JPH10106013A - 光ヘッドのレンズホルダの支持装置 - Google Patents

光ヘッドのレンズホルダの支持装置

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JPH10106013A
JPH10106013A JP8259269A JP25926996A JPH10106013A JP H10106013 A JPH10106013 A JP H10106013A JP 8259269 A JP8259269 A JP 8259269A JP 25926996 A JP25926996 A JP 25926996A JP H10106013 A JPH10106013 A JP H10106013A
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JP
Japan
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lens
lens holder
integrated
axis direction
optical axis
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JP8259269A
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English (en)
Inventor
Taizo Tateishi
泰三 建石
Akihiro Kasahara
章裕 笠原
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】軽量小型化を実現し、レンズホルダ部のフォー
カス及びトラッキング動作のための応答が正確に得ら
れ、レンズ部の支持梁を高精度で製造できる。 【解決手段】レンズホルダ101はレンズ102をその
中空に保持する。レンズホルダ101のアーム103、
104には、連結部材105、106を介して支持梁1
07、108の先端が接続される。支持梁107、10
8の基部は保持体109に保持される。支持梁107、
108は光軸方向、トラッキング制御方向へ変位する。
その支持梁は上下のワイヤからなりこのワイヤの基端部
は、一体化されており、その一体化部分がその一部を露
呈させて保持体109に埋設されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、光ディスクなど
の情報記録媒体の記録面の記録情報を読取る、あるいは
光ディスクに情報を記録するために用いられる光ヘッド
のレンズホルダの支持装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、光ディスクとして、音楽専用のコ
ンパクトディスク(CD)、レーザーディスク(LD)
が開発されている。これに対して、最近は、小形化のコ
ンパクトディスク(上記CDと同じ半径のディスク)に
動画映像データ、音声データ、副映像データ(例えば字
幕のデータ)を圧縮して高密度で記録し、しかも、音声
や字幕に付いては、言語の異なるものを複数種記録して
おき、再生時には、希望の言語の音声、希望の言語の字
幕を自由に選択して再生できるシステムが開発されてい
る。この種の光ディスクをDVD(デジタルバーサタイ
ルディスク)と仮に称することにする。またDVDにお
いてもDVD−ROMと、DVD−RAMとの開発が進
められている。
【0003】このような光ディスクを再生する再生装置
は、上記ディスクを回転制御する回転サーボユニット、
ディスクの記録面にレーザビームを照射して反射してく
る光を検出することにより記録されている変調信号を読
取るピックアップ装置を有する。ピックアップ装置から
出力された変調信号は、まず波形等化回路に入力されて
波形等化される。次に波形等化された信号が復調回路に
導かれる。
【0004】さらに上記ピックアップ装置に関しては、
フォーカスサーボ系、トラッキングサーボ系が設けられ
ている。ここで、ディスクが再生装置に装着されてディ
スクが回転されると、まずフォーカスサーボ動作が実行
される。フォーカスサーボにより焦点が会った合焦状態
になると、トラッキングサーボもオンされて、トラッキ
ングコントロール状態になる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記したフォーカスサ
ーボ及びトラッキングサーボを実現するためには、ピッ
クアップ装置における対物レンズをその上下方向(光軸
(Z軸)方向)と、トラッキング方向(ディスクのトラ
ックをトラバースする方向;左右(X軸)方向)へ微動
制御するための機構が必要である。この種の光ピックア
ップ装置の機構部を設計する場合、小電力で駆動性能を
上げるために、できるだけ小型軽量であることが望まれ
る。しかし、小型軽量化したために、駆動したときの姿
勢が安定せず、所望の移動を得られなくなる場合があ
る。このような場合は、制御動作が不正確となり、動作
上の信頼性を低下させる原因となる。
【0006】このような装置の場合、特に対物レンズを
保持したレンズ保持部材が、複数本の支持梁で上下左右
可動自在に支持されるのであるが、その支持姿勢や、支
持梁の変位動作特定に問題がある場合ある。
【0007】そこでこの発明の目的は、軽量小型化を実
現するとともに、制御のための駆動力に対してレンズホ
ルダ部のフォーカス及びトラッキング動作のための応答
が正確に得られ、制御性能が十分に発揮されるようにし
た光ヘッドのレンズホルダの支持装置を提供することに
ある。
【0008】またこの発明の目的は、レンズ保持部材を
フォーカス及びトラッキング方向へ可動自在に支持する
支持梁体を高精度で製造しやすくした構造の光ヘッドの
レンズホルダの支持装置を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】この発明は上記の目的を
達成するために、対物レンズを保持するレンズホルダ機
構と、このレンズホルダ機構に対して磁界を作用させて
前記対物レンズをレンズ光軸方向(Z軸方向)及びこの
レンズ光軸方向と直交するトラッキング制御方向(X軸
方向)へ駆動するための永久磁石及びヨーク機構及びコ
イル機構とを備える光ヘッドのレンズホルダの支持装置
において、前記レンズホルダ機構は、前記対物レンズを
保持するレンズホルダと、このレンズホルダの外周から
互いにトラッキング制御方向(X軸方向)に延在した一
対の延在部分を有したレンズ保持部材と、前記延在部分
の一方の端部に、前記レンズ光軸方向に複数本並設して
形成され互いに一体化された先端部がその一体化部分を
露呈して取り付けられて、この先端部と反対側の各基端
部が前記トラッキング制御方向と直交する一方の方向へ
延在して形成され、かつこの基端部は互いに一体化さ
れ、その一体化部分がその一部を露呈させて固定部材に
埋設して取り付けられ、前記レンズ光軸方向及びトラッ
キング制御方向へ前記レンズ保持部材を可動させること
ができる弾性の第1支持梁群と、前記延在部分の他方の
端部に、前記レンズ光軸方向に複数本並設して形成され
互いに一体化された先端部がその一体化部分の一部を露
呈して取り付けられ、この先端部と反対側の基端部が前
記第1支持梁群と平行に同一方向へ延在して形成され、
かつこの基端部は互いに一体化され、その一体化部分が
その一部を露呈させて前記固定部材に埋設して取り付け
られ、前記光軸方向及びトラッキング制御方向へ前記レ
ンズ保持部材を可動させることができる弾性の第2支持
梁群とを備えるものである。
【0010】上記の手段により、支持梁の一体化部分を
一部露呈させているために、支持梁の可動変位部の長さ
が正確に決まり、フォーカス制御やトラッキング制御に
より支持梁の変位特性が固定部材により歪を伴うことが
防止される。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の形態を図
面を参照して説明する。図1には、この発明に係わるピ
ックアップ装置の一例の機構的な外観を示している。こ
の装置は、対物レンズを保持するとともに永久磁石を一
体に有したレンズホルダ機構100と、このレンズホル
ダ機構100に対して磁界を作用させて前記対物レンズ
を光軸方向及びこの光軸方向と直交するトラッキング制
御方向へ駆動するためのヨーク機構200とを備える。
【0012】このレンズホルダ機構100とヨーク機構
200とは、図1に示すようにシャーシ300上に配置
され、ガイドレール301、302に支持され、光ディ
スクの半径方向へ移動可能である。この移動制御は、ピ
ックアップ駆動モータ(図示せず)により行われる。
【0013】図2には上記のレンズホルダ機構100と
ヨーク機構200とを分離して示している。レンズホル
ダ機構100は、レンズホルダ101を有する。このレ
ンズホルダ101は、対物レンズ102をその光軸方向
(図示矢印Z方向)と同軸的な中空の部分で保持してい
る。さらにこのレンズホルダ101は、外部に永久磁石
を有する(この永久磁石については後述する)。
【0014】レンズホルダ101の外面の互いに対向す
る位置には、トラッキング制御方向(図示矢印X方向)
への延在部として一対の薄板状(厚さおよそ1mm)の
アーム103、104の一端が固定されている。この薄
板状のアーム103、104は、他端が光軸方向と直交
しかつトラッキング制御方向(図示X方向)へ沿って延
在して長手方向となっている。さらにこの薄板状のアー
ム103、104は、光軸方向へ平坦面を有した薄板状
である。上記のレンズホルダ101とアーム103、1
04をまとめてレンズ保持部材と言うことにする。
【0015】薄板状のアーム103、104の他端には
それぞれ連結部材105、106が設けられている。そ
してこの連結部材105、106にはワイヤ状の支持梁
107、108の一端部(先端部)が連結されている。
このワイヤ状の支持梁107、108の他端(基端部)
は、薄板状のアーム103、104及び光軸方向(図示
矢印Z方向)と直交し、またトラッキング制御方向(図
示矢印X方向)とも直交し、それぞれは同方向(図示矢
印Y方向)へ延在されている。このワイヤ状の支持梁1
07、108の他端は、保持体109で保持されてい
る。
【0016】図3には、レンズホルダ101、薄板状の
アーム103、104、連結部材105、106、ワイ
ヤ状の支持梁107、108を取出して示している。図
3(A)は、Z軸方向から見た図であり、図3(B)は
Y軸方向から見た図、図3(C)はX軸方向から見た図
である。
【0017】レンズホルダ101は、硬質の合成樹脂
(例えば液晶ポリマー)により成形されており、この実
施の形態であると、外観はほぼ角柱状であり、その中心
は中空となり、この中空の途中に同軸的に対物レンズ1
02を保持している。レンズホルダ101の形状は円柱
状であってもよい。
【0018】レンズホルダ101の両側面(薄板状のア
ームと平行な両側面)には、それぞれ長板状の永久磁石
121、122が取り付けられている。この場合、長板
状の永久磁石121、122の背面(ホルダ側)には、
さらにバックヨーク123、124が磁石に沿って配置
されている。このバックヨーク123、124は、磁束
の集中を防いで分散させ、磁気抵抗を小さくするととも
に、ヨークとの間での磁界分布を平均化することができ
るので、磁石とヨーク間の磁束密度を増大させることが
できる。
【0019】薄板状のアーム103、104は、例えば
アルミニウム、又はレンズホルダ101とは異なる材質
の合成樹脂(例えばポリフィニレンサルファイト)であ
り、レンズホルダ101に対して例えばインサート成形
される。この薄板状のアーム103、104は、レンズ
ホルダ101とともに剛性の高い材質を複数組み合わせ
て成形するいわゆる2色成形のものでもよい。この薄板
状のアーム103、104は、トラッキング方向とその
長手方向を一致させ、フォーカス方向に幅があり、トラ
ッキング方向と直交する方向には薄い厚みである。この
ために、トラッキング方向に対しては十分な剛性があ
る。またアーム103、104は、フォーカス駆動方向
と幅方向が一致しているために、フォーカス駆動に対す
るレンズホルダの搬送強度は十分得られている。
【0020】連結部材105、106は、薄板状のアー
ム103、104と、これに対応するワイヤ状の支持梁
107、108とを結合するために必要な最低限の体積
を有する部材であり、非磁性材の樹脂(例えばポリフィ
ニレンサルファイト)で成形されている。
【0021】ワイヤ状の支持梁107、108は、レン
ズホルダ101がフォーカス方向及びトラッキング方向
の2軸方向へ往復移動制御されるのを許容する。具体的
には、ワイヤ状の支持梁107は、上下のワイヤ107
A、107Bを平行に備え、ワイヤ状の支持梁108
は、上下のワイヤ108A、108Bを平行に備える。
各上下ワイヤは例えば断面四角形である。この支持梁1
07、108も非磁性材の樹脂(例えばポリフィニレン
サルファイト)、又は鉄、銅の合金などである。
【0022】上記の構成において、上下のワイヤ107
A、107Bと、上下のワイヤ108A、108Bをア
ーム103、104に連結する場合、アーム103、1
04が上下方向(フォーカス方向)に幅があることは、
梁の支持幅を拡大していることである。つまり、アーム
をY方向へは薄くし、Z方向へ幅広にすることで、重量
を増加させることなく、支持を安定化させたことにな
る。またレンズホルダ101をアーム103、104を
介して支持梁に連結することでX方向の支持幅をも拡大
していることになる。しかも、駆動方向に対しては剛性
を示すことになる。これにより、駆動に伴うモーメント
に対して剛性が大きく、チルトの発生を抑制できる。ま
た、レンズホルダ101の駆動方向に対して高い剛性を
示すので、駆動力に起因する共振周波数を高域に移すこ
とができ、実用の振動範囲で共振が生じるのをなくすこ
とができる。また軽量化を実現でき、駆動性能を向上す
ることは勿論である。
【0023】上記のワイヤ状の支持梁107、108に
よる可動支持手段は、この装置の特有の構成及び製造方
法が適用されており、この点については後述する。保持
体109(図2)は、シャーシに取付けられる保持体で
あり、例えば硬質の非磁性材による樹脂(例えばポリフ
ィニレンサルファイト)で成形されている。
【0024】上記したレンズホルダ、薄板状のアーム、
固定部材、支持梁は同じ材質であってもよいし、固定方
向は接着、一体成型、その他の方法でもよい。次に、図
1、図2、図4を参照して、ヨーク及びコイル機構20
0について説明する。
【0025】ヨーク及びコイル機構200は、互いに間
隔をおいて位置する1対の角筒状のボビン201、20
2(ボビン201、202は非磁性体である)を有し、
このボビン201、202の外周には同軸的にトラッキ
ング制御コイル203が巻回されている。このトラッキ
ング制御コイル203に電流を流すことにより、磁界が
発生し、レンズホルダ101の永久磁石に対してトラッ
キング方向への作用力を与えることができる。トラッキ
ングの正逆方向への駆動は、電流の向きにより制御で
き、トラッキングの移動量は、電流の大きさにより制御
できる。ボビン201、202の両端外周には鍔が一体
成形されており、ボビン201、202の一端部は、そ
れぞれ支持翼205、206の一端により支持されてい
る。この支持翼205、206は、ボビン201、20
2に対して直交する方向へ、かつ互いに同方向へ延在
し、その基端部は、取付け板207の辺と一体化されて
いる。この取付け板207は、ボビン201、202の
長手方向と同方向へ平坦であり、シャーシに取り付ける
ための取付け穴、位置決め穴等を有するさらにボビン2
01、202の中空には、フォーカス制御コイル210
が挿入されている。このフォーカス制御コイル211
は、磁性体のヨーク211、212に巻回されている。
【0026】図4(A)には、上記したボビン201、
202とヨーク211、212を示している。また図4
(B)にはヨーク211にコイル210が巻回された状
態を示している。ヨーク211、212にコイルが巻回
されると、図4(A)に矢印で示すように、ボビン20
1、202の中空の中にコイルを巻回したヨーク21
1、212が挿入されて組み立てられる。
【0027】図5(A)には、上記したヨーク及びコイ
ル機構200、レンズホルダ機構100との間で分布し
ている磁界の一部を示している。図には、永久磁石12
2、バックヨーク124と、ボビン202側のコイル2
03、210の関係を示している。
【0028】すなわち、上記永久磁石122はそのS極
側が、永久磁石122よりも長尺に形成されたバックヨ
ーク124の中央部に取着されている。また、この永久
磁石122は、そのN極側にヨーク213が対向されて
いる。そしてこのバックヨーク124はその永久磁石1
22からはみ出した両端部が、永久磁石122側に向け
て若干折り曲げられるように形成されている。なおバッ
クヨーク123、124も、ヨーク212、213と同
様に、鉄などの磁気抵抗の小さい軟質強磁性体を組成と
する材料で形成されている。
【0029】この構成によれば、永久磁石122のN極
側から発生された磁束は、トラッキングアクチュエータ
コイル204、ボビン202及びフォーカスアクチュエ
ータコイル211を介してヨーク213に到達し、ヨー
ク213内を透過してヨーク213の端面から大気中に
漏洩された後、バックヨーク124の両端部で捕らえら
れ、バックヨーク124内を透過して永久磁石122の
S極側に戻されることになる。
【0030】一方、バックヨーク124を設けない場合
には、図5(B)に示すように、永久磁石122のN極
側から発生された磁束が、トラッキングアクチュエータ
コイル204、ボビン202及びフォーカスアクチュエ
ータコイル211を介してヨーク213に到達し、ヨー
ク213内を透過してヨーク213の端面から大気中に
漏洩された後、円弧を描くように大きく迂回して永久磁
石122のS極側に戻されることになる。
【0031】このため、永久磁石122のN極側から発
生された磁束が、S極側に戻るまでの全磁気経路を考え
た場合、その全長が長くなるという点と、大気中に漏洩
された磁束のうち永久磁石122に戻らない損失分が多
くなるという点と、磁束の大気中を通過する距離が長く
なるという点から、磁気経路全体の磁気抵抗が高くな
り、その結果、永久磁石122からヨーク213に向か
う平行磁界の磁束密度Bが減衰される。これにより対物
レンズ102に作用する駆動力Fが小さくなって、高い
駆動性能を得ることが困難となる。
【0032】これに対し、バックヨーク124を設ける
ようにすれば、永久磁石122のN極側から発生された
磁束がS極側に戻るまでの全磁気経路を考えた場合、そ
の全長が短くなるという点と、ヨーク213から大気中
に漏洩された磁束がバックヨーク124によってより多
く捕られられるという点と、磁束が磁気抵抗の高い大気
中を通過する距離が短くなるという点とから、磁気経路
全体の磁気抵抗を小さくすることができる。
【0033】このため、永久磁石122からヨーク21
3に向かう平行磁界の磁束密度Nの減衰が極力防止され
て、永久磁石122から発生される磁束を、対物レンズ
102の駆動のために効率的に利用することができ、小
形化軽量化及省電力化を促進することができ、しかも高
い駆動性能を得ることが可能となる。
【0034】この結果、図5(C)に示すように磁界分
布特性図をみると、バックヨーク124がない場合の磁
界分布特性7B1に対して、磁界分布特性7B2で示す
ようにフラット化される。このようにフラット化された
場合、トラッキング制御のための制御量とレンズホルダ
移動量が直線的に対応し、応答直線範囲を広くすること
ができ、制御効率が向上する。
【0035】図6(A)は上記の支持梁107と、連結
部材105及び保持体109の組み立て状態を代表して
示している。支持梁107は、矩形状の一枚の板が打ち
抜き加工、あるいはエッチング処理により長方形の開口
を開設されることにより、上下のワイヤ107A、10
7Bを形成している。従って、支持梁107の先端部1
07Dと基端部107Cとでは、それぞれ上下のワイヤ
107A、107Bが一体化している。ここで、先端部
107Dの一体化部分は連結部材105によりモールド
され、アーム103の先端と連結される。このとき、図
面でも現れているように一体化部分は、その一部が露呈
した状態(長さb1を露出)で連結部材105に埋設さ
れる。同様に、基端部107Cにおいても、一体化部分
は、その一部が露呈した状態(長さb2を露出)で保持
体109に埋設される。
【0036】このような構成とすることにより、次のよ
うなことが言える。即ち、支持梁107は、矩形状の一
枚の板が打ち抜き加工、あるいはエッチング処理により
長方形の開口を開設されている。これにより、上下のワ
イヤ107A、107Bを形成している。このために、
ワイヤ107Aと107Bの間隔において基端部での間
隔a1、先端部での間隔a2とがa1=a2となること
が極めて高精度で保障される。また、上下のワイヤ10
7A、107Bの長さが同一になることも高精度で保障
される。このことは支持梁108側においても全く同じ
ことが言える。
【0037】この結果、支持梁107、108が、フォ
ーカス方向(Z軸方向)及びトラッキング方向(X軸方
向)へ各々の制御のために磁力による変位を受けた場
合、忠実に制御磁界に応答することになる。もし上下の
ワイヤの長さが異なっていたり、上下のワイヤの間隔が
基端部と先端部で異なると、フォーカス及びトラッキン
グ制御動作時に明かにチルト角が発生し不安定動作が発
生する。
【0038】支持梁107、108の基端部を上記の如
く保持することにより、本発明の目的は十分達成でき
る。さらに支持梁107は、基端部に加えて先端部にお
いても、それぞれ連結部材105、保持体109に対し
て一部露呈した状態で埋設されている。このことも、上
下のワイヤ107A、107Bの長さが同一になること
も高精度で保障するもので、制御特性に不安定動作が生
じるのを防止することができる。
【0039】図6(B)に示すように仮に、上下のワイ
ヤ107A、107Bが別体として分離して作成された
場合を説明する。このような場合は、それぞれの先端部
と基端部が連結部材105と保持体109にモールド一
体化されることになる。ここで例えば、ワイヤ107
A、107Bの基端部と保持体109との結合部を拡大
してみると、保持体109の外周面は必ずしも円滑な面
ではなく、凹凸が生じたり、バリと言われる突起が生じ
ている。これらの凹凸や突起のために、この製法である
と、上下のワイヤ107A、107Bの連結部材105
と保持体109の間の長さが同一になることが高精度で
保障されない。そしてこのことは、制御特性に不安定動
作が生じる要因となる。またモールド一体成型時にワイ
ヤの位置決め精度がa1及びa2(上下幅)の誤差とな
り同様にチルトの発生、不安定動作の要因となる。
【0040】図7には、支持梁107、108の製造過
程の一例を示している。まず、一枚の細長の板(厚さ例
えば80μm)150がエッチングあるいはプレス加工
により開口151、152を形成される(図7
(A))。次に、図7(B)に示すように、開口15
1、152が間隔をおいて対向するように変形される。
これにより、ワイヤ107A、107B、108A、1
08Bの原形が出来上がる。
【0041】この段階で、基端部を保持体109にモー
ルド成型により埋設してもよい。しかし、図示の例で
は、取扱いの途中で変形が生じるのを防止するために基
端部を一部直角に変位し、取り付け片153、154を
形成し、この部分に補強板155を対接させている。取
り付け片153、154と補強板155とは、レーザに
より溶接して一体化される。この状態を図7(C)に示
す。
【0042】この後に、補強板155とワイヤ107
A、107B、108A、108Bの基端部とが保持体
109にモールド成型により埋設される。この組み立て
状態を図7(D)に示す。
【0043】次に、レンズホルダ部を、上記のワイヤ1
07A、107B、108A、108Bで支持するため
の処理が行われる。この様子を図8も含めて説明する。
即ち、図8(A)の如く、ワイヤ107A、107B、
108A、108Bの先端部で、補強板155と対向す
る共通連続部分156をほとんど削除して、連結部材1
05、106にモールド一体化してもよい。また、図8
(B)に示すようにワイヤ107A、107B、108
A、108Bの先端部で、補強板155と対向する共通
連続部分156を一部残し、爪部156a、156bと
して、この爪部156a,156bにレンズホルダのア
ームを一体化して繋げてもよい。さらにまた、図8
(C)に示すように、ワイヤ107A、107B、10
8A、108Bの先端部で、補強板155と対向する共
通連続部分156を全部残し、この共通連続部分156
の外側、あるいは内側にレンズホルダを支持するように
してもよい。また、図8(D)に示すように2枚の矩形
状の板(ワイヤ107、108部材)を左右に平行かつ
垂直にして、レンズホルダを挟み込むようにしてインサ
ート成型してもよい。
【0044】図9には、図8(A)に示したワイヤ10
7A、107B、108A、108Bの先端部で、連結
部材105、106を介してレンズホルダ部を支持した
構成例を示している。
【0045】上記の例では、支持梁107、108はそ
れぞれ上下2本のワイヤで構成されたが、これに限らず
さらに多くのワイヤを形成してもよい。上記の実施の形
態において、制御特性を良くするには、上下のワイヤの
長さを同一、しかも、間隔を高精度で平行に維持するこ
とが重要であることを説明した。しかしこの条件を満足
するための、並列ワイヤ群は、他の作成方法でも実現可
能である。
【0046】図10(A)に示すように、板部材の打ち
抜き加工、あるいはエッチングにより複数のワイヤ群1
60を作成し、その両端を合成樹脂(例えばポリフィニ
レンサルファイト)により基端部支持体161、162
として支持する。次に、複数本のワイヤが並列になって
いる途中で、モールド成型により保持部163、164
を作りワイヤを束ねる。
【0047】次に、図10(B)に示すように、ワイヤ
を切断して、例えば3つの部品165、166、167
を作ることができる。いずれの部品も、併設しているワ
イヤは高精度で平行間隔を維持している。よって支持梁
として用いることができる。部品167は、それぞれの
ワイヤを通電性のものとして、電気素子の信号取り出し
あるいは電源供給用として利用することも可能である。
さらに図10(C)に示すように、ワイヤを平行に維持
した状態で折り曲げて、支持梁としてもちいてもよい。
【0048】図11には、上述したような支持梁を用い
たレンズホルダ機構を有するピックアップ装置の光学系
統を簡素化して示している。レーザ発光器20aは、照
射光を照射し、照射光は、対物レンズ102を介して光
ディスク(図示せず)の情報トラック上にメインビーム
スポットを形成する。このメインビームスポットの反射
光は、ハーフミラー20bによりガイドされ、メインビ
ーム検出器20cを構成する4分割フォトダイオード
A、B、C、Dにより検出される。
【0049】図12には、上記メインビーム検出器の4
分割フォトダイオードA、B、C、Dの光電変換出力を
処理する系統を示している。光ディスク11は、ディス
クモータ12により回転制御される。光ディスク11の
情報トラック上のメインビームスポットの反射光は、ハ
ーフミラー20bによりガイドされ、メインビーム検出
器20cを構成する4分割フォトダイオードA、B、
C、Dにより検出される。
【0050】各フォトダイオードA〜Dの出力は、それ
ぞれバッファ増幅器22a〜22dに導入されている。
バッファ増幅器22a、22cの出力A、Cは加算器5
1で加算され(A+C)信号として出力される。また、
バッファ増幅器22b、22dの出力B、Dは加算器5
2で加算され(B+D)信号として出力される。そして
加算器51、52の出力は、減算器53に入力されて
(A+C)−(B+D)の演算処理を施され、フォーカ
ス誤差信号として取り出される。このフォーカス誤差信
号はさらにフォーカス制御部54のS字レベル検出回路
に入力されてフォーカス駆動信号に変換される。フォー
カス制御部54は、フォーカス状態が安定するように制
御する。つまりフォーカス制御部54は、S字特性を持
つフォーカス誤差信号の振幅がゼロ(所定レベル)とな
るようにレンズホルダ101を駆動するフォーカスコイ
ルの電流制御を行う。これによりフォーカス制御が実現
される。
【0051】また加算器51、52の出力は、位相差検
出器55に入力される。この位相差検出器55において
は、(A+C)信号と、(B+D)信号の位相差を検出
している。この検出信号は位相差トラッキング誤差信号
として用いられる。この位相差トラッキング誤差信号は
トラッキング制御部56に入力される。トラッキング制
御部56は、トラッキング誤差信号に応じて対物レンズ
のトラッキングコイルの電流を制御し、トラッキング誤
差信号が所定の範囲に収まるように制御する。
【0052】加算器57は、A+B+C+Dを行いHF
信号生成している。HF信号は変調信号であり等化器2
3に入力される。以上のようなレンズホルダ構造を用
い、上述したフォーカス制御及びトラッキング制御を行
うことにより、レンズホルダを高精度に制御することが
できる。また、上記各実施例は永久磁石をレンズホルダ
に取り付けた例をについて説明したが、永久磁石とコイ
ルとの位置をかえた(コイルをレンズホルダと共に動く
ようにした)場合にも適用できる。
【0053】
【発明の効果】以上説明したようにこの発明によれば、
軽量小型化を実現するとともに、制御のための駆動力に
対してレンズホルダ部のフォーカス及びトラッキング動
作のための応答が正確に得られ、制御性能が十分に発揮
されるようになる。
【0054】またこの発明によれば、レンズ保持部材を
フォーカス及びトラッキング方向へ可動自在に支持する
ための支持梁を高精度で製造することができ、フォーカ
ス及びトラッキング制御性能の向上を得ることができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明に係わるピックアップ装置の全体的な
外観図。
【図2】図1のピックアップ装置のレンズホルダ機構と
ヨーク機構を分離して示す斜視図。
【図3】レンズホルダ部分を取り出して示す図。
【図4】ヨーク機構のボビン及びヨークを示す斜視図。
【図5】ヨーク機構とレンズホルダ機構100との間に
分布している磁界の一部を示す説明図。
【図6】支持梁の取り付け構成例を示す説明図。
【図7】支持梁の製作加工例を説明するための説明図。
【図8】同じく支持梁の製作加工例を説明するための説
明図。
【図9】支持梁とレンズホルダの組み立て例を示す図。
【図10】この発明の要部の他の例を示す図。
【図11】ピックアップ装置の光学系統を簡素化して示
す図。
【図12】メインビーム検出器の4分割フォトダイオー
ドの光電変換出力を処理する系統を示す図。
【符号の説明】
100…レンズホルダ機構 200…ヨーク機構 300…シャーシ 101…レンズホルダ 102…対物レンズ 103、104…薄板状のアーム 105、106…連結部材 107、108…ワイヤ状の支持梁 109…保持体 201、202…ボビン 203…トラッキング制御コイル 205、206…支持翼 207…取付け板 210…フォーカス制御コイル 211、212…ヨーク。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】対物レンズを保持するレンズホルダ機構
    と、このレンズホルダ機構に対して磁界を作用させて前
    記対物レンズをレンズ光軸方向(Z軸方向)及びこのレ
    ンズ光軸方向と直交するトラッキング制御方向(X軸方
    向)へ駆動するための永久磁石及びヨーク機構及びコイ
    ル機構とを備える光ヘッドのレンズホルダの支持装置に
    おいて、 前記レンズホルダ機構は、 前記対物レンズを保持するレンズホルダと、 このレンズホルダの外周から互いにトラッキング制御方
    向(X軸方向)に延在した一対の延在部分を有したレン
    ズ保持部材と、 前記延在部分の一方の端部に、前記レンズ光軸方向に複
    数本並設して形成され互いに一体化された先端部がその
    一体化部分を露呈して取り付けられて、この先端部と反
    対側の各基端部が前記トラッキング制御方向と直交する
    一方の方向へ延在して形成され、かつこの基端部は互い
    に一体化され、その一体化部分がその一部を露呈させて
    固定部材に埋設して取り付けられ、前記レンズ光軸方向
    及びトラッキング制御方向へ前記レンズ保持部材を可動
    させることができる弾性の第1支持梁群と、 前記延在部分の他方の端部に、前記レンズ光軸方向に複
    数本並設して形成され互いに一体化された先端部がその
    一体化部分の一部を露呈して取り付けられ、この先端部
    と反対側の基端部が前記第1支持梁群と平行に同一方向
    へ延在して形成され、かつこの基端部は互いに一体化さ
    れ、その一体化部分がその一部を露呈させて前記固定部
    材に埋設して取り付けられ、前記光軸方向及びトラッキ
    ング制御方向へ前記レンズ保持部材を可動させることが
    できる弾性の第2支持梁群とを具備したことを特徴とす
    る光ヘッドのレンズホルダの支持装置。
  2. 【請求項2】前記レンズ保持部材の前記延在部分の一方
    の端部と、他方の端部とにはそれぞれ第1、第2の連結
    部材が設けられており、前記第1、第2の支持梁群は、
    それぞれの先端部の一体化部分の一部を露呈させて前記
    第1と第2の連結部材にインサート成型されていること
    を特徴とする請求項1記載の光ヘッドのレンズホルダの
    支持装置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN100336119C (zh) * 2002-04-03 2007-09-05 松下电器产业株式会社 用于制造光学传感器的方法
US7773119B2 (en) 2006-04-28 2010-08-10 Konica Minolta Opto, Inc. Drive apparatus, image pickup unit and image pickup apparatus
US8284263B2 (en) 2006-05-30 2012-10-09 Konica Minolta Opto, Inc. Optical unit and image pickup apparatus having an optical device and a polymer actuator for moving the optical device

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