JPH10113561A - アルキル化用触媒とその触媒を用いたヒドロキシ芳香族化合物の製造方法 - Google Patents

アルキル化用触媒とその触媒を用いたヒドロキシ芳香族化合物の製造方法

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JPH10113561A
JPH10113561A JP8282907A JP28290796A JPH10113561A JP H10113561 A JPH10113561 A JP H10113561A JP 8282907 A JP8282907 A JP 8282907A JP 28290796 A JP28290796 A JP 28290796A JP H10113561 A JPH10113561 A JP H10113561A
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group
catalyst
metal oxide
ortho
viii
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JP8282907A
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English (en)
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Hitoshi Ota
等 太田
Muneji Tochihara
宗二 栃原
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Asahi Chemical Industry Co Ltd
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Asahi Chemical Industry Co Ltd
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  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 ヒドロキシ芳香族化合物とアルキルアルコー
ルを気相接触させてオルト位アルキル化ヒドロキシ芳香
族化合物を製造する方法及びその製造のためのアルキル
化触媒を提供する。 【解決手段】 特定の組成のVA族、VIII族、VI
IA族、VIA族、IA族からなる金属酸化物触媒を用
いる。 【効果】 オルト位アルキル化ヒドロキシ芳香族化合物
の工業的製法において、副生するアルキル化芳香族化合
物の半量以上を占める2,4,6−トリメチルフェノー
ルの発生量を約1/2に削減することができ、その結
果、以下の効果がある。1)ヒドロキシ芳香族化合物選
択性が高く、オルト位アルキル化ヒドロキシ芳香族化合
物の収率が高い。2)不純物2,4,6−トリメチルフ
ェノールと目的物2,6−キシレノールの分離、精製工
程が簡単になる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、有用なプラスチッ
クスの原料になるオルト位アルキル化ヒドロキシ芳香族
化合物の新規かつ優れた製造用触媒及び製法に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】オルト位アルキル化ヒドロキシ芳香族化
合物(例えば、オルト位アルキル化フェノール)の合成
方法に関しては、古くから数多くの技術が知られてい
る。例えば、酸化アルミニウムを触媒とする方法(米国
特許第717588号)、酸化マグネシウムを触媒とす
る方法(米国特許第3446856号)が提案されてい
る。しかし、前者の触媒を使用する場合は、活性及びオ
ルト位メチル化選択性が低く、メタ位、パラ位のメチル
化フェノールが副生している。これらの混合物から2,
6−キシレノールを分離するには、複雑な分離、精製工
程を必要とし、工業的に実施する上で有利な方法ではな
い。また、後者の触媒の場合、触媒活性が低いために反
応温度を475〜600℃ときわめて高温に保つ必要が
あり、エネルギー的に不利である欠点を有している。
【0003】一方、これらの欠点を解決するために、酸
化バナジウムと酸化鉄を含む触媒が提案されている(特
公昭47−37943号公報)。この触媒は活性が高
く、300〜400℃の比較的低温での反応が可能であ
り、また、オルト位メチル化選択性も比較的高い特徴を
有しているが、工業的に有利に実施する上で充分なオル
ト位メチル化選択性を有してはいない。
【0004】また、マグネシウム含有物質および水酸化
マンガンの混合物のカ焼残留物により構成される触媒が
提案されている(特公平4−14656号公報)。この
触媒のオルト位メチル化選択性の向上と活性劣化の改良
がなされるという技術が示されている。しかし、本方法
においても、ヒドロキシ芳香族化合物のオルト位メチル
化選択性が工業的に実施する上で充分とは言えない。
【0005】また、副生するアルキル化芳香族化合物の
半量以上を占める2,4,6−トリメチルフェノールの
発生量が多い結果、以下の問題がある。1)ヒドロキシ
芳香族化合物選択性が低く、オルト位アルキル化ヒドロ
キシ芳香族化合物の収率が低い。2)不純物2,4,6
−トリメチルフェノールと目的物2,6−キシレノール
の分離、精製工程が容易でない。3)2,6−キシレノ
ールの分離、精製工程において排出される2,4,6−
トリメチルフェノール含有廃液の燃焼に使用する燃料が
多い。4)2,6−キシレノールの分離、精製工程にお
ける主要な不純物である2,4,6−トリメチルフェノ
ールの削減により、製品2,6−キシレノールの不純物
量が多く、製品の品質が不十分である。5)2,4,6
−トリメチルフェノールによって生じる製品の分離、精
製工程における熱交換器の汚れ及びポンプストレーナー
の交換が生ずる場合がある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記従来の
酸化物触媒を使用してオルト位アルキル化芳香族化合物
(例えば、2,6キシレノール)の製法の有する欠点、
副生するアルキル化芳香族化合物の半量以上を占める
2,4,6−トリメチルフェノールの発生量を削減する
ことにより、1)ヒドロキシ芳香族化合物選択性が低
く、オルト位アルキル化ヒドロキシ芳香族化合物の収率
が低い、2)2,6−キシレノールの分離、精製工程に
おいて、2,4,6−トリメチルフェノールの抜き出し
と共に排出される製品2,6−キシレノールの量が多
く、2,6−キシレノールの利用効率が低い、3)2,
6−キシレノールの分離、精製工程において排出される
2,4,6−トリメチルフェノール含有廃液の燃焼に使
用する燃料が多い、4)2,6−キシレノールの分離、
精製工程における主要な不純物である2,4,6−トリ
メチルフェノールにより、製品2,6−キシレノールの
品質が不十分である、5)2,4,6−トリメチルフェ
ノールによって生じる製品の分離、精製工程における熱
交換器の汚れ及びポンプストレーナーの交換が頻繁であ
る、ことを全て同時に解決することを課題とするもので
ある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決するための研究を重ねた結果、 一般組成式:VA1 VIIIf VIIAg VIAh IA
i Oj (式中、VAはVA族より選ばれる1種類以上の元素で
あり、同様にVIIIはVIII族より、VIIAはV
IIA族より、VIAはVIA族より、IAはアルカリ
金属より選ばれる1種類以上の元素である。添字f,
g, h, iはVA族元素1に対する原子比率であり、f
=0.01〜10、g=0.01〜10、h=0 〜10、i=0.01〜0.
2 、jは下記一般式(I)で示されるヒドロキシ芳香族
化合物中の酸素以外の原子価及び頻度により決定される
数を表す。)で示される金属酸化物を用いた場合、先行
技術から予想できない、該課題が解決できることを見い
だし、本発明に到達した。
【0008】
【化3】 (式中、R1 、R2 、R3 、R4 は水素または炭素数1
〜24の飽和脂肪族炭化水素基を表す。)
【0009】以下、本発明を詳細に説明する。本発明
は、一般組成式:VA1 VIIIf VIIAg VIAh
IAi Oj(式中、VAはV族より選ばれる1種類以上
の元素であり、同様にVIIIはVIII族より、VI
IAはVIIA族より、VIAはVIA族より、IAは
アルカリ金属より選ばれる1種類以上の元素である。添
字f, g, h, iはVA族元素1に対する原子比率であ
り、f=0.01〜10、g=0.01〜10、h=0 〜10、i=0.
01〜0.2 、jは前記一般式(I)中の酸素以外の原子価
及び頻度により決定される数を表す。)で示される金属
酸化物触媒、及び前記一般式(I)で示されるヒドロキ
シ芳香族化合物と炭素数1〜24のアルキルアルコール
とを気相接触させてヒドロキシ芳香族化合物のオルト位
を選択的にアルキル化してオルト位アルキル化ヒドロキ
シ芳香族化合物を製造するに際し、上記組成式で表され
る金属酸化物触媒を用いることを特徴とするオルト位ア
ルキル化ヒドロキシ芳香族化合物の製造方法に関する。
【0010】本発明における炭素数1〜24のアルキル
アルコールとは、例えば、メタノール、エタノール、プ
ロピルアルコール等であり、中でもメタノールが好まし
い。一般式(I)で示されるヒドロキシ芳香族化合物と
しては、例えば、フェノール、オルトクレゾールなどで
あり、中でもフェノールが好ましい。
【0011】本発明の触媒中のVA族元素とはバナジウ
ム、ニオブ、タンタルであり、VIII族元素とは鉄、
ルテニウム、オスミウム、コバルト、ロジウム、イリジ
ウム、ニッケル、パラジウム、白金であり、VIIA族
元素とはマンガン、テクネチウム、レニウム、ウニルセ
プチウムであり、VIA族元素とはクロム、モリブデ
ン、タングステン、ウランであり、IA族元素とはリチ
ウム、ナトリウム、カリウム、ルビジウム、セシウム、
フランシウムである。
【0012】VA族元素、VIII族元素、VIIA族
元素、VIA族元素、IA族元素はバナジウム、鉄、マ
ンガン、クロム、カリウムの組み合わせが好ましい。組
成は原子比でVA族元素1に対して、0.01〜10のVII
I族元素、0.01〜10のVIIA族元素、0 〜10のVIA
族元素、0.01〜0.2 のIA族元素である。好ましくは、
原子比でVA族元素1に対して、0.3 〜2 のVIII族
元素、0.3 〜4 のVIIA族元素、0 〜0.1 のVIA族
元素、0.01〜0.05のIA族元素を用いた場合である。
【0013】本発明の触媒にVIIA族元素の金属酸化
物が含まれることは、副生物2,4,6−トリメチルフ
ェノールの生成が少なくなるため、ヒドロキシ芳香族化
合物選択性が高くなるという利点が生まれる。VA族元
素、VIII族元素が、それぞれバナジウム、マンガン
の場合、触媒中のマンガンは少量で2,4,6−トリメ
チルフェノールの生成を抑えるのに大きな効果をもたら
すが、バナジウム元素1に対して10以上では活性が小
さくなる。本発明の触媒は、VA族元素、VIII族元
素、VIIA族元素の酸化物に、さらにリチウム、ナト
リウム、カリウム、ルビジウム、セシウム及びフランシ
ウムの元素から選ばれる1種類以上のアルカリ金属酸化
物が少量含まれている。
【0014】アルカリ金属酸化物の添加は、本発明の場
合、触媒のオルト位選択性の向上と触媒上への炭素析出
を抑制する上で有効である。アルカリ金属酸化物を含む
触媒は、オルト位選択性を著しく向上させ、2,6キシ
レノールとの分離が困難であるメタ−クレゾール、パラ
−クレゾールの生成が事実上なくなり、極めて高純度の
2,6キシレノールの製品を得ることができる。また、
フェノールを原料にして2,6キシレノールを製造する
場合、フェノールの転化率を100%近くまで高めて
も、2,4,6−トリメチルフェノールの生成量は少な
い。さらに、アルカリ金属酸化物を含む触媒は、炭素析
出が激減するためVIIA族元素酸化物添加による触媒
寿命の長期化という効果を相乗的に高める。
【0015】好ましいアルカリ金属酸化物の添加量は、
触媒中のVA元素1に対し原子比でアルカリ金属元素は
0.01〜0.2 である。アルカリ金属酸化物の量が本発明の
範囲より多い場合は、触媒の活性が低くなる。本発明の
触媒は、無担時でも実施できるが、適当な担体と共に用
いることもできる。担体と共に用いる場合は、触媒の強
度の向上及びオルト位選択性を維持する上で、担体の種
類および担体の量を適正に選定しなければならないが、
この目的のためにシリカが好ましい。
【0016】シリカ担体触媒に対するシリカ担体量は5
重量%〜95重量%、特に好適には10重量%〜80重
量%の範囲である。特に流動床反応器を用いて反応を行
う場合、固定床に比べ触媒の耐摩耗強度は著しく高いこ
とが要求されるが、シリカ担体量が10重量%〜80重
量%、好ましくは20重量%〜80重量%であれば、流
動床にも充分耐えうるものである。触媒を調製するにあ
たり使用する原料は、それぞれの金属の水酸化物、塩化
物、硝酸塩、硫酸水酸化物、塩化物等のハロゲン化物、
硝酸塩、硫酸塩、有機酸塩類である。
【0017】触媒の調製法は、公知の方法が各種適用可
能である。 (無担持触媒調製例) (1) バナジウム、鉄、マンガン及びクロムの塩類、一般
式MmAn(式中、MはNH4+、Fe3+、Mn3+または
Cr3+、AはOH- 、Cl- 、NO3 - 、SO4 2-また
はCOOH- 、m及びnはM、Aの原子価により決定さ
れる数)、すなわち、水酸化物、塩化物、硝酸塩、硫酸
塩、有機酸塩の混合水溶液をアンモニア等のアルカリで
処理して得られる共沈物を乾燥、焼成して触媒を調製す
る共沈法。
【0018】また、共沈法により調製した触媒にアルカ
リ金属塩類を添加する場合は、アンモニア等のアルカリ
でpH4〜8に中和して得られた共沈物を水洗濾過後、
100〜200℃で乾燥してアルカリ金属塩の水溶液に
浸漬し、蒸発乾固後、焼成して触媒を得る方法。 (2) バナジウム、鉄、マンガン、クロムとアルカリ金属
の塩類の混合水溶液を乾固後、焼成する方法。 (3) 鉄、マンガン及びクロムの塩類の水溶液より沈澱法
により水酸化物の沈澱ケーキを作り、これをバナジウム
の塩類、例えば、メタバナジン酸アンモニウム及びアル
カリ金属塩の水溶液に浸漬、乾燥しながら乾固焼成する
方法等が利用できる。
【0019】(シリカを担体として用いた触媒調製例) (1) 固定床用触媒の調製 メタバナジン酸アンモニウムを熱水に溶解させた液に、
硝酸第二鉄、硝酸マンガンを加え溶解させてアンモニア
等のアルカリでpH4〜8中和する。生成した沈澱を水
洗、濾過し乾燥粉砕する。このものにアルカリ金属塩の
水溶液及びシリカゾルを加え、成形しやすい適当な水分
量に調節後、成型する。あるいはメタバナジン酸アンモ
ニウム、硝酸第二鉄、硝酸マンガン、硝酸クロム、アル
カリ金属塩類を溶解した水溶液を公知の噴霧乾燥機で乾
燥し、乾燥粒子を低温で脱硝後、シリカゾルを加え混練
して所望の物理的形状に成型する。粒子成型物は、例え
ば、ペレット、円柱、タブレットである。さらに、粒子
成型物を焼成し触媒として使用する。
【0020】(2) 流動床用触媒の調製 先ず原料スラリーの調製は、メタバナジン酸アンモニウ
ムを熱水に溶解した液に、撹拌しながら硝酸第二鉄、硝
酸マンガン、硝酸クロム、硝酸カリウム及びシリカゾル
を加えることによって好適に行うことができる。ここに
シリカコロイドゾルに均一に分散した微粒懸濁質のスラ
リーで得られる。次いで該スラリーは、公知の噴霧乾燥
装置を用いて乾燥することにより、球状の乾燥微粒子と
して得られる。
【0021】原料スラリーの噴霧化は、通常工業的実施
に用いられる遠心方式、二流体ノズル方式あるいは高圧
ノズル方式のいずれによっても行いうるが、特に遠心方
式が好適である。粒子径は遠心方式においては、ディス
クの回転速度およびスラリーの供給速度を5〜20リッ
トル/min.に調節することによって、流動床反応器
に用いるに適した10〜150ミクロンの間に分布させ
ることができる。このようにして得た乾燥微粒子を低温
で脱硝後焼成し、流動床用触媒として使用する。
【0022】本発明のアルキル化方法の場合、供給原料
中のヒドロキシ芳香族化合物に対するメタノールのモル
比は1:1〜20、好ましくは1:2〜8である。ま
た、水蒸気または不活性ガスは必要に応じ導入すること
もできる。反応温度は250〜500℃、好ましくは2
80〜400℃の範囲が適している。反応の圧力は常温
でもよいが、必要に応じて減圧または加圧下でも実施す
ることができるガスと触媒との接触時間は0.5〜50
秒、好ましくは1〜20秒が適している。
【0023】
【発明の実施の形態】以下、実施例により本発明をさら
に詳しく説明する。なお、実施例についての反応成績
は、次式によって定義したものを使用した。いずれもモ
ル基準である。
【数1】
【0024】
【実施例】
(実施例1)メタバナジン酸アンモニウム(NH4 VO
3 )26.7gを90℃に加温した純水500gに溶か
し激しく撹拌しながら、この中に硝酸第二鉄[Fe(N
33 ・9H2 O]92.0g、硝酸マンガン[Mn
(NO3 3 ・9H2 O]32.7g、硝酸クロム[C
r(NO3 3 ・9H2 O]5.5g、硝酸カリウム
(KNO3 )0.4g及び50重量%のSiO2 を含む
シリカゾル(日産化学製スノーテックスN)166.7
gを加えることによって得られる原料スラリーを、並流
式の噴霧乾燥器に送り乾燥した。得られた乾燥粉末を、
回転円盤型キルンを用い、300℃で2時間予備焼成し
た後、680℃で3時間焼成を行った。得られた触媒の
組成は、蛍光X線装置により測定した。その結果は、V
/Fe/Mn/Cr/K/SiO2=1.0/1.0/
0.5/0.06/0.016(mol%:モル換算)
/50.0(wt%:重量換算)であった。この触媒は
電子顕微鏡の観察から流動床法に適した球形を有してい
た。
【0025】得られた触媒67.6gを直径が1インチ
の流動床反応器に投入し、フェノール転化率が大体90
モル%近傍になるように反応温度を設定して、圧力は大
気圧に保ち、フェノールとメタノールと水のモル比が
1:3:1.5の原料液を蒸発器を通して反応器に導入
し、約20時間反応させた。このとき原料ガスと触媒と
の接触時間が16秒となるように流量を調節した。反応
器から流出するガスを全量凝縮器に通して凝縮した液、
及び凝縮器を通過したガスをガスクロマトグラフィーで
分析した。反応結果を表1に示す。
【0026】(比較例1)実施例1と同様の方法によ
り、表1に示した組成の触媒を調製し、得られた触媒を
用いて実施例1と同様に反応を行った。 反応結果を表
1に示す。表1において、実施例1、比較例1の結果で
明かなように、本発明は、Mnを添加することで、反応
温度約320℃において2,4,6−トリメチルフェノ
ール選択率が低く、フェノール選択率が高いことが分か
る。
【0027】
【表1】
【0028】
【発明の効果】本発明の触媒をオルト位アルキル化ヒド
ロキシ芳香族化合物の製法に用いた場合、副生するアル
キル化芳香族化合物の半量以上を占める2,4,6−ト
リメチルフェノールの発生量を約1/2に削減すること
ができ、その結果、以下の効果がある。 1)ヒドロキシ芳香族化合物選択性が高く、オルト位ア
ルキル化ヒドロキシ芳香族化合物の収率が高い。 2)不純物2,4,6−トリメチルフェノールと目的物
2,6−キシレノールの分離、精製工程が簡単になる。 3)2,6−キシレノールの分離、精製工程において排
出される2,4,6−トリメチルフェノール含有廃液の
燃焼に使用する燃料が削減される。 4)2,6−キシレノールの分離、精製工程における主
要な不純物である2,4,6−トリメチルフェノールの
削減により、製品2,6−キシレノールの不純物量が低
減され、製品の品質が向上する。 5)2,4,6−トリメチルフェノールによって生じる
製品の分離、精製工程における熱交換器の汚れ及びポン
プストレーナーの交換が低減される。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C07B 61/00 300 C07B 61/00 300 C07C 37/16 C07C 37/16 39/06 39/06

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ヒドロキシ芳香族化合物とアルキルアル
    コールを反応させてオルト位アルキル化ヒドロキシ芳香
    族化合物を製造する触媒であって、一般組成式:VA1
    VIIIf VIIAg VIAh IAi j(式中、VA
    はVA族より選ばれる1種類以上の元素であり、VII
    IはVIII族より、VIIAはVIIA族より、VI
    AはVIA族より、IAはアルカリ金属より選ばれる1
    種類以上の元素である。添字 f, g, h, iはVA族元
    素1に対する原子比率であり、f=0.01〜10、g=0.01
    〜10、h=0 〜10、i=0.01〜0.2 、jは下記一般式
    (I)で示されるヒドロキシ芳香族化合物中の酸素以外
    の原子価及び頻度により決定される数を表す。)で示さ
    れる金属酸化物触媒。 【化1】 (式中、R1 、R2 、R3 、R4 は水素または炭素数1
    〜24の飽和脂肪族炭化水素基を表す。)
  2. 【請求項2】 一般式(I) 【化2】 (式中、R1 、R2 、R3 、R4 は水素または炭素数1
    〜24の飽和脂肪族炭化水素基を表す。)で示されるヒ
    ドロキシ芳香族化合物と炭素数1〜24のアルキルアル
    コールとを気相接触させてヒドロキシ芳香族化合物のオ
    ルト位を選択的にアルキル化してオルト位アルキル化ヒ
    ドロキシ芳香族化合物を製造するに際し、請求項1記載
    の金属酸化物触媒を用いることを特徴とするオルト位ア
    ルキル化ヒドロキシ芳香族化合物の製造方法。
  3. 【請求項3】 VAがバナジウム、VIIIが鉄、VI
    IAがマンガン、VIAがクロム、IAがカリウムであ
    ることを特徴とする請求項1記載の金属酸化物触媒。
  4. 【請求項4】 請求項1記載の金属酸化物触媒が担体に
    担持されていることを特徴とする請求項1記載の金属酸
    化物触媒。
JP8282907A 1996-10-07 1996-10-07 アルキル化用触媒とその触媒を用いたヒドロキシ芳香族化合物の製造方法 Pending JPH10113561A (ja)

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