JPH10110263A - スパッタリングターゲットおよび透明導電膜とその製造方法 - Google Patents
スパッタリングターゲットおよび透明導電膜とその製造方法Info
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- JPH10110263A JPH10110263A JP8267499A JP26749996A JPH10110263A JP H10110263 A JPH10110263 A JP H10110263A JP 8267499 A JP8267499 A JP 8267499A JP 26749996 A JP26749996 A JP 26749996A JP H10110263 A JPH10110263 A JP H10110263A
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Abstract
るスパッタリングターゲットおよび耐擦傷性に優れた非
晶質透明導電膜とその製造方法の提供。 【解決手段】金属Snとフッ素含有化合物とからなるス
パッタリングターゲットと該ターゲットを用いた透明導
電膜、および錫とフッ素と酸素とを含む非晶質透明導電
膜。
Description
ーゲットおよび透明導電膜とその製造方法に関する。
電性を合わせもち、液晶表示素子やプラズマ発光素子な
どの表示素子の透明電極、太陽電池の透明電極、自動車
および建築用ガラスの熱線反射膜、CRTの帯電防止
膜、あるいは冷凍冷蔵ショーケースをはじめとする各種
防曇用の透明発熱体として広く利用されている。
が得られることから、ITO(錫ドープ酸化インジウ
ム)が広く使われている。また、低コストの酸化亜鉛系
透明導電膜や、低コストで耐薬品性の高い酸化錫系透明
導電膜が知られている。
TOについては、その主成分であるインジウムが高価で
あり、低コスト化の障害になっている。酸化亜鉛系につ
いては、酸やアルカリなどに対する耐薬品性が低く、表
示素子など工業製品への応用を困難にしている。酸化錫
系については、工業的製法としてスプレー法あるいはC
VD法で作製されているが、膜厚を均一に成膜するのは
困難であり、また、成膜時に生成する塩素や塩化水素な
どの廃液あるいは排ガスによる環境汚染の問題があっ
た。
られやすく、環境汚染の少ないスパッタリング法が適し
ている。スパッタリング法には、大きく分けて高周波電
源を使用するRFスパッタリング法と、直流電源を使用
するDCスパッタリング法がある。
気絶縁性の材料を使用できる点で優れているが、高周波
電源は価格も高く、構造が複雑で、大面積の成膜には好
ましくない。DCスパッタリング法は、ターゲット材が
良導電性の材料に限られるが、装置構造が簡単な直流電
源を使用するので操作しやすく、工業的成膜法としては
DCスパッタリング法の方が好ましい。
ッタリング法を用いて酸化錫導電膜の形成する方法が提
案されているが、膜の比抵抗は8×10-3Ωcm以上の
比較的高抵抗の膜であった。
が低いという問題があった。耐擦傷性が低い理由とし
て、膜の表面に、結晶成長のときに形成される微細な凹
凸があり、これが引っかかりとなっているためと考えら
れる。
技術の欠点を解消し、DCスパッタリング法に用いるこ
とができ、低抵抗の酸化錫系非晶質透明導電膜を形成で
きるスパッタリングターゲットおよび耐擦傷性に優れた
非晶質透明導電膜とその製造方法の提供を目的とする。
ッ素含有化合物とからなるスパッタリングターゲットを
提供する。
パッタリングターゲットをスパッタリングして基体上に
透明導電膜を製造する方法において、スパッタリングタ
ーゲットとして前記のスパッタリングターゲットを用い
ることを特徴とする透明導電膜の製造方法を提供する。
み、スパッタリング法により形成される非晶質透明導電
膜を提供する。
化合物としては、SnF2 などの金属フッ化物、SnO
F2 などの金属酸フッ化物、PTFE(ポリテトラフル
オロエチレン)やPFA(パーフルオロアルコキシ樹
脂)などの有機フッ素化物などが挙げられる。特に、低
抵抗の膜を得るには、フッ素含有化合物が、SnF2 、
SnOF2 、CeF3 、LaF3 およびBiF3 からな
る群から選ばれる1種以上であることが好ましい。
素に対して0.01〜30原子%であることが好まし
い。0.01原子%未満であると、膜の比抵抗が高くな
り、また、膜が結晶性となりやすく、一方、30原子%
より大きくなると、やはり膜の比抵抗が高くなる。
いる酸化性ガスとしては、O2 、H2 O、CO、CO2
などの酸素原子含有ガスが挙げられる。
率などの膜の特性に大きく影響する。したがって、酸素
原子含有ガスの濃度は装置、基板温度、背圧などの使用
する条件で、調整する必要がある。
F方式などあらゆる放電方式で行うことができるが、工
業的な生産性の優れたDCスパッタリングが好ましい。
ガラス、セラミックス、プラスチック、金属などが挙げ
られる。
い。非晶質膜が得られやすいことから、200℃以下が
好ましい。また、成膜後、基体を加熱(熱処理)するこ
ともできる。
るので膜表面の形状は極めて滑らかであり、高い耐擦傷
性を有する。
〜20原子%であることが好ましい。0.01原子%よ
り少ないと膜の比抵抗が高くなり、また、膜が結晶性と
なりやすく、一方、20原子%より大きくなると、膜の
比抵抗が高くなる。
であり、DCスパッタリングを可能にする。フッ素含有
化合物は、膜にフッ素をドープするための供給源であ
る。フッ素は、膜中においては、キャリアとなる電子を
生成するためのドナーとして働く。フッ素は、また、ス
パッタリング成膜時においては、酸化錫の結晶成長を抑
制するように働き、膜を非晶質化させるように働く。
し、これら粉末を表1に示す割合で、乾式ボールミルで
混合し、各種混合粉末を得た。
冷間等方プレス装置(CIP装置)で1.5ton/c
m2 の圧力で加圧し、成形・緻密化を行った。これら成
形体の密度を表1に示す。
さ5mmの寸法に切り出し、Sn−SnF2 系の各種タ
ーゲットを作製した(以下、SFターゲットと呼
ぶ。)。
ネトロンDC(直流)スパッタリング装置を使用して、
FドープSnO2 系(以下、SFO膜と呼ぶ。)の成膜
を、投入電力:500W、導入ガス:Ar−O2 混合ガ
ス、圧力:4×10-3Torr、基板加熱:無加熱の条
件で行った。基体には、ソーダライムガラスを用いた。
膜厚はおよそ10nmとなるように行った。
入ガスのアルゴンと酸素の合計に対する割合)とした。
この時の膜の比抵抗と透過率を表1に示す。
べて、パターンはフラットであり、膜は非晶質であっ
た。図1に、例2の膜のパターンを代表して示す。
結果を表1に示す。膜中のフッ素は、ターゲットの含有
量より、減少する傾向があった。これは、スパッタリン
グのプラズマ中でOF2 ガスが合成されるためであると
考えられる。
末、LaF3 粉末およびBiF3 粉末のそれぞれと金属
Sn粉末とを混合し、例1〜4と同様に、各種ターゲッ
トを作製した。このときの組成は、ターゲット中のフッ
素の含有量が5原子%とした。この成形体の密度および
相対密度を表2に示す。
C(直流)スパッタリング装置を使用して、成膜を行っ
た。このときの膜の比抵抗と透過率を表2に示す。
べて、パターンはフラットであり、膜は非晶質であっ
た。
化錫中の酸素原子と置換して、キャリア電子を生成する
ので、酸素欠陥が少なく、空気中のような酸素を含む雰
囲気下で加熱しても、酸素の影響が小さく、抵抗変化が
少ないという効果を有する。したがって、透明発熱体な
どの用途に好適である。
く、滑らかであるので、耐擦傷性に富み、かつ、導電性
であるので、絶縁物のオーバーコートに用いることによ
り、高耐久の帯電防止膜としても好適である。
Claims (6)
- 【請求項1】金属Snとフッ素含有化合物とを含むスパ
ッタリングターゲット。 - 【請求項2】フッ素含有化合物が、SnF2 、SnOF
2 、CeF3 、LaF3 およびBiF3 からなる群から
選ばれる1種以上である請求項1のスパッタリングター
ゲット。 - 【請求項3】ターゲット中のフッ素の含有割合が、全元
素に対して0.01〜30原子%である請求項1または
2のスパッタリングターゲット。 - 【請求項4】酸化性ガス雰囲気中でスパッタリングター
ゲットをスパッタリングして基体上に透明導電膜を製造
する方法において、スパッタリングターゲットとして請
求項1〜3いずれか1項のスパッタリングターゲットを
用いることを特徴とする透明導電膜の製造方法。 - 【請求項5】錫とフッ素と酸素とを含み、スパッタリン
グ法により形成される非晶質透明導電膜。 - 【請求項6】フッ素の含有割合が、錫に対して0.01
〜20原子%である請求項5の非晶質透明導電膜。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8267499A JPH10110263A (ja) | 1996-10-08 | 1996-10-08 | スパッタリングターゲットおよび透明導電膜とその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8267499A JPH10110263A (ja) | 1996-10-08 | 1996-10-08 | スパッタリングターゲットおよび透明導電膜とその製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH10110263A true JPH10110263A (ja) | 1998-04-28 |
Family
ID=17445710
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP8267499A Pending JPH10110263A (ja) | 1996-10-08 | 1996-10-08 | スパッタリングターゲットおよび透明導電膜とその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH10110263A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2011082178A (ja) * | 2004-02-09 | 2011-04-21 | Asahi Glass Co Ltd | 透明電極の製造方法 |
-
1996
- 1996-10-08 JP JP8267499A patent/JPH10110263A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2011082178A (ja) * | 2004-02-09 | 2011-04-21 | Asahi Glass Co Ltd | 透明電極の製造方法 |
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