JPH10117829A - 鞄 - Google Patents

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JPH10117829A
JPH10117829A JP8298264A JP29826496A JPH10117829A JP H10117829 A JPH10117829 A JP H10117829A JP 8298264 A JP8298264 A JP 8298264A JP 29826496 A JP29826496 A JP 29826496A JP H10117829 A JPH10117829 A JP H10117829A
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bag
bag body
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fixed
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Toshiro Miyoshi
鋭郎 三好
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    • AHUMAN NECESSITIES
    • A45HAND OR TRAVELLING ARTICLES
    • A45CPURSES; LUGGAGE; HAND CARRIED BAGS
    • A45C5/00Rigid or semi-rigid luggage
    • A45C5/14Rigid or semi-rigid luggage with built-in rolling means
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A45HAND OR TRAVELLING ARTICLES
    • A45CPURSES; LUGGAGE; HAND CARRIED BAGS
    • A45C13/00Details; Accessories
    • A45C13/26Special adaptations of handles
    • A45C13/262Special adaptations of handles for wheeled luggage

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  • Purses, Travelling Bags, Baskets, Or Suitcases (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 鞄本体を軽量にして、しかもキャスターで移
動するときの変形を防止する。内部に入れた物を便利に
出し入れできるようにする。 【解決手段】 鞄は、開閉自在な鞄本体4と、底面に装
着されて鞄本体4を垂直に自立する姿勢で移動させるキ
ャスター1と、鞄本体4に装着されて上方に引出し自在
な取手3とを備える。取手3は、上端に握り部3Aを有
すると共に、握り部3Aの両端に垂直ロッド3Bを連結
している。この垂直ロッド3Bは、鞄本体4に固定され
るガイド筒11に出入り自在に挿入されている。鞄本体
4の内部が、鞄本体4に固定された仕切り9で両面の区
画室10に分割されると共に、仕切り9は、鞄本体4を
補強して変形を防止するように外周縁の一部ないし全体
を鞄本体4に連結している。鞄本体4は、それぞれの区
画室10を開閉できる蓋6を両面に有し、蓋6を開閉し
て、別々に物を出し入れできるように構成されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、キャスター付の鞄
に関し、とくに、上下に伸縮できる取手を有する鞄に関
する。本明細書において鞄は、スーツケースやアタッシ
ュケースを含む広い意味に使用する。
【0002】
【従来の技術】キャスターと引出し自在な取手を備える
鞄は、すでに開発されて多く使用されている。この構造
の鞄は、航空機に持込みできるタイプが多い。この構造
の鞄は、例えば、米国特許第4995487号の明細
書、特公平4−76686号公報、実開平57−179
824号公報及び実開昭63−131634号公報に記
載されている。これ等の公報に記載される鞄は、図1に
示すように底面の片側に2個のキャスター1を設けてい
る。キャスター1の反対側には、短い脚2を固定してい
る。鞄を垂直に立てると、キャスター1と脚2とが床に
接触する。この状態では、回転しない脚2が接触するの
で、鞄は移動しない状態で垂直に自立する。さらに、鞄
を引っ張って移動させるために、上面に引き出しできる
ように取手3を設けている。取手3は、鞄を傾斜させた
状態で引っ張って移動させるので、キャスター1と同じ
側に設けられる。
【0003】この構造の鞄は、図1に示すように、鞄を
傾け、取手3を引っ張って移動できる。鞄が傾斜する
と、キャスター1が床に接触し、脚2は床から離れる。
この状態で取手3を引っ張ると、キャスター1が回転し
て楽に移動できる。しかしながら、このようにして移動
させる鞄は、航空機内のように狭いところや、混雑する
ところでは、キャスター1を使用できないことがある。
キャスター1で走行させると、鞄の横幅が広くなって、
機内の座席の間の狭い通路や、混雑するところで自由に
移動できないからである。キャスター1が使用できなく
なると、鞄を手で持ち上げて移動させる必要がある。手
で持ち上げて移動させるときは、横幅が広くならないよ
うに、図1の矢印Aで示す方向に移動できる。
【0004】キャスター付きの鞄は、大きくて重い鞄を
軽く、楽に移動させるのに便利な構造である。鞄が重く
ても、キャスターで楽に移動できるからである。本発明
者は、このような欠点を解消するために、図2に示す構
造の鞄を開発した。この図の鞄は、キャスター1を、鞄
本体4の底面に装着している。キャスター1は、鞄本体
4を垂直姿勢で自立できるように、底面の四隅に設けて
いる。取手3の握り部3Aは、鞄本体4の上方で、その
中央に位置する。この構造の鞄は、図1に示すように、
鞄を傾斜させて移動させるのではない。鞄を垂直に立て
た姿勢で、図2の矢印で示す方向に移動させる。矢印で
示す方向に移動させると、横幅を狭くして移動できる。
このため、機内や混雑するところで便利に移動できる特
長がある。さらに、4個のキャスター1に、自由な方向
に移動できる自在キャスターを使用すると、鞄は、垂直
の姿勢で自由な方向に移動できる。垂直姿勢の鞄は、鞄
の重さが取手3に作用しない。このため、鞄が極めて重
くても、押すだけで楽に移動できる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】図2に示す構造の鞄
は、以上のように4個のキャスターを使用して軽く、楽
に移動させて便利に使用できる特長がある。ただ、この
構造の鞄は、取手上端の握り部を、水平方向に押して移
動させるので、図3の鎖線で示すように、鞄本体4を平
行四辺形に変形させる力が作用する。とくに、鞄は、ほ
とんど例外なく、取手3の垂直ロッド3Bを高く伸長さ
せた状態で握り部3Aを水平に押して移動させるので、
鞄本体4には、平行四辺形に変形しようとする大きな曲
げモーメントが作用する。さらに、鞄は、あらゆる路面
を走行させるので、走行路面に凹凸等があってスムーズ
に走行できないときは、鞄本体4に、さらに強い変形力
が作用する。このため、鞄本体4は、鎖線で示す平行四
辺形に変形しない強度が要求される。
【0006】ところで、鞄は、楽に移動させるために、
軽量化することも大切である。キャスター付の鞄も、キ
ャスターでは移動できない段差部等がある。キャスター
で移動できない場所は、鞄を持ち上げて移動させる必要
がある。このため、鞄は、全体の重量を軽くして、楽に
持ち上げられることも大切である。ところが、鞄は、軽
量にすると、強度も低下してしまう。たとえば、全体を
軽量にするために、布やプラスチックシートを縫製して
製造される鞄は、素材自体に充分な強度、とくに変形し
ない強度が充分でないので、部分的に補強する必要があ
る。この構造の鞄は、握り部を水平に押して移動させる
ときに、鞄本体が平行四辺形に変形するのを阻止するた
めに、帯鉄を鞄本体の周囲に組み込んで補強する必要が
ある。さらに、硬質の紙、プラスチック板、あるいは金
属板で製作される鞄は、平行四辺形に変形しないよう
に、厚くて強い材料を使用する必要がある。このため、
垂直の姿勢に自立させて移動させる鞄は、全体を軽量に
するのが極めて難しい。
【0007】さらに、自立してキャスターで移動される
鞄は、安定に自立できる厚さを必要とする。極めて薄い
鞄は、四隅にキャスターを固定しても安定して自立でき
ない。両側のキャスターが極めて接近するからである。
安定に自立できない鞄は、常に倒れないように取手を持
っている必要があり、便利には利用できない。自立する
鞄は、取手から手を離しても、安定して自立するので、
極めて便利に使用できる。また、キャスターで移動させ
るときに、倒れないようにする必要がなく、水平に握り
部を押して簡単に移動できる。ただ、この構造の鞄は、
厚くなって鞄本体が深くなるので、底部に入れた物を便
利に出し入りできない欠点がある。上に入れた物が邪魔
になるからである。
【0008】本発明は、さらにこのような欠点を解決す
ることを目的に開発されたもので、本発明の重要な目的
は、鞄本体を軽量にして、しかもキャスターで移動する
ときの変形を防止でき、さらに、内部に入れた物を便利
に出し入れできる鞄を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明の鞄は、前述の目
的を達成するために下記の構成を備える。鞄は、鞄本体
4と、鞄本体4の底面4Aの四隅に装着されて、鞄本体
4を垂直に自立する姿勢で移動させるキャスター1と、
鞄本体4に装着されて上方に引出し自在な取手3とを備
える。取手3は、上端に握り部3Aを有し、握り部3A
の両端に垂直ロッド3Bを連結している。垂直ロッド3
Bは、鞄本体4に固定されるガイド筒11に出入り自在
に挿入されており、ガイド筒11を介して鞄本体4に装
着されている。さらに、握り部3Aは、鞄上面の中央な
いしはほぼ中央に位置して、鞄本体4上面4Cの長手方
向に向く姿勢として、鞄本体4に装着されている。
【0010】さらにまた、本発明の鞄は、鞄本体4の内
部を、鞄本体4に固定された仕切り9で両面の区画室1
0に分割されると共に、仕切り9は、鞄本体4を補強し
て、平行四辺形に変形するのを防止するように、外周縁
の一部ないし全体を鞄本体4に連結している。また、鞄
本体4は、それぞれの区画室10を別々に独立して開閉
できる蓋6を両面に備え、蓋6を開閉して、二つの区画
室10に別々に物を出し入れするようにしている。
【0011】さらに、本発明の請求項2に記載する鞄
は、仕切り9を硬質板とし、この硬質板である仕切り9
の表面に、サドル16を介してガイド筒11を固定して
いる。
【0012】また、本発明の請求項3に記載する鞄は、
仕切り9を2枚の硬質板で構成し、硬質板の間にガイド
筒11を固定している。
【0013】さらにまた、本発明の請求項4の鞄は、鞄
本体4の内面に補強枠7Aを固定し、この補強枠7A
に、布地等のシート材である仕切り9を連結している。
ガイド筒11は、補強枠7Aに連結されている。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施例を図面に基
づいて説明する。ただし、以下に示す実施例は、本発明
の技術思想を具体化するための鞄を例示するものであっ
て、本発明は鞄を下記のものに特定しない。
【0015】さらに、この明細書は、特許請求の範囲を
理解し易いように、実施の形態に示される部材に対応す
る番号を、「特許請求の範囲の欄」、および「課題を解
決するための手段の欄」に示される部材に付記してい
る。ただ、特許請求の範囲に示される部材を、実施の形
態の部材に特定するものでは決してない。
【0016】図4〜図7に示す鞄は、鞄本体4の底面に
車輪台5を固定し、車輪台5の四隅にキャスター1を固
定している。さらに、鞄本体4には、垂直に引き出しで
きる取手3を装着している。
【0017】鞄本体4は、底面4Aと、底面4Aの両端
に連結されている両側の垂直面4Bと、垂直面4Bの上
端を連結している上面4Cとからなる。鞄本体4は、底
面4Aと垂直面4Bと上面4Cとで縦に長い長方形に形
成されて、両面を開口している。
【0018】鞄は、航空機に持込みできる機内持込みタ
イプと、旅行用に使用される大型のものとがある。機内
持込みタイプの鞄は、キャスターを含む全体の寸法を航
空機の機内に持込みできる最大の大きさよりも小くす
る。現在は、航空機内持ち込みできる鞄の最大寸法は、
50×35×20cm以下と決められている。したがっ
て、機内持込みタイプの鞄は、全体の外形をこれよりも
小さくする。
【0019】さらに、鞄は、相当の物を収納して自立さ
せてキャスターで走行できるように、厚さを10cm以
上、横の寸法、すなわち上面と底面の長さを20cm以
上とするのが良い。鞄は、好ましくは、底面の大きさを
10×20cm以上として、安定して垂直に立てて移動
できるようにする。多くのものを収納する大型の機内持
込みタイプの鞄は、幅を20cmとして横寸法を35c
mとする。機内持込みタイプで比較的コンパクトな鞄
は、幅を15cmとして横寸法を25〜30cmとす
る。機内持込みタイプの鞄の全高は、キャスターを含む
高さを50cm以下とする。コンパクトタイプの鞄は鞄
本体と蓋の高さを30〜35cmとする。機内持込みタ
イプでない旅行用の大型の鞄は、底面の大きさを、幅2
0〜40cm、横寸法を幅の1.5〜3倍、高さを40
〜60cmとする。
【0020】鞄本体4は、図7の断面図に示すように、
内面に方形状の補強枠7Aを設け、この補強枠7Aの表
面に、硬板内張7Bと、軟質表面材8を張設している。
【0021】補強枠7Aは、図8の断面図に示すよう
に、硬質の塩化ビニル樹脂やポリエチレン等の硬質プラ
スチック板に、複数本の針金7Cを挿入して補強したも
のを、鞄本体の内面に沿う枠形状に折曲したものであ
る。この図の補強枠7Aは、硬質プラスチック板に、縦
に延長して角孔21を設けている。角孔21には、針金
7Cが挿入され、針金7Cで硬質プラスチック板を強く
補強している。針金7Cは、たとえば、2〜4mmφの
太さのものが使用される。この構造の補強枠7Aは、軽
量で強靱な特長がある。ただ、補強枠には、アルミニウ
ムや薄い鉄板等も使用できる。
【0022】硬板内張7Bは、厚紙、あるいは、薄くて
硬いプラスチック板である。硬板内張7Bは、同じ材
質、あるいは異なる材質のものを複数枚積層することも
できる。図に示す鞄は、補強枠7Aと硬板内張7Bとを
別々の部材としているが、両方を一体構造とすることも
できる。さらに、図7の鞄は、補強枠を省略することも
できる。
【0023】軟質表面材8は、布やプラスチックシート
である。図に示す鞄本体4は、軟質表面材8の外側でそ
の中央に、天然あるいは合成皮革を帯状にした装飾材を
縫着している。
【0024】さらに、底面4Aと垂直面4Bと上面4C
からなる鞄本体4は、図5と図6の断面図に示すよう
に、内部を、仕切り9で両面の区画室10に2分割して
いる。仕切り9は、鞄本体4の内部を、両面の区画室1
0に分割すると共に、底面4Aと垂直面4Bと上面4C
からなる鞄本体4を内側で補強して、ここにガイド筒1
1を固定している。
【0025】仕切り9は、ABS樹脂 のプラスチック
製の硬質板が使用される。仕切り9は、底面4Aと垂直
面4Bと上面4Cの内側の形状にほぼ等しい外形をして
いる。鞄本体4の内側に連結して、これを補強するため
である。ABS樹脂製の硬質板である仕切り9は、軽く
て強靱な特長がある。ただ、本発明の鞄は、仕切りの材
質をABS樹脂に特定しない。仕切りには、たとえば、
塩化ビニル樹脂、ナイロン、アクリル樹脂、ポリエチレ
ン樹脂、エポキシ樹脂等を板状に成形したものも使用で
きる。さらに、仕切りに、透明のプラスチックを使用す
ることもできる。透明の仕切りを内蔵する鞄は、仕切り
の裏面から反対側の区画室に収納する物を確認できる特
長がある。さらに、仕切りには、プラスチック板に代わ
って、アルミニウムや鉄等の金属板も使用できる。プラ
スチック板や金属板の仕切りは、十分な強度を有するの
で、局部的に複数の貫通孔を開口して、軽量化すること
もできる。
【0026】さらに、仕切りには、布、プラスチックシ
ート、不織布等の丈夫なシート材を使用することもでき
る。シート材は、充分な引張強度を有し、かつ、ほとん
ど伸びないものである。仕切りのシート材が伸びると、
鞄本体が変形するからである。シート材の仕切りは、鞄
本体の内側を対角線状に連結して、鞄本体が図3の鎖線
で示す方向に変形するのを防止する。シート状の仕切り
は、直接にガイド筒を連結することができない。このた
め、鞄本体の内面に補強枠を固定し、この補強枠にガイ
ド筒を連結する。
【0027】図7は、硬質板である仕切り9を鞄本体4
の垂直面4Bに連結する構造を示す。この仕切り9は、
両側をL字状に折曲して、折曲片9Aを鞄本体4の内面
に固定している。硬質板である仕切りは、折曲片を設け
ることなく板状として、L固定具を介して鞄本体の内面
に固定することもできる。L固定具は、一方の片を仕切
りに、他方の片を鞄本体の内面に連結する。さらに、シ
ート材である仕切りは、周囲に硬質枠を接着あるいは縫
着して固定し、この硬質枠を、L固定具で鞄本体に連結
する。
【0028】仕切り9の折曲片9AやL固定具は、鞄本
体4を貫通するリベット12やネジで固定される。仕切
り9を固定するリベット12やネジは、仕切り9やL固
定具と、補強枠7Aと硬板内張7Bと軟質表面材8と装
飾材とを挟着して、仕切り9と補強枠7Aと硬板内張7
Bと軟質表面材8と装飾材とを固定する。仕切り9は、
少なくとも、両側の上部と下部を対角線状に鞄本体4の
垂直面4Bに固定する。さらに、仕切りは、上縁を鞄本
体の上面に、下縁を底面に固定することもできる。垂直
面と上面と底面に固定される仕切りは、より強く鞄本体
を補強して固定される。
【0029】仕切り9は、図6と図7の断面図に示すよ
うに、鞄本体4の中央ないしは、ほぼ中央に位置して固
定される。鞄本体4の内側に、ほぼ等しい容積の区画室
10を設けるためである。ただ、両面の区画室10は、
正確な同じ容積、いいかえると、同じ深さとする必要は
ない。図6と図7に示す鞄は、一方の区画室10を他方
の区画室10よりも多少深くしている。
【0030】さらに、図4に示す鞄は、鞄本体4に設け
られたふたつの区画室10を別々に開閉する蓋6を両面
に有する。蓋6は、鞄本体4の全面を開放できるよう
に、下端を鞄本体4に折曲できるように連結し、両側縁
と上縁を、チャック13で鞄本体4の垂直面4Bと上面
4Cの開口縁に連結している。図に示す蓋6は、表面
に、開口部にチャック14を設けたポケット15を設け
ている。ポケットは、蓋の内面にも設けることができ
る。
【0031】取手3は、2本の垂直ロッド3Bの上端
に、水平の握り部3Aを連結したもので、全体の形状を
コ字状とする。2本の垂直ロッド3Bは、2本のガイド
筒11を介して、鞄本体4に上下に出し入れできるよう
に装着されている。ガイド筒11は、鞄本体4の仕切り
9に固定されている。ガイド筒11は、垂直ロッド3B
を摺動させて出し入れできる筒状である。
【0032】ガイド筒11は、鞄本体4のほぼ中央に固
定される仕切り9の表面に固定されて、ここに挿入され
る垂直ロッド3B上端の握り部3Aを、鞄上面のほぼ中
央に配設する。ガイド筒11は、図5と図7の断面図に
示すように、サドル16を介して、あるいは図示しない
が、接着材に接着されて仕切り9の表面に固定される。
サドル16は、リベット17を介して、あるいは接着し
て仕切り9に固定される。
【0033】ガイド筒11は、図9に示すように、2枚
の仕切り9で挟着して鞄本体4に連結することもでき
る。この図の仕切り9は、プラスチック板や金属板等の
硬質板に、ガイド筒11を嵌入する溝9Bを成形してい
る。仕切り9である2枚の硬質板は、溝9Bにガイド筒
11を嵌入し、リベット17やネジで固定されて、ガイ
ド筒11を垂直に固定する。この構造の仕切り9は、ガ
イド筒11を強固に移動しないように固定できる特長が
ある。さらに、図示しないが、ガイド筒は、鞄本体の底
面に固定することもできる。底面に固定されるガイド筒
は、より強固に鞄本体に連結される。
【0034】取手3は、鞄をキャスター1で移動させる
ときに、図5の鎖線で示すように、鞄から引き出され
る。鞄をキャスター1で移動させないとき、取手3は鞄
に押し込まれる。図5の実線で示すように、取手3を鞄
本体4に押し込んだ状態で、取手3は、握り部3Aと鞄
本体4の上面4Cとの間に握り隙間18ができる。図に
示す鞄は、上面4Cに凹部19を設けて、取手3を鞄本
体4に押し込んだ状態で、握り部3Aと鞄本体4の上面
4Cとの間に握り隙間18を設けている。
【0035】取手3は、鞄本体4から引き出した位置
と、降下させた位置にストッパ(図示せず)で停止され
る。取手3を引き出し位置に停止させるのは、握り部3
Aを押してキャスター1で鞄を移動させるときと、握り
部3Aにもたれて、いいかえると鞄を杖のように使用し
て休憩するときである。このような使用状態で、取手3
が鞄に押し込まれるのをストッパで停止させる。取手3
を鞄に押し込んで停止させるのは、取手3の握り部3A
を握って、鞄を持ち上げて運搬するときである。
【0036】垂直ロッド3Bの全長は、取手3を最も引
き上げた状態で、キャスター1の下端から握り部3Aま
での高さが約80cmとなるように設計する。ただ、キ
ャスター1の下端から握り部3Aまでの高さは、60〜
100cmの範囲で変更することもできる。握り部3A
の高さを約80cmにすると、もっとも楽に鞄を押して
移動できる。垂直ロッド3Bの上端に連結される握り部
3Aは、鞄の上面4Cに長手方向に延長されて握り部3
Aとなる。握り部3Aは、2本の垂直ロッド3Bを同じ
長さに引き出して水平に保持される。
【0037】図10は、ガイド筒を、仕切りでなくて、
鞄本体に連結している鞄を例示する。この図に示す鞄
は、鞄本体4の内面に補強枠7Aを固定している。補強
枠7Aは、図7に示す鞄と同じ構造のものが使用でき
る。この図の鞄は、図6の断面図に示す鞄と同じよう
に、鞄本体4の内部に、伸びにくいシート材の仕切り9
を張設して、鞄本体4の内面を二つの区画室10に分離
している。仕切り9は、周縁を補強枠7Aに連結して、
補強枠7Aが平行四辺形に変形するのを防止する。仕切
り9は、補強枠7Aと硬板内張7Bとの間に挟着して補
強枠7Aに連結し、あるいは、装着具を介して補強枠7
Aに連結される。装着具は、断面形状をL字状とし、一
方の片に仕切り9を縫着あるいは接着して連結し、他方
の片を、補強枠7Aの内面にネジ止や接着等の方法で固
定して、仕切り9を補強枠7Aに連結する。
【0038】取手3のガイド筒11は、上側の補強枠7
Aを貫通し、下側の補強枠7Aを貫通することなく、固
定具22を介して補強枠7Aに連結されている。固定具
22はプラスチック製で、ガイド筒11を挿入する筒部
22Aに鍔22Bを一体成形したものである。この構造
の固定具22は、筒部22Aにガイド筒11を挿入し、
鍔部22Bを補強枠7Aの内面にネジ止、あるいは、接
着等の方法で固定して、ガイド筒11を鞄本体4に固定
している。
【0039】さらに、鞄は、鞄本体4の底面の四隅にキ
ャスター1を固定している。キャスター1は車輪台5に
固定される。車輪台5は、鞄本体4の底面に固定され
る。車輪台5は、鞄本体4の底面にほぼ等しい大きさを
有し、ネジやリベットを介して、鞄本体4の底面4Aに
固定される。ただ、車輪台は、2枚に分離して、全体を
軽くすることもできる。車輪台5は充分な強度を有する
ように、アルミニウム等の金属板が使用される。アルミ
ニウム製の車輪台5は、好ましくは厚さが2〜5mm、
さらに好ましくは3〜4mmである。車輪台は軽くする
ために、部分的に貫通孔を開口することもできる。
【0040】車輪台5にはキャスター1を固定してい
る。キャスター1は鞄本体4の底面4Aの四隅に位置し
て、車輪台5に固定されている。キャスター1は自由に
首振りできるもので、通称「自在車」と呼ばれるものを
使用する。ただ、4個のキャスターの全てを首振り式の
ものとせず、鞄本体の片側に配設する2個のキャスター
を首振り式とし、他の2個のキャスターは首振り式でな
いものとすることもできる。キャスター1はネジやリベ
ットを介して車輪台5の下面に固定される。
【0041】本発明の鞄は、鞄本体を前述の構造に特定
しない。鞄本体は、図11と図12に示すように、蝶番
20を介して開閉できる蓋6を連結する構造とすること
もできる。この鞄は、鞄本体4と蓋6を、充分な強度を
有する硬質材、例えば、繊維質のものをバインダーで硬
化結合して板状に成形したもの、耐水性の硬い紙の表面
に塗料を塗布したもの、硬質のプラスチック、アルミニ
ウム等の金属で成形している。鞄本体4と蓋6とは、相
当に重いものを収納しても変形しない強度の厚さに設計
される。
【0042】この図の鞄は、図12の断面図で示すよう
に、鞄本体4の内部に硬質板の仕切り9を固定し、この
仕切り9に、サドル21を介してガイド筒11を固定
し、ガイド筒11に取手3の垂直ロッド3Bを挿入して
いる。この構造の鞄は、鞄本体4を、両面の蓋6と、硬
質板である仕切り9の3枚で補強されるので極めて強靱
な構造にできる特長がある。
【0043】
【発明の効果】本発明の鞄は、全体を軽量化して、しか
も、キャスターで移動するときの変形を防止できる特長
がある。それは、鞄本体の内部に仕切りを固定している
からである。鞄本体の内部に固定される仕切りは、取手
の握り部を押して、鞄本体が平行四辺形に変形しようと
するのを効果的に防止できる。仕切りで鞄本体の変形が
有効に防止される鞄は、鞄本体自体を極めて強靱に設計
する必要がなく、軽量化できる。
【0044】さらに、本発明の鞄は、鞄本体を分割する
仕切りで、内部を区画室に分割すると共に、鞄本体を両
面に開口できるように蓋を設けている。鞄本体の内部に
二つに分割された区画室ができ、それぞれの区画室に
は、別々に品物を出し入れして便利に使用できる。
【0045】さらに、本発明の請求項2と請求項3に記
載する鞄は、鞄本体を補強する仕切りに硬質板を使用す
ると共に、この硬質板の仕切りに、取手を連結するガイ
ド筒を固定している。このため、取手を強靱な構造で鞄
本体に連結できる。さらに、取手を連結するガイド筒を
仕切りに沿わせて配設するので、ガイド筒が鞄本体の内
部で邪魔になるのを防止して便利に使用できる。さら
に、仕切りに固定されるガイド筒は、仕切りを補強する
役目もするので、たとえば、仕切りに重い品物を載せて
鞄本体に収納するとき、安心して収納できる特長があ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来のキャスター付きの鞄を示す斜視図
【図2】本発明者が先に開発した鞄の斜視図
【図3】図2に示す鞄が変形する状態を示す正面図
【図4】本発明の実施例にかかる鞄の斜視図
【図5】図4に示す鞄の垂直断面図
【図6】図4に示す鞄の一部断面側面図
【図7】図4に示す鞄の水平断面図
【図8】図7に示す補強枠の拡大断面図
【図9】ガイド筒を仕切りに連結する他の構造を示す水
平断面図
【図10】ガイド筒を鞄本体に連結する構造の具体例を
示す垂直断面図
【図11】本発明の他の実施例にかかる鞄の斜視図
【図12】図11に示す鞄の水平断面図
【符号の説明】
1…キャスター 2…脚 3…取手 3A…握り部 3
B…垂直ロッド 4…鞄本体 4A…底面 4
B…垂直面 4C…上面 5…車輪台 6…蓋 7A…補強枠 7B…硬板内張
7C…針金 8…軟質表面材 9…仕切り 9A…折曲片 9
B…溝 10…区画室 11…ガイド筒 12…リベット 13…チャック 14…チャック 15…ポケット 16…サドル 17…リベット 18…握り隙間 19…凹部 20…蝶番 21…角孔 22…固定具 22A…筒部 2
2B…鍔

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 開閉自在な鞄本体(4)と、鞄本体(4)底面
    (4A)の四隅に装着されて鞄本体(4)を垂直に自立する姿
    勢で移動させるキャスター(1)と、鞄本体(4)に装着され
    て上方に引出し自在な取手(3)とを備え、取手(3)は上端
    に握り部(3A)を有すると共に、握り部(3A)の両端に垂直
    ロッド(3B)を連結しており、この垂直ロッド(3B)は鞄本
    体(4)に固定されるガイド筒(11)に出入り自在に挿入さ
    れており、ガイド筒(11)を介して鞄本体(4)に装着され
    ており、さらに、この握り部(3A)は、鞄上面の中央ない
    しはほぼ中央に位置して、鞄本体(4)上面(4C)の長手方
    向に向く姿勢として、鞄本体(4)に装着されてなる鞄に
    おいて、 鞄本体(4)の内部が、鞄本体(4)に固定された仕切り(9)
    で両面の区画室(10)に分割されると共に、この仕切り
    (9)は、鞄本体(4)を補強して変形を防止するように外周
    縁の一部ないし全体を鞄本体(4)に連結しており、 さらに、鞄本体(4)は、それぞれの区画室(10)を別々に
    開閉できる蓋(6)を両面に有し、蓋(6)を開閉して、二つ
    の区画室(10)に別々に物を出し入れできるように構成さ
    れてなることを特徴とする鞄。
  2. 【請求項2】 仕切り(9)が硬質板で、この硬質板の表
    面にサドル(16)を介してガイド筒(11)が固定されてなる
    請求項1に記載される鞄。
  3. 【請求項3】 仕切り(9)が2枚の硬質板で、硬質板の
    間にガイド筒(11)が固定されてなる請求項1に記載され
    る鞄。
  4. 【請求項4】 鞄本体(4)が内面に補強枠(7A)を有し、
    この補強枠(7A)に、布地等のシート材である仕切り(9)
    が連結され、ガイド筒(11)が補強枠(7A)に連結されてな
    る請求項1に記載される鞄。
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