JPH10105989A - 光ヘッド装置 - Google Patents

光ヘッド装置

Info

Publication number
JPH10105989A
JPH10105989A JP25951796A JP25951796A JPH10105989A JP H10105989 A JPH10105989 A JP H10105989A JP 25951796 A JP25951796 A JP 25951796A JP 25951796 A JP25951796 A JP 25951796A JP H10105989 A JPH10105989 A JP H10105989A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
yoke
permanent magnet
optical head
head device
lens holder
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP25951796A
Other languages
English (en)
Inventor
Taizo Tateishi
泰三 建石
Isao Kishimoto
功 岸本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toshiba Corp filed Critical Toshiba Corp
Priority to JP25951796A priority Critical patent/JPH10105989A/ja
Publication of JPH10105989A publication Critical patent/JPH10105989A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Moving Of The Head For Recording And Reproducing By Optical Means (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】この発明は、小形軽量化及び省電力化を促進
し、対物レンズに対する高い駆動性能を得ることが可能
である光ヘッド装置を提供するものである。 【解決手段】対物レンズ102を保持し、所定方向に移
動自在に支持されたレンズホルダ101と、このレンズ
ホルダ101に取着された永久磁石121,122と、
この永久磁石121,122に対向する位置に設置され
た第1のヨーク212,213と、この第1のヨーク2
12,213と永久磁石121,122との間に形成さ
れる磁界中に介在され、電流を流すことによりレンズホ
ルダ101に対して駆動力を発生させるコイル203,
204,210,211と、永久磁石121,122か
ら発生され第1のヨーク212,213を介して大気中
に漏洩される磁束を捕らえて永久磁石121,122に
戻す第2のヨーク123,124とを備えている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、光ディスク(情
報記録媒体)の記録面に対して情報の読み取りあるいは
書き込みを行なうための光ヘッド装置に係り、特にその
対物レンズをフォーカス方向及びトラッキング方向に駆
動するためのレンズ駆動系を改良したものに関する。
【0002】
【従来の技術】周知のように、首記の如き光ディスクと
しては、従来より、音声データの記録されたCD(Comp
act Disk)や、動画像データ及び音声データの記録され
たLD(Laser Disk)等が、広く普及している。
【0003】また、近時では、CDと同径の光ディスク
に、動画像データや音声データだけでなく、例えば字幕
等を表わす副映像データを圧縮して高密度で記録すると
ともに、音声や字幕については、言語の異なるものを複
数種類記録しておくことにより、再生時に、希望の言語
の音声や希望の言語の字幕を自由に選択して再生するこ
とができるようにした、通称DVD(Didital Versatil
e Disk)と称される光ディスクも開発されている。
【0004】なお、このDVDにおいては、その開発の
一環として、DVD−ROM(ReadOnly Memory)やD
VD−RAM(Random Access Memory)として用いるた
めの開発も推進されている。
【0005】一方、このような光ディスクを再生する再
生装置としては、光ディスクの回転速度を制御する回転
サーボユニットや、光ディスクの信号記録面にレーザ光
を照射し、その反射光を受光することによって、光ディ
スクに記録された情報信号を読み取る光ヘッド装置等を
有している。なお、この光ヘッド装置から得られる信号
は、波形等化処理されてデジタルデータに変換された
後、復調処理が施されることにより、情報信号に再生さ
れる。
【0006】また、上記光ヘッド装置には、その対物レ
ンズに対して、フォーカスサーボ及びトラッキングサー
ボを施すために、フォーカス駆動系及びトラッキング駆
動系が、それぞれ設置されている。このうち、フォーカ
ス駆動系は、対物レンズを、その光軸(フォーカス)方
向に移動させる機能を有している。また、トラッキング
駆動系は、対物レンズを、光ディスクのトラックをトラ
バースする方向(トラッキング方向)に移動させる機能
を有している。
【0007】そして、光ディスクを再生する光ディスク
再生装置に、光ディスクが装着されて回転駆動される
と、まず、フォーカス駆動系が駆動され、対物レンズに
対してフォーカスサーボ動作が施されるようになる。そ
の後、このフォーカスサーボ動作によって、対物レンズ
が合焦点位置近傍に制御されると、次にトラッキング駆
動系が駆動されて、対物レンズに対するトラッキングサ
ーボ動作が施されるようになる。
【0008】ここで、上記フォーカス駆動系及びトラッ
キング駆動系は、対物レンズを保持するレンズホルダに
永久磁石を一体的に取着し、この永久磁石が発生する磁
界中にフォーカスアクチュエータコイル及びトラッキン
グアクチュエータコイルをそれぞれ設置する構成となさ
れている。そして、各コイルに所定方向に所定量の電流
を流すことにより、レンズホルダに対してフォーカス方
向及びトラッキング方向の駆動力が発生し、ここに、対
物レンズが移動されることになる。
【0009】ところで、上記したフォーカス駆動系及び
トラッキング駆動系のようなレンズ駆動系においては、
小形軽量にして省電力化を促進する構成であって、しか
も対物レンズを確実に駆動させることができる、高い駆
動性能を持つものが要求されている。すなわち、永久磁
石の発生する磁束の密度をBとし、コイルに流す電流の
大きさをiとし、コイルの有効線長をLとすると、対物
レンズに作用する力Fは、F=BiLとして決定され
る。
【0010】しかしながら、まず、コイルに流す電流i
は、省電力化のために大きく設定することはできない。
また、磁束密度Bは、永久磁石の小形軽量化のために、
高い値を要求することはできない。さらに、コイルの有
効線長Lも、小形軽量化のために長く設定することはで
きない。つまり、従来の光ヘッド装置では、上記のよう
な限られた条件により、対物レンズに与えることができ
る駆動力に限界が生じるので、高い駆動性能を得ること
が困難であるという問題が生じている。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】以上のように、従来の
光ヘッド装置では、その小形軽量化及び省電力化を促進
するために、対物レンズに与えられる駆動力に限界が生
じるので、高い駆動性能を得ることが困難であるという
問題を有している。
【0012】そこで、この発明は上記事情を考慮してな
されたもので、小形軽量化及び省電力化を促進すること
ができ、しかも対物レンズに対する高い駆動性能を得る
ことが可能である極めて良好な光ヘッド装置を提供する
ことを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】この発明に係る光ヘッド
装置は、対物レンズによって照射光を情報記録媒体の記
録面上に収束させるものを対象としている。そして、対
物レンズを保持し、所定方向に移動自在に支持されたレ
ンズホルダと、このレンズホルダに取着された永久磁石
と、この永久磁石に対向する位置に設置された第1のヨ
ークと、この第1のヨークと永久磁石との間に形成され
る磁界中に介在され、電流を流すことによりレンズホル
ダを駆動される駆動力を発生させるコイルと、永久磁石
を挟んで第1のヨークと反対側でかつ永久磁石の長さ方
向両端部より延在するように設置された第2のヨークと
を備えるようにしたものである。
【0014】上記のような構成によれば、永久磁石のN
極側から発生された磁束がS極側に戻るまでの全磁気経
路を考えた場合、第1のヨークから大気中に漏洩された
磁束が第2のヨークによってより多く捕らえられるとと
もに、磁石の裏側に回り込む磁束(磁界)を遮蔽するの
で、磁束が磁気抵抗の高い大気中を通過する距離が短く
なり、磁気経路全体の磁気抵抗を小さくすることができ
る。
【0015】このため、永久磁石から第1のヨークに向
かう磁界の磁束密度の減衰が極力防止されて、永久磁石
から発生される磁束を、対物レンズの駆動のために効率
的に利用することができるので、小形軽量化及び省電力
化を促進することができ、しかも高い駆動性能を得るこ
とが可能になる。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の形態につ
いて図面を参照して詳細に説明する。まず、図1は、こ
の実施の形態で説明する光ヘッド装置の外観を示してい
る。この光ヘッド装置は、対物レンズを保持するととも
に、永久磁石を一体に有するレンズホルダ機構100
と、このレンズホルダ機構100の永久磁石から発生さ
れる磁界を利用して、対物レンズをフォーカス(図中矢
印Z)方向及びトラッキング(図中矢印X)方向に駆動
するためのヨーク機構200とから構成されている。
【0017】このレンズホルダ機構100及びヨーク機
構200は、それぞれシャーシ300上に配置されてい
る。このシャーシ300は、一対のガイドレール30
1,302によって、図示しない光ディスクの半径(ト
ラッキング)方向に移動可能に支持されている。これに
より、光ヘッド装置全体が、トラッキング方向に移動さ
れるようになる。なお、この光ヘッド装置のトラッキン
グ方向の移動は、図示しない光ヘッド送りモータによっ
て行なわれる。
【0018】図2は、上記レンズホルダ機構100とヨ
ーク機構200とを分離して示している。まず、レンズ
ホルダ機構100は、レンズホルダ101を有してい
る。このレンズホルダ101は、その光軸(フォーカ
ス)方向、つまり、図中矢印Z方向と同軸的に形成され
た中空部分で、対物レンズ102を保持している。ま
た、このレンズホルダ101には、詳細は後述するが、
外部に永久磁石121,122が取着されている。
【0019】さらに、上記レンズホルダ101の外面の
互いに対向する位置には、一対の薄板(例えば厚さ1m
m)状のアーム103,104の一端部が、それぞれ固
定されている。これら薄板状のアーム103,104
は、その各他端部が、光軸方向と直交し、かつ、トラッ
キング方向(図中矢印X方向)に沿って延在して、長手
方向となっている。また、これら薄板状のアーム10
3,104は、それぞれが光軸方向に平坦面を有した薄
板状に形成されている。
【0020】これら薄板状のアーム103,104の他
端部には、連結部材105,106がそれぞれ設けられ
ている。これら連結部材105,106には、ワイヤ状
に形成された支持梁107,108の一端部が、それぞ
れ取着されている。これらワイヤ状の支持梁107,1
08は、その各他端部が、薄板状のアーム103,10
4及び光軸(図中矢印Z)方向と直交し、かつ、トラッ
キング(図中矢印X)方向とも直交する方向(図中矢印
Y方向)に延在されている。これらワイヤ状の支持梁1
07,108の他端部は、共に保持体109に保持され
ている。
【0021】図3(a),(b),(c)は、上記した
レンズホルダ101、薄板状のアーム103,104、
連結部材105,106及びワイヤ状の支持梁107,
108等の組み立てられた構造を、3つの方向から見た
状態をそれぞれ示している。すなわち、図3(a)は、
図2でZ軸方向から見た状態を示し、図3(b)は、図
2でY軸方向から見た状態を示し、図3(c)は、図2
でX軸方向から見た状態を示している。
【0022】ここで、上記レンズホルダ101は、硬質
の合成樹脂材料(例えば液晶ポリマー)によって、外観
が略四角柱状に形成されている。このレンズホルダ10
1の中心部には、対物レンズ102の光軸方向、つま
り、フォーカス方向に沿って円形の貫通孔が形成されて
おり、この貫通孔の途中に対物レンズ102が保持され
るようになっている。なお、このレンズホルダ101の
形状としては、四角柱状に限らず、例えば円柱形状等に
しても良いことはもちろんである。
【0023】そして、このレンズホルダ101には、そ
の薄板状のアーム103,104と平行する両側面に、
長板状に形成された永久磁石121,122が、それぞ
れ取り付けられている。この場合、長板状の永久磁石1
21,122のレンズホルダ101側には、バックヨー
ク123,124(第2のヨーク)がそれぞれ取着され
ている。これらバックヨーク123,124は、磁束の
集中を防いで分散させ、ヨークとの間で磁界分布を平均
化するとともに、磁気抵抗を下げ、磁石とヨーク間の磁
束密度を増大させることができる。
【0024】また、上記薄板状のアーム103,104
は、例えばアルミニウムまたはレンズホルダ101とは
異なる材質の合成樹脂(例えばポリフィニレンサルファ
イト)であり、レンズホルダ101に対して例えばイン
サート成型される。なお、これら薄板状のアーム10
3,104は、レンズホルダ101とともに剛性の高い
材質を複数組み合わせて成型する、いわゆる2色成型の
ものでも良い。
【0025】これら薄板状のアーム103,104は、
その長手方向がトラッキング方向と一致しており、フォ
ーカス方向に一定の幅が確保され、トラッキング方向と
直交する方向には薄い厚みとなっている。このために、
トラッキング方向に対しては十分な剛性が得られること
になる。また、アーム103,104は、フォーカス方
向と幅方向が一致しているために、フォーカス方向の駆
動力に対するレンズホルダ101の搬送強度は十分に得
られている。
【0026】さらに、上記連結部材105,106は、
薄板状のアーム103,104と、これに対応するワイ
ヤ状の支持梁107,108とを結合するために必要な
最低限の体積を有するように形成されている。なお、こ
れら連結部材105,106は、例えば非磁性材の樹脂
(例えばポリフィニレンサルファイト)で形成されてい
る。
【0027】また、上記ワイヤ状の支持梁107,10
8は、レンズホルダ101がフォーカス方向及びトラッ
キング方向の2軸方向に、それぞれ独立して往復移動さ
れることを許容している。具体的に言えば、ワイヤ状の
支持梁107は、上下のワイヤ107a,107bを平
行に備え、ワイヤ状の支持梁108は、上下のワイヤ1
08a,108bを平行に備える構成となっている。こ
れら上下のワイヤ107a,108a,107b,10
8bは、非磁性材の樹脂または鉄や銅の合金などで、断
面略四角形状に形成されている。
【0028】上記のような構成となされたレンズホルダ
機構100において、上下のワイヤ107a,107b
と、上下のワイヤ108a,108bを、薄板状のアー
ム103,104に連結する場合、薄板状のアーム10
3,104に上下方向(フォーカス方向)に一定の幅が
設けられているということは、ワイヤ状の支持梁10
7,108の支持幅を拡大していることになる。
【0029】つまり、アームをY方向へは薄くし、Z方
向へ幅広にすることで、重量を増加させることなく、支
持を安定化させたことになる。また、レンズホルダをア
ームを介して支持梁に連結することで、X方向の支持幅
も拡大していることになる。しかも、駆動方向に対して
は剛性を示すことになる。これにより、駆動に伴なうモ
ーメントに対して剛性が大きく、チルトの発生を抑制す
ることができる。
【0030】さらに、薄板状のアーム103,104
は、レンズホルダ101の駆動方向に対して高い剛性を
示すので、駆動力に起因して発生する共振の周波数を高
域に移すことができる。このため、実用となる振動周波
数の範囲内で共振が生じることを防止することができ
る。また、薄板状のアーム103,104は、小形軽量
化を促進し、駆動性能の向上に寄与し得るものである。
なお、上記保持体109は、シャーシ300に固着され
るもので、硬質の非磁性材の樹脂(例えばポリフィニレ
ンサルファイト)で形成されている。
【0031】また、上記したレンズホルダ101、薄板
状のアーム103,104、連結部材105,106及
びワイヤ状の支持梁107,108等は、全て同じ材質
で形成するようにしても良い。さらに、固定方法として
は、接着及び一体成型や、その他の手法が考えられる。
【0032】次に、上記ヨーク及びコイル機構200に
ついて説明する。すなわち、再び図2に示すように、ヨ
ーク及びコイル機構200は、互いに一定間隔をおいて
並設された一対の四角筒状のボビン201,202(非
磁性体で形成)を有している。これらボビン201,2
02には、その外周に同軸的にトラッキングアクチュエ
ータコイル203,204がそれぞれ巻回されている。
【0033】そして、これらトラッキングアクチュエー
タコイル203,204に電流を流すことにより、上記
永久磁石121,122に対してトラッキング方向の駆
動力を与えることができ、ひいてはレンズホルダ101
を介して対物レンズ102をトラッキング方向に移動さ
せることができる。この場合、対物レンズ102の移動
方向及び移動量は、トラッキングアクチュエータコイル
203,204に流す電流の方向及び大きさによって、
それぞれ制御される。
【0034】また、上記ボビン201,202の一端部
は、支持翼205,206の一端部に、それぞれ支持さ
れている。これら支持翼205,206の他端部は、ボ
ビン201,202の対して直交する方向で、かつ、互
いに同方向に延在されて、取付板207の一辺と一体化
されている。この取付板207は、ボビン201,20
2の長手方向と同方向に平坦であり、前記シャーシ30
0に取り付けるための取り付け穴や位置決め穴等を有し
ている。
【0035】さらに、これらボビン201,202の内
部空間には、フォーカスアクチュエータコイル210,
211がそれぞれ挿入されている。これらフォーカスア
クチュエータコイル210,211は、ヨーク212,
213にそれぞれ巻回されている。そして、上記レンズ
ホルダ機構100とヨーク機構200とを合体させるこ
とにより、ヨーク212,213が永久磁石121,1
22にそれぞれ対向して設置され、永久磁石121,1
22とヨーク212,213との間に平行磁界が形成さ
れるようになる。
【0036】そして、これらフォーカスアクチュエータ
コイル210,211に電流を流すことにより、上記永
久磁石121,122に対してフォーカス方向の駆動力
を与えることができ、ひいてはレンズホルダ101を介
して対物レンズ102をフォーカス方向に移動させるこ
とができる。この場合、対物レンズ102の移動方向及
び移動量は、フォーカスアクチュエータコイル210,
211に流す電流の方向及び大きさによって、それぞれ
制御される。
【0037】図4(a)は、上記ボビン201,202
とヨーク212,213の詳細を示している。また、図
4(b)は、ヨーク212にフォーカスアクチュエータ
コイル210が巻回された状態を示している。なお、ヨ
ーク213にフォーカスアクチュエータコイル211が
巻回された状態も、図4(b)と同様に説明することが
できる。また、ヨーク212,213は、鉄などの磁気
抵抗の小さい軟質強磁性体を組成とする材料で形成され
る。
【0038】そして、このようにフォーカスアクチュエ
ータコイル210,211の巻回されたヨーク212,
213が、図4(a)に示すように、ボビン201,2
02の内部空間にそれぞれ挿入されることにより、ヨー
ク機構200が組み立てられている。
【0039】ここにおいて、図5は、上記永久磁石12
2と、この永久磁石122のレンズホルダ101側に取
着されたバックヨーク124と、この永久磁石122に
対向設置されるヨーク213との位置関係と磁界の分布
状態とを示している。なお、上記永久磁石121とバッ
クヨーク123とヨーク212との位置関係と磁界の分
布状態とについては、図5と同様であるため、その説明
を省略する。
【0040】すなわち、上記永久磁石122は、そのS
極側が、永久磁石122よりも長尺に形成されたバック
ヨーク124の中央部に取着されている。また、この永
久磁石122は、そのN極側にヨーク213が対向され
ている。そして、このバックヨーク124は、その永久
磁石122からはみ出した両端部が、永久磁石122側
に向けて若干折り曲げられるように形成されている。な
お、バックヨーク123,124も、ヨーク212,2
13と同様に、鉄などの磁気抵抗の小さい軟質強磁性体
を組成とする材料で形成されている。
【0041】このような構成によれば、永久磁石122
のN極側から発生された磁束は、トラッキングアクチュ
エータコイル204、ボビン202及びフォーカスアク
チュエータコイル211を介してヨーク213に到達
し、ヨーク213内を透過してヨーク213の端面から
大気中に漏洩された後、バックヨーク124の両端部で
捕らえられ、バックヨーク124内を透過して永久磁石
122のS極側に戻されることになる。
【0042】一方、バックヨーク124を設けない場合
には、図6に示すように、永久磁石122のN極側から
発生された磁束が、トラッキングアクチュエータコイル
204、ボビン202及びフォーカスアクチュエータコ
イル211を介してヨーク213に到達し、ヨーク21
3内を透過してヨーク213の端面から大気中に漏洩さ
れた後、円弧を描くように大きく迂回して永久磁石12
2のS極側に戻されることになる。
【0043】このため、永久磁石122のN極側から発
生された磁束が、S極側に戻るまでの全磁気経路を考え
た場合、その全長が長くなるという点と、大気中に漏洩
された磁束のうち永久磁石122に戻らない損失分が多
くなるという点と、磁束の大気中を通過する距離が長く
なるという点とから、磁気経路全体の磁気抵抗が高くな
り、その結果、永久磁石122からヨーク213に向か
う平行磁界の磁束密度Bが減衰される。これにより、対
物レンズ102に作用する駆動力Fが小さくなって、高
い駆動性能を得ることが困難になる。
【0044】これに対し、バックヨーク124を設ける
ようにすれば、永久磁石122のN極側から発生された
磁束がS極側に戻るまでの全磁気経路を考えた場合、そ
の全長が短くなるという点と、ヨーク213から大気中
に漏洩された磁束がバックヨーク124によってより多
く捕らえられるという点と、磁束が磁気抵抗の高い大気
中を通過する距離が短くなるという点とから、磁気経路
全体の磁気抵抗を小さくすることができる。
【0045】このため、永久磁石122からヨーク21
3に向かう平行磁界の磁束密度Bの減衰が極力防止され
て、永久磁石122から発生される磁束を、対物レンズ
102の駆動のために効率的に利用することができるの
で、小形軽量化及び省電力化を促進することができ、し
かも高い駆動性能を得ることが可能になる。
【0046】特に、永久磁石122とヨーク213との
間における平行磁界の磁束密度Bの分布を見ると、図7
に特性曲線Aで示すように、バックヨーク124がない
場合の特性曲線Bに比して、永久磁石122の中心から
両側にかけての一定領域でフラット化されている。
【0047】このように、平行磁場の領域が拡大される
ことにより、レンズホルダ101がトラッキング方向に
移動されて、永久磁石122とヨーク213との対向関
係にずれが生じても、磁場のアンバランスに起因する不
所望なモーメントの発生を防止することができる。この
ため、トラッキング制御のための制御量とレンズホルダ
101の移動量とが直線的に対応し、対物レンズ102
に対する高い駆動性能を得ることができる。
【0048】図8は、上記した実施の形態の変形例を示
すもので、図5と同一部分には同一符号を付して示して
いる。すなわち、ヨーク213の端面から大気中に漏洩
された磁束は、バックヨーク124の両端部で捕らえら
れた後、バックヨーク124内を透過して永久磁石12
2のS極側に戻される。この場合、バックヨーク124
内における磁束密度の分布は、永久磁石122の両端部
近傍に対応する部分が最も高く、永久磁石122の中央
部に対応する部分にいくほど低くなる。
【0049】このため、図8に示すように、バックヨー
ク124の厚みを、永久磁石122の両端部に対応する
部分から永久磁石122の中央部に対応する部分に向け
て、順次薄くするように形成することが可能となる。そ
こで、このバックヨーク124の厚みの薄い部分に対物
レンズ102を配置するようにすれば、スペースの有効
利用を図り小形化を効果的に促進させることができる。
【0050】また、各バックヨーク123,124とし
ては、図9(a),(b)に示すように、それらの両端
部を永久磁石121,122側に向けて折り曲げずに、
偏平のまま使用するようにしても良いものである。な
お、図10に示すように、永久磁石122とバックヨー
ク124とは、接触させずに離間させて、それぞれレン
ズホルダ101に取着するようにしても良い。
【0051】さらに、図11(a),(b)に示すよう
に、レンズホルダ101には、永久磁石121,122
のみを支持させ、永久磁石121に対するバックヨーク
212a,212b(第2のヨーク)と、永久磁石12
2に対するバックヨーク213a,213b(第1のヨ
ーク)とを、それぞれレンズホルダ101の移動に干渉
しないシャーシ300上の位置に固定して設けるように
することもできる。
【0052】ここで、図12は、上記した光ヘッド装置
の光学系統の構成を概略的に示している。すなわち、前
記シャーシ300上には、半導体レーザ11が設置され
ている。この半導体レーザ11から照射されるレーザ光
は、ハーフミラー12を通過した後、対物レンズ102
により図示しない光ディスクの信号記録面上に収束され
る。そして、この光ディスクからの反射光は、対物レン
ズ102を逆行した後、ハーフミラー12によって略直
角に反射されて、前記保持体109に取着された光検出
器13に受光される。
【0053】図13は、上記光検出器13の光電変換出
力を処理する信号処理系の構成を概略的に示している。
すなわち、光ディスク14は、ディスクモータ15によ
って回転駆動されている。この光ディスク14からの反
射光は、上記したように、対物レンズ102及びハーフ
ミラー12を介して光検出器13に受光される。この光
検出器13は、4つのフォトダイオードA,B,C,D
によって構成されている。
【0054】そして、各フォトダイオードA,B,C,
Dからの光電変換出力は、バッファ増幅回路16a,1
6b,16c,16dにそれぞれ供給されて増幅され
る。このうち、バッファ増幅回路16a,16cの出力
は、加算回路17によって加算され(A+C)信号とし
て出力される。また、バッファ増幅回路16b,16d
の出力は、加算回路18によって加算され(B+D)信
号として出力される。
【0055】これら加算回路17,18の出力は、減算
回路19に供給されて(A+C)−(B+D)なる減算
処理が施されることにより、フォーカス誤差信号として
取り出される。このフォーカス誤差信号は、フォーカス
制御部20に設けられる図示しないS字レベル検出回路
に供給されて、フォーカス駆動信号に変換される。
【0056】このフォーカス制御部20は、対物レンズ
102のフォーカス状態が安定するように制御もので、
S字特性を持つフォーカス誤差信号の振幅が所定レベル
となるように、対物レンズ102のフォーカス位置を制
御するために、フォーカスアクチュエータコイル21
0,211に流す電流を制御している。これにより、対
物レンズ102に対するフォーカスサーボが行なわれ
る。
【0057】また、上記加算回路17,18の出力は、
位相差検出器21に供給される。この位相差検出器21
は、加算回路17から出力される(A+C)信号と、加
算回路18から出力される(B+D)信号との位相差を
検出し、その検出結果をトラッキング誤差信号として出
力している。このトラッキング誤差信号は、トラッキン
グ制御部22に供給されて、トラッキング駆動信号に変
換される。
【0058】このトラッキング制御部22は、入力され
るトラッキング誤差信号が所定の範囲内に収まるよう
に、対物レンズ102のトラッキング位置を制御するた
めに、トラッキングアクチュエータコイル203,20
4に流す電流を制御している。これにより、対物レンズ
102に対するトラッキングサーボが行なわれる。
【0059】さらに、上記加算回路17,18の出力
は、加算回路23によって加算されることにより、(A
+B+C+D)信号が生成される。この(A+B+C+
D)信号は、光ディスク14に記録された情報に対応し
た変調信号であり、以後、波形等化処理や復調処理等が
施されて再生される。
【0060】なお、この発明は上記した実施の形態に限
定されるものではなく、この外その要旨を逸脱しない範
囲で種々変形して実施することができる。以上のような
レンズホルダ構造を用いて、上述したフォーカス制御及
びトラッキング制御を行なうことにより、レンズホルダ
を高精度に制御することが可能となる。
【0061】
【発明の効果】以上詳述したようにこの発明によれば、
小形軽量化及び省電力化を促進することができ、しかも
対物レンズに対する高い駆動性能を得ることが可能であ
る極めて良好な光ヘッド装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明に係る光ヘッド装置の実施の形態を示
すもので、その全体的な外観を示す斜視図。
【図2】同実施の形態におけるレンズホルダ機構とヨー
ク機構とを分離して示す分解斜視図。
【図3】同実施の形態におけるレンズホルダ機構の要部
の詳細な組み立て構造を拡大して示す図。
【図4】同実施の形態におけるヨーク機構の要部の詳細
な構造とフォーカスアクチュエータコイルの構造とを示
す図。
【図5】同実施の形態における永久磁石とバックヨーク
とヨークとの位置関係と磁界の分布状態とを説明するた
めに示す図。
【図6】バックヨークがない場合の磁界の分布状態とそ
の問題点とを説明するために示す図。
【図7】同実施の形態における永久磁石とヨークとの間
における平行磁界の磁束密度の分布を説明するために示
す図。
【図8】同実施の形態におけるバックヨークの形状の変
形例を説明するために示す図。
【図9】同実施の形態におけるバックヨークの形状の他
の変形例を説明するために示す図。
【図10】同実施の形態におけるバックヨークの取り付
け位置の変形例を説明するために示す図。
【図11】同実施の形態におけるバックヨークの取り付
け位置の他の変形例を説明するために示す図。
【図12】同実施の形態で説明した光ヘッド装置におけ
る光学系統の概略的な構成を示す側面図。
【図13】同実施の形態で説明した光ヘッド装置の光電
変換出力を処理する信号処理系の概略を示すブロック構
成図。
【符号の説明】
100…レンズホルダ機構、 101…レンズホルダ、 102…対物レンズ、 103,104…薄板状のアーム、 105,106…連結部材、 107,108…ワイヤ状の支持梁、 109…保持体、 121,122…永久磁石、 123,124…バックヨーク、 200…ヨーク機構、 201,202…ボビン、 203,204…トラッキングアクチュエータコイル、 205,206…支持翼、 207…取付板、 210,211…フォーカスアクチュエータコイル、 212,213…ヨーク、 300…シャーシ。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 対物レンズによって照射光を情報記録媒
    体の記録面上に収束させる光ヘッド装置において、前記
    対物レンズを保持し、所定方向に移動自在に支持された
    レンズホルダと、このレンズホルダに取着された永久磁
    石と、この永久磁石に対向する位置に設置された第1の
    ヨークと、この第1のヨークと前記永久磁石との間に形
    成される磁界中に介在され、電流を流すことにより前記
    レンズホルダを駆動させる駆動力を発生させるコイル
    と、前記永久磁石を挟んで前記第1のヨークと反対側で
    かつ前記永久磁石の長さ方向両端部より延在するように
    設置された第2のヨークとを具備してなることを特徴と
    する光ヘッド装置。
  2. 【請求項2】 前記第2のヨークは、前記レンズホルダ
    に取着されることを特徴とする請求項1記載の光ヘッド
    装置。
  3. 【請求項3】 前記第2のヨークは、その中央部に前記
    永久磁石を位置させた状態で、前記永久磁石の両端部よ
    りも延出される部分を備えた板状部材で構成されている
    ことを特徴とする請求項1記載の光ヘッド装置。
  4. 【請求項4】 前記第2のヨークは、前記永久磁石に固
    着されていることをことを特徴とする請求項3記載の光
    ヘッド装置。
  5. 【請求項5】 前記第2のヨークは、その中央部及びそ
    の近傍の厚みが他の部分よりも薄く形成されることを特
    徴とする請求項4記載の光ヘッド装置。
JP25951796A 1996-09-30 1996-09-30 光ヘッド装置 Pending JPH10105989A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP25951796A JPH10105989A (ja) 1996-09-30 1996-09-30 光ヘッド装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP25951796A JPH10105989A (ja) 1996-09-30 1996-09-30 光ヘッド装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH10105989A true JPH10105989A (ja) 1998-04-24

Family

ID=17335206

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP25951796A Pending JPH10105989A (ja) 1996-09-30 1996-09-30 光ヘッド装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH10105989A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7266778B2 (en) 2002-10-02 2007-09-04 Hewlett-Packard Development Company, L.P. Freezable projection display

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7266778B2 (en) 2002-10-02 2007-09-04 Hewlett-Packard Development Company, L.P. Freezable projection display

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US8046785B2 (en) Objective lens actuator and a disc apparatus applying the same therein
US8117631B2 (en) Pickup with asymmetrically arranged lens for accessing moving storage media and drive having the pickup
JPH10105989A (ja) 光ヘッド装置
US7193937B2 (en) Objective lens driving device and optical disk apparatus
JP4395694B2 (ja) 対物レンズ駆動装置及びこれを備えたディスクドライブ装置
JPS5968841A (ja) 対物レンズ駆動装置
JP2001014698A (ja) 光ピックアップ
JPH10106004A (ja) 光ヘッド装置
US5982564A (en) Objective lens driving apparatus
JPH10106013A (ja) 光ヘッドのレンズホルダの支持装置
JP3918490B2 (ja) 光学ピックアップ及びディスクドライブ装置
JPH0313650B2 (ja)
JPH10241174A (ja) 光ヘッド装置
JPH10106002A (ja) 光ヘッドのレンズホルダ装置
JP4124899B2 (ja) 対物レンズ駆動装置
JPH10106003A (ja) 光ヘッドのレンズホルダ装置
JPH10247327A (ja) 光ヘッド装置
JP2007207290A (ja) 光ピックアップ
JPH10241175A (ja) 光ヘッド装置
JP2000011412A (ja) 光学ヘッド駆動装置およびこれを用いた光学ピックアップ装置、光学装置
JPH10302282A (ja) 光ヘッドの可動部支持装置
JPH0522975B2 (ja)
JP4294843B2 (ja) 光磁気ディスク装置
EP1939866B1 (en) Pickup for accessing moving storage media and drive having the pickup
JPS63131336A (ja) 光学系駆動装置