JPH1010409A - 双眼鏡 - Google Patents

双眼鏡

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Publication number
JPH1010409A
JPH1010409A JP15962396A JP15962396A JPH1010409A JP H1010409 A JPH1010409 A JP H1010409A JP 15962396 A JP15962396 A JP 15962396A JP 15962396 A JP15962396 A JP 15962396A JP H1010409 A JPH1010409 A JP H1010409A
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JP
Japan
Prior art keywords
cover
binoculars
prism
lens
base plate
Prior art date
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JP15962396A
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English (en)
Inventor
Kiyoshi Nishitani
清 西谷
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Minolta Co Ltd
Original Assignee
Minolta Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 スライドタイプの双眼鏡において、左右の光
軸の平行度を安定して維持することができ、しかも、軽
量かつ安価な構成を実現する。 【解決手段】 それぞれが鏡筒を収容する左カバー3と
右カバーとを互いにスライドさせて眼幅の調整を行う双
眼鏡である。一方のカバー3の内壁面に摺接して該カバ
ー3のスライドを案内する台板6、7が他方のカバー側
に固定されているとともに、前記案内される方のカバー
3の内面側には、該カバー3の内壁面と協働して前記台
板6、7を挾持する突起3aが形成されている。双眼鏡
の構成部品のうち、少なくとも左右のカバーおよび台板
がプラスチック材料で作られている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、本体がスライド変
形することによって眼幅の調整を行う偏平薄型の双眼鏡
に関する。
【0002】
【従来の技術および発明が解決しようとする課題】眼幅
の調整が可能な双眼鏡としては、従来より回動タイプの
ものとスライドタイプのものが知られている。
【0003】回動タイプのものとは、左右の鏡筒の間に
回動軸を設けて、該軸を回動中心として各鏡筒を回動さ
せることによって眼幅を調整するものである。一方、ス
ライドタイプのものとは、鏡筒を収容する左右のカバー
を相対的にスライドさせることによって眼幅を調整する
ものである。
【0004】回動タイプの双眼鏡の場合には、前記回動
軸を精度良く、かつ高い剛性をもって作り込めば、左右
の光軸の平行度を安定して維持することができる。一
方、スライドタイプの双眼鏡においても、繰り返し行な
われるスライド動作の後においても左右の光軸の平行度
を安定して維持するために精度および強度を高める必要
があるので、スライド部を構成する部品のほとんどが金
属材料とされている。しかしながら、金属部品を多用し
た双眼鏡は、重たく、しかも高価になるという問題があ
る。
【0005】本発明はこのような問題に鑑みて創案され
たものであって、スライドタイプの双眼鏡において、左
右の光軸の平行度を安定して維持することができ、しか
も、軽量かつ安価な構成を実現することである。
【0006】
【課題を解決するための手段・作用・効果】本発明は、そ
れぞれが鏡筒を収容する左カバーと右カバーとを互いに
スライドさせて眼幅の調整を行う双眼鏡に係る。そし
て、双眼鏡のスライド部を構成する部品として、金属材
料に代えてプラスチック成形品を使用することにより、
双眼鏡の軽量化およびコスト低減を実現する。そして、
プラスチック成形品の採用による精度および強度の低
下、およびそれに伴う光軸安定性の低下を防止するため
に以下のような構成を採用している。
【0007】つまり、左右のカバーのうち一方のカバー
の内壁面に摺接して該カバーのスライドを案内する台板
を他方のカバー側(鏡筒構成部等)に固定するとともに、
前記案内される方のカバーの内面側には、該カバーの内
壁面と協働して前記台板を挾持する突起を形成してい
る。そして、双眼鏡の構成部分のうち少なくともスライ
ド部を構成する部品、つまり、左右のカバーおよび台板
をプラスチック材料で形成している。
【0008】以上のように構成された本発明の双眼鏡に
おいては、双眼鏡のスライド部を金属材料ではなく、プ
ラスチック材料で形成しているので、双眼鏡の軽量化お
よびコストダウンを促進することができる。また、カバ
ーのスライドを案内する台板を該カバーの内壁面および
該カバー内面側に形成された突起によって挾持する構成
を採用しているので、プラスチック材料を採用したこと
による強度および精度の低下を防止することができる。
【0009】本発明の双眼鏡においては、台板に案内さ
れる方のカバーに収容されている鏡筒のスライドを案内
するガイド部を該台板に一体的に形成することが好まし
い。これにより、部品点数を減らしてコストダウンをさ
らに促進することができる。
【0010】さらに本発明の双眼鏡においては、台板に
案内される方のカバーの内壁面と摺接する該台板の表面
に弾性部材を配置することが好ましい。この弾性部材
は、カバー内壁面と当接してゴミ等が双眼鏡内部に侵入
することを防止する。
【0011】
【発明の実施の形態】偏平形状の双眼鏡の薄型化を達成
するための構成を図面を参照しながら以下に説明する。
図1は、本発明が適用される偏平双眼鏡の外観を示して
おり、同図(a)は眼幅収納状態を、(b)は眼幅を広げた状
態を、(c)は眼幅を広げた状態で接眼側から見た図を示
している。図2は図1の双眼鏡の分解図である。図3
(a)は図1の双眼鏡から左右のカバー3、2を取り外し
て示し、図4は図3(a)の状態からさらに上台板6を取
り外して内部のピント調整機構を示している。
【0012】まず、双眼鏡の全体構成を説明すると、図
2の分解図に示す固定ボディ4には、右対物レンズ枠1
0、プリズムホルダー15とプリズム16とから構成される
プリズムユニット、接眼枠17と接眼移動枠18とから構成
される接眼ユニット等の右光学系、および図4に示すピ
ント調節ユニットが組み込まれている。また、右カバー
2は固定ボディ4に固着されている。
【0013】前記ピント調節ユニットを挟んで右光学系
の反対側には、可動ボディ5、左対物レンズ枠10'、プ
リズムユニット15'、16'、接眼ユニット20等によって構
成される左可動鏡筒が位置している。左可動鏡筒には左
カバー3がネジ等を使用して固定される。
【0014】図5(a)には、図2に示される下台板7お
よびそこに一体的に形成されたガイド8を拡大して示し
た。左可動鏡筒は、このガイド8に摺動可能に嵌合され
ており、ガイド8に案内されてスライドする。左可動鏡
筒のガイド手段としては、このような一体成形されたも
のの他にも、図5(b)および(c)に示したように、別部材
としてのガイド軸を台板表面から間隔をおいて、または
直接接触させた状態で固定したものを利用することも考
えられる。しかし、一体成形されたガイド8は、図5
(b)の構成に比べると、軸を取り囲む肉厚部が不要な分
だけ薄型化に有利である(Y<Z)。また、図5(c)の構
成に比べると、一体化によって部品点数が減らされてい
る分だけ安価となる。
【0015】図3(a)に示したように、固定ボディ4の
上下面には可動ボディ5側に向かって延びる上台板6と
下台板7とが固定されており、この両者の間に左可動鏡
筒が挟み込まれる。左可動鏡筒の上面には板バネ110が
配置されている。この板バネ110は、左可動鏡筒を下台
板7側へと押圧付勢するものであって、ガイド8ととも
に、眼幅調整機構を構成している。
【0016】なお、従来技術の一例には、接眼レンズ付
近と対物レンズ付近とに2本のガイドを設けたものが知
られている。しかし、本発明においては、双眼鏡の薄型
化を達成するために、ガイドを1本だけにして、しかも
そのガイド8は、最も光束が絞られる視野マスク19、1
9'の近傍に位置させた。従来の2本のガイドを設ける構
成において対物側に設けられていたガイドは回転止めを
目的としたものであるが、本発明においてはそのような
回転止めは、可動ボディ5を下台板7に摺接させること
によって達成している。このような構成により、双眼鏡
の薄型化を達成できるだけでなく、光学系の設計に対す
る自由度を高めている。
【0017】ピント調整機構の操作は、右固定鏡筒およ
び左可動鏡筒の対物レンズを保持するレンズ枠10、10'
を光軸方向へ移動させることによって行う。このピント
調整のための構造は次のようになっている。すなわち、
図4に示すように、右対物レンズ枠10の腕の先端部にピ
ン10aが形成されており、このピン10aが右調整板34の長
孔34aに摺動自在に嵌合されている。同様に、左対物レ
ンズ枠10'の腕の先端部にもピン10a'が形成されてお
り、左調整板33の長孔33aに摺動自在に嵌合されてい
る。
【0018】ピント調整ノブ31を回すと、一体的なピン
ト調整軸30も回転し、ナット32が光軸方向に直線運動す
る。ナット32に固定された左右の調整板33、34には、対
物レンズ枠10、10'のピン10a、10a'がそれぞれ嵌合され
ているので、調整ノブ31を回すと、左右の対物レンズ枠
10、10'が光軸方向に移動し、ピント調整が行なわれ
る。
【0019】図6は視度調整機構を示している。視度調
整操作は右カバー2の側面に光軸と垂直になるように軸
支された視度調整ノブ24を回転させることによって行
う。すなわち、固定ボディ4には接眼枠17がネジ止めさ
れており、この接眼枠17内に接眼レンズ群41を構成する
レンズG2、G3、G4を一体に支持した接眼移動枠18
が光軸方向に移動可能に装着される(図7参照)。
【0020】視度調整ノブ24を回すと、偏心軸等による
回転−直線運動変換機構(図示せず)により接眼移動枠18
が直線運動を行う。最外面のレンズG1は外側面がフラ
ットな片面レンズにより構成されている。このレンズG
1は接眼枠17に固定されており、内部のレンズ群G2、
G3、G4を保護する役割を果たしている。
【0021】図7に示したように、レンズG2、G3、
G4は小判形としているが、レンズG1は円形としてい
る。その理由は、レンズG2、G3、G4は接眼移動枠
18内に組み込むためにその上下端をカットする必要があ
るが、レンズG1は移動枠18の外側に固定されるのでそ
のようなカットを施す必要がないからである。また、レ
ンズG1は光束が絞られる位置にあるのでより小さなレ
ンズ径のものでよい。なお、レンズG1は、光学系中で
最も外側に位置するので傷付く可能性が高く、したがっ
て、ガラスレンズを使用することが好ましい。
【0022】図示の例においては、円形のレンズG1に
対して、取付部100はその壁部の上下をカットした小判
形状とされている。そして、カットされた取付部周壁の
厚さ分だけ、接眼枠17の全高を低く抑えることができ
る。また、円形レンズを使用する効果として、レンズ部
品費が低減されることや、レンズ組込み時にレンズが全
周で支持されるため傾きにくいという利点がある。
【0023】図8には、対物レンズ系、すなわち、図2
の分解図に示した右対物レンズ枠10とそこに取り付けら
れるレンズG5、G6とを示した。対物レンズ系におい
ても、双眼鏡の薄型化を考えた場合に、基本的に各レン
ズは円形の上下をカットした小判形のものが好ましい。
ただ、接眼レンズ系においてレンズG1を円形のものと
したのと同様に、薄型化の妨げとならない範囲で円形ま
たはそれに近い形状のレンズを使用することが、コスト
低減および精度向上の点において好ましい。図8に示し
た例においては、レンズG6を小判形とし、光束が絞ら
れる位置に置かれるレンズG5を円形とした。円形のレ
ンズG5に代えてG5'のように一方のみをカットした
レンズを使用することも考えられる。なお、レンズG6
の外側には、ガラスホルダー13、13'に保持された保護
ガラス14、14'が配置されている(図2参照)。保護ガラ
ス14、14'は、ゴミの侵入防止等の役割を果たす。
【0024】図3に示したように、上台板6の上面には
光軸に対して直交して延びる隆起したレール25が複数互
いに平行に設けられている。同様に下台板7の下面にも
複数のレール26が互いに平行に設けられている(図3(b)
参照)。左カバー3は、上下の台板6、7に案内されて
横方向にスライドするのであるが、このスライドの際に
左カバーが上下方向にガタつくことがレール25、26によ
って防止される。また、上下の台板6、7の光軸方向に
おける前端部6a、7aおよび後端部6b、7bは、それぞ
れ、左カバー3がスライドする際に光軸方向にガタつく
ことを防止できるように、左カバー3の内壁面と当接し
ている(図3(b)参照)。
【0025】図3(c)に示すように、左カバー3の内周
面には、底壁面3bよりもやや上方の位置において、該
底壁面3bと平行に延在する突起3aが形成されている。
つまり、左カバー3の底壁面3bと突起3aとが下台板7
を上下から挟み込んで挾持するサンドイッチ構成として
いる。したがって、下台板7がプラスチックで成形され
ていても外部からの荷重に対する十分な強度が確保され
る。
【0026】なお、図示の例においては、下台板を左カ
バー底壁面3bと突起3aとによってサンドイッチする構
成を採っているが、突起3aの形成位置を変更して上台
板6を左カバー上壁面と突起とによってサンドイッチす
る構成としてもよい。可動鏡筒には外部からの力が作用
しない方が望ましく、したがって、下台板にガイド8が
一体的に形成されている図示の例においては、上台板を
サンドイッチする構成を採用する方が左右の光軸の平行
度を安定して維持することができる。
【0027】また、上台板6の上表面(つまり、左カバ
ー内面側の上壁面と摺接する表面)には凹部9が形成さ
れており、該凹部内に弾性体111が配置されている。こ
の弾性体111は、左カバー3がスライドする際に該カバ
ーの上壁面と摺接して左カバー3と上台板6とのすき間
から双眼鏡内にゴミ等が侵入することを防止する。な
お、図には現れていないが、下台板7の裏側表面にも同
様に作用する弾性体が配置されている。
【0028】図示の例では、左カバー3は台板6、7を
ガイドとして摺動し、左可動鏡筒はガイド8をガイドと
して摺動することになる。したがって、左カバー3と左
可動鏡筒の可動ボディ5とを互いにガッチリ固定すると
過拘束となってしまう。そこで、図9に示すように、左
カバー3と可動ボディ5との間に若干のすき間を設けて
ガタをもたせたり、あるいはスプリング27を介装し所定
範囲内での遊動を許容するフロー構成を採用することが
好ましい。
【0029】本体を横方向にスライドさせて眼幅を調整
する偏平双眼鏡においては、眼幅収納状態と眼幅を開い
たときとで双眼鏡全体の体積が変化するので、眼幅移動
後に左右鏡筒間に生じる空間の隠蔽手段が必要となる。
このため、図1に示す通り、右カバー2よりも左カバー
3を大きくし、大きい方の左カバー3をスライドさせる
構成を採用している。つまり、左光学系が移動した後に
両鏡筒間に生じる空間は左カバー3によってカバーされ
る。
【0030】また、接眼側はデザイン上の制約および使
い勝手の面から次の構成としている。すなわち、図1
(a)〜(c)に示すように、眼幅収納状態では双眼鏡全幅に
対してほぼ中央にピント調整ノブ31が位置し、眼幅を広
げたときは調整ノブ31はそのまま同位置に止どまり、左
カバー3だけがスライドする構成としている。
【0031】また、このとき、左カバー3と一体的に取
り付けられたバリヤー22が左光学系移動後の空間をカバ
ーする。バリヤー22は直接外力が加わっても支障がない
ように、ノブカバー21および上下台板6、7で保護され
た構造となっている。ノブカバー21は、左右カバー3、
2の接眼端面より凹んだ形状とされており、使用者が構
えたとき、該左右カバー3、2が鼻と干渉するのを防止
している。なお、左カバー3を開いていっても、その凹
入形状は持続するように構成されている。
【0032】図10には、ダハプリズムを使用した一般的
な双眼鏡光学系を概略的に示した。図示された双眼鏡光
学系は、物体を焦点位置に結像させるための対物レンズ
40、対物レンズで反転した像を正立させる正立プリズム
116、対物レンズ40によってできた像を拡大する接眼レ
ンズ41の3つの要素から構成される。
【0033】双眼鏡全体の小型化および薄型化を図るた
めの手段として、一般的には有効径の小さい対物レンズ
を使用することが考えられるが、その場合、視野の暗い
双眼鏡となってしまう。そこで、対物レンズ40として、
円形レンズの上下部分を直線的にカットしたいわゆる小
判形レンズを使用している。それに対応して、正立プリ
ズム16も上下に薄いものを使用し、接眼レンズ41も小判
形レンズとしている。なお、図10に示したように、正立
プリズム116としてシュミットプリズムを使用してい
る。シュミットプリズムからなる正立プリズム116は、
補助プリズム116aとダハプリズム116bとから構成され
る。ダハプリズム116bは直角面s、tを有している。
【0034】図11には、正立プリズム116内における光
の進行経路を示した。図11は、図10の正立プリズム116
を上方から見た図である。対物レンズ40からの入射光
は、補助プリズム116aのp面、q面、r面において合計3
回、またダハプリズム116bのs面、t面、u面において合
計3回、反射した後で接眼レンズ41側へと出ていく。
【0035】双眼鏡の薄型化を図るためにこのような薄
型のプリズムを使用する場合、プリズムの研摩精度を高
める必要があるのでかなりのコストアップとなる。そこ
で、プリズムに代えて反射鏡を採用することが考えられ
る。しかし、プリズムには透過と反射とが同一面で可能
であるという利点があり、このような利点が故に、ダハ
プリズムと言えば、小型双眼鏡と考えられている。つま
り、プリズムのすべてを反射鏡に置き換えてしまうと、
コストダウンは実現できても薄型化・小型化が阻害され
てしまう。したがって、補助プリズムとダハプリズムの
うちの片方、つまり、反射鏡に置き換えても大きさへの
影響が少ない方を反射鏡に置き換えることとした。本実
施例においては、補助プリズムとダハプリズムとを比較
すると、ダハプリズムの方が反射・透過共有面が少ない
等の理由で反射鏡に置き換えた場合に大きさに与える影
響が少なく、したがって、ダハプリズムを反射鏡で置き
換えている。
【0036】次に図12を参照して、ダハプリズムを反射
鏡で置き換えた構成について説明する。
【0037】図12(a)および(b)は、本発明の反転光学系
を説明する説明図である。本発明の反転光学系は、補助
プリズム16aと、ダハプリズムに代えて使用されるダハ
ミラー102とから構成される。ダハミラー102は、2枚の
平面ミラーを90度の角度をなして配置してなるものであ
り、反転光学系において前記ダハプリズム116bの直角面
s、tと同様に作用する。すなわち、この反転光学系に侵
入する光は、前記説明した場合と同様の経路をたどっ
て、対物側から接眼側へと進行する。補助プリズムのp
面には平面ミラー101が接着されており、この平面ミラ
ー101がダハミラーからの反射光を接眼側へと向けて反
射させる。
【0038】図13(a)および(b)には、それぞれ、具体的
な構成を示した。
【0039】図13(a)に示した例においては、補助プリ
ズムを保持するプリズムホルダー103にダハミラー102が
一体的に形成されている。そして、このプリズムホルダ
ー103に補助プリズム16aを固定することによって反転光
学系が構成される。
【0040】図12(b)に示した例においては、別部材で
構成されたプリズムホルダー105とミラーホルダー104と
が採用されている。プリズムホルダー105は、補助プリ
ズム16aを保持する保持部と平面ミラー101とが一体形成
されてなる。ミラーホルダー104は、ダハミラー102と、
該ダハミラー102を双眼鏡本体へ取り付けるための取付
部とが一体成形されてなる。
【0041】補助プリズム16aが固定されたプリズムホ
ルダー105とミラーホルダー104とが光学反転系を構成す
るのであるが、この両者は接着剤等を使用して互いに結
合させてもよいし、それぞれ個別に双眼鏡本体に取り付
けてもよい。個別に取り付けた場合には、いずれか一方
のみ(または、両方)を移動させて両者の相対位置を変更
することによって光軸調整を行うこともできる。
【0042】なお、p面に平面ミラー101を接着する代わ
りに、p面の一部を蒸着面として構成することも考えら
れる。平面ミラーや蒸着面を使用しない場合には、p面
での全反射が必要となり臨界角を守る必要がある。これ
に対して、平面ミラーや蒸着面を使用した場合には、こ
のような制限がなく、補助プリズムの角度θの選択自由
度が高まるという利点がある。
【0043】次に光軸調整について説明する。右鏡筒と
左鏡筒の光軸調整は、プリズムブロックの位置を調整す
ることによって行う。本発明の双眼鏡は、左可動鏡筒内
のプリズムブロックは調整不可とし、右固定鏡筒内のプ
リズムブロックを右カバー取付け前に、光軸に対して垂
直方向に振って調整している。これは、右カバーは右固
定鏡筒に対して取り付けられるため、右固定鏡筒の内側
に配置されたプリズムブロックがその取付けの影響を受
けにくく、したがって、光軸調整後にカバー等の外観部
材を右固定鏡筒に取り付けても光軸平行度が狂いにくい
構成になっているからである。
【0044】しかし、もしカバー等の取付けによって光
軸平行度が狂ったり、その他、組立て上の都合で(例え
ば、光学系へのゴミの侵入を防ぎたい場合等)カバー等
の外観部材を光軸調整前に取り付ける必要がある場合に
は、図1(c)に示した目当て1を外して、接眼側から光
軸調整を行える構成を採用することが考えられる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 偏平薄型の双眼鏡を説明する斜視図である。
【図2】 図1の双眼鏡の分解図である。
【図3】 図1の双眼鏡から左右のカバーを取り外した
状態を示す斜視図、双眼鏡のスライド部の断面図、およ
び左カバーの斜視図である。
【図4】 図3の状態からさらに上台板を取り外して、
ピント調整機構を示す斜視図である。
【図5】 双眼鏡の下台板に形成されるガイド部を説明
する斜視図である。
【図6】 接眼レンズ群を示す断面図である。
【図7】 図6の接眼レンズ群の分解斜視図である。
【図8】 対物レンズ群を示す斜視図である。
【図9】 左可動鏡筒と左カバーとの固定状態の一例を
示す断面図である。
【図10】 光学装置において使用される一般的な光学
系を示す斜視図である。
【図11】 図10の正立プリズムを上方から見て、光の
進行経路を説明する平面図である。
【図12】 本発明に係る反転光学系の構成を示す説明
図である。
【図13】 本発明に係る反転光学系の具体的な構成を
例示する斜視図である。
【符号の説明】
1 目当て 2 右カバー 3 左カバー 3a 突起 3b 底壁面 4 固定ボディ 5 可動ボディ 6 上台板 7 下台板 8 ガイド 9 凹部 10 対物レンズ枠 11 ガイド軸 12 回転止め用軸 13 ガラスホルダー 14 保護ガラス 15 プリズムホルダー 16 プリズム 16a 補助プリズム 17 接眼枠 18 接眼移動枠 19 視野マスク 20 接眼ユニット 21 ノブカバー 22 バリヤー 24 視度調整ノブ 25、26 レール 27 スプリング 30 ピント調整軸 31 ピント調整ノブ 32 ナット 33 左調整板 34 右調整板 40 対物レンズ 41 接眼レンズ 100 取付部 101 平面ミラー 102 ダハミラー 103 プリズムホルダー 104 ミラーホルダー 105 プリズムホルダー 110 板バネ 111 弾性体 116 正立プリズム 116a 補助プリズム 116b ダハプリズム

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 それぞれが鏡筒を収容する左カバー(3)
    と右カバー(2)とを互いにスライドさせて眼幅の調整を
    行う双眼鏡であって、 一方のカバー(3)の内壁面に摺接して該カバー(3)のス
    ライドを案内する台板(6、7)が他方のカバー(2)側に
    固定されているとともに、前記案内される方のカバー
    (3)の内面側には、該カバー(3)の内壁面(3b)と協働
    して前記台板(6、7)を挾持する突起(3a)が形成され
    ており、 少なくとも、左右のカバーおよび台板がプラスチック材
    料で作られていることを特徴とする、双眼鏡。
  2. 【請求項2】 前記案内される方のカバー(3)に収容さ
    れる鏡筒のスライドを案内するガイド部(8)が前記台板
    (6、7)に一体的に形成されていることを特徴とする、
    請求項1記載の双眼鏡。
  3. 【請求項3】 前記案内される方のカバー(3)の内壁面
    と摺接する台板表面には、該内壁面と当接してゴミ等が
    双眼鏡内部に侵入することを防止する弾性部材(111)が
    配置されていることを特徴とする、請求項1または2記
    載の双眼鏡。
JP15962396A 1996-06-20 1996-06-20 双眼鏡 Pending JPH1010409A (ja)

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JP15962396A JPH1010409A (ja) 1996-06-20 1996-06-20 双眼鏡

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JP15962396A JPH1010409A (ja) 1996-06-20 1996-06-20 双眼鏡

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JPH1010409A true JPH1010409A (ja) 1998-01-16

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JP15962396A Pending JPH1010409A (ja) 1996-06-20 1996-06-20 双眼鏡

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP0508510A2 (en) * 1991-04-12 1992-10-14 Ampex Systems Corporation Method and apparatus for automatically optimizing insert editing in a signal recorder

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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