JPH10118341A - 人形頭髪用繊維 - Google Patents
人形頭髪用繊維Info
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- JPH10118341A JPH10118341A JP30125696A JP30125696A JPH10118341A JP H10118341 A JPH10118341 A JP H10118341A JP 30125696 A JP30125696 A JP 30125696A JP 30125696 A JP30125696 A JP 30125696A JP H10118341 A JPH10118341 A JP H10118341A
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Abstract
変形させることができ、冷却により前記変形した髪形を
固定でき、必要に応じて、前記固定した髪形を元の形状
に復元させたり、別の髪形に変形可能な、幼児等にあっ
ても簡易に髪形の変形が楽しめる人形頭髪用繊維の提
供。 【解決手段】 熱可塑性樹脂(A)と、ガラス転移温度
が0℃以上70℃以下の範囲にある熱可塑性重合体
(B)の一種又は二種以上が、(A)/(B)=95/
5〜20/80(重量比)の割合で溶融一体化されてな
る、外径が30μm〜200μmのフィラメントから構
成される人形頭髪用繊維。
Description
する。詳細には、熱可塑性樹脂と、特定のガラス転移温
度を有する熱可塑性重合体が所定割合で溶融一体化さ
れ、前記熱可塑性重合体のガラス転移温度近傍の温度以
上、融点未満の温度域で外部応力を加えることにより任
意形状に変形自在であり、前記変形された形状が、ガラ
ス転移温度未満の温度域で固定される機能を備えた人形
頭髪用繊維に関する。
ビニリデン系、塩化ビニル系の繊維やポリアミド及びポ
リプロピレン等の合成繊維が一般に使用されている。
又、特公平5−76880号公報には、アクリロニトリ
ルと、塩化ビニル及び/又は塩化ビニリデンをそれぞれ
所定割合で含むアクリル系重合体からなる合成繊維が開
示されている。
成繊維を用いた頭髪にあっては、繊維の軟化点以上の高
温で、しかも特殊の治具を適用しなければ、髪形を変形
させることができず、幼児等がカール等を施して自由に
遊ぶことができない。本発明は、常温〜70℃以下の温
度域、好適には30℃〜60℃の温度域で簡易に自在な
髪形に変形させることができ、冷却により変形した髪形
を固定でき、必要に応じて、前記固定した髪形を元の状
態に復元させたり、別の髪形に変形できる等の繰り返し
の変形、復元機能と持久性を備え、幼児等にあっても簡
易に髪形を変形させて遊ぶことができる人形頭髪用繊維
を提供しようとするものである。
(A)と、ガラス転移温度が0℃以上70℃以下の範囲
にある熱可塑性重合体(B)の一種又は二種以上が、
(A)/(B)=95/5〜20/80(重量比)の割
合で溶融一体化されてなる、外径が30μm〜200μ
mのフィラメントから構成される人形頭髪用繊維を要件
とする。更には、熱可塑性樹脂(A)と、ガラス転移温
度が0℃以上70℃以下の範囲にある熱可塑性重合体
(B)の一種又は二種以上が、(A)/(B)=95/
5〜20/80(重量比)の割合で溶融一体化されてな
り、前記熱可塑性重合体(B)のガラス転移温度近傍の
温度以上、融点未満の温度域で外部応力を加えることに
より、前記応力に順応した形状に変形自在であり、ガラ
ス転移温度未満の温度域で前記変形された形状に固定さ
れる機能を備えてなることを要件とする。
は、熱可塑性樹脂(A)と熱可塑性重合体(B)が溶融
ブレンドされている形態と、熱可塑性重合体(B)が芯
部を形成し、その周囲を熱可塑性樹脂(A)が鞘状に取
り巻き接合された芯鞘型、或いは前記(A)及び(B)
が並列に接合された接合型等の複合繊維形態とを挙げる
ことができる。
装置の適用による溶融紡糸により、通例、マルチフィラ
メント形態として製造される。これは、人形頭部に植毛
ミシン等により連続的に植毛し易い形態の繊維束が構成
されるからである。ここで、モノフィラメントの断面
は、円形状に限らず、星型、Y型、その他の異形状のも
のが有効であり、触感、嵩高性、カール加工性等により
適宜選択される。
μm、より好ましくは、40〜120μmの範囲であ
り、30μm未満の径のものは、細すぎて、カールの保
持性が劣り、一方、200μmを越えると太くなり過ぎ
て、毛髪の性状を呈し難い。
ミド樹脂(6−ナイロン、6,6ナイロン、12−ナイ
ロン、6,9ナイロン、612ナイロン、6−6,6共
重合ナイロン、6−12共重合ナイロン、6−6,6−
12共重合ナイロン、6,9−12共重合ナイロン
等)、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレ
フタレート等のポリエステル樹脂、アクリロニトリル−
スチレン共重合樹脂、アクリロニトリル−ブタジエン−
スチレン樹脂、ポリカーボネート樹脂、塩化ビニルデン
−塩化ビニル共重合体、共重合アクリロニトリル樹脂、
ポリアミド−ポリエ−テルブロック共重合樹脂等のポリ
アミド系熱可塑性エラストマー、スチレン−ブタジエン
ブロック共重合樹脂等のスチレン系熱可塑性エラストマ
ー、ポリプロピレン−エチレンプロピレンラバーブロッ
ク共重合樹脂等のポリオレフィン系熱可塑性エラストマ
ー、ポリブタジエン系熱可塑性エラストマー、ポリエス
テル系熱可塑性エラストマー、或いはエチレン−酢酸ビ
ニ系共重合体等の熱可塑性エラストマーの何れかより選
ばれる重合体等を挙げることができる。前記した樹脂の
うち、繊維形成性の汎用の樹脂であり、融点又は軟化点
が100℃以上の樹脂が基体樹脂としての適正な剛性を
維持して形態保持性に寄与するので有効である。
間保持するには、前記熱可塑性エラストマーを適用する
ことが望ましい。前記エラストマーの適用により成形体
が経時により、しなやかさが失われて硬質化することが
回避される。
エステル樹脂、アクリル酸エステル樹脂、メタクリル酸
エステル樹脂、酢酸ビニル樹脂、ポリアミド樹脂、エポ
キシ樹脂(未硬化物)、炭化水素樹脂、軟質塩化ビニル
樹脂、エチレン酢酸ビニル−共重合樹脂、塩化ビニル−
酢酸ビニル共重合樹脂、塩化ビニル−アクリル共重合樹
脂、スチレン樹脂、アクリル−スチレン共重合樹脂等を
挙げることができる。前記熱可塑性重合体(B)のう
ち、ガラス転移温度が0℃以上70℃以下、好ましく
は、5℃〜65℃、より好ましくは、20℃〜65℃、
更に好ましくは、30℃〜50℃のものが効果的であ
り、中でも、飽和ポリエステル樹脂、アクリル系樹脂、
塩化ビニル−酢酸ビニル共重合樹脂、スチレン樹脂等が
好適である。
合体(B)を選択することにより、生活温度範囲の温
度、或いはその近傍、或いは従来より公知の各種の髪形
変形治具や、適宜の応力変形手段の適用により、任意形
状の髪形に変形し、冷却により前記変形した髪形を保持
する機能を有し、幼児等が簡易に髪形を変えて遊ぶこと
ができる。
た形態にあっては、熱可塑性重合体(B)は、熱可塑性
樹脂(A)とは、化学構造が異なる重合体から選ばれ、
熱可塑性重合体(B)が分散状態又は分散と相溶が混在
された状態が本発明の機能を有効に発現させる。化学構
造が同一の樹脂同士、即ち、同質の樹脂同士の組み合わ
せにあっては、均質な相溶体を形成し、熱可塑性樹脂
(B)のガラス転移温度以上における粘弾性的性状が、
熱可塑性樹脂(A)により適正にコントロールされるこ
となくそのまま発現されるので、成形フィラメント相互
を重ねた状態で放置したとき等には、相互にくっつき易
くなりがちであり、一方、ガラス転移温度未満の温度域
における固定化機能も相対的に低下することになる。
(B)のブレンドする割合はA/B=95/5〜20/
80(重量比)が有効であり、好ましくは、90/10
〜50/50であり、熱可塑性重合体(B)の重量が増
加するに従い粘性が大となり、90重量%を越えると、
粘性が高すぎて粘着性が生じ、成形体同士を密接させて
放置するとくっつき等の不具合を生じ、一方、5重量%
未満の系では、変形処理時における曲げ弾性率の低下に
よる作用が不十分であり、粘弾性が十分に発現されず所
期の変形性を生じ難い。ここで、前記(A)及び(B)
は、それぞれが単一でなく、複数を併用してもよい。
kg当り、一般顔料の0.05〜1.0g、蛍光顔料の
1〜20g、マイクロカプセル顔料の10〜100g等
をブレンドして成形し、彩色したフィラメントを構成す
ることができる。
ば、紫外線吸収剤、酸化防止剤、老化防止剤、一重項酸
素消光剤、オゾン消色剤、可視光線吸収剤、赤外線吸収
剤から選ばれる光安定剤を原料樹脂中に適宜配合してフ
ィラメントを形成したり、光安定剤を固着剤に含有させ
た光安定剤層を表面に設けることができる。
フタル酸系、脂肪族二塩基酸エステル系、リン酸エステ
ル系、エポキシ系、フェノール系、トリメリット酸系等
を1〜30重量%配合して、変形可能温度を低下させた
り、柔軟性を付与することができる。
炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、酸化チタン、タル
ク、その他の着色顔料等を添加できる。
料は、電子供与性呈色性有機化合物と電子受容性化合物
と呈色反応を可逆的に生起させる有機化合物媒体の三成
分を含む熱変色性材料をマイクロカプセルに内包させた
ものが有効であり、該熱変色性材料としては、本出願人
の提案による特公昭51−35414号公報、特公昭5
1−44706号公報、特公平1−17154号公報等
に記載されている熱変色性材料、或いは、特開平7−1
86546号公報に記載されている、発色時には蛍光性
を有する黄色、黄橙色、橙色、赤橙色、赤色等の高発色
濃度且つ明るさに富む色を呈し、消色時には、色残りが
なく無色を呈する、(イ)ピリジン系、キナゾリン系、
及びビスキナゾリン系から選ばれる電子供与性呈色性有
機化合物、(ロ)前記電子供与性呈色性有機化合物に対
して電子受容性である化合物、(ハ)前記(イ)、
(ロ)成分による電子授受反応を特定温度域において可
逆的に生起させる反応媒体である化合物の3成分を必須
成分とする相溶体からなる熱変色性材料等、或いは、本
出願人が提案した特公平4−17154号公報等に記載
されている、大きなヒステリシス特性を示して変色する
感温変色性色彩記憶性熱変色性材料、即ち、温度変化に
よる着色濃度の変化をプロットした曲線の形状が、温度
を変色温度域より低温側から温度を上昇させていく場合
と逆に変色温度より高温側から下降させていく場合とで
大きく異なる経路を辿って変色するタイプの変色材であ
り、低温側変色点と高温側変色点の間の常温域におい
て、前記低温側変色点以下又は高温側変色点以上の温度
で変化させた状態を記憶保持できる特徴を有する熱変色
性材料も有効である。
98号公報に記載した如き、温度変化による色濃度−温
度曲線に関し、3℃以下のヒステリシス幅をもつ、高感
度の熱変色性材料が有効である。
でも有効であるが、マイクロカプセルに内包して使用す
るのが最も好ましい。それは、種々の使用条件において
熱変色性材料は同一の組成に保たれ、同一の作用効果を
奏することができるからである。前記マイクロカプセル
に内包させることにより、化学的、物理的に安定な顔料
を構成でき、粒子径1〜30μm、5〜15μmの範囲
のものを適用できる。
を含む媒体中に分散されて、インキ、塗料などの色材と
して適用され、コーティング或いは吹き付け加工等によ
りフィラメント表面に可逆熱変色層を形成することもで
きる。
ーティング樹脂層中に0.5〜40重量%、好ましくは
1〜30重量%含有させることができる。0.5重量%
未満の配合量では鮮明な熱変色効果を視覚させ難いし、
40重量%を越えると、過剰であり、消色状態にあって
残色が生じることもある。
性樹脂(A)は、熱可塑性重合体(B)のガラス転移温
度以上における粘弾性状に転移した際にも、樹脂自体の
性状が維持されており、粘着性が適宜に抑制されて、成
形体同士の密着時におけるくっつきによるトラブルの回
避に寄与する。
マーがポリアミド系エラストマーであり、熱可塑性重合
体(B)がガラス転移温度が0℃〜50℃の飽和ポリエ
ステル樹脂が5〜80重量部、好ましくは、ポリアミド
系エラストマー/飽和ポリエステル樹脂=80/20〜
30/70(重量比)、更に好ましくは、50/50〜
70/30(重量比)の範囲が有効である。前記範囲に
特定することにより、ポリアミド自体のもつ高強度、触
感、適宜の吸湿性が適正に発現され、頭髪との擬似性を
満たすと共に所期の変形−固定機能が効果的に発現され
る。更には、前記した擬似性と変形−固定機能が経時的
にも安定的に保持される。
は、ガラス転移温度以下の温度域にあっては、比較的剛
性的性状を呈しているが、ガラス転移温度以上では粘弾
性的性状に変化し、曲げ弾性率が低下することにより、
本来剛性的な熱可塑性重合体(B)の剛性と曲げ弾性率
が相対的に低下して、外部応力により任意の形状への変
形自在性が得られ、前記変形した形状は、ガラス転移温
度以下の温度域で剛性的性状に復帰し固定される。
(A)と、特定のガラス転移温度を有する熱可塑性重合
体(B)の組み合わせによる一体化により、熱可塑性樹
脂(A)或いは熱可塑性重合体(B)の各単体では発現
できない、特定温度域における変形自在性と、前記温度
域で変形した形状を特定温度域で固定する機能を備え、
しかも前記した変形−固定性が生活温度範囲の温度或い
は日常的な加熱、冷熱手段により簡易に達成でき、更に
前記賦形された髪形をガラス転移温度以上の温度域で解
除して、別の任意の髪形に変形−固定できるといった、
繰り返しの実用に耐える持久性を備えた人形頭髪用繊維
を与える。
よってさらに具体的に説明するが、本発明はこの実施例
によって何ら限定されるものではない。尚、実施例中の
配合は重量部で示す。
名:ダイアミドN1901、ダイセルヒュルス(株)
製、融点155℃〕400部、熱可塑性重合体(B)と
してポリエステル樹脂〔商品名:ポリエスターTP−2
17、日本合成(株)製、ガラス転移点40℃〕200
部を混合し、汎用の溶融紡糸装置を使用して、24孔の
吐出孔を有するダイスから180℃で紡出し、延伸処理
することにより、外径約80μmのフィラメントが24
本からなるマルチフィラメントを得た。前記マルチフィ
ラメントをプラスチック材からなる人形の頭部に公知の
手段により植毛し、胴体部と組み合わせて人形玩具を構
成した。
のヘアーカーラーに巻き付け、42℃のオーブン中で3
分間加温し、次いで25℃の室温下で放置した後、カー
ラーを外すと、頭髪はカーラーと同一径でカールした状
態となり、外力を加えない限り、その形状を保持した。
伸ばした形で固定し、再び42℃のオーブン中で加温し
た後、室温下で放置し、固定具を取り去ると頭髪は初期
のストレート状態に戻った。
ブン中で加温した後、速やかに櫛、ブラシ等で頭髪を伸
ばしながらブラッシングすることによりストレート状態
に復した。
30℃以下での固定が繰返し可能で、所望の形状をとる
ことができた。この変形、固定温度は概略、使用したポ
リエステル樹脂のガラス転移温度を境に変化するもので
あった。
ポリブチレンテレフタレート(融点168℃)300
部、熱可塑性重合体(B)としてアクリル樹脂〔商品
名:ダイヤナールBR−117、三菱レーヨン(株)
製、ガラス転移温度35℃〕150部を混合し、実施例
1と同様にして人形頭髪用繊維を得た。
様の直径9mmの円筒状のヘアーカ−ラーを適用し、同
様の試験を行ったところ、変形温度は38℃であり、変
形後20℃の室温に放置することにより変形形状が固定
された。アクリル樹脂のガラス転移温度35℃を境に変
形−固定が繰り返し可能であった。
1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−n−オクタ
ン6部、カプリン酸ステアリル50部からなる可逆性熱
変色性材料をエポキシ樹脂/アミンの界面重合法によっ
てマイクロカプセル化して平均粒子径10〜20μmの
可逆性熱変色性マイクロカプセル顔料を得た。得られた
顔料は約34℃以上で無色、約28℃以下で桃色に可逆
的に変化した。
たもの10部と、実施例1で得られた熱可塑性樹脂組成
物300部を混合し、180℃でエクストルーダーにて
溶融混合し、感温変色性熱可塑性樹脂組成物を得た。前
記組成物は概略34℃以上で無色、28℃以下で桃色に
可逆的に変化した。
記樹脂組成物を汎用の溶融紡糸装置を使用して、24孔
の吐出孔を有するダイスから180℃で紡出し、延伸処
理することにより、外径約80μmのフィラメントが2
4本からなるマルチフィラメントを得、これを人形頭髪
用繊維として供した。
期の波形をした板に挟み込んで固定し、42℃のオーブ
ンに入れると頭髪は桃色から無色に変化した。3分間加
温した後、25℃の室温下に放置すると頭髪は再び桃色
に発色し、波形の板を取り外すと頭髪は、波形の板と同
一周期にウエーブした状態となり、外力を加えない限
り、その状態を保持した。
に伸ばした形で固定し、再び42℃のオーブン中で加温
すると無色に変化し、室温下で放置すると桃色に発色す
ると共に固定具を取り去った時には、初期のストレート
状態に復した。
約30℃以下での固定が繰り返し可能で、これは概略使
用したポリエステル樹脂のガラス転移温度を境に変化す
るものであった。
ストマー〔商品名:ダイアミドE62、ダイセル.ヒュ
ルス(株)製〕400部、熱可塑性重合体(B)とし
て、ポリエステル樹脂〔商品名:エリーテルUE−35
00、ユニチカ(株)製、ガラス転移点30℃〕300
部を混合し、190℃でエクストルーダーにて溶融混合
し、熱可塑性樹脂組成物を得た。前記組成物を汎用の溶
融紡糸装置を使用して、20孔の吐出孔を有するダイス
から、190℃で紡出し、延伸処理することにより、直
径約100μmのフィラメント20本からなるマルチフ
ィラメントを得た。前記マルチフィラメントを人形の頭
部に植毛し、胴体部と組み合わせて人形玩具とした。
に巻き付け、25℃の室温下で5分間保持した。その
後、カーラーを外すと、頭髪はカーラーと同一径でカー
ルした状態となり、数十分間その状態を保った後、徐々
にカールが解除され、数時間〜1日放置により元のスト
レート状態に復した。
ブン中で3分間加温し、次いで20℃の室温下で放置し
た後、カーラーを外すとヘアーカーラーの径と同一径で
カールした状態となり、外力を加えない限り、その形状
を保持した。次に、前記カール状態の頭髪を直線状態に
伸ばした形で固定し、再び35℃のオーブン中で加温し
た後、20℃の室温下で放置し、固定具を取り去ると頭
髪は初期のストレート状態に戻った。
〜30℃の室温下で放置しておくと数時間〜1日放置に
より概略元のストレート状態に自然に戻った。
NO、東レ(株)製、融点180℃〕、芯材料として、
飽和ポリエステル樹脂〔商品名:バイロン103、東洋
紡(株)製、ガラス転移点47℃〕とを重量比50/5
0で使用し、汎用の複合繊維紡糸装置を使用して8孔の
吐出孔を有するダイスから、200℃で紡出することに
より、芯−鞘構造の直径70μmの複合フィラメントか
らなるマルチフィラメントを得た。
円筒状のヘアーカーラーに巻き付け、50℃のオーブン
中で3分間加温し、次いで35℃以下の室温下で放置し
た後、カーラーを外すと、頭髪はカーラーと同一径でカ
ールした状態となり、外力を加えない限り、その形状を
保持した。
伸ばした形で固定し、再び50℃のオーブン中で加温し
た後、室温下で放置し、固定具を取り去ると頭髪は初期
のストレート状態に戻った。
ブン中で加温した後、速やかに櫛、ブラシ等で頭髪を伸
ばしながらブラッシングすることによりストレート状態
に復した。
約35℃以下での固定が繰返し可能で、所望の形状をと
ることができた。
℃以下の温度域、好適には30℃〜60℃の温度域で簡
易に自在な髪形に変形させることができ、冷却により変
形した髪形を固定でき、必要に応じて、前記固定した髪
形を元の状態に復元させたり、別の髪形に変形できる等
の繰り返しの持久性を備え、幼児等にあっても簡易に髪
形を変形させて遊ぶことができる人形頭髪用繊維を提供
することができる。
Claims (12)
- 【請求項1】 熱可塑性樹脂(A)と、ガラス転移温度
が0℃以上70℃以下の範囲にある熱可塑性重合体
(B)の一種又は二種以上が、(A)/(B)=95/
5〜20/80(重量比)の割合で溶融一体化されてな
る、外径が30μm〜200μmのフィラメントから構
成される人形頭髪用繊維。 - 【請求項2】 熱可塑性樹脂(A)と、ガラス転移温度
が0℃以上70℃以下の範囲にある熱可塑性重合体
(B)の一種又は二種以上が、(A)/(B)=95/
5〜20/80(重量比)の割合で溶融一体化されてな
り、前記熱可塑性重合体(B)のガラス転移温度近傍の
温度以上、融点未満の温度域で外部応力を加えることに
より、前記応力に順応した形状に変形自在であり、ガラ
ス転移温度未満の温度域で前記変形された形状に固定さ
れる機能を備えた人形頭髪用繊維。 - 【請求項3】 熱可塑性樹脂(A)と、ガラス転移温度
が0℃以上70℃以下の範囲にある熱可塑性重合体
(B)は、溶融ブレンドされて一体化されたフィラメン
トを構成している請求項1又は2の人形頭髪用繊維。 - 【請求項4】 熱可塑性樹脂(A)と、ガラス転移温度
が0℃以上70℃以下の範囲にある熱可塑性重合体
(B)は、相互が融着されて一体化した複合繊維形態の
フィラメントを構成してなる請求項1又は2の人形頭髪
用繊維。 - 【請求項5】 熱可塑性樹脂(A)は、熱可塑性エラス
トマーから選ばれる請求項1乃至4の人形頭髪用繊維。 - 【請求項6】 熱可塑性エラストマーは、ポリアミド
系、ポリウレタン系、スチレン系、ポリオレフィン系、
ポリブタジエン系、ポリエステル系、又はエチレン−酢
酸ビニル系共重合体の何れかより選ばれる重合体である
請求項5の人形頭髪用繊維。 - 【請求項7】 熱可塑性重合体(B)は、熱可塑性樹脂
(A)とは、化学構造が異なる重合体から選ばれる請求
項1乃至4のいずれかの人形頭髪用繊維。 - 【請求項8】 熱可塑性重合体(B)は、分散状態又は
分散と相溶状態が混在された状態で存在してなる請求項
1乃至4のいずれかの人形頭髪用繊維。 - 【請求項9】 熱可塑性重合体(B)は、飽和ポリエス
テル樹脂、アクリル酸エステル樹脂、メタクリル酸エス
テル樹脂、又は酢酸ビニル樹脂から選ばれる1種又は2
種以上の重合体である請求項1乃至4のいずれかの人形
頭髪用繊維。 - 【請求項10】 熱可塑性樹脂(A)は、融点又は軟化
点が100℃以上の樹脂から選ばれる請求項1乃至4の
いずれかの人形頭髪用繊維。 - 【請求項11】 熱可塑性エラストマーは、ポリアミド
系エラストマーであり、熱可塑性重合体(B)が、0℃
〜50℃のガラス転移温度を有する飽和ポリエステル樹
脂であり、前記飽和ポリエステル樹脂が全樹脂の5〜8
0重量部の割合を占めてなる請求項1乃至4のいずれか
の人形頭髪用繊維。 - 【請求項12】 可逆熱変色性マイクロカプセル顔料が
分散状態に含有されてなる請求項1乃至11のいずれか
の人形頭髪用繊維。
Priority Applications (5)
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JP30125696A JP3653603B2 (ja) | 1996-10-24 | 1996-10-24 | 人形頭髪用繊維 |
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CA002202693A CA2202693A1 (en) | 1996-04-19 | 1997-04-15 | Thermoplastic resin compositions and temperature-dependent shape-transformable/fixable products making use of the same |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6736692B1 (en) | 2003-05-30 | 2004-05-18 | Mattel, Inc. | Hair styling doll head having color change hair crimper |
WO2004106600A1 (ja) | 2003-05-30 | 2004-12-09 | Mitsui Chemicals, Inc. | 人工毛髪用繊維 |
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