JPH1011799A - 光記録媒体 - Google Patents

光記録媒体

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JPH1011799A
JPH1011799A JP8158147A JP15814796A JPH1011799A JP H1011799 A JPH1011799 A JP H1011799A JP 8158147 A JP8158147 A JP 8158147A JP 15814796 A JP15814796 A JP 15814796A JP H1011799 A JPH1011799 A JP H1011799A
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JP
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group
layer
recording medium
optical recording
dyes
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Pending
Application number
JP8158147A
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English (en)
Inventor
Masatoshi Yanagimachi
昌俊 柳町
Tomoyoshi Sasagawa
知由 笹川
Sumio Hirose
純夫 広瀬
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsui Petrochemical Industries Ltd
Original Assignee
Mitsui Petrochemical Industries Ltd
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Publication date
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  • Physical Vapour Deposition (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【解決手段】 基板1上に少なくとも記録層2及び光反
射層3が形成されている光記録媒体において、該光反射
層が銀を主成分とし、かつその平均結晶粒径が200〜
600Åであることを特徴とする光記録媒体。 【効果】 本発明によれば、耐久性の優れた良好な記録
再生特性を有する光記録媒体を提供することが可能とな
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光記録媒体、特に
光反射層を有する光記録媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、基板上に光反射層を有する光記録
媒体としてコンパクトディスク(以下、CDと略す)規
格に対応した追記または記録可能なCD(CD−R)が
提案されている[例えば、日経エレクトロニクス No.46
5, P.107, 1989年1月23日号]。この光記録媒体は図1
に示すように、基板1上に記録層2、光反射層3、保護
層4をこの順に形成されるものである。この光記録媒体
の記録層に半導体レーザー等のレーザー光を高パワーで
照射する。そこで記録層が物理的あるいは化学的変化を
起こし、ピットの形で情報を記録する。形成されたピッ
トに低パワーのレーザー光を照射し、反射光を検出する
ことによりピットの情報を再生することができる。
【0003】一方、現在、音楽レコードに代わって利用
されてきているコンパクトディスクやレーザーディスク
等の再生専用光記録媒体は基板表面上に予め音楽情報が
ピットの形で記録されており、その基板上にAlやAu
等の光反射層とそれを保護する保護層を形成した構造に
なっている。これは、基板表面のピット部分の代わりに
記録層を設けている以外は追記または記録可能なCDと
基本的に構造は同じである。記録された後のCD−R
は、再生専用のCDと同様に通常のCDプレーヤーで再
生可能である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】現在、市販されている
CD−Rは、通常、透明な基板上に有機色素からなる記
録層、金属からなる光反射層、紫外線硬化樹脂からなる
保護層をこの順に積層することにより作製される。光反
射層としては、レーザー光の波長で吸収のある記録層が
存在するために、通常、光反射層として高反射率のAu
が用いられている。しかしながら、金は高価であるため
コスト面で問題がある。一方、金に比べて安価で、且
つ、金並の高反射率を有する銀や銅などの金属及びそれ
らを主成分とする合金を光反射層に用いた場合、光反射
層の腐食による反射率低下やエラーの発生などによる特
性の劣化が起こるために耐久性の優れたCD−Rの作製
が困難であった。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記問題点を
解決し、高耐久性を有する金を光反射層として使用した
CDーRと同等の耐久性を保持し、より安価な金属、特
に銀を主成分とした光反射層を使用することにより、安
価なCD−Rを提供することを目的とする。
【0006】本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意
検討を重ねた結果、本発明を提案するに至ったのであ
る。即ち、この問題は以下の発明によって解決される。 (1) 基板上に少なくとも記録層及び光反射層が形成
されている光記録媒体において、金属反射層が銀を主成
分とし、平均結晶粒径が200〜600Åであることを
特徴とする光記録媒体、(2) 記録層がフタロシアニ
ン色素よりなる(1)記載の光記録媒体、(3) 基板
上に記録層、光反射層及び保護層の順に設けられた
(1)または(2)記載の光記録媒体である。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明の具体的構成について以下
に説明する。本発明の光記録媒体は基板上に光反射層を
有する。光記録媒体とは予め情報を記録されている再生
専用の光再生専用媒体及び情報を記録して再生すること
のできる光記録媒体の両方を示すものである。但し、こ
こでは適例として後者の情報を記録して再生のできる光
記録媒体、特に基板上に記録層、光反射層及び保護層を
この順で形成した光記録媒体に関して説明する。この光
記録媒体は図1に示すような4層構造を有している。即
ち、基板1上に記録層2が形成されており、その上に密
着して光反射層3が設けられており、さらにその上に保
護層4が光反射層3を覆っている。
【0008】本発明の基板の材質としては、基本的には
記録光及び再生光の波長で透明であればよい。例えば、
ポリカーボネート樹脂、塩化ビニル樹脂、ポリメタクリ
ル酸メチル等のアクリル樹脂、ポリスチレン樹脂、エポ
キシ樹脂等の高分子材料やガラス等の無機材料が利用さ
れる。これらの基板材料は射出成形法等により円盤状に
基板に成形される。必要に応じて、基板表面に溝を形成
することもある。
【0009】本発明における記録層としては、色素を含
有することが好ましく、より好ましくは色素がフタロシ
アニン色素であり、特に置換基を有し、中心に金属原子
をもつ有機溶媒に可溶なフタロシアニン色素を用いるも
のである。この置換基としては、水素や塩素、臭素、ヨ
ウ素等のハロゲン、置換または無置換のアルキル基、ア
リール基、不飽和アルキル基、アルコキシル基、アリー
ルオキシ基、不飽和アルコキシル基、アルキルチオ基、
アリールチオ基、不飽和アルキルチオ基、カルボン酸エ
ステル基、カルボン酸アミド基、シリル基、アミノ基等
が挙げられる。
【0010】前記置換基のより具体的な例としては、ア
ルキル基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル
基、n−ブチル基、イソブチル基、n−ペンチル基、ネ
オペンチル基、イソアミル基、2−メチルブチル基、n
−ヘキシル基、2−メチルペンチル基、3−メチルペン
チル基、4−メチルペンチル基、2−エチルブチル基、
n−ヘプチル基、2−メチルヘキシル基、3−メチルヘ
キシル基、4−メチルヘキシル基、5−メチルヘキシル
基、2−エチルヘキシル基、3−エチルペンチル基、n
−オクチル基、2−メチルヘプチル基、3−メチルヘプ
チル基、4−メチルヘプチル基、5−メチルヘプチル
基、2−エチルヘキシル基、3−エチルヘキシル基、n
−ノニル基、n−デシル基、n−ドデシル基等の一級ア
ルキル基、イソプロピル基、sec−ブチル基、1−エ
チルプロピル基、1−メチルブチル基、1,2−ジメチ
ルプロピル基、1−メチルヘプチル基、1−エチルブチ
ル基、1,3−ジメチルブチル基、1,2−ジメチルブ
チル基、1−エチル−2−メチルプロピル基、1−メチ
ルヘキシル基、1−エチルヘプチル基、1−プロピルブ
チル基、1−イソプロピル−2−メチルプロピル基、1
−エチル−2−メチルブチル基、1−プロピル−2−メ
チルプロピル基、1−メチルヘプチル基、1−エチルヘ
キシル基、1−プロピルペンチル基、1−イソプロピル
ペンチル基、1−イソプロピル−2−メチルブチル基、
1−イソプロピル−3−メチルブチル基、1−メチルオ
クチル基、1−エチルヘプチル基、1−プロピルヘキシ
ル基、1−イソブチル−3−メチルブチル基等の二級ア
ルキル基、tert−ブチル基、tert−ヘキシル
基、tert−アミノ基、tert−オクチル基等の三
級アルキル基、シクロヘキシル基、4−メチルシクロヘ
キシル基、4−エチルシクロヘキシル基、4−tert
−ブチルシクロヘキシル基、4−(2−エチルヘキシ
ル)シクロヘキシル基、ボルニル基、イソブルニル基、
アダマンタン基等のシクロアルキル基等が、アリール基
としては、フェニル基、エチルフェニル基、ブチルフェ
ニル基、ノニルフェニル基、ナフチル基、ブチルナフチ
ル基、ノニルナフチル基等が、また、不飽和アルキル基
としては、エチレン基、プロピレン基、ブチレン基、ヘ
キセン基、オクテン基、ドデセン基、シクロヘキセン
基、ブチルヘキセン基等が挙げられる。
【0011】また、これらのアルキル基、アリール基、
不飽和アルキル基はヒドロキシル基やハロゲン基等で置
換されてもよく、また、酸素、硫黄、窒素等の原子を介
して前記アルキル基、アリール基で置換されても良い。
酸素を介して置換されているアルキル基やアリール基と
しては、メトキシメチル基、メトキシエチル基、エトキ
シメチル基、エトキシエチル基、ブトキシエチル基、エ
トキシエトキシエチル基、フェノキシエチル基、メトキ
シプロピル基、エトキシプロピル基、メトキシフェニル
基、ブトキシフェニル基、ポリオキシエチレン基、ポリ
オキシエチレン基、ポリオキシプロピレン基等が、硫黄
を介して置換されているアルキル基やアリール基として
はメチルチオエチル基、エチルチオエチル基、エチルチ
オプロピル基、フェニルチオエチル基、メチルチオフェ
ニル基、ブチルチオフェニル基等が、窒素を介して置換
されているアルキル基やアリール基としてはジメチルア
ミノエチル基、ジエチルアミノエチル基、ジエチルアミ
ノプロピル基、ジメチルアミノフェニル基、ジブチルア
ミノフェニル基等が挙げられる。一方、フタロシアニン
色素の中心金属としては、2価の金属が好ましく、具体
的には、Ca、Mg、Zn、Cu、Ni、Pd、Fe、
Pb、Co、Pt、Cd、Ru等が挙げられる。また、
バナジル基(VO)等の金属酸化物であってもよい。
【0012】また、上記フタロシアニン色素は必要に応
じて、2種類以上のフタロシアニン色素を混合して用い
てもよく、光吸収剤や燃焼促進剤、消光剤、紫外線吸収
剤、接着剤、樹脂バインダー等の添加剤を混合あるいは
置換基として導入してもよい。
【0013】ここにいう光吸収剤は、記録光の波長に吸
収があり、フタロシアニン色素膜の感度を高めるための
ものであり、有機色素が望ましい。例えば、ナフタロシ
アニン系色素、ポルフィリン系色素、アゾ系色素、ペン
タメチンシアニン系色素、スクアリリウム系色素、ピリ
リウム系色素、チオピリリウム系色素、アズレニウム系
色素、ナフトキノン系色素、アントラキノン系色素、イ
ンドフェノール系色素、トリフェニルメタン系色素、キ
サンテン系色素、インダンスレン系色素、インジゴ系色
素、チオインジゴ系色素、メロシアニン系色素、チアジ
ン系色素、アクリジン系色素、オキサジン系色素などが
よく用いられているが、中でもナフタロシアニン系色
素、は吸収波長領域の面から特に望ましい。これらの色
素は、さらに複数混合して用いることも可能である。
【0014】燃焼促進剤の例としては、金属系アンチノ
ッキング剤である四エチル鉛、四メチル鉛などの鉛系化
合物やシマントレン(Mn(C5 5 )(CO)3 )な
どのMn系化合物、また、メタロセン化合物である鉄ビ
スシクロペンタジエニル錯体(フェロセン)をはじめ、
Ti、V、Mn、Cr、Co、Ni、Mo、Ru、R
h、Zr、Lu、Ta、W、Os、Ir、Sc、Yなど
のビスシクロペンタジエニル金属錯体を挙げられる。中
でもフェロセン、ルテノセン、オスモセン、ニッケロセ
ン、チタノセン及びそれらの誘導体は良好な燃焼促進効
果がある。鉄系金属化合物としては、メタロセンの他に
ギ酸鉄、シュウ酸鉄、ラウリル酸鉄、ナフテン酸鉄、ス
テアリン酸鉄、酪酸鉄などの有機酸鉄化合物、アセチル
アセトナート鉄錯体、フェナントロリン鉄錯体、ビスピ
リジン鉄錯体、エチレンジアミン鉄錯体、エチレンジア
ミン四酢酸鉄錯体、ジエチレントリアミン鉄錯体、ジエ
チレングリコールジメチルエーテル鉄錯体、ジホスフィ
ノ鉄錯体、ジメチルグリオキシマート鉄錯体などのキレ
ート鉄錯体、カルボニル鉄錯体、シアノ鉄錯体、アンミ
ン鉄錯体などの鉄錯体、塩化第一、第二鉄、臭化第一、
第二鉄などのハロゲン化鉄、あるいは、硝酸鉄、硫酸鉄
などの無機鉄塩類、さらには、酸化鉄などが挙げられ
る。ここで用いる鉄系金属化合物は有機溶剤に可溶で、
且つ、耐湿熱性及び耐光性の良好なものが望ましい。特
にアセチルアセトナート鉄錯体や鉄カルボニル錯体など
は良好な溶解性が得られるという点で非常に好ましい。
上記燃焼促進剤は、必要に応じて置換基を導入したり、
複数混合したり、バインダー等の添加物質を加えてもよ
い。
【0015】これらの色素はスピンコート法やキャスト
法等の塗布法やスパッタ法や化学蒸着法、真空蒸着法等
によって基板上に成膜される。本発明において、ピット
部及びグルーブ部において特定の形状の色素膜を形成す
るためにはスピンコート法が最も適している。
【0016】スピンコート法においては色素を溶解ある
いは分散させた塗布溶液を用いるが、この際溶媒は基板
にダメージを与えないものを選ぶことが好ましい。例え
ば、n−ヘキサン、n−オクタン、イソオクタン等の脂
肪族炭化水素系溶媒、シクロヘキサン、メチルシクロヘ
キサン、エチルシクロヘキサン、プロピルシクロヘキサ
ン、ジメチルシクロヘキサン、ジエチルシクロヘキサン
等の環状炭化水素系溶媒、ベンゼン、トルエン、キシレ
ン、エチルベンゼン等の芳香族炭化水素系溶媒、クロロ
ホルム、四塩化炭素、ジクロロメタン、2,2,3,3
−テトラフロロ−1−プロパノール等のハロゲン化炭化
水素系溶媒、メタノール、エタノール、1−プロパノー
ル、2−プロパノール、ジアセトンアルコール等のアル
コール系溶媒、ジオキサン、テトラヒドロフラン、ジエ
チルエーテル、ジブチルエーテル、ジイソプロピルエー
テル等のエーテル系溶媒、メチルセロソルブ、エチルセ
ロソルブ等のセロソルブ系溶媒、アセトン、メチルイソ
ブチルケトン等のケトン系溶媒、酢酸エチル、酢酸メチ
ル、酢酸ブチル等のエステル系溶媒などが挙げられる。
これらの有機溶剤は単独でも、あるいは2種類以上混合
して用いてもよい。
【0017】フタロシアニン系色素膜の形成において
は、上記塗布溶媒の中では、n−オクタン、エチルシク
ロヘキサン、ジメチルシクロヘキサンなど、沸点が12
0〜140℃程度の有機溶媒を単独で用いたり、あるい
はこれらにジオキサンやキシレン、トルエン、プロピル
シクロヘキサンなどを体積比率で0.1〜10%程度混
合した塗布溶剤がよく用いられる。
【0018】好ましい塗布条件としては、例えば、温度
24℃±1℃の環境下で最初に低速回転(100〜10
00rpm)で1〜10秒間色素溶液を塗布した後、直
ちに同環境下高速回転(2000〜5000rpm)で
10〜60秒間乾燥すると均一な色素膜が形成できる。
また、必要に応じて記録層は1層だけでなく複数の色素
を多層形成させることもある。記録層の膜厚としては、
おおよそ10〜200nm程度である。
【0019】次に記録層の上に光反射層を形成する。本
発明においては、光反射層に銀を主成分とした金属膜を
用い、かつその銀の平均結晶粒径が200〜600Å、
好ましくは300〜500Åにすることが好ましい。こ
の粒径は、透過型電子顕微鏡(TEM)等で測定するこ
とができる。
【0020】銀反射層の結晶粒径が200Åより小さい
場合、反射率が低くなり、再生不能になることがある。
また、結晶粒径が600Åより大きい場合、80℃85
%RHの耐湿熱性試験を行った場合、銀の凝集などによ
る欠陥が多数発生し、最悪の場合、再生不能になること
がある。銀反射層の膜厚としては、700〜1500
Å、好ましくは800〜1200Åの範囲内にあれば好
適である。
【0021】反射層を形成する方法としては、例えば、
スパッタリング法、化学蒸着法、真空蒸着法、イオンプ
レーティング法等による薄膜形成方法が挙げられる。中
でもスパッタリング法は、最もよく用いられている手法
である。銀反射層の結晶粒径は、銀の不純物の添加量や
上記の成膜条件を適切に設定することにより制御するこ
とが可能である。
【0022】不純物としては、インジウム、ロジウム、
パラジウム、白金、チタン、モリブデン、タンタル、ジ
ルコニウム、バナジウム、タングステン、銅、亜鉛、ニ
ッケルから選ばれる金属を単独あるいは複数混合して添
加してもよい。添加量としては、あまり大きくすると結
晶粒径は小さくなるが、反射率は低下してしまうので、
0.1〜5atm%程度が好適である。なお、スパッタ
電力を大きくするに従い、また、ガス圧を低くするに従
い、結晶粒径は小さくなる傾向があるので適当なスパッ
タ電力やガス圧を実験的に容易に決定することができ
る。
【0023】また、反射率を高めるためや密着性をよく
するために記録層と反射層の間に反射増幅層や接着層な
どの中間層を設けることもできる。中間層に用いられる
材料としては再生光の波長で屈折率が大きいものが望ま
しい。例えば、無機材料としては、Si3 4 、Al
N、ZnS、ZnSとSiO 2 の混合物、SiO2 、T
iO2 、CeO2 、Al2 3 、V2 5 、ZnSe、
Sb2 3 などがあり、これらの材料を単独であるいは
複数混合して用いてもよい。一方、有機材料としては、
シアニン系色素、フタロシアニン系色素、ナフタロシア
ニン系色素、ポルフィリン系色素、アゾ系色素、スクア
リリウム系色素、ピリリウム系色素、チオピリリウム系
色素、アズレニウム系色素、ナフトキノン系色素、アン
トラキノン系色素、インドフェノール系色素、トリフェ
ニルメタン系色素、キサンテン系色素、インダンスレン
系色素、インジゴ系色素、チオインジゴ系色素、メロシ
アニン系色素、チアジン系色素、アクリジン系色素、オ
キサジン系色素などの色素やポリスチレン、ポリ酢酸ビ
ニル、ポリカーボネート、ポリエチレン、ポリプロピレ
ン、ポリアクリル酸エステル、ポリメタクリル酸エステ
ル、スチレンーアクリロニトリル共重合体、ポリビニル
アルコール、ポリビニルアセタール、ポリビニルブチラ
ール、ポリビニルホルマール、ポリビニルピロリドン、
ポリパラヒドロキシスチレンなどの高分子化合物が挙げ
られる。
【0024】さらに、反射層の上に保護層を形成させる
こともできる。保護層の材料としては反射層を外力から
保護するものであれば特に限定しない。有機物質として
は、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、UV硬化性樹脂等を
挙げることができる。UV硬化性樹脂が好ましい。一
方、無機物質としては、SiO2 、SiN4 、Mg
2、SnO2 等が挙げられる。なお、熱可塑性樹脂、
熱硬化性樹脂などは適当な溶剤に溶解して塗布液を塗布
し、乾燥することによって形成することができる。UV
硬化性樹脂は、そのままもしくは適当な溶剤に溶解して
塗布液を調製した後にこの塗布液を塗布し、UV光を照
射して硬化させることによって形成することができる。
UV硬化性樹脂としては、例えば、ウレタンアクリレー
ト、エポキシアクリレート、ポリエステルアクリレート
などのアクリレート樹脂を用いることができる。これら
の材料は単独であるいは混合して用いても良いし、1層
だけでなく多層膜にして用いてもいっこうに差し支えな
い。
【0025】保護層の形成の方法としては、記録層と同
様にスピンコート法やキャスト法などの塗布法やスパッ
タ法や化学蒸着法等の方法が用いられるが、このなかで
もスピンコート法が好ましい。保護層の膜厚としては、
1〜15μm程度である。
【0026】
【作用】本発明によれば、銀反射層の結晶粒径を200
〜600Åの範囲内に制御することにより、耐久性の優
れた、しかも記録・再生特性の良好な光記録媒体を提供
することが実現される。
【0027】
【実施例】以下、本発明の実施例を示すが、本発明はこ
れらに限定されるものではない。 〔実施例1〕下記式(1)〔化1〕に示されるフタロシ
アニン色素0.25gをエチルシクロヘキサンに3%o
−キシレンを添加した塗布溶媒10mlに溶解し、色素
溶液を調製した。基板は、ポリカーボネート樹脂製で連
続した案内溝を有する直径120mmφ、厚さ1.2m
mの円盤状のものを用いた。この基板上に色素溶液を回
転数1500rpmでスピンコートし、70℃2時間乾
燥して、記録層100nmを形成した。
【0028】この記録層の上にバルザース社製スパッタ
装置を用いてDCマグネトロンスパッタリング法により
厚さ1000Åの銀反射層を形成した。このときのスパ
ッタ条件は、スパッタ電力5kW、スパッタガス圧5m
Torrに設定した。このときの銀反射層の結晶状態を
透過型電子顕微鏡(TEM)を用いて観察したところ、
結晶粒径が200〜600Åの範囲内に分布しており、
平均結晶粒径は、510Åであった。
【0029】さらに反射層の上に紫外線硬化樹脂SD−
17(大日本インキ化学工業製)をスピンコートした
後、紫外線照射して厚さ6μmの保護層を形成した。こ
うして作製したサンプルを市販のCDライター(フィリ
ップス社製CDD521)を用いて、EFM信号を記録
した。記録後、パルステック工業製光ディスク評価装置
DDU−1000及びKENWOOD製CDデコーダー
(DR−3553)を用いて、エラー率を測定した。
【0030】このサンプルをプログラム恒温恒湿器(E
TAC製HIFLEX−FX2200)を用いて、80
℃85%RH耐湿熱性試験を行い、500、1000、
2000時間経過後のエラー率(BLER)を測定し
た。
【0031】
【化1】
【0032】〔比較例1〕実施例1において、スパッタ
電力を0.5kWに変えること以外は同様にして光記録
媒体を作製した。このときの銀反射層をTEMにより観
察したところ、結晶粒径が700〜1000Åの範囲内
に分布し、平均結晶粒径は、920Åであった。この媒
体を実施例1と同様にして市販のCDライターを用いて
EFM信号を記録し、エラー率を測定した。また、実施
例1と同様にして80℃85%RH耐湿熱性試験を行っ
た。
【0033】〔実施例2〕実施例1において、3atm
%のインジウムを不純物として含有する銀を用いること
以外は同様にして光記録媒体を作製した。このときの銀
反射層をTEMにより観察したところ、結晶粒径が10
0〜500Åの範囲内に分布し、平均結晶粒径は、39
0Åであった。この媒体を実施例1と同様にして市販の
CDライターを用いてEFM信号を記録し、エラー率を
測定した。また、実施例1と同様にして80℃85%R
H耐湿熱性試験を行った。
【0034】〔比較例2〕実施例1において、スパッタ
電力を1kW、銀反射層の膜厚を2000Åにすること
以外は同様にして光記録媒体を作製した。このときの銀
反射層をTEMにより観察したところ、結晶粒径が12
00〜1600Åの範囲内に分布し、平均結晶粒径は、
1460Åであった。この媒体を実施例1と同様にして
市販のCDライターを用いてEFM信号を記録し、エラ
ー率を測定した。また、実施例1と同様にして80℃8
5%RH耐湿熱性試験を行った。これらの結果を表1に
まとめた。
【0035】
【表1】
【0036】
【発明の効果】本発明によれば、銀反射層の平均結晶粒
径を200〜600Åの範囲内にすることにより、耐久
性の優れた良好な記録再生特性を有する光記録媒体を提
供することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】光記録媒体の層構成を示す断面図
【符号の説明】
1 基板 2 記録層 3 光反射層 4 保護層

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板上に少なくとも記録層及び光反射層
    が形成されている光記録媒体において、該光反射層が銀
    を主成分とし、かつその平均結晶粒径が200〜600
    Åであることを特徴とする光記録媒体。
  2. 【請求項2】 記録層がフタロシアニン色素よりなる請
    求項1記載の光記録媒体。
  3. 【請求項3】 基板上に記録層、光反射層及び保護層の
    順に設けられた請求項1または2記載の光記録媒体。
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