JP2022084682A - 芯鞘型複合繊維 - Google Patents

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Abstract

【課題】 フィラメント同士が結着することなく、良好な保持性を有すると共に、複合繊維を水の適用により自在な形に変えることができ、水が乾燥する前に変形した状態を固定することができると共に、乾燥により変形した状態をより長期間固定でき、必要に応じて、前記変形させた複合繊維を元の状態に復元させたり、別の形に変形できる芯鞘型複合繊維を提供する。【解決手段】 芯部の樹脂と鞘部の樹脂とから構成される芯鞘型複合繊維であって、前記芯部の樹脂は、アルコール可溶性樹脂と、ガラス転移温度が0~50℃の範囲にあり、50℃以下で塑性変形する熱可塑性樹脂とからなり、前記鞘部の樹脂は、親水性樹脂からなる芯鞘型複合繊維。【選択図】 なし

Description

本発明は芯鞘型複合繊維に関する。詳細には、水の適用により任意形状に変形された状態が固定される機能に優れた芯鞘型複合繊維に関する。
従来、水の適用により任意形状に変形された状態が早期に固定される玩具の毛髪としては、アルコール可溶性樹脂を含む玩具用毛髪が開示されている(例えば、特許文献1、2参照)。
前記玩具用毛髪は、アルコール可溶性樹脂を含む単一相からなるフィラメントであったり、芯鞘型の複合繊維の鞘部にアルコール可溶性樹脂を含むフィラメントであって、紡糸後に付着させる帯電防止剤(油剤)水溶液によって、膨潤して巻き付け時にフィラメント同士が結着することがあった。
また、芯鞘型の複合繊維の芯部にアルコール可溶性樹脂を含むフィラメントは、フィラメント同士の結着を防止することができるものの、鞘部の樹脂により水を適用しても任意形状に変形する効果に乏しく、しかも、変形後の形状保持性を満足させていなかった。
特開2008-289525号公報 特開2009-254791号公報
本発明は、フィラメント同士が結着することなく、良好な保持性を有すると共に、水の適用により自在な形に変形させ、変形した状態を固定することができると共に、乾燥により変形した状態を長期間固定でき、必要に応じて固定した形を元の状態に復元したり、別の形に変える機能を備えた利便性に富む芯鞘型複合繊維を提供しようとするものである。
本発明は、芯部の樹脂と鞘部の樹脂とから構成される芯鞘型複合繊維であって、前記芯部の樹脂は、アルコール可溶性樹脂と、ガラス転移温度が0~50℃の範囲にあり、50℃以下で塑性変形する熱可塑性樹脂とからなり、前記鞘部の樹脂は、親水性樹脂からなることを特徴とする芯鞘型複合繊維を要件とする。
更には、前記アルコール可溶性樹脂が6ナイロンと6,6ナイロンと610ナイロンを少なくとも含む多元共重合ナイロンであること、前記芯部の樹脂中に含まれるアルコール可溶性樹脂と、熱可塑性樹脂の質量比率が1:9~5:5であること、前記熱可塑性樹脂が飽和ポリエステル樹脂、アクリル系樹脂、塩化ビニル-酢酸ビニル共重合樹脂、スチレン樹脂から選ばれる樹脂であること、前記親水性樹脂がポリアミド樹脂であること、前記芯部又は鞘部に可逆熱変色性材料又は光変色性材料を含有してなること等を要件とする。
本発明は、フィラメント同士が結着することなく、良好な保持性を有すると共に、複合繊維を水の適用により自在な形に変えることができ、水が乾燥する前に変形した状態を固定することができると共に、乾燥により変形した状態をより長期間固定でき、必要に応じて、前記変形させた複合繊維を元の状態に復元させたり、別の形に変形できる芯鞘型複合繊維を提供できる。
本発明の芯鞘型複合繊維の芯部を構成する樹脂は、アルコール可溶性樹脂と、ガラス転移温度が0~50℃の範囲にあり、50℃以下で塑性変形する熱可塑性樹脂により形成される。
前記アルコール可溶性樹脂は、吸水により軟化し、乾燥により硬化する樹脂であって、繊維形成性に優れた熱可塑性のアルコール可溶性ナイロンが挙げられる。
前記アルコール可溶性ナイロンのうち、6,6ナイロンを少なくとも含む共重合ナイロン、6ナイロンと6,6ナイロンを少なくとも含む多元共重合ナイロン、6ナイロンと6,6ナイロンと610ナイロンを少なくとも含む多元共重合ナイロン、或いは、6ナイロンと6,6ナイロンと610ナイロンと12ナイロンを少なくとも含む多元共重合ナイロン、タイプ8ナイロンが好適に用いられ、6ナイロンと6,6ナイロンと610ナイロンを少なくとも含む多元共重合ナイロンがより好適に用いられる。
なお、芯部のアルコール可溶性樹脂が水の適用により柔軟性を示して変形し、前記変形した形状を水が乾燥することにより固定されるのは、樹脂が親水性に富むため吸水により結晶性構造が崩れ、柔軟性を有して曲げ弾性率が低下し、乾燥によって再び結晶化して曲げ弾性率がアップし、硬化性を有して変形した状態が保持されるためと推察される。
前記ガラス転移温度が0~50℃の範囲にあり、50℃以下で塑性変形する熱可塑性樹脂は、生活温度範囲の温度或いはその近傍で任意形状に変形し、保持する機能を付与できる。
前記熱可塑性樹脂としては、飽和ポリエステル樹脂、アクリル系樹脂、アクリル酸エステル樹脂、メタクリル酸エステル樹脂、酢酸ビニル樹脂、ポリアミド樹脂、エポキシ樹脂(未硬化物)、炭化水素樹脂、軟質塩化ビニル樹脂、エチレン-酢酸ビニル共重合樹脂、塩化ビニル-酢酸ビニル共重合樹脂、塩化ビニル-アクリル共重合樹脂、スチレン樹脂、アクリル-スチレン共重合樹脂等を挙げることができる。
前記ガラス転移温度が0乃至50℃の範囲にあり、50℃以下で塑性変形する熱可塑性樹脂のうち、ガラス転移温度が好ましくは10℃~50℃、より好ましくは20℃~40℃、更に好ましくは30℃~40℃の樹脂が効果的であり、飽和ポリエステル樹脂、アクリル系樹脂、塩化ビニル-酢酸ビニル共重合樹脂、スチレン樹脂等が好適に用いられる。
前記アルコール可溶性樹脂と、ガラス転移温度が0~50℃の範囲にあり、50℃以下で塑性変形する熱可塑性樹脂とを併用することにより、吸水により軟化し、乾燥により硬化する機能と、生活温度範囲の温度或いはその近傍で任意形状に変形し、保持する機能を共に有するため、水の適用と加温により自在な形に変形させ、乾燥前に降温により変形した状態が固定され、更に乾燥により変形した状態を長期間強固に固定できる。
なお、前記芯部の樹脂中に含まれるアルコール可溶性樹脂と、熱可塑性樹脂の質量比率は1:9~5:5であり、好ましくは1:9~4:6、より好ましくは1:9~3:7である。
前記質量範囲を満たすことにより、乾燥前に降温により変形した状態が固定される機能と、乾燥により変形した状態を長期間強固に固定する機能を十分に発現することができる。
本発明の芯鞘型複合繊維の鞘部を構成する樹脂は、ポリアミド樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリアクリル酸樹脂、セルロース系樹脂等の親水性樹脂(透水性又は吸湿性樹脂)により形成される。
前記ポリアミド樹脂としては、繊維形成性に優れる6ナイロン、6,6ナイロン、6,9ナイロン、11ナイロン、12ナイロン、6-12共重合ナイロン、6,9-12共重合ナイロン、ポリアミドエラストマーが好適に用いられる。
鞘部に前記樹脂を用いることにより、芯部の樹脂に水を付着させることができると共に、紡糸後に付着させる帯電防止剤(油剤)水溶液によって、膨潤して巻き付け時にフィラメント同士が結着することを防止できる。
前記芯鞘型複合繊維の芯部又は鞘部には一般顔料、蛍光顔料、可逆熱変色性材料、光変色性材料等を添加して種々の色を呈する繊維を得ることもできる。
前記可逆熱変色性材料としては、電子供与性呈色性有機化合物と電子受容性化合物と呈色反応を可逆的に生起させる有機化合物媒体の三成分を含む可逆熱変色性組成物をマイクロカプセルに内包させた可逆熱変色性マイクロカプセル顔料が好適に用いられる。
前記可逆熱変色性マイクロカプセル顔料は、樹脂中に0.5~40重量%、好ましくは1~30重量%含有させる。
0.5重量%未満の配合量では鮮明な熱変色効果を視覚させ難いし、40重量%を越えると、過剰であり、消色状態にあって残色が生じることもある。
前記光変色性材料としては、スピロオキサジン系化合物、スピロピラン系化合物、ジアリールエテン系化合物等のフォトクロミック化合物が好適に用いられる。
本発明の芯鞘型複合繊維を実施例によってさらに具体的に説明するが、本発明はこの実施例によって何ら限定されるものではない。尚、実施例中の配合は質量部を示す。
実施例1
玩具用毛髪の作製
アルコール可溶性樹脂として6-6,6-610三元共重合ナイロン40部、ポリエステル樹脂(ガラス転移温度34℃)59部、茶色の着色剤1部を混合して芯部の樹脂を得た。
鞘部を構成する樹脂としてポリアミド樹脂(6-12共重合ナイロン)100部を用いた。
前記芯部を構成する樹脂を芯部成形用押出し機に、前記鞘部を構成する樹脂を鞘部成形用押出し機にそれぞれ供給し、複合繊維紡糸装置を用いて芯部/鞘部=6/4(体積比)になるように、20孔の吐出口を有するダイスから190℃で紡出し、延伸処理することにより直径90μmのフィラメント20本からなる茶色の玩具用毛髪(芯鞘型複合繊維)を得た。
人形玩具の作製
前記玩具用毛髪をプラスチック材からなる人形の頭部に植毛し、胴体部と連結して人形玩具を得た。
前記人形玩具の毛髪は剛性を有し、ヘアーカーラーに巻き付けただけではカールできなかった。
前記毛髪に噴霧器を用いて水を付着させ、更に手触により34℃以上に加温すると、毛髪は柔軟性を有し、この状態で直径9mmの円筒状ヘアーカーラーに巻き付けて乾燥させた後、カーラーを外すと、毛髪はカーラーと同一径でカールした状態となり、パーマネントウェーブと同様に長期間その形状を保持できた。
次に、カールした状態の毛髪に再度噴霧器を用いて水を付着させ、手触により34℃以上に加温し、ストレートに伸ばしながらブラッシングすると、毛髪は初期のストレート状態になり、容易に元の状態に戻すことができた。
なお、毛髪に水を付着させてカーラーに巻き付けた後、毛髪が乾燥する前にカーラーを外しても、外力を加えない限り毛髪はカーラーと同一径にカールした状態となり、乾燥によりカールした状態は長期間保持できるため、乾燥を待つことなくカーリングする遊戯性を満足させることができる。
更に、毛髪に水を付着させてカーラーに巻き付けた後、毛髪が乾燥する前にカーラーを外してカールした状態から直線状態に伸ばしながら、手触により34℃以上に加温しつつブラッシングすると、初期のストレートな状態に戻すこともできる。
前記形状変化は、水の付与と加温により変形し、降温と乾燥によりその形状を固定でき、繰り返しの遊戯性を備えていた。
また、毛髪は水を付着させてからヘアーカーラーに巻いてカールさせる他、乾燥状態の毛髪をカーラーに巻いた後、水を付着させて更に34℃以上に加温することでもカールさせることもできる。
実施例2
玩具用毛髪の作製
アルコール可溶性樹脂として6-6,6-610三元共重合ナイロン20部、ポリエステル樹脂(ガラス転移温度33℃)79部、薄茶色の着色剤1部を混合して芯部の樹脂を得た。
鞘部を構成する樹脂としてポリアミド樹脂(6-11共重合ナイロン)100部を用いた。
前記芯部を構成する樹脂を芯部成形用押出し機に、前記鞘部を構成する樹脂を鞘部成形用押出し機にそれぞれ供給し、複合繊維紡糸装置を用いて芯部/鞘部=8/2(体積比)になるように、20孔の吐出口を有するダイスから200℃で紡出し、延伸処理することにより直径90μmのフィラメント20本からなるブロンド色の玩具用毛髪(芯鞘型複合繊維)を得た。
人形玩具の作製
前記玩具用毛髪をプラスチック材からなる人形の頭部に植毛し、胴体部と連結して人形玩具を得た。
前記人形の毛髪は剛性を有し、ヘアーカーラーに巻き付けただけではカールできなかった。
前記毛髪に噴霧器を用いて水を付着させ、更に手触により33℃以上に加温すると、毛髪は柔軟性を有し、この状態で直径9mmの円筒状ヘアーカーラーに巻き付けて乾燥させた後、カーラーを外すと、毛髪はカーラーと同一径でカールした状態となり、パーマネントウェーブと同様に長期間その形状を保持できた。
次に、カールした状態の毛髪に再度噴霧器を用いて水を付着させ、手触により33℃以上に加温し、ストレートに伸ばしながらブラッシングすると、毛髪は初期のストレート状態に戻り、容易に元の状態に戻すことができた。
なお、毛髪に水を付着させてカーラーに巻き付けた後、毛髪が乾燥する前にカーラーを外しても、外力を加えない限り毛髪はカーラーと同一径にカールした状態となり、乾燥によりカールした状態は長期間保持できるため、乾燥を待つことなくカーリングする遊戯性を満足させることができる。
更に、毛髪に水を付着させてカーラーに巻き付けた後、毛髪が乾燥する前にカーラーを外してカールした状態から直線状態に伸ばしながら、手触により33℃以上に加温しつつブラッシングすると、初期のストレートな状態に戻すこともできる。
前記形状変化は、水の付与と加温により変形し、降温と乾燥によりその形状を固定でき、繰り返しの遊戯性を備えていた。
また、毛髪は水を付着させてからヘアーカーラーに巻いてカールさせる他、乾燥状態の毛髪をカーラーに巻いた後、水を付着させて更に33℃以上に加温することでもカールさせることもできる。
実施例3
玩具用毛髪の作製
アルコール可溶性樹脂としてタイプ8ナイロン15部、ポリエステル樹脂(ガラス転移温度33℃)84部、薄茶色の着色剤1部を混合して芯部の樹脂を得た。
鞘部を構成する樹脂としてポリアミド樹脂(6-12共重合ナイロン)100部を用いた。
前記芯部を構成する樹脂を芯部成形用押出し機に、前記鞘部を構成する樹脂を鞘部成形用押出し機にそれぞれ供給し、複合繊維紡糸装置を用いて芯部/鞘部=8/2(体積比)になるように、20孔の吐出口を有するダイスから200℃で紡出し、延伸処理することにより直径90μmのフィラメント20本からなるブロンド色の玩具用毛髪(芯鞘型複合繊維)を得た。
人形玩具の作製
前記玩具用毛髪をプラスチック材からなる人形の頭部に植毛し、胴体部と連結して人形玩具を得た。
前記人形の毛髪は剛性を有し、ヘアーカーラーに巻き付けただけではカールできなかった。
前記毛髪に噴霧器を用いて水を付着させ、更に手触により33℃以上に加温すると、毛髪は柔軟性を有し、この状態で直径9mmの円筒状ヘアーカーラーに巻き付けて乾燥させた後、カーラーを外すと、毛髪はカーラーと同一径でカールした状態となり、パーマネントウェーブと同様に長期間その形状を保持できた。
次に、カールした状態の毛髪に再度噴霧器を用いて水を付着させ、手触により33℃以上に加温し、ストレートに伸ばしながらブラッシングすると、毛髪は初期のストレート状態に戻り、容易に元の状態に戻すことができた。
なお、毛髪に水を付着させてカーラーに巻き付けた後、毛髪が乾燥する前にカーラーを外しても、外力を加えない限り毛髪はカーラーと同一径にカールした状態となり、乾燥によりカールした状態は長期間保持できるため、乾燥を待つことなくカーリングする遊戯性を満足させることができる。
更に、毛髪に水を付着させてカーラーに巻き付けた後、毛髪が乾燥する前にカーラーを外してカールした状態から直線状態に伸ばしながら、手触により33℃以上に加温しつつブラッシングすると、初期のストレートな状態に戻すこともできる。
前記形状変化は、水の付与と加温により変形し、降温と乾燥によりその形状を固定でき、繰り返しの遊戯性を備えていた。
また、毛髪は水を付着させてからヘアーカーラーに巻いてカールさせる他、乾燥状態の毛髪をカーラーに巻いた後、水を付着させて更に33℃以上に加温することでもカールさせることもできる。
実施例4
可逆性熱変色性マイクロカプセル顔料の調製
1,2-ベンツ-6-ジエチルアミノフルオラン2部、1,1-ビス(4-ヒドロキシフェニル)-n-オクタン6部、カプリン酸ステアリル50部からなる可逆性熱変色性組成物をエポキシ樹脂/アミンの界面重合法によってマイクロカプセル化して平均粒子径15μmの可逆性熱変色性マイクロカプセル顔料を得た。
前記可逆熱変色性マイクロカプセル顔料は34℃以上で無色、28℃以下でピンク色に可逆的に色変化した。
玩具用毛髪の作製
前記マイクロカプセル顔料3部、アルコール可溶性樹脂として6-6,6-610三元共重合ナイロン30部、ポリエステル樹脂(ガラス転移温度34℃)67部を混合して芯部を構成する樹脂を得た。
鞘部を構成する樹脂としてポリアミド樹脂(6-12共重合ナイロン)100部を用いた。
前記芯部を構成する樹脂を芯部成形用押出し機に、前記鞘部を構成する樹脂を鞘部成形用押出し機にそれぞれ供給し、複合繊維紡糸装置を用いて芯部/鞘部=7/3(体積比)になるように、20孔の吐出口を有するダイスから190℃で紡出し、延伸処理することにより直径90μmのフィラメント20本からなる玩具用毛髪(芯鞘型複合繊維)を得た。
前記フィラメントは34℃以上で無色、28℃以下でピンク色に可逆的に色変化した。
人形玩具の作製
前記玩具用毛髪をプラスチック材からなる人形の頭部に植毛し、胴体部と連結して人形玩具を得た。
前記人形の毛髪は25℃の室温下でピンク色を呈すると共に剛性を有し、更に手触により34℃以上に加温すると、毛髪は柔軟性を有すると共に無色になり、この状態で頂点間の距離が10mm間隔の波形形状の板に挟み込んで乾燥させた後、板を外すと、毛髪は波形の板と同形状のウェーブした状態となり、パーマネントウェーブと同様に長期間その形状を保持できた。
次に、ウェーブした状態の毛髪に再度噴霧器を用いて水を付着させ、手触により34℃以上に加温し、ストレートに伸ばしながらブラッシングすると、毛髪は無色になると共に初期のストレート状態に戻った。
なお、毛髪に水を付着させて板に挟み込んだ後、毛髪が乾燥する前に板を外しても、外力を加えない限り毛髪は板と同形状のウェーブした状態となり、乾燥によりウェーブした状態は長期間保持できるため、乾燥を待つことなくウェーブさせる遊戯性を満足させることができる。
更に、毛髪に水を付着させて板に挟み込んだ後、毛髪が乾燥する前に板を外し、手触により34℃以上に加温し、ウェーブした状態から直線状態に伸ばしながらブラッシングすると、初期のストレートな状態に戻すこともできる。
前記形状変化は、水の付与と加温により変形し、降温と乾燥によりその形状を固定でき、繰り返しの遊戯性を備えていた。
また、毛髪は水を付着させてから板に挟み込んでウェーブさせる他、乾燥状態の毛髪を板に挟み込んだ後、水を付着させて34℃以上に加温することで、ウェーブさせることもできる。
比較例1
玩具用毛髪の作製
アルコール可溶性樹脂として6-6,6-610三元共重合ナイロン99部、茶色の着色剤1部を混合して芯部の樹脂を得た。
鞘部を構成する樹脂としてポリアミド樹脂(6-12共重合ナイロン)100部を用いた。
前記芯部を構成する樹脂を芯部成形用押出し機に、前記鞘部を構成する樹脂を鞘部成形用押出し機にそれぞれ供給し、複合繊維紡糸装置を用いて芯部/鞘部=6/4(体積比)になるように、20孔の吐出口を有するダイスから190℃で紡出し、延伸処理することにより直径90μmのフィラメント20本からなる茶色の玩具用毛髪(芯鞘型複合繊維)を得た。
人形玩具の作製
前記玩具用毛髪をプラスチック材からなる人形の頭部に植毛し、胴体部と連結して人形玩具を得た。
前記人形玩具の毛髪は剛性を有し、ヘアーカーラーに巻き付けただけではカールできなかった。
前記毛髪に噴霧器を用いて水を付着させ、この状態で直径9mmの円筒状ヘアーカーラーに巻き付けて乾燥させた後、カーラーを外すと、毛髪はカーラーと同一径でカールした状態となり、パーマネントウェーブと同様にその形状を保持できた。
しかし、毛髪に水を付着させてカーラーに巻き付けた後、毛髪が乾燥する前にカーラーを外すと、毛髪は自重で垂れ下がり、カールした状態を保持できず、遊戯性を満足させることはできなかった。

Claims (6)

  1. 芯部の樹脂と鞘部の樹脂とから構成される芯鞘型複合繊維であって、前記芯部の樹脂は、アルコール可溶性樹脂と、ガラス転移温度が0~50℃の範囲にあり、50℃以下で塑性変形する熱可塑性樹脂とからなり、前記鞘部の樹脂は、親水性樹脂からなることを特徴とする芯鞘型複合繊維。
  2. 前記アルコール可溶性樹脂が6ナイロンと6,6ナイロンと610ナイロンを少なくとも含む多元共重合ナイロンである請求項1記載の芯鞘型複合繊維。
  3. 前記芯部の樹脂中に含まれるアルコール可溶性樹脂と、熱可塑性樹脂の質量比率が1:9~5:5である請求項1又は2記載の芯鞘型複合繊維。
  4. 前記熱可塑性樹脂が飽和ポリエステル樹脂、アクリル系樹脂、塩化ビニル-酢酸ビニル共重合樹脂、スチレン樹脂から選ばれる樹脂である請求項1乃至3のいずれか一項に記載の芯鞘型複合繊維。
  5. 前記親水性樹脂がポリアミド樹脂である請求項1乃至4のいずれか一項に記載の芯鞘型複合繊維。
  6. 前記芯部又は鞘部に可逆熱変色性材料又は光変色性材料を含有してなる請求項1乃至5のいずれか一項に記載の芯鞘型複合繊維。
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