JPH10114332A - 梱包輸送容器 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 上縁部にコ字状上カマチ材が嵌合された角ス
リーブ状側面パネルの上方開口を、四周辺部に下方に側
板が突設された天井板で閉蓋した梱包輸送容器におい
て、天井板を側面パネルの上方開口に被せて閉蓋するだ
けでは天井板の固定が不安定で、又、容器を段積みした
時、天井板が重みで変形し易い点。 【解決手段】 Ｌ字状側板部10aの下縁部の屈曲部両側
にそれぞれ延設されて上方に折曲成形された舌片10bを
有する天井板固定用補助金具10と、天井板固定用補助金
具10の舌片10b表面に貼り付けた粘着テープ11とを有
し、容器四隅部に側板部10aのＬ字屈曲部を合わせつつ
舌片10bを側面パネル2と上カマチ材5外側板5aとの隙間
に挿入して粘着テープ11を上方に折り返し、折り返した
テープ11を天井板3表面に貼り付けて天井板3を固定す
る。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は梱包輸送容器に関
し、詳しくは角スリーブ状側面パネルの上方開口を閉蓋
する天井板の固定構造に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】梱包輸送容器の天井板として段ボールや
その他、梱包用板材を用いたものが知られている。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】解決しようとする課題
は、天井板を側面パネルの上方開口に被せて閉蓋するだ
けでは天井板の固定が不安定で、又、容器を段積みした
時、天井板が重みで変形し易い点である。

【０００４】

【課題を解決するための手段】本発明は、１乃至４枚の
パネルを成形又は接合により四角筒状に形成すると共
に、上縁部に下方開口のコ字状上カマチ材が嵌合された
角スリーブ状側面パネルの上方開口を、四周辺部に下方
に側板が突設された天井板で閉蓋した梱包輸送容器にお
いて、Ｌ字状側板部の下縁部の屈曲部両側にそれぞれ延
設されて上方に折曲成形された舌片を有する天井板固定
用補助金具と、上記天井板固定用補助金具の舌片表面に
貼り付けた粘着テープとを有し、容器四隅部に上記側板
部のＬ字屈曲部を合わせつつ舌片を側面パネルと上カマ
チ材外側板との隙間に挿入して上記粘着テープを上方に
折り返し、折り返したテープを天井板表面に貼り付けて
天井板を固定したことを特徴とする。

【０００５】

【発明の実施の形態】本発明に係る梱包輸送容器の実施
の形態を図１〜図５を参照して以下に説明する。まず図
１（ａ）において（１）は本発明に係る梱包輸送容器
で、側面パネル（２）と天井板（３）と底板（４）とを
具備し、上記側面パネル（２）は鋼製薄板材からなる上
方開口の角スリーブ状４面パネルで、上下縁部にそれぞ
れコ字状上カマチ材（５）と下カマチ材（６）を嵌合す
る。上記側面パネル（２）は、例えば４枚のパネルを四
角筒状に接続し、又は一枚のパネルを四角筒状に折曲成
形して端部を接続して形成される。

【０００６】天井板（３）は、図１（ｂ）に示すよう
に、予め四隅部に溶接代（3b）…を形成しておき、四周
辺部を下方に折曲成形して側板（3a）…を突設した後、
四隅部において溶接代（3b）…を隣接側板（3a）…と重
ねてスポット溶接したもので、側板（3a）…の各下縁部
を内方にやや折り曲げておく。或いは、溶接に代えて折
り曲げ成形により側板（3a）を形成しても良い。

【０００７】底板（４）は鋼製薄板材からなる方形パネ
ルで、図１（ａ）に示すように、四周辺部に側面パネル
（２）を保持するためのグリップアングル材（７）が設
けられ、その下面に脚部となる複数本の滑材（８）…が
平行に配設されてグリップアングル材（７）に溶接固定
される。上記滑材（８）は中空構造で潰れ易いため、両
端開口に補強キャップ（９）…を嵌合固定して補強して
おく。

【０００８】ここで、天井板（３）により側面パネル
（２）の上方開口を閉蓋する際、図２（ａ）（ｂ）に示
すように、上カマチ材（５）に天井板（３）を被せた場
合、例えば図２（ｃ）（ｄ）に示すように、段積み時に
重みで天井板（３）が変形し易いため、図３（ａ）に示
す天井板固定用補助金具（10）を用いる。

【０００９】上記補助金具（10）は、Ｌ字状側板部（10
a）の下縁部の屈曲部両側に舌片（10b）…を延設して上
方に折曲成形したもので、図３（ａ）（ｂ）に示すよう
に、四隅部に側板部（10a）の屈曲部を合わせつつ舌片
（10b）を側面パネル（２）と上カマチ材（５）の外側
板（5a）との隙間に挿入する。そこで、図２（ｅ）
（ｆ）に示すように、上カマチ材（５）の外側板（5a）
と、補助金具（10）の側板部（10a）との間の隙間に天
井板（３）の側板（3a）を挿入して閉蓋すると、段積み
時に側板（3a）が補助金具（10）で係止されるため、天
井板（３）の変形が防止される。

【００１０】そして、図３（ｃ）（ｄ）に示すように、
補助金具（10）の舌片（10b）の側表面に粘着テープ（1
1）の上部を部分的に貼り付けておき、上記同様、上カ
マチ材（５）の外側板（5a）と側面パネル（２）との間
の隙間に舌片（10b）を挿入する。そこで、図３（ｅ）
（ｆ）に示すように、上カマチ材（５）の外側板（5a）
と、補助金具（10）のＬ字状側板部（10a）との間の隙
間に天井板（３）の側板（3a）を挿入する。そして、図
４（ａ）（ｂ）（ｃ）に示すように、テープ（11）を上
方へ折り返して四隅部で天井板（３）の表面に重合して
貼り付け、天井板（３）を固定する。この時、テープ
（11）の上面が上積み容器の脚材と接触し、その摩擦で
ずれ止めを期待出来る。

【００１１】又、図５（ａ）（ｂ）に示すように、舌片
（12b）を形成した天井板固定用補助金具（12）のＬ字
状側板部（12a）の屈曲部両側の上端部に所定高さ
（ｈ）の位置決め用凸板部（12c）…を上方に連続に突
設する。そこで、図５（ｃ）に示すように、上カマチ材
（５）の外側板（5a）と側面パネル（２）との間の隙間
に補助金具（12）の舌片（12b）を挿入した後、上カマ
チ材（５）の外側板（5a）と、補助金具（12）の側板部
（12a）との間に天井板（３）の側板（3a）を挿入して
閉蓋すると、凸板部（12c）が高さ（ｈ）だけ天井板表
面から突出する。そのため、天井板（３）の上に他の容
器（図示せず）を段積みした時、脚部（滑材）が凸板部
（12c）で位置決めされる。

【００１２】そして、図５（ｄ）（ｅ）に示すように、
上記同様、舌片（12b）の側表面に予め粘着テープ（1
1）を貼り付けておき、天井板挿入後、テープ（11）を
上方に折り返して凸板部（12c）を避けつつ天井板
（３）の表面に重合して貼り付けても良い。そうする
と、図５（ｅ）に示すように、天井板（３）の上に他の
容器（１’）を段積みした時、四隅部で脚部の滑材
（８’）が補助金具（12）の凸板部（12c）により位置
決めされる。

【００１３】又、図５（ｆ）（ｇ）に示すように、補助
金具（13）のＬ字状側板部（13a）の屈曲部両側の上端
部に凸板部（13c）…を離隔して突設しても良い。そし
て、図５（ｈ）に示すように、予め舌片（13b）の側表
面に粘着テープ（11）を貼り付けておき、天井板挿入
後、テープ（11）を上方に折り返して凸板部（13c）を
避けつつ天井板表面に重合して貼り付ける。

【００１４】

【発明の効果】本発明によれば、天井板固定用補助金具
と粘着テープを用いて天井板を側面パネルに組み付け固
定したから、天井板が安定に固定され、段積み時に天井
板の変形を防止出来る。

【図面の簡単な説明】

【図１】（ａ）は本発明に係る梱包輸送容器の実施の形
態を示す各部の斜視図。（ｂ）は本発明に係る天井板の
四隅部を示す部分斜視図。

【図２】（ａ）は天井板と上カマチ材を示す部分斜視
図。（ｂ）は図２（ａ）の側断面図。（ｃ）は容器段積
み時の天井板表面の変形を示す部分斜視図。（ｄ）は図
２（ｃ）の側断面図。（ｅ）は本発明に係る天井板固定
用補助金具で固定された天井板を示す部分斜視図。
（ｆ）は図２（ｅ）の側断面図。

【図３】（ａ）は本発明に係る天井板固定用補助金具の
斜視図と、それが挿入される側面パネルと上カマチ材を
示す部分斜視図。（ｂ）は側面パネル及び上カマチ材の
間の隙間に挿入された本発明に係る天井板固定用補助金
具を示す側断面図。（ｃ）は本発明に係る天井板固定用
補助金具に貼り付けた粘着テープを示す斜視図。（ｄ）
は側面パネルと上カマチ材の隙間に挿入された図３
（ｃ）の天井板固定用補助金具を示す部分斜視図。
（ｅ）は図３（ｄ）の上カマチ材を閉蓋する天井板を示
す部分側断面図。（ｆ）は図３（ｄ）の上カマチ材を閉
蓋する天井板を示す部分斜視図。

【図４】（ａ）は図３（ｃ）の粘着テープを上方に折り
返して天井板に貼り付ける様子を示す部分斜視図。
（ｂ）は図４（ａ）の側断面図。（ｃ）は図３（ｃ）の
粘着テープを貼り付けて固定した天井板を示す容器の斜
視図。

【図５】（ａ）（ｂ）は本発明に係る天井板固定用補助
金具に突設した位置決め用凸板部を示す各斜視図。
（ｃ）は上カマチ材と側面パネルとの間の隙間に挿入し
た図５（ａ）の補助金具と上カマチ材との間に側板を挿
入した天井板を示す部分側断面図。（ｄ）は図５（ａ）
の補助金具に貼り付けた粘着テープで天井板を固定した
状態を示す部分斜視図。（ｅ）は図５（ｄ）の天井板に
他の容器を段積みした状態を示す部分斜視図。（ｆ）
（ｇ）は本発明に係る天井板固定用補助金具に突設した
位置決め用凸板部他の実施の形態を示す各斜視図。

【符号の説明】

１ 梱包輸送容器 ２ 側面パネル ３ 天井板 ５ 上カマチ材

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 １乃至４枚のパネルを成形又は接合によ
   り四角筒状に形成すると共に、上縁部に下方開口のコ字
   状上カマチ材が嵌合された角スリーブ状側面パネルの上
   方開口を、四周辺部に下方に側板が突設された天井板で
   閉蓋した梱包輸送容器において、 Ｌ字状側板部の下縁部の屈曲部両側にそれぞれ延設され
   て上方に折曲成形された舌片を有する天井板固定用補助
   金具と、上記天井板固定用補助金具の舌片表面に貼り付
   けた粘着テープとを有し、容器四隅部に上記側板部のＬ
   字屈曲部を合わせつつ舌片を側面パネルと上カマチ材外
   側板との隙間に挿入して上記粘着テープを上方に折り返
   し、折り返したテープを天井板表面に貼り付けて天井板
   を固定したことを特徴とする梱包輸送容器。
2. 【請求項２】 天井板固定用補助金具上端部のＬ字屈曲
   部の両側に位置決め用凸板部を上方に突設し、容器段積
   み時にコーナ部を凸板部で位置決めしたことを特徴とす
   る請求項１記載の梱包輸送容器。