JPH10101997A - 耐食塗料用ポリウレタン系バインダー及びこれを用いた耐食塗料 - Google Patents

耐食塗料用ポリウレタン系バインダー及びこれを用いた耐食塗料

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JPH10101997A
JPH10101997A JP8277483A JP27748396A JPH10101997A JP H10101997 A JPH10101997 A JP H10101997A JP 8277483 A JP8277483 A JP 8277483A JP 27748396 A JP27748396 A JP 27748396A JP H10101997 A JPH10101997 A JP H10101997A
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JP
Japan
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molecular weight
average molecular
acid
corrosion
polyurethane binder
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JP8277483A
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Yuji Sugitani
雄二 杉谷
Shohei Tsunoda
正平 角田
Shin Konishi
伸 小西
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Nippon Polyurethane Industry Co Ltd
Original Assignee
Nippon Polyurethane Industry Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 耐食塗料用ポリウレタン系バインダー及び人
体に対して有害なさび止め顔料や、塗膜に悪影響を与え
るさび止め剤を用いない良好な耐久性を有した塗料を提
供する。 【解決手段】 有機ポリイソシアネート、高分子ポリオ
ール及び又は鎖延長剤と、特定の活性水素基含有アミノ
キノンからなる耐食塗料用ポリウレタン系バインダーで
ある。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、耐食塗料に用いら
れるポリウレタン系バインダー及びこのバインダーを用
いた塗料に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来から、金属の耐食塗料として、さび
止め顔料やさび止め剤を配合した塗料等が用いられてい
る。また、特開昭53−126039号公報では、フェ
ノキシ樹脂やポリウレタン樹脂にリン酸塩系顔料、メタ
ホウ酸バリウムから選ばれた1種類以上を含有する一次
防錆塗料組成物が示されている。しかし、鉛丹、亜酸化
鉛、シアナミド鉛、鉛酸カルシウム等の鉛系さび止め顔
料は人体に対して有害であることは周知である。また、
特開昭53−126039号公報記載のリン酸塩系顔料
や、広く用いられているクロム酸塩、亜硝酸塩、有機カ
ルボン酸塩等のさび止め剤は、さび止め剤自身が分解、
イオン化し、金属を不動態化して防錆効果を示すが、こ
の分解後に生成するイオンが、樹脂にダメージを与える
ため、塗膜の耐久性、耐候性、耐磨耗性等を低下させる
という問題がある。
【0003】
【発明が解決しようとする問題点】このため、人体に対
して有害なさび止め顔料や、塗膜に悪影響を与えるさび
止め剤を用いない塗料の検討が進められているが、まだ
十分な性能を持った塗料はないのが現状である。
【0004】
【問題点を解決するための手段】本発明者らは、このよ
うな問題点を解決するために鋭意検討した結果、アミノ
キノン骨格を導入したポリウレタン系バインダーが耐食
性を持ち、さらに、このバインダーを用いた塗料が優れ
た耐食性、十分な塗膜の耐久性を持っていることを見い
だし、本発明を完成するに至った。
【0005】すなわち、本発明は次の(1)〜(3)で
ある。 (1)有機ポリイソシアネート、数平均分子量300〜
10,000の高分子ポリオール、下記の式(1)に示
される活性水素基含有アミノキノンからなる耐食塗料用
ポリウレタン系バインダー。
【0006】(2)有機ポリイソシアネート、数平均分
子量300〜10,000の高分子ポリオール、数平均
分子量18〜300の鎖延長剤、下記の式(1)に示さ
れる活性水素基含有アミノキノンからなる耐食塗料用ポ
リウレタン系バインダー。
【0007】
【化2】
【0008】(3)前記(1)及び(2)記載のポリウ
レタン系バインダーを用いた塗料。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明の耐食塗料用ポリウレタン
系バインダーに用いられる有機ポリイソシアネートは、
具体的には、2,4−トリレンジイソシアネート(2,
4−TDIと略称する)、2,6−TDI、4,4′−
ジフェニルメタンジイソシアネート(4,4′−MDI
と略称する)、2,4′−MDI、2,2′−MDI、
1,5−ナフチレンジイソシアネート、1,4−ナフチ
レンジイソシアネート、p−フェニレンジイソシアネー
ト、m−フェニレンジイソシアネート、o−キシリレン
ジイソシアネート、m−キシリレンジイソシアネート、
p−キシリレンジイソシアネート、テトラメチルキシリ
レンジイソシアネート、4,4′−ジフェニルエーテル
ジイソシアネート、2−ニトロジフェニル−4,4′−
ジイソシアネート、2,2′−ジフェニルプロパン−
4,4′−ジイソシアネート、3,3′−ジメチルジフ
ェニルメタン−4,4′−ジイソシアネート、4,4′
−ジフェニルプロパンジイソシアネート、3,3′−ジ
メトキシジフェニル−4,4′−ジイソシアネート等の
芳香族ジイソシアネート、テトラメチレンジイソシアネ
ート、ヘキサメチレンジイソシアネート(HDIと略称
する)、2−メチル−1,5−ペンタンジイソシアネー
ト、3−メチル−1,5−ペンタンジイソシアネート、
リジンジイソシアネート等の脂肪族ジイソシアネート、
イソホロンジイソシアネート(IPDIと略称する)、
水素添加トリレンジイソシアネート、水素添加ジフェニ
ルメタンジイソシアネート(H12MDIと略称する)、
水素添加キシリレンジイソシアネート(H6XDIと略
称する)、水素添加テトラメチルキシリレンジイソシア
ネート、シクロヘキシルジイソシアネート等の脂環族ジ
イソシアネートや、これらの2種類以上の混合物があ
る。また、これらの有機ジイソシアネートのアダクト変
性体、ビュレット変性体、ウレトジオン変性体、ウレト
イミン変性体、イソシアヌレート変性体、カルボジイミ
ド変性体等の変性ジイソシアネートも使用できる。さら
に、ポリフェニレンポリイソシアネート、クルードトリ
レンジイソシアネート等のようなポリメリックのポリイ
ソシアネートも使用できる。本発明で好ましい有機ポリ
イソシアネートは、下塗り塗料用バインダーの場合は、
コストメリットのあるTDI、MDI等であり、中塗
り、上塗り塗料用バインダーは、HDI、IPDI、H
12MDI、H6XDI等が好ましい。
【0010】本発明の耐食塗料用ポリウレタン系バイン
ダーに用いられる高分子ポリオールとしては、数平均分
子量300〜10,000のポリエステルポリオール、
ポリエーテルポリオール、ポリカーボネートポリオー
ル、ポリエーテルエステルポリオール、ポリオレフィン
系ポリオール等があり、これらは単独あるいは2種類以
上用いても良い。
【0011】このポリエステルポリオールとしては、公
知のフタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、ナフタレ
ンジカルボン酸、コハク酸、酒石酸、シュウ酸、マロン
酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン
酸、クルタコン酸、アゼライン酸、セバシン酸コハク
酸、アジピン酸、セバシン酸、アゼライン酸、1,4−
シクロヘキシルジカルボン酸、α−ハイドロムコン酸、
β−ハイドロムコン酸、α−ブチル−α−エチルグルタ
ル酸、α,β−ジエチルサクシン酸、マレイン酸、フマ
ル酸、ヘミメリチン酸、トリメリット酸、ピロメリット
酸、ベンゾフェノンテトラカルボン酸等のポリカルボン
酸又は無水物等の1種類以上と、エチレングリコール、
ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、1,
2−プロパンジオール、1,3−プロパンジオール、
1,2−ブタンジオール、1,3−ブタンジオール、
1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、
1,6−ヘキサンジオール、3−メチル−1,5−ペン
タンジオール、1,8−オクタンジオール、1,9−ノ
ナンジオール、ネオペンチルグリコール、ジエチレング
リコール、ジプロピレングリコール、シクロヘキサン−
1,4−ジオール、シクロヘキサン−1,4−ジメタノ
ール、ダイマー酸ジオール、ビスフェノールAのエチレ
ンオキサイドやプロピレンオキサイド付加物、トリメチ
ロールプロパン、グリセリン、ヘキサントリオール、ク
オドロール等の低分子ジオール、低分子トリオール等の
1種類以上との脱水縮合反応から得られる。さらに、ε
−カプロラクトン、アルキル置換ε−カプロラクトン、
δ−バレロラクトン、アルキル置換δ−バレロラクトン
等の環状エステル(いわゆるラクトン)モノマーの開環
重合から得られるラクトン系ポリエステルポリオール等
がある。
【0012】ポリエーテルポリオールとしては、エチレ
ンオキサイド、プロピレンオキサイド、テトラヒドロフ
ラン等のエポキサイドや環状エーテルのホモポリマーや
コポリマーがある。
【0013】ポリカーボネートポリオールとしては、前
述のポリエステルポリオール源の低分子ジオール、低分
子トリオール1種類以上とジエチルカーボネート、ジフ
ェニルカーボネートとの脱エタノール反応や脱フェノー
ル反応から得られる。
【0014】ポリエーテルエステルポリオールとして
は、前述のポリエーテルポリオールと前述のジカルボン
酸等から得られるコポリオールがある。また、前述のポ
リエステルやポリカーボネートと、エポキサイドや環状
エーテルとの反応で得られるものがある。
【0015】ポリオレフィン系ポリオールとしては、水
酸基含有ポリブタジエン、水素添加の水酸基含有ポリブ
タジエン、水酸基含有ポリイソプレン、水素添加の水酸
基含有ポリイソプレン、水酸基含有塩素化ポリプロピレ
ン等がある。
【0016】また、前記の高分子ポリオールには、ウレ
ア樹脂、アクリル樹脂、メラミン樹脂、エポキシ樹脂、
ポリエステル樹脂、ポリビニルアルコール等公知の樹脂
で、活性水素基を2個以上含有するものであれば、高分
子ポリオールとして用いることができる。
【0017】本発明の耐食塗料用ポリウレタン系バイン
ダーに用いられる鎖延長剤は、分子量18〜500の
水、尿素、低分子ポリオールや低分子ポリアミンや低分
子アミノアルコール等があり、これらは単独又は2種類
以上用いてもよい。
【0018】鎖延長剤としての低分子ポリオールは、前
記のポリエステルポリオール源の低分子ポリオールがあ
る。
【0019】低分子ポリアミンとしては、エチレンジア
ミン、ヘキサメチレンジアミンソホロンジアミン(IP
DAと略称する)、メンセンジアミン、4,4´−ジフ
ェニルメタンジアミン、4,4´−ジアミノジフェニル
スルホン、メタキシレンジアミン、ピペラジン等又はこ
れらの2種類以上の混合物がある。
【0020】アミノアルコールとしては、モノエタノー
ルアミン、ジエタノールアミン、N−メチルジエタノー
ルアミン、N−フェニルジプロパノールアミン等があ
る。
【0021】本発明の耐食塗料用ポリウレタン系バイン
ダーに用いられる活性水素基含有アミノキノンは、下記
の式(1)に示される化合物であり、具体的には、2,
5−ビス(N−メチロール−N−メチル−アミノ)−
1,4−ベンゾキノン、2,5−ビス(N−メチロール
−N−エチル−アミノ)−1,4−ベンゾキノン、2,
5−ビス(N−メチロール−N−フェニル−アミノ)−
1,4−ベンゾキノン、2,5−ビス(N−メチロール
−N−ベンジル−アミノ)−1,4−ベンゾキノン、
2,5−ビス(N−2−ヒドロキシエチル−N−メチル
−アミノ)−1,4−ベンゾキノン、2,5−ビス(N
−2−ヒドロキシエチル−N−エチル−アミノ)−1,
4−ベンゾキノン、2,5−ビス(N−2−ヒドロキシ
エチル−N−フェニル−アミノ)−1,4−ベンゾキノ
ン、2,5−ビス(N−2−ヒドロキシエチル−N−ベ
ンジル−アミノ)−1,4−ベンゾキノン、2,5−ビ
ス(N−アミノメチル−N−メチル−アミノ)−1,4
−ベンゾキノン、2,5−ビス(N−アミノメチル−N
−エチル−アミノ)−1,4−ベンゾキノン、2,5−
ビス(N−アミノメチル−N−フェニル−アミノ)−
1,4−ベンゾキノン、2,5−ビス(N−アミノメチ
ル−N−ベンジル−アミノ)−1,4−ベンゾキノン、
2,5−ビス(N−2−アミノエチル−N−メチル−ア
ミノ)−1,4−ベンゾキノン、2,5−ビス(N−2
−アミノエチル−N−エチル−アミノ)−1,4−ベン
ゾキノン、2,5−ビス(N−2−アミノエチル−N−
フェニル−アミノ)−1,4−ベンゾキノン、2,5−
ビス(N−2−アミノエチル−N−ベンジル−アミノ)
−1,4−ベンゾキノン等がある。
【0022】
【化3】
【0023】本発明の耐食塗料用ポリウレタン系バイン
ダーにおける活性水素基含有アミノキノンの導入量は、
1〜50重量%、好ましくは3〜35重量%である。1
重量%未満の場合は、耐食性に欠ける。50重量%を越
える場合は、ポリウレタン系バインダーが硬くなりす
ぎ、柔軟性や密着性に乏しくなる。
【0024】本発明の耐食塗料用ポリウレタン系バイン
ダーは、必要に応じて反応停止剤を用いても良い。反応
停止剤の具体的なものとしては、メタノール、エタノー
ル、n−プロパノール、イソプロパノール等のアルコー
ル、エチルアミン、ブチルアミン、プロピルアミンのよ
うな第1アミン、ジエチルアミン、ジブチルアミン、ジ
プロピルアミンのような第2アミン、場合によっては、
前述したアミノアルコール等が用いられる。
【0025】本発明の耐食塗料用ポリウレタン系バイン
ダーの合成方法は、公知の方法が用いられる。すなわ
ち、(1)ポリオール成分と有機ジイソシアネートを全
イソシアネート基/全水酸基(R値と略称する)が1.
0以下で、好ましくは0.6〜1.0で所定分子量に達
するまで反応させる方法、(2)ポリオール成分と有機
ジイソシアネートをR値が1.0〜5.0、好ましくは
1.1〜3.0で反応させ、イソシアネート末端のプレ
ポリマーを得て、次にこのプレポリマーを鎖延長剤で高
分子量化させて所定分子量に達するまで反応させる方法
等がある。このとき必要に応じて、トリエチルアミン等
のような第3アミン系触媒やジブチルチンジラウレート
(DBTDLと略称する)のような有機金属系触媒を用
いても良い。
【0026】本発明の耐食塗料用ポリウレタン系バイン
ダーの数平均分子量は、ゲルパーミエーション(GP
C)によって測定されるが、好ましくは3,000〜1
00,000であり、より好ましくは、5,000〜8
0,000である。数平均分子量が5,000未満の場
合は、ポリウレタン樹脂の強度が不足し、数平均分子量
が100,000を越える場合は、粘度が高くなりすぎ
作業性に劣る。
【0027】また、必要に応じて有機溶剤を用いること
ができる。この有機溶剤は、トルエン、キシレン等の芳
香族系溶剤、ペンタン、ヘキサン、オクタン等の脂肪族
炭化水素系溶剤、シクロペンタン、シクロヘキサン、メ
チルシクロヘキサン等の脂環族炭化水素系溶剤、アセト
ン、メチルエチルケトン、メチルブチルケトン、メチル
イソブチルケトン、ジイソブチルケトン、シクロヘキサ
ノン、メチルシクロヘキサノン等のケトン系溶剤、ジエ
チルエーテル、1,4−ジオキサン、テトラヒドロフラ
ン等のエーテル系溶剤、エチレングリコールジメチルエ
ーテル、エチレングリコールモノメチルエーテルアセテ
ート、プロピレングリコールジメチルエーテル、プロピ
レングリコールモノメチルエーテルアセテート(PMA
Cと略称する)等のセロソルブ系溶剤、酢酸エチル、酢
酸ブチル等のエステル系溶剤、ジメチルホルムアミド、
ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリドン等のイソ
シアネート基に不活性なものであれば特に制限はない。
【0028】本発明の耐食塗料に用いる塗料用ワニスと
して、本発明の耐食塗料用ポリウレタン系バインダーに
塩化ビニル、エポキシ樹脂、アルキッド樹脂、ニトロセ
ルロース等の他樹脂を混合として用いることができる。
【0029】本発明の耐食塗料用ポリウレタン系バイン
ダーを用いた塗料の調製方法は、本発明の耐食塗料用ポ
リウレタン系バインダーに、顔料や染料を仕込み、固形
分や粘度調整のための溶剤、揺変剤、酸化防止剤、紫外
線吸収剤、消泡剤、増粘剤、分散剤、界面活性剤等の添
加剤を配合し、ボールミル、サンドグラインドミル等を
用いて得られる。得られた塗料は、刷毛、スプレー等を
用いて塗布される。なお、必要に応じて、塗布直前に硬
化剤を添加して用いても良い。具体的な硬化剤として
は、日本ポリウレタン工業製のコロネートL、コロネー
ト2030、コロネートHL、コロネートHX等のよう
なポリイソシアネート系の硬化剤がある。
【0030】
【発明の効果】本発明の耐食塗料用ポリウレタン系バイ
ンダーは、耐食性があることが判明した。また、本発明
の耐食塗料用ポリウレタン系バインダーを用いた塗料
は、優れた耐食性、十分な塗膜の耐久性を持っているこ
とが判明した。
【0031】
【実施例】以下に実施例により本発明を説明するが、本
発明はこれら実施例に限定されるものではない。なお、
例中における部とは重量部、%は重量%をそれぞれ示
す。
【0032】本発明に用いた高分子ポリオールを以下に
示す。 ポリオールA:1,4−ブタンジオールとアジピン酸か
ら得られる数平均分子量1,000の両末端水酸基含有
ポリエステル ポリオールB:エチレングリコールとε−カプロラクト
ンから得られる数平均分子量2,000の両末端水酸基
含有ポリエステル ポリオールC:エチレングリコール/ネオペンチルグリ
コール=1/1(モル比)のグリコール混合物とイソフ
タル酸/テレフタル酸=1/1(モル比)のジカルボン
酸混合物から得られる数平均分子量2,000の両末端
水酸基含有ポリエステル ポリオールD:数平均分子量2,000の1,6−ヘキ
サンジオールとジフェニルカ−ボネートから得られる両
末端水酸基含有ポリカーボネート ポリオールE:数平均分子量1,000の両末端水酸基
含有ポリ(オキシテトラメチレン)グリコール ポリオールF:1,4−ブタンジオール/トリメチロー
ルプロパン=10.7/1(モル比)のグリコール混合
物とアジピン酸から得られる数平均分子量560の水酸
基含有ポリエステル(官能基数2.28) ポリオールG:数平均分子量3,200の両末端水酸基
含有水素添加ポリブタジエン
【0033】耐食塗料用ポリウレタン系バインダーの合
成 実施例1 温度計、攪拌機、冷却管を備えた反応器に、ポリオール
Aを212.5部、2,5−ビス(N−2−ヒドロキシ
エチル−N−メチル−アミノ)−1,4−ベンゾキノン
を30.0部、シクロヘキサノンを300部仕込み、5
0℃で溶解混合した後、ウレタン化触媒としてDBTD
Lを0.06部、2,4−TDIを54.9部加え、7
5℃にて反応させた。2,4−TDIを加えてから2時
間後にシクロヘキサノンを50部仕込み、赤外スペクト
ルのイソシアネート基の吸収ピークが消失するまで反応
させた。その後、メチルエチルケトンを350部仕込み
均一に攪拌した。得られた両末端水酸基含有ポリウレタ
ン系バインダーをPU−1とする。PU−1の固形分は
30%、数平均分子量は20,000であった。
【0034】実施例2〜16、比較例1〜5 実施例1と同様な反応装置に、表1〜3に示すように各
原料を仕込み、ポリウレタン系バインダーPU−2〜1
6、19〜23を得た。
【0035】実施例17 実施例1と同様な反応装置に、ポリオールCを193.
5部、2,5−ビス(N−2−ヒドロキシエチル−N−
メチル−アミノ)−1,4−ベンゾキノンを30.0
部、トルエンを200部仕込み、50℃にて溶解混合し
た後、DBTDLを0.06部、H6XDIを60.5
部加え、75℃にて3時間反応させて両末端イソシアネ
ート基含有ウレタンプレポリマー溶液を得た。得られた
プレポリマー溶液にメチルエチルケトンを300部加
え、あらかじめ調製しておいた、イソホロンジアミンを
14.81部、モノエタノールアミンを1.18部、イ
ソプロパノールを200部からなるアミン液を一気に仕
込み、40℃で赤外スペクトルのイソシアネート基の吸
収ピークが消失するまで反応させた。得られた両末端水
酸基含有ポリウレタン系バインダーをPU−17とす
る。PU−17の固形分は30%、数平均分子量は3
1,000であった。
【0036】実施例18、比較例6 実施例17と同様な反応装置、同様な合成方法で、表3
に示すように各原料を仕込み、ポリウレタン系バインダ
ーPU−18、24を得た。
【0037】
【表1】
【0038】
【表2】
【0039】
【表3】
【0040】表1〜3において BD :1,4−ブタンジオール NPG :ネオペンチルグリコール TMP :トリメチロールプロパン HEMQ:2,5−ビス(N−2−ヒドロキシエチル−
N−メチル−アミノ)−1,4−ベンゾキノン HEPQ:2,5−ビス(N−2−ヒドロキシエチル−
N−フェニル−アミノ)−1,4−ベンゾキノン AEMQ:2,5−ビス(N−2−アミノエチル−N−
メチル−アミノ)−1,4−ベンゾキノン MEK :メチルエチルケトン ANON:シクロヘキサノン IPA :イソプロパノール
【0041】実施例19 PU−1に顔料、溶剤、揺変剤を配合して耐食塗料を調
製した。各原料を配合した後、ペイントシェイカーにて
2時間分散させた。配合処方を以下に示す。
【0042】実施例20〜36、比較例7〜12 PU−1の代わりにPU−2〜24を用いて、実施例1
9と同様にして耐食塗料を調製した。
【0043】実施例19〜36、比較例7〜12にて得
られた耐食塗料に、硬化剤を配合した。硬化剤には、日
本ポリウレタン工業製のポリイソシアネートであるコロ
ネートL又はコロネートHXを用いた。硬化剤配合量
は、バインダーの固形分100部に対し硬化剤の固形分
20部になる量である。その後、厚さ1mmの軟鋼板に
アプリケータを用いて乾燥塗膜100μになるように塗
布し、60℃にて30分乾燥させ、その後100℃にて
24時間キュアさせた。得られたテストピースは、JI
S K−5400記載の鏡面光沢度、鉛筆硬度試験、碁
盤目剥離試験によって評価した。さらに別のテストピー
スを用いて、JIS K−5400記載の方法によって
塩水噴霧し、同様に光沢、鉛筆硬度、碁盤目剥離試験を
行った。表4、5にバインダー/硬化剤の配合処方及び
評価結果を示す。
【0044】塗膜評価方法を以下に示す。 鏡面光沢度 :得られた塗膜の表面を光沢計を用い
て、入射角60度、反射角60度における反射率を測定
した。 鉛筆硬度試験 :JIS S−6006で規定した鉛筆
の先端を45度の角度で押し出すようにして塗膜が破れ
ない最高の硬さの鉛筆の硬度を塗膜の硬度とした。 碁盤目剥離試験:塗膜にカッターガイドをそえたカッタ
ーナイフを用いて1mm四方の100個のマス目状の切
れ込みを入れ、その上からセロハンテープを圧着し、そ
の後瞬間的に剥がし、塗膜の剥がれ状態を見た。 ○:10%未満が剥離 △:10%以上〜50%未満が剥離 ×:50%以上が剥離
【0045】
【表4】
【0046】
【表5】
【0047】表4、5において、 C−L :コロネートL C−HX:コロネートHX
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成9年3月28日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】発明の名称
【補正方法】変更
【補正内容】
【発明の名称】 耐食塗料用ポリウレタン系バインダー
及びこれを用いた耐食塗料
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】請求項1
【補正方法】変更
【補正内容】
化1
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】請求項2
【補正方法】変更
【補正内容】
化2
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】請求項3
【補正方法】変更
【補正内容】
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0001
【補正方法】変更
【補正内容】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、耐食塗料に用いら
れるポリウレタン系バインダー及びこのバインダーを用
いた耐食塗料に関するものである。
【手続補正6】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0007
【補正方法】変更
【補正内容】
【0007】
化3
【手続補正7】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0022
【補正方法】変更
【補正内容】
【0022】
化4

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 有機ポリイソシアネート、数平均分子量
    300〜10,000の高分子ポリオール、下記の式
    (1)に示される活性水素基含有アミノキノンからなる
    耐食塗料用ポリウレタン系バインダー。
  2. 【請求項2】 有機ポリイソシアネート、数平均分子量
    300〜10,000の高分子ポリオール、数平均分子
    量18〜300の鎖延長剤、下記の式(1)に示される
    活性水素基含有アミノキノンからなる耐食塗料用ポリウ
    レタン系バインダー。 【化1】
  3. 【請求項3】 請求項1及び2記載のポリウレタン系バ
    インダーを用いた塗料。
JP8277483A 1996-09-27 1996-09-27 耐食塗料用ポリウレタン系バインダー及びこれを用いた耐食塗料 Pending JPH10101997A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101092601B1 (ko) 2009-12-23 2011-12-13 한국화학연구원 광경화성 단량체 화합물과 이를 포함하는 광경화성 코팅조성물

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