JPH10111131A - 中心座標測定用ターゲット - Google Patents

中心座標測定用ターゲット

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JPH10111131A
JPH10111131A JP27988596A JP27988596A JPH10111131A JP H10111131 A JPH10111131 A JP H10111131A JP 27988596 A JP27988596 A JP 27988596A JP 27988596 A JP27988596 A JP 27988596A JP H10111131 A JPH10111131 A JP H10111131A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明の目的は、橋梁部材の仮組立等
の工程を省略して、作業効率を向上することができる、
中心座標測定用ターゲットを提供する。 【解決手段】 長尺部材の所定位置に設けられた孔中
心間を計測するための測定用ターゲット10であって、
この測定用ターゲット10は、長尺部材に設けた孔と係
合する係合固定部30と、この係合固定部30にユニバ
ーサルジョイント40を介して連結され揺動可能に配設
されるポール50と、このポール50に直列に配置され
且つ複数の孔中心対応指標61を設けた再帰反射面60
と、を備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、測量用のターゲッ
トに関し、特に橋梁部材の測定において、測点にターゲ
ットを配し測距測角儀で視準することにより測点の三次
元座標を求める中心座標測定用ターゲットに関する。
【0002】
【従来の技術】一般的に、橋梁を完成させるためには、
まず橋梁を構成する橋梁部材の設計データを作成し、前
記データに基づいて橋梁部材を作成し、この橋梁部材を
巻尺またはノギスにより測定して設計データと測定デー
タの異同を決定し、必要に応じて橋梁部材を修正してい
る。
【0003】橋梁部材を測定するためには、上記のよう
に巻尺またはノギス等を使用して作業を行っている。こ
のとき図17に示すように、複数あるボルト穴121の
うち測定するボルト穴、例えば孔121a,121b間
の中心間距離lを測定するために、まず全長Lを巻尺を
用いて測定し、次に橋梁端部122から各ボルト穴12
1aと121bとの中心までの距離l1,l2をノギスに
よって測定して、橋梁端部122,122間の長さから
橋梁端部122とボルト穴121aとの距離l1及び橋
梁端部122とボルト穴121bとの距離l2を差し引
くことによりボルト穴121a,121b中心間におけ
る距離lを求めている。
【0004】以上のようにして得られた測定データと設
計データとの異同を決定し、必要に応じて修正された橋
梁部材を、さらに仮組立することにより不整合な箇所を
特定し、橋梁部材の修正を行っていた。そして一度仮組
立した橋梁部材を解体してから現場に運搬し、実際の組
立作業を行っていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】従来のような橋梁部材
における測定作業では、測定に巻尺またはノギスを使用
しているため、測定精度が悪く、また長い距離を測りに
くいため正確な値を測定することが不可能であった。さ
らに測定作業が手作業であるため、効率化が図れないと
いう不都合があった。
【0006】また、それぞれの橋梁部材は非常に大きな
部材であるため、これらの橋梁部材で実際の状態の仮組
立を行うには、広い組立てスペースが必要であり、かつ
組立て及び解体は大がかりで時間を要するものになると
いう不都合があった。
【0007】さらに、計測する際に、橋梁部材上に遮蔽
物がある場合には、遮蔽物にさえぎられて巻尺を伸ばす
ことができず、正確な測定データを得ることが不可能で
あった。
【0008】本発明の目的は、橋梁部材の仮組立等の工
程を省略して、作業効率を向上することができる、中心
座標測定用ターゲットを提供することにある。
【0009】また、本発明の他の目的は、橋梁部材上に
おける計測ポイント間に遮蔽物があっても測定可能な中
心座標測定用ターゲットを提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本願請求項1の中心座標
測定用ターゲットは、長尺部材の所定位置に設けられた
孔中心間を計測するための測定用ターゲットであって、
該測定用ターゲットは、長尺部材に設けた前記孔と係合
する係合固定部と、該係合固定部にユニバーサルジョイ
ントを介して連結され揺動可能に配設されるポールと、
該ポールに直列に配置され且つ複数の孔中心対応指標を
設けた再帰反射面と、を備えたことを特徴とする。
【0011】本願請求項2の中心座標測定用ターゲット
は、橋梁部材の設計データの作成工程と、該工程におい
て作成された設計データに基づいて橋梁部材を作成する
工程と、前記作成された橋梁部材の測定データを作成す
る工程と、該橋梁部材の測定データと前記設計データの
異同を決定する工程と、を備えた測定システムに用いら
れるターゲットであって、該ターゲットは作成された橋
梁部材において測距測角儀に対して少なくとも露見して
いない孔に配置され、前記中心座標測定用ターゲットの
再帰反射面を測距測角儀で視準することができるように
前記ポールを傾倒させ、ポール上に形成された再帰反射
面を測距測角儀で視準し、前記孔中心における三次元座
標を求めることを特徴とする。
【0012】前記ポールの揺動中心は、前記係合固定部
を前記孔に係合した時に、前記孔が形成された前記長尺
部材と同一の面上に位置すると好適である。
【0013】
【発明の実施の形態】本発明に係る中心座標測定用ター
ゲット10は、長尺部材20の所定位置に設けられた孔
21中心間を計測するための測定用ターゲットである。
この中心座標測定用ターゲット10は、長尺部材20に
設けた孔21と係合する係合固定部30と、この係合固
定部30にユニバーサルジョイント40を介して連結さ
れ揺動可能に配設されるポール50と、このポール50
に直列に配置され且つ複数の孔中心対応指標61を設け
た再帰反射面60と、を備えている。
【0014】上記のように構成されているので、橋梁部
材20の測定において、従来のような巻尺またはノギス
による手作業に代わって、任意に座標の原点及び第2測
定点を特定し、三次元座標系を設定した後、測距測角儀
80で中心座標測定用ターゲット10の再帰反射面60
を視準して原点からの測定点の座標を求め、正確な橋梁
部材20の測定データを算出することができる。
【0015】以上のようにして得られた、橋梁部材20
の測定データと設計段階での設計データとを比べて異同
を決定し、橋梁部材20を修正する。このため、橋梁部
材20を仮組立して更に橋梁部材20の整合性を確認す
る必要がなくなり、仮組立工程を省略することができ、
作業効率を向上することができる。
【0016】また、揺動可能なポール50上に再帰反射
面60が2箇所形成されているので、橋梁部材20上に
遮蔽物22があっても再帰反射面60を遮蔽物22に邪
魔されずに中心座標測定用ターゲット10の再帰反射面
60を測距測角儀80に対面させることができ、遮蔽物
22に影響されることなく橋梁部材20の計測を行うこ
とができる。
【0017】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図面に基づいて説
明する。なお、以下に説明する部材,配置等は本発明を
限定するものでなく、本発明の趣旨の範囲内で種々改変
することができるものである。
【0018】図1乃至図15は、本発明の一実施例を示
すものであり、図1は中心座標測定用ターゲットの正面
図、図2は中心座標測定用ターゲットの断面図、図3は
係合固定部を示す説明図、図4は中心座標測定用ターゲ
ットの使用状態を示す説明図、図5は中心座標測定用タ
ーゲットを用いた測定方法を示す説明図、図6乃至図1
5は他の測点に配置する測定用ターゲットの説明図であ
る。
【0019】本例の中心座標測定用ターゲット10は、
長尺部材における測点の三次元座標を測定するためのも
のであり、係合固定部30と、ユニバーサルジョイント
40と、ポール50と、再帰反射面60と、から構成さ
れている。
【0020】本例における長尺部材は、橋梁等を構成す
るH鋼からなる橋梁部材20であり、図5で示すよう
に、端部には組立時に必要なボルトを挿入するための複
数の孔21が設けられている。
【0021】本例の中心座標測定用ターゲット10にお
ける係合固定部30は、橋梁部材20の孔21内に位置
させる円柱状のものであり、図3で示すように、橋梁部
材20の孔21に嵌入される本体31と、この本体31
と一体に形成される係合部32とから構成されている。
【0022】係合固定部30における本体31の橋梁部
材20の孔21に嵌入する側の端部にはテーパ部31a
が設けられており、係合固定部30を孔21に嵌入しや
すいように構成されている。
【0023】本例の係合固定部30の係合部32は、図
3で示すように、凹部32aを囲んで形成されている。
この係合部32の径は本体31の径より大きめに形成さ
れており、この係合部32が橋梁部材20における孔2
1に埋没しないように橋梁部材20の孔21の周縁部で
係止されることにより、係合固定部30が橋梁部材20
における孔21の周縁部において係合する。
【0024】上記係合部32の上端外周部には縁部32
cが形成されている。この縁部32cは係合固定部30
を手で持ったときに作業者の指がかかって滑りにくく
し、橋梁部材20の孔21へ嵌入しやすくするためのも
のである。
【0025】さらに係合部32にはマグネット34が設
けられている。このマグネット34は、永久磁石であ
り、係合部32において、橋梁部材20における孔21
の周縁部との係合面で周方向等間隔になるように配設さ
れて、係合部32から露見して孔21の周縁部に接合
し、係合固定部30を橋梁部材20にマグネット固定す
る。
【0026】前記係合固定部30においては、係合部3
2の凹部32aに連続して後述するジョイント部41と
係合する中空部33が形成されている。この中空部33
は、ジョイント部41の径(幅)より若干大きい幅を有
する空間33aと、該空間33aに連続して先細るよう
な傾斜面35からなる空間33bとからなり、後述する
ユニバーサルジョイント40を揺動可能に嵌合する。
【0027】上記中空部33は、ユニバーサルジョイン
ト40を嵌合させたときに、ユニバーサルジョイント4
0の揺動中心Oが、係合部32の裏側面32bと同一の
面上に位置するように形成されている。即ち、この中空
部33は、係合固定部30を橋梁部材20の孔21に係
合してユニバーサルジョイント40を嵌合したときに、
ユニバーサルジョイント40の揺動中心Oが孔21が形
成された橋梁部材20の表面と同一の面上に位置するよ
うに形成される。
【0028】このようにして、上記ユニバーサルジョイ
ント40の揺動中心Oは、中心座標測定用ターゲット1
0を係合する孔21の中心と一致するように構成され
る。
【0029】本例のユニバーサルジョイント40は、図
3で示すように、ジョイント部41と、軸部42と、係
止部43と、係合端部44とから構成されている。ジョ
イント部41は、球形に形成されており、前記中空部3
3に揺動可能に収納される大きさに形成されている。こ
のジョイント部41から連続して、軸部42がジョイン
ト部41と一体に形成されている。この軸部42は、ユ
ニバーサルジョイント40を中空部33に係合させたと
きに、軸部42の長尺方向の中心線が、前記ユニバーサ
ルジョイント40の揺動中心Oと一致するように形成さ
れている。
【0030】また上記軸部42の外周部で前記ジョイン
ト部41から所定間隔をおいた位置には、所定幅で膨出
した係止部43が形成されている。さらに、係止部43
の上方に形成された係合端部44には、ねじが螺刻され
ている。
【0031】本例のポール50は、円柱状の長尺部材で
あり、図1及び図2で示すように皿状の円盤形である再
帰反射面形成部51を直列に2箇所備えた構成となって
いる。この再帰反射面形成部51は、円形の枠体51a
がねじ52によってポール50に螺合されて、底面51
bが外方を向くように形成されている。そして底面51
bは、ポール50の中心線に一致するように形成されて
いる。
【0032】また、ポール50は、一方の端部に係合凹
部55を備えている。この係合凹部55は、ユニバーサ
ルジョイント40と係合するためのものであり、内側に
はねじが螺刻されており、ユニバーサルジョイント40
の係合端部44が螺合可能に形成されている。このと
き、ポール50の中心線と、ユニバーサルジョイント4
0の係合端部44の中心線とが一致するような構成とな
っている。
【0033】さらにポール50の再帰反射面形成部51
と反対側の面上の所定位置においては、係合孔53が形
成されており、後述するマグネットスタンド70の係合
凸部73を嵌入可能に形成されている。
【0034】本例の再帰反射面60は、再帰反射面とし
ての反射プリズムシートを、前記再帰反射面形成部51
の底面51bに貼着して形成されている。この反射プリ
ズムシートは、マイクロプリズムが密集状態に形成され
た可撓性の透明な反射体で、入射した光を入射方向に向
けてそのまま反射する性質がある。
【0035】この反射プリズムシートの平滑な表面には
図1で示すように、孔中心対応指標61が設けられてお
り、孔中心対応指標61は十字線61aと円形61bか
らなる。そして十字線61a中心は、ポール50の中心
線に一致して形成される。
【0036】次に、上記構成要素を組み付けて中心座標
測定用ターゲット10を形成し、橋梁部材20上の孔2
1に取付ける方法について説明する。まず、係合固定部
30と、ポール50とを、ユニバーサルジョイント40
を介して組付ける。
【0037】すなわち係合固定部30の中空部33へ、
ユニバーサルジョイント40のジョイント部41を嵌合
させる。このときユニバーサルジョイント40が係合固
定部30の中空部33から外れないように、押えねじ3
6を用いてユニバーサルジョイント40のジョイント部
41を中空部33内に位置させて固定する。そしてユニ
バーサルジョイント40の係合端部44を、ポール50
の係合凹部55へ挿入する。
【0038】このときユニバーサルジョイント40の係
合端部44と、ポール50の係合凹部55の内側にはそ
れぞれねじが螺刻されているので、ユニバーサルジョイ
ント40の係合端部44と、ポール50の係合凹部55
とを、それぞれに形成されたねじを螺合させることによ
り係合する。
【0039】またポール50のユニバーサルジョイント
40と係合する側の端面54は、ユニバーサルジョイン
ト40の係合端部44と、ポール50の係合凹部55と
を係合させたとき、ユニバーサルジョイント40の係止
部43において係止される。これにより、ポール50と
ユニバーサルジョイント40との連結時の長さを常時一
定にすることが可能となる。以上のようにして再帰反射
面60を備えたポール50は係合固定部30において揺
動可能に係合される。
【0040】本例における橋梁部材20は、図5で示す
ように、測距測角儀80を用いて測定する。本例の測距
測角儀80は光波を利用して、反射光と、参照光との位
相差により距離を測定するものであり、距離計測を行う
光波の軸とターゲット10の再帰反射面60を視準する
軸とが同軸となっている。また高度角水平角は測定エン
コーダにより行われている。そして測距測角儀80には
CPUが内蔵されており、得られた測定値を気象条件な
どにより補正して、測定距離をデジタル表示する。な
お、この測距測角儀80は三脚81上に載置される。
【0041】まず測距測角儀80を三脚81上に載置し
て整準作業を行う。この測距測角儀80を用いて、上記
の中心座標測定用ターゲット10の再帰反射面60及び
次述する測定用ターゲット90を視準して、それぞれの
ターゲット10,90が嵌合されている孔21の三次元
座標を求める。
【0042】橋梁部材20上における測定方法として
は、まず中心座標測定用ターゲット10を橋梁部材20
の孔21に係合させる。このとき、中心座標測定用ター
ゲット10は、係合固定部30とポール50とが揺動可
能に係合されているため、中心座標測定用ターゲット1
0を係合させる孔21と測距測角儀80との間に遮蔽物
22があっても、ポール50を揺動させることにより、
遮蔽物22に邪魔されずに中心座標測定用ターゲット1
0の再帰反射面60を測距測角儀80に対面させること
ができる。
【0043】そして中心座標測定用ターゲット10の再
帰反射面60を測距測角儀80に対面させたら、マグネ
ットスタンド70で中心座標測定用ターゲット10のポ
ール50を支持する。
【0044】本例のマグネットスタンド70は、図2で
示すように、下端部にマグネット(図示せず)を有する
固定部71を備え、上部側には中心座標測定用ターゲッ
ト10のポール50を支持する支持部72を備えた構成
となっている。マグネットは、マグネットスタンド70
の下端部の面から露見して、固定部71が橋梁部材20
にマグネット固定するような構成となっている。よっ
て、マグネットスタンド70は、所望の位置に簡単に配
置することができる。またマグネットスタンド70にお
ける、中心座標測定用ターゲット10のポール50を支
持する支持部72は、一方に係合凸部73を備えてい
る。
【0045】さらに詳述すると、上記支持部72には、
支持部72をマグネットスタンド70に対して摺動させ
て、所定位置で支持部72を固定させる固定つまみ78
が形成されている。また、支持部72の固定つまみ78
と反対側には円形凹部76が形成され、この円形凹部7
6に回動可能に軸支される球状部77が形成されてい
る。そしてこの球状部77に連続してポール50と当接
する当接部79と、ポール50の係合孔53と係合する
係合凸部73が設けられている。
【0046】マグネットスタンド70は固定部71の上
部に設けられている円形凹部74に回動可能に軸支され
るような球状部75を有しており、図示しない固定手段
により固定できるように構成されている。
【0047】そして、上記係合凸部73を中心座標測定
用ターゲット10のポール50における係合孔53に挿
着させて、中心座標測定用ターゲット10を所定の位置
で保持する。なお、係合孔53及び係合凸部73にそれ
ぞれねじを螺刻して、係合孔53と係合凸部73とを螺
合させるような構成としても良い。
【0048】一方、孔中心を求める他の孔21には測定
用ターゲット90をはめ込んで、この測定用ターゲット
90を視準することにより、測定用ターゲット90の嵌
合された孔21の中心座標を求める。
【0049】これらの測定用ターゲット90は測定状況
に応じて適宜組み合わせて使用することができるもので
あり、以下にそれぞれ説明する。本例では孔21は、測
距測角儀80に対して露見している孔であるので、図6
乃至図15で説明するような測定用ターゲットを用い
る。例えば図6及び図7は、直接測距測角儀80で視準
できる場合、図8から図10は孔21内がある程度視準
できる場合、図11から図15は見やすい位置を調整で
きる場合である。なお、前述の中心座標測定用ターゲッ
ト10を用いることができるのは勿論である。
【0050】図6に示す測定用ターゲット90の孔係合
部91は、橋梁部材20の孔21内に位置させる円柱状
ものであり、橋梁部材20の孔21に嵌入可能に形成さ
れている。
【0051】また、孔係合部91の孔21に嵌入する側
の端部にはテーパ部91bが設けられており、孔係合部
91を孔21に嵌入しやすいように構成されている。
【0052】そして孔係合部91を孔21に係合させた
ときに、孔21内部に入り込む端面とは反対側の端面9
1aには、後述する反射シートが貼着されて、橋梁部材
20の表面と同一になるように形成されている。
【0053】測定用ターゲット90の、係合部92は、
孔係合部91と一体に形成されて、ターゲット本体93
を構成している。この係合部92の径は孔係合部91の
径より大きめに形成されており、この係合部92が橋梁
部材20における孔21に埋没しないように周縁部で係
止されることにより、ターゲット本体93が橋梁部材2
0の孔周縁部において係合する。
【0054】上記係合部92における枠体92aは、孔
係合部91の端面91aを囲むように構成されており、
枠体92aによって囲まれた内側空間92cは開口92
bへ向かって開口92bが最も広くなるように形成され
ている。
【0055】また枠部92の上端外周部には縁部92d
が形成されている。この縁部92dはターゲット本体9
3を手で持ったときに作業者の指がかかって滑りにくく
し、ターゲット本体93を孔21へ嵌入しやすくするた
めのものである。
【0056】孔係合部91の係合部92の枠体92aに
囲まれた端面91aには、再帰反射面94が形成され
る。この再帰反射面94は、図7で示すように円形状の
反射プリズムシートと、この反射プリズムシートに設け
られた孔中心対応指標95とから構成されている。
【0057】前記反射プリズムシートは、マイクロプリ
ズムが密集状態に形成された可撓性の透明な反射体で、
入射した光を入射方向に向けてそのまま反射する性質が
ある。
【0058】この反射プリズムシートの平滑な表面には
孔中心対応指標95が設けられており、孔中心対応指標
95は十字線95aと円形95bからなる。そして反射
プリズムシートを孔係合部91の端面91aに貼着する
ことで再帰反射面94を形成する。このとき反射プリズ
ムシートは、反射プリズムシートに付された孔中心対応
指標95の十字線95a中心が、孔係合部91を橋梁部
材20の孔21に係合させたときの、孔21の中心に一
致するように貼着される。
【0059】即ち、前記再帰反射面94は、孔係合部9
1を孔21に係合させたときに孔21が形成された橋梁
部材20の表面と同一面になるように構成される。
【0060】また、係合部92にはマグネット96が設
けられている。このマグネット96は永久磁石であり、
係合部92において、孔21周縁部との係合面で周方向
等間隔になるように配設されて、係合部92から露見し
て孔21の周縁部に接合し、ターゲット本体93を橋梁
部材20にマグネット固定する。
【0061】図8乃至図10は、前記測定用ターゲット
90の再帰反射面94に角度θで傾斜を持たせて、再帰
反射面94が測距測角儀80に対面しやすいような測定
用ターゲット90とした例を示すものである。
【0062】本例の孔係合部91は、橋梁部材20の孔
21と係合する部分は円柱状に形成されて孔21に嵌入
可能に形成されており、枠体92a囲まれた端面91a
は、係合部92に対して所定角度θで傾斜して形成され
ている。このとき端面91aは、孔係合部91を孔21
に係合したときに、孔21の中心を通る鉛直線と、橋梁
部材20の表面とが、端面91a上で交差するように形
成される。
【0063】そして係合部92の枠体92aは前記実施
例と同様に孔係合部91と一体に形成されており、同一
幅に形成された端部92f,92fが前記端面91aの
両側に位置するような構成となっている。
【0064】本例における再帰反射面94は、反射プリ
ズムシートに付された孔中心対応指標95の十字線95
a中心と、孔21の中心とが一致するように、端面91
aに貼着して形成する。
【0065】上記のように構成することにより、本例に
おける中心座標測定用ターゲット90は、再帰反射面9
4が孔21周縁面に対し所定角度θで傾斜するととも
に、孔中心対応指標95の十字線95a中心が、孔21
が形成された橋梁部材20の表面と同一の面上に位置し
て、孔21の中心と一致する。
【0066】以上のように、ターゲット本体93の再帰
反射面94が傾斜していることにより、測定用ターゲッ
ト90を橋梁部材20における全ての孔21に配置させ
ても、再帰反射面が測距測角儀80へ向いて配置される
ため、測定用ターゲット90の再帰反射面94から反射
される光が測距測角儀80の受光部に入射して測距測角
儀80による視準が可能となる。
【0067】図11乃至図15は、測定用ターゲット9
0のさらに他の例を示す説明図である。図11で示すよ
うに本例の測定用ターゲット90は、内側に中空部を設
けて、この中空部において、水平支軸を備えた再帰反射
面を傾動させるような構成となっている。
【0068】本例の測定用ターゲット90の、孔係合部
91は、橋梁部材20の孔21内に位置させる円柱状も
のであり、橋梁部材20の孔21に嵌入可能に形成され
ている。
【0069】本例の測定用ターゲット90の、係合部9
2は、孔係合部91と一体に形成されており、孔21及
び孔係合部91と同心で、孔係合部91よりも大きめの
径で形成された円92gの一部分92hを切り欠いた形
状に形成されており、切欠端部92iを有している。こ
の円92gの中心をMとする。
【0070】係合部92の径は孔係合部91の径より大
きめに形成されているので、この係合部92が橋梁部材
20における孔21に埋没しないように周縁部で係止さ
れることにより、ターゲット本体93が橋梁部材20の
孔21周縁部において係合する。
【0071】本例の係合部92は開口部92jを有して
おり、この開口部92dは、前記切欠端部92iにおい
て、両側にそれぞれ幅Xを残して、孔係合部91の径よ
りも若干小さめの幅A及び孔係合部91の径よりも若干
小さめの奥行きBの大きさで形成されている。
【0072】上記開口部92jの周縁部には、ねじを螺
合するための孔(図示せず)が形成されており、この孔
へねじ92kが螺合されている。この孔は、ねじ92k
を螺合したときに、それぞれのねじ92kの中心を結ぶ
線が、円92gの中心Mを通るように形成されている。
【0073】また図11で示すように、係合部92の上
端外周部には円92gより大きい径の縁部92dが形成
されている。この縁部92dはターゲット本体93を手
で持ったときに作業者の指がかかって滑りにくくし、タ
ーゲット本体93を孔21へ嵌入しやすくするためのも
のである。
【0074】さらに係合部92にはマグネット96が設
けられている。このマグネット96は、永久磁石であ
り、係合部92において、橋梁部材20の孔21周縁部
との係合面で周方向等間隔になるように配設されて、係
合部92から露見して孔21の周縁部に接着し、ターゲ
ット本体93を橋梁部材20にマグネット固定する。
【0075】前記孔係合部91と係合部92とからなる
ターゲット本体93には、開口部92jと連続して後述
するターゲット板94aを配設する中空部98が形成さ
れている。中空部98は、大きさの違う中空部98aと
中空部98bが連続して形成されているものであり、中
空部98aは、前記開口部92jから連続して、係合部
92内から孔係合部91内にかけて形成されている。
【0076】中空部98bは、前記中空部98aに連続
して、孔係合部91内において形成されているものであ
り、前記開口部92jの幅Aよりも小さめな幅及び前記
開口部92jの奥行きBよりも小さめな奥行きで形成さ
れている。この中空部98bは、中空部全体の深さが孔
係合部91を貫通しない深さで形成される。
【0077】前記中空部98においては中空部98aよ
りも中空部98bの方が小さめに形成されているので、
中空部98aと中空部98bとの境目において段差98
cが形成される。
【0078】さらに中空部98aの内壁には、溝98d
が設けられている。この溝98dは後述する水平支軸9
7,97を配置するためのものであり、前記ねじ92k
のねじ孔に隣接して、係合部92の開口部92jから段
差98cの間において幅Yで形成されている。このとき
溝98dは、二つのねじ孔を結ぶ直線によって、幅方向
に二等分されるように形成される。
【0079】そして上記溝98dには、板ばね99が配
設されている。この板ばね99は、図15に示すように
係合部92におけるねじ92kに固定されて、前記溝9
8d内に配設されているものであり、ねじ92kで固定
することができるように、ねじ92kの孔よりも大きめ
に形成された端部99aと、この端部から連続して形成
される長尺の本体99bと、本体99bから連続して形
成される、端部99cとから構成されている。そして水
平支軸97,97を圧接している。また端部99aには
ねじ92kの孔と同一径の孔(図示せず)が形成されて
いる。
【0080】そして板ばね99の端部99aを係合部9
2におけるねじ92gでねじ止めし、本体を溝98d内
に沿って配設する。このとき、端部99cは中空部98
側へ向くように配設される。
【0081】次に本例における再帰反射面94について
説明する。再帰反射面94は、図13で示すように矩形
のターゲット板94aに反射プリズムシートが貼着され
て形成されており、この反射プリズムシートには孔中心
対応指標95が設けられている。
【0082】本例におけるターゲット板94aは、中空
部98bの幅と略同一幅の辺Q及び、中空部98の深さ
よりも小さめの長さの辺Rで矩形に形成されており、周
囲2箇所において、水平支軸97,97を有している。
【0083】本例の水平支軸97,97は、ターゲット
板94aの辺Qと平行になるように形成される。また、
水平支軸97,97は前記溝98dの幅Yと略同一の幅
に形成されて、溝98dに隙間なく嵌合されるような構
成となっている。また水平支軸97,97は溝98dに
配置するときに、それぞれの水平支軸97の端部97a
と溝98dとの間に隙間ができないような長さに形成さ
れている。
【0084】図14ターゲット板94aの図13におけ
るS視図である。図14に示すように、水平支軸97,
97の長尺方向の中心線、即ち前記二つのねじ92kの
中心を結んだ線は、ターゲット板94aの孔中心対応指
標95を形成する側の面と一致するように形成されてい
る。
【0085】本例の反射プリズムシートは、マイクロプ
リズムが密集状態に形成された可撓性の透明な反射体
で、入射した光を入射方向に向けてそのまま反射する性
質がある。
【0086】この反射プリズムシートの平滑な表面設け
られた孔中心対応指標95は、孔中心対応指標95は十
字線95aと円形95bからなる。そして反射プリズム
シート94bを前記ターゲット板94aに貼着する事で
再帰反射面94を形成する。このとき反射プリズムシー
ト94bは、反射プリズムシート94bに付された孔中
心対応指標95の十字線95aの一方が、ターゲット板
94aをターゲット本体93に配置したときに、孔21
の形成された橋梁部材20の表面と同一面になるように
配設される。
【0087】また孔中心対応指標95の十字線95a中
心が、ターゲット板94aにおいて、水平支軸97,9
7の端部97a,97aからそれぞれ同一の距離に位置
するように配設される。
【0088】上記のように構成されているので、本例に
おける測定用ターゲット90は、再帰反射面94の形成
されたターゲット板94aが傾動可能に形成されるとと
もに、孔中心対応指標95の十字線95a中心が孔21
の形成された橋梁部材20の表面と同一の面上に位置し
て、孔21中心と一致する。
【0089】次に上記構成からなる中心座標測定用ター
ゲット10を用いた測定法方について説明する。前述し
たように、本例の中心座標測定用ターゲット10の再帰
反射面60は2箇所形成されており、測距測角儀80か
ら出射した光を橋梁部材20上に配設した中心座標測定
用ターゲット10の再帰反射面60で反射し、この反射
光を測距測角儀80で受光し、をれぞれの三次元座標を
測定する。そして測定値から、中心座標測定用ターゲッ
ト10を配設した孔21の中心座標を求める。
【0090】即ち、中心座標測定用ターゲット10にお
ける2つの再帰反射面60のそれぞれの三次元座標を
(xa,ya,za),(xb,yb,zb)とし、この三次
元座標から中心座標測定用ターゲット10を配設した孔
21の中心座標(xc,yc,zc)を求める。
【0091】図4は中心座標測定用ターゲット10を配
設した孔21の中心座標(xc,yc,zc)を求める方
法を示す説明図である。中心座標測定用ターゲット10
の2つの再帰反射面60間の距離をm1とし、さらにこ
の中心座標測定用ターゲット10を配設した孔に近い側
の再帰反射面60から孔21の中心までの距離をm2
する。なお、このときの孔21の中心は橋梁部材20と
同一の面上にある。
【0092】また図4における中心座標測定用ターゲッ
ト10の2つの再帰反射面60のうち、中心座標測定用
ターゲット10を配設した孔21から遠い方の再帰反射
面60の三次元座標(xa,ya,za)をD、孔21に
近い方の再帰反射面60の三次元座標(xb,yb
b)をEとし、さらに中心座標測定用ターゲット10
を配設した孔21の中心座標(xc,yc,zc)をFと
する。そして次の式により中心座標測定用ターゲット1
0を配設した孔21の中心座標(xc,yc,zc)Fを
求める。
【0093】
【式1】
【0094】中心座標測定用ターゲット10を配設した
孔21の中心座標(xc,yc,zc)Fは中心座標測定
用ターゲット10の揺動中心Oに一致しているので、中
心座標測定用ターゲット10のポール50をどのような
角度で傾けても常に一定の値が測定される。
【0095】そして中心座標測定用ターゲット10を配
設した孔の中心座標(xc,yc,zc)Fが求められた
ら、次に他の測点における三次元座標(xd,yd
d)Gを計測して、それぞれの測点間の距離lを次の
式によって算出する。
【0096】
【式2】
【0097】このように本例の中心座標測定用ターゲッ
ト10を使用することにより、橋梁部材20において、
遮蔽物22があっても、橋梁部材20の孔21に配設し
た中心測定用ターゲット10の再帰反射面60を遮蔽物
22に邪魔されずに測距測角儀80によって視準するこ
とができ、孔21の中心座標を求めて、座標計算により
2つの孔21間の距離lを求めることができる。
【0098】図16は、本発明の他の実施例を示すもの
であり、係合固定部30及びユニバーサルジョイント4
0のジョイント部41における他の例を示す説明図であ
る。本例において前記実施例と同様部材等には同一符号
を付してその説明を省略する。
【0099】前記実施例ではユニバーサルジョイント4
0の、球形に形成されたジョイント部41が、係合固定
部30内に形成された中空部33に揺動可能に係合され
ている例を示したが、本例においては、係合固定部30
内の中空部33において球面ベアリング46が用いられ
ており、球面ベアリング46自体が係合固定部30にお
いて揺動するとともに、この球面ベアリング46と係合
されたジョイント部41とが自由に揺動する構成となっ
ている。
【0100】本例の球面ベアリング46には、保持枠4
5が取り付けられて、この保持枠45は、係合固定部3
0の中空部33において保持されている。そしてこの保
持枠45は係合部32において押えねじ36により固定
される。
【0101】本例における係合固定部30内の中空部3
3は、係合部32の凹部32aから連続して形成されて
おり、凹部32aと連続して形成される中空部33c
と、この中空部33cよりも小さめに形成される中空部
33dとから構成されている。
【0102】中空部33cと中空部33dの境目には段
差37が形成されており、この段差37に、球面ベアリ
ング46を保持している保持枠45を配設する。このと
き前記実施例と同様に、ユニバーサルジョイント40の
揺動中心Oが、係合部32の裏側面32bと同一の平面
上に位置するように形成される。即ち、係合固定部30
を橋梁部材20の孔21に係合した時に、ユニバーサル
ジョイント40の揺動中心Oが孔21が形成された橋梁
部材20の表面と同一の面上に位置するような構成とな
る。
【0103】このように、本例によれば、球面ベアリン
グ46を使用することにより、よりスムーズに中心座標
測定用ターゲット10のポール50を揺動させることが
できる。
【0104】なお、上記実施例において、橋梁部材20
において、遮蔽物22に遮られて測距測角儀80に対し
て露見していない孔21に中心座標測定用ターゲット1
0を配置し、露見している孔21に測定用ターゲット9
0を配置して、測距測角儀80で視準した例を示した
が、測点としての孔21が2箇所とも遮蔽物により遮ら
れることにより測距測角儀80に対して露見していない
ときには、両方の測点に本例の中心座標測定用ターゲッ
ト10を用いて三次元座標の測定を行って良い。
【0105】本発明における実施例において、再帰反射
面60を構成する再帰反射面形成部51について、円形
にした例を示したが、矩形その他自由な形に形成して良
い。また、再帰反射面60を2箇所形成した例を示した
が、2箇所以上で有れば何箇所であっても良い。
【0106】また、係合部32においてマグネット34
を3箇所設けた例を示したが、3箇所に限らず1箇所以
上であれば良い。
【0107】また、橋梁部材20上のボルト孔である孔
21は、円孔の他、楕円形或いは多角形等係合固定部3
0が嵌入可能な形であればどのような形に形成されてい
ても良い。
【0108】次に上記実施例によって橋梁部材20を測
定し、橋梁を完成するまでの流れについて説明する。
【0109】まず、橋梁建設のために必要な橋梁部材2
0についての設計データを作成し、この設計データに基
づいて橋梁部材20を作成する。
【0110】次に、橋梁部材20の孔21に中心座標測
定用ターゲット10及び測定用ターゲット90を配置さ
せて、測距測角儀80によりそれぞれのターゲットにお
ける再帰反射面を視準し、孔21中心における三次元座
標値を求めることにより橋梁部材20の測定データを作
成する。
【0111】そして設計データと、測定データとを比較
して、異同を決定する。設計データと測定データが異な
れば、必要に応じて橋梁部材20を修正する。
【0112】上記測定データを使用して異同を決定する
ことにより、橋梁部材20を仮組立して更に橋梁部材2
0の整合性を確認する必要がなくなり、仮組立工程を省
略することができる。そして、修正済みの橋梁部材20
を直接現場に運搬して、実際の組立作業を行うことがで
きる。
【0113】なお、本例においては、橋梁部材20に中
心座標測定用ターゲット10及び測定用ターゲット90
を配設して、橋梁部材20上における2つの孔21の中
心間距離lを求める例を示したが、橋梁部材20に限ら
ず複数の孔21を有する長尺部材の孔21の中心間距離
を測定するのにも好適に用いることができる。
【0114】即ち、本例の中心座標測定用ターゲット1
0は、長尺部材における測定システムに用いられる。こ
の測定システムは、長尺部材の設計データの作成工程
と、この工程において作成された設計データに基づいて
長尺部材を作成する工程と、作成された長尺部材の測定
データを作成する工程と、この長尺部材の測定データと
前記設計データの異同を決定する工程と、を備えてい
る。
【0115】本例の中心座標測定用ターゲット10は作
成された長尺部材において測距測角儀80に対して少な
くとも露見していない孔21に配置され、中心座標測定
用ターゲット10の再帰反射面60を測距測角儀80で
視準することができるようにポール50を傾倒させ、ポ
ール50上に形成された再帰反射面60を測距測角儀8
0で視準し、孔21の中心における三次元座標を求め
る。
【0116】
【発明の効果】以上のように本発明は、橋梁部材等の長
尺部材上の2点間の座標測定において、それぞれの測点
に測定用ターゲットを用い、測距測角儀で測定用ターゲ
ットに形成された再帰反射面を視準して三次元座標を求
め、この三次元座標から2つの測点の中心座標を求め
て、この中心座標から2点間の正確な距離を得ることが
できるので、正確な長尺部材の測定データを得ることが
できるため橋梁部材の仮組立等の工程を省略して、作業
効率を向上することができる。
【0117】そして本例の中心座標測定用ターゲットに
おいては、再帰反射面が揺動可能なポール上に形成され
ているので、長尺部材上に遮蔽物があっても遮蔽物に邪
魔されずに再帰反射面を測距測角儀に対面させることが
できる。
【0118】また、いつでも測定が可能であり、測点は
必要に応じて適宜取り外しかつ再度同じ位置に復元する
ことも容易に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る中心座標測定用ターゲットの正面
図である。
【図2】本発明に係る中心座標測定用ターゲットの断面
図である。
【図3】本発明の中心座標測定用ターゲットの係合固定
部を示す説明図である。
【図4】本発明に係る中心座標測定用ターゲットの使用
状態を示す説明図である。
【図5】本発明に係る中心座標測定用ターゲットを用い
た測定方法を示す説明図である。
【図6】測定用ターゲットを示す説明図である。
【図7】測定用ターゲットを示す説明図である。
【図8】他の測定用ターゲットを示す説明図である。
【図9】他の測定用ターゲットを示す説明図である。
【図10】他の測定用ターゲットを示す説明図である。
【図11】さらに他の測定用ターゲットを示す説明図で
ある。
【図12】さらに他の測定用ターゲットを示す説明図で
ある。
【図13】さらに他の測定用ターゲットを示す説明図で
ある。
【図14】図13におけるS視図である。
【図15】測定用ターゲットの板ばねを示す説明図であ
る。
【図16】本発明の中心座標測定用ターゲットの係合固
定部及びジョイント部の他の実施例を示す説明図であ
る。
【図17】従来例を示す説明図である。
【符号の説明】
10 中心座標測定用ターゲット 20 橋梁部材 30 係合固定部 31 本体 32 係合部 33 中空部 34 マグネット 35 傾斜面 36 押えねじ 37 段差 40 ユニバーサルジョイント 41 ジョイント部 42 軸部 43 係止部 44 係合端部 45 保持枠 46 球面ベアリング 50 ポール 51 再帰反射面形成部 52 ねじ 53 係合孔 54 端面 55 係合凹部 60 再帰反射面 61 孔中心対応指標 70 マグネットスタンド 71 固定部 72 支持部 73 係合凸部 75 球状部 76 円形凹部 77 球状部 78 固定つまみ 80 測距測角儀 90 測定用ターゲット O 揺動中心
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成8年12月4日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】式1
【補正方法】変更
【補正内容】
【式1】

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 長尺部材の所定位置に設けられた孔中心
    間を計測するための測定用ターゲットであって、該測定
    用ターゲットは、長尺部材に設けた前記孔と係合する係
    合固定部と、該係合固定部にユニバーサルジョイントを
    介して連結され揺動可能に配設されるポールと、該ポー
    ルに直列に配置され且つ複数の孔中心対応指標を設けた
    再帰反射面と、を備えたことを特徴とする中心座標測定
    用ターゲット。
  2. 【請求項2】 橋梁部材の設計データの作成工程と、該
    工程において作成された設計データに基づいて橋梁部材
    を作成する工程と、前記作成された橋梁部材の測定デー
    タを作成する工程と、該橋梁部材の測定データと前記設
    計データの異同を決定する工程と、を備えた測定システ
    ムに用いられるターゲットであって、該ターゲットは作
    成された橋梁部材において測距測角儀に対して少なくと
    も露見していない孔に配置され、前記中心座標測定用タ
    ーゲットの再帰反射面を測距測角儀で視準することがで
    きるように前記ポールを傾倒させ、ポール上に形成され
    た再帰反射面を測距測角儀で視準し、前記孔中心におけ
    る三次元座標を求めることを特徴とする橋梁部材を測定
    するための中心座標測定用ターゲット。
  3. 【請求項3】 前記ポールの揺動中心は、前記係合固定
    部を前記孔に係合した時に、前記孔が形成された前記長
    尺部材の表面と同一の面上に位置することを特徴とする
    請求項1,2いずれか記載の中心座標測定用ターゲッ
    ト。
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