
く設計すると、造粒した水処理材の強度確保が難しくな
り、上限を超えて設計する場合には、リン吸着比活性が
低下する。
【0016】この出願に係る水処理材を混合焼成するに
当たっては、50〜5000μmの粒径範囲、好ましく
は150〜3000μmの粒径範囲内で設計し、使用す
ることが望ましい。これら範囲の下限は、この出願発明
の構成を採る上で前述の固液分離性を考慮した必要条件
であり、また、当該範囲の上限は、水処理材の中心部分
へのリン到達が遅延する弊害を考慮するものである。ま
た、水処理材の焼成温度は、400〜900℃が好まし
く、500〜800℃がとくに好ましい。さらに、水酸
化アルミニウムおよび/またはバーミキュライトを、以
下、単に添加剤と称する場合もあるが、これら添加剤を
マグネシア及び多孔性物質と混合焼成するに当たり、前
述の無機系接着剤の添加を併用すれば水処理材の機械的
強度の向上を期待できる。
【0017】さらに、添加剤としての水酸化アルミニウ
ムおよび/またはバーミキュライトの作用は明確ではな
いが、当該添加剤を適用することにより、多孔性物質と
同様に、高いリン吸着比活性を期待することができる。
この添加剤の含有量は、焼成後のマグネシア重量と多孔
性物質重量との重量和に対して、乾燥重量で5〜50重
量%が好ましく、特に、15〜30重量%の範囲で混合
して用いることが好ましい。この添加剤の含有量の好適
範囲に関する下限よりも低く設計すると、造粒した水処
理材のリン吸着比活性の向上が難しくなることがあり、
上限を超えて設計する場合には、前述した無機系接着剤
と同様に、リン吸着比活性が低下することがある。
【0018】
【実施例】以下、この出願発明を具体的に説明するが、
実施例はこの出願発明の理解を容易とするためのもので
あり、この出願発明を限定するものではない。
【0019】実施例1 水処理材の作製手順につき説明する。焼成によりマグネ
シアが得られる化合物である、平均粒径3.5μmの水
酸化マグネシウム(神島化学工業(株)製)144.6
7gに対して、多孔性物質である珪藻土(昭和化学工業
(株)製、「ラヂオライト」(商品名))を43.0g
(マグネシアに対して42.9重量%相当)計り取り、
水中で均一に混合分散させる。これとは別に、無機系接
着剤となる、粒径が10〜20nmのコロイダルシリカ
分散液(日産化学工業(株)製、「スノーテックス」
(商品名)、固形分20重量%)を、生成するマグネシ
アと珪藻土との乾燥重量和の10重量%に相当する1
4.3gのコロイダルシリカ固形分を含む懸濁液として
前述の混合分散液に混和し、十分に攪拌して、均一なス
ラリーを調製する。
【0020】この手順で得られたスラリーを、孔径約1
μmの濾紙により、ブフナーロートを用いて吸引濾過す
る。この操作でスラリー中の大部分の水分を除去し、吸
着剤、無機系接着剤及び多孔性物質が均一混合された板
状物が得られた。
【0021】続いて、この板状物を電気炉内に載置し、
急激な温度変化で板状物の形状破壊が起きないように、
常法に従って徐々に温度を上げ、550℃に昇温後約9
0分間焼成した。焼成後の板状体は、徐々に室温まで降
温させた後、電気炉から取り出して粗砕した。この粗砕
物は、市販の篩により450〜1500μmの粒度範囲
に分級し、これを実施例1の水処理材とした。
【0022】比較例 上述した実施例1の水処理材に対して、珪藻土を混合焼
成しないことを除いてはマグネシア/コロイダルシリカ
の組成比、焼成温度を同一にして、比較例の水処理材を
得た。
【0023】(評価方法)次に、上述した水処理材の評
価方法につき説明する。ビーカー内に、リン酸イオン
(PO4 3-)濃度が40ppmとなるように、リン酸水
素一カリウム(KH2PO4)水溶液を1リットル準備し
ておく。上述した実施例1並びに比較例の水処理材は、
各々、水流絡合を施した不織布(繊度1.5デニールの
レーヨン短繊維100%で構成し、目付90g/m2
厚さ0.6mm、最小開孔径20μm) 製の袋に容
れ、試験サンプルとした。この際、袋の中に容れた水処
理材は、マグネシアの正味重量に換算して1gに統一し
た。
【0024】評価試験に際しては、各々の試験サンプル
を上述したリン酸イオン初期濃度の溶液に、24時間に
渡って攪拌しながら浸漬し、リン除去を行った溶液のリ
ン酸濃度を測定することにより、除去されたリン酸イオ
ンの量を求めた。リン酸濃度測定は、被験液を1μmの
濾紙で濾過して分散物を除去した後、この濾液を用い
て、JIS−K−0102に定められる「モリブデン青
(アスコルビン酸)吸光光度法」に準じて定量した。評
価基準としては、初期のリン酸イオン総重量と試験後の
リン酸イオン総重量との差として除去されたリン酸重量
を求め、微粉末マグネシア(平均粒径3.5μm)の単
位重量当たりのリン吸着活性である350(リン酸mg
/マグネシアg)を100%とし、この値に対する各評
価サンプルのリン吸着能をリン吸着比活性として百分率
で表した。
【0025】その結果、実施例1の試験サンプルは1
7.1%であったのに対して、比較例のサンプルでは
4.6%であり、珪藻土を多孔性物質とすることによ
り、同一のマグネシア含有量であれば、高吸着能を実現
し得ることが分かった。
【0026】実施例2〜5 次いで、他の実施例の水処理材として、前述と同一の手
順でマグネシアと多孔性物質との組成比、最終的な水処
理材の粒度分布を種々に変えて、実施例2〜5を作製
し、上述の評価試験を行った。前述の実施例1及び比較
例を含め、これら一連の水処理材の組成、粒度分布及び
リン吸着比活性につき、表1に示す。
【0027】
【表1】 *1:数字は水処理材の総重量における各成分の重量%
を示し、多孔性物質の一例である珪藻土については、カ
ッコ内に、マグネシア重量に対する添加の割合を重量%
で併記し、さらに、無機系接着剤の一例としてのコロイ
ダルシリカについては、マグネシアと多孔性物質(珪藻
土)との重量和に対する添加の割合を重量%で併記する *2:微粉末マグネシアのリン吸着能(350(リンm
g/マグネシアg))を100%とした場合の各サンプ
ルのリン吸着能の割合
【0028】この表1からも理解できるように、多孔性
物質として珪藻土を含む実施例1及び実施例2〜5で
は、何れの場合であっても、多孔性物質を含まない比較
例に較べて、大幅なリン吸着比活性の向上が認められ
た。
【0029】実施例6〜7 また、無機系接着剤としてコロイダルシリカの代わり
に、アルミナゾルまたはケイ酸ソーダを使用したことを
除いては、同一の条件で試験サンプルを調製し、同様の
評価を行った。その結果の一例を表2として以下に示
す。
【0030】
【表2】 *2:微粉末マグネシアのリン吸着能(350(リンm
g/マグネシアg))を100%とした場合の各サンプ
ルのリン吸着能の割合 *3:数字は水処理材の総重量における各成分の重量%
を示し、多孔性物質の一例である珪藻土については、カ
ッコ内に、マグネシア重量に対する添加の割合を重量%
で併記し、さらに、無機系接着剤については、マグネシ
アと多孔性物質(珪藻土)との重量和に対する添加の割
合を重量%で併記 *4:各実施例で用いた無機系接着剤については、実施
例番号の下部に表記した
【0031】この表2に示す実施例6〜7からも理解で
きるように、無機系接着剤として、コロイダルシリカの
代わりに、アルミナゾルまたはケイ酸ソーダを使用した
場合であっても、実施例1〜5と同様、比較例よりも高
いリン吸着比活性を得ることができた。
【0032】実施例8 次いで、多孔性物質として上述の珪藻土の代わりにパー
ライト(昭和化学工業株式会社製,「トプコ」(商品
名))を用い、無機系接着剤として、コロイダルシリカ
を用いた場合の実施例8につき、その評価結果を表3に
示す。この表3からも理解できるように、多孔性物質と
してパーライトを用いた場合であっても、他の実施例と
同様に高いリン吸着比活性を実現することができた。
【0033】
【表3】 *2:微粉末マグネシアのリン吸着能(350(リンm
g/マグネシアg))を100%とした場合の各サンプ
ルのリン吸着能の割合 *5:数字は水処理材の総重量における各成分の重量%
を示し、多孔性物質の他例であるパーライトについて
は、カッコ内に、マグネシア重量に対する添加の割合を
重量%で併記し、さらに、無機系接着剤については、マ
グネシアと多孔性物質(パーライト)との重量和に対す
る添加の割合を重量%で併記する
【0034】実施例9 次いで、多孔性物質としてゾノトライトを用い、無機系
接着剤としてコロイダルシリカを用いた実施例9の測定
結果について、その組成と共に、表4に示す。
【0035】
【表4】 *2:微粉末マグネシアのリン吸着能(350(リンm
g/マグネシアg))を100%とした場合の各サンプ
ルのリン吸着能の割合 *6:数字は水処理材の総重量における各成分の重量%
を示し、多孔性物質の他例であるゾノトライトについて
は、カッコ内に、マグネシア重量に対する添加の割合を
重量%で併記し、さらに、無機系接着剤については、マ
グネシアと多孔性物質との重量和に対する添加の割合を
重量%で併記する
【0036】実施例10〜11 続いて、マグネシア及び多孔性物質としての珪藻土に、
水酸化アルミニウムまたはバーミキュライトを添加剤と
し、無機系接着剤としてコロイダルシリカを混合焼成し
た実施例10〜11についての組成及び評価結果を表5
に示す。これら添加剤の機能について詳細は不明である
が、実施例10及び実施例11と、例えば前述した実施
例3〜5との比較からも理解できるように、当該添加剤
を適用した水処理材であっても、マグネシアのリン吸着
比活性を向上させることができた。
【0037】
【表5】 *2:微粉末マグネシアのリン吸着能(350(リンm
g/マグネシアg))を100%とした場合の各サンプ
ルのリン吸着能の割合 *7:数字は水処理材の総重量における各成分の重量%
を示し、多孔性物質である珪藻土については、カッコ内
に、マグネシア重量に対する添加の割合を重量%で併記
し、添加剤については、マグネシアと多孔性物質(珪藻
土)との重量和に対する添加の割合を重量%で併記する
と共に、接着剤については、各々の実施例を構成する他
の構成成分の重量和に対する割合を重量%で記載した *8:各実施例で用いた添加剤については、実施例番号
の下部に表記した
【0038】さらに、前述した文献iiに開示されるよ
うに、リン除去後、約550℃で焼成することによる水
処理材の再生は、この出願発明の一連の水処理材でも実
現することができた。また、この出願発明の水処理材
は、例えば実施例5でも理解できるように、比較的大き
な粒度として焼成しても高いリン吸着比活性を実現する
ことができる。従って、これらの水処理材は袋中に保持
する場合だけではなく、例えば、熱融着繊維で構成した
布帛に接着固定しても、従来の比較的小さな粒径の水処
理材の様な表面被覆による活性低下は認められなかっ
た。
【0039】
【発明の効果】以上の説明からも明らかなように、この
出願発明の水処理材により、多孔性物質により水処理材
内部のマグネシアが、水処理材外部のリン成分を吸着で
きるので、比較的大きな粒径で水処理材を構成した場合
でも、高いリン吸着比活性を実現することができる。さ
らに、粒子が大きいので、リン除去に際しての取り扱い
が容易な水処理材を提供することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 松本 靖弘 香川県三豊郡詫間町大字香田80番地 神島 化学工業株式会社内 (72)発明者 藤本 和典 香川県三豊郡詫間町大字香田80番地 神島 化学工業株式会社内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 酸化マグネシウムが多孔性物質に付着し
    ていることを特徴とする水処理材。
  2. 【請求項2】 前記多孔性物質が珪藻土、パーライトま
    たはゾノトライトの1種以上であることを特徴とする請
    求項1に記載の水処理材。
  3. 【請求項3】 無機系接着剤を有することを特徴とする
    請求項1または2に記載の水処理材。
  4. 【請求項4】 無機系接着剤がコロイダルシリカ、アル
    ミナゾルまたはケイ酸ソーダの1種以上であることを特
    徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の水処理材。
JP29931596A 1996-10-24 1996-10-24 水処理材 Pending JPH10118638A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP29931596A JPH10118638A (ja) 1996-10-24 1996-10-24 水処理材

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP29931596A JPH10118638A (ja) 1996-10-24 1996-10-24 水処理材

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH10118638A true JPH10118638A (ja) 1998-05-12

Family

ID=17870954

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP29931596A Pending JPH10118638A (ja) 1996-10-24 1996-10-24 水処理材

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH10118638A (ja)

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100365893B1 (ko) * 2000-02-15 2002-12-26 주식회사 포스렉 연안어장 및 양식어장의 저질개선 및 적조방지제
KR100443818B1 (ko) * 2001-12-24 2004-08-09 이승천 팽창성 광물을 소재로 한 수질정화재의 제조방법
JP2005193078A (ja) * 2003-12-26 2005-07-21 Mitsubishi Shoji Construction Materials Corp リン除去剤
WO2013027807A1 (ja) * 2011-08-24 2013-02-28 株式会社 東芝 リン回収剤とその製造方法
JP2013167558A (ja) * 2012-02-16 2013-08-29 Nippon Steel & Sumikin Eco-Tech Corp セシウム移動抑制剤
JP2013537484A (ja) * 2010-08-18 2013-10-03 ワールド ミネラルズ,インコーポレイテッド 新規性のある細孔サイズ特性を有する複合濾過補助剤
CN114560543A (zh) * 2022-02-26 2022-05-31 徐昌友 Usf高效洁水剂及其应用

Cited By (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100365893B1 (ko) * 2000-02-15 2002-12-26 주식회사 포스렉 연안어장 및 양식어장의 저질개선 및 적조방지제
KR100443818B1 (ko) * 2001-12-24 2004-08-09 이승천 팽창성 광물을 소재로 한 수질정화재의 제조방법
JP2005193078A (ja) * 2003-12-26 2005-07-21 Mitsubishi Shoji Construction Materials Corp リン除去剤
JP4565836B2 (ja) * 2003-12-26 2010-10-20 三菱商事建材株式会社 リン除去剤
JP2013537484A (ja) * 2010-08-18 2013-10-03 ワールド ミネラルズ,インコーポレイテッド 新規性のある細孔サイズ特性を有する複合濾過補助剤
WO2013027807A1 (ja) * 2011-08-24 2013-02-28 株式会社 東芝 リン回収剤とその製造方法
JP5665891B2 (ja) * 2011-08-24 2015-02-04 株式会社東芝 リン回収剤とその製造方法
JP2013167558A (ja) * 2012-02-16 2013-08-29 Nippon Steel & Sumikin Eco-Tech Corp セシウム移動抑制剤
CN114560543A (zh) * 2022-02-26 2022-05-31 徐昌友 Usf高效洁水剂及其应用
CN114560543B (zh) * 2022-02-26 2023-08-22 徐昌友 Usf高效洁水剂及其应用

Similar Documents

Publication Publication Date Title
Hamdi et al. Removal of phosphate ions from aqueous solution using Tunisian clays minerals and synthetic zeolite
JP4423645B2 (ja) ヒドロキシアパタイトシリカ複合多孔質体吸着剤およびその製造方法
JP5928960B2 (ja) イオン吸着材の製造方法
CA2675323C (en) Thermally treated expanded perlite
US20090211453A1 (en) Filtration Media for the Removal of Basic Molecular Contaminants for Use in a Clean Environment
US20140171305A1 (en) Diatomaceous Earth Filter Aid Containing a Low Crystalline Silica Content
CN102302876A (zh) 一种能净化室内空气及消除二手烟的过滤材料
JP5936196B2 (ja) セシウム含有層状複水酸化物複合体、廃棄物固化体、セシウム含有廃水の処理方法、層状複水酸化物複合体、及び層状複水酸化物複合体の製造方法
JP2007167495A (ja) アルデヒド含有空気の浄化剤およびその製造方法
MX2014003589A (es) Composiciones de oxido de magnesio para la purificacion de agua y sus aplicaciones.
JPH10118638A (ja) 水処理材
WO2003022425A1 (fr) Article particulaire composite et procede de preparation associe
SK283214B6 (sk) Sorbent, spôsob jeho výroby a použitia na imobilizáciu ťažkých kovov v kontaminovanej vodnej a pevnej fáze
JP6835319B2 (ja) 吸着材担持体
Ogbaji et al. Synergistic study of hydroxyiron (III) and kaolinite composite for the adsorptive removal of phenol and cadmium
JP2005048063A (ja) 重金属捕捉剤
WO2004078374A1 (ja) 土壌改良剤
JP3160705B2 (ja) 増大された水のpH上昇特性及び金属イオン吸着特性を有する電気石含有セラミック焼成品の製法
JP3632152B2 (ja) 脱硫用吸収剤および脱硫剤の製造方法
JPS62152588A (ja) リン酸塩を含有する水の処理方法
JP5099349B2 (ja) 吸着剤
JP2005028272A (ja) リン成分吸着剤及びそれを用いた排水の処理方法
JP3231733B2 (ja) 流動床用光触媒顆粒
RU2592525C2 (ru) Сорбент для очистки водных сред от тяжелых металлов и способ его получения
JP3368617B2 (ja) 水中有機物吸着剤