JPH10104901A - シート排出処理装置 - Google Patents

シート排出処理装置

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JPH10104901A
JPH10104901A JP8260425A JP26042596A JPH10104901A JP H10104901 A JPH10104901 A JP H10104901A JP 8260425 A JP8260425 A JP 8260425A JP 26042596 A JP26042596 A JP 26042596A JP H10104901 A JPH10104901 A JP H10104901A
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sheets
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裕士 木田
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昭一郎 吉浦
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  • Separation, Sorting, Adjustment, Or Bending Of Sheets To Be Conveyed (AREA)

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 画像が形成されたシートに対する排出処理
を、より簡単にするためのシートの排出処理を可能にし
たシート排出処理装置を提供する。 【解決手段】 複数のトレイのなかから最終的にシート
の表裏面が反転されたシートを受けるトレイを選択し、
そのトレイに一番近い隣接トレイをシートの表裏面を反
転させる反転処理トレイとして自動設定することで、該
反転処理トレイへとシートを送り込み、センサのシート
検出に基づいて、排出処理ローラ53の動作を逆駆動し
て、シートを反転搬送し上記選択トレイへと反転排出さ
せる。これにより、選択トレイには画像面を下にして頁
順が揃ったシート束が得られ、別途スイッチバック機構
を設けることなく、選択トレイへと反転させたシートを
排出するまでの時間が短くなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、画像形成装置とし
て商品化されているデジタル複写機等にて画像形成した
記録紙(シート)の排出部に設けられ、該排出部から順
次排出される画像が形成された記録紙の頁順を揃えて排
出処理を行うためのシート排出処理装置に関する。
【0002】
【従来技術】最近のデジタル複写機には、該複写機の読
取部にて読取られた原稿の画像を記録紙上に記録する通
常の複写モード以外に、コンピュータ(パーソナルコン
ピュータを含む)、ワードプロセッサなどの外部データ
処理装置から画像データを受取り、この受取った画像デ
ータを画像情報として記録紙上にプリントアウトするプ
リントモードと、電話回線などの通信手段を介して外部
の画像処理装置から画像情報を受取り、この受取った画
像情報を記録紙上にプリントアウトするファックスモー
ドなど、外部の処理機器から受取った画像情報を記録す
る機能が搭載されている。
【0003】通常複写(コピー)モードではフェイスア
ップ、つまり画像が記録された面を上にした状態で順次
記録紙が排出されるが、プリントモードやファックスモ
ードでは画像が記録された面を下にして排出するフェイ
スダウン排出が一般的に行われている。
【0004】つまり、通常の複写モードでは、複写機に
搭載されている原稿自動送り装置を利用することによ
り、画像が形成されたシートが排出されるときの頁順が
考慮され、原稿の最終頁から順に複写機に備えらた読取
部に送られるように制御されており、原稿画像の複写物
(ハードコピーシート)は、原稿の頁順と同様に頁揃え
された形で排出される。
【0005】一方、デジタル複写機に備わるプリンタ、
またはファクシミリの機能として動作する場合、一般的
にパーソナルコンピュータやワードプロセッサ、ファク
シミリなどの外部機器からは、画像の先頭ページ側から
順次画像データが転送されるようになっている。そのた
めに受取った画像データをそのままシート上に記録し
て、排紙部から順次排出されるシートを、排出トレイに
フェイスアップの状態で積み重ねると、頁順が反対にな
った記録物が出力される。
【0006】そこで、一般的にはこのような状態で排出
されてくる記録紙の表裏を反転させ、画像記録面側を下
にして排出部にて積み重ねることにより、記録物の頁順
を揃えることが考えられている。
【0007】この排出処理機能を実現するために、例え
ば特開平5−310357号公報等に提案されたものが
ある。簡単に上記公報に記載されている装置の構成を説
明すると、上記公報記載の図1に示されている通り、給
紙トレイ(12)から送り出されたシート上に感光体上
のトナー像が転写されると、定着装置(13)を通過し
て装置外に排出される。この時、複写モードもしくはプ
リンターモードに応じてシートの排出状態をそれに応じ
て切換える排出処理ユニット(15)が設けられてい
る。
【0008】そこで、画像形成装置が複写モードの時
は、そのまま画像形成面を上にして排出処理ユニット内
の所定の搬送経路を経由して、排出口より排出トレイ
(23)上へ排出される。一方、プリンタモードの時
は、搬送経路が切り換えられ、記録紙は所定の搬送経路
を経由して、一旦スイッチバック搬送路(22)へ導か
れ、その後搬送方向が切り換えられて上記排出トレイ
(23)の下部に配置された排出トレイ(24)の上に
排出口から画像形成面を下にして排出するようになって
いる。
【0009】上記搬送経路におけるシート搬送の方向を
切換える切換手段としては、上記公報に記載の図3及び
図4中のような分岐爪(48,49)を搬送路中に配置
してソレノイド(45,46)をON/OFFすること
により切り換えている。
【0010】また、特開昭62−180869号公報に
は、ページプリンタから排出された記録済みのシート
を、一旦表裏面を反転させて複数備えられた排出ビンの
一つへ排出処理するためのソート機能を備えた排出処理
装置を排出部に設けるものが提案されている。該公報の
第1図を参照すれば、ページプリンタ(100)の定着
器(101)、排出ローラ(102)を経てソータ(2
00)内に送り込まれたシートは、一旦搬送ローラ(2
02,203,204)より反転ローラ(205,20
6)へと導かれ、その後に所定の状態で搬送方向が反転
されて各ビン(BN1〜BNn−1)へと排出される。
これにより、記録済みシートの頁順が揃えられた状態で
排出処理されることになる。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】以上の特開平5−31
0357号公報に記載された構成による画像の形成され
たシートの搬送方向を切換える排出処理装置としては、
スイッチバック搬送経路、およびそのための機構をデジ
タル画像形成装置内に設ける必要がある。
【0012】そのために画像形成装置全体が大きくなっ
て、この装置を設置する際のオフィス内でのスペースが
問題となり、また画像形成装置が記録処理できる最大サ
イズのシートを反転させることができるスイッチバック
搬送経路、搬送機構を設けることとなるので、装置が大
型化する傾向にあり、またコスト面でも非常に不利であ
る。
【0013】さらに、先行するシートが上記スイッチバ
ック搬送経路において搬送方向が反転され、所定のビン
(トレイ)に向かって搬送されるまでの間、それ以降の
シートはタイミングを待ってそのスイッチバック搬送経
路へと送り込まれることになる。そのため、反転搬送を
行っている間は、次のシートを送り込むことができず、
シート間隔が大きく空き、よって出力処理速度を上げる
ことができなくなる。特に、画像形成装置の処理速度に
合わせて排出処理を行うことができず、画像形成装置の
処理速度をスイッチバック搬送経路の処理速度に合わせ
る必要がある。
【0014】また、特開昭62−180869号公報に
よれば、複数のシート収容ビン(トレイ)以外に専用の
反転機構を、排出処理装置であるソータ側に設けてお
り、画像形成装置、つまりプリンタ側が大きくなること
はなくなる。しかし、ソータ側にソート機能とは別に反
転機構を設けるため、その反転機構の部分をシートの排
出部として利用できなくなる。つまり、シートを排出処
理する際には、シートの表裏面を反転する反転専用に利
用されるため、使用されない場合には、無駄なものとな
る。
【0015】さらに、常に決まった反転処理部にてシー
ト反転が行われるために、シートを所定のトレイへと送
り出すまでの時間が長くなることもあり、次のシートを
反転機構の手前で待機させ、反転排出処理を完了すれ
ば、次の待機しているシートを反転機構へと送り込むこ
とになる。そのため、先の特開平5−310357号公
報記載の装置と同様、排出処理位置でシート間隔が大き
く空くため、排出処理速度に合わせてプリンタによる出
力速度が合わせられる。
【0016】本願発明は、画像が形成されたシートに対
する排出処理を、より簡単にするためのシートの排出処
理を可能にしたシート排出処理装置を提供することを目
的とする。
【0017】また、本発明の目的は、スイッチバック搬
送のための余分なスペースを必要とせずに、画像形成装
置本体を小型化できると同時に、シート排出処理装置に
おけるスイッチバック搬送等を余分なスペースを設ける
ことなく、シートの反転排出を可能にしたものである。
【0018】さらに、本発明の他の目的は、画像形成装
置から連続して出力される画像形成済みのシートを停滞
させることなく、所定の順序で効率よく揃えることを可
能にしたシート排出処理装置を提供することにある。
【0019】さらに、本発明の他の目的は、最終的に反
転排出される画像形成済みシートを受ける選択トレイを
任意に選択でき、シートの反転処理を行う処理トレイ
を、選択トレイに応じて最も効率よく処理できるものを
設定し、処理速度を上げることを可能にしたものであ
る。
【0020】
【課題を解決するための手段】本発明の上述した各目的
を達成するための第1のシート排出処理装置は、画像形
成装置より排出されてくる画像形成済みのシートを受け
る複数のトレイを備え、該各トレイへと頁順にシートを
分配処理するソート機能を備えるシート排出処理装置に
おいて、上記画像形成装置より排出されてくる画像形成
済みシートを上記各トレイへと送り込むためにそれぞれ
に対応して設けられた排出処理ローラと、該排出処理ロ
ーラの手前にそれぞれ配置されシートの有無を検出する
センサとを備え、上記排出処理ローラはシートをトレイ
へと送り込む方向、またはそれと反対方向に送り出す方
向に回転駆動可能に設けられ、最終的にシートの表裏面
を反転させて受ける選択トレイを複数のトレイの中から
設定し、該選択トレイへとシートの表裏面を反転させる
ために、該選択トレイを除いた他のトレイから一つを反
転処理トレイとして設定し、該設定した反転処理トレイ
へと画像形成済みシートをそのままの姿勢で送り込み、
その後に送り込まれたシートの送りを逆にして、上記選
択トレイへと反転排出するように、上記センサのシート
検出に基づいて上記排出処理ローラの回転及び方向を制
御してなるシート搬送制御手段を設けたことを特徴とす
る。
【0021】そこで、上記選択トレイが、任意に設定可
能であって、反転処理トレイは、任意に設定された選択
トレイに最も隣接するトレイが自動設定されるようにし
ておけば、設定された選択トレイへと最終的に画像形成
済みシートが排出される際に、そのシートが反転処理ト
レイに送り込まれ、その後に反転搬送されて上記選択ト
レイへと排出処理されるまでの時間が短くなる。そのた
め、反転排出されるまでの時間が短くない、処理時間を
短縮できる。しかも、反転処理トレイは、複数の中から
任意に自動設定されるため、固定されるものではなく、
上述したように選択トレイに対して最も近い隣接するト
レイを反転処理トレイとして設定、最も処理効率が上が
るトレイとして処理できる。
【0022】また、上記選択トレイが、画像形成装置に
よる画像形成する出力モードに応じて自動選択されるよ
うな場合、例えば複写モードに対してプリントモードや
ファクシミリモードに応じて選択トレイを選択するよう
にすれば、複写モードによる排出処理されたシートと、
反転処理されたシートとのトレイ上での混在を避けるの
に役立つ。つまり、複写モードにおいては、上段トレイ
より順次シートが排出処理される場合においては、プリ
ントモード等においては、下段よりシートの反転排出さ
れたシートを受けるトレイを選択するようにすればよ
い。
【0023】さらに、上述したシート排出処理装置にお
いて、上記各トレイに収容されたシートを検出する手段
を備え、該シート検出手段がシートを検出したトレイを
上記選択トレイ又は反転処理トレイより除外し、シート
の存在しないトレイを選択トレイ又は反転処理トレイの
対象とするようにしておけば、シートの混在を避けると
が可能となり、また先に排出されたシートが存在するト
レイを反転処理トレイとして設定すれば、先の排出シー
トが反転処理シートに押されてトレイから脱落させた
り、揃えられたシートを乱すことを避けることができ
る。
【0024】一方、本発明においては、画像形成装置よ
り排出されてくる画像形成済みのシートが複数部存在す
る場合、その仕分け処理を効率よくすると同時に、上述
した目的を達成するためのシート排出処理装置として、
上述したシート排出処理装置に加え、さらに制御手段
が、画像形成装置より複数部の画像形成済みシートを受
け取る際に、次の部数のシートを受け取る選択トレイ
を、上記設定された選択トレイに対して上又は下のトレ
イを自動設定し、また反転処理トレイをも隣接する上又
は下のトレイを自動設定して排出処理することを特徴と
する。このような構成においては、常に選択トレイに対
して隣接するトレイを反転処理トレイとして設定できる
ため、その処理速度を変えることなく、効率よく反転排
出処理を行える。これは、反転処理するトレイを固定し
ないといった本発明独特の構成によるなし得るものとい
える。
【0025】本発明は、上述したシート排出処理装置に
おいて、反転するシートがオペレータ等にて見えないよ
うにするための処理として、反転処理トレイは、少なく
とも選択トレイに対して隣接した下段のものが設定され
るようにすればよい。特に、本発明においては、反転処
理を行うために外部に突出するソートを行う各ビン(ト
レイ)を用いて行うため、トレイに送り込まれるシート
がオペレータに目視され、反転処理中のシートを取り去
れることが考えられる。しかしながら、反転処理中のシ
ートは選択トレイの下に隠れて見えなくなり、上述の不
都合が解消される。
【0026】
【発明の実施の形態】本発明における画像形成装置によ
り画像形成が完了した記録紙(シート)を受け取り、該
シートをページ順に排出処理できるシート排出処理装置
の各種実施形態について、図面を参照して説明する。
【0027】本発明は、複写モード、プリントモード、
ファックスモード等を有するデジタル画像形成装置の排
出部に設けられるシート排出処理装置に関するものであ
り、図1は本発明におけるシート排出処理装置の一例を
示す断面図である。また、図2は本発明における上記シ
ート排出処理装置を備えてなる画像形成装置の全体構成
の概略を示す断面図である。
【0028】まず図2において、画像形成装置の構造に
ついて説明しておく。この画像形成装置はデジタル複写
機1であり、該デジタル複写機1本体は大きく分けてス
キャナ部2と、レーザ記録部3から構成されている。
【0029】スキャナ部2は透明ガラスからなる原稿載
置台2−0、原稿載置台2−0上へ自動的に原稿を供給
搬送するための両面対応自動原稿送り装置(RADF)
2−1、及び原稿載置台2−0上に載置された原稿の画
像を走査して読取るための原稿画像読取ユニット、すな
わちスキャナユニット2−2から構成されている。この
スキャナ部2にて読取られた原稿画像は、読取画像デー
タとして後述する画像データ入力部へと送られ、画像デ
ータに対して所定の画像処理が施される。
【0030】上記RADF2−1は、図示しない原稿ト
レイ上に複数枚の原稿を一度にセットしておき、セット
された原稿を1枚ずつ自動的にスキャナユニット2−2
の原稿載置台2−0上へ給送する装置である。またRA
DF2−1は、オペレータの選択に応じて原稿の片面ま
たは両面をスキャナユニット2−2に読取らせるよう
に、片面原稿のための搬送経路、両面原稿のための搬送
経路、搬送経路切り換え手段、各部を通過する原稿の状
態を把握し管理するセンサ群、および制御部などから構
成されている。このRADF2−1については、従来か
ら多くの出願、商品化がなされているので、これ以上の
説明は省略する。
【0031】原稿載置台2−0上の原稿の画像を読取る
ためのスキャナ部2を構成するスキャナユニット2−2
は、原稿面上を露光するランプリフレクタアセンブリ2
−3と、原稿からの反射光像を光電変換素子(CCD)
に導くため、原稿からの反射光を反射する第1の反射ミ
ラー2−5aを搭載してなる第1の走査ユニット2−6
a、また第1の反射ミラーユニット2−6aからの反射
光像を光電変換素子(CCD)に導くための第2、第3
の反射ミラー2−5b,2−5cを搭載してなる第2の
走査ユニット2−6b、原稿からの反射光像を上述した
各反射ミラーを介して電気的画像信号に変換する素子
(CCD)上に結像させるための光学レンズ2−7、お
よび原稿からの反射光像を電気的画像信号に変換する上
述したCCD素子2−4から構成される。
【0032】スキャナ部2は、上記RADF2−1とス
キャナーユニット2−2の関連した動作により、原稿載
置台2−0上に読取るべき原稿を順次載置させながら、
原稿載置台2−0の下面に沿ってスキャナユニット2−
2を移動させて原稿画像を読取るように構成されてい
る。特に第1走査ユニット2−6aは、原稿載置台2−
0に沿って左から右へと一定速度Vで走行され、また第
2走査ユニット2−6bは、その速度Vに対してV/2
の速度で同一方向に平行に走査制御される。これによ
り、原稿載置台2−0上に載置された原稿の画像を1ラ
イン毎に順次CCD素子2−4へと結像させて画像を読
取ることができる。
【0033】原稿画像をスキャナユニット2−2にて読
取ることにより得られた読取画像データは、後述する画
像処理部へ送られ、各種処理が施された後、画像処理部
のメモリに一旦記憶され、出力指示に応じてメモリ内の
画像データを読出してレーザプリンタ部3に転送して記
録シート上に画像を形成させる。このレーザプリンタ部
3は画像を形成させるための記録材であるシートの搬送
系、レーザ書き込みユニット30、および画像を形成す
るための電子写真プロセス部31を備えている。
【0034】レーザ書き込みユニット30は、上述した
スキャナユニット2−2にて読取った後のメモリから読
出した画像データ、または外部の装置から転送されてき
た画像データに応じて、レーザ光を出射する半導体レー
ザ光源、レーザ光を等角速度偏向するポリゴンミラー、
等角速度で偏向されたレーザ光が電子写真プロセス部3
1を構成する感光体ドラム32上で等角速度で偏向され
るように補正するf−θレンズなどを有している。
【0035】上記電子写真プロセス部31は、周知であ
る感光体ドラム32の周囲に帯電器、現像器、転写器、
剥離器、クリーニング器、除電器をこの順序で配置して
おり、これらを制御することでシート上に画像を形成す
る。
【0036】一方、シートの搬送系は、上述した画像形
成を行う電子写真プロセス部31の特に転写器が配置さ
れた転写位置へとシートPを搬送する搬送部33、該搬
送部33へとシートPを送り込むためのカセット給紙装
置34a、34bまたは、必要なサイズのシートを適宜
給紙するための手差し給紙装置35、転写後のシートP
に形成された画像、特にトナー像を定着するための定着
器36、定着後のシートPの同一面又は裏面に再度画像
を形成するためにシートPを再供給するための再搬送経
路(再搬送路)38とを備えている。また、定着器36
の下流側には、画像が記録されたシートPを受け取り、
このシートPに対して所定の処理を施すシート排出処理
装置5が配置されている。
【0037】レーザ書き込みユニット30及び電子写真
プロセス部31において、画像メモリから読出された画
像データは、レーザ書き込みユニット30によってレー
ザ光線を走査させることにより、感光体ドラム32の表
面上に静電潜像として形成され、この潜像が現像器にお
いてトナーにより可視像化される。可視像化された感光
体ドラム32表面のトナー像は、上述した多段給紙ユニ
ットのいずれかのカセット給紙装置34a,34bある
いは手差し給紙装置35から給送されてくるシートの一
方の面上に静電転写され、最後に定着器36にてシート
上に定着される。
【0038】このようにして画像が形成されたシート
は、定着器36からシート処理装置5内へ排出ローラ4
を介して送り込まれる。
【0039】(画像処理部の回路説明)次にこのデジタ
ル複写機1における、読取られた原稿画像情報に対して
画像処理を行う画像処理部の構成及び機能について説明
する。
【0040】図3は図2のデジタル複写機1に含まれて
いる画像処理部のブロック図である。このデジタル複写
機1に含まれている画像処理部は、画像データ入力部4
0、画像処理部41、画像データ出力部42、RAM
(ランダムアクセスメモリ)、ハードディスク等から構
成されるメモリ43及び中央処理装置(CPU)44を
備えている。
【0041】画像データ入力部40はCCD部40a、
ヒストグラム処理部40b及び誤差拡散処理部40cを
含んでいる。画像データ入力部40はCCD2−4にて
光電変換された原稿の画像データを2値化変換して、2
値のデジタル量としてヒストグラムをとりながら、誤差
拡散法により画像データを処理して、メモリ43に一旦
記憶するように構成されている。
【0042】即ち、CCD部40aでは、画像データの
各画素信号に対してその濃度に応じたアナログ電気信号
がA/D変換されたのち、MTF補正、白黒補正または
ガンマ補正が行われ、256階調(8ビット)のデジタ
ル信号としてヒストグラム処理部40bへ出力される。
【0043】ヒストグラム処理部40bでは、CCD部
40aから出力されたデジタル信号が256階調の各画
素の濃度別に加算された濃度情報(ヒストグラムデー
タ)が得られるとともに、必要に応じて、得られたヒス
トグラムデータはCPU74へ送られ、又画素データと
して誤差拡散処理部40cへ送られる。
【0044】誤差拡散処理部40cでは、疑似中間処理
の一種である誤差拡散法、すなわち、2値化の誤差を隣
接画素の2値化判定に反映させる方法により、CCD部
40aから出力された8ビット/画素のデジタル信号が
1ビット(2値化)に変換され、原稿における局所領域
濃度を忠実に再現するための再配分演算が行われる。
【0045】また画像処理部41は、多値化処理部41
a及び41b、合成処理部41c、濃度変換処理部41
d、変倍処理部41e、画像プロセス部41f、誤差拡
散処理部41g並びに圧縮処理部41hを含んでいる。
この画像処理部41は、入力された画像データをオペレ
ータが希望する画像データに最終的に変換する処理部で
あり、メモリ43に最終的に変換された出力画像データ
として記憶されるまでこの処理部にて処理するように構
成されている。但し、画像処理部41に含まれている上
述の各処理部は必要に応じて機能するものであり、機能
しない場合もある。
【0046】即ち、多値化処理部41a及び41bで
は、誤差拡散処理部40cで2値化されたデータが再度
256階調に変換される。
【0047】合成処理部41cでは、画素毎の論理演
算、即ち、論理和、論理積又は排他的論理和の演算が選
択的に行われる。この演算の対象となるデータは、メモ
リ43に記憶されている画素データ及びパターンジェネ
レータ(PG)からのビットデータである。
【0048】濃度変換処理部41dでは、256階調の
データ信号に対して、所定の階調変換テーブルに基づい
て入力濃度に対する出力濃度の関係が任意に設定され
る。そのため、オペレータにて設定された濃度に応じて
た画像濃度を出力できるように画像処理されることにな
る。
【0049】変倍処理部41eでは、指示された変倍率
に応じて、入力される既知データにより補間処理等を行
うことによって、変倍後の対象画素に対する画素データ
(濃度値)が求められ、副走査が変倍された後に主走査
が変倍処理される。これにより、オペレーラが指定した
倍率に応じた画像を出力すようにしている。
【0050】画素プロセス部41fでは、入力された画
素データに対して様々な画像処理が行われ、又、特徴抽
出等データ列に対する情報収集が行われ得る。
【0051】誤差拡散処理部41gでは、画像データ入
力部40の誤差拡散処理部40cと同様な処理が行われ
る。
【0052】圧縮処理部41hでは、ランレングスとい
う符号化により2値データが圧縮される。又、画像デー
タの圧縮に関しては、最終的な出力画像データが完成し
た時点で最後の処理ループにおいて圧縮が機能する。
【0053】そして画像データ出力部42は、復元部4
2a、多値化処理部42b、誤差拡散処理部42c、及
びレーザ出力部42dを含んでいる。この画像データ出
力部42は、圧縮状態でメモリ43に記憶されている画
像データを復元し、もとの256階調に再度変換し、2
値データより滑らかな中間調表現となる4値データの誤
差拡散を行い、レーザ出力部42dへデータを転送する
ように構成されている。最終的には、レーザプリンタ部
3のレーザ書き込みユニット30へと送られ、画像形成
が実行されることになる。
【0054】即ち、復元部42aでは、圧縮処理部41
hによって圧縮された画像データが復元される。
【0055】多値化処理部42bでは、画像処理部41
の多値化処理部41a及び41bと同様な処理が行われ
る。
【0056】誤差拡散処理部42cでは、画像データ入
力部40の誤差拡散処理部40cと同様な処理が行われ
る。
【0057】レーザ出力部42dでは、図に示していな
いシーケンスコントロールからの制御信号に基づき、デ
ジタル画素データがレーザのオン/オフ信号に変換さ
れ、レーザ書き込みユニット30における半導体レーザ
がオン/オフ状態となり、感光体ドラム32上に静電潜
像が書き込まれる。
【0058】尚、画像データ入力部40および画像デー
タ出力部42において扱われるデータは、メモリ43の
容量の削減のため、基本的には2値データの形でメモリ
43に記憶されているが、画像データの劣化を考慮して
4値のデータの形で処理することも可能である。
【0059】(デジタル複写機全体の制御構成の説明)
図4はデジタル複写機1の装置全体の各部を中央制御ユ
ニット(CPU)44により動作管理している状態を示
す図である。
【0060】CCD2−4、画像データー入力部40、
画像処理部41、画像データー出力部42、画像メモリ
ー43、及び中央処理装置(CPU)44は、図3と重
複するので説明は省略する。
【0061】図3において説明したCPUである中央処
理装置44は、RADF2−1、スキャナ部2、レーザ
ープリンター部3などデジタル複写機1を構成する各駆
動機構部をシーケンス制御により管理すると共に、各部
を制御するための制御信号を出力している。
【0062】さらに中央処理装置44には、操作パネル
からなる操作基板ユニット45が相互通信可能な状態で
接続されており、オペレータが設定入力した各種モード
に応じて制御信号を中央処理装置44に転送し、デジタ
ル複写機1を設定モードに応じて動作させるようになっ
ている。
【0063】また、中央処理装置44からは、デジタル
複写機の動作状態を示す制御信号を操作基板ユニット4
5へと転送して、操作基板ユニット45側ではこの制御
信号により装置が現在どのような状態にあるのかオペレ
ータに示すように表示部などにより動作状態を表示する
ようになっている。
【0064】46はソータコントロールユニットであ
り、デジタル複写機1により出力される複写物を仕分け
たりする本発明におけるシート排出処理装置の動作を管
理する制御ユニットである。ここでは、本発明による後
術するシート排出処理装置5の制御を主に行うことにな
る。
【0065】47は画像情報、および画像制御信号など
他のデジタル画像機器との情報通信を可能にするために
設けられた画像データの通信ユニットである。
【0066】図5は、デジタル複写機1における上述し
た操作基板ユニット45に設けられる操作パネルを表し
たものである。この操作パネルの中央部分には、タッチ
パネル液晶表示装置6が配置されていて、その周囲に各
種モード設定キー群が配置されている。
【0067】このタッチパネル液晶表示装置6の画面上
には、常時画像編集機能を選択するための画面に切り換
える画面切り換え指示エリアがあって、このエリアを指
で直接押圧操作すると各種画像編集機能が選択できるよ
うに液晶画面上に各種編集機能が一覧表示される。
【0068】その表示された各種編集機能の中から、オ
ペレータが所望する機能が表示されている領域を指で触
れることにより編集機能が設定される。
【0069】上記操作パネル上に配置された各種設定キ
ー群について簡単に説明すると、7は液晶表示装置6の
画面の明るさを調整するダイヤルである。
【0070】8は倍率を自動的に選択させるモードを設
定する倍率自動設定キー、9は複写倍率を1%きざみで
設定するためのズームキー、10と11は、固定倍率を
読み出して選択するための固定倍率キー、12は複写倍
率を標準倍率(等倍)に戻すための等倍キーである。
【0071】13はコピー濃度調整を自動から手動また
は、写真モードへと切り換えるための濃度切換キー、1
4は手動モードまたは、写真モードの時に濃度レベルを
細かく設定するための濃度調整キー、15は複写機の給
紙部にセットされているシートサイズの中から希望する
シートサイズを選択するためのカセット(トレイ)選択
キーである。
【0072】16は複写枚数を設定するための枚数設定
キー、17は複写枚数をクリアしたり、連続コピーを途
中で止める時に操作するクリアキー、18はコピーの開
始を指示するためのスタートキー(プリントスイッ
チ)、19は現在設定されているモードの全てを解除し
て標準状態に復帰させるための全解除キー、20は連続
コピー中に別の原稿に対するコピーを行いたい時に操作
する割り込みキー、21は複写機の操作が分からない時
に操作することで複写機の操作方法をメッセージ表示す
るための操作ガイドキー、22は操作ガイドキー21の
操作により表示されたメッセージの続きを表示させるた
めのメッセージ順送りキーである。
【0073】23は両面複写モードを設定するための両
面モード設定キー、24はデジタル複写機1から排出さ
れる出力物(画像形成済みシート)を仕分けるためのシ
ート後処理装置5の動作モードを設定するための後処理
モード設定キーである。本発明においては、該モードを
設定することで、後術する最終的に画像形成済みシート
を反転して受ける排出先のトレイを任意にオペレータに
て自由に指定可能にしている。この詳細は後に説明す
る。
【0074】25から27は、プリントモード、ファク
シミリモードに関する設定キーであり、25は送信原稿
を一旦メモリに蓄えてから送信するメモリ送信モードキ
ー、26はデジタル複写機のモードをコピーとファック
ス、プリンタの間で切り換えるためのコピー/ファック
ス・プリントモード切換キー、27は送信先電話番号を
予め記憶させておき送信時にワンタッチ操作で送信先に
電話を発信させるためのワンタッチダイヤルキーであ
る。
【0075】提示した操作パネル及びその操作パネル上
に配置される各種キーは、あくまでも一例であり、デジ
タル複写機1に搭載される各種機能により操作パネル上
に設けられるキーは異なってくることはいうまでもな
い。
【0076】(シート排出処理装置の一実施形態)以
下、本発明のデジタル画像形成装置に備えられるシート
排出処理装置5について、図1を用いてさらに詳細に説
明する。本発明によるシート排出処理装置5は、画像形
成されたシートの頁順を揃えるために従来より周知のソ
ート機能を備えたソータからなるものであって、その既
存のソータを利用してシートの表裏面の反転を行い、必
要なトレイ、例えばオペレータが指定するトレイを排出
先として選択し、その選択トレイへの反転排出処理を可
能にするものである。
【0077】シート排出処理装置5は、上述した図2に
示したデジタル複写機1にて画像形成が完了した記録材
であるシートPを受け取り、シート排出処理装置5内に
設けられた搬送経路をそのまま利用し、その搬送経路を
経由した後、記録モードに応じて所定の方向に向かって
搬送されることで、画像が形成されたシートPはページ
順が揃えられた状態で積み重ねられ、適切な状態に揃え
られた出力物が完成するものである。
【0078】デジタル複写機1側のシート排出ローラ4
から画像が形成されたシートPが排出されてくる位置に
対応して、シート排出処理装置5側には、上記排出ロー
ラ4に対応して設けられているシート搬入口5aに対向
して搬入ローラ50を設けている。この搬入ローラ50
は、デジタル複写機1の定着器36及び排出ローラ4が
設けれる搬送路の延長上における直線状態で形成さいれ
ている第1の搬送経路51の始端部分に設けられてい
る。
【0079】上記第1の搬送経路(第1の搬送路)51
の上記搬入ローラ50の反対側には、外部に露出するよ
うに配置されシートPを受けるソータのビン(トレイ)
52である最上部のトレイ52−1が対応して配置され
ている。そのトレイ52に対応するようにして排出処理
ローラ53が設けられており、特にトレイ52−1と対
応するように排出処理ローラ53−1が設けらている。
【0080】上記第1の搬送経路51の途中には、該第
1の搬送経路51と直交する方向に設けられたている第
2の搬送経路54へとシート搬送方向を切換えるゲート
55である第1ゲート55−1が配置されており、該第
1ゲート55−1にてそのまま第1トレイ52−1へと
案内するか、第2の搬送経路54へと案内するかを切換
える。そして、上記第2の搬送経路54の途中には、上
記第1トレイ52−1と下部に対応するようにして排出
されるシートを受けるためのトレイ52−2,52−
3,52−4,52−5,52−6が配置されている。
この実施形態においては、ソータのビン数としては説明
を簡単にするために6段構成としている。
【0081】また、上記各トレイ52−2,52−3,
52−4,52−5,52−6に対応して、排出処理ロ
ーラ53−2,53−3,53−4,53−5,53−
6が設けられており、さらに第2の搬送経路54をその
まま搬送させるか、各トレイへと案内するかを切り換え
るゲート55−2,55−3,55−4,55−5が、
各トレイ52−2〜52−6に対応して設けられてい
る。
【0082】そして、各ゲート55−1〜55−5の各
間の第2の搬送経路54には、シートを搬送するための
搬送ローラである各搬送ローラ56−1〜56−5が設
けられており、シートを各トレイへと搬送することを可
能にしている。
【0083】ここで、本発明による排出処理ローラ53
−1〜53−6は、シートの搬送方向を逆方向に搬送す
るように正逆転可能に設けている。また、搬送ローラ5
6−1〜56−5については、必要に応じて逆転可能に
設けられている。
【0084】次に、シートの搬送方向を切換えるための
各ゲート55−1〜55−5にてついて説明する。第1
ゲート55−1は、第1の搬送経路51を経て搬送され
てくるシートを、そのまま第1トレイ52−1へと案内
する姿勢(a位置)と、シートを第2の搬送経路54へ
と案内する姿勢(b位置)に切換制御される。その状態
を図6を用いて説明する。
【0085】この図6を参照すれば、切換のための第1
ゲート55−1は、図6(a)に示す姿勢、つまり第1
の姿勢(位置a)状態において、搬入ローラ50を介し
て搬入されるシートPをそのまま、第1の搬送経路51
を経由して排出処理ローラ53−1側へと送り込む一
方、図6(b)に示すように排出処理ローラ53−1が
逆回転駆動されると、そのシートを第2の搬送経路54
へと案内することができるように構成されている。
【0086】そのため、上記切換のためのゲート55−
1は、断面がほぼ三角形状に形成され、その各頂点に、
可撓性のポリエステルフィルム等の薄いフィルム55a
が設けられている。そして、各頂点に設けられているフ
ィルム55aの先端が第1搬送経路及び第2搬送経路5
1,54のガイド面に当接するようになっており、一方
へのシートの搬送を可能にするが、それと反対方向の搬
送を不可能にしている。
【0087】つまり、ゲート55−1が第1の位置aに
切換えられておりば、上記フィルム55aの作用によ
り、上述したように、搬入ローラ50を介して搬入され
てくるシートを第1の搬送経路51を経由して第1トレ
イ52−1方向へと案内するが、その逆方向への搬送を
禁止し、その逆方向への搬送に対して排出処理ローラ5
3−1の逆転駆動によりシートPを第2の搬送経路54
へと案内する。
【0088】そして、図6(c)に示すようにゲート5
5−1を第2の位置bに切換えると、第1の搬送経路5
1を搬入ローラ50を介して搬送されるシートPを、第
2の搬送経路54へと案内する一方、図6(d)に示す
ように第2の搬送経路54を搬送ローラ56−1の逆転
駆動により搬送されてくるシートPを、第1の搬送経路
51を経由して第1トレイ52−1へと案内する。
【0089】一方、ゲート55−2〜55−5について
は、全て同一形状であり、同様のシートの案内を行うた
め、特にゲート55−2を例に、図7を参照して説明す
る。このゲート55−2においても、ゲート55−1と
全く同様に、断面がほぼ三角形状に形成され、それぞれ
の頂点に可撓性のポリエステルフィルム等からなる薄い
フィルム55bが設けられている。そして、各頂点に設
けられた各フィルム55bが搬送経路を構成するガイド
面に当接することで、一方の搬送を可能にするが、それ
と反対方向への搬送を不可能にしている。
【0090】そこで、図7(a)に示すようにゲート5
5−2が第1の姿勢(位置a)に切換えられていれば、
シートPは第2の搬送経路54を破線で示すように、上
から下へと搬送されてくる場合、そのまま第2の搬送経
路54に沿って案内される。そして、シートPが搬送ロ
ーラ56−1による逆転駆動により第2搬送経路54を
逆方向、つまり下から上へと搬送されてくると、第2の
搬送経路に沿うことなく、上段のトレイ52−2へと搬
送方向が変更される。さらに、ゲート55−2のこの姿
勢において、排出処理ローラ53−2による逆転駆動に
よるシートPの搬送においては、図7(b)に示すよう
に第2の搬送経路54を下方向に案内するのを禁止し、
上方向へと案内する。
【0091】また、ゲート55−2が第2の姿勢(位置
b)に切換えられれば、図7(c)において、シートP
が搬送ローラ56−1にて下から上へと搬送されると、
第2の搬送経路54に沿ってそのまま案内される。しか
し、シートPが第2搬送経路54を逆方向、つまり上か
ら下方向へと搬送されてくると、その方向を変更しトレ
イ52−2へと図7(d)の破線で示すように案内され
る。また、シートPが排出処理ローラ53−2にて逆転
駆動され、トレイ内のシートを反対方向へと搬送する時
には、上述した第2の搬送経路54を上方向に案内する
のを禁止し、第2の搬送経路54を下方向へと案内す
る。
【0092】さらに、搬送されるシートの先端及び後端
を検出するためにセンサSが適宜配置されている。セン
サS0は搬入ローラ50の手前に配置され、搬入ローラ
50へと送り込まれるシートを検出する。センサS1〜
S6は排出処理ローラ53−1〜53−6の手前に配置
され、該排出処理ローラ53−1〜53−6へと送り込
まれるシートを検出する。また、本発明においては、図
示していないが、各トレイ52−1〜52−6のそれぞ
れにシートが存在するか否かを検出するシート有無検出
センサが配置されている。
【0093】上記シートの検出を行うセンサS1〜S6
の検出状態に応じて、排出処理ローラ53−1〜53−
6及び搬送ローラ56−1〜56−5の回転方向の切換
制御、搬送方向を切り換えるための各ゲート55−1〜
55−5の姿勢位置の切換え等の制御がシート搬送制御
手段にて行われる。これは、図4にて説明したソータコ
ントローラユニット46による制御手段にて制御される
構成である。
【0094】一方、図2に示すシート排出処理装置5に
おいては、上記第1の搬送経路51と平行に、デジタル
複写機1にてシートPの両面又は同一面に再度画像を形
成するために設けられ一時シートを収容する中間トレイ
を含む再搬送経路(再搬送路)38へと連通するよう
に、第3の搬送経路57が設けられている。この第3の
搬送経路57は、再搬送経路38と連通するように直線
状態で結ばれるように形成されている。
【0095】上記再搬送経路38と連通する第3の搬送
経路57へとシートを案内するために、第2の搬送経路
54の途中、特に第3の搬送経路57と対応してゲート
55−3aが設けられている。該ゲート55−3aは、
シートを第3搬送経路57へと送り込む状態と、該第3
の搬送経路57へと送り込まない状態において、上述し
たようにシートをシート排出処理装置5内でシートの切
換案内を行うように切換制御される。
【0096】以下の説明においては、上記切換ゲート5
5−3aについては、図1に示すように、他のゲート5
5−2等と同一形状にて形成されており、第3の搬送経
路57への案内を行うことがないようなものとして説明
する。
【0097】(複写モード:フェイスアップ排出)シー
ト排出処理装置5は、デジタル複写機1本体より排出さ
れる画像形成済みシートPを受けて、従来同様に順次排
出処理が行われる。
【0098】そこでデジタル複写機1が複写モードで画
像形成済みのシートPの出力を開始すると、該デジタル
複写機1の用紙排出口から排出ローラ4を介して所定の
間隔をおいてシートPが順次排出されてくる。この順次
排出されてくるシートPが、シート排出処理装置5の搬
入口5aから受け入れられ、搬入ローラ50を介して取
り込まれると、第1のセンサS0がシートPの先端部分
を検出する。その前に、シート排出処理装置5は、複写
モードであることをデジタル複写機1側より知らされて
おり、該複写モードであれば第1ゲート55−1が第1
の姿勢である位置aに切換制御される。これにより、画
像形成済みのシートPは、第1トレイ52−1へと排出
処理ローラ53−1の正転駆動により、そのままの姿勢
で排出処理される。
【0099】ここで、複写モードにかぎらず、原稿(又
は転送されてくる画像データ)に対して複数部のコピー
(ハードコピー)出力を行う場合、このコピーが同一原
稿にて同時に複数部のコピーを行う時には、次の画像形
成済みのシートがシート排出処理装置5へと送り込まれ
てくると、センサS1がそれを検出することで、図4で
示したソータコントロール46のシート搬送制御手段に
て、第1ゲート55−1を第2の位置bに切換制御する
一方、第2ゲート55−2を第2の位置b(図7(d)
に示す状態)に切換制御される。そのため、次のシート
は第2トレイ52−2へと排出処理ローラ53−2の正
転駆動により排出処理される。
【0100】これは、設定された部数に応じて、順次下
の段のトレイへと、連続して搬送されてくるシートを分
配処理して排出する。そして、設定部数のシートの排出
処理を行えば、次の原稿(又は画像データ)に対応する
画像形成済みのシートPが送り込まれてくる時に、上述
した最初の第1トレイ52−1から排出するように処理
を行う。あるいは、最後にシートを排出したトレイから
上段へと分配処理して排出する。このような分配排出処
理をソートモードと称している。
【0101】一方、デジタル複写機においては、1枚の
原稿の画像(又は画像データ)を、設定された部数につ
いて上述したソートモードによる出力とは別に、セット
された複数原稿の画像を、頁順に順次出力処理する場合
もある。つまり、5頁の原稿を3部コピーする場合、5
頁の原稿のコピーを順次、頁順に出力し、これを3度繰
り返す出力処理を行う。
【0102】このような場合に対処するために、シート
排出処理装置5側では、第1ゲート55−1が第1の姿
勢位置aに切換制御され、5頁分の原稿をそれぞれにコ
ピーした5枚の画像形成済みシートPを、そのまま第1
トレイ52−1へと案内する。そして、次の5頁分のコ
ピーシートについていは、下の段の第2トレイ52−2
へと排出処理するために、第1ゲート55−1を第2の
姿勢位置bに切換え、第2ゲート55−2も第2の姿勢
位置bに切換える。このようにして、各段のトレイに頁
順が揃ったコピーの束が排出処理されることになり、こ
れがグループモードと称される。
【0103】この複写モードにおいては、RADF2−
1の原稿トレイ等に載置された原稿の積載順に画像形成
が行われるため、積載された原稿の頁順に揃った状態で
画像形成済みのシートPが揃えられることになる。特
に、原稿は、その画像が最終頁より順にスキャナ部にて
読取られ、その読取られた順に画像形成が行われること
から、シートPに形成された画像形成面を上にして排出
させることで、頁順が狂うことなく、シートPが正確に
積載されていく。
【0104】なお、上述したように画像形成装置である
デジタル複写機1においては、原稿の画像データに応じ
てハードコピーの出力、及び外部装置より転送されてく
る画像データに応じたハードコピーの出力を行う場合、
同一画像データに対して複数部、連続して出力するソー
トモード及び、画像データに対して異なる頁の画像デー
タを連続して出力し、これを複数部繰り返すグループモ
ードによる出力処理を行うことがある。この出力をそれ
ぞれソート出力及びグループ出力として以下に説明す
る。
【0105】(ファックス又はプリントモードの排出処
理制御)次に、本発明によるデジタル複写機がファック
ス又はプリントモードに設定された状態におけるシート
Pの排出制御について説明する。このモードでは複写モ
ードとは異なり、先頭頁より画像出力が行われる。その
ため、画像形成済みシートは表裏面を反転させた状態で
排出処理する必要がある。
【0106】そこで、デジタル複写機1から連続して出
力されるシートを、シート排出処理装置5側では、シー
トを最終的に反転させて排出処理する一つのトレイを選
択し、その選択トレイを除く残りのトレイへとシートを
送り込む。この場合、選択トレイを除く他のトレイ(排
出処理トレイ)におては、シートの後端が全てトレイに
排出処理されないように、排出処理ローラ53にて後端
を挟持させた状態で停止させておき、この排出処理トレ
イにシートを送り込まれた段階で、上記選択トレイ側へ
と順次反転排出を開始させる。この時、頁順が揃うよう
に、第1頁のシートを先頭にしいて選択トレイへと順次
排出処理を行う。そして、最後のシートが選択トレイへ
と排出処理されると、選択トレイ上には頁順が揃ったシ
ート束が得られる。
【0107】ここで、画像形成済みのシートを反転排出
する場合、複写モードにおいて説明したように、画像デ
ータに対して一部でなく、複数部のハードコピーを行う
場合がある。そのため、デジタル複写機1については、
画像データのハードコピーとして1枚ずつ頁順に出力す
る場合(グループ出力)と、同一頁を設定された部数に
応じた枚数分、連続してハードコピーとして出力する場
合(ソート出力)がある。先のものはグルーピングモー
ドとして排出処理され、後のものはソーテイングモード
として排出処理することにより、排出トレイへと頁順に
揃ったハードコピーのシート束が排出処理されることに
なる。
【0108】つまり、グルーピングモードとは、複写モ
ードのシートの排出処理にて説明したように、画像形成
済みシートが、頁順に順次ハードコピーされて出力され
てくるため、一つの選択トレイ上に連続して排出処理す
ることで頁順が揃ったシート束を得ることができるモー
ドである。
【0109】また、ソーテイングモードとは画像データ
に対して、同一頁のものが、連続して設定部数分ハード
コピーとして出力されてくるため、その部数に応じた排
出トレイを順次選択していき、各排出トレイ上に頁順が
揃ったシート束を得ることができるモードである。ここ
で、デジタル複写機1がファクリミリモード又はプリン
トモードに応じた出力処理を行う時には、上述したよう
に出力されるシートを反転排出する必要があるが、この
発明では複数あるトレイの中で最終の排出先となる選択
トレイを除く他のトレイを反転処理トレイとして自動設
定している。そのため、特別な反転排出機構(スイッチ
バック機構)を別途設けることなく、シートの反転排出
処理を行え装置の小型化を可能にできる。
【0110】しかも、出力されるシートのソーテイング
やグルーピングを行うために、複数のトレイの何れかを
選択すれば、その選択トレイを除いて反転処理を行う反
転処理トレイを自動的に設定し、反転排出のための処理
トレイを固定することがなく、選択トレイの近くのトレ
イを利用する等すれば、処理効率を高め、処理速度を速
めることも可能となる。
【0111】以下に実例を挙げて排出処理の手順を詳細
に説明する。
【0112】(反転排出処I)この反転排出処理Iは、
本発明によるシートの反転処理制御における第1の実施
形態を示すものであって、図8におけるフローチャート
に示す処理制御である。つまり、この処理はグルーピン
グモードによる排出処理制御であり、デジタル複写機1
側は、画像形成済みシートをグループ出力することにな
る。
【0113】ここで、デジタル複写機1が外部から転送
されてくる画像データを入力し、その画像データによる
画像処理を行った後、ハードコピーとして出力する場
合、入力した画像データに対して全ての頁の画像を1枚
ずつハードコピーとして出力する。このグルーピングモ
ードは、デジタル複写機1側よりシート排出処理装置5
へと送られ、ソータコントローラ46が、図8に示すよ
うにシートの表裏面を反転し処理する制御を実行するこ
とになる。
【0114】その前に、オペレータは事前に最終の反転
排出処理するための選択トレイを任意に設定できるよう
にしている。そのため、図5にて説明した操作パネル
(操作基板ユニット)45上の排出処理モード設定キー
24を操作することで、例えば図10に示すように、タ
ッチパネル式の液晶表示装置6上にトレイの選択画面が
表示される。
【0115】デジタル複写機1がファクリミリモード又
はプリントモード等に設定された状態において、グルー
ピングモードによるハードコピー出力(グループ出力)
を実行する場合に、図8に示すフローチャートによる制
御が実行される。そこで、上述したように、上記設定キ
ー24を操作すればまず選択トレイの設定画面等が表示
される。この設定動作を事前に行っておれば、上記設定
キー24が操作されることなく、ステップn1にるルー
チンを抜け、ステップn2にて任意設定された選択トレ
イにシートが存在しているか否かを確認する。この確認
は、従来より周知の通り図示していない各トレイ52−
1〜52−6のそれぞれに対応してシート有無検出セン
サ(マイクロスイッチ等)を設けて検出することで、ソ
ータコントローラ46は、その状態を確認できる。
【0116】もし、設定した選択トレイにシートが存在
すれば、選択トレイに相応しくない旨の表示(ステップ
n3)を行い、再度ステップn1に戻り選択トレイの設
定をやり直しすることになる。そこで、最終の排出先の
トレイを選択するための設定においては、先の説明のよ
うに図10に示す表示に従って行う。図10において、
表示装置6にはシート排出処理装置5における排出トレ
イ52−1〜52−6を含めた概略図が表示され、右側
に任意のトレイを選択するための上下の矢印キーを操作
することで選択できる。シート排出処理装置5の表示画
面の左側にはトレイ番号及び選択したトレイを示す矢印
が表示されており、上記矢印キーの操作に応じて、数字
と共にトレイを示す矢印が上下動する。そして、オペレ
ータが決めるトレイを選択した状態で、設定キーを操作
すれば、その選択トレイが最終の排出先のトレイとして
設定(確定)される。
【0117】上記表示に従って、任意のトレイを最終の
排出先の選択トレイとして設定されれば、上述したよう
に選択トレイにシートが存在するか否かを確認する。こ
の確認において、上述した図10において選択したトレ
イにシートが存在する場合には、選択不可能であること
を表示装置6に表示し、オペレータに報知するようにす
れば、選択トレイの設定操作が簡単になる。また任意の
トレイの選択において、トレイにシートが存在する場合
には、選択キーの操作時に、そのトレイについてはスキ
ップするようにして選択できないようにすれば、設定操
作が簡単になる。
【0118】上述のようにして、選択トレイの設定にお
いて、シートが存在するトレイを避けるようにしている
のは、既に排出処理されているハードコピーシートと混
在するのを避けるためであり、排出処理後のオペレータ
の処理を容易に行えるように配慮されている。
【0119】以上のように選択トレイの設定が完了し、
選択トレイが適切であれば、ソータコントローラ46
は、自動的に反転排出処理を行うための反転処理トレイ
を設定する。この自動設定においては、選択トレイを除
く、残りのトレイが自動設定の対象となる。そのため、
ソータコントローラ46は、トレイにシートが存在しな
いものを設定するか、あるいは選択トレイに一番近い、
上段又は下段の隣接トレイを設定するようにする。この
反転排出処理のための反転処理トレイが設定(スキップ
n4)されると、デジタル複写機1より送り出されてく
る画像形成済みのシートを自動設定された反転処理トレ
イへと送り込み制御を実行(n5)する。このシートの
送り込みは、切換ゲート55や排出処理ローラ53等
が、反転処理トレイへをシートを送り込むことができる
状態に、回転方向及び切換位置が制御される。
【0120】シートが設定された反転処理トレイへと送
られ、その後端がセンサ(S1〜S6の何れか)にて検
出(n6)されると、その時点で排出処理ローラ53の
駆動が停止される。そのため、シートは後端部分が排出
処理ローラ53にて挟持された状態となっており、該排
出処理ローラ53が今までとは逆方向に回転駆動(n
7)される。これにより、シートは表裏面が反転するよ
うにスイッチバック搬送され、上述した選択トレイへと
シート表裏面が反転された状態で送り込まれる(n
8)。この場合においても、切換ゲート55等が選択的
に適宜切換制御され、選択トレイへとシートを反転排出
するために案内する。
【0121】この処理後に、反転排出処理したシートが
最終頁の画像形成済みのハードコピーか否かを確認(n
9)し、最終の画像形成済みシートでなければ、ステッ
プn5に戻り、上述したような処理を繰り返し実行し選
択トレイへと、頁順に画像形成済みシートを順次堆積さ
せて反転排出処理できる。そして、最終頁の画像形成済
みシートの反転排出処理を完了すれば、ステップn10
へと進み、設定された部数分のシート反転排出処理が完
了したか否かを確認する。
【0122】上述の確認により、設定部数分、全てにお
いて完了していなければ、選択トレイには先に頁順に揃
えられた1部の画像形成済みシート束が堆積されてお
り、これと区別するために、選択トレイを自動的に次段
に選択し、反転処理トレイとしても先の反転処理トレイ
を除く他のトレイ、つまり次段のトレイに設定される
(ステップn11)。この処理の後に、ステップn5に
戻り同様の処理が繰り返し実行され、次に自動選択され
た選択トレイに画像形成済みの反転排出され頁順が揃っ
た1部のシートが堆積されていく。最終的に設定された
部数の画像形成が完了し、そのシートの排出処理が完了
すれば、デジタル複写機1及びシート排出処理装置5は
次の処理のために待機ルーチンへと移行することにな
る。
【0123】従って、設定した部数、例えば5部、選択
トレイが最上段であれば、トレイ52−1〜52−5に
は、頁順に揃えられた各シート束が堆積された状態で収
容されている。また、選択トレイを任意に設定すること
で、後の処理は自動的に最終的に反転されたシートを受
けるトレイを選択すると同時に、反転処理するための反
転処理トレイについても自動設定される。そして、処理
後には、頁順に揃った画像形成済みシートの束が区分さ
れて収容されており、オペレータが容易に処理できる状
態になっている。
【0124】なお、デジタル複写機1によるグルーピン
グによる出力処理においては、最初に選択されるトレイ
へと画像形成済みシートを1頁〜最終頁の順に反転排出
処理している。そのため、選択トレイとして最下段のト
レイ52−6を選択した場合、反転処置トレイとしては
上段のトレイ52−5が自動設定される。この時、処理
速度をさらに上げるためには、トレイ52−5へとシー
トを送り込んだ後に、次の画像形成済みシートをそれよ
り上段のトレイ52−4へと送り込みを行うようにすれ
ば、その送り込み処理をトレイ52−5のシートの反転
排出処理中に行えるため、処理速度を上げることができ
る。これは、反転処理トレイを固定せずに、選択トレイ
に合わせて設定するための特有の効果ともいえる。
【0125】また、選択トレイを最上段(上段側、つま
り上流側)として設定した場合においては、その選択ト
レイに隣接する最も近い下段のトレイは反転処理トレイ
として設定される。このようにすれば、反転処理を行っ
て選択トレイへと反転排出処理するまでの時間が非常に
短くなる。
【0126】これは、最上段のトレイを選択し、最下段
のトレイを反転処理トレイとして設定すれば、画像形成
済みシートを最下段の反転処理トレイへと送り込むため
の時間と、反転排出を行い最上段の選択トレイへと送り
出す時間が必要となり、その処理時間が長くなる。この
点、上述した本発明の構成によれば、選択トレイに最も
近いトレイを反転排出トレイとして設定することで、反
転処理時間を短縮でき、よってデジタル複写機1の出力
速度に合わせるように処理することも可能となる。
【0127】しかも、選択トレイが上段、つまり反転処
理トレイを選択トレイの下段に設定するようにすれば、
画像形成済みシートを反転処理トレイへと送り込み、そ
の後に反転搬送するような場合、上段の選択トレイに隠
れて、反転処理中のシートがオペレータが目視できず、
その反転処理中のシートをオペレータが途中で除去する
ようにて頁順等が狂うのを阻止できる。
【0128】(反転排出処理II)上述の反転排出処理I
におていは、デジタル複写機1が排出処理のグルーピン
グモードによりグループ出力する場合について述べた。
これに対し、反転排出処理IIとしては、デジタル複写機
1がソート出力する場合、シート排出処理装置5側はソ
ーテイングモードとして処理する必要があり、その排出
処理制御のためのフローチャートを図9に示している。
【0129】このソーテイングモードにおいては、先に
説明したようにデータ複写機1より入力された第1頁の
画像データに対して、設定された部数分の同一の画像形
成済みシートが連続して出力されるものである。
【0130】そこで、デジタル複写機1がファクリミリ
モード又はプリントモード等に設定された状態におい
て、ソーテイングモードによるハードコピー出力を実行
する場合に、図9に示すフローチャートによる制御が実
行される。上述したように、まず選択トレイを設定する
必要があれば、オペレータは、設定キー24を操作す
る。これにより表示装置6には設定画面等が図10に示
すように表示される。
【0131】上記設定動作を事前に行っておれば、ステ
ップ21にるルーチンを抜け、ステップn22にて任意
に設定された選択トレイにシートが存在しているか否か
を確認する。この確認は、従来より周知の通り図示して
いない各トレイ52−1〜52−6のそれぞれに対応し
てシート有無検出センサ(マイクロスイッチ等)を設け
て検出することで、ソータコントローラ46は、その状
態を確認できる。
【0132】もし、設定した選択トレイにシートが存在
すれば、選択トレイに相応しくない旨の表示(ステップ
n23)を行い、再度ステップn21に戻り選択トレイ
の設定をやり直すことになる。これまでは、反転排出処
理Iにて説明した図8のステップn1〜n3と同一であ
る。また選択操作においても同一であり、図10に示す
状態で、任意に選択可能であり、その説明は省略する。
【0133】選択トレイの設定が完了し、選択トレイが
適切であれば、ソータコントローラ46は、選択トレイ
に最も隣接する(近い)下段(下流側)のトレイを反転
排出処理を行うための反転処理トレイとしてデジタル複
写機1より送り出されてくる画像形成済みのシートの送
り込み制御を実行(n24)する。このシートの送り込
みは、切換ゲート55や排出処理ローラ53等が、反転
処理トレイへをシートを送り込むことができる状態に回
転方向及び切換位置が制御される。
【0134】シートが選択トレイの下流の反転処理トレ
イへと送られ、その後端がセンサ(S1〜S6の何れ
か)にて検出(n25)されると、その時点で排出処理
ローラ53の駆動が停止される。そのため、シートは後
端部分が排出処理ローラ53にて挟持された状態となっ
ており、該排出処理ローラ53が今までとは逆方向に回
転駆動(n26)される。これにより、シートは表裏面
が反転するようにスイッチバック搬送され、上述した選
択トレイへとシートの画像面が下になって送り込まれる
(n27)。この場合においても、切換ゲート55等が
選択的に適宜切換制御され、選択トレイへとシートを反
転排出するために案内し、その反転排出処理が完了、つ
まりセンサ(S1〜S6の何れか)にて検出されると、
その処理の完了を確認(n28)する。
【0135】この処理後に、反転排出処理したシートが
設定された部数に相当する枚数を処理したか否かを確認
(n29)し、設定部数のシート処理を行っていなけれ
ば、反転排出させる選択トレイを最も近い隣接トレイ、
つまり先に送り込まれたシートを反転処理していた処理
トレイを、次の選択トレイとして設定(n30)し、ス
テップn24に戻り、上述したような処理を繰り返し実
行し順次選択されるトレイへと、同一頁の画像形成済み
シートを反転排出していく。そして、設定部数のハード
コピーの出力シートが反転排出処理されれば、次にステ
ップn31へと進み、反転排出先の選択トレイを元の選
択トレイに戻し(設定)、最終頁の画像形成済みシート
の処理が全て完了したか否かを確認(n32)する。
【0136】上述の確認により、設定部数、全てにおい
て完了していなければ、ステップn24に戻り同様の処
理が繰り返し実行され、次の頁の画像データによる画像
形成済みシートが順次選択トレイへと反転排出処理され
ていく。そして、最終的に最終頁の画像データによる設
定部数の画像形成が完了し、そのシートの排出処理が完
了すれば、デジタル複写機1及びシート排出処理装置5
は次の処理のために待機ルーチンへと移行することにな
る。
【0137】従って、設定した部数が、例えば5部で、
選択トレイが最上段あれば、トレイ52−1〜52−5
には、頁順に揃えられた各シート束が堆積された状態に
収容されている。また、選択トレイを任意に選択するこ
とで、後の処理は最終的に反転されたシートを受けるト
レイを順次選択すると同時に反転処理するために、シー
トは選択トレイに最も隣接した下段(下流側)のトレイ
へと送り込まれるように制御される。そして、処理後に
は、頁順に揃った画像形成済みシートが区分された状態
でオペレータが容易に処理できる状態になっている。
【0138】以上説明したように、複数のトレイ52の
中で、反転処理されたシートを最終的に収容する選択ト
レイとは別に、他の残ったトレイを用いてシートの反転
処理を行うものであって、特別なスイッチバック機構を
設けることなく、既存のシート排出処理を行う手段を用
いて反転排出処理を行える。
【0139】この場合、最終の反転処理シートを受ける
選択トレイは、最初に任意の一つを設定しておけば、あ
とは設定部数に応じて、自動的にを選択トレイが設定さ
れ、また反転処理するトレイについても、自動的に設定
される。この反転処理トレイについては、選択トレイの
下流側に自動設定されるため、その処理時間が短くな
る。つまり、隣接する下流側のトレイに送り込まれたシ
ートが反転搬送され選択トレイへと送り出されるまでの
時間が短くなる。
【0140】また、逆に選択トレイが下段、例えば最下
段が選択トレイとして設定されれば、その一つ上段トレ
イが反転処理用として設定され、画像形成済みシートが
送り込まれ、そのシートが選択トレイへと送り出され
る。そのため、反転処理が完了するまでの時間が短くて
済み、その処理速度を上げることができる。
【0141】(反転排出処理の別の実施形態)上述の説
明では、選択トレイをオペレータが図10に示すように
任意に設定可能にしている。そして、その選択トレイに
応じて、設定された部数のハードコピーを効率よく選択
トレイへと反転排出処理している。
【0142】最終的に画像形成済みシートが反転排出さ
れ収容する選択トレイについては、デジタル複写機1に
よる出力モード、つまり複写モードやファクシミリモー
ド、プリントモードに応じて自動設定するようにしても
よい。
【0143】例えば、複写モードにおいては、シート反
転処理を必要とせず、従来同様に最上段より順次トレイ
を選択していく。これとは逆に、ファクシミリモード、
プリントモードにおいては、最下段のトレイ52−6を
選択トレイとして自動設定し、順次上段へと移行するよ
うにしておけば、複写モードによる出力シートと、ファ
クシミリモード等による出力シートとが混乱することを
避けることが可能になる。
【0144】また、ファクシミリモードとプリントモー
ドとにより最初の選択トレイを異なるように設定すれ
ば、そのモードにより出力シートの混乱を同様にして避
けることもできる。特に、複写モードにおいては、最上
段を当初の選択トレイとし、ファクシミリモードにおい
ては最下段を当初の選択トレイとし、プリントモードに
おいては中段を当初の選択トレイとして自動設定するよ
うにしておけば、それらのモードによるシートの混在、
混乱を避けることも可能になる。なお、本実施形態の説
明においては、説明の都合上、6段トレイとしてしてい
るが、通常は20段、あるいはそれ以上の段数のトレイ
を備える場合が多い。そのため、多くのトレイを有効に
活用できるため、効率よく反転排出処理を行えることに
もなる。
【0145】さらに、排出トレイとして各部門毎に専用
トレイを設け、その部門専用トレイをファクシミリモー
ドによりハードコピーの各部門専用の選択トレイとして
おけば、デジタル複写機1がファクシミリモードとして
出力処理するような場合においても、他の部門の専用ト
レイを反転処理トレイとして処理できる。そのため、各
部門毎にトレイを有効活用でき、部門毎に排出されたシ
ートを容易に処理できる。これにより、各部門毎で専用
トレイに必要なシート束が順次積載されているため、各
部門のオペレータによる処理を容易にしている。
【0146】そして、ファクシミリモード、又はプリン
トモードとしてデジタル複写機1が動作し、それぞれの
部門にその画像形成済みシートを出力する時には、その
部門を任意に選択することで、自動的に部門専用トレイ
が選択トレイとして設定される。デジタル複写機1にお
いては、複数の関係部門にハードコピーを出力する場合
においても同様に、それぞれの部門の専用トレイが選択
トレイとして設定され、同一の画像形成済みシートの排
出処理を、各部門トレイへと反転排出処理できる。
【0147】以上説明した各実施形態による反転排出処
理とは別に、このシート排出処理装置5において、図2
に示すように、該シート排出処理装置を経由させて、デ
ジタル複写機1側の再搬送経路38へとシートのそのま
まの姿勢にて排出させるか、シートを上述したように一
つのトレイを選択し、反転搬出させることが可能であ
る。そのため、再搬送経路38と連通し、それと対応す
るシート搬送方向を切換えるためのゲート55−3の構
成を、図11に一具体例を示す。つまり、ゲート55−
3aは、回転可能に設けられており、そこに直線案内通
路55c、と2つの対向する曲線案内経路55d,55
eを設けている。直線案内通路55cを第2の搬送経路
54に対応させれば、シートを第2搬送経路54に沿っ
て案内できる。そして、2つの曲線案内経路55d,5
5eは、特にシート搬送方向の上流側において第2の搬
送経路54とトレイ52−3へと通じる通路とを連通さ
せる一方、下流側において、第2搬送経路54と再搬送
通路38へと通じる通路と連通するようになる。
【0148】そこで、図に示す状態において何れかの方
向に90°回転させれば、上流側の第2搬送経路54
と、再搬送経路38とを連通させる一方、トレイ52−
3の経路と、下流側の第2搬送通路54とを連通するこ
とができ、それぞれにシートを案内することができる。
【0149】そのため、シートをそのままの姿勢で再搬
送経路へと送り返す場合には、図21において90°何
れかの方向に回転させれば、第2搬送経路54に沿って
搬送されてくるシートをそのまま再搬送経路38へと搬
出させることができる。また、図に示す状態において、
一旦シートをトレイ52−3へと送り込み、シート後端
を排出処理ローラ53−3で挟持した状態で停止させ、
直線案内通路55cをトレイ52−3と再搬送経路38
とを連通するように45°時計方向に回転させれば、反
転排出が可能になる。これは、トレイ52−3に限るも
でなく、他のトレイからにおいてもゲート55−3aの
位置を適宜切り換えることで任意に実行できる。また、
反転させて搬出処理を行っている時に他のトレイにて反
転搬出のためのシートの送り込み処理を行えるため、連
続して効率よくデジタル複写機1側へと反転搬出処理で
きる。
【0150】
【発明の効果】以上説明したように本発明のシート排出
処理装置によれば、頁揃えのためにシートの画像形成面
側を下にして順次排出する場合、備えられた複数のトレ
イを利用して反転搬送処理を行うようにしたものであっ
て、画像形成装置本体内にシート反転搬送機構を設ける
必要がなくなり、画像形成装置全体を小型化できると同
時に大幅なコスト低減が可能になる。
【0151】特に、シート排出処理装置においては、従
来より周知のシートの分配処理を行えるソータ等をその
まま利用して反転排出処理を行うようにしたものであ
り、特別の反転搬送機構を別途設ける必要がなくなり、
処理装置全体の構成も大型化することはなくなる。
【0152】しかも、反転排出を行うためのトレイが固
定されずに、最終的に表裏面が反転されたシートを収容
する選択トレイに対して設定することで、選択トレイへ
とシートを反転排出処理するまでの処理速度を速めるこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明におけるシート排出処理装置の一実施形
態における内部構造を示す断面図である。
【図2】本発明のシート排出処理装置を備えたデジタル
複写機の全体の構造を示す断面図である。
【図3】デジタル複写機におけるデジタル画像処理部に
おける回路構成を示すブロック構成図である。
【図4】デジタル複写機の画像処理部を含めた画像処理
及び画像形成制御、シートの排出処理制御にかかる全体
の制御部ブロック構成図である。
【図5】デジタル複写機における操作パネル部分の一例
を示す平面図である。
【図6】シート排出処理装置において、シートの送り制
御を行うための第1の搬送経路に設けられたゲートによ
るシート搬送方向の切換え状態を説明するための断面図
である。
【図7】シート排出処理装置において、シートの送り制
御を行うための第2の搬送経路に設けられたゲートによ
るシート搬送方向の切換え状態を説明するための断面図
である。
【図8】本発明のシート排出処理装置において、反転排
出処理による一実施形態によるシートの反転排出処理制
御を行うための制御フローチャートである。
【図9】本発明のシート排出処理装置において、反転排
出処理による他の実施形態によるシートの反転排出処理
制御を行うための制御フローチャートである。
【図10】本発明にかかる最終的に表裏面を反転された
シートを受ける選択トレイを設定する一例を示すもので
あって、選択トレイの設定状態を示す表示例を示す平面
図である。
【図11】本発明のシート排出処理装置において、デジ
タル複写機本体側に再度シートに画像形成を行うために
再搬送経路へとシートを送り戻すためのシートの搬送方
向の切換を実現するために切換ゲートの一例を示す断面
図である。
【符号の説明】
1 デジタル複写機(画像形成装置) 2 スキャナ部(画像読取部) 3 プリンタ部(画像形成部) 4 排出ローラ 44 CPU 46 ソータコントロールユニット(シート搬送制御手
段) 5 シート排出処理装置 50 搬入ローラ 51 第1の搬送経路(第1の搬送路) 52 トレイ(シートを受ける複数のトレイ群) 53 排出処理ローラ群 54 第2の搬送経路 55 ゲート(シート搬送方向を切換えるゲート群) 56 搬送ローラ S0 シートの搬入検出センサ S1〜S6 センサ(シート検出用のセンサ群)

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 画像形成装置より排出されてくる画像形
    成済みのシートを受ける複数のトレイを備え、該各トレ
    イへと頁順にシートを分配処理するソート機能を備える
    シート排出処理装置において、 上記画像形成装置より排出されてくる画像形成済みシー
    トを上記各トレイへと送り込むためにそれぞれに対応し
    て設けられた排出処理ローラと、 該排出処理ローラの手前にそれぞれ配置されシートの有
    無を検出するセンサとを備え、 上記排出処理ローラはシートをトレイへと送り込む方
    向、またはそれと反対方向に送り出す方向に回転駆動可
    能に設けられ、 最終的にシートの表裏面を反転させて受ける選択トレイ
    を複数のトレイの中から設定し、該選択トレイへとシー
    トの表裏面を反転させるために、該選択トレイを除いた
    他のトレイから一つを反転処理トレイとして設定し、該
    設定した反転処理トレイへと画像形成済みシートをその
    ままの姿勢で送り込み、その後に送り込まれたシートの
    送りを逆にして、上記選択トレイへと反転排出するよう
    に、上記センサのシート検出に基づいて上記排出処理ロ
    ーラの回転及び方向を制御してなるシート搬送制御手段
    を設けたことを特徴とするシート排出処理装置。
  2. 【請求項2】 上記選択トレイは、任意に設定可能であ
    って、反転処理トレイは、任意に設定された選択トレイ
    に最も隣接するトレイが自動設定されることを特徴とす
    る請求項1記載のシート排出処理装置。
  3. 【請求項3】 上記選択トレイは、画像形成装置による
    画像形成する出力モードに応じて自動選択されることを
    特徴とする請求項2記載のシート排出処理装置。
  4. 【請求項4】 上記各トレイに収容されたシートを検出
    する手段を備え、該シート検出手段がシートを検出した
    トレイを上記選択トレイ又は反転処理トレイより除外
    し、シートの存在しないトレイを選択トレイ又は反転処
    理トレイの対象とすることを特徴とする請求項2記載の
    シート排出処理装置。
  5. 【請求項5】 画像形成装置より排出されてくる画像形
    成済みのシートを受ける複数のトレイを備え、該各トレ
    イへと頁順にシートを分配処理するソート機能を備える
    シート排出処理装置において、 上記画像形成装置より排出されてくる画像形成済みシー
    トを上記各トレイへと送り込むためにそれぞれに対応し
    て設けられた排出処理ローラと、 該排出処理ローラの手前にそれぞれ配置されシートの有
    無を検出するセンサとを備え、 上記排出処理ローラはシートをトレイへと送り込む方
    向、またはそれと反対方向に送り出す方向に回転駆動可
    能に設けられ、 最終的にシートの表裏面を反転させて受ける選択トレイ
    を複数のトレイの中から設定し、該選択トレイへとシー
    トの表裏面を反転させるために、該選択トレイを除いた
    他のトレイから一つを反転処理トレイを設定し、該設定
    した反転処理トレイへと画像形成済みシートをそのまま
    の姿勢で送り込み、その後に送り込まれたシートの送り
    を逆にして、上記選択トレイへと反転排出するように、
    上記センサのシート検出に基づいて上記排出処理ローラ
    の回転及び方向を制御してなるシート搬送制御手段を設
    け、 該シート搬送制御手段は画像形成装置より複数部の画像
    形成済みシートを受け取る際に、次の部数のシートを受
    け取る選択トレイを、上記設定された選択トレイを上又
    は下のトレイを自動設定し、また反転処理トレイをも隣
    接する上又は下のトレイを自動設定して排出処理するこ
    とを特徴とするシート排出処理装置。
  6. 【請求項6】 上記反転処理トレイは、少なくとも選択
    トレイに対して隣接した下段のトレイが自動設定される
    ことを特徴とする請求項1又は5記載のシート排出処理
    装置。
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