JPH10102921A - ドア枠の対震バネ緩衝装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 （修正有） 【課題】弾性体を介して地震の衝撃を緩衝して固定ドア
枠の変形を最小限に軽減する玄関ドア等におけるドア枠
の提供。 【解決手段】ドア係止片１に有する固定ドア枠Ｃ１にド
ア枠側突起片Ｃ３，Ｃ４を設け、渦巻バネ設置枠体に渦
巻バネＡを渦巻バネ外側固定部を介して固定し、且渦巻
バネ設置枠体を枠体固定爪片７，８を介してドア枠側突
起片Ｃ３，Ｃ４に係着すると共に前記渦巻バネＡを、押
圧力を保持する形状にして渦巻バネ中心固定部を介して
前記固定ドア枠Ｃ１と摺動自在に係わる渦巻バネ固定摺
動枠９に固定してなる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】この発明は、地震に際して軟質素
材例えば軽金属製扉・木製扉・樹脂製扉における固定ド
ア枠に弾性体を介して対震バネ緩衝枠を摺動自在に設け
て随所に配置し、該対震バネ緩衝枠の弾性体を介して地
震の衝撃を緩衝して固定ドア枠の変形を最小限に軽減す
る玄関ドア等におけるドア枠の対震バネ緩衝装置に関す
る。

【０００２】

【従来の技術】地震に際して、軽金属製扉・木製扉・樹
脂製扉等の素材から成るドア枠においては、特に対震策
の配慮が少なく扉材と同質の素材を用いてドア枠を構成
されていた。従って、柔軟素材からなるドア枠において
は地震の揺動圧に際してドア枠の破損又は変形が伴って
扉を開けるのに困難をきたすことが頻繁にあった。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題点】近年震災に鑑み、ビ
ル対震対策に重点を見出すことが多く玄関ドア又は非常
用ドアにおける鉄扉に関するドア枠等の対震策がさかん
に実施されている。しかし木造家屋や簡易建築における
対震策とするドア枠の破壊や変形に配慮がなされていな
いために、地震に際してドアが開かず避難に困難を来す
ことが多くあった。また、地震に際して家屋が傾斜する
とは限らず、地震が治まった後でも家屋の変形に伴って
除々にドア枠も刻々と変形してドアが開かなくなったり
していた。

【０００４】

【課題を解決するための手段】本発明は、上記の課題点
を解決するために、まず、ドアを開閉するための固定ド
ア枠を設け、該固定ドア枠に対震バネ緩衝枠を摺動自在
に設け、該対震バネ緩衝枠と固定ドア枠との中間に地震
の衝撃を緩衝する弾性体からなる緩衝バネ部材Ａ，Ｂを
内臓すると共に、地震に際して家屋の揺動に伴って対震
バネ固定摺動枠を押圧すると共に、該対震バネ固定摺動
枠と固定ドア枠との間隔に配置した対震バネ部材Ａ，Ｂ
を作動することにより、固定ドア枠に加わる衝撃圧を緩
衝すると共に、時には押圧を被ってドア枠が破損して扉
が開かなくなった場合でも容易に扉を開けることができ
るドア枠の対震バネ緩衝装置を提供することにある。

【０００５】

【作 用】次に本発明の作用を述べると、以上のよう構
成されたドア枠の対震バネ緩衝装置は、地震に際して、
家屋の傾斜に伴って最初に渦巻バネ固定摺動枠９を押圧
し摺動して渦巻バネＡを介して揺動圧を緩和するため、
固定ドア枠Ｃ１に対して直接押圧力が加わることが少な
いから扉の開放を維持するように働く。そして、上記し
た理由から、固定ドア枠Ｃ１，Ｃ２の周辺の随所にドア
枠の対震バネ緩衝装置を配置するから傾斜圧又は揺動圧
が加わった固定ドア枠Ｃ１，Ｃ２を、左右どちらでも押
圧されて変形しても、抵抗して、よいものが好ましい。
また、緩衝装置内の板バネＢ，Ｂ２における弾性体は押
圧力と拡張力とをともに対処できるので、ドア枠におい
て直接の揺動圧を阻止できるので扉の衝撃を緩和し、ド
ア枠の対震バネ緩衝装置を揺動圧を分散するように働
く。

【０００６】

【実施例】以下、本発明の実施例を図面を参照して説明
する。第１図・第２図において、１はドア係止片で固定
ドア枠Ｃ１，Ｃ２に固着している。固定ドア枠Ｃ１，Ｃ
２にはドア枠側突起片Ｃ３，Ｃ４を両側に突出してい
る。そして、渦巻バネ設置枠体２は渦巻バネＡを渦巻バ
ネ外側固定部３に渦巻バネ外固定ビス４，５を介して固
定すると共に、枠体固定爪片７，８を介してドア枠側突
起片Ｃ３，Ｃ４に係着される。更に、渦巻バネＡは、渦
巻バネ中心固定部６を上方に引き上げた状態の押圧力を
保持し、該渦巻バネ中心固定部６を介して第３図に示す
ように、渦巻バネ固定摺動枠９に固定される。更に、こ
の渦巻バネ固定摺動枠９は固定ドア枠Ｃ１，Ｃ２にガイ
ド溝１０を介して摺動自在に取り付ける。第４図におい
ては、板バネＢの使用実施例を示すもので、この板バネ
Ｂは反発力と収縮力とを兼備わった基本的な形状を示す
ものであるから、これに基づいた実施例を説明する。１
はドア係止片で板状バネ固定ドア枠１１に固着される。
そして、第７図に示すように、板状バネ固定ドア枠１１
に板バネＢの一方を固定され、板バネＢの他方は、板状
バネ固定摺動枠１４に固定されている。このように、板
状バネ固定摺動枠１４は板状バネ固定ドア枠１１にガイ
ド溝１０を介して摺動自在に取り付けられる。また、第
５図の実施例では、板状バネ固定ドア枠１２に板バネＢ
１の一方が固定され、他方は板状バネ固定摺動枠１５に
固定されている。そして押圧力が板状バネ固定摺動枠１
５に加わり板バネＢ１が縮小している状態を示すもので
ある。更に、第６図の実施例では、板状バネ固定ドア枠
１３に板バネＢ２の一方が固定され、他方は板状バネ固
定摺動枠１６に固定されている。そして引張圧が板状バ
ネ固定摺動枠１６に加わり板状バネ固定ドア枠１３と板
状バネ固定摺動枠１６とが強震に基づいて大きく開き装
置が破壊された状態を示すものである。

【０００７】

【発明の効果】以上のように発明のドア枠の対震バネ緩
衝装置は、以上説明してきたように、固定ドア枠Ｃ１に
渦巻バネＡを内在する渦巻バネ設置枠体２に係わって渦
巻バネ固定摺動枠９を摺動自在に設けたから、揺動する
地震圧に対し、まず、渦巻バネ固定摺動枠９を押圧する
作用が伴って渦巻バネＡが動作するので、渦巻バネＡの
反発力を介して地震押圧力を吸収できるので固定ドア枠
Ｃ１において直接的な重圧は減少する。従って、固定ド
ア枠Ｃ１における揺動圧を最小限に軽減できるから扉に
加わる変形圧も少ない。また、押圧力と引張力を作用す
る形状にした板バネＢを板状バネ固定ドア枠１１と板状
バネ固定摺動枠１４との中間に設けたから、地震の揺動
圧に対し、板状バネ固定摺動枠１４は板状バネ固定トア
枠１１に対して両方の揺動圧に対する対応ができる。さ
らに、板状バネ固定ドア枠１１と板状バネ固定摺動枠１
４との間隔に板バネＢを内設した板状バネ固定トア枠１
１の周辺に配置することによって地震の衝撃を随所で緩
和できると共に、地震が治まった後におけるビルの傾斜
に伴って除々にドア枠に加わる変形圧をも分散して随時
緩和できるといった効果が得られる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の渦巻バネを装着した渦巻バネ設置枠を
示す平面図。

【図２】本発明の渦巻バネを装着した渦巻バネ設置枠を
示す側面図。

【図３】本発明の第１実施例の渦巻バネ緩衝部材をドア
枠に装置した状況を示す参考図。

【図４】・

【図５】・

【図６】本発明の第２実施例の固定ドア枠と板状バネ固
定摺動枠との中間に板状バネの状況を示す参考図。

【図７】本発明の第２実施例の板バネ対震緩衝部材をド
ア枠に装着したことを示す参考図。

【符合の説明】

Ａ‥‥渦巻バネ。Ｂ，Ｂ１，Ｂ２‥‥板バネ。Ｃ１，Ｃ
２‥‥固定ドア枠。Ｃ３，Ｃ４‥‥ドア枠側突起片。１
‥‥ドア係止片。２‥‥渦巻バネ設置枠体。３‥‥渦巻
バネ外側固定部。４，５‥‥渦巻バネ外固定ビス，６‥
‥渦巻バネ中心固定部。７，８‥‥枠体固定爪片。９‥
‥渦巻バネ固定摺動枠。１０‥‥ガイド溝。１１，１
２，１３‥‥板状バネ固定ドア枠。１４，１５，１６‥
‥板状バネ固定摺動枠。

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】ドア係止片１を有する固定ドア枠Ｃ１にド
   ア枠側突起片Ｃ３，Ｃ４を設けて、且渦巻バネ設置枠体
   ２に渦巻バネＡを渦巻バネ外側固定部３を介して固定
   し、且渦巻バネ設置枠体２を枠体固定爪片７，８を介し
   てドア枠側突起片Ｃ３，Ｃ４に係着すると共に前記渦巻
   バネＡを、押圧力を保持する形状にして渦巻バネ中心固
   定部６を介して前記固定ドア枠Ｃ１と摺動自在に係わる
   渦巻バネ固定摺動枠９に固定してなるドア枠の対震バネ
   緩衝装置。
2. 【請求項２】ドア係止片１を有する板状バネ固定ドア枠
   １１に圧縮力と引張力とを保持する状態の形状にした板
   バネＢの一方を固定し、他方を前記板状バネ固定ドア枠
   １１と摺動自在に係わる板状バネ固定摺動枠１４に固定
   してなる請求項１記載のドア枠の対震バネ緩衝装置。