JPH10117780A - Hiv検出用プライマー及びプローブ - Google Patents

Hiv検出用プライマー及びプローブ

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JPH10117780A
JPH10117780A JP9309346A JP30934697A JPH10117780A JP H10117780 A JPH10117780 A JP H10117780A JP 9309346 A JP9309346 A JP 9309346A JP 30934697 A JP30934697 A JP 30934697A JP H10117780 A JPH10117780 A JP H10117780A
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hiv
sequence
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nucleic acid
primer
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JP9309346A
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Pia Dr Kasper
カスペル,ピア
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Boehringer Mannheim GmbH
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    • C12BIOCHEMISTRY; BEER; SPIRITS; WINE; VINEGAR; MICROBIOLOGY; ENZYMOLOGY; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING
    • C12QMEASURING OR TESTING PROCESSES INVOLVING ENZYMES, NUCLEIC ACIDS OR MICROORGANISMS; COMPOSITIONS OR TEST PAPERS THEREFOR; PROCESSES OF PREPARING SUCH COMPOSITIONS; CONDITION-RESPONSIVE CONTROL IN MICROBIOLOGICAL OR ENZYMOLOGICAL PROCESSES
    • C12Q1/00Measuring or testing processes involving enzymes, nucleic acids or microorganisms; Compositions therefor; Processes of preparing such compositions
    • C12Q1/70Measuring or testing processes involving enzymes, nucleic acids or microorganisms; Compositions therefor; Processes of preparing such compositions involving virus or bacteriophage
    • C12Q1/701Specific hybridization probes
    • C12Q1/702Specific hybridization probes for retroviruses
    • C12Q1/703Viruses associated with AIDS

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Abstract

(57)【要約】 【課題】従来可能であったより多くのHIV−1のサブ
タイプを検出できる試薬及び方法を提供すること。 【解決手段】HIV−1のgag遺伝子のヌクレオチド
位置900から3’末端までの範囲から選ばれる配列を
含むHIV−1特異的オリゴヌクレオチド、少なくとも
2個の異なる前記オリゴヌクレオチドを含むことを特徴
とするHIV−1核酸の増幅用プライマーセット、少な
くとも5つのサブタイプのHIV−1の核酸を検出及び
増幅することを特徴とする、プライマーセットを用いる
HIV−1核酸の特異的増幅方法並びに前記プライマー
セットを用いて増幅が行なわれることを特徴とする、H
IV−1の核酸配列の増幅及び増幅産物の検出によるH
IV−1の検出方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、オリゴヌクレオチ
ドに関する。より詳細には、HIV検出用プライマー及
びプローブ、さらにこれらのプライマー及びプローブを
用いるHIVの検出方法に関する。
【0002】
【従来の技術】ヒト免疫不全ウイルス(HIV)の検出
は、分析診断学上の最も偉大な挑戦の1つである。この
手法のために、HIV抗原若しくはHIVにより誘導さ
れる抗体の免疫学的検出、HIV固有の逆転写酵素等の
HIV固有の酵素又はHIV特異的核酸のいずれかに基
づく多くの方法がすでに利用可能である。原因剤及びそ
れに付随する核酸がヒトの体液に非常に低濃度で存在し
ているので、従って、検出方法の感度は、その利用可能
性に対して決定的な因子である。例えば、欧州特許EP
−B−0 200 362号明細書及び欧州特許EP−
B−0 201184号明細書に記載のポリメラーゼ連
鎖反応(PCR)は、HIVの直接検出に対して、現時
点で最も高感度の方法である。PCRを用いると、感染
者由来の血液試料から、疾患の経過及び治療のモニター
に関する重要な情報を得ることができる。HIV核酸の
部分増幅に依らない検出方法又はHIV核酸が検出され
るプローブとのハイブリダイゼーションのみを含む検出
方法は、PCRほど感度がよくない。
【0003】HIV−1の発見以来、異なる起源を有す
るHIV−1の核酸配列が互いに異なることが決定され
た。異なる型のHIV−1を、通常サブタイプと称す
る。現時点で、少なくとも9個のサブタイプが知られ、
サブタイプA〜H及びOと同定されている(例えば、Hu
man Retroviruses and AIDS, Los Alamos Natl. Labora
tory, Los Alamos, New Mexico, 1994; G. Myersら編、
I-A-1)。これまでに記載された方法は、5個以上のこれ
らのサブタイプを検出できず、特に他のサブタイプとと
もに存在するサブタイプA及びGが検出できない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明は、前
記従来技術に鑑みてなされたものであり、本発明の目的
は、従来可能であったより多くのHIV−1のサブタイ
プを検出できる試薬及び方法を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明の要旨
は、(1) HIV−1のgag遺伝子のヌクレオチド
位置900から3’末端までの範囲から選ばれる配列を
含むHIV−1特異的オリゴヌクレオチド、(2) 該
配列が、HIV−1サブタイプBのgag遺伝子のヌク
レオチド位置900から3’末端までの範囲から選ばれ
ることを特徴とする前記(1)記載のオリゴヌクレオチ
ド、(3) 該配列が、配列番号:1の10を越える連
続した塩基の塩基配列と80%を越えるホモロジー又は
80%を越える相補性を有することを特徴とする前記
(1)又は(2)記載のオリゴヌクレオチド、(4)
非HIV特異的標識をさらに含むことを特徴とする前記
(1)〜(3)いずれか記載のオリゴヌクレオチド、
(5) 前記(1)〜(3)いずれか記載の少なくとも
2個の異なるオリゴヌクレオチドを含むことを特徴とす
る、HIV−1核酸の増幅用プライマーセット、(6)
少なくとも5つのサブタイプのHIV−1の核酸を検
出及び増幅することを特徴とする、プライマーセットを
用いるHIV−1核酸の特異的増幅方法、(7) 前記
(5)記載のセットをプライマーセットとして用いるこ
とを特徴とする、前記(6)記載の特異的増幅方法、
(8) 前記(5)記載のプライマーセットを用いて増
幅が行なわれることを特徴とする、HIV−1の核酸配
列の増幅及び増幅産物の検出によるHIV−1の検出方
法、(9) 前記(4)記載のオリゴヌクレオチドを核
酸プローブとして用いて、検出が行なわれることを特徴
とする、前記(8)記載の検出方法、に関する。
【0006】
【発明の実施の形態】本発明の主題は、配列が、HIV
−1のgag遺伝子のヌクレオチド位置900から3’
末端までの領域から選ばれることを特徴とするHIV−
1特異的オリゴヌクレオチドである。
【0007】オリゴヌクレオチドとは、一定の間隔で主
として同一のモノマーユニットからなるバックボーン上
に塩基配列を有する分子であると解される。該塩基は、
該オリゴヌクレオチドの塩基と相補的な塩基配列を有す
る核酸との結合に加わることができるように、該バック
ボーン上で配置される。最も通常のオリゴヌクレオチド
は、糖リン酸ユニットのバックボーンを有する。2’ユ
ニットでヒドロキシル基を有しないオリゴデオキシリボ
ヌクレオチドと、この位置でヒドロキシル基を有するオ
リゴリボヌクレオチドとの識別がなされる。しかしなが
ら、オリゴリボヌクレオチドは、ヒドロキシル基の水素
原子がアリル基等の有機基で置換している化合物も含
む。この性質の化合物は、当業者にとって全く公知であ
る。最近、通常のオリゴヌクレオチドの糖リン酸バック
ボーンがペプチドバックボーンに置換されている分子も
記載されている。この性質の化合物の特に好ましい群
は、国際公開第92/20702号パンフレットに記載
され、PNAと称される。これらの化合物及びオリゴヌ
クレオチドの両方とも、相補的な塩基と水素結合化合物
を形成可能な塩基をバックボーン上に有する。これらの
塩基は、天然の塩基A、G、C、T及びU並びにデアザ
G等の人工塩基を含む。
【0008】本発明のオリゴヌクレオチドは、10〜1
00塩基長が好ましい。これらの塩基の少なくとも10
〜30塩基の連続した塩基のホモロジー又は相補性は、
前記ヌクレオチドの位置の領域とは80%、好ましくは
90%、特に好ましくは100%である。利用できるな
らば、残りの塩基(配列の1つの末端又は両末端等)
は、通常HIV−1に対するハイブリダイゼーションが
起こり得ないような、試験対象の試料中に含まれるHI
V−1又は他の核酸と類似しない配列を有することがで
きる。本発明のオリゴヌクレオチドのHIV−1特異的
領域は、13〜25ヌクレオチド長であることが特に好
ましい。
【0009】第1の配列の連続した塩基が、第2のヌク
レオチド配列の連続した塩基のWatson−Cric
k則に従うならば、第1の配列は、本発明によれば第2
のヌクレオチド配列と100%相補的であると記載され
る。しかしながら、置換対象の塩基と相補的な塩基との
相互作用と類似の特異的相互作用を有する塩基、特に人
工塩基を天然の塩基の代わりに用いた場合、置換が可能
である。本発明において解されるところの第2の配列と
のホモロジーとは、同じ長さの連続した塩基の第2のヌ
クレオチド配列と全く同様に、連続した塩基を有する第
3の核酸に相補的な塩基の連続した元の配列をいう。
【0010】HIV−1の核酸とは、HIVウイルスに
属するウイルスのゲノムRNAをいう。現時点で、HI
V−1のサブタイプA〜H及びO間の識別がなされてい
る。これらの核酸の相補性を有するものを、相補的配列
という。
【0011】プライマーとは、モノデオキシリボヌクレ
オシド三リン酸及びマトリックスとして用いる核酸を使
用するDNAポリメラーゼで伸長できるオリゴヌクレオ
チドをいう。このプライマーは、マトリックスとハイブ
リダイズするときに、マトリックス核酸の5’末端に面
する末端に3’−ヒドロキシル基を有することが好まし
い。
【0012】プライマーセットとは、少なくとも2つの
型のプライマーの組み合わせ又は混合物をいい、第2の
プライマーが第1のプライマーの伸長可能な末端の3’
方向に位置する伸長産物の領域で、この伸長産物とハイ
ブリダイズでき、かつ、第2のプライマーの伸長可能な
末端が、第1のプライマーの伸長産物の5’方向に位置
するような方法で、伸長産物が生成される間、その第1
のプライマーが、マトリックス核酸を用いて伸長可能で
ある。ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)を行なうために
好適な、この定義に合致するプライマーは、欧州特許E
P−B−0 201 184号明細書に記載されてい
る。
【0013】核酸の増幅とは、核酸又はこれらの核酸の
サブ領域の増幅をいう。例えば、適当なプライマー配列
を選択し、PCRを用いることにより、100〜300
塩基長の一部の核酸を増幅できることが好ましい。
【0014】増幅という用語は、RNAからDNAへの
転写をも意味する。
【0015】HIV−1のgag遺伝子とは、例えば、
p24(カプシド蛋白質)、p17(マトリックス蛋白
質)及びp6をコードする遺伝子をいう。この遺伝子
は、保存領域及び相対的に可変な配列領域を含む。本発
明の中核は、この遺伝子のヌクレオチド位置900から
3’末端までの範囲内の連続した塩基配列と相補的な又
はホモロジーを有するいずれかの配列の使用である。H
IV−1、サブタイプB、HIV−RF株のgag遺伝
子のヌクレオチド位置900から3’末端までの領域
(配列番号:1、Human Retroviruses and AIDS 1994,
I-A-1, Los AlamosNational Laboratory, Los Alamos,
New Mexico 87545, USA, 編者 G. Myers ら) が、特に
好ましい。
【0016】HIV−1特異性とは、HIV−1を除く
付属ヌクレオチド配列が、通常、HIV−1の存在を試
験する試料に含まれる核酸には存在しないという特性を
いう。付属ヌクレオチド配列は、完全にユニークである
こと、すなわち、他の試料には全く見出されないことが
特に好ましい。特異的増幅又は特異的検出とは、HIV
−1のみが増幅又は検出されるが、該試料中に存在して
もよい他の生物又は核酸が検出されない方法をいう。し
かしながら、本発明において解されるところの配列のH
IV−1特異性とは、該配列が、HIV−1の少なくと
も5つのサブタイプを同定し、増幅し、かつ検出する程
度に非特異的であることも意味する。
【0017】本発明のオリゴヌクレオチドは、記載され
た位置の範囲内で特異的な好ましい方法を使用して同定
することができる。本発明の方法は、HIV−1のサブ
タイプのある1つの株、好ましくはサブタイプBの株、
特に好ましくはRF株由来の付属配列に基づくものであ
る。本発明の方法において、GC含有量が50〜60%
の20〜30塩基長の部分配列、3’末端の非自己相補
性及び3’末端のCGランがないこと又はパリンドロー
ムを、該配列においてコンピュータープログラムを用い
て検索することが好ましい。例えば、前述の「Human Re
troviruses andAIDS 」、1994年のテキストを使用し
て、該株のこの配列に属するサブタイプのコンセンサス
配列を決定する。コンセンサス配列とは、所定の位置の
すべての株で最も優勢な塩基を含む配列である。残りの
サブタイプ、好ましくはサブタイプA及びCないしHの
同じ位置のコンセンサス配列と2個以下のミスマッチを
有するコンセンサス配列のみを、さらに処理した。これ
らの配列がそれらの3’末端で1つの株とミスマッチを
有するならば、これらのヌクレオチド(該末端から1〜
2ヌクレオチド離れたもの)は、これらの配列には含ま
れない。
【0018】プライマー配列の選択において、かかる方
法で見出されたオリゴヌクレオチド配列を、プライマー
の5’末端が互いに150〜400塩基離れた位置にな
るような方法で、それぞれが異なる配列を有する2個の
プライマーセットに組み合わせる。
【0019】特に好ましいプライマーセットは、別のH
IV−1特異的配列がこの範囲内に位置するものであ
る。この配列は、増幅産物の検出用プローブとして使用
できることが最も好ましい。
【0020】本発明の方法を用いて、以下の配列が特に
好ましいオリゴヌクレオチドであることがわかった: GAG1037: TGATGACAGC ATGTCAGGGA GTGG 配列番号:2 GAG1228: TCCACATTTC CAACACCCCT TTTT 配列番号:3 GAG1177: TTCAATTGTG GCAAAGAAGG G 配列番号:4 GAG1075: AAAGCAAGAA TTTTGGCTGA AG 配列番号:5。
【0021】GAG1037/1228の組み合わせ
が、プライマー対として特に好ましいことがわかった。
オリゴヌクレオチドプローブのうちで、GAG1177
が特に好ましいことがわかった。
【0022】PCR法を記載している欧州特許EP−B
−0 200 362号明細書及び欧州特許EP−B−
0 201 184号明細書、PNA分子を記載してい
る国際公開第92/20702号パンフレット並びにN
ASBA法を記載している欧州特許出願EP−A−0
329 822号明細書は、その全体が参照により本明
細書に合体される。
【0023】また、本発明のオリゴヌクレオチドを使用
するためには、配列番号:1の10個の連続した塩基断
片と80%を越える相補性又は80%を越えるホモロジ
ーを有する配列から得られる、PCR法又はNASBA
法のいずれかに利用されるとき、HIV−1の5つのサ
ブタイプを認識可能なオリゴヌクレオチドが期待され
る。かかる配列は、配列番号:1の10個の塩基断片と
少なくとも90〜100%の相補性又はホモロジーを有
することがより好ましい。本発明のかかる配列は、50
〜60%のGC含有量、該配列の3’末端において自己
相補性及びCGランがないこと、該配列内にいかなるパ
リンドロームもないこと、並びに10個の連続した配列
とHIV−1のサブタイプA〜C及びHの同じ位置の対
応するコンセンサス配列との間の2個を越えないミスマ
ッチを含め、前記列挙した特性をも有するものである。
【0024】本発明によりHIV−1を検出する対象の
「生物学的試料」は、例えば、血清、精液、粘液又はそ
の他の体からの排出物が挙げられる。HIV−1特異性
とは、例えば、組織、他のウイルス、核酸又はHIV−
1試験に用いられるかかる試料に見出される可能性のあ
る混入物を検出から除外することを意味する。
【0025】配列番号:2〜5の単独又は組み合わせの
いずれかを用いてPCR法又はNASBA法により同定
されるものと同一のHIV−1のサブタイプを同定する
のに十分なホモロジーであって、配列番号:2〜5のい
ずれかと90〜100%のホモロジーを有するオリゴヌ
クレオチドホモログも、本発明に属するものである。例
えば、得られたホモログ又はホモログ対が少なくとも5
つのサブタイプの同定をいまだ可能にする限り、前記4
つのオリゴヌクレオチドのいずれか1つ又は対の配列内
の1塩基置換が挙げられる。
【0026】さらに、HIV−1検出用キットは、本発
明のプライマー及びPCRを行なうための個別包装され
た試薬からなる。かかるキットは、標識オリゴヌクレオ
チドが、該プライマーにより増幅される領域内のHIV
−1を検出する、HIV−1非特異的標識を有する少な
くとも1つの標識オリゴヌクレオチドを含むことが好ま
しい。キットのプライマーは、配列番号:2、配列番
号:3、配列番号:4及び配列番号:5からなる群より
選ばれてもよく、配列番号:2及び配列番号:3から選
ばれることが好ましい。好ましいキットにおいて、標識
オリゴヌクレオチドは、配列番号:4からなる。
【0027】本発明のオリゴヌクレオチドは、ホスホロ
アミダイトを用いる固相合成等の公知の方法を用いて製
造することができる。好適な自動合成装置が、この手法
を行なうために利用できる。
【0028】本発明のオリゴヌクレオチドは、プライマ
ー又はプローブとして使用可能である。プローブとして
用いた場合、オリゴヌクレオチドが、HIV特異的配列
に付加した非HIV特異的標識を含むことが好ましい。
該標識は、非HIV特異的核酸配列、蛍光基(フルオレ
ッセンイソチオシアネートを用いる公知の方法で挿入可
能なもの)若しくは欧州特許出願EP−A−0 324
474号明細書に記載のジゴキシゲニン等の検出可能
な分子又は(例えば、オリゴヌクレオチドがストレプト
アビジン被覆表面に結合できるような)ビオチン等の固
定可能な分子等、いかなるタイプの区別を生じる標識で
あってもよい。
【0029】従って、本発明の主題は、前記定義による
少なくとも2個の異なるオリゴヌクレオチドを含むこと
を特徴とするHIV核酸の増幅用プライマーセットでも
ある。これらのプライマーセットは、ポリメラーゼ連鎖
反応又は欧州特許出願EP−A−0 329 822号
明細書に記載のNASBAを用いる増幅手段で使用でき
ることが好ましい。熟練者であれば、これらの方法の基
本的原理に精通している。
【0030】また、本発明の主題は、少なくとも5つの
サブタイプのHIV−1の核酸を検出・増幅するプライ
マーセットを用いるHIV−1核酸の特異的増幅方法で
ある。サブタイプBが検出対象のサブタイプの1つであ
ることが特に好ましく、特にサブタイプA、C、D、
E、F及びGの1以上と組み合わせることが特に好まし
い。
【0031】さらに、本発明の主題は、HIV−1核酸
配列の増幅及び増幅産物の検出を使用し、そうすること
により、前記タイプのプライマーセットで増幅が行なわ
れるHIV−1の検出方法である。前記オリゴヌクレオ
チドの定義に適合し、増幅産物中のプライマーハイブリ
ダイゼーション部位内に結合する核酸プローブを用い
て、生成した増幅産物を検出する検出手段が特に好まし
い。
【0032】本発明の有利な点は、本発明が以前に可能
であったよりも多くのHIV−1のサブタイプを検出す
るために用いることができることである。
【0033】
【実施例】以下、実施例により本発明をさらに詳しく説
明するが、本発明はこれらの実施例によりなんら限定さ
れるものではない。
【0034】実施例1 A.試料の調製 用いた血液試料を、QIAamp HCV Kit(Qi
agen カタログ番号29504 ) で前処理してRNAを単離
した。
【0035】B.逆転写 得られた10μlの溶液を、Perkin Elmer
9600サーマルサイクラーで、PCRチューブ中、
10μlのRT混合液(以下の組成)で処理した(42
℃で30分、94℃で5分、冷却して4℃で保存):
【0036】
【表1】
【0037】 説明: dNTP混合物: PCRヌクレオチド混合物(ベーリンガーマンハイムGmbH 、カタログ番号1581295)、 Rnasin: RNアーゼ阻害剤(ベーリンガーマンハイムGmbH、カタロ グ番号1277081)、 M.MuLV−RT,RT緩衝液: 逆転写酵素(ベーリンガーマンハイムGmbH 、カタログ番号1062603)、 DEPC: 滅菌、再蒸留水、 ヘキサマー: すべての可能な配列を有するヘキサデオキシリボヌクレオ チド混合物(ランダムヘキサマー、ベーリンガーマンハイ ムGmbH、カタログ番号1277081)。
【0038】C.PCR 80μlのPCR混合液を、20μlのRT由来の混合
液に添加した:
【0039】
【表2】
【0040】 説明: 10xPCR,DIG−dNTPs: PCR Dig Labelling Mix(ベーリンガーマンハイムGmbH、 カタログ番号1585550)、 5’プライマー: 配列番号:2等、 3’プライマー: 配列番号:3等、 Taq DNAポリメラーゼ: (ベーリンガーマンハイムGmbH、カタログ番号 1146165)。
【0041】該混合液を、Perkin Elmer
サーマルサイクラー(PE9600)で、以下のように
処理した:
【0042】増幅産物は、4℃で保存可能であり、長期
間に対しては、−20℃で保存できる。
【0043】D.検出 ES300(ベーリンガーマンハイムGmbH)でEnzy
mun DNA Detection Test(ベー
リンガーマンハイムGmbH、カタログ番号144777
7)を用いて、増幅産物を検出した。
【0044】本方法において、例えば、配列番号:4又
は配列番号:5等の、その配列が増幅領域内に位置し、
ビオチン−アミダイトリンク(ABI、カタログ番号4
01396)を用いてビオチン化したオリゴヌクレオチ
ドを、捕捉プローブとして使用した。ハイブリッドをス
トレプトアビジンチューブ(ベーリンガーマンハイムGm
bH)に結合させ、抗DIG抗体で検出した。この工程に
対しては、PCR産物を、変性溶液で1:10の比に希
釈した。捕捉プローブの濃度は、75ng/mlのハイ
ブリダイゼーション緩衝液であった。その他の手法は、
パッケージ内の説明書に従って行なった。
【0045】
【発明の効果】本発明により、従来可能であったより多
くのHIV−1のサブタイプを検出できるオリゴヌクレ
オチドを含むHIV検出用プライマー及びプローブ、並
びにこれらのプライマー及びプローブを用いるHIVの
検出方法が提供される。本発明により、HIV−1の検
出の信頼度が改良される。
【0046】
【配列表】
配列番号:1 配列の長さ:488 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:RNA(genomic) 配列 CAAAAACCAA GAGCCGAGCA AGCCACAGGA GAAAAAAGGA GACAGAAACC CCGGCCAAAA 60 GCGAACCCAG AGAAAACAAA AAGCAGGGAC CAGCAGCACA CAGAAGAAAG AGACAGCAGC 120 AGGGAGAGGG GGACCCAGCC AAAAGCAAGA AGGCGAAGCA AGAGCCAAGA ACAAACAGCA 180 CCAAAGCGCA GAAAGGAAAG GGACCAAAGA AAAAGAAGGC AACGGGCAAA GAGGGCACAA 240 GCCAAAAAGC AGGGCCCCAG GAAAAAGGGC GGGAAAGGGA AAGGAAGGAC ACCAAAGAAA 300 GAGCACAAGA GGGACGACAG GCAAAGGGAA AACGGCCCCC ACAAGGGAAG GCCAGGGAAC 360 CCAGAGCAGA CCAGAGCCAA CAGCCCCACC AGAAGAGAGC CAGGGGGGAA GAGACAACCC 420 CCCAGAAGCA GGAGAAGAAG ACAAGGAACG ACCAGCCCCC AAACACCGGC AACGACCCAC 480 GCACAGAA 488
【0047】配列番号:2 配列の長さ:24 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:他の核酸(オリゴヌクレオチド) 配列 TGATGACAGC ATGTCAGGGA GTGG 24
【0048】配列番号:3 配列の長さ:24 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:他の核酸(オリゴヌクレオチド) 配列 TCCACATTTC CAACACCCCT TTTT 24
【0049】配列番号:4 配列の長さ:21 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:他の核酸(オリゴヌクレオチド) 配列 TTCAATTGTG GCAAAGAAGG G 21
【0050】配列番号:5 配列の長さ:22 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:他の核酸(オリゴヌクレオチド) 配列 AAAGCAAGAA TTTTGGCTGA AG 22

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 HIV−1のgag遺伝子のヌクレオチ
    ド位置900から3’末端までの範囲から選ばれる配列
    を含むHIV−1特異的オリゴヌクレオチド。
  2. 【請求項2】 該配列が、HIV−1サブタイプBのg
    ag遺伝子のヌクレオチド位置900から3’末端まで
    の範囲から選ばれることを特徴とする請求項1記載のオ
    リゴヌクレオチド。
  3. 【請求項3】 該配列が、配列番号:1の10を越える
    連続した塩基の塩基配列と80%を越えるホモロジー又
    は80%を越える相補性を有することを特徴とする請求
    項1又は2記載のオリゴヌクレオチド。
  4. 【請求項4】 非HIV特異的標識をさらに含むことを
    特徴とする請求項1〜3いずれか記載のオリゴヌクレオ
    チド。
  5. 【請求項5】 請求項1〜3いずれか記載の少なくとも
    2個の異なるオリゴヌクレオチドを含むことを特徴とす
    る、HIV−1核酸の増幅用プライマーセット。
  6. 【請求項6】 少なくとも5つのサブタイプのHIV−
    1の核酸を検出及び増幅することを特徴とする、プライ
    マーセットを用いるHIV−1核酸の特異的増幅方法。
  7. 【請求項7】 請求項5記載のセットをプライマーセッ
    トとして用いることを特徴とする、請求項6記載の特異
    的増幅方法。
  8. 【請求項8】 請求項5記載のプライマーセットを用い
    て増幅が行なわれることを特徴とする、HIV−1の核
    酸配列の増幅及び増幅産物の検出によるHIV−1の検
    出方法。
  9. 【請求項9】 請求項4記載のオリゴヌクレオチドを核
    酸プローブとして用いて、検出が行なわれることを特徴
    とする、請求項8記載の検出方法。
JP9309346A 1996-10-24 1997-10-22 Hiv検出用プライマー及びプローブ Withdrawn JPH10117780A (ja)

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