JPH10108398A - 電動機およびその製法 - Google Patents

電動機およびその製法

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JPH10108398A
JPH10108398A JP25600996A JP25600996A JPH10108398A JP H10108398 A JPH10108398 A JP H10108398A JP 25600996 A JP25600996 A JP 25600996A JP 25600996 A JP25600996 A JP 25600996A JP H10108398 A JPH10108398 A JP H10108398A
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JP
Japan
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rotor
slot
varnish
windings
winding
Prior art date
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Pending
Application number
JP25600996A
Other languages
English (en)
Inventor
Masaki Sasao
雅規 笹尾
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Sanyo Electric Co Ltd
Original Assignee
Sanyo Electric Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 回転子鉄心に巻回された巻線の間隙に短時間
で充分にワニスを浸透させることができ、回転子巻線の
温度上昇を抑制した損失の少ない電動機およびその製法
を提供する。 【解決手段】 界磁鉄心1と、該界磁鉄心の磁界の中心
に設けられる回転子鉄心5と、該回転子鉄心のスロット
12に巻回される回転子巻線4と、該回転子巻線を覆い
前記スロットの開口部に挿入されるコイル押え11とを
有し、前記コイル押えに貫通孔11aが設けられてい
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は電動機およびその製
法に関する。さらに詳しくは、回転子鉄心に巻回される
回転子巻線の間隙にワニスを充分に浸透させて回転子巻
線の温度上昇を抑制することにより、銅損を減少して電
動機効率を上げることができる電動機およびその製法に
関する。
【0002】
【従来の技術】整流子を有する直流電動機は、界磁巻線
が施された界磁鉄心により形成される磁界内に、軸受に
より軸支された回転子鉄心が配設され、その回転子鉄心
に施された回転子巻線に電流を流すことにより生じるト
ルクにより、回転子鉄心を回転させて回転力を供給して
いる。
【0003】このような従来の電動機の回転子鉄心部
は、図4(a)に示されるような構造になっている。す
なわち、図4(a)には回転子鉄心5および整流子6が
回転子軸7に装着された状態が一部破断側面図で示され
ており、回転子鉄心5は、軸方向に沿ったスロット12
が中心軸に関して放射状に設けられており、そのスロッ
ト12内に、絶縁被覆がされた銅線を軸方向に引き回し
て2つのスロット間で巻回することにより、回転子巻線
4が施されている。そのため、回転子鉄心5のスロット
12内には巻回された銅線の束としての回転子巻線4が
収まっていると共に、スロット12から他のスロット1
2へ引き回される部分では、巻線が露出し、回転子鉄心
5の軸方向の両端部に回転子巻線4のコイル露出部4
a、4bが形成されている。スロット12内に設けられ
た回転子巻線4の外周側には、外周の巻線がスロット1
2から飛び出るのを防止するため、ファイバーなどから
なるコイル押え11がスロット12の開口部側に設けら
れている。
【0004】コイル押え11は、図4(b)に示される
ように、スロット12内に挿入し易いように、一端部が
凸形形状にされており、その他端部は材料取りの関係か
ら、凸状部に対応した凹部になっている。このコイル押
え11がスロット12の開口部側に回転子巻線4の外周
部を押えるように挿入されている。
【0005】このように、回転子鉄心5に施された回転
子巻線4は、何重にも重ねて巻回されているが、巻線の
各線の断面形状は円形であるため、その巻線間に間隙が
形成される。一方、回転子巻線4には大電流が流れるた
め、抵抗の小さい銅線が用いられていてもその抵抗分に
より銅損が発生する。その銅損は熱になるが、巻線間に
間隙があると熱伝導が悪くなるため、発生した熱を充分
に放散することができない。そのため、回転子巻線4の
温度が上昇し、それに伴い巻線の抵抗も上昇する。その
結果、一層銅損が多くなり、悪循環を繰り返して電動機
の効率が低下する。
【0006】この問題を解決するために、また、回転子
巻線4の絶縁被膜の保護および回転子巻線4のスロット
12からの飛出し防止をさらに完全にするために、回転
子巻線4が施された後に巻線部にワニスを流し込んで間
隙部に浸透させ固化することにより、巻線を固着すると
共に、巻線間の熱伝導を良くして熱を放散し易くしてい
る。従来のこのワニスを間隙部に充填する方法は、回転
子鉄心5の軸方向の両端部の回転子巻線4のコイル露出
部4a、4bからワニスをポッティングし、回転子鉄心
5を回転させながら毛細管現象を利用して巻線の間隙部
に浸透させ、その後硬化させる方法が用いられている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】従来の回転子鉄心に巻
回された巻線間にワニスを充填する方法は、前述のよう
に、回転子鉄心の軸方向の両端側のコイル露出部にワニ
スをたらし、毛細管現象を利用した染込みにより行って
いるため、内部まで充分に染み込ませるのに時間がかか
ると共に、充分に内部までワニスが染み込んで浸透した
か否かを確認することができない。そのため、内部で巻
線間に間隙部が残ると巻線の温度が上昇し、銅損が発生
して電動機の効率が低下するという問題がある。
【0008】本発明はこのような問題を解決するために
なされたもので、回転子鉄心に巻回された巻線の間隙に
短時間で充分にワニスを浸透させることができ、回転子
巻線の温度上昇を抑制した損失の少ない電動機およびそ
の製法を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明による電動機は、
界磁鉄心と、該界磁鉄心の磁界の中心に設けられる回転
子鉄心と、該回転子鉄心のスロットに巻回される回転子
巻線と、該回転子巻線を覆い前記スロットの開口部に挿
入されるコイル押えとを有し、前記コイル押えに貫通孔
が設けられている。その結果、回転子巻線間にワニスを
充填して固化する場合に、回転子鉄心の軸方向の両端部
からと共に、スロット開口部のコイル押えの貫通孔から
もワニスを浸透させることができる。そのため、短時間
で巻線間の奥までワニスを充填して固化することがで
き、熱伝導が良くなり、回転子巻線の温度上昇を抑制す
ることができる。また、コイル押えに貫通孔が設けられ
ていることにより、貫通孔を介して前記回転子巻線間の
間隙部にワニスが充填されて固化されていることを確認
することができ、信頼性を向上させることができる。
【0010】本発明の電動機の製法は、回転子鉄心の軸
方向に沿って設けられたスロット内に回転子巻線を巻回
し、該スロット内の回転子巻線の外周部を押えるコイル
押えを前記スロットの開口部に挿入した後に、該回転子
巻線の間隙にワニスを浸透させて硬化させる電動機の製
法であって、前記ワニスの浸透を前記回転子鉄心の軸方
向の両端部側から浸透させると共に、前記スロットの開
口部側からも前記コイル押えに設けられた貫通孔を介し
て浸透させることを特徴とする。スロットの開口部側か
らもワニスを浸透させることにより、回転子巻線の奥の
方までワニスが短時間で充分に浸透し、少ない工数で信
頼性の高い電動機が得られる。
【0011】
【発明の実施の形態】つぎに、図面を参照しながら本発
明の電動機およびその製法について説明をする。
【0012】本発明の電動機の一実施形態は、たとえば
図3に示される構造になっている。すなわち、ブラケッ
ト3に界磁巻線が施された界磁鉄心1および軸受部2が
固定されており、回転子巻線4が設けられた回転子鉄心
5および整流子6が装着された回転子軸7が軸受部2に
より軸支されている。整流子6の側面には、ブラケット
3に固定されたブラシ保持具8により保持されたブラシ
9が図示しないスプリングにより圧着されている。
【0013】回転子鉄心5は、整流子6と共に回転子軸
7に装着された状態の一部破断側面図が図1に示される
ように、鉄などの強磁性体の外周部に軸方向に沿ったス
ロット12が中心軸に関して放射状に設けられ、スロッ
ト12間で絶縁被覆された銅線などが軸方向に引き延ば
されて何重にも巻回されることにより回転子巻線4が施
されている。したがって、回転子巻線4は、スロット1
2部では図2(a)に回転子鉄心5の横断面図の一部が
示されるように、スロット12内に巻線が何重にも整列
され、回転子鉄心5の軸方向の両端部では、図1に示さ
れるように、巻線が露出してコイル露出部4a、4bが
形成されている。
【0014】図2(a)に示されるように、スロット1
2内に巻回された巻線は、その外周部の巻線がスロット
12から飛び出ないようにするため、スロット12の開
口部にファイバーなどからなるコイル押え11が挿入さ
れている。すなわち、スロット12の開口部は回転子鉄
心5の鍔5aにより狭くされており、その鍔5aとスロ
ット12内の回転子巻線4とによりコイル押え11が固
定されて回転子巻線4の飛出しを防止している。また、
スロット12の内面には、ポリエチレンなどの絶縁材フ
ィルム10が設けられており、回転子巻線4の絶縁被覆
が剥離しても回転子鉄心5と短絡しないようにされてい
る。
【0015】本発明では、このコイル押え11に貫通孔
11aが設けられていることに特徴がある。すなわち、
図2(b)にコイル押え11の斜視図が示されるよう
に、コイル押え11の長手方向に沿って複数個の貫通孔
11aが設けられている。この貫通孔11aの数は、1
個でも良いが、後述するように、回転子巻線4の巻線間
隙にワニスを浸透させるためにこの貫通孔11aが設け
られているため、コイル押え11の機械的強度が許す範
囲で多いほど効果的である。すなわち、コイル押え11
の幅は、スロット12の開口部側の幅で数mm程度と細
く、その長さは回転子鉄心5の軸方向の長さで、数cm
程度はあり、小さい孔しか設けられないため、数を多く
することが好ましい。この貫通孔11aが設けられても
巻線はコイル押え11の長手方向に沿って巻回されてい
るため、貫通孔11aから飛び出ることはなく、コイル
押え11をスロット12内に挿入する際の機械的強度を
有する範囲で、貫通孔11は自由に設けられる。
【0016】本発明の電動機では、上述のように、回転
子鉄心5のスロット12内に設けられた回転子巻線4の
外周側に配設されるコイル押え11に貫通孔11aが設
けられているため、巻線が施された後に浸透させるワニ
スをコイル押え11の貫通孔11aを介しても行うこと
ができる。すなわち、従来の回転子鉄心5の軸方向両端
部のコイル露出部4a、4bからのみならず、回転子鉄
心5のスロット12の開口部からもワニスを浸透させる
ことができる。その結果、スロット12の奥に巻回され
た巻線間の間隙にも充分にワニスを浸透させることがで
き、短時間で巻線間の全体にワニスを浸透させることが
できると共に、巻線間の熱伝導を向上させて回転子巻線
4の温度上昇を防止し、電動機の効率を向上させること
ができる。さらに、スロット12の開口部から貫通孔1
1aを介してスロット12内の回転子巻線4の間隙にワ
ニスが浸透したか否かを目視により確認することがで
き、信頼性を大幅に向上させることができる。
【0017】本発明の電動機の製法は、スロット12が
形成された回転子鉄心5に銅線などの巻線を巻回して回
転子巻線4が施されるところまでは従来の電動機を製造
する場合と同様に行う。その後の巻線間の間隙にワニス
を充填する場合に、回転子巻線が施された回転子鉄心5
を回転させながら両端部のコイル露出部4a、4bにワ
ニスをポッティングすると共に、回転子鉄心5の各スロ
ット12の開口部でコイル押え11の貫通孔11aによ
り露出する回転子巻線部にもポッティングする。回転子
鉄心5を回転させながら全周のスロット12部にワニス
をポッティングし、充分に浸透させた後にワニスを固化
させる。その後の回転子鉄心5が装着された回転子軸7
を界磁鉄心や軸受が設けられたブラケット内に配設する
方法なども従来の電動機の製法と同じである。
【0018】本発明の製法によれば、回転子巻線が施さ
れた後のワニスの充填を回転子鉄心5の軸方向の両端部
からだけではなく、さらにスロット12の開口部からも
充填している。その結果、巻線の奥の方まで短時間で、
しかも確実にワニスを浸透させ充填することができる。
【0019】
【発明の効果】本発明によれば、回転子鉄心に施された
回転子巻線の外周部を押えるコイル押えに貫通孔が設け
られているため、回転子巻線の間隙にワニスを充填する
際に、スロットの開口部からもワニスを浸透させること
ができ、両端部と合わせて3方向からワニスを浸透させ
ることができる。そのため、確実に巻線の間隙にワニス
を充填することができ、回転子巻線の熱を効率良く放散
することができる。その結果、回転子巻線による熱損
(銅損)を減少させることができ、電動機効率を向上さ
せることができる。
【0020】また、3方向からワニスを浸透させること
ができるため、短時間で回転子巻線の全体に浸透させる
ことができ、製造工数を短縮することができ、コストダ
ウンに寄与する。さらに、スロットの開口部からコイル
押えの貫通孔を介して巻線間へのワニスの浸透状況を把
握することができ、信頼性の向上に寄与する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の電動機の一実施形態の回転子鉄心部の
説明図である。
【図2】図1の電動機の回転子鉄心の横断面図の一部お
よびコイル押えの斜視図である。
【図3】本発明の電動機の一実施形態の一部破断側面図
である。
【図4】従来の電動機の回転子鉄心部の説明図である。
【符号の説明】
1 界磁鉄心 4 回転子巻線 5 回転子鉄心 11 コイル押え 11a 貫通孔 12 スロット

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 界磁鉄心と、該界磁鉄心の磁界の中心に
    設けられる回転子鉄心と、該回転子鉄心のスロットに巻
    回される回転子巻線と、該回転子巻線を覆い前記スロッ
    トの開口部に挿入されるコイル押えとを有し、前記コイ
    ル押えに貫通孔が設けられてなる電動機。
  2. 【請求項2】 回転子鉄心の軸方向に沿って設けられた
    スロット内に回転子巻線を巻回し、該スロット内の回転
    子巻線の外周部を押えるコイル押えを前記スロットの開
    口部に挿入した後に、該回転子巻線の間隙にワニスを浸
    透させて硬化させる電動機の製法であって、前記ワニス
    の浸透を前記回転子鉄心の軸方向の両端部側から浸透さ
    せると共に、前記スロットの開口部側からも前記コイル
    押えに設けられた貫通孔を介して浸透させることを特徴
    とする電動機の製法。
JP25600996A 1996-09-27 1996-09-27 電動機およびその製法 Pending JPH10108398A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2017011939A (ja) * 2015-06-25 2017-01-12 デンヨー株式会社 突極形回転子
CN112531944A (zh) * 2020-12-02 2021-03-19 江苏苏美达五金工具有限公司 一种双绝缘永磁无刷电机

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