JPH10115623A - 分注装置及びその制御方法 - Google Patents

分注装置及びその制御方法

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JPH10115623A
JPH10115623A JP27122196A JP27122196A JPH10115623A JP H10115623 A JPH10115623 A JP H10115623A JP 27122196 A JP27122196 A JP 27122196A JP 27122196 A JP27122196 A JP 27122196A JP H10115623 A JPH10115623 A JP H10115623A
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JP
Japan
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nozzle
liquid
pipe
air
dispensing
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Application number
JP27122196A
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English (en)
Inventor
Hideaki Kubotani
英明 窪谷
Tomoyuki Yoshimura
共之 吉村
Hiroyuki Suzuki
浩之 鈴木
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Hitachi Ltd
Original Assignee
Aloka Co Ltd
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Publication date
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Publication of JPH10115623A publication Critical patent/JPH10115623A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 分注装置の配管の内壁に気泡が付着し、分注
精度が低下する。 【解決手段】 ノズル2及び配管20に注入された洗浄
液を洗浄液タンク30にいったん、戻す。つまり、切り
替え弁22をノズル2側に切り替えて、シリンジポンプ
26の吸引動作を行い、切り替え弁22を洗浄液タンク
30側に切り替えて、シリンジポンプ26の吐出動作を
行う。これにより、配管20内には空気が吸引され、壁
面の気泡はその空気に取り込まれて消滅する。しかる
後、今度は逆の手順で、洗浄タンク30から配管20に
洗浄液を再注入する。これにより、配管20の内壁面か
ら気泡が除去された状態で、配管20に洗浄液が充填さ
れる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、分注装置及びその
制御方法に関し、特にノズルへの圧力伝達媒体として液
体を用いた分注装置の分注精度の向上に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、検体検査では、試験管内の検体や
試薬などの液体試料をノズルに吸引し、この液体試料を
別の検査用試験管に吐出するといった分注作業が行われ
る。この際、ノズルと分注ポンプをチューブなどの配管
系でつないだ分注装置が用いられる。この分注装置で
は、分注ポンプによって生じる圧力の変動を、配管を介
してノズルに伝達し、これを吸引・吐出力として、ノズ
ル先端の開口部から液体試料の吸引・吐出が行われる。
従来の分注装置の一種として、ノズルと分注ポンプの間
での圧力伝達の媒体に液体を用いるものがある。すなわ
ち、この従来装置では、配管に圧力伝達用の液体(以
下、配管液と呼ぶ。)が注入され、分注ポンプに吸引力
が発生すると、配管液が分注ポンプの方へ移動し、その
結果、ノズルの先端から液体試料が吸引され、逆に分注
ポンプに吐出力が発生すると、配管液がノズルの方へ移
動して、液体試料が吐出される。ここで、圧力伝達を液
体で行うことの利点の一つは、配管液をノズルから吐出
させてノズルの洗浄を行うことができることにある。な
お、この従来装置では、一般に、ノズル内で、配管液と
吸引した試料の間に空気層が形成される。この空気層
は、配管液と液体試料が混合するのを防止する機能を有
し、例えば、ノズル先端まで配管液を充填した状態か
ら、液体試料の吸引前にあらかじめ空気等をノズル内に
吸引することにより形成される。
【0003】上記、配管液により圧力を伝達する分注装
置においては、その配管液に気泡が混入すると、その
分、圧力伝達特性が変動したりすることにより、分注精
度に悪影響を与えるおそれがある。そこで、従来は、ノ
ズル洗浄時などにおいて、配管液をノズルから吐出させ
ると同時に、配管液中の気泡を排出・除去することが行
われていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、この方法で
は、比較的体積の大きい気泡や、配管液中に浮遊する気
泡は、配管液とともに流れ、除去されるが、配管の内壁
面に付着した体積の小さな気泡群は除去されにくい。そ
のため、分注精度が低下するという問題がある。
【0005】本発明は上記問題点を解消するためになさ
れたもので、配管の内壁面に付着した気泡を除去し、分
注精度が向上した分注装置を提供することを目的とす
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明に係る分注装置の
制御方法は、分注ポンプの吸引動作により配管内の配管
液を後退させて、前記配管の所望の気泡除去対象範囲に
空気を吸引し、その後、前記分注ポンプの吐出動作によ
り前記気泡除去対象範囲に前記配管液を再注入すること
を特徴とする。
【0007】本発明によれば、配管の内壁面に配管液内
の気泡が付着した気泡除去対象範囲に、分注ポンプの吸
引動作により空気が吸引される。すなわち、気泡除去対
象範囲からノズル先端までの管内に空気が充填される。
これにより、空気が充填された管内壁の気泡は消滅す
る。しかる後、分注ポンプの吐出動作によって配管液を
気泡除去対象範囲に戻すことにより、配管及びノズルの
配管液が満たされる部分の内壁面から気泡が解消され
る。以上の制御を分注動作に先だって行うことにより、
分注動作が、配管等の内壁面に付着する気泡がない状態
で行われる。
【0008】本発明に係る分注装置は、ノズルの先端開
口を空中に配置し、分注ポンプを吸引動作させて、配管
の所望の気泡除去対象範囲に空気を充填する吸気制御手
段と、前記分注ポンプを吐出動作させて、空気が充填さ
れた前記気泡除去対象範囲に配管液を再注入させる液注
入制御手段とを有することを特徴とする。
【0009】本発明によれば、吸気制御手段は、例えば
配管液を吐出してノズルの内壁を洗浄した後、ノズルの
先端開口を空気中に移動、または空気中に保持し、分注
ポンプを吸引動作させる。これにより、ノズルの先端開
口から空気が吸い込まれ、ノズル先端から気泡除去対象
範囲まで空気が充填され、この領域の内壁面に付着され
た気泡が消滅する。液注入制御手段は、分注ポンプを吐
出動作させ、気泡が消滅した配管及びノズルに配管液を
再注入する。これにより、配管液が満たされる部分の内
壁面に、気泡の付着しない状態が実現され、分注動作は
この状態から行われる。
【0010】
【発明の実施の形態】
[実施形態1]以下、本発明の実施形態の分注装置につ
いて図面を参照し説明する。
【0011】図1は、本実施形態の分注装置の構成を示
す模式図である。この装置は、図示しない基台上に備え
られ、基台上の載置された分注元の試験管からノズルに
液体試料を吸引し、このノズルを分注先の試験管に移動
して試料を吐出する。
【0012】図1において、ノズル2は、例えば、ステ
ンレス製のノンディスポーザブルタイプノズルである。
ノズル2は、液体試料に挿入される開口3を先端に有し
た先端部4と、吸引された液体試料6を保持できる試料
保持部8とが円錐形のテーパ部10でつながれた形状を
有する。例えば、先端部4の内径は約0.5mm、長さ
は約6mmであり、試料保持部8は、内径約2mmであ
る。ノズル2内には、分注用の試料を数百μlまで吸引
することができる。ノズル2は、ノズル移動機構12に
よって3次元的に移動でき、試料吸引位置や試料吐出位
置、ノズル洗浄位置へと移動する。また、ノズル2は、
配管20によって、三方弁である切り替え弁22と連通
されている。配管20は、例えばポリマー製のチューブ
であり、その内径は、例えば、約2mmである。
【0013】切り替え弁22は、さらに、配管24によ
って分注ポンプであるシリンジポンプ26と連通され、
また、配管28によって洗浄液タンク30と連通されて
いる。配管24および配管28は、ともに例えば、ポリ
マー製であって、例えば、内径約2mmである。切り替
え弁22は、内蔵された弁モータ32により駆動されて
切替え動作し、シリンジポンプ26をノズル2と洗浄液
タンク30のいずれかに連通させる。
【0014】シリンジポンプ26は円筒形のシリンジ3
4を有し、このシリンジ34にピストン36が内挿さ
れ、シリンジ34とピストン36によりシリンジ室38
が形成されている。そして、シリンジ34は、端面の開
口部40にて前述の配管24と接続されている。ピスト
ン36は、ピストン棒41を介してポンプモータ42か
ら駆動力を受け、シリンジ34内で往復する。シリンジ
室38には、後述するように洗浄液が注入される。ピス
トン36が開口部40の方向に移動すると洗浄液が開口
部40から押し出され、また、ピストン36が開口部4
0と反対方向に移動すると洗浄液が吸い込まれる。以
下、前者のピストンの移動を押出し移動といい、後者の
ピストンの移動を引込み移動という。
【0015】洗浄液タンク30には、洗浄液が貯められ
ている。この洗浄液は、切り替え弁22の切替え動作
と、シリンジポンプ26の駆動によって、分注装置全体
へ供給される配管液である。
【0016】図2は、ノズル2、切り替え弁22、シリ
ンジポンプ26を駆動するための制御システムの構成を
示すブロック図である。同図において、制御部50は、
主としてコンピュータからなり、入力部52から制御部
50へ、分注量や、分注処理数、試験管の配置などの設
定条件が入力される。また、制御部50は、試験管内の
試料の液面位置を検出する液面検出器54と接続されて
いる。制御部50は、入力された設定条件に従った制御
信号を、ノズル移動機構駆動回路56、弁モータ駆動回
路58及びポンプモータ駆動回路60へ出力する。これ
ら各駆動回路は、それぞれ、ノズル移動機構12、弁モ
ータ32及びポンプモータ42に駆動信号を送りこれら
を駆動させる。
【0017】次に、この分注装置の動作のうち吸引、吐
出及び洗浄の各動作を説明する。図3は、主要な過程に
おけるノズル2内の状態を示す模式的な断面図である。
【0018】まず、ノズル2の先端まで洗浄液が満たさ
れている状態から、液体試料の吸引動作を説明する。ノ
ズル2は、ノズル移動機構12によって分注元の試験管
の上方に移動される。また、切り替え弁22は、ノズル
2とシリンジポンプ26を連通するように切り替えられ
る。まず、ノズル先端の開口3が試験管内の液体試料に
挿入されない状態で、ピストン36を引き込み移動し、
それに伴うシリンジ室38の容積の拡大により洗浄液を
ノズル2からシリンジポンプ26の方へわずかに移動さ
せる。この洗浄液の移動によって、開口3からノズル2
内に空気70が吸引される(図3(a))。空気の吸引
量は、例えば、30μl程度の微小量である。
【0019】次に、ノズル2が下方に移動され、液体試
料に挿入される。この時、図2の液面検出器54は、試
料の液面位置を検出して制御部50に入力する。制御部
50は、液面の位置に基づいてノズル移動機構12を制
御し、ノズル2が液面から約1〜2mm程度の深さまで
挿入されると、ノズル2の下降を停止させる。
【0020】この状態で、ピストン36をさらに引込み
移動し、ノズル2内に液体試料72を吸引する。この吸
引量は、分注量より多めに設定される。これは、吐出時
に試料が内壁に残るなどの要因により、必要な分注量が
得られないことを避けるためである。
【0021】吸引終了後、ノズル2が試験管から引き上
げられる。図3(b)は、吸引終了後の状態を示してい
る。試料吸引前に吸引された空気が、洗浄液と試料との
間に空気層74を形成している。この空気層74は、洗
浄液76と液体試料72が混ざりあわないようにする働
きをする。空気層74の体積は十分に小さいので、シリ
ンジポンプ26に吐出力が発生したときに、この吐出力
の液体試料72への伝達は速く、よって、ピストン移動
に対する試料吐出の応答性が高い。
【0022】次に、ノズル2に吸引した試料を分注先の
試験管に吐出する吐出動作を説明する。ノズル移動機構
12が、ノズル2を分注先の試験管へ移動し、さらに試
験管の中へノズル2の先端部分を挿入し、開口3が空中
にある状態でノズル2を保持する。そして、シリンジポ
ンプ26のピストン36が、ポンプモータ42により駆
動されて押出し移動する。この押出し移動により洗浄液
76がノズル2の方へ移動し、液体試料72がノズル口
9から試験管内へ吐出される。吐出量は例えば、3μl
程度である。
【0023】続いて、洗浄動作を説明する。図3(c)
は、試料の吐出が終了した状態を示しており、ノズル2
内には、余剰分の試料78が存在する。ノズル移動機構
12は、洗浄槽が設けられた洗浄位置へノズル2を移動
する。そして、シリンジポンプ26のピストン36を押
出し移動し、数百μlの洗浄液76を洗浄槽へ吐出す
る。この際、同時にノズル2の外側にも洗浄液をかけ
る。これにより、ノズル2の内外面が洗浄される。
【0024】洗浄終了後、適宜、洗浄液がシリンジポン
プ26に補充される。この補充では、切り替え弁22が
切替え動作して、シリンジポンプ26と洗浄液タンク3
0を連通する。そして、ピストン36が引込み移動され
ることにより、洗浄液タンク30の洗浄液がシリンジポ
ンプ26へ移動する。
【0025】さて、以上が、分注の基本的な動作であ
る。この動作を行ううちに、何らかの原因でノズル内や
配管内の洗浄液中に気泡が生じることがある。気泡が生
じる原因としては、洗浄液中に溶け込んでいる空気が、
吸引動作などにおける圧力低下により気泡となるといっ
たことが考えられる。この気泡のうち洗浄液中に浮遊し
ている気泡は、上記洗浄動作により、洗浄液とともに排
出することができる。しかし、ノズル2や配管20の内
壁面に付着した気泡、特に小さな気泡は、洗浄動作では
流れにくく、除去しにくい。そのため、吸引・吐出動作
を繰り返すうちに次第に壁面の気泡の数や大きさが増大
することが起こり得る。上述したように、吐出量は非常
に微量であり、分注処理には精度が要求されるので、こ
の壁面の気泡は分注精度の劣化の原因ともなりうる。そ
こで、本装置では、上記基本的な動作とは別に、ノズル
2と配管20の内壁面に付着した気泡を除去するエア抜
きの動作モードを備えている。以下、本装置の特徴であ
る、このエア抜き動作モードを説明する。
【0026】図4は、エア抜き動作のフローチャートで
ある。以下、簡単のため、ノズル2と配管20とを合わ
せて、ノズル配管系と呼ぶ。初めに切り替え弁22がノ
ズル2とシリンジポンプ26を連通するように切り替え
られ(処理100)、またノズル2が洗浄位置に配置さ
れる(処理102)。ただし、エア抜き動作は、一般に
は分注動作の合間、つまり洗浄動作に続けて行うので、
この場合、処理100、102の動作は、改めて行われ
ない。しかし、例えば、分注処理の最初や障害時など、
ノズル2が洗浄位置にあるかどうかや、切り替え弁22
がノズル側に切り替わっているかどうかは保証されない
場合も考えられ、このような場合にエア抜き動作を指示
する場合もあり得る。本装置では、このような場合にお
いても、動作の確実を期すため、処理100、102を
設けている。
【0027】次に、ピストン36を上に移動し、シリン
ジ34内の洗浄液を吐出させる(処理104)。エア抜
き動作の最初の処理104は、切り替え弁22がノズル
側に切り替わっている状態で行われるので、ノズル配管
系の先端部分の液体がノズル2から吐出される。後述す
るように、エア抜き動作では、ノズル配管系内の洗浄液
をいったん、洗浄液タンク30に移動させるため、吸引
動作が行われる。ここで、エア抜き動作を洗浄動作に続
けて行う場合には、ノズル配管系内には液体試料は残っ
ていないので問題ないが、それ以外の場合、例えば上述
の障害時などには、液体試料がノズル2に残っている場
合や、ノズル2の先端の洗浄液が開口3を介して何らか
の原因で汚染されているような場合がないとは言えな
い。このような場合、いきなり吸引動作を行うと、分注
装置全体が汚染されるおそれがあるので、本装置では、
エア抜き動作開始時に一回吐出動作を行って、汚染のお
それのあるノズル配管系先端内の液体を洗浄槽に廃棄す
ることとしている(第1回目のループにおける処理10
4)。
【0028】以降の処理が、エア抜き動作を洗浄動作に
続けて行う場合におけるメインの処理となる。切り替え
弁22をノズル側に切り替え、ピストン36を下に移動
して、ノズル配管系からシリンジ室38に洗浄液を吸引
し、これによりノズル2の開口3から空気を吸引する
(処理106)。この結果、ノズル配管系の先端に空気
が充填された領域が生じ、この部分のノズル2または配
管20の内壁面に付着していた気泡は、充填された空気
に取り込まれ消滅する(現象108)。
【0029】図5は、エア除去(現象108)の様子を
示す模式図である。図はノズル2の先端部付近の断面図
を表している。同図(a)、(b)は、それぞれ処理1
06の吸気開始時点の状態と、吸気が進行した状態とを
表している。ノズル2の内壁面には、洗浄液110中の
気泡111が付着している(同図(a))。気泡111
は壁面に付着しており、液面112とともに上昇できな
い。そのため、吸気により、洗浄液110の液面112
が上昇すると、気泡113が空気中に取り残される形と
なる。空気中では気泡113は安定に存在できず壊れ、
吸引された空気に取り込まれ消滅する(同図(b))。
【0030】処理106の結果、ノズル配管系のほぼ全
体が空気で満たされていなければ(判断処理116)、
切り替え弁22を洗浄液タンク30側に切り替え(処理
118)、再度、処理104を行う。このときの処理1
04では、切り替え弁22が洗浄液タンク30側にセッ
トされているため、先にノズル配管系からシリンジ室3
8に吸引された洗浄液は、洗浄液タンク30へ吐出され
る。しかる後に、処理106を行えば、現象108によ
って、ノズル配管系の気泡消失領域が切り替え弁22側
へ拡大する。
【0031】この処理118、104、106の繰り返
しによって、次第にノズル配管系内に空気が充填され
る。このループは、ノズル配管系のほぼ全体が空気で充
填され、判断処理116が満足されると終了する。以上
の制御を行うのが吸気制御手段であり、制御部50を構
成するコンピュータ上のプログラムとして構成される。
判断処理116は、ノズル配管系内の容積を、シリンジ
ポンプ26の上記動作における1回の往復動により吸気
される量で除した回数に基づいて制御される。また、セ
ンサを別途設けて、そのセンサ信号により判断処理11
6を行うようにしてもよい。このためのセンサシステム
としては、例えば、配管20を透明なチューブで構成し
た場合には、配管20の切り替え弁22との接続部分付
近に配管20に外部から照明を当て、この透過光におけ
る配管内の気相/液相の屈折率の差異による変化を検出
する光学的なものや、切り替え弁22付近の配管20の
内壁に1対の電極を設け、これらの間の電気抵抗の変化
を検出する電気的なものがある。
【0032】以上の吸気動作によって、ノズル配管系の
内壁の気泡が消滅する。この吸気動作はエア抜き動作の
メイン処理の前半部をなす。分注動作の開始時、すなわ
ち上述した液体試料の吸引動作を行うためには、ノズル
配管系が洗浄液で満たされた状態とすることが必要であ
る。そこで、エア抜き動作のメイン処理の後半部とし
て、現在の空気で満たされているノズル配管系に洗浄液
を満たす液注入動作を行う。
【0033】次にこの液注入動作を説明する。吸気動作
の終了時には、ピストン36は下に移動されており、ま
た切り替え弁22はノズル側に切り替わっている。この
状態から、ピストン36を上に移動して、シリンジ室3
8からノズル配管系に洗浄液を吐出する(処理12
0)。この洗浄液の再注入の結果、ノズル配管系の切り
替え弁22側に洗浄液が充填された領域が生じる。洗浄
液を再注入された部分においては、配管20の内壁面に
付着した気泡の発生は十分に抑制されている。続いて、
切り替え弁22を洗浄液タンク30側に切り替え(処理
122)、ピストン36を下に移動して、洗浄液タンク
30から洗浄液を吸引し、シリンジ室38に充填する
(処理124)。そして、切り替え弁22をノズル側に
切り替える(処理126)。ここで、ノズル配管系の全
体が洗浄液で満たされるまで(判断処理128)、上記
処理120〜126が繰り返される。この繰り返しによ
り、ノズル配管系の内壁面の気泡が抑制されながら、洗
浄液がノズル配管系に充填されていく。以上の制御を行
うのが液注入制御手段であり、制御部50を構成するコ
ンピュータ上のプログラムとして構成される。
【0034】判断処理128は、判断処理116同様
に、シリンジポンプ26の上記動作における1回の往復
動により吐出される量でノズル配管系内の容積を除した
回数と、ループの繰り返し回数を表すループ制御変数と
の大小比較に基づいて制御される。また、この回数を基
準とした制御の代わりに、例えば、ノズルの先端部に液
検出センサを設けて、直接的にノズル配管系内の洗浄液
の充填の完了を検知するようにしてもよい。ノズル配管
系が洗浄液で満たされると、液注入動作が完了するとと
もに、エア抜き動作も終了する。このようなエア抜き動
作を行うことにより、ノズル配管系の内壁面に付着した
気泡が完全に除去される。
【0035】以上のエア抜き動作は、制御部50上のエ
ア抜き動作制御プログラムが、ノズル移動機構駆動回路
56、弁モータ駆動回路58及びポンプモータ駆動回路
60を制御することによって、実行される。このエア抜
き動作制御プログラムは、吸気制御手段であるプログラ
ムと液注入制御手段であるプログラムとを内蔵してい
る。エア抜き動作制御プログラムの起動は、分注装置の
操作者が、操作パネルのボタンやキーボードから随時指
示して行うことができる。制御部50は、操作者からの
指示を受けると、分注処理中の場合には、洗浄動作終了
のタイミングを待って、エア抜き動作を開始する。ま
た、制御部50の分注処理の制御プログラム中にあらか
じめエア抜き動作を組み込んでおくこともできる。この
場合には、所定分注回数、または所定時間をパラメータ
として操作者が指定できるようにし、これらの回数また
は時間ごとにエア抜き動作を行うようにしてもよい。
【0036】[実施形態2]以下、本発明の他の実施形
態の分注装置について図面を参照し説明する。
【0037】図6は、本実施形態の分注装置の構成を示
す模式図である。図に示す構成において、図1と異なる
点は、切り替え弁200が四方弁である点、廃液タンク
202が配管204を介して切り替え弁200に接続さ
れている点である。他は上記実施形態と同様であるの
で、同じ符号を付与し説明を省略する。また、本装置の
制御システムのブロック図は、上記実施形態で示した図
2と同じであるので省略する。
【0038】さらに、本装置の動作のうち吸引、吐出及
び洗浄の3つの基本動作は、上記実施形態と同様である
ので説明を省略する。本装置と実施形態1の装置との動
作は、エア抜き動作においてのみ本質的な違いを有す
る。以下、本装置のエア抜き動作モードを説明する。
【0039】図7は、エア抜き動作のフローチャートで
ある。実施形態1のエア抜き動作では、装置の汚染防止
を目的として、開始時にノズル配管系の先端部分内の液
体を吐出させる動作を行ったが、本装置では、装置の起
動時や障害後には、制御部50がいったん、洗浄動作を
行う構成としたので、エア抜き動作開始時の吐出動作は
不要となった。つまり、エア抜き動作は、分注処理中で
あるか否かを問わず、必ず洗浄動作の後に起動される。
そのため、必ず、切り替え弁200はノズル側に切り替
わっており、またノズル2は洗浄位置にあるので、実施
形態1では必要であった処理100、102は行われな
い。なお、本装置では、吸気動作に先立つ洗浄液の吐出
動作は行わないが、液注入動作の最後に余剰の洗浄液が
ノズル2から吐出することがあるので、ノズル2を洗浄
位置に配置することとしている。本装置のエア抜き動作
の吸気動作では、最初に切り替え弁200が廃液タンク
202側に切り替えられる(処理210)。以降、実施
形態1同様に、処理104、106が実行される。ただ
し、処理104を行う際、切り替え弁200は廃液タン
ク202側に切り替わっているので、本装置では、シリ
ンジ室38内の洗浄液は洗浄液タンク30ではなく廃液
タンクに吐出される。この点が、実施形態1と異なる。
しかし、ノズル配管系に空気が吸引され、この空気が充
填された部分のノズル2または配管20の内壁面に付着
していた気泡は、充填された空気に取り込まれ消滅する
(現象108)点では、実施形態1と同じである。
【0040】処理106の結果、ノズル配管系のほぼ全
体が空気で満たされるまで(判断処理116)、処理2
10、104及び106が繰り返される。以上の制御を
行うのが吸気制御手段であり、制御部50を構成するコ
ンピュータ上のプログラムとして構成される。判断処理
116は、実施形態1同様、ループの設定された反復回
数に基づいて判断が行われる。
【0041】以上が吸気動作であり、この完了に続い
て、液注入動作が行われる。液注入動作は、シリンジポ
ンプ26が洗浄液タンク30から洗浄液を吸引し、これ
をノズル配管系に再注入する動作であり、実施形態1と
同様の処理120〜128の流れであるので説明を省略
する。
【0042】本装置では、ノズル配管系内の洗浄液は、
廃液タンク202に廃棄される。つまり、ノズル配管系
への洗浄液の供給と、ノズル配管系からの洗浄液の回収
とを、別々のタンクによって行う。これにより、吸気動
作によって洗浄液タンク30の水位は上昇しないので、
操作者は、エア抜き動作のことを考慮せずに、洗浄液タ
ンク30に洗浄液を補給することができる。また、上述
したようにノズル配管系内の洗浄液の汚染防止の対策が
講じられているのではあるが、廃液タンク202を設
け、いったん、ノズル配管系に注入された洗浄液は、洗
浄液タンク30に戻されることなく廃液タンクに廃棄す
る構成とすることにより、一層、汚染に対して安全とな
る。
【0043】
【発明の効果】本発明の分注装置またはその制御方法に
よれば、ノズル、配管内の壁面に付着した気泡が除去さ
れ、高い分注精度が安定して実現されるという効果が得
られる。本発明は、分注装置の制御手段または制御方法
のみを変更することにより実施される、つまり分注装置
の他の構成の変更を伴わないので、構成が容易であると
いう効果もある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 第1の実施形態の分注装置の構成を示す模式
図である。
【図2】 本装置を駆動するための制御システムの構成
を示すブロック図である。
【図3】 分注処理の主要な過程におけるノズル内の状
態を示す模式的な断面図である。
【図4】 第1の実施形態の装置における気泡除去の動
作を説明するフロー図である。
【図5】 気泡が除去される現象を示す模式図である。
【図6】 第2の実施形態の分注装置の構成を示す模式
図である。
【図7】 第2の実施形態の装置における気泡除去の動
作を説明するフロー図である。
【符号の説明】
2 ノズル、20,24,28,204 配管、22,
200 切り替え弁、26 シリンジポンプ、30 洗
浄液タンク、32 弁モータ、42 ポンプモータ、5
0 制御部、202 廃液タンク。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 配管液を吸引・吐出する分注ポンプと、
    この分注ポンプに接続された配管と、この配管に接続さ
    れ前記配管液の進退によって液体試料を吸引・吐出する
    ノズルとを含んだ分注装置に係る制御方法において、 前記分注ポンプの吸引動作により、前記配管内の前記配
    管液を後退させて、前記配管の所望の気泡除去対象範囲
    に空気を吸引し、 その後、前記分注ポンプの吐出動作により、前記気泡除
    去対象範囲に前記配管液を再注入すること、 を特徴とする分注装置の制御方法。
  2. 【請求項2】 配管液を吸引・吐出する分注ポンプと、
    この分注ポンプに接続された配管と、この配管に接続さ
    れ前記配管液の進退によって液体試料を吸引・吐出する
    ノズルとを含んだ分注装置において、 前記ノズルの先端開口を空中に配置し、前記分注ポンプ
    を吸引動作させて、前記配管の所望の気泡除去対象範囲
    に空気を充填する吸気制御手段と、 前記分注ポンプを吐出動作させて、空気が充填された前
    記気泡除去対象範囲に前記配管液を再注入させる液注入
    制御手段と、を有することを特徴とする分注装置。
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