JPH097232A - 光記録媒体 - Google Patents

光記録媒体

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JPH097232A
JPH097232A JP7154242A JP15424295A JPH097232A JP H097232 A JPH097232 A JP H097232A JP 7154242 A JP7154242 A JP 7154242A JP 15424295 A JP15424295 A JP 15424295A JP H097232 A JPH097232 A JP H097232A
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JP
Japan
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group
dye
layer
wobbling
pit
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Pending
Application number
JP7154242A
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English (en)
Inventor
Masatoshi Yanagimachi
昌俊 柳町
Sumio Hirose
純夫 広瀬
Yoshiteru Taniguchi
義輝 谷口
Hideki Umehara
英樹 梅原
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsui Toatsu Chemicals Inc
Original Assignee
Mitsui Toatsu Chemicals Inc
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Publication date
Application filed by Mitsui Toatsu Chemicals Inc filed Critical Mitsui Toatsu Chemicals Inc
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Publication of JPH097232A publication Critical patent/JPH097232A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 半価幅が0.4μm以上0.7μm以下であ
り、深さが280nmより大きく400nm以下である
プリピットと、半価幅が0.3μm以上0.6μm以下
であり、深さが170nm以上250nm以下であるプ
リグルーブからなるウォブリング・トラックが略正弦曲
線状に形成された円盤状基板の上に、色素層からなる記
録層、反射層がこの順に設けられている光記録媒体にお
いて、該ウォブリング・トラックの該プリピット部にお
ける振幅が106nmより大きく200nm以下であ
り、該ウォブリング・トラックのプリグルーブ部の振幅
が25nm以上40nm以下であることを特徴とする光
記録媒体。 【効果】 オレンジブック(CD−R)規格を満足する
良好な信号特性を有するハイブリッドディスクを提供す
ることが可能となる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、レーザ光による情報の
記録及び再生が可能な光記録媒体であって、特に基板上
に設けられたプリピット部及びプリグルーブ部からなる
ウォブリング・トラックを有する光記録媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】基板上に反射層を有する光記録媒体とし
てコンパクトディスク(以下、CDと略す)規格に対応
した追記または記録可能なCD(CD−R)が提案され
ている[例えば、日経エレクトロニクス、No.46
5,P.107,1989年1月23日号]。この光記
録媒体は図1に示すように基板1上に記録層2、反射層
3、保護層4をこの順に形成されるものである。この光
記録媒体の記録層に半導体レーザー等のレーザー光を高
パワーで照射すると、記録層が物理的あるいは化学的変
化を起こし、ピットの形で情報が記録される。かくして
形成されたピットに低パワーのレーザー光を照射し、反
射光を検出することによりピットの情報を再生すること
ができる。このような光記録媒体の記録再生には一般に
波長770〜830nmの近赤外半導体レーザーが用い
られており、レッドブック(CD)やイエローブック
(CD−ROM)、オレンジブック(CD−R)等の規
格に準拠しているため、CDプレーヤーやCD−ROM
プレーヤーと互換性を有するという特徴を有する。
【0003】市販のCD−Rに用いられている色素とし
ては大きく分けて、フタロシアニン色素とシアニン色素
がある。これらの色素は媒体の信号特性に重要な光学特
性に違いがあることが知られている。即ち、市販のCD
プレーヤーなどに使われている再生用レーザー光の波長
770〜830nmにおける色素の屈折率が、フタロシ
アニン色素では、2.0〜2.3に対して、シアニン色
素は、2.8〜2.9であり、フタロシアニン色素の方
が0.5〜0.9も小さい。色素の屈折率は媒体設計上
最も重要なパラメーターであり、特に反射率や信号の変
調度に影響することから2つの色素では媒体設計におけ
る最適条件(例えば、基板のピット及びグルーブ形状、
色素の塗膜形状)が大きく異なってくる。即ち、シアニ
ン色素はフタロシアニン色素より屈折率が大きいために
反射率が高く、ピットやグルーブの深さを浅くすること
ができることから基板を成形し易いといった利点があ
る。一方、フタロシアニン色素はシアニン色素に比べ
て、光や熱、湿度などに対する耐久性が優れていること
と高速記録特性が優れていることから記録時間の短縮が
可能であるといった利点を有している。
【0004】上記CD−Rはレーザービームを案内する
ために、予め渦巻状のプリピット及びプリグルーブから
なるトラックが基板表面に形成されている。このような
プリピット及びプリグルーブは基板を射出成形すること
により作製される。このようなプリピット及びプリグル
ーブのトラックに略正弦曲線状のウォブリングを施し、
且つ、その際にウォブリングの周期を絶対時間のデータ
として用いたり、あるいはウォブリング周期を周波数変
調することによりディスク上の絶対アドレスの検出を可
能とした光ディスクは公知である。(特開平1−317
239号)。
【0005】ウォブリングされたプリピット及びプリグ
ルーブから得られるウォブリング振幅は、例えば、トラ
ックピッチが1.6μmの時に±30nm程度とされて
おり、ウォブリング周期は光ヘッドが直接応答しないよ
うな、例えば空間周波数(基本周波数)が22.05k
Hzとなるように設定されている。
【0006】最近、上記CDやCD−ROMなどの再生
専用領域(ROM領域)と上記CD−Rなどの追記また
は記録可能な領域(RAM領域)とを組み合わせた光記
録媒体が提案されている。この光記録媒体はCD−Rの
規格であるオレンジブックではハイブリッドディスクと
称しており、ROM領域には音楽用CDやCD−ROM
のように基板上にプリピットが設けられており、RAM
領域にはCD−Rのように基板上にプリグルーブが形成
されているのが特徴である。オレンジブック規格ではア
ドレスの管理をプリピットだけでなくプリグルーブ部も
利用して行うためにこれらのトラックを周波数変調した
ウォブリングを施すことにより内周からの絶対時間の管
理を行うようにされている。ウォブリング振幅は一般に
は±30nm程度とされている。このような光記録媒体
はプリピット部とプリグルーブ部のウォブリング振幅が
同じで、プリグルーブのトラックのウォブリングRF再
生信号(再生キャリア信号)の変調度が最適になるよう
に設計される。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ようにプリピット部とプリグルーブ部のウォブリング振
幅を同じにした従来の方法では、トラックピッチが1.
6μmでプリピット及びプリグルーブを±30nmでウ
ォブリングしたときのRF再生信号のC/Nが、プリピ
ット部の方がプリグルーブ部よりも低い値になる。これ
は、連続してレーザーを案内するプリグルーブに対し
て、断続的に情報を記録しているプリピットの方が、ウ
ォブリングRF再生信号の再生時にノイズになり易いた
め、ノイズレベルが上昇することにより、C/Nが低下
すると考えられている。このような観点からC/Nの向
上を目的とした提案がされている。
【0008】即ち、特開平4−243019号によると
プリグルーブ部よりもプリピット部のウォブリング振幅
を大きくすることにより、プリピット部の再生信号のキ
ャリヤレベルを上げ、C/Nを向上させている。即ち、
ウォブリング・プリピットの振幅とウォブリング・プリ
グルーブの振幅の差は10nm以上、好ましくは16〜
36nmの範囲にあり、プリピットの振幅としては66
〜106nmの範囲にあり、プリグルーブの振幅として
は40〜80nmの範囲にあるようにしている。また、
このプリピット及びプリグルーブの形状としては、プリ
ピットの半価幅は0.45〜0.65μm、深さが90
〜280nmの範囲にあり、プリグルーブの半価幅は
0.40〜0.60μmの範囲にあり、深さが30〜1
90nmの範囲にあるようにしている。
【0009】ところが、我々の検討によるとこのような
再生信号のノイズレベルは、実はプリピットの形状に依
存していることがわかった。即ち、プリピットの深さが
1200〜1300Aでは−60dBであるのに対し
て、さらに2800〜3000Aと深くなると、ノイズ
レベルは−50dBと高くなり、特開平4−24301
9号に従って媒体を作製しても良好なC/Nで信号を再
生することができない場合が生じることを見出した。
【0010】また、我々はノイズレベルが上昇した分だ
けプリピットのウォブリング振幅を大きくしてキャリヤ
ーレベルを上げて、C/Nを得ることも考えられるが、
このような方法で上記ハイブリッドディスクを作製した
場合、プリピットのウォブリング振幅が大きいためにピ
ット列が大きくうねることになり、光ヘッドはこのうね
りに追従できないため、再生信号の時間軸方向のゆらぎ
(ジッターという)が大きくなり、再生時にエラーにな
るという問題が生じることもわかった。ハイブリッドデ
ィスクの場合、信号のジッターはオレンジブック規格で
定められており、35ns以下でなければならない。ジ
ッターが35nsを越えると再生信号の読み取りエラー
が多発し、最悪の場合再生不能になることがある。
【0011】本発明の目的は、ウォブリング・トラック
にプリピット及びプリグルーブが形成された円盤状の基
板上に、色素層からなる記録層、反射層、保護層がこの
順に設けられているハイブリッドディスクにおいて、プ
リピット部とプリグルーブ部のウォブリング再生信号の
C/N(WCNRa)が良好で読み取りエラーが小さ
く、且つ、プリピット及び記録後のプリグルーブのジッ
ター特性の良好な記録再生特性を有する光記録媒体を提
供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決すべく鋭意検討を重ねた結果、本発明を提案する
に至った。即ち、この問題は以下の発明によって解決さ
れる。 (1)半価幅が0.4μm以上0.7μm以下であり、
深さが280nmより大きく400nm以下であるプリ
ピットと、半価幅が0.3μm以上0.6μm以下であ
り、深さが170nm以上250nm以下であるプリグ
ルーブからなるウォブリング・トラックが略正弦曲線状
に形成された円盤状基板の上に、色素層からなる記録
層、反射層がこの順に設けられている光記録媒体におい
て、該ウォブリング・トラックの該プリピット部におけ
る振幅が106nmより大きく200nm以下であり、
該ウォブリング・トラックのプリグルーブ部の振幅が2
5nm以上40nm以下であることを特徴とする光記録
媒体であり、また、(2)色素層がフタロシアニン色素
よりなる(1)記載の光記録媒体であり、また、(3)
反射層がAuを主成分とする金属からなる(1)または
(2)記載の光記録媒体に関するものである。
【0013】本発明に従えば、プリピット部とプリグル
ーブ部のウォブリング再生信号のC/Nが均一で、且
つ、オレンジブック規格を満足する良好なジッター特性
を有するハイブリッドディスクを提供することが可能と
なる。
【0014】本発明の具体的構成について以下に説明す
る。本発明の光記録媒体は渦巻状のプリピット部とプリ
グルーブ部からなる周波数変調されたウォブリング・ト
ラックを形成した基板上に記録層及び反射層がこの順に
形成された構造を有している。
【0015】本発明の上記光記録媒体は内周側基板上に
記録信号としてプリピットが形成された再生専用のRO
M領域、そして外周側基板上にプリグルーブからなる追
記可能なRAM領域が設けられていることが好ましい。
ROM領域とRAM領域は必要に応じて2つ以上設けて
もよく、ROM領域が外周側にRAM領域が内周側にあ
ってもよい。プリピット及びプリグルーブからなるウォ
ブリング・トラックは周波数変調信号を示すようにウォ
ブリングされており、内周から絶対時間の管理を行うよ
うにしている。
【0016】本発明におけるプリピット部及びプリグル
ーブ部のウォブリング振幅は特定の条件を満足すること
が要請される。即ち、プリグルーブのウォブリング振幅
は好ましくは25nm以上40nm以下の範囲にあり、
且つ、プリピットのウォブリング振幅は106より大き
く200nm以下の範囲にある。さらに好ましくはプリ
グルーブのウォブリング振幅が28〜35nmであり、
且つ、プリピットのウォブリング振幅が107〜150
nmの範囲にある。
【0017】プリピットのウォブリング振幅が106n
mよりあまり小さくなると再生信号のC/Nが小さすぎ
て、絶対時間のデータの読み取りエラーが生じ易くな
り、最悪の場合、読み取り不能になる恐れがある。ま
た、プリピットのウォブル振幅が200nmよりあまり
大きくなると、例えば300nmとなるとピット列のう
ねりが大きいことにより再生信号のジッターが大きくな
り、データの読み取りエラーが発生し、最悪の場合、信
号再生不能になる恐れがある。プリグルーブのウォブリ
ング振幅は25〜47nmである。これよりあまり小さ
いと、再生時アドレス時間が読めなくなる。一方、これ
よりあまり大なると、ジッターが増大して仕舞う。
【0018】本発明におけるプリピット及びプリグルー
ブは、特定の形状を有するものである。即ち、プリピッ
トの半価幅(ピット深さの1/2の深さにおけるピット
の幅)は0.4〜0.7μm、好ましくは0.45〜
0.65μm、特に好ましくは0.5〜0.6μmであ
り、プリピットの深さが280nmより大きく400n
m以下であり、好ましくは285〜350nm、特に好
ましくは290〜320nmである。プリピットの半価
幅や深さが上記範囲外であると変調度やサーボ信号が小
さくなり、オレンジブック規格を満足できないことがあ
る。
【0019】また、プリグルーブの半価幅(ピット深さ
の1/2の深さにおけるピットの幅)は0.3〜0.6
μm、好ましくは0.4〜0.6μm、特に好ましくは
0.45〜0.55μmであり、プリグルーブの深さは
170〜250nmであり、好ましくは180〜230
nm、特に好ましくは190〜220nmである。プリ
グルーブの半価幅や深さが上記範囲外であるとプリピッ
トと同様に変調度やサーボ信号が小さくなり、オレンジ
ブック規格を満足できない場合がある。
【0020】上記プリピットの断面形状は略台形である
ことが望ましい。これは上記プリグルーブより深くなる
ためレジスト膜厚でプリピットの深さの設定が可能であ
り、スタンパー製造が容易なことによる。一方、上記プ
リグルーブの断面形状は略V字形であることが望まし
い。これはプリグルーブが深溝であるとオレンジブック
規格を満足する反射率が得られないため、プリピットの
深さよりも浅くする必要がある。そのため、スタンパー
製造上、プリグルーブ形状は略V字形であることが好ま
しいのである。
【0021】基板の材質としては、基本的には記録光及
び再生光の波長で透明であればよい。例えば、ポリカー
ボネート樹脂、塩化ビニル樹脂、ポリメタクリル酸メチ
ル等のアクリル樹脂、ポリスチレン樹脂、エポキシ樹脂
等の高分子材料やガラス等の無機材料が利用される。こ
れらの基板材料は射出成形法等により円盤状に基板に成
形される。透明性や基板成形性などを考慮するとポリカ
ーボネート樹脂が最も適している。
【0022】次に基板の上に色素層からなる記録層を形
成する。その厚みは特に限定するものではないが、通常
10〜200nmである。本発明における記録層はプリ
ピット部及びプリグルーブ部において特定の形状を有す
ることが好ましい。以下に図1を用いて詳しく説明す
る。
【0023】図1においてプラスチックからなる基板1
の表面に色素からなる色素層(記録層)2が形成され、
色素層2の上に金属からなる反射層3、さらに反射層3
の上に保護層4が形成されている。基板1上にはプリグ
ルーブ5及びプリピット6が形成されている。色素層2
は好ましくは色素を有機溶剤に溶解して調製した色素塗
布溶液をスピンコーティング法により塗布し乾燥するこ
とにより形成されたものである。前述したように色素溶
液を塗布する方法を用いるとプリグルーブ5及びプリピ
ット6に色素が埋まるために、プリピット6のピット底
部7の色素層2の膜厚tp は基板1のプリピット間部8
の色素層2の膜厚tplよりも大きくなっている。プリピ
ットの深さをdp とすると反射層3と色素層2の界面に
おけるプリピットの深さδp は、以下のように表され
る。 δp =dp +tpl−tp プリピット底部7とプリピット間部8での光路長の差
(Lp )は、以下の式で表される。 Lp =ns p +nd (tpl−tp ) =ns p +nd (δp −dp ) 但し、ns は基板1の屈折率であり、nd は色素層2の
屈折率である。
【0024】通常、色素層の屈折率(nd )は基板の屈
折率(ns )より大きく、プリピットの深さ(dp )が
従来のものよりも深くなるため、プリピット底部7とプ
リピット間部8での光路長の差(Lp )は大きくなる。
【0025】本発明における光記録媒体では、プリピッ
ト底部7とプリピット間部8での光路長の差(Lp
は、0.20λ以上0.40λ以下、好ましくは0.2
5λ以上0.35λ以下になるように構成されているこ
とが好ましい。Lp が0.20λ未満ではピット底部と
ピット間部の光路長差が小さすぎ、また、Lp が0.4
0λを越えると逆にピット底部とピット間部の光路長差
が大きすぎて、変調度が小さくなりオレンジブック(C
D−R)規格を満足する良好な信号特性が得られない。
【0026】一方、プリグルーブ底部9とプリグルーブ
間部10での光路長の差(Lg )は以下の式で表され
る。 Lg =ns g +nd (tgl−tg ) =ns g +nd (δg −dg ) 但し、dg はプリグルーブの深さ、δg は反射層3と色
素層2の界面におけるプリグルーブの深さ(δg =dg
+tgl−tg )、tglはプリグルーブ間部10での色素
層2の膜厚、tg はプリグルーブ底部9での色素層2の
膜厚である。
【0027】本発明における光記録媒体では、プリグル
ーブ底部9とプリグルーブ間部10での光路長の差(L
g )は、0.15λ以下、好ましくは0.10λ以下小
さくなるように構成されている。Lg が0.15λを越
えると光路長が大きすぎて、反射率が低下し、オレンジ
ブック(CD−R)規格を満足することができない場合
がある。
【0028】本発明における記録層は、フタロシアニン
色素、特に置換基を有し、中心に金属原子をもつ有機溶
媒に可溶なフタロシアニン色素を用いることが好まし
い。この置換基としては、水素や塩素、臭素、ヨウ素等
のハロゲン、置換または無置換のアルキル基、アリール
基、不飽和アルキル基、アルコキシル基、アリールオキ
シ基、不飽和アルコキシル基、アルキルチオ基、アリー
ルチオ基、不飽和アルキルチオ基、カルボン酸エステル
基、カルボン酸アミド基、シリル基、アミノ基等が挙げ
られる。
【0029】前記置換基のより具体的な例としては、ア
ルキル基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル
基、n−ブチル基、イソブチル基、n−ペンチル基、ネ
オペンチル基、イソアミル基、2−メチルブチル基、n
−ヘキシル基、2−メチルペンチル基、3−メチルペン
チル基、4−メチルペンチル基、2−エチルブチル基、
n−ヘプチル基、2−メチルヘキシル基、3−メチルヘ
キシル基、4−メチルヘキシル基、5−メチルヘキシル
基、2−エチルヘキシル基、3−エチルペンチル基、n
−オクチル基、2−メチルヘプチル基、3−メチルヘプ
チル基、4−メチルヘプチル基、5−メチルヘプチル
基、2−エチルヘキシル基、3−エチルヘキシル基、n
−ノニル基、n−デシル基、n−ドデシル基等の一級ア
ルキル基、イソプロピル基、sec−ブチル基、1−エ
チルプロピル基、1−メチルブチル基、1,2−ジメチ
ルプロピル基、1−メチルヘプチル基、1−エチルブチ
ル基、1,3−ジメチルブチル基、1,2−ジメチルブ
チル基、1−エチル−2−メチルプロピル基、1−メチ
ルヘキシル基、1−エチルヘプチル基、1−プロピルブ
チル基、1−イソプロピル−2−メチルプロピル基、1
−エチル−2−メチルブチル基、1−プロピル−2−メ
チルプロピル基、1−メチルヘプチル基、1−エチルヘ
キシル基、1−プロピルペンチル基、1−イソプロピル
ペンチル基、1−イソプロピル−2−メチルブチル基、
1−イソプロピル−3−メチルブチル基、1−メチルオ
クチル基、1−エチルヘプチル基、1−プロピルヘキシ
ル基、1−イソブチル−3−メチルブチル基等の二級ア
ルキル基、tert−ブチル基、tert−ヘキシル
基、tert−アミノ基、tert−オクチル基等の三
級アルキル基、シクロヘキシル基、4−メチルシクロヘ
キシル基、4−エチルシクロヘキシル基、4−tert
−ブチルシクロヘキシル基、4−(2−エチルヘキシ
ル)シクロヘキシル基、ボルニル基、イソブルニル基、
アダマンタン基等のシクロアルキル基等が、アリール基
としては、フェニル基、エチルフェニル基、ブチルフェ
ニル基、ノニルフェニル基、ナフチル基、ブチルナフチ
ル基、ノニルナフチル基等が、また、不飽和アルキル基
としては、エチレン基、プロピレン基、ブチレン基、ヘ
キセン基、オクテン基、ドデセン基、シクロヘキセン
基、ブチルヘキセン基等が挙げられる。
【0030】また、これらのアルキル基、アリール基、
不飽和アルキル基はヒドロキシル基やハロゲン基等で置
換されてもよく、また、酸素、硫黄、窒素等の原子を介
して前記アルキル基、アリール基で置換されても良い。
酸素を介して置換されているアルキル基やアリール基と
しては、メトキシメチル基、メトキシエチル基、エトキ
シメチル基、エトキシエチル基、ブトキシエチル基、エ
トキシエトキシエチル基、フェノキシエチル基、メトキ
シプロピル基、エトキシプロピル基、メトキシフェニル
基、ブトキシフェニル基、ポリオキシエチレン基、ポリ
オキシエチレン基、ポリオキシプロピレン基等が、硫黄
を介して置換されているアルキル基やアリール基として
はメチルチオエチル基、エチルチオエチル基、エチルチ
オプロピル基、フェニルチオエチル基、メチルチオフェ
ニル基、ブチルチオフェニル基等が、窒素を介して置換
されているアルキル基やアリール基としてはジメチルア
ミノエチル基、ジエチルアミノエチル基、ジエチルアミ
ノプロピル基、ジメチルアミノフェニル基、ジブチルア
ミノフェニル基等が好ましいものとして挙げられる。
【0031】一方、フタロシアニン色素の中心金属とし
ては、2価の金属が好ましく、具体的には、Ca、M
g、Zn、Cu、Ni、Pd、Fe、Pb、Co、P
t、Cd、Ru等が好ましいものとして挙げられる。ま
た、上記フタロシアニン色素は必要に応じて、2種類以
上のフタロシアニン色素を混合して用いてもよく、さら
に光吸収剤や燃焼促進剤、消光剤、紫外線吸収剤、接着
剤、樹脂バインダー等の添加剤を混合あるいは置換基と
して導入してもよい。
【0032】光吸収剤は、記録光の波長に吸収があり、
フタロシアニン色素膜の感度を高めるためのものであ
り、有機色素が望ましい。例えば、ナフタロシアニン系
色素、ポルフィリン系色素、アゾ系色素、ペンタメチン
シアニン系色素、スクアリリウム系色素、ピリリウム系
色素、チオピリリウム系色素、アズレニウム系色素、ナ
フトキノン系色素、アントラキノン系色素、インドフェ
ノール系色素、トリフェニルメタン系色素、キサンテン
系色素、インダンスレン系色素、インジゴ系色素、チオ
インジゴ系色素、メロシアニン系色素、チアジン系色
素、アクリジン系色素、オキサジン系色素などがよく用
いられているが、中でもナフタロシアニン系色素、は吸
収波長領域の面から特に望ましい。これらの色素は、さ
らに複数混合して用いることも可能である。
【0033】燃焼促進剤の例としては、金属系アンチノ
ッキング剤である四エチル鉛、四メチル鉛などの鉛系化
合物やシマントレン(Mn(C5 5 )(CO)3 )な
どのMn系化合物、また、メタロセン化合物である鉄ビ
スシクロペンタジエニル錯体(フェロセン)をはじめ、
Ti、V、Mn、Cr、Co、Ni、Mo、Ru、R
h、Zr、Lu、Ta、W、Os、Ir、Sc、Yなど
のビスシクロペンタジエニル金属錯体を挙げられる。中
でもフェロセン、ルテノセン、オスモセン、ニッケロセ
ン、チタノセン及びそれらの誘導体は良好な燃焼促進効
果がある。鉄系金属化合物としては、メタロセンの他に
ギ酸鉄、シュウ酸鉄、ラウリル酸鉄、ナフテン酸鉄、ス
テアリン酸鉄、酪酸鉄などの有機酸鉄化合物、アセチル
アセトナート鉄錯体、フェナントロリン鉄錯体、ビスピ
リジン鉄錯体、エチレンジアミン鉄錯体、エチレンジア
ミン四酢酸鉄錯体、ジエチレントリアミン鉄錯体、ジエ
チレングリコールジメチルエーテル鉄錯体、ジホスフィ
ノ鉄錯体、ジメチルグリオキシマート鉄錯体などのキレ
ート鉄錯体、カルボニル鉄錯体、シアノ鉄錯体、アンミ
ン鉄錯体などの鉄錯体、塩化第一、第二鉄、臭化第一、
第二鉄などのハロゲン化鉄、あるいは、硝酸鉄、硫酸鉄
などの無機鉄塩類、さらには、酸化鉄などが挙げられ
る。ここで用いる鉄系金属化合物は有機溶剤に可溶で、
且つ、耐湿熱性及び耐光性の良好なものが望ましい。特
にアセチルアセトナート鉄錯体や鉄カルボニル錯体など
は良好な溶解性が得られるという点で非常に好ましい。
上記燃焼促進剤は、必要に応じて置換基を導入したり、
複数混合したり、バインダー等の添加物質を加えてもよ
い。
【0034】これらの色素はスピンコート法やキャスト
法等の塗布法やスパッタ法や化学蒸着法、真空蒸着法等
によって基板上に成膜される。本発明において、ピット
部及びグルーブ部において特定の形状の色素膜を形成す
るためにはスピンコート法が最も適している。スピンコ
ート法においては色素を溶解あるいは分散させた塗布溶
液を用いるが、この際溶媒は基板にダメージを与えない
ものを選ぶことが好ましい。例えば、n−ヘキサン、n
−オクタン、イソオクタン等の脂肪族炭化水素系溶媒、
シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン、エチルシクロ
ヘキサン、プロピルシクロヘキサン、ジメチルシクロヘ
キサン、ジエチルシクロヘキサン等の環状炭化水素系溶
媒、ベンゼン、トルエン、キシレン、エチルベンゼン等
の芳香族炭化水素系溶媒、クロロホルム、四塩化炭素、
ジクロロメタン、2,2,3,3−テトラフロロ−1−
プロパノール等のハロゲン化炭化水素系溶媒、メタノー
ル、エタノール、1−プロパノール、2−プロパノー
ル、ジアセトンアルコール等のアルコール系溶媒、ジオ
キサン、テトラヒドロフラン、ジエチルエーテル、ジブ
チルエーテル、ジイソプロピルエーテル等のエーテル系
溶媒、メチルセロソルブ、エチルセロソルブ等のセロソ
ルブ系溶媒、アセトン、メチルイソブチルケトン等のケ
トン系溶媒、酢酸エチル、酢酸メチル、酢酸ブチル等の
エステル系溶媒などが挙げられる。これらの有機溶剤は
単独でも、あるいは2種類以上混合して用いてもよいの
である。
【0035】フタロシアニン系色素を使っての色素膜の
形成においては、上記塗布溶媒の中では、n−オクタ
ン、エチルシクロヘキサン、ジメチルシクロヘキサンな
ど、沸点が120〜140℃程度の有機溶媒を単独で用
いたり、あるいはこれらにジオキサンやキシレン、トル
エン、プロピルシクロヘキサンなどを体積比率で0.1
〜10%程度混合した塗布溶剤がよく用いられる。
【0036】好ましい塗布条件としては、例えば、温度
24℃±1℃の環境下で最初に低速回転(100〜10
00rpm)で1〜10秒間色素溶液を塗布した後、直
ちに高速回転(2000〜5000rpm)で10〜6
0秒間乾燥すると均一な色素層(記録層)が形成でき
る。また、必要に応じて記録層は1層だけでなく複数の
色素を多層形成させることもできる。
【0037】次に色素層からなる記録層の上に反射層を
形成する。厚みは特に限定するものではないが通常50
〜300nm、好ましくは100〜150nm程度であ
る。反射層の材料としては、再生光の波長で反射率の十
分高いもの、例えば、Au、Al、Ag、Cu、Ti、
Cr、Ni、Pt、Ta、Cr及びPdの金属を単独あ
るいは合金にして用いることが可能である。このなかで
もAuやAlは反射率が高く反射層の材料として適して
いる。これ以外でも下記のものを含んでいてもよい。例
えば、Mg、Se、Hf、V、Nb、Ru、W、Mn、
Re、Fe、Co、Rh、Ir、Cu、Zn、Cd、G
a、In、Si、Ge、Te、Pb、Po、Sn、Bi
などの金属及び半金属を挙げることができる。また、A
uを主成分としているものは反射率の高い反射層が容易
に得られるため好適である。ここで主成分というのは含
有率が50%以上のものをいう。金属以外の材料で低屈
折率薄膜と高屈折率薄膜を交互に積み重ねて多層膜を形
成し、反射層として用いることも可能である。
【0038】反射層を形成する方法としては、例えば、
スパッタリング法、化学蒸着法、真空蒸着法等が挙げら
れる。中でもスパッタリング法は、最もよく用いられて
いる手法である。また、反射率を高めるためや密着性を
よくするために記録層と反射層の間に反射増幅層や接着
層などの中間層を設けることもできる。
【0039】中間層に用いられる材料としては再生光の
波長で屈折率が大きいものが望ましい。例えば、無機材
料としては、Si3 4 、AlN、ZnS、ZnSとS
iO 2 の混合物、SiO2 、TiO2 、CeO2 、Al
2 3 、Sb2 3 などがあり、これらの材料を単独で
あるいは複数混合して用いてもよい。有機材料として
は、シアニン系色素、フタロシアニン系色素、ナフタロ
シアニン系色素、ポルフィリン系色素、アゾ系色素、ス
クアリリウム系色素、ピリリウム系色素、チオピリリウ
ム系色素、アズレニウム系色素、ナフトキノン系色素、
アントラキノン系色素、インドフェノール系色素、トリ
フェニルメタン系色素、キサンテン系色素、インダンス
レン系色素、インジゴ系色素、チオインジゴ系色素、メ
ロシアニン系色素、チアジン系色素、アクリジン系色
素、オキサジン系色素などの色素やポリスチレン、ポリ
酢酸ビニル、ポリカーボネート、ポリエチレン、ポリプ
ロピレン、ポリアクリル酸エステル、ポリメタクリル酸
エステル、スチレン−アクリロニトリル共重合体、ポリ
ビニルアルコール、ポリビニルアセタール、ポリビニル
ブチラール、ポリビニルホルマール、ポリビニルピロリ
ドン、ポリパラヒドロキシスチレンなどの高分子化合物
が挙げられる。
【0040】さらに、反射層の上に適当な厚みの保護層
を形成させることもできる。保護層の材料としては反射
層を外力から保護するものであれば特に限定しない。有
機物質としては、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、UV硬
化性樹脂等を挙げることができる。UV硬化性樹脂が好
ましい。又、無機物質としては、SiO2 、Si
3 4 、MgF2 、SnO2 等が挙げられる。熱可塑性
樹脂、熱硬化性樹脂などは適当な溶剤に溶解して塗布液
を塗布し、乾燥することによって形成することができ
る。UV硬化性樹脂は、そのままもしくは適当な溶剤に
溶解して塗布液を調製した後にこの塗布液を塗布し、U
V光を照射して硬化させることによって形成することが
できる。UV硬化性樹脂としては、例えば、ウレタンア
クリレート、エポキシアクリレート、ポリエステルアク
リレートなどのアクリレート樹脂を用いることができ
る。これらの材料は単独であるいは混合して用いても良
いし、1層だけでなく多層膜にして用いてもいっこうに
差し支えない。
【0041】保護層の形成の方法としては、記録層と同
様にスピンコート法やキャスト法などの塗布法やスパッ
タ法や化学蒸着法等の方法が用いられるが、このなかで
もスピンコート法が好ましい。このようにして作製され
た光記録媒体はオレンジブック(CD−R)規格を満足
する信号特性が得られ、従来より市販されているCDプ
レーヤーやCD−ROMプレーヤーでも良好に再生する
ことが可能となる。
【0042】
【実施例】以下に本発明の実施例を示すが、本発明はこ
れによりなんら限定されるものではない。 〔実施例1〕直径46mm〜80mmの領域にトラック
ピッチ1.6μm、ウォブリング・プリピット(半価幅
(Wp ):0.50μm、深さ(dp ):300nm、
振幅:107nm)が形成され、直径80mm〜118
mmの領域にトラックピッチ1.6μm、ウォブリング
・グルーブ(半価幅(Wg ):0.35μm、深さ(d
g ):210nm、ウォブリング振幅:30nm)が形
成された円盤状のポリカーボネート基板(外径120m
m、厚さ1.2mm、屈折率(ns )1.58)を用い
た。
【0043】一方、式(1),〔化1〕に示されるフタ
ロシアニン色素( 式中、X=4である )0.25gをエ
チルシクロヘキサンに3%o−キシレンを添加した塗布
溶媒10mlに溶解し、色素溶液を調製した。
【0044】
【化1】 この色素溶液を上記基板上にスピンコート法により、基
板の回転数750rpmで5秒間塗布した後、回転数3
000rpmで10秒間乾燥して、色素層からなる記録
層を形成した後、70℃で2時間加熱乾燥し残留溶媒を
除去した。このときの色素膜の屈折率(nd )は2.2
0であった。このときの色素の平均膜厚は約100nm
であった。
【0045】この色素層の上にバルザース社製スパッタ
装置(CDI−900)を用いてAuをスパッタし、厚
さ100nmの反射層を形成した。スパッタガスには、
アルゴンガスを用いた。スパッタ条件は、スパッタパワ
ー2.5kW、スパッタガス圧1.0×10-2Torr
で行った。さらに反射層の上に紫外線硬化樹脂SD−1
7(大日本インキ化学工業製)をスピンコートした後、
紫外線照射して厚さ6μmの保護層を形成した。
【0046】作製したサンプルのグルーブ部を市販のC
Dライター(フィリップス社製CDD521)を用い
て、EFM信号を記録した。記録後、780nm赤色半
導体レーザーヘッドを搭載したパルステック工業製光デ
ィスク評価装置DDU−1000を用いて、信号を再生
し、デジタルオシロスコープにより反射率と11T信号
の変調度を測定し、KENWOOD製CDデコーダーを
用いて、エラー率を測定した。また、ヒューレット−パ
ッカード社製タイム・インターバル・アナライザー(T
IA)を用いてジッター測定を行った。
【0047】また、トラッキングエラー信号をスペクト
ラム・アナライザーに入力して、ウォブリング・プリピ
ット及びプリグルーブのC/N(C:キャリヤーレベ
ル、N:ノイズレベル)を測定し、WCNRa(=C−
N)を算出した。また、KENWOOD製ATIPデコ
ーダーを用いて、絶対時間の読み取りエラー率(ATE
R)を測定した。
【0048】〔実施例2〕実施例1においてプレピット
のウォブリング振幅を200nmにし、プリグルーブの
幅を0.3μm、深さを170nmにすること以外は同
様にして、媒体を作製した。
【0049】作製したサンプルのプリグルーブ部を市販
のCDライター(フィリップス社製CDD521)を用
いて、EFM信号を記録した。記録後、実施例1と同様
の方法で、プリピット及び記録後のプリグルーブ部の反
射率と11T信号の変調度、エラー率、ジッター、ウォ
ブリング・プリピット及びプリグルーブ部の再生信号の
C/N及びWCNRa、ATERを測定した。
【0050】〔実施例3〕実施例1においてプレピット
の深さを285nmにし、プリグルーブの幅を0.33
μm、深さを190nmにすること以外は同様にして、
媒体を作製し、信号特性評価を行った。
【0051】作製したサンプルのプリグルーブ部を市販
のCDライター(フィリップス社製CDD521)を用
いて、EFM信号を記録した。記録後、実施例1と同様
の方法で、プリピット及び記録後のプリグルーブ部の反
射率と11T信号の変調度、エラー率、ジッター、ウォ
ブリング・プリピット及びプリグルーブ部の再生信号の
C/N及びWCNRa、ATERを測定した。
【0052】〔実施例4〕実施例1においてプレピット
の深さを320nmにし、ウォブリング振幅を149n
mにし、プリグルーブの幅を0.38μm、深さを22
0nmにすること以外は同様にして、媒体を作製し、信
号特性評価を行った。
【0053】作製したサンプルのプリグルーブ部を市販
のCDライター(フィリップス社製CDD521)を用
いて、EFM信号を記録した。記録後、実施例1と同様
の方法で、プリピット及び記録後のプリグルーブ部の反
射率と11T信号の変調度、エラー率、ジッター、ウォ
ブリング・プリピット及びプリグルーブ部の再生信号の
C/N及びWCNRa、ATERを測定した。
【0054】〔実施例5〕実施例1においてプレピット
の幅を0.7μm、深さを300nmにし、ウォブリン
グ振幅を107nmにし、プリグルーブの幅を0.40
μm、深さを210nm、ウォブリング振幅を40nm
にすること以外は同様にして、媒体を作製し、信号特性
評価を行った。
【0055】作製したサンプルのプリグルーブ部を市販
のCDライター(フィリップス社製CDD521)を用
いて、EFM信号を記録した。記録後、実施例1と同様
の方法で、プリピット及び記録後のプリグルーブ部の反
射率と11T信号の変調度、エラー率、ジッター、ウォ
ブリング・プリピット及びプリグルーブ部の再生信号の
C/N及びWCNRa、ATERを測定した。
【0056】〔実施例6〕実施例5においてプレピット
のウォブリング振幅を150nmにし、プリグルーブの
幅を0.50μm、深さを200nm、ウォブリング振
幅を30nmにすること以外は同様にして、媒体を作製
し、信号特性評価を行った。
【0057】作製したサンプルのプリグルーブ部を市販
のCDライター(フィリップス社製CDD521)を用
いて、EFM信号を記録した。記録後、実施例1と同様
の方法で、プリピット及び記録後のプリグルーブ部の反
射率と11T信号の変調度、エラー率、ジッター、ウォ
ブリング・プリピット及びプリグルーブ部の再生信号の
C/N及びWCNRa、ATERを測定した。
【0058】〔比較例1〕実施例1においてプレピット
の深さを280nmにし、ウォブリング振幅を220n
mにし、プリグルーブのウォブリング振幅を20nmに
すること以外は同様にして、媒体を作製し、信号特性評
価を行った。
【0059】作製したサンプルのプリグルーブ部を市販
のCDライター(フィリップス社製CDD521)を用
いて、EFM信号を記録した。記録後、実施例1と同様
の方法で、プリピット及び記録後のプリグルーブ部の反
射率と11T信号の変調度、エラー率、ジッター、ウォ
ブリング・プリピット及びプリグルーブ部の再生信号の
C/N及びWCNRa、ATERを測定した。
【0060】〔比較例2〕実施例1においてプレピット
の幅を0.6μm、深さを110nm、ウォブリング振
幅を45nmにし、プリグルーブの幅を0.55μm、
深さを80nm、ウォブリング振幅を60nmにするこ
と以外は同様にして、媒体を作製し、信号特性評価を行
った。
【0061】作製したサンプルのプリグルーブ部を市販
のCDライター(フィリップス社製CDD521)を用
いて、EFM信号を記録した。記録後、実施例1と同様
の方法で、プリピット及び記録後のプリグルーブ部の反
射率と11T信号の変調度、エラー率、ジッター、ウォ
ブリング・プリピット及びプリグルーブ部の再生信号の
C/N及びWCNRa、ATERを測定した。
【0062】〔比較例3〕実施例1においてプレピット
の幅を0.60μm、深さを110nm、ウォブリング
振幅を110nmにし、プリグルーブの幅を0.40μ
m、深さを30nm、ウォブリング振幅を60nmにす
ること以外は同様にして、媒体を作製し、信号特性評価
を行った。
【0063】作製したサンプルのプリグルーブ部を市販
のCDライター(フィリップス社製CDD521)を用
いて、EFM信号を記録した。記録後、実施例1と同様
の方法で、プリピット及び記録後のプリグルーブ部の反
射率と11T信号の変調度、エラー率、ジッター、ウォ
ブリング・プリピット及びプリグルーブ部の再生信号の
C/N及びWCNRa、ATERを測定した。
【0064】〔比較例4〕実施例1においてプレピット
の深さを280nm、ウォブリング振幅を106nmに
し、プリグルーブの幅を0.40μm、深さを200n
m、ウォブリング振幅を60nmにすること以外は同様
にして、媒体を作製し、信号特性評価を行った。
【0065】作製したサンプルのプリグルーブ部を市販
のCDライター(フィリップス社製CDD521)を用
いて、EFM信号を記録した。記録後、実施例1と同様
の方法で、プリピット及び記録後のプリグルーブ部の反
射率と11T信号の変調度、エラー率、ジッター、ウォ
ブリング・プリピット及びプリグルーブ部の再生信号の
C/N及びWCNRa、ATERを測定した。
【0066】〔比較例5〕実施例1においてプレピット
の深さを280nm、ウォブリング振幅を50nmに
し、プリグルーブの幅を0.48μm、深さを250n
m、ウォブリング振幅を30nmにすること以外は同様
にして、媒体を作製し、信号特性評価を行った。
【0067】作製したサンプルのプリグルーブ部を市販
のCDライター(フィリップス社製CDD521)を用
いて、EFM信号を記録した。記録後、実施例1と同様
の方法で、プリピット及び記録後のプリグルーブ部の反
射率と11T信号の変調度、エラー率、ジッター、ウォ
ブリング・プリピット及びプリグルーブ部の再生信号の
C/N及びWCNRa、ATERを測定した。
【0068】これらの結果を表1にまとめた。
【0069】
【表1】
【0070】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、半価幅が
0.4μm以上0.7μm以下であり、深さが280n
mより大きく400nm以下であるプリピットと半価幅
が0.3μm以上0.6μm以下であり、深さが170
nm以上250nm以下であるプリグルーブからなるウ
ォブリング・トラックが略正弦曲線状に形成された円盤
状基板の上に、記録層たる色素層、反射層、好ましくは
保護層がこの順に設けられたハイブリッドディスクにお
いて、ウォブリング・トラックのプリピット部における
振幅を106nmより大きく200nm以下にし、ウォ
ブリング・プリグルーブの振幅を25nm以上40nm
以下にすることによって、記録特性、特にジッター特性
が良好で、且つ、ウォブリング信号の絶対時間の読み取
りエラーのないハイブリッドディスクを提供することが
可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】光記録媒体の断面構造図
【符号の説明】
1 基板 2 記録層 3 反射層 4 保護層 5 プリグルーブ 6 プリピット 7 プリピット底部 8 プリピット間部 9 プリグルーブ底部 10 プリグルーブ間部 dp プリピットの深さ tp プリピット底部上の色素膜厚 tpl プリピット間部上の色素膜厚 δp 反射層3と色素層2の界面におけるプリピットの
深さ dg プリグルーブの深さ tg プリグルーブ底部上の色素膜厚 tgl プリグルーブ間部上の色素膜厚 δg 反射層3と色素層2の界面におけるプリグルーブ
の深さ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 梅原 英樹 神奈川県横浜市栄区笠間町1190番地 三井 東圧化学株式会社内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 半価幅が0.4μm以上0.7μm以下
    であり、深さが280nmより大きく400nm以下で
    あるプリピットと、半価幅が0.3μm以上0.6μm
    以下であり、深さが170nm以上250nm以下であ
    るプリグルーブからなるウォブリング・トラックが略正
    弦曲線状に形成された円盤状基板の上に、色素層からな
    る記録層、反射層がこの順に設けられている光記録媒体
    において、該ウォブリング・トラックの該プリピット部
    における振幅が106nmより大きく200nm以下で
    あり、該ウォブリング・トラックのプリグルーブ部の振
    幅が25nm以上40nm以下であることを特徴とする
    光記録媒体。
  2. 【請求項2】 色素層がフタロシアニン色素よりなる請
    求項1記載の光記録媒体。
  3. 【請求項3】 反射層がAuを主成分とする金属からな
    る請求項1又は2に記載の光記録媒体。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP1124220A2 (en) * 2000-02-10 2001-08-16 Sony Corporation Optical recording medium and master plate for manufacturing an optical recording medium
WO2001059780A1 (fr) * 2000-02-14 2001-08-16 Taiyo Yuden Co., Ltd. Support d'enregistrement d'informations optiques
WO2005069284A1 (ja) * 2004-01-14 2005-07-28 Pioneer Corporation 情報記録媒体

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