JPH10113200A - 酵素電極 - Google Patents
酵素電極Info
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- JPH10113200A JPH10113200A JP8289121A JP28912196A JPH10113200A JP H10113200 A JPH10113200 A JP H10113200A JP 8289121 A JP8289121 A JP 8289121A JP 28912196 A JP28912196 A JP 28912196A JP H10113200 A JPH10113200 A JP H10113200A
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Abstract
に、信頼できる結果を得ることができ、且つ安価で、使
い捨て型としての使用に特に適した酵素電極をを提供す
る。 【解決手段】 酵素電極1は、(1)水溶性高分子化合
物により形成され、その中に酵素を含有するマイクロパ
ーティクル13と、(2)導電性微粒子層12とを含
み、前記マイクロパーティクルが前記導電性微粒子層の
マトリクス内の空隙中に分散して配置されている。
Description
る。
測定する手段において、試料の前処理を一切行わず、迅
速に測定することが可能な装置として、使い捨て型の酵
素電極を用いた装置が知られている。血液試料を前処理
することなく測定する際に特に問題となることは、血液
のヘマトクリットの影響である。ヘマトクリットは、血
液中の赤血球容積比を百分率で表わした値であり、性別
又は年齢などにより差がある。例えば、成人男子では4
2〜45%、成人女子では38〜42%、そして、幼児
では35〜40%などである。試料に由来するヘマトク
リットの差は、酵素電極を用いた測定法の場合、目的の
特定成分の測定結果に影響を及ぼすことが知られてい
る。これは、赤血球が酵素電極表面に吸着することによ
る電極表面積の減少、あるいは、電子メディエーターの
拡散の阻害といった現象により、電極上での電気化学反
応を実質的に阻害し、電極に流れる電流値の減少をもた
らすからである。例えば、ヘマトクリットの高い血液試
料では、特定成分の実際の値よりも低い測定結果が得ら
れ、ヘマトクリットの低い血液試料では、実際の値より
も高い測定結果が得られることになる。この事実は、上
記現象を積極的に利用した特表平8−500190号公
報に記載の「ヘマトクリット決定のためのバイオセン
サ」からも明らかである。
特定成分を前処理なしで測定する場合には、ヘマトクリ
ットの影響を避ける何らかの対策を行わなければ信頼で
きる結果を得ることができない。この対策として、電極
表面に親水性高分子化合物層を形成した酵素電極が知ら
れている。例えば、特公平7−107525号公報に記
載の酵素電極では、ポリエチレンテレフタレートからな
る絶縁性基板に銀ペースト及びカーボンペーストを用い
て電極系を印刷にて形成し、次に、親水性高分子化合物
溶液を電極上へ展開乾燥して、親水性高分子化合物層を
作り、更に、酵素溶液をその上に展開乾燥して酵素電極
を作成している。ここで、親水性高分子化合物層は、測
定の妨害になる赤血球を濾別する濾過膜となる。従っ
て、電極上での電気化学反応は、赤血球によって阻害さ
れず、そのため精度の高い測定ができることになる。し
かしながら、このような層状構造の電極は、製作工程が
繁雑であり、使い捨て型の酵素電極としては高価になる
欠点があった。本発明の課題は、従来技術の前記の欠点
を解消し、血液試料のヘマトクリットの影響を受けず
に、信頼できる結果を得ることができ、且つ安価で、使
い捨て型としての使用に特に適した酵素電極を提供する
ことにある。
る、(1)水溶性高分子化合物により形成され、その中
に酵素を含有するマイクロパーティクルと、(2)導電
性微粒子層とを含み、前記マイクロパーティクルが前記
導電性微粒子層のマトリクス内の空隙中に分散して配置
されていることを特徴とする、酵素電極によって解決す
ることができる。
構造をとることができる。図1は、本発明の酵素電極1
の一態様であって、赤血球2を含む被検試料3と接触さ
せた直後の状態を模式的に示す部分断面図である。酵素
電極1は、絶縁性支持体10の表面に担持されている導
電体層11、その導電体層11の表面上に担持されてい
る導電性微粒子層12、及びその導電性微粒子層12の
隙間に分散して配置されているマイクロパーティクル1
3からなることができる。前記マイクロパーティクル1
3は、水溶性高分子化合物と酵素とを含み、例えば、導
電性微粒子の表面に接触又は付着している状態で、導電
性微粒子層12を構成する導電性微粒子間の隙間、すな
わち、導電性微粒子層12のマトリクスの空隙中に実質
的に均一に分散した状態で配置されている。
溶性高分子化合物としては、例えば、可溶性のデキスト
ラン、デキストラン誘導体、ポリエチレングリコール、
又はタンパク質などを挙げることができ、デキストラン
若しくはその誘導体、又はポリエチレングリコールが好
ましい。
とのできるデキストランは、その分子量が、1,00
0,000以下であることが好ましく、500,000
以下であることがより好ましい。分子量が1,000,
000より大きいと、分散性が悪くなることがあるから
である。デキストランの分子量は、5,000以上であ
ることが好ましい。分子量が5,000未満になると酵
素の保持能が低下することがある。
とのできるデキストラン誘導体としては、例えば、デキ
ストラン硫酸、ジエチルアミノエチルデキストランなど
を挙げることができ、デキストラン硫酸が好ましい。前
記の水溶性高分子化合物として用いることのできるデキ
ストラン硫酸の分子量は、5,000以上であることが
好ましい。分子量が5,000未満になると、酵素の保
持能が低下することがあるからである。デキストラン硫
酸の分子量は、1,000,000以下であることが好
ましい。1,000,000より大きいと分散性が悪く
なることがある。
とのできるポリエチレングリコールの分子量は、1,0
00〜500,000であることが好ましい。分子量が
500,000より大きいと、分散が困難になることが
あり、1,000未満では、酵素の保持能が低下するこ
とがあるからである。本発明の酵素電極において水溶性
高分子化合物として用いることのできるタンパク質とし
ては、ゼラチン、又はアルブミンを挙げることができ
る。
素は、好ましくは酸化還元酵素、例えば、デヒドロゲナ
ーゼ、オキシダーゼ、ペルオキシダーゼ、ヒロドキシラ
ーゼ、又はオキシゲナーゼなどである。本発明の酵素電
極においては、前記酸化還元酵素を単独で、あるいは複
数の酸化還元酵素を組み合わせて用いることができる。
複数の酸化還元酵素を組み合わせて用いる場合には、或
る酸化還元酵素と、その酵素に共役する他の酸化還元酵
素とを組み合わせて用いることによって、共役系を構築
することもできる。このような共役系としては、例え
ば、グルコースオキシダーゼとペルオキシダーゼとの組
合せ、コレステロールオキシダーゼとペルオキシダーゼ
などを挙げることができる。本発明の酵素電極において
は、酵素として、ペルオキシダーゼ、又はペルオキシダ
ーゼと他の酸化還元酵素との組合せを用いることが好ま
しい。本発明の酵素電極に用いることのできる酵素とし
て、補酵素を必要とする酵素、例えば、アルコールデヒ
ドロゲナーゼ、グルコースデヒドロゲナーゼ、ラクテー
トデヒドロゲナーゼなどのデヒドロゲナーゼを用いる場
合には、補酵素を含む状態で前記酵素を用いる。
ティクルは、前記水溶性高分子化合物と前記酵素とを含
む。前記マイクロパーティクルの大きさは、導電性微粒
子から形成されるマトリクスの空隙中に分散して配置す
ることのできる大きさであれば特に限定されるものでは
ないが、100μm以下であることが好ましく、20μ
m以下であることがより好ましい。マイクロパーティク
ルの構造は、本発明の酵素電極と被検試料とを接触させ
た場合に、マイクロパーティクル自体が徐々に溶解し、
マイクロパーティクルに含まれる酵素を導電性微粒子層
のマトリクス間空隙中に放出することができる構造であ
れば、特に限定されるものではない。
て、前記マイクロパーティクル中に電子メディエーター
を存在させることができる。前記電子メディエーターと
しては、使用する酵素にあわせて選択することができ、
例えば、メタロセン類(例えば、フェロセンカルボン酸
など)、キノン類(例えば、ベンゾキノン、又はナフト
キノンなど)、電子伝達物質類(例えば、メルドーラブ
ルーなど)、酸化還元色素類(トルイジンブルーな
ど)、金属錯体(例えば、フェリシアン化カリウムな
ど)を用いることができる。
電性微粒子としては、良好な導電性及び化学的安定性を
有する導電性微粒子であれば特に限定されるものではな
く、例えば、金属、金属酸化物、グラファイト、若しく
はカーボンブラック、又はそれらの混合物などからなる
微粒子を挙げることができる。前記導電性微粒子の直径
は、赤血球の直径(通常、約8μm)よりも小さいこと
が好ましい。赤血球の直径(通常、約8μm)よりも大
きいと、マトリクス間空隙に赤血球が侵入して酵素反応
を阻害することがあるからである。
粒子により形成される導電性微粒子層は、赤血球を含む
被検試料と、本発明の酵素電極とを接触させた場合に、
被検試料中の赤血球と、導電性微粒子層のマトリクス間
空隙中に分散して配置されるマイクロパーティクルの大
部分とが、実質的に接触しないような構造であれば特に
限定されるものではない。導電性微粒子層のマトリクス
間空隙中に分散して配置されるマイクロパーティクルに
おいて、被検試料中の赤血球と接触するマイクロパーテ
ィクルの割合を低くして、ヘマトクリットの影響を受け
ないようにすることが好ましい。
とマイクロパーティクルとの量比は、マイクロパーティ
クルの量が多くなり、導電性微粒子層の電気電導性が低
下し、測定値に影響しない範囲であれば特に限定されな
い。
手順によって製造することができる。はじめに、絶縁性
支持体としての絶縁性基板、例えば、ポリエチレンテレ
フタレート、尿素樹脂、又はガラスエポキシなどの上
に、導電性ペースト、例えば、カーボンペースト又は銀
ペーストなどを用いて導電性層、例えば、リード線を形
成する。あるいは、絶縁性基板上に金属箔を接着剤など
によって貼り付け、これによってリード線を形成する。
このように既知の方法を用いてリード線を絶縁性基板上
に形成した後、このリード線と電気的に接続可能な任意
の場所、例えば、リード線の先端に、以下の方法によっ
て、マイクロパーティクルを含む導電性微粒子層を形成
して、本発明の酵素電極を作成することができる。
緩衝液、例えば、リン酸緩衝液などに溶解し、酵素水溶
液を調製する。次に、導電性微粒子を疎水性の溶媒、例
えば、ブチルセロソルブアセテートなどに分散混合した
疎水性混合液に、前記酵素水溶液を添加した後、ミキサ
ーで混合する。このとき、前記酵素水溶液は疎水性混合
液に溶解しないので、前記の混合操作によってエマルジ
ョンとなる。前記酵素水溶液は、マイクロパーティクル
となって疎水性混合液中に分散し、混合分散液を得るこ
とができる。
子化合物の種類及び/又は分子量などは、混合分散液中
の分散状態に影響を与えることがある。例えば、水溶性
高分子化合物としてデキストランを用いた場合には、分
子量が数十万を超えるあたりから、次第に分散性が悪く
なると同時にミキサーの容器壁に凝集するようになる。
また、このように分散性が悪く凝集傾向がある場合に
は、完成した段階でマイクロパーティクルとはならず、
凝集塊として酵素電極中に散在し、電極の電気化学反応
に有効な表面積を増大させる。しかも分散性が悪いこと
から、量産した場合に、その有効表面積にバラツキが生
じ、その影響は、製品における測定値のバラツキとなっ
て現れるので、信頼性の低い製品となってしまう。ま
た、水溶性高分子化合物としてポリエチレングリコール
を用いた場合には、分子量が500,000を超えはじ
めると、完全に分散させること自体が困難になる。従っ
て、水溶性高分子化合物の分子量は、分散性が良好でマ
イクロパーティクルを形成することができる程度に、適
度に小さいことが望まれる。
線と電気的に接続するように塗布し、酵素が失活しない
温度、例えば、20〜60℃で乾燥する。この乾燥操作
によって、導電性微粒子は空隙を多く含むマトリクスを
形成し、それと同時に、水分を含んだ柔らかいマイクロ
パーティクルは、硬い導電性微粒子間の隙間において徐
々に乾燥し、完全に乾燥した後は、導電性微粒子マトリ
クスの空隙中に球状のマイクロパーティクルが実質的に
均一に分散して配置されている本発明の酵素電極を得る
ことができる。
て、水溶性高分子化合物により形成されるマイクロパー
ティクル中に電子メディエーターを存在させる場合に
は、用いる電子メディエーターが可溶性であれば、酵素
及び水溶性高分子化合物と共に、前記緩衝液に添加する
ことができる。あるいは、用いる電子メディエーターの
水に対する溶解度が低い場合には、前記電子メディエー
ターを前記疎水性混合液に添加することができる。
に応じて、ビニル系やアクリル系などの結着剤、例え
ば、ポリ塩化ビニル、ポリビニルブチラール、アクリル
酸エステル、又はメタアクリル酸エステルなどを疎水性
混合液の段階で適量添加することによって、導電性微粒
子を相互に一層強固に結着させ、完成後の酵素電極の物
理的強度を確保することができる。
被検試料3中の測定対象である特定成分と反応すること
のできる酵素(又は酵素及び電子メディエーター)を含
むマイクロパーティクル13が、導電性微粒子層12の
マトリクス間空隙中に配置されている。赤血球2を含む
被検試料3を測定するために、導電性微粒子層12の露
出表面に、被検試料3を接触させると、水溶性高分子化
合物により形成されているマイクロパーティクル13が
徐々に溶解し、その中に含まれる酵素が導電性微粒子層
12のマトリクス間空隙中に放出される。被検試料3中
の特定成分は、導電性微粒子層12のマトリクス間空隙
中に拡散することができるので、マトリクス間空隙中で
酵素反応及び電気化学反応が進行する。それに対して、
被検試料3中の赤血球は、導電性微粒子層12の露出表
面でブロックされ、酵素反応及び電気化学反応が進行し
ている導電性微粒子層12のマトリクス間空隙中にまで
侵入することができないので、酵素反応系及び電気化学
反応系は赤血球による阻害を受けず、その結果、本発明
の酵素電極は、ヘマトクリットの影響を受けない。ま
た、本発明の酵素電極は、一回の塗布工程で製造するこ
とができるため、安価な酵素電極(特には、使い捨て型
酵素電極)を提供することが可能である。
の電極(例えば、作用極)として使用することができ
る。本発明の酵素電極を用いて測定することのできる被
検試料は、特に限定されるわけではないが、例えば、生
体液試料(例えば、血液、血漿、又は血清)を挙げるこ
とができ、特にはヘマトクリットの影響を受けることの
ある生体液試料、例えば、全血を測定するのに有用であ
る。
するが、これらは本発明の範囲を限定するものではな
い。
及び銀ペーストを用いてリード線を印刷し、加熱乾燥し
たものを準備した。導電性微粒子としてグラファイト
(粒径約7μm)とカーボンブラック(粒径約28n
m)との混合物[重量比(グラファイト/カーボンブラ
ック)=2/1]200mgを用い、疎水性溶媒として
ブチルセロソルブアセテート1g、結着剤としてポリビ
ニルブチラール150mg、電子メディエーターとして
ナフトキノン50mgを添加し、ミキサーで混合して疎
水性混合液とした。次に、種々の水溶性高分子化合物5
0mgと、酵素としてグルコースオキシダーゼ1000
ユニットとを10mMリン酸緩衝液(pH7.4)20
0μlに溶解し、酵素水溶液とした。水溶性高分子化合
物としては、(a)平均分子量10000のデキストラ
ン、(b)分子量60000〜90000のデキストラ
ン、(c)平均分子量5000のデキストラン硫酸、
(d)平均分子量500000のデキストラン硫酸、
(e)平均分子量6000のポリエチレングリコール、
又は(f)平均分子量70000のポリエチレングリコ
ールを用いた。これらの酵素水溶液と前記疎水性混合液
とを合わせ、十分に混合し、混合分散液を調製した。こ
のようにして調製した混合分散液を、ガラスエポキシ基
板上に印刷されたリード線の先端に、シルクスクリーン
を用いて塗布した後、40℃で1時間乾燥して本発明の
酵素電極を得た。
を作用極に、銀/塩化銀電極を参照極に、そして白金電
極を対極にしてグルコース濃度を測定した。その結果を
図2に示す。水溶性高分子化合物として(a)平均分子
量10000のデキストランを用いた本発明の酵素電極
の測定結果を●で示し、同様に、(b)平均分子量60
000〜90000のデキストランの場合を○で、
(c)平均分子量5000のデキストラン硫酸の場合を
「黒色ぬりの三角形」で、(d)平均分子量50000
0のデキストラン硫酸の場合を△で、(e)平均分子量
6000のポリエチレングリコールの場合を「黒色ぬり
の四角形」で、(f)平均分子量70000のポリエチ
レングリコールの場合を□でそれぞれ示す。また、比較
例として、水溶性高分子化合物を含有しない酵素電極、
すなわち、酵素水溶液として、グルコースオキシダーゼ
1000ユニットのみを10mMリン酸緩衝液(pH
7.4)200μlに溶解した水溶液を用いて作成した
酵素電極の結果を◆で示す。本発明の酵素電極はすべ
て、グルコース濃度と応答電流との間に相関関係を示
し、種々の水溶性高分子化合物の内、デキストラン及び
ポリエチレングリコールを用いた酵素電極が良好な応答
を示すことがわかった。この電極を電子顕微鏡で観察し
た結果、マイクロパーティクルの直径は約2〜5μmで
あり、図1に示す模式図のように配置されていた。ま
た、作用極の電子顕微鏡画像を図3に示す。更に簡便な
方法として、疎水性混合液として、Electroda
g423ss(日本アチソン社製)を用いた場合にも、
同様の結果を得ることができた。
000のデキストランを用い、実施例1に記載の方法に
より、本発明の酵素電極を作成した。この酵素電極を用
いてヘマトクリットの影響を調べた。その結果を図4に
示す。使用した血液試料としては、グルコース濃度が1
10mg/dlであるものを、各ヘマトクリットの値が
0%、20%、40%、60%、又は80%になるよう
に調整して用いた。結果は、ヘマトクリット40%のと
きの応答電流値を1として相対値で表わした。また、比
較のために従来製品も同時に測定した。本発明の酵素電
極の結果を●で、導電体層上に保護層を担持せず、試料
が直接に導電体層と接触する型の酵素電極の結果を○及
び□で示す。また、導電体層上に親水性ポリマー層を有
する型の酵素電極の結果を△で示す。本発明による酵素
電極は、ヘマトクリットにほとんど影響されず、応答電
流の値が一定であることがわかった。
ットとグルコースオキシダーゼ1000ユニットとの組
合せを用い、電子メディエーターとしてフェロセンカル
ボン酸50mgを用い、水溶性高分子化合物として分子
量60000〜90000のデキストランを用い、実施
例1に記載の方法によって、本発明の酵素電極を作成し
た。また、実施例2に記載の方法と同様に調製した血液
試料を用いた。結果を図5に示す。酵素としてペルオキ
シダーゼ及びグルコースオキシダーゼを含む本発明の酵
素電極では、以下の反応が起こると考えられる。すなわ
ち、血液試料中のグルコース1分子をグルコースオキシ
ダーゼが酸化すると、過酸化水素1分子が電極のマトリ
クス間空隙内で生成する。この生成した過酸化水素1分
子をペルオキシダーゼが還元し、同時に2分子のフェロ
センカルボン酸が酸化されてフェリシニウムイオンにな
る。このフェリシニウムイオンを電気化学的に還元し、
還元電流を求めると、図5に示すように、グルコース濃
度との間に相関関係が得られる。本発明の酵素電極は、
実施例2と同様にヘマトクリットの影響を受けなかっ
た。
工程で血液試料のヘマトクリットの影響を受けない酵素
電極を得ることができる。
と接触させた直後の状態を模式的に示す部分断面図であ
る。
との関係を示すグラフである。
用極断面の構造を電子顕微鏡画像によって示す図面に代
わる写真である。
相対値との関係を示すグラフである。
との関係を示すグラフである。
・・絶縁性支持体;11・・導電体層;12・・導電性
微粒子層;13・・マイクロパーティクル。
Claims (6)
- 【請求項1】 (1)水溶性高分子化合物により形成さ
れ、その中に酵素を含有するマイクロパーティクルと、
(2)導電性微粒子層とを含み、前記マイクロパーティ
クルが前記導電性微粒子層のマトリクス内の空隙中に分
散して配置されていることを特徴とする、酵素電極。 - 【請求項2】 水溶性高分子化合物が、デキストラン、
デキストラン誘導体、及びポリエチレングリコールから
なる群から選んだ化合物である請求項1に記載の酵素電
極。 - 【請求項3】 酵素として酸化還元酵素を含む、請求項
1又は2に記載の酵素電極。 - 【請求項4】 酸化還元酵素が、ペルオキシダーゼ、又
はペルオキシダーゼと他の酸化還元酵素との組み合わせ
である請求項3に記載の酵素電極。 - 【請求項5】 マイクロパーティクルが電子メディエー
ターを更に含有する請求項1〜4のいずれか一項に記載
の酵素電極。 - 【請求項6】 導電性微粒子層が電子メディエーターを
更に含有する請求項1〜4のいずれか一項に記載の酵素
電極。
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---|---|---|---|
JP28912196A JP3805442B2 (ja) | 1996-10-11 | 1996-10-11 | 酵素電極 |
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