JPH10109225A - タレットパンチプレス - Google Patents

タレットパンチプレス

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JPH10109225A
JPH10109225A JP28320496A JP28320496A JPH10109225A JP H10109225 A JPH10109225 A JP H10109225A JP 28320496 A JP28320496 A JP 28320496A JP 28320496 A JP28320496 A JP 28320496A JP H10109225 A JPH10109225 A JP H10109225A
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tapping
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Murata Machinery Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 パンチ加工とタップ加工とを同じテーブル上
で行え、かつバリが製品の問題とならないように、下面
側からタップ加工が行えるようにする。 【解決手段】 下タレット3の一部に、回転伝達を受け
てタップ48を回転させながら鉛直方向に移動させるタ
ップ保持具15を配置する。このタップ保持具15に回
転を与えるタップ駆動装置16をフレームに設ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、タップ機能を備
えたタレットパンチプレスに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、タレットパンチプレスにおいて、
パンチ加工した孔にねじ溝を形成するタップ装置を設け
たものがある。前記タップ装置は、上タレット等を支持
する上フレーム部に下向きに設置し、板材の上面側から
加工するものが一般的である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、このように上
面側からタップ加工を行うようにすると、バーリング部
をパンチ加工した孔にタップ溝を切る場合に、板材の表
面側に微細なバリ等が生じることがある。すなわち、パ
ンチ加工において、バーリング加工のような成形加工を
行う場合は、成形による突出部分が板材送りの障害にな
らないように、上面側に突出するようにされる。一方、
バーリング部は、加工された板材を製品として使用する
ときは、目立たないように裏面側とされる。そのため、
パンチ加工時に下面となる面が板材製品の表面となり、
前記のように上方からタップ加工を行うと、そのタップ
が突き抜ける下面側にバリが発生し易い。
【0004】このため、下面側からタップ加工を行うこ
とが望ましいが、タレットパンチプレスでは、テーブル
等が障害となるため、下面側からタップ加工を行えるよ
うにタッフ装置を設けることが難しい。また、従来の上
フレーム部にタップ装置を設けたものでは、タップ位置
とパンチ加工位置とが異なるため、タップ加工とパンチ
加工とで板材送りの指令値にオフセットを設けることが
必要となり、加工プログラムの作成に手間がかかる。
【0005】この発明は、上記の課題を解消するもので
あり、パンチ加工とタップ加工とを同じテーブル上で行
え、かつバリが製品の問題とならないように、下面側か
らタッフ加工が行えるタレットパンチプレスを提供する
ことを目的とする。この発明の他の目的は、タップ加工
とパンチ加工とでオフセットを設けることを不要とし、
かつ複数種のタップ加工が一台のタップ駆動装置で行え
て構成の簡易化が図れるようにすることである。この発
明のさらに他の目的は、別に駆動源を必要とすることな
く、下面側からのタップ加工時における板材の浮き上が
り防止と、切削油の供給との両方が行えるタレットパン
チプレスを提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】この発明のタレットパン
チプレスは、上下タレットの各ステーションにパンチ金
型およびダイ金型を設置したタレットパンチプレスにお
いて、下タレットの一部に、回転伝達を受けてタップを
回転させながら鉛直方向に移動させるタップ保持具を配
置し、前記タップ保持具に回転を与えるタップ駆動装置
を設けたものである。この構成によると、下タレットの
ステーションに、ダイ金型に代えてタップ保持具を配置
したため、テーブルやタレットが障害となることなく、
タレットパンチプレスにおいて、下面側からタップ加工
を行うことが実現できる。また、ダイ金型とタップ保持
具とを共に下タレットに設置するため、パンチ加工とタ
ップ加工とを同じ位置で行うことができ、これによりオ
フセットが不要となる。上記構成において、下タレット
の複数のステーションにそれぞれ種類の異なるタップを
保持したタップ保持具を配置し、前記タップ駆動装置は
前記タップ保持具のうち、パンチ駆動用のラムの直下に
位置したタップ保持具に回転を伝えるものとしても良
い。これにより、各タップ保持具に異なる径やリードの
タップを取付け、複数種のタップ加工を一台のタップ駆
動装置で行うことができる。また、前記のパンチ加工と
タップ加工とのオフセットを無くすことが実現できる。
【0007】また、これらの構成において、タップ保持
具の配置された下タレットのステーションと対応する上
タレットのステーションに、切削油を溜めた板材押えを
設けても良い。この板材押えは、前記ラムで昇降駆動さ
れるものであって、板材への押し付け動作に伴い切削油
を吐出する切削油吐出機構を有するものとする。このよ
うに、上タレットに、ラムで昇降される板材押え設ける
ことで、別途の駆動源を必要とすることなく、タップ時
に板材が浮き上がることが防止できる。しかも、前記切
削油吐出機構は、板材押えの押し付け動作に伴って切削
油を供給するものとしたので、この切削油の供給にも駆
動源を別に設けることが不要となる。また、前記各構成
において、タップ保持具の配置された下タレットのステ
ーションと対応する上タレットのステーションに、下タ
レットのステーションにあるタップの折損検出をする板
材押えを設けても良い。ここで言う折損検出は、タップ
折損の有無を示す何らかの動作を行うことを意味し、例
えばその動作部分を別のセンサ類で検出して折損検出信
号を得るようにしても良い。このように、板材押えにタ
ップの折損検出を行わせるようにすることで、タップ加
工時のタップの移動を利用して折損検出が行え、簡単な
構成で折損検出が行える。
【0008】
【発明の実施の形態】この発明の一実施形態を図1ない
し図9と共に説明する。図1に示すように、側面形状が
C字のフレーム1の上下のフレーム部1a,1b間に上
下のタレット2,3が配置され、フレーム1の前方に、
板材Wを前後左右に送るテーブル装置4が設置されてい
る。テーブル装置4は、テーブル4およびその上の板材
Wを把持するワークホルダ等を備える。図2に拡大して
示すように、フレーム1の上フレーム部1には、ラム5
を昇降させるパンチ駆動機構6が設置され、このパンチ
駆動機構6は、減速機付きのサーボモータ7と、このサ
ーボモータ7の駆動をラム5の昇降に変換するクランク
機構8とで構成される。クランク機構8は、サーボモー
タ7のモータ軸に連結された偏心カム9と、この偏心カ
ム9の偏心軸部9aに上端の孔が軸受(図示せず)を介
して嵌合したクランクアーム10とからなる。ラム5
は、上フレーム部1aに設けられたラムガイド11に昇
降自在に支持され、上端がクランクアーム10の下端に
ピンで結合されている。
【0009】上下のタレット2,3は、各々円周上に並
ぶ各ステーションにパンチ金型12およびダイ金型13
を設置したものであり、互いに同心位置で各々上下のフ
レーム部2,3に水平回転自在に支持され、タレット回
転装置(図示せず)で割出回転させられる。これらパン
チ金型12およびダイ金型13のうち、一部のものはバ
ーリング部等の成形加工用のものとされる。各パンチ金
型12は、上端にT字状の頭部12aを有しており、こ
の頭部12aがリング状のガイド板(図示せず)で案内
されることにより、上タレット2から脱落しないように
支持される。ラム5の位置に来たパンチ金型12は、ラ
ム5の下端のT字状溝に頭部12aが噛み合ってラム5
に連結される。ラム5と対応して、パンチ反力を受ける
支持台17が下タレット3の下方で下フレーム1b上に
設置されている。
【0010】上下のタレット2,3における一部のステ
ーションには、パンチ金型12およびダイ金型13に代
えて、板材押え14およびタップ保持具15が配置され
る。板材押え14は、後に説明するように切削油の供給
機能を有するものである。タップ保持具15は、タップ
48を回転させながら鉛直方向に移動させるものであ
り、タレット3の回転に伴ってラム5の直下に来たとき
に、下フレーム部1bに設置されたタップ駆動装置16
に連結されてこの装置16から回転が与えられる。
【0011】図3に示すように、各ダイ金型13および
タップ保持具15は、各々ダイホルダ台18およびタッ
プ保持具台19を介して下タレット3上に設置され、こ
れらダイホルダ台18およびタップ保持具台19と一体
に下タレット3に対して着脱可能とされている。同図の
例では、下タレット3の各ステーションSのうち、周方
向4箇所のステーションSにタップ保持具15が配置さ
れている。タップ保持具15は、図4に概略平面図で示
すように、タップ保持具台19に設けられた第1〜第3
のギヤ21〜23からなるギヤ列による伝達機構20を
介してタップ駆動装置16から回転伝達されるように構
成される。
【0012】タップ駆動装置16は、タップ保持具15
がラム5(図2)の直下に位置する状態で第1のギヤ2
1に噛み合う駆動ギヤ24と、この駆動ギヤ24にタイ
ミングベルト等の巻掛伝達機構25を介して回転を与え
るタップ駆動モータ26と、ギヤ係脱機構52(図4)
とで構成される。タップ駆動モータ26は、下フレーム
部1bの側面に設置されている。駆動ギヤ24は、図2
のように縦方向の回転軸27の上端に設けられており、
回転軸27は下フレーム部1bに支持部材28で回転お
よび昇降自在に支持され、その下端のプーリから巻掛伝
達機構25より回転伝達される。ギヤ係脱機構52は、
駆動ギヤ24を昇降させて前記第1ギヤ21に対する噛
合およびその噛合解除を行わせるものであり、シリンダ
装置53およびその伸縮動作を駆動ギヤ24に伝える機
構(図示せず)で構成される。ギヤ係脱機構52によ
り、駆動ギヤ24は常時は第1ギヤ21から下方に外れ
た位置とされ、タップ駆動を行うときに、第1ギヤ21
に噛み合う位置に上昇させられる。
【0013】図5(A),(B)は、タップ保持具台1
9の平面図および破断側面図であり、図6はその正面図
である。図8はタップ保持具15の断面図を示す。図5
(B)に示すように、タップ保持具台19は、保持具本
体19Aに上下に貫通させた孔29内に、前記第3のギ
ヤ23が外周に設けられたギヤ付き筒30を軸受31に
より回転自在に支持し、かつ保持具本体19A上に、ワ
ーク支持用の局部テーブル32および保持具固定部材3
5を設けたものである。保持具本体19Aの下面には、
前記孔29の周縁に突条19Aaを設け、下タレット3
のダイ設置孔3aに嵌合させてある。局部テーブル32
にはタップ突出孔34が形成されている。第3のギヤ2
3に噛み合う第2のギヤ22は、保持具本体19Aに支
軸36および軸受37を介して回転自在に支持され、第
1のギヤ21も第2のギヤ22と同様に保持具本体19
Aに支持されている。
【0014】図5(A)および図6に示すように、タッ
プ保持具台19には、第1のギヤ21を所定回転位相で
回転止めする回転止機構54が設けてある。回転止機構
54は、第1のギヤ21の歯の間に係合する回転止めレ
バー55を支軸56回りに上下回動自在に設け、ばね部
材57で回転止めレバー55を係止方向に付勢したもの
である。回転止めレバー55に対して、回転止め解除手
段58が図4のようにフレーム1の下フレーム部1bに
設けられる。回転止め解除手段58は、昇降自在な解除
部材59で回転止めレバー55を係止解除方向に回動さ
せるものであり、解除部材59は、前記ギヤ係脱機構5
2(図4)のシリンダ装置53の駆動により、そのギヤ
噛合い動作と連動して動作させられる。
【0015】図8に示すように、タップ保持具15は、
外周の回転側保持具本体15Aと、その内部に収容され
て上方へ突出する固定側保持具本体15Bとを有する。
回転側保持具本体15Aは、スリーブ15Aaとその下
部を蓋した部品15Ab,15Acとでなり、タップ保
持具台19の第3ギヤ23の設けられたギヤ付き筒30
内に嵌合し、キー42で回転筒30と一体に回転可能と
されている。固定側保持具本体15Bは、回転側保持具
本体15A内に軸受43を介して相対的に回転自在に設
けられた筒状の部材であり、ピン44でタップ保持具台
19の保持具固定部材35に固定される。したがって、
固定側保持具本体15Bがタップ保持具台19に固定さ
れ、その外周で回転側保持具本体15Aがギヤ付き筒3
0と共に回転自在となっている。
【0016】回転側保持具本体15Aの内部中心には送
りねじ45が設けられ、送りねじ45は回転側保持具本
体15Aの底部となる部材15Abに上下動自在でかつ
キー46により回り止め状態に支持されている。送りね
じ45の上端には、チャック47が設けてあり、チャッ
ク47に上向きのタップ48の下端が着脱可能に取付け
られる。また、送りねじ45には、ナット49が螺合し
ており、ナット49は固定側保持具本体15Bの下端に
止めねじで回り止め状態に固定されている。
【0017】したがって、ギヤ付き筒30が回転する
と、回転側保持具本体15Aがこれと共に回転し、送り
ねじ45にその回転がキー46を介して伝えられる。送
りねじ45は、上下動自在であって回転側保持具本体1
5Aのナット49に螺合しているため、回転に伴って上
昇または下降することになる。すなわち螺進することに
なる。そのため、タップ48は、送りねじ45およびチ
ャック47と一体に螺進し、これにより板材Wに下側か
らタップ加工が行われる。なお、固定側保持具本体15
Bの内径面にはカラー50を設け、ナット49の上面に
はシール51が設けてある。
【0018】図9に示すように、板材押え14は、上タ
レット2のパンチ設置孔2a内にパンチ金型12(図
2)に代えて昇降自在に嵌合させたものである。板材押
え14は、中空円柱状とした板材押え本体14Aの上端
にパンチ金型12と同様なT形の頭部14aを有してお
り、ラム5に頭部14aで連結されて昇降駆動される。
板材押え本体14Aの下方には、板材Wに接する押え片
14Bが複数本のガイドピン38を介して昇降自在に設
置され、かつウレタンゴム等の弾性体39により下方に
付勢されている。板材押え本体14Aの内部は、上端付
近に仕切り壁40が設けられて、その下方の空間が切削
油を溜める油溜めとなり、内部の中心部に切削油吐出機
構60が設けられている。図中hは溜められた切削油の
上面レベルを示す。
【0019】切削油吐出機構60は、板材押え本体14
Aの底面の孔を昇降自在に貫通したノズル側昇降体61
と、このノズル側昇降体61の外周に下端の円筒部62
aが被さって上端が前記仕切壁40の孔に昇降自在に貫
通した供給側昇降体62とを有する。ノズル側昇降体6
1は、押え片14Bの中央孔に臨むノズル63を下端に
設け、このノズル63の上側に続く流路64の途中に第
2の逆止弁65を設けたものである。逆止弁65は、流
路64に形成した下方が広がる内径変化部に、ボールか
らなる弁体を設けたものである。ノズル側昇降体61
は、供給側昇降体62とノズル側昇降体61との間に介
在させたばね部材66で下降付勢されて下端が押え片1
4Bの上面に係合しており、この状態でノズル63は押
え片14Bの下面から若干引っ込んでいる。
【0020】供給側昇降体62は、仕切壁40との間に
介在させたばね部材67で下降付勢してあり、このばね
部材67には前記のノズル側昇降体61の付勢用のばね
部材66よりも強いばね定数のものを用いている。供給
側昇降体62は、円筒部62aの周壁の下面が入口とな
る流路68を内部に設けたものであり、流路68は、円
筒部62a内にその上底面の中央から突出する中空軸状
の連通部材69に連通している。連通部材69は、互い
に嵌合状態に継がれた2本の部材からなら、その小径と
なった下端は、ノズル側昇降体61の流路64の上端に
昇降自在に嵌合している。連通部材69には第1の逆止
弁70が設けてある。この逆止弁70は、流路68に設
けた内径が下方に広がる内径変化部と、この内径変化部
に設けたボール状の弁体とからなる。
【0021】この切削油吐出機構60は、板材押え14
内に溜められた切削油を、次のようにタップ加工毎に微
量ずつ吐出する。すなわち、タップ加工に際して、板材
押え14がラム5で下降させられ、押え片14Bが板材
Wに接すると、その後は押え片14Bが停止したまま、
弾性体39を圧縮しながら板材押え本体14Aが下降す
る。切削油吐出機構60のノズル側昇降体61は、押え
片14Bと共に、板材押え本体14Aに対して相対的に
上昇することになるが、供給側昇降体62はノズル側昇
降体61を付勢するばね部材66よりも強いばね部材6
7で下降付勢されているため上昇しない。そのため、上
下の逆止弁70,65間の流路部分64aの容積が小さ
くなり、この間の流路部分64aに溜まっていた切削油
が、下側の逆止弁65を押し開いて容積変化分だけノズ
ル63から吐出される。吐出された切削油は、下側のタ
ップ48に垂れ落ち、切削を円滑にする。
【0022】タップ加工の終了後、板材押え14が上昇
し、ノズル側昇降体61と供給側昇降体62の位置関係
が復帰すると、前記流路部分64aは元の容積に戻る
が、このとき、流路部分64aは負圧となるため、下側
の逆止弁65は閉じ、上側の逆止弁70が開いて板材押
え14内に溜められている切削油を吸い込む。このよう
な切削油吐出動作が、タップ加工毎に行われる。供給側
昇降体62の流路68は、円筒部62aの下端面に開口
しているため、板材押え14内の切削油の液位が低下し
ても、殆ど無くなるまで吐出が可能である。
【0023】タップ加工時に、上記の切削油吐出の後、
ノズル63は上昇するタップ48に接して押し上げられ
る。このノズル63の上昇により、ノズル側昇降体61
が押し上げられ、ノズル側昇降体61が供給側昇降体6
2の円筒部上底面に当たると、その後はばね部材67に
抗して供給側昇降体62も上昇する。この供給側昇降体
62の上昇を利用してタップ48の折損を検出するタッ
プ折損検出装置74が、ラム位置の近傍に設けられてい
る。
【0024】タップ折損検出装置74は、ロッド状のド
ッグ71と、これを検出する近接スイッチ等のセンサ7
2とを備え、ドッグ71は板材押え14における供給側
昇降体62の上端に、板材押え本体14Aの側方へ突出
させて取付けられている。センサ72はセンサ取付部材
73に設置されており、センサ取付部材73は、ラムガ
イド11を介してフレーム1に固定されている。センサ
72は、タップ加工に伴って前記ドッグ71が上下に通
過する中間の所定の高さに配置してある。
【0025】このタップ折損検出装置74は、次のよう
に折損を検出する。すなわち、板材押え14は、ラム5
が上昇端にあるとき、図9(A)に実線で示す位置にあ
り、ドッグ71はセンサ72よりも上方に位置してい
る。タップ加工の開始に際して、板材押え14がラム5
で下降させられると、ドッグ71は、同図に鎖線で示す
ようにセンサ72を通過してセンサ72よりも下方に位
置する。したがって、センサ72は、前記の通過時にオ
ンになり、その後に再度オフになる。この状態でタップ
加工が行われ、タップ加工が進行すると、上記のように
タップ48でノズル63が押し上げられる。タップ完了
状態になると、ドッグ71は同図に破線で示すようにセ
ンサ72に再度対応する高さとなり、センサ72が再度
オンとなる。タップ48が折損している場合は、ノズル
63の押し上げが十分な高さまで行われず、あるいは全
く行われず、センサ72の再度のオン信号が得られな
い。そのため、この再度のオン信号があるか否かで、タ
ップ48の折損の有無が検出できる。
【0026】上記構成の動作を説明する。テーブル装置
4上の板材Wに孔加工およびバーリング部a(図7
(A))等の成形加工が終わった後、タップ加工が行わ
れる。タンプ加工に際しては、使用すべき径およびリー
ドのタップ48の取付けられたタップ保持具15がラム
5の位置に来るようにタレット2,3を回転させ、この
後、ギヤ係脱機構52のシリンダ装置53を作動させて
駆動ギヤ24を上昇させ、タップ保持具台19の第1ギ
ヤ21に噛み合わせる。この噛み合わせ動作に伴って、
第1ギヤ21の回転止めレバー55による回転止めが解
除される。この後、サーボモータ7によりラム5を下降
させ、板材押え14で板材Wを押える。このとき、板材
押え動作に伴って、前記のように板材押え14のノズル
63から切削油がタップ48上に滴下される。
【0027】板材Wが押えられると、タップ駆動モータ
26を駆動し、その駆動ギヤ24からタップ保持具15
に回転を伝達して前記のようにタップ48を上昇させな
がら回転させ、板材Wにタップ加工を行う。このタップ
加工は、板材Wに下面側から行われるため、図7のよう
に上向きに成形加工されたバーリング部aにタップ加工
する場合に、板材製品の表面となる下面に、タップ加工
に伴うバリが形成されることが防止される。また、この
タップ加工は、ラム位置で行われるため、タップ加工と
パンチ加工とで板材送り量にオフセットを設ける必要が
なく、制御や加工プログラムの作成が容易である。
【0028】タップ加工が終了すると、タップ駆動モー
タ26を逆回転させてタップ48を板材Wから回転させ
ながら下方へ抜き出し、板材押え14を上昇復帰させ
る。タレット2,3を回転させるときは、ギヤ係脱機構
52で駆動ギヤ24を第1ギヤ21から下方へ外す。こ
のギヤ係脱機構52の噛み合い解除動作に伴い、回転止
め解除手段58による回転止めレバー55の保持が解除
され、回転止めレバー55がばね部材57の付勢で復帰
して第1ギヤ21の歯に係合する。このため、タップ保
持具15が非使用時に不測に回転することがなく、次に
駆動ギヤ24を噛み合わせるときに、噛み合いを円滑に
行うことができる。なお、タップ駆動モータ26は、タ
ップ加工の終了後にタップ48を下降位置に戻すとき
に、第1ギヤ21の歯の間が回転止めレバー55と対応
する所定の回転位相で停止させる。
【0029】
【発明の効果】この発明のタレットパンチプレスは、下
タレットの一部に、回転伝達を受けてタップを回転させ
ながら鉛直方向に移動させるタップ保持具を配置し、前
記タップ保持具に回転を与えるタップ駆動装置を設けた
ため、パンチ加工とタップ加工とを同じテーブル上で行
え、しかもバリが製品の問題とならないように下方から
のタップ加工が行える。請求項2の発明によると、下タ
レットの複数のステーションにそれぞれ種類の異なるタ
ップを保持したタップ保持具を配置し、前記タップ駆動
装置は前記タップ保持具のうち、パンチ駆動用のラムの
直下に位置したタップ保持具に回転を伝えるものとした
ため、タップ加工とパンチ加工とでオフセットを設ける
ことを不要とでき、また複数種のタップ加工が簡易な構
成で行える。請求項3の発明によると、切削油を溜めた
板材押えを上タレットに設け、この板材押えは、ラムで
昇降駆動されるものであって、板材への押し付け動作に
伴い切削油を吐出する切削油吐出機構を有するものとし
たため、別に駆動源を必要とすることなく、下方からの
タップ加工時における板材の浮き上がり防止と、切削油
の供給との両方が行える。請求項4の発明によると、タ
ップ保持具の配置された下タレットのステーションと対
応する上タレットのステーションに、下タレットのステ
ーションにあるタップの折損検出をする板材押えを設け
たため、簡単な構成でタップの折損検出が行える。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施形態にかかるタレットパンチ
プレスの側面図である。
【図2】同タレットパンチプレスの部分拡大破断側面図
である。
【図3】下タレットの平面図である。
【図4】タップ保持具とタップ駆動装置との関係を示す
概略平面図である。
【図5】(A)はタップ保持具台の拡大破断平面図、
(B)は同拡大破断側面図である。
【図6】タップ保持具台の正面図である。
【図7】タップ加工例の説明図である。
【図8】タップ保持具の拡大断面図である。
【図9】(A)は板材押えの拡大断面図、(B)はその
一部をさらに拡大した断面図である。
【符号の説明】
1…フレーム 26…タップ駆動モー
タ 2…上タレット 30…ギヤ付き筒 3…下タレット 35…固定部材 5…ラム 45…送りねじ 6…パンチ駆動機構 47…チャック 12…パンチ金型 48…タップ 13…ダイ金型 49…ナット 14…板材押え 52…ギヤ係脱機構 14A…板材押え本体 55…回転止めレバ
ー 14B…押え片 58…回転止め解除
手段 15…タップ保持具 60…切削油吐出機
構 15A…回転側保持具本体 63…ノズル 15B…固定側保持具本体 65…逆止弁 16…タップ駆動装置 69…連通部材 19…タップ保持具台 70…逆止弁 20…伝達機構 S…ステーション 24…駆動ギヤ W…板材

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 上下タレットの各ステーションにパンチ
    金型およびダイ金型を設置したタレットパンチプレスに
    おいて、下タレットの一部に、回転伝達を受けてタップ
    を回転させながら鉛直方向に移動させるタップ保持具を
    配置し、前記タップ保持具に回転を与えるタップ駆動装
    置を設けたタレットパンチプレス。
  2. 【請求項2】 前記下タレットの複数のステーションに
    それぞれ種類の異なるタップを保持したタップ保持具を
    配置し、前記タップ駆動装置は前記タップ保持具のう
    ち、パンチ駆動用のラムの直下に位置したタップ保持具
    に回転を伝えるものとした請求項1記載のタレットパン
    チプレス。
  3. 【請求項3】 タップ保持具の配置された下タレットの
    ステーションと対応する上タレットのステーションに、
    切削油を溜めた板材押えを設け、この板材押えは、前記
    ラムで昇降駆動されるものであって、板材への押し付け
    動作に伴い切削油を吐出する切削油吐出機構を有するも
    のとした請求項1または請求項2記載のタレットパンチ
    プレス。
  4. 【請求項4】 タップ保持具の配置された下タレットの
    ステーションと対応する上タレットのステーションに、
    下タレットのステーションにあるタップの折損検出をす
    る板材押えを設けた請求項1または請求項2記載のタレ
    ットパンチプレス。
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