JPH10107380A - 積層体のへき開方法 - Google Patents

積層体のへき開方法

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JPH10107380A
JPH10107380A JP25800996A JP25800996A JPH10107380A JP H10107380 A JPH10107380 A JP H10107380A JP 25800996 A JP25800996 A JP 25800996A JP 25800996 A JP25800996 A JP 25800996A JP H10107380 A JPH10107380 A JP H10107380A
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JP
Japan
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layer
semiconductor
substrate
gan
semiconductor element
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Application number
JP25800996A
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English (en)
Inventor
Risa Sugiura
理砂 杉浦
Kazuhiko Itaya
和彦 板谷
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 平滑性、垂直性の優れた端面が容易に形成で
き、光損失の少ない高効率の固体電子素子のの製造方法
を提供すること。 【解決手段】 電子素子を構成する積層体を、熱膨張係
数の異なる材料を用いて構成し、この積層体に温度変化
を与え、熱膨張係数差に基づく応力により、素子を自然
へき開させる方法およびこの方法により製造される素
子。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は半導体または絶縁体
材料を積層してなる積層体をへき開分離する固体電子素
子およびその製造方法に係り、特にGaN、AlGa
N、InGaNなど窒素を含む化合物半導体からなる半
導体レーザ素子の製造に好適な方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、光ディスクの記録密度の向上やレ
ーザプリンタの解像度の向上を図るため、短波長での発
光が可能な半導体レーザ(LD)が要求されている。短
波長の半導体レーザとしてInGaAlP材料による6
00nm帯光源は、ディスクの読み込み、書き込みのど
ちらも可能なレベルにまで特性改善され、すでに実用化
されているが、さらなる記録密度向上を目指して青色半
導体レーザの開発が盛んに行われている。このような開
発において、I−VI族化合物半導体であるZnSe系
材料を用いた青緑色半導体レーザは発振動作が確認され
て以来、長寿命化、信頼性向上など実用化を目指した開
発が盛んに行われている。しかし、この材料系では成長
用基板と素子部を有する成長層との間の格子不整合差や
熱膨張係数差により生じた転位が通電により増殖するな
どして、信頼性が得られず、寿命も短いなど実用化への
障壁は高いことが分かってきている。
【0003】これに対し、GaN系半導体レーザは材料
的にZnSe系よりもさらに短波長化が可能であり、信
頼性に関してもZnSe系に比べ材料的に硬化であるた
め有望な材料として期待されている。この材料系を用い
たLEDにおいては1万時間以上の信頼性が確認されて
おり、現在は次世代の光ディスクシステム光源に必要な
条件を満たす青色半導体レーザの研究開発が盛んに行わ
れている。
【0004】ー方、半導体レーザ形成のためには、共振
器を作りつけるためにミラーが必要になる。通常の半導
体レーザでは、基板裏面をスクライブにより割溝を入
れ、手により圧力を加えることにより形成される自然へ
き開面を用いてミラーを構成している。これは立方晶型
の閃亜鉛鉱型構造において、[011]あるいは[01
- ](ここで、1- は1のインバースを表す。以下同
じ)方向に結合エネルギーの小さな面が存在することを
利用したものである。GaN系半導体には立方晶型と六
方晶型が存在する。現在のところ、GaN系発光素子は
サファイア基板上に形成した場合に最も結晶品質が優れ
ており、サファイア基板上に形成したGaN系LEDは
既に実用化されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、六方晶型には
通常の半導体レーザ形成時に用いる自然へき開面のモー
ドは明確には存在しないため、共振器ミラーの形成が非
常に困難である。因みに、従来通りの方法で、基板裏面
をスクライブにより割溝を入れ、手により圧力を加える
ことによりへき開して、共振器ミラーを作製し、端面の
平滑性、垂直性を原子間力顕微鏡(AFM)で観察した
ところ、成長方向に筋状の凹凸が生じ、ラフネスは20
nm以上であること、また通常の基板側からのへき開で
は基板のへき開モードが優先されるため、成長層は基板
に対し数度傾斜していることが明らかになった。端面を
ファブリペロー共振器ミラーとする場合、このような方
法で作製した従来の六方晶型のGaN系半導体レーザで
は、素子製造プロセスの歩留まりが低い、光損失の少な
い高発光効率のレーザを製造することができないという
問題が生じていた。
【0006】他方、基板上に導体、半導体または絶縁体
材料を積層して積層体を形成した後、これをへき開して
複数の固体電子素子を製造する方法は、上記のような半
導体素子に限らず、例えば、弾性表面波素子あるいはG
MR磁気ヘッドなどがある。これらの素子においても、
素子を分離するために形成されるへき開の平滑性、垂直
性は素子の特性に影響を及ぼすため、良好なへき開面の
形成が要求されている。 本発明は上記事情を考慮して
なされたもので、その第1の目的は、端面をファブリペ
ロー共振器ミラーとする半導体レーザを含む固体電子素
子等において、平滑性、垂直性の優れた端面を容易に形
成可能とし、光損失の少ない高効率の固体電子素子の製
造方法を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明は固体電子素子の製造において、(1)材料
の組み合わせによる熱膨張係数差を利用し温度変化を与
える方法、(2)高抵抗層またはpn接合層への通電
(pn接合層の場合は逆バイアスをかける)等により局
所的な温度勾配を与える方法により自然へき開すること
により、 優れたへき開端面を有する固体電子素子の
製造方法を提供するものである。 すなわち、より具体
的には、本発明は、基板上にこの基板とは熱膨張係数の
異なる半導体または絶縁体材料を積層して積層体を得る
工程と、この積層体に温度変化を与えるることにより、
前記積層体に歪み応力を生じさせる工程と、この歪み応
力により、前記積層体を自然へき開させる工程とを具備
したことを特徴とする積層体のへき開方法を提供するも
のである。
【0008】また、本発明は、基板上に異なる熱膨張係
数を有する半導体材料あるいは絶縁材料を積層して複数
の半導体素子を形成してなる半導体素子中間体を作成
し、この半導体素子中間体に温度変化を与え、前記半導
体素子中間体内に前記材料の熱膨張係数差に基づく歪み
応力を生じさせ、この応力により前記半導体素子中間体
を自然へき開させ、前記複数の素子を互いに分離するこ
とを特徴とする半導体素子の製造方法を提供するもので
ある。
【0009】さらに具体的には、本発明は、前記基板は
サファイア基板であり、前記半導体素子は、n−GaN
層、n−Al0.5 Ga0.5 Nクラッド層、GaN活性
層、p−Al0.5 Ga0.5 Nクラッド層、GaNコンタ
クト層を順次成長させ、さらに、このGaNコンタクト
層上面には、p側電極が設けられ、前記n−GaN層上
の前記n−AlGaNクラッド層が積層されていない上
面部分に、n側電極が設けられてなることを特徴とする
半導体素子の製造方法を提供するものである。
【0010】さらに、本発明は、前記基板はサファイア
基板であり、前記半導体素子は、n−GaN層、n−A
0.5 Ga0.5 Nクラッド層、In0.1 Ga0.9 N活性
層、pーAl0.5 Ga0.5 Nクラッド層、低抵抗InN
コンタクト層を成長し、次いで、このInNコンタクト
層上に、開口を有するSiO2 からなる電流狭窄層が設
けられ、前記開口を介して前記InNコンタクト層と直
接接触するようにp側電極が設けられ、前記n−GaN
層上の前記n−AlGaNクラッド層が積層されていな
い上面部分には、n側電極が設けられてなることを特徴
とする半導体素子の製造方法を提供するものである。
【0011】さらに、本発明は、前記基板はBNまたは
ダイヤモンドにより裏打ちされたサファイア基板であ
り、前記半導体素子は、n−GaN層、n−A10.5
Ga0. 5 Nクラッド層、GaN光閉じ込め層、In0.15
Ga0.85N/GaN多重量子井戸活性層、GaN光閉じ
込め層、p−Al0.5 Ga0.5 Nクラッド層、GaNコ
ンタクト層を順次成長し、さらに、前記GaNコンタク
ト層の上面には、p側電極が設けられ、前記n−GaN
層の前記n−AIGaNクラッド層が積層されていない
上面部分には、n側電極が設けられてなることを特徴と
する請求項1記載の半導体素子の製造方法を提供するも
のである。
【0012】さらに、本発明は、前記半導体素子は、前
記自然へき開面を共振器ミラーとして用いる半導体レー
ザ素子であることを特徴とする半導体素子の製造方法を
提供するものである。
【0013】さらに、本発明は、前記温度変化は±10
0〜900℃の範囲の変化であることを特徴とする半導
体素子の製造方法を提供するものである。
【0014】さらに、本発明は、基板上に複数の半導体
素子を形成してなる半導体素子中間体を作成し、この半
導体素子中間体の表面上において前記複数の素子の境界
部に沿って高抵抗層を形成し、この高抵抗層に通電する
ことにより局所的な熱応力を生じさせ、この熱応力によ
り前記半導体素子中間体を自然へき開させ、前記複数の
素子を互いに分離することを特徴とする半導体素子の製
造方法を提供するものである。
【0015】さらに、本発明は、前記高抵抗層はpn接
合層であり、このpn接合層に対して逆バイアスを与え
るように通電することを特徴とする半導体素子の製造方
法を提供するものである。
【0016】さらに、本発明は、前記高抵抗層の抵抗値
は80ohm程度以上であることを特徴とする半導体素
子の製造方法を提供するものである。
【0017】さらに、本発明は、基板上に異なる熱膨張
係数を有する半導体材料あるいは絶縁材料を積層して複
数の半導体素子を形成してなる半導体素子中間体を作成
し、この半導体素子中間体の表面上において前記複数の
素子の境界部に沿って高抵抗層を形成し、この高抵抗層
が形成された前記半導体素子中間体に温度変化を与え
て、この中間体内に前記材料の熱膨張係数差に基づく歪
み応力を生じさせるとともに、前記高抵抗層に通電する
ことにより局所的な熱応力を生じさせ、これらの歪み応
力および熱応力により前記半導体素子中間体を自然へき
開させ、前記複数の素子を互いに分離することを特徴と
する半導体素子の製造方法を提供するものである。
【0018】
【発明の実施の形態】以下本発明の実施形態を図面を用
いて詳細に説明する。
【0019】図1は本発明の第1の実施例で製造され
る、GaN系青色半導体レーザ素子の概略構成を示す断
面図である。
【0020】この半導体レーザ装置は、サファイア基板
10上に形成されている。サファイア基板10上には、
有機金属気相成長法(MOCVD法)により、六方晶型
(ウルツ鉱型)を有するn−GaN層11(Siドー
プ、3〜5×1018cm-3)を形成し、続いてn−Al
0.5 Ga0.5 Nクラッド層12(Siドープ、5×10
17cm-3、層厚0.15μm)、GaN活性層13(ア
ンドープ、層厚0.1μm)、p−Al0.5 Ga0.5
クラッド層14(Mgドープ、5×1017cm-3、層厚
0.15μm)、GaNコンタクト層15(Mgドー
プ、1〜3×1018cm-3、層厚0.1μm)を順次1
150℃で成長する。
【0021】また、特に図示しないが、n−GaN層1
1とサファイア基板10との間にはMOCVD成長時に
550℃で低温成長させたGaNバッファ層が設けられ
ている。
【0022】さらに、GaNコンタクト層15上面に
は、p側電極16が設けられており、n−GaN層11
上のn−AlGaNクラッド層12が積層されていない
上面部分には、n側電極17が設けられている。
【0023】上記構成の青色半導体レーザ装置は、図示
しないが、1枚のサファイア基板10に複数個同時に形
成された半導体素子中間体を作成した。その後、複数個
の素子を相互に分離するとともに、それぞれの素子の端
面に共振器ミラーを作製するためサファイア基板を裏面
側から100μm程度に研磨し、所定の素子サイズを形
成するため、サファイア基板またはその上のGaN系成
長層のへき開面方向にスクライブにより割溝を入れた。
そしてこの半導体素子中間体を750℃に昇温し、自然
へき開した。
【0024】このような昇温処理により自然へき開が生
ずる理由は、前述したように、GaN系成長層を構成す
る両クラッド層12、14の組成をAl0.5 Ga0.5
として、Alの組成比を従来の組成比である0.15〜
0.2より大きくすることにより、熱膨張係数を小さく
し、サファイア基板の熱膨張係数との差を大きくしたた
め(質問:両クラッド層12、14およびサファイア基
板の熱膨張係数の具体的数値は分かりませんか?)、昇
温することによりサファイア基板は両クラッド層12、
14を含むGaN系成長層に比べより多く膨張する。こ
の結果、サファイア基板はその裏面が凸状に湾曲し、割
り溝部分に応力が集中し、この部分から自然へき開した
ものである。
【0025】このような方法でへき開した端面の平滑
性、垂直性をAFMにより評価したところ、凹凸は1n
m程度、基板に対する傾斜角度は1゜以下であった。ま
た、このように作成された青色半導体レーザ装置の発振
動作については、しきい値150mAで室温連続発振し
た。発振波長は370nm、動作電圧は10Vであっ
た。 上述のように、本発明の実施形態に係る青色半導
体レーザ装置及びその製造方法によれば、半導体レーザ
の共振器ミラーを容易に形成できる。また、従来に比べ
良好なミラー面を形成できるため、光損失の少ない共振
器ミラー形成でき、発光効率の高いレーザの提供が可能
になり、素子作製ブロセスの歩留まりも大幅に向上し
た。
【0026】図2は本発明の第2の実施例で製造される
青色半導体レーザ素子の概略構成を示す断面図である。
【0027】サファイア基板20上に、MOCVD法に
より、550℃でGaNバッファ層(図示せず)を成長
する。その上に1150℃でn−GaN層21(Siド
ープ、3〜5×1018cm-3)を形成し、続いてn−A
0.5 Ga0.5 Nクラッド層22(Siドープ、5×1
17cm-3、層厚0.2μm)、In0.1 Ga0.9 N活
性層23(アンドーブ、層厚200オングストロー
ム)、pーAl0.5 Ga0. 5 Nクラッド層24(Mgド
ープ、5×1017cm-3、層厚0.2μm)を順次成長
する。次に、低抵抗InNコンタクト層25(Mgドー
プ、1〜3×1018cm-3、層厚0.3μm)を成長す
る。
【0028】また、この半導体レーザ装置においては、
開口を有する円板状に構成されたSiO2 からなる電流
狭窄層26がInNコンタクト層25の上に設けられ、
さらに上記開口を介してInNコンタクト層25と直接
接触するようにp側電極27が設けられている。一方、
n−GaN層21上のn−AlGaNクラッド層22が
積層されていない上面部分には、n側電極28が設けら
れている。
【0029】上記構成の青色半導体レーザ装置は、図示
しないが、1枚のサファイア基板20に複数個同時に形
成された半導体素子中間体を作成した。その後、複数個
の素子を相互に分離するとともに、それぞれの素子の端
面に共振器ミラーを作製するためサファイア基板20を
裏面側から40μm程度に研磨し、薄くしたサファイア
基板20の裏面に、所定の素子サイズを形成するため、
サファイア基板またはその上のGaN系成長層のへき開
面方向にスクライブにより割溝を入れた。サファイア基
板20の裏面にへき開方向に割り溝を入れた半導体素子
中間体を600℃に急昇温することにより、自然へき開
した。この実施例においては、低抵抗InNコンタクト
層25の熱膨張係数がサファイア基板20に対して小さ
いため、(質問:n−Al0.5 Ga0.5 Nクラッド層2
2、pーAl0.5 Ga0.5 Nクラッド層24も第1の実
施例と同じ組成ですが、熱膨張係数が小さい点でこれら
の沿うも寄与しているといえますか?)第1の実施例と
同様な理由により、自然へき開が生じたものである。
【0030】このような方法でへき開した端面の平滑
性、垂直性をAFMにより評価したところ、凹凸は1n
m程度、基板に対する傾斜角度は1゜以下であった。ま
た、このように作成された青色半導体レーザ装置の発振
動作については、しきい値75mAで50°Cまで連続
発振した。発振波長は395nm、動作電圧は5Vであ
った。
【0031】このように、第2の実施例においても、光
損失の少ない共振器ミラーを容易に形成できた。さら
に、この実施例においては、InNコンタクト層25に
より、p側のコンタクト抵抗を低減することができ、素
子特性および素子作製プロセスの歩留まりが大幅に向上
した。
【0032】図3は本発明の第3の実施例で製造される
青色半導体レーザ装置の概略構成を示す断面図である。
【0033】まず、サファイア基板30裏面にBNまた
はダイヤモンド基板40を成長させ、または接着する。
次に、サファイア基板30上に、MOCVD法により、
550℃でGaNバッファ層(図示せず)を成長する。
その上に1150℃でn−GaN層31(Siドープ、
3〜5×1018cm-3)を形成し、続いてn−A
0. 5 、Ga0.5 Nクラッド層32(Siドープ、5×
1017cm-3、層厚0.3μm)、GaN光閉じ込め層
33(アンドープ、層厚0.2μm)、In0.15Ga0. 85
N/GaN多重量子井戸活性層34、GaN光閉じ込め
層35(アンドープ、層厚0.2μm)、p−Al0.5
Ga0.5 Nクラッド層36(Mgドープ、5×1017
-3、0.3μm)、GaNコンタクト層37(Mgド
ーブ、1〜3×1018cm-3、0.1μm)を順次成長
する。さらに、GaNコンタクト層37の上面には、p
側電極38が設けられている。他方、n−GaN層31
上のn−AIGaNクラッド層32が積層されていない
上面部分には、n側電極39が設けられている。
【0034】上記構成の青色半導体レーザ装置は、図示
しないが、1枚のサファイア基板30に複数個同時に形
成された半導体素子中間体を作成した。その後、複数個
の素子を相互に分離するとともに、それぞれの素子の端
面に共振器ミラーを作製するため、サファイア基板30
裏面に設けられたBNまたはダイヤモンド基板40とは
反対側の、成長層表面からGaN系成長層のへき開面方
向に軽く割溝を入れる。次に、素子を昇温することによ
りへき開を生じさせる。ここで、BNやダイヤモンド基
板はサファイアやGaNに比べ熱膨張係数、格子定数が
ともに小さく、堅い材料である。したがって、成長層表
面から割溝を入れた半導体素子中間体は300℃程度の
に急昇温することで上に凸となるように湾曲し、成長層
表面の割溝に応力が集中して、容易に自然へき開でき、
平滑性、垂直性の優れた端面が形成できる。
【0035】次に、上記のように構成された青色半導体
レーザ装置の発振動作については、しきい値75mAで
60℃まで連続発振した。発振波長は395nm、動作
電圧は7Vであった。また、この素子では放熱性の良い
BNまたはダイヤモンドを裏面に備え付けたことによ
り、電流注入による素子温度の上昇が抑制され、素子の
動作寿命が従来より延び、素子の信頼性が向上した。
【0036】上述のように、第3の実施例においては、
GaN系半導体レーザの基板裏面に放熱性が良く、熱膨
張係数の小さな層を一体に形成し、成長層表面から割溝
を入れたウエハを昇温することにより自然へき開を生じ
させ、素子の分離とともに共振器ミラーを形成すること
により、光損失の少ない共振器ミラーを容易に形成で
き、高発光効率、長寿命かつ高信頼性を有する半導体レ
ーザが得られた。
【0037】図4は本発明の第4の実施例で製造される
青色半導体レーザ素子中間体の概略構成を示す断面図で
ある。
【0038】まず、サファイア基板50の(0001)
面上に、MOCVD法により、550℃でGaNバッフ
ァ層(図示せず)を成長する。その上に1050℃でア
ンドープGaN層51、n−GaN層52(Siドー
プ、3〜5×1018cm-3)を形成し、続いてn−Al
0.25Ga0.75Nクラッド層53(Siドープ、5×10
11cm-3、層厚0.3μm)、GaN光閉じ込め層(ア
ンドープ、層厚0.2μm)54、In0.15Ga
0.85N/In0.05Ga0.95Nを交互に成長した多重
量子井戸活性層55、GaN光閉じ込め層(アンドー
プ、層厚0.2μm)56、p−A10.25、Ga0.75Nク
ラッド層57(Siドープ、5×1017cm-3、層厚
0.3μm)、p−GaNコンタクト層58(Mgドー
プ、1〜3×1018cm-3、0.1μm)を順次成長す
る。さらに、GaNコンタクト層58の上面には、p側
電極59が設けられている。また、n側電極(図示せ
ず)は、図1および図2に示されるように、ドライエッ
チングによりn−AlGaNクラッド層53を含む上層
部を取り除き、n−GaN層52上に設ける。
【0039】次に、上記構成の青色半導体レーザ素子中
間体において、共振器ミラーを作りつけた所定の素子サ
イズを形成するため、図4および図5に示すように素子
の境界領域のみにパタ−ニングによりAIN層等の高抵
抗層61を形成する。この高抵抗層61の形成方法とし
ては、p−GaNコンタクト層58上に高抵抗層61を
連続的に成長し、その後にドライエッチング等の方法で
p側電極59を形成する部分を除去し、そこにp側電極
59を形成してもよい。この場合、平坦性の良いレーザ
共振器端面を作製するため、GaN系成長層のへき開方
向に合わせて高抵抗層61を形成する。次に、上記高抵
抗層61に割溝62を形成し、その上に図4に示すよう
に、へき開のための電極63を形成する。
【0040】このように構成された素子中間体上面の電
極63と接地64間に、100mAの電流を流したとこ
ろ、12V程度の電圧がかかり、素子境界部の溝を形成
した部分に沿ってへき開が行われ、複数の半導体レーザ
素子64に分離された。これは、高抵抗層61に通電し
たことによる発熱(推定温度:約300℃)とこれに基
づく熱歪みが生じ、割溝62を形成した部分から誘導的
にへき開が生じた結果であると推定できる。
【0041】このように、へき開された端面を走査型電
子顕微鏡およびAFMで観察したことろ、凹凸がlnm
以下の極めて平坦で、かつ垂直性の優れたへき開端面が
形成できた。また、このように構成された青色半導体レ
ーザ装置の発振動作については、しきい値72mAで6
0℃まで連続発振した。発振波長は395nm、動作電
圧は6.6Vであった。
【0042】なお、この実施例では発熱手段として高抵
抗層61を用いたが、この代わりに、p−GaNコンタ
クト層58上にn−GaN層を設けてなるpn接合層を
用いることも可能である。この場合には、素子上面の電
極63と接地64間には、pn接合層に対して逆バイア
スとなるような極性で電圧を印加することにより、発熱
および熱歪みを生じ、割溝62を形成した部分から誘導
的にへき開を生ずることができる。
【0043】上述のように、本発明の実施形態に係る青
色半導体レーザ装置及ぴその製造方法によれば、平坦性
に優れ、光損失の少ない共振器ミラーを形成できた。
【0044】図6は本発明の第5の実施例において製造
されるGaN系半導体レーザ素子中間体の概略断面図で
ある。この実施例においては基板71とその上に形成さ
れる成長層72とを互いに異なる熱膨張係数を有する材
料により構成するとともに、このようにして形成された
半導体素子中間体73における成長層72の上面(図6
(A))あるいは基板71の下面(図6(B))におい
て、素子境界部に割溝74および高抵抗層75を近接し
て設ける。
【0045】これらの割溝74および高抵抗層75は、
中間体73を昇温したとき、凸となる面上に設けるもの
とする。このように構成されたウェハ73をあらかじめ
昇温して、凸状に変形しておき、高抵抗層75と接地7
6間に通電すると、局所的な熱応力により、割溝74か
らへき開が生ずる。中間体73を昇温した状態において
は、中間体全体を構成する異種材料間の熱膨張係数差に
よりに図6(A)のように上に凸または図6(B)のよ
うに下に凸となるようにわずかに湾曲する。図6(A)
の場台、昇温によりA1GaN層等の成長層72が引っ
張り応力を受け、成長層72にクラック(割れ)が生じ
易い。他方、図6(B)の場台、昇温によりサファイヤ
等の基板71下面が引っ張り応力を受け、基板71にク
ラック(割れ)が生じ易い。このように、成長層あるい
は基板のいずれかが引っ張り応力を受けるような材料の
組み合わせの場合、引っ張り応力を受ける面上の、へき
開したい部分に形成した高抵抗層に局所的に通電を行う
ことにより、歩留まり良く所定の場所で平坦性、垂直性
の優れた共振器ミラーの作製が可能である。例えば、図
4に示した素子の場合、素子温度を300℃に保持し、
ウエハ全体を上に凸の状態に予め歪ませてておき、素子
表面に形成した高抵抗層へ10V、100mAの通電を
行うことにより、平坦性、垂直性の優れた共振器ミラー
が形成できる。 以上の実施形態についての説明は主と
して化合物半導体発光素子を実施例として説明したが、
本発明はこれに限定されるものではなく、他の固体電子
素子にも適用できる。例えば、弾性表面波(SurfaceAco
usticWaves: 略称:SAW) デバイスへの応用あるいは
巨大磁気抵抗効果(Giant Magneto Resistance Effect
以下GMRという)磁気へッドへの応用m可能である。
以下にこれらの固体電子素子への適用について簡単に触
れる。
【0046】まず、SAWデバイスへの応用としては、
表面波共振子や表面波フィルタなどへの応用が可能であ
る。SAW用圧電素子には、水晶(天然、人工)、ロッ
シエル塩の他、 LiTa03 、LiNb03単結晶、Zn0薄膜など
の半導体材料が用いられている。これらの高絶縁性基板
上に微細なくし型の電極を構成し、電気信号入力して、
これを表面音波または表面超音波に変換して伝達する。
素子表面波の伝播速度は2000〜6000m/sec なので電磁波
や電気信号伝播速度と差があり、これを利用して電気信
号を必要な時間だけ遅延させたり、一定周波数の信号を
通すフィルタとして利用される。従来は積層構造により
素子を一体形成した基板にダイヤモンド等を有するダイ
サーで溝を形成した後、割ることで個々の素子を分割し
ていた。しかし、この方法ではダイサーで溝を形成する
際に温度上昇を生じたり、静電気等の発生により素子が
破損したり、特性不良が生じるなどの問題があるほか、
素子の割れやかけを生じ、歩留まりが悪いという問題が
あった。
【0047】そこで前述した半導体素子の実施例と同様
に、上記基板材料よりも硬く、基板材料と異なる熱膨張
係数を有し、へき開性を有する材料の薄膜を予め成長ま
たは接着した基板を用いるか、または素子形成後、基板
に接着する。次に、基板裏面または素子表面の素子境界
部に溝を形成する。このように工程を経た基板に温度変
化を与える (例えば、200 〜500 ゜C) ことにより、素
子を容易に分割することが可能である。上記方法の他、
基板裏面または素子表面の素子境界部に高抵抗部を設
け、上記と同様に基板裏面または素子表面の素子分割を
行う部分にへき開用の溝を形成し、電圧を印加すること
でも容易に素子分離できる。さらに上記2つの方法を併
用することでさらに容易に素子分離が可能である。上記
方法では従来の方法に比べ、素子の割れやかけの発生が
殆ど無く、素子特性にも悪影響を及ぼすことがないた
め、歩留まり、信頼性が大幅に向上する。本発明は表面
波共振子のように平坦性の優れた素子端面を有する素子
では素子特性が大幅に向上する。 次に、GMR磁気へ
ッドへの応用について説明する。
【0048】MRヘッド実用化以来、ハードディスクド
ライプの記録密度の上昇はめざましい。このままのスピ
ードで高密度化が進めば、2000年には10Gbits/inch2 の
高密度化が達成される。高密度化するためには、媒体の
高保持力化、単位面積当たりの低磁気モーメント化が進
むため、磁気へッドには、大きな記録磁界の発生と再生
出力の向上が共に要求される。また、GMRへッド早期
実用化のためには、歩留り、信頼性の向上、およびコス
トダウンが必須である。従来はAl2 3 ・TiCやA
2 3 等の基板上に形成した薄膜電磁変換部を基板ウ
エハからライン状に分割する際、またさらにそれらをチ
ップ状に分割する際に機械加工によりスライスしてい
た。また、機械的にスライスした端面は平坦性が悪いた
め、素子特性の信頼性を得るためにスライスする工程の
後に1μm以下の精度で研磨し、平坦化することが必須
であった。これに対して、本発明を用いてCoFeスピ
ンバルブを用いたGMR記録再生一体へッドを作製する
場合について説明する。先ず、スピンバルブ再生素子構
造について説明する。基板としてAl0.4 Ga0.6 Nを
裏面に0.3〜1μm程度成長または接着したAl2
3 またはAl2 3 ・TiCを用いた。本発明の効果は
ヘき開性を有するAl2 3 基板を用い、素子境界部を
Al2 3 基板のへき開方向に合わせた場合に特に大き
い。基板上に形成したスピンバルブ多層膜の構成はTi
(10nm)/Ir20Mn80(5−20nm)/Co90
Fe10(2−4nm)/Cu(2−3nm)/Co90
10(3−10nm)/NiFe(2−5nm)/a−
CoZrNb(3−10nm)とした。フリー層CoF
eの下地にはNiFe/a−CoZrNb磁性層を用い
た。磁化固着に用いたIrMn反強磁性体は、100゜
Cの環境下でも3000eの大きなバイアス磁界を有す
る。上記構造を有する多層膜に従来と同様の工程を経て
作製した薄膜電磁変換部を形成した基板を個々の素子に
分割する際に、(1)基板裏面または素子表面の素子分
離したい部分にダイアモンドスクライバー等で溝を形成
し、200゜C程度に急昇温する。または、(2)基板
裏面または素子表面の素子境界部に高抵抗部を設け、電
圧を印加する。もしくは(1)と(2)の方法を併用す
る。上記方法により得られた個々の素子の端面は極めて
平坦であり、従来のように研磨する必要がない。また、
得られる素子の歩留まりも従来の方法よりも高く、素子
特性に与える悪影響もない。本発明により、生産性が従
来よりも向上する。
【0049】以上本発明の実施形態について多くの実施
例を用いて説明したが、本発明の製造方法により半導体
素子を製造する場合における留意点を以下に列挙する。
【0050】(1)ウエハのへき開をより容易に行うた
めには、素子の変質や特性の変化が生じない温度範囲内
であれば温度変化はより大きいほど効果的である。
【0051】(2)ウエハ全体の厚みは可能な範囲で薄
ければ薄いほど容易にへき開できる。 (3)高抵抗層またはpn接合層への通電は、局所的な
発熱を生じさせる程度の電圧を印加する。
【0052】(4)共振器ミラーを作製する所定の場所
において、へき開を誘導させる目的で形成する割溝は深
いほど容易にへき開できるが、素子の表面側に割溝を形
成する場合には、割溝が活性層に到らないよう留意す
る。また、基板側に割溝を形成する場合には深くするこ
とが可能である。
【0053】なお、サフアイア等の透明な基板上に窒化
物系化台物半導体を形成する場合、ウエハ全体が透明で
あるため、へき開のための高抵抗層および電極を形成す
る側と、割溝を形成する側がウエハの逆側であっても、
位置合わせが容易であり、へき開面を形成する場所を精
度良く決定できる。
【0054】以上説明した本発明による半導体素子の製
造方法は、上述の実施例の範囲に留まらず、GaN系青
色半導体レーザの他、他の材料系を用いたレーザの共振
器ミラー形成や、優れた端面を必要とする他の半導体素
子にも適用可能である。
【0055】異種材料間の熱膨張係数差へき開のために
用いる材料は、多層構造の半導体素子を構成する材料に
限られず、半導体素子の構成に直接用いられない材料、
例えば熱硬化性樹脂を基板表面または裏面側に塗布して
もよい。異種材料の基板表面または裏面側への形成手段
としては、成長、接着、または凹凸部の形成による接触
等の方法が利用できる。
【0056】また、温度差を与える方法として、素子を
昇温する場合の他、材料の組み合わせにより、冷却によ
る自然へき開が有利な場合もある。サファイア基板上の
GaN系レーザ用多層膜の場合、へき開のため成長、接
着、接触させる材料種にもよるが、変化を与える温度範
囲は±100〜900℃程度である。
【0057】また、高抵抗層(またはpn接合)への通
電によりへき開する方法の場合、抵抗値を約80ohm
以上にすると容易にその効果が得られる。
【0058】また、割溝を入れる(またはエッチング等
により溝を形成する)面も材料の組ため、素子の材料系
を考慮した選択が必要となる。
【0059】また、へき開のために成長、接着または接
触させる材料は、半導体材料に限らず、ポリイミドなど
の昇温や冷却により硬化し、熱膨張係数差が生じる材料
であれば利用できる。
【0060】さらに、へき開のために備え付ける材料と
して、低抵抗材料を用いることにより電極とのコンタク
ト材料として利用したり、放熱性の高い材料を用いるこ
とにより電流注入時に発生する熱を逃がす目的で利用す
ることで、さらに素子特性を向上させることが可能であ
る。
【0061】
【発明の効果】以上のように本発明は、半導体レーザの
共振器ミラー形成において、あるいはその他の固体電子
素子の素子端面の形成において、材料の持つ熱膨張係数
差を利用し温度変化を与える方法、または高抵抗層(ま
たはpn接合層)への通電(pn接合層の場合は逆バイ
アスをかける)等により局所的な温度勾配を与える方法
により、素子部を自然へき開するようにしたものであ
る。本発明により、平滑性、垂直性の優れた端面が容易
に形成でき、光損失の少ない高効率の固体電子素子の作
製が可能になった。また、素子へき開に用いる材料とし
て、熱膨張係数が異なり、低抵抗または放熱性の良い材
料を用いることにより、電極のコンタクト材料として、
また電流注入による発熱を逃がす目的で利用でき、素子
の信頼性が大幅に向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例に用いられる青色半導体
レーザ素子の断面図である。
【図2】本発明の第2の実施例に用いられる青色半導体
レーザ素子の断面図である。
【図3】本発明の第3の実施例に用いられる青色半導体
レーザ素子の断面図である。
【図4】本発明の第4の実施例に用いられる青色半導体
レーザ素子の断面図である。
【図5】本発明の第4の実施例に用いられる青色半導体
レーザ素子の平面図である。
【図6】本発明の第5の実施例に用いられる青色半導体
レーザ素子の断面図である。
【符号の説明】
10・・・ サファイア基板 11・・・ n−GaN層 12・・・ n−AIGaNクラッド層 13・・・ アンドーブGaN活性層 14・・・ p−AIGaNクラッド層 15・・・ p−GaNコンタクト層 16・・・ p側電極 17・・・ n側電極 20・・・ サファイア基板 21・・・ n−GaN層 22・・・ n−AlGaNクラッド層 23・・・ アンドーブInGaN活性層 24・・・ p−AIGaNクラッド層 25・・・ p−InNコンタクト層 26・・・ 電流狭窄層 27・・・ p側電極 28・・・ n側電極 50・・・ サファイア基板 51・・・ アンドーブGaN層 52・・・ n−GaN層 53・・・ n−Al0.2 Ga0.8 Nクラッド層 54・・・ GaN光閉じ込め層 55・・・ In0.15Ga0.85N/In0.05Ga0.85N多重
量子井戸活性層 56・・・ GaN光閉じ込め層 57・・・ p−Al0.5 Ga0.5 Nクラッド層 58・・・ p−GaNコンタクト層 59・・・ p側電極 60・・・ n側電極 61・・・ 高抵抗層(またはpn接合層) 62・・・ 割溝 63・・・ へき開のための電極

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板上にこの基板とは熱膨張係数の異な
    る半導体または絶縁体材料を積層して積層体を得る工程
    と、この積層体に温度変化を与えるることにより、前記
    積層体に歪み応力を生じさせる工程と、この歪み応力に
    より、前記積層体を自然へき開させる工程とを具備した
    ことを特徴とする積層体のへき開方法。
  2. 【請求項2】 前記基板はサファイアであり、前記半導
    体材料は窒化物系化合物半導体であることを特徴とする
    請求項1記載の積層体のへき開方法。
  3. 【請求項3】 前記積層体は、前記サファイア基板上に
    n−GaN層、n−AlGaNクラッド層、GaN活性
    層、p−AlGaNクラッド層、GaNコンタクト層を
    順次成長させ、さらに、このGaNコンタクト層上面に
    は、p側電極が設けられ、前記n−GaN層上の前記n
    −AlGaNクラッド層が積層されていない上面部分
    に、n側電極が設けられてなることを特徴とする請求項
    2記載の積層体のへき開方法。
  4. 【請求項4】 前記自然へき開工程により相互に分離さ
    れた積層体は、前記自然へき開面を共振器ミラーとして
    用いる半導体レーザ素子であることを特徴とする請求項
    2または3に記載の積層体のへき開方法。
  5. 【請求項5】 基板上に異なる熱膨張係数を有する半導
    体材料あるいは絶縁材料を積層して複数の半導体素子を
    形成してなる半導体素子中間体を作成し、この半導体素
    子中間体の表面上において前記複数の素子の境界部に沿
    って高抵抗層を形成し、この高抵抗層が形成された前記
    半導体素子中間体に温度変化を与えて、この中間体内に
    前記材料の熱膨張係数差に基づく歪み応力を生じさせる
    とともに、前記高抵抗層に通電することにより局所的な
    熱応力を生じさせ、これらの歪み応力および熱応力によ
    り前記半導体素子中間体を自然へき開させ、前記複数の
    素子を互いに分離することを特徴とする積層体のへき開
    方法。
  6. 【請求項6】 前記高抵抗層は半導体pn接合層であ
    り、このpn接合層に対して逆バイアスを与えるように
    通電することを特徴とする請求項5記載の積層体のへき
    開方法。
  7. 【請求項7】 基板上に異なる熱膨張係数を有する半導
    体材料あるいは絶縁材料を積層して複数の半導体素子を
    形成してなる半導体素子中間体を作成し、この半導体素
    子中間体の表面上において前記複数の素子の境界部に沿
    って高抵抗層を形成し、この高抵抗層が形成された前記
    半導体素子中間体に温度変化を与えて、この中間体内に
    前記材料の熱膨張係数差に基づく歪み応力を生じさせる
    とともに、前記高抵抗層に通電することにより局所的な
    熱応力を生じさせ、これらの歪み応力および熱応力によ
    り前記半導体素子中間体を自然へき開させ、前記複数の
    素子を互いに分離することにより形成されることを特徴
    とする半導体素子。
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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100736600B1 (ko) * 2000-07-04 2007-07-09 엘지전자 주식회사 질화물 반도체 레이저 다이오드 제조 방법
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WO2023008458A1 (ja) * 2021-07-30 2023-02-02 京セラ株式会社 半導体デバイスの製造方法、テンプレート基板、半導体デバイス、電子機器、および半導体デバイスの製造装置

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