JP2982160B2 - 被覆用樹脂組成物 - Google Patents
被覆用樹脂組成物Info
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Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は新規にして有用なる被覆用樹脂組成物に関
し、さらに詳細には、特定のポリオールと、カルボジイ
ミド結合を有する特定の液状ジフェニルメタン−4,4′
−ジイソシアネートおよびポリメチレンポリフェニルポ
リイソシアネートを含有するポリイソシアネートとを必
須の成分として、これら両成分を特定の比率で含んで成
る、とりわけ、高強度で高伸度にして、耐衝撃性および
耐摩耗性にすぐれ、しかも、低吸水性にして耐水性およ
び耐食性にもすぐれた、高厚膜の被膜を形成しうる樹脂
組成物に関する。
し、さらに詳細には、特定のポリオールと、カルボジイ
ミド結合を有する特定の液状ジフェニルメタン−4,4′
−ジイソシアネートおよびポリメチレンポリフェニルポ
リイソシアネートを含有するポリイソシアネートとを必
須の成分として、これら両成分を特定の比率で含んで成
る、とりわけ、高強度で高伸度にして、耐衝撃性および
耐摩耗性にすぐれ、しかも、低吸水性にして耐水性およ
び耐食性にもすぐれた、高厚膜の被膜を形成しうる樹脂
組成物に関する。
従来、耐食性にすぐれ、厚塗りが可能な被覆用組成物
としては、コールタール、アスファルト、タールエポキ
シ樹脂およびタールウレタン樹脂などが挙げられ、パイ
プ、タンク、橋梁や船舶その他の鋼構造物などに使用さ
れてきた。
としては、コールタール、アスファルト、タールエポキ
シ樹脂およびタールウレタン樹脂などが挙げられ、パイ
プ、タンク、橋梁や船舶その他の鋼構造物などに使用さ
れてきた。
しかしながら、こうした被覆組成物の多くは、本質的
な被膜形成にとっては不必要な有機溶剤をも含むもので
あるため、今日の省資源的要求に添うものではなく、し
かも、かかる溶剤が引火爆発の危険性をも有し、また乾
燥過程で大気中に揮散して大気汚染の発生源ともなるな
どの各種の問題を有している。さらに、コールタールは
特化則の第二類管理物質に規定される一方、上述の有機
溶剤類は労働安全衛生法の有機溶剤中毒予防規則に定め
られていて、それらの取り扱いは、いずれも、安全衛生
法上の問題がある。
な被膜形成にとっては不必要な有機溶剤をも含むもので
あるため、今日の省資源的要求に添うものではなく、し
かも、かかる溶剤が引火爆発の危険性をも有し、また乾
燥過程で大気中に揮散して大気汚染の発生源ともなるな
どの各種の問題を有している。さらに、コールタールは
特化則の第二類管理物質に規定される一方、上述の有機
溶剤類は労働安全衛生法の有機溶剤中毒予防規則に定め
られていて、それらの取り扱いは、いずれも、安全衛生
法上の問題がある。
加えて、前述した如き各被覆組成物は、一般に、乾燥
が遅く、したがってハンドリングに時間がかかるという
欠点もある。
が遅く、したがってハンドリングに時間がかかるという
欠点もある。
これら諸々の欠点を解消しようとする方向で、近年、
無溶剤二液型のウレタン樹脂の開発が盛んに為されてき
ている。
無溶剤二液型のウレタン樹脂の開発が盛んに為されてき
ている。
この種の最も単純な形のウレタン被覆組成物として
は、ひまし油またはポリブタジエンポリオールとポリイ
ソシアネートとの二成分系から成るものが挙げられる
が、それらの硬化被膜は粘着性があって硬度が低く、加
えて耐食性も劣る処から、実用的なものではない。
は、ひまし油またはポリブタジエンポリオールとポリイ
ソシアネートとの二成分系から成るものが挙げられる
が、それらの硬化被膜は粘着性があって硬度が低く、加
えて耐食性も劣る処から、実用的なものではない。
かかる欠点を補い、しかも前掲された如き従来公知の
各被覆組成物と同程度の物性と耐食性とを有し、さらに
加えて、スプレー塗装も可能なウレタン樹脂としては、
たとえば、特開昭57−44678号、同57−92060号、同59−
197466〜197469号、同60−13855号、同60−32857号、同
60−47074号および同61−64441号ならびに同61−26675
および26676号公報に開示されているような、ひまし油
またはポリブタジエンポリオールとポリエーテルポリオ
ールとの併用系になるものが開発され、実用化されてい
る。
各被覆組成物と同程度の物性と耐食性とを有し、さらに
加えて、スプレー塗装も可能なウレタン樹脂としては、
たとえば、特開昭57−44678号、同57−92060号、同59−
197466〜197469号、同60−13855号、同60−32857号、同
60−47074号および同61−64441号ならびに同61−26675
および26676号公報に開示されているような、ひまし油
またはポリブタジエンポリオールとポリエーテルポリオ
ールとの併用系になるものが開発され、実用化されてい
る。
ところで、このようにポリエーテルポリオールを含有
するウレタン樹脂は、どうしても、該ポリエーテルポリ
オールそれ自体の吸湿性が大きいために、一般には、厚
塗り時に発泡し易いし、また当該ウレタン樹脂からの硬
化被膜も水に浸漬されたさいに吸水し易い処から、金属
素地との付着性の劣化を起こしたり、金属素地の腐食を
惹起したりし易く、結局の処、満足すべき性能を有する
ものではない、というのが現状である。
するウレタン樹脂は、どうしても、該ポリエーテルポリ
オールそれ自体の吸湿性が大きいために、一般には、厚
塗り時に発泡し易いし、また当該ウレタン樹脂からの硬
化被膜も水に浸漬されたさいに吸水し易い処から、金属
素地との付着性の劣化を起こしたり、金属素地の腐食を
惹起したりし易く、結局の処、満足すべき性能を有する
ものではない、というのが現状である。
他方、ポリイソシアネートとしては、一般にポリメチ
レンポリフェニルポリイソシアネート(以下、クルード
MDIと略語する。)が用いられるが、このものはどうし
ても、ひまし油やポリブタジエンポリオールとの相溶性
に乏しく、ひいては、得られる被膜も、局所的に分子鎖
の完結した形の、いわゆる不完全な形の三次元構造のも
のとなっている。
レンポリフェニルポリイソシアネート(以下、クルード
MDIと略語する。)が用いられるが、このものはどうし
ても、ひまし油やポリブタジエンポリオールとの相溶性
に乏しく、ひいては、得られる被膜も、局所的に分子鎖
の完結した形の、いわゆる不完全な形の三次元構造のも
のとなっている。
したがって、こうした組み合わせになるウレタン被覆
組成物は、その被膜物性、とくに引っ張り強度や、伸び
および引き裂き強度などが不十分のなものであり、その
ために、前述した各種ポリオールに対する相溶性が、ク
ルードMDIよりも良好なカルボジイミド変性MDIを使用し
ている例さえもあるというのが実状である。
組成物は、その被膜物性、とくに引っ張り強度や、伸び
および引き裂き強度などが不十分のなものであり、その
ために、前述した各種ポリオールに対する相溶性が、ク
ルードMDIよりも良好なカルボジイミド変性MDIを使用し
ている例さえもあるというのが実状である。
ところが、このカルボジイミド変性MDIにしても、そ
れ自体が低温で結晶化し易いものである処から、冬場、
とりわけ、屋外での作業性には問題がある。
れ自体が低温で結晶化し易いものである処から、冬場、
とりわけ、屋外での作業性には問題がある。
そこで、本発明者らは上述した如き従来技術における
種々の問題点を解決し、種々の欠点を解消するべく鋭意
検討を重ねた結果、活性水素原子含有ポリオールと、該
ポリオールに対して相溶性が良好で、かつ、低温でも結
晶化しにくいポリイソシアネートとの両必須成分から成
るものにして、これらの両成分を混合し塗布させること
により、高強度にして高伸度なる、耐衝撃性および耐摩
耗性にすぐれ、しかも低吸湿性にして耐水性および耐食
性にすぐれた、高厚膜の被膜を形成しうる新規にして有
用なる被覆用樹脂組成物を見い出して、本発明を完成さ
せるに到った。
種々の問題点を解決し、種々の欠点を解消するべく鋭意
検討を重ねた結果、活性水素原子含有ポリオールと、該
ポリオールに対して相溶性が良好で、かつ、低温でも結
晶化しにくいポリイソシアネートとの両必須成分から成
るものにして、これらの両成分を混合し塗布させること
により、高強度にして高伸度なる、耐衝撃性および耐摩
耗性にすぐれ、しかも低吸湿性にして耐水性および耐食
性にすぐれた、高厚膜の被膜を形成しうる新規にして有
用なる被覆用樹脂組成物を見い出して、本発明を完成さ
せるに到った。
すなわち、本発明は必須の成分として、分子内に平均
2個以上の活性水素原子を有し、かつ、25℃における絶
対粘度が100ポイズ以下なるポリオール(A)と、分子
内にカルボジイミド結合を1〜8重量%なる範囲内で含
有し、かつ、ウレタン結合を0〜10重量%なる範囲内で
含有する液状ジフェニルメタン−4,4′−ジイソシアネ
ート(b−1;以下、液状MDIと略記する。)の50〜95重
量%、およびクルードMDI(b−2)の5〜50重量%を
含有するポリイソシアネート(B)とを、前者ポリオー
ル(A)の水酸基と後者ポリイソシアネート(B)のイ
ソシアネート基との当量比(NCO/OH)が0.7/1〜1.3/1な
る割合で含んで成る、前述した如き特性を有する被覆用
樹脂組成物を提供しようとするものである。
2個以上の活性水素原子を有し、かつ、25℃における絶
対粘度が100ポイズ以下なるポリオール(A)と、分子
内にカルボジイミド結合を1〜8重量%なる範囲内で含
有し、かつ、ウレタン結合を0〜10重量%なる範囲内で
含有する液状ジフェニルメタン−4,4′−ジイソシアネ
ート(b−1;以下、液状MDIと略記する。)の50〜95重
量%、およびクルードMDI(b−2)の5〜50重量%を
含有するポリイソシアネート(B)とを、前者ポリオー
ル(A)の水酸基と後者ポリイソシアネート(B)のイ
ソシアネート基との当量比(NCO/OH)が0.7/1〜1.3/1な
る割合で含んで成る、前述した如き特性を有する被覆用
樹脂組成物を提供しようとするものである。
ここにおいて、本発明の被覆用樹脂組成物を構成する
必須成分の一つである上記ポリイソシアネート(B)
は、もう一方の必須構成成分の一つであるポリオール
(A)の硬化剤として用いられるものであり、カルボジ
イミド結合の含有率が1〜8重量%で、かつウレタン結
合の含有率が0〜10重量%なる液状MDI(b−1)の50
〜95重量%と、クルードMDI(b−2)の5〜50重量%
とを含有するものを指称する。
必須成分の一つである上記ポリイソシアネート(B)
は、もう一方の必須構成成分の一つであるポリオール
(A)の硬化剤として用いられるものであり、カルボジ
イミド結合の含有率が1〜8重量%で、かつウレタン結
合の含有率が0〜10重量%なる液状MDI(b−1)の50
〜95重量%と、クルードMDI(b−2)の5〜50重量%
とを含有するものを指称する。
そのうち、まず上記の液状MDI(b−1)なる成分
は、たとえば、特公昭45−7545号公報などに開示されて
いるような“カルボジイミド化法”に従って、カルボジ
イミド結合の含有率が1〜8重量%なる範囲内に入るよ
うに変性されたMDIに、二価以上の多価アルコールを、
得られる液状MDI中のウレタン結合含有率が0〜10重量
%、好ましくは2〜6重量%なる範囲内に入るように、
約70℃なる温度でウレタン化させることにより得られる
ものであり、かかる二価以上の多価アルコールとして代
表的なものには、エチレングリコール、ジエチレングリ
コール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコー
ル、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、ネオ
ペンチルグリコール、1,6−ヘキサンジオール、オクタ
ンジオール、水添ビスフェノールA、シクロヘキサンジ
メタノール、グリセリン、トリメチロールエタン、トリ
メチロールプロパン、ペンタエリスリトール、ジグリセ
リン、ジペンタエリスリトールまたはソルビトールの如
き低分子ポリオールに加えて、各種のポリエステルポリ
オール、ポリエーテルポリオール、ポリブタジエンポリ
オール、ポリカーボネートポリオールまたは、ひまし油
系ポリオールの如き高分子ポリオールなどがある。
は、たとえば、特公昭45−7545号公報などに開示されて
いるような“カルボジイミド化法”に従って、カルボジ
イミド結合の含有率が1〜8重量%なる範囲内に入るよ
うに変性されたMDIに、二価以上の多価アルコールを、
得られる液状MDI中のウレタン結合含有率が0〜10重量
%、好ましくは2〜6重量%なる範囲内に入るように、
約70℃なる温度でウレタン化させることにより得られる
ものであり、かかる二価以上の多価アルコールとして代
表的なものには、エチレングリコール、ジエチレングリ
コール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコー
ル、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、ネオ
ペンチルグリコール、1,6−ヘキサンジオール、オクタ
ンジオール、水添ビスフェノールA、シクロヘキサンジ
メタノール、グリセリン、トリメチロールエタン、トリ
メチロールプロパン、ペンタエリスリトール、ジグリセ
リン、ジペンタエリスリトールまたはソルビトールの如
き低分子ポリオールに加えて、各種のポリエステルポリ
オール、ポリエーテルポリオール、ポリブタジエンポリ
オール、ポリカーボネートポリオールまたは、ひまし油
系ポリオールの如き高分子ポリオールなどがある。
就中、低分子ジオール、つまり二価の低分子アルコー
ルの使用が望ましく、また当該二価以上のアルコールと
しては単独使用でも、2種以上の併用でもよい。
ルの使用が望ましく、また当該二価以上のアルコールと
しては単独使用でも、2種以上の併用でもよい。
次いで、前記クルードMDI(b−2)とは、式 で示されるものであって、市販品の代表例を示せば、
「バーノック9−409」〔大日本インキ化学工業(株)
製品〕および「ミリオネートMR」〔日本ポリウレタン工
業(株)製品〕などである。
「バーノック9−409」〔大日本インキ化学工業(株)
製品〕および「ミリオネートMR」〔日本ポリウレタン工
業(株)製品〕などである。
上述した(b−1)成分と(b−2)成分の使用比率
は、これらを使用するさいの温度や要求される膜物性な
どの条件によって決定されるものであるから一様ではな
いが、一般には、(b−1)/(b−2)=50〜95/50
〜5なる重量比、好ましくは、この比が70〜90/30〜10
となる範囲内で用いられるのが、膜物性および作業性な
どの面でのバランスがとれるので適切である。
は、これらを使用するさいの温度や要求される膜物性な
どの条件によって決定されるものであるから一様ではな
いが、一般には、(b−1)/(b−2)=50〜95/50
〜5なる重量比、好ましくは、この比が70〜90/30〜10
となる範囲内で用いられるのが、膜物性および作業性な
どの面でのバランスがとれるので適切である。
(b−1)成分の割合が多くなると、膜の引っ張り強
度や伸びなどの物性こそ良くなるものの、約10℃以下程
度の低温領域では結晶化し易くなり、ひいては作業性が
劣るようになるし、逆に、(b−2)成分の割合が多く
なると、0℃程度の低温下でも結晶化せずに作業性にこ
そすぐれるものの、どうしても膜物性は低下するように
なるので、いずれも好ましくない。
度や伸びなどの物性こそ良くなるものの、約10℃以下程
度の低温領域では結晶化し易くなり、ひいては作業性が
劣るようになるし、逆に、(b−2)成分の割合が多く
なると、0℃程度の低温下でも結晶化せずに作業性にこ
そすぐれるものの、どうしても膜物性は低下するように
なるので、いずれも好ましくない。
また、前記(b−1)成分のカルボジイミド結合含有
率としては、1〜8重量%、好ましくは2〜5重量%な
る範囲内が適切であり、1重量%未満では、常温で液状
物とはなりにくく、一方、8重量%を超える場合には、
どうしても粘度が高くなって、さらにウレタン化するこ
とが困難になるので、いずれも好ましくない。
率としては、1〜8重量%、好ましくは2〜5重量%な
る範囲内が適切であり、1重量%未満では、常温で液状
物とはなりにくく、一方、8重量%を超える場合には、
どうしても粘度が高くなって、さらにウレタン化するこ
とが困難になるので、いずれも好ましくない。
さらに、当該(b−1)成分のウレタン結合含有率と
しては0〜10重量%、好ましくは2〜6重量%なる範囲
内が適切である。このウレタン結合の量の増加につれ
て、ポリオールへの相溶性および膜物性などは向上する
ものの、10重量%を超えると、どうしても粘度が高くな
って作業性が劣ってくるようになるので好ましくない。
しては0〜10重量%、好ましくは2〜6重量%なる範囲
内が適切である。このウレタン結合の量の増加につれ
て、ポリオールへの相溶性および膜物性などは向上する
ものの、10重量%を超えると、どうしても粘度が高くな
って作業性が劣ってくるようになるので好ましくない。
本発明組成物を構成する、もう一方の必須成分である
前記ポリオール(A)としては、一分子中に平均2個以
上の活性水素原子を有するものであれば、従来公知の各
種化合物のいずれもが問題なく使用できるが、そのうち
でも代表的なものを挙げるに止めれば、分子内に2個以
上の水酸基やアミノ基などの活性水素原子を有する、ア
ルキド、ポリエステル、ポリエーテル、アクリル、ポリ
ブタジエンまたはポリエーテルであり、その中にあっ
て、25℃における絶対粘度が100ポイズ以下なるポリオ
ールの使用が適切であり、好ましくは、20〜90重量部の
ひまし油(a−1)と、1〜25重量部の二価以上の多価
アルコール(a−2)とをエステル交換させ、次いでこ
れに5〜70重量部のε−カプロラクトン(a−3)を反
応させて得られるような、数平均分子量が1,000以下
で、かつ、水酸基価が150〜350なる、比較的低分子量領
域のポリオールである。
前記ポリオール(A)としては、一分子中に平均2個以
上の活性水素原子を有するものであれば、従来公知の各
種化合物のいずれもが問題なく使用できるが、そのうち
でも代表的なものを挙げるに止めれば、分子内に2個以
上の水酸基やアミノ基などの活性水素原子を有する、ア
ルキド、ポリエステル、ポリエーテル、アクリル、ポリ
ブタジエンまたはポリエーテルであり、その中にあっ
て、25℃における絶対粘度が100ポイズ以下なるポリオ
ールの使用が適切であり、好ましくは、20〜90重量部の
ひまし油(a−1)と、1〜25重量部の二価以上の多価
アルコール(a−2)とをエステル交換させ、次いでこ
れに5〜70重量部のε−カプロラクトン(a−3)を反
応させて得られるような、数平均分子量が1,000以下
で、かつ、水酸基価が150〜350なる、比較的低分子量領
域のポリオールである。
ここにおいて、上記した二価以上の多価アルコール
(a−2)としては、前掲された如き、液状MDI(b−
1)を調製するにさいして用いられるような化合物が、
そのまま用いられる。
(a−2)としては、前掲された如き、液状MDI(b−
1)を調製するにさいして用いられるような化合物が、
そのまま用いられる。
まず、塩基性触媒の存在下に、ひまし油(a−1)と
この多価アルコール(a−2)とを、200〜250℃でエス
テル交換反応させ、次いで、約200℃でε−カプロラク
トンを開環付加反応せしめればよい。
この多価アルコール(a−2)とを、200〜250℃でエス
テル交換反応させ、次いで、約200℃でε−カプロラク
トンを開環付加反応せしめればよい。
このさい、ひまし油の使用量としては20〜90重量部、
好ましくは35〜65重量部が適切であり、20重量部未満で
は樹脂の粘度と結晶性とが上昇するようになるため、貯
蔵安定性が低下し、また硬化被膜の平滑性や均一性など
が失われるようになるし、一方、90重量部を超えると、
ひまし油それ自体の性質に近づき、膜硬度および耐食性
の低下を来たすようになる。
好ましくは35〜65重量部が適切であり、20重量部未満で
は樹脂の粘度と結晶性とが上昇するようになるため、貯
蔵安定性が低下し、また硬化被膜の平滑性や均一性など
が失われるようになるし、一方、90重量部を超えると、
ひまし油それ自体の性質に近づき、膜硬度および耐食性
の低下を来たすようになる。
また、多価アルコール(a−2)の使用量としては1
−25重量部、好ましくは10〜20重量部なる範囲内が適切
であり、1重量部未満であると、どうしても被膜の架橋
密度が減少するようになるため、膜硬度ならびに耐水性
および耐食性などの低下を来たすこととなるし、一方、
25重量部を超えると、膜の架橋間分子量が減少して膜は
脆くなり、その結果、耐衝撃性や付着性などが低下する
ようになる。
−25重量部、好ましくは10〜20重量部なる範囲内が適切
であり、1重量部未満であると、どうしても被膜の架橋
密度が減少するようになるため、膜硬度ならびに耐水性
および耐食性などの低下を来たすこととなるし、一方、
25重量部を超えると、膜の架橋間分子量が減少して膜は
脆くなり、その結果、耐衝撃性や付着性などが低下する
ようになる。
さらに、ε−カプロラクトンは、ポリオール(A)の
ポリイソシアネート(B)に対する相溶性の向上や、硬
化被膜への可撓性の付与などの目的で用いられるが、こ
のε−カプロラクトンの使用量としては5〜70重量部、
好しくは15〜55重量部なる範囲内が適切であり、5重量
部未満では上述した如き使用目的に添うような効果が少
なくなるし、一方、70重量部を超えると、どうしても、
得られるポリオールの結晶化や膜硬度の低下などを来た
すようになる。
ポリイソシアネート(B)に対する相溶性の向上や、硬
化被膜への可撓性の付与などの目的で用いられるが、こ
のε−カプロラクトンの使用量としては5〜70重量部、
好しくは15〜55重量部なる範囲内が適切であり、5重量
部未満では上述した如き使用目的に添うような効果が少
なくなるし、一方、70重量部を超えると、どうしても、
得られるポリオールの結晶化や膜硬度の低下などを来た
すようになる。
このように、ひまし油と多価アルコールとのエステル
交換反応生成物にε−カプロラクトンを反応させて特定
のポリオールを調製するにさいしては、それぞれの原料
の比率が、(a−1):(a−2):(a−3)=(20
〜90):(1〜25):(5〜70)となるようにするのが
よい。
交換反応生成物にε−カプロラクトンを反応させて特定
のポリオールを調製するにさいしては、それぞれの原料
の比率が、(a−1):(a−2):(a−3)=(20
〜90):(1〜25):(5〜70)となるようにするのが
よい。
かくして得られる特定のポリオールの数平均分子量と
しては1,000以下、好ましくは500〜800なる範囲内が適
切であり、かつ、該ポリオールの水酸基価としては150
〜350、好ましくは200〜300なる範囲内が適切である。
数平均分子量が1,000を超えて余りに大きくなると、塗
料化や塗装時の作業性などが悪化するようになるので、
また水酸基価が150未満である場合には、どうしても被
膜の架橋密度が低くなるために、膜強度も低下するよう
になるし、また耐食性も悪くなり易く、一方、350を超
えると被膜の耐衝撃性や屈曲性などが低下するようにな
るので、いずれも好ましくなくなってくる。
しては1,000以下、好ましくは500〜800なる範囲内が適
切であり、かつ、該ポリオールの水酸基価としては150
〜350、好ましくは200〜300なる範囲内が適切である。
数平均分子量が1,000を超えて余りに大きくなると、塗
料化や塗装時の作業性などが悪化するようになるので、
また水酸基価が150未満である場合には、どうしても被
膜の架橋密度が低くなるために、膜強度も低下するよう
になるし、また耐食性も悪くなり易く、一方、350を超
えると被膜の耐衝撃性や屈曲性などが低下するようにな
るので、いずれも好ましくなくなってくる。
そして、ポリオール(A)の活性水素原子、とりわけ
水酸基とポリイソシアネート(B)のイソシアネート基
との当量比(NCO/OH)としては、0.7/1〜1.3/1、好まし
くは0.9/1〜1.1/1なる範囲内が適切であり、0.7未満の
場合には、どうしても硬化不十分となりますし、1.3を
超える場合には、得られる被膜は脆く、物性の低下が著
しくなるし、いずれの場合にも、耐食性に悪影響を及ぼ
すことになるので好ましくない。
水酸基とポリイソシアネート(B)のイソシアネート基
との当量比(NCO/OH)としては、0.7/1〜1.3/1、好まし
くは0.9/1〜1.1/1なる範囲内が適切であり、0.7未満の
場合には、どうしても硬化不十分となりますし、1.3を
超える場合には、得られる被膜は脆く、物性の低下が著
しくなるし、いずれの場合にも、耐食性に悪影響を及ぼ
すことになるので好ましくない。
また、本発明の被覆組成物から得られる硬化物の、JI
S K 7209に準拠した吸水率としては、1重量%以下、好
ましくは0.5重量以下なる範囲内が適切であり、この値
が1重量%を超える場合には、どうしても、被膜の膨
潤、素材との付着性の劣化および腐食などを起こし易く
なるので、好ましくなくなってくる。
S K 7209に準拠した吸水率としては、1重量%以下、好
ましくは0.5重量以下なる範囲内が適切であり、この値
が1重量%を超える場合には、どうしても、被膜の膨
潤、素材との付着性の劣化および腐食などを起こし易く
なるので、好ましくなくなってくる。
かくして得られる本発明の被覆用樹脂組成物には、さ
らに必要に応じて、ジブチル錫ジラウレートもしくはジ
ブチル錫ジアセテートの如き有機金属化合物や各種アミ
ン類などの硬化触媒;アゾ系、銅フタロシアニン系、弁
柄、黄鉛、酸化チタン、亜鉛華もしくはカーボンブラッ
クの如き有機ないしは無機系の着色顔料;鉛丹、鉛白、
塩基性クロム酸塩、塩基性硫酸塩、ジンククロメート、
亜鉛末もしくはMIOの如き防錆顔料;または沈降性炭酸
カルシウム、沈降性硫酸バリウム、クレー、シリカ、タ
ルクもしくはマイカの如き体質顔料などを適宜配合した
り、さらにはレベリング剤、吸湿剤またはシラン系もし
くはチタネート系のカップリング剤などの各種助剤を
も、必要に応じて添加されうる。
らに必要に応じて、ジブチル錫ジラウレートもしくはジ
ブチル錫ジアセテートの如き有機金属化合物や各種アミ
ン類などの硬化触媒;アゾ系、銅フタロシアニン系、弁
柄、黄鉛、酸化チタン、亜鉛華もしくはカーボンブラッ
クの如き有機ないしは無機系の着色顔料;鉛丹、鉛白、
塩基性クロム酸塩、塩基性硫酸塩、ジンククロメート、
亜鉛末もしくはMIOの如き防錆顔料;または沈降性炭酸
カルシウム、沈降性硫酸バリウム、クレー、シリカ、タ
ルクもしくはマイカの如き体質顔料などを適宜配合した
り、さらにはレベリング剤、吸湿剤またはシラン系もし
くはチタネート系のカップリング剤などの各種助剤を
も、必要に応じて添加されうる。
また、ジオクチルフタレート、アスファルトもしくは
タールの如き可塑剤成分や、キシレン樹脂もしくはビニ
ル樹脂の如き各種樹脂;またはA重油もしくはスチレン
ダイマーの如き石油系希釈剤などをも、本発明の効果を
損わない範囲内において使用することができる。
タールの如き可塑剤成分や、キシレン樹脂もしくはビニ
ル樹脂の如き各種樹脂;またはA重油もしくはスチレン
ダイマーの如き石油系希釈剤などをも、本発明の効果を
損わない範囲内において使用することができる。
本発明組成物の施工は刷毛塗り、流し塗りまたはスプ
レー塗りなどにより為されるが、とくに二液用のエアレ
ススプレー装置を用いて常温で塗装するとか、あるいは
該組成物が高粘度である場合には勿論、約60℃程度に加
温し減粘させて、スプレー塗装するという方法によるの
が望ましい。
レー塗りなどにより為されるが、とくに二液用のエアレ
ススプレー装置を用いて常温で塗装するとか、あるいは
該組成物が高粘度である場合には勿論、約60℃程度に加
温し減粘させて、スプレー塗装するという方法によるの
が望ましい。
本発明の被覆用樹脂組成物は、その特徴の一つとし
て、活性水素原子含有ポリオール(A)と、該ポリオー
ル(A)に対して相溶性が良好で、しかも低温安定性に
もすぐれるという特別のポリイソシアネート(B)とを
含んで成るものである処から、こうした独得のポリイソ
シアネートと活性水素原子含有ポリオールとの反応によ
り、高強度にして高伸度を有する、耐衝撃性および耐摩
耗性にもすぐれ、しかも、低吸湿性にして耐水性および
耐食性などにもすぐれた、高厚膜の被膜を形成すること
もできるという有用なものであり、したがって、とくに
コンクリートおよび鋼構造物などの腐食防止に最適であ
る。
て、活性水素原子含有ポリオール(A)と、該ポリオー
ル(A)に対して相溶性が良好で、しかも低温安定性に
もすぐれるという特別のポリイソシアネート(B)とを
含んで成るものである処から、こうした独得のポリイソ
シアネートと活性水素原子含有ポリオールとの反応によ
り、高強度にして高伸度を有する、耐衝撃性および耐摩
耗性にもすぐれ、しかも、低吸湿性にして耐水性および
耐食性などにもすぐれた、高厚膜の被膜を形成すること
もできるという有用なものであり、したがって、とくに
コンクリートおよび鋼構造物などの腐食防止に最適であ
る。
次に、本発明を参考例、実施例および比較例により具
体的に説明することにするが、以下において、部および
%は特に断りのない限り、すべて重量基準であるものと
する。
体的に説明することにするが、以下において、部および
%は特に断りのない限り、すべて重量基準であるものと
する。
参考例1〔活性水素原子含有ポリオール(A)の調製
例〕 ひまし油の42部およびトリメチロールプロパンの12部
を、水酸化リチウム 0.02部の存在下に、250℃で1時
間、エステル交換反応させたのち、さらにε−カプロラ
クトンの46部を、テトライソプロピルチタネートの50pp
mの存在下に、200℃で5時間反応させて、数平均分子量
が740で、水酸基価が220で、かつ25℃における絶対粘度
(以下同様)が9ポイズなる目的物を得た。
例〕 ひまし油の42部およびトリメチロールプロパンの12部
を、水酸化リチウム 0.02部の存在下に、250℃で1時
間、エステル交換反応させたのち、さらにε−カプロラ
クトンの46部を、テトライソプロピルチタネートの50pp
mの存在下に、200℃で5時間反応させて、数平均分子量
が740で、水酸基価が220で、かつ25℃における絶対粘度
(以下同様)が9ポイズなる目的物を得た。
参考例2(同上) 参考例1と同様にして、ひまし油の72部およびペンタ
エリスリトールの11部とをエステル交換反応させ、次い
でε−カプロラクトンの17部をも反応させて、数平均分
子量が650で、水酸基価が290で、かつ粘度が14ポイズな
る目的物を得た。
エリスリトールの11部とをエステル交換反応させ、次い
でε−カプロラクトンの17部をも反応させて、数平均分
子量が650で、水酸基価が290で、かつ粘度が14ポイズな
る目的物を得た。
参考例3(同上) 参考例1と同様にして、ひまし油の42部、1,4−ブタ
ンジオールの4部およびペンタエリスリトールの6部を
エステル交換反応させ、次いでε−カプロラクトンの48
部をも反応させて、数平均分子量が740で、水酸基価が2
15で、かつ粘度が9ポイズなる目的物を得た。
ンジオールの4部およびペンタエリスリトールの6部を
エステル交換反応させ、次いでε−カプロラクトンの48
部をも反応させて、数平均分子量が740で、水酸基価が2
15で、かつ粘度が9ポイズなる目的物を得た。
参考例4(同上) 参考例1と同様にして、ひまし油の34部、1,4−ブタ
ンジオールの2部およびペンタエリスリトールの9部を
エステル交換反応させ、次いでε−カプロラクトンの55
部をも反応させて、数平均分子量が910で、水酸基価が2
30で、かつ粘度が15ポイズなる目的物を得た。
ンジオールの2部およびペンタエリスリトールの9部を
エステル交換反応させ、次いでε−カプロラクトンの55
部をも反応させて、数平均分子量が910で、水酸基価が2
30で、かつ粘度が15ポイズなる目的物を得た。
参考例5(同上) 参考例1と同様にして、ひまし油の60部およびトリメ
チロールプロパンの17部をエステル交換反応させ、次い
でε−カプロラクトンの23部をも反応させて、数平均分
子量が510で、水酸基価が300で、かつ粘度が11ポイズな
る目的物を得た。
チロールプロパンの17部をエステル交換反応させ、次い
でε−カプロラクトンの23部をも反応させて、数平均分
子量が510で、水酸基価が300で、かつ粘度が11ポイズな
る目的物を得た。
参考例6〔ポリイソシアネート(B)の調製例〕 ジフェニルメタン−4,4′−ジイソシアネート(MDI)
の98部を、1−エチル−3−メチル−3−ホスフィン−
1−オキサイドの0.003部の存在下に、90℃で3時間反
応させて、カルボジイミド結合の含有率が2%で、かつ
イソシアネート基含有率(NCO含有率)が28%なるカル
ボジイミド変形MDIを得た。このものは10℃なる温度で
4日目には白色沈殿を生じた。
の98部を、1−エチル−3−メチル−3−ホスフィン−
1−オキサイドの0.003部の存在下に、90℃で3時間反
応させて、カルボジイミド結合の含有率が2%で、かつ
イソシアネート基含有率(NCO含有率)が28%なるカル
ボジイミド変形MDIを得た。このものは10℃なる温度で
4日目には白色沈殿を生じた。
次いで、このカルボジイミド変性MDIに1,4−ブタンジ
オールの2部を添加し、70℃で1時間反応させてウレタ
ン結合の含有率が3%で、かつNCO含有率が26%なる液
状MDIを得た。以下、これを液状MDI(b−1−1)と略
記するが、このものは10℃なる温度で約1週間経過した
時点で、はじめて白色沈殿を生ずるまでに改良されてい
た。
オールの2部を添加し、70℃で1時間反応させてウレタ
ン結合の含有率が3%で、かつNCO含有率が26%なる液
状MDIを得た。以下、これを液状MDI(b−1−1)と略
記するが、このものは10℃なる温度で約1週間経過した
時点で、はじめて白色沈殿を生ずるまでに改良されてい
た。
しかるのち、この液状MDI(b−1−1)の80部にク
ルードMDIの20部をコールドブレンドさせて、NCO含有率
が約27%なる目的物を得た。このものは、5℃なる温度
でも7日間以上という安定性を示した。
ルードMDIの20部をコールドブレンドさせて、NCO含有率
が約27%なる目的物を得た。このものは、5℃なる温度
でも7日間以上という安定性を示した。
参考例7(同上) 液状MDI(b−1−1)の60部にクルードMDIの40部を
コールドブレンドさせて、NCO含有率が28%なる目的物
を得た。このものは、0℃なる温度においても7日間以
上安定であることが確認できた。
コールドブレンドさせて、NCO含有率が28%なる目的物
を得た。このものは、0℃なる温度においても7日間以
上安定であることが確認できた。
参考例8(同上) 参考例6で得られたカルボジイミド変性MDIの94部に
ジプロピレングリコールの6部を、70℃で反応させてカ
ルボジイミド結合の含有率が2%で、かつウレタン結合
の含有率が5%で、かつNCO含有率が23%なる液状MDIを
得た。以下、これを液状MDI(b−1−2)と略記する
が、このものは10℃なる温度でこそ安定であるものの、
5℃では僅か1日で白色沈殿を生じた。
ジプロピレングリコールの6部を、70℃で反応させてカ
ルボジイミド結合の含有率が2%で、かつウレタン結合
の含有率が5%で、かつNCO含有率が23%なる液状MDIを
得た。以下、これを液状MDI(b−1−2)と略記する
が、このものは10℃なる温度でこそ安定であるものの、
5℃では僅か1日で白色沈殿を生じた。
次いで、この液状MDI(b−1−2)の90部にクルー
ドMDIの10部をコールドブレンドさせて、NCO含有率が24
%なる目的物を得た。このものは、5℃においても7日
間以上安定であることが確認された。
ドMDIの10部をコールドブレンドさせて、NCO含有率が24
%なる目的物を得た。このものは、5℃においても7日
間以上安定であることが確認された。
参考例9(同上) 液状MDI(b−1−2)の60部にクルードMDIの40部を
コールドブレンドさせて、NCO含有率が26%なる目的物
を得た。このものは、0℃においても7日間以上という
安定性を有することが確認できた。
コールドブレンドさせて、NCO含有率が26%なる目的物
を得た。このものは、0℃においても7日間以上という
安定性を有することが確認できた。
参考例10(同上) 参考例6と同様にして、カルボジイミド結合の含有率
が4%で、かつNCO含有率が26%なるカルボジイミド変
性MDIの98部を得た。次いで、これに1,4−ブタンジオー
ルの2部を反応させて、ウレタン結合含有率が3%で、
かつNCO含有率が24%なる液状MDI(b−1−3)を得
た。このものは、10℃において約1週間ののち白色沈殿
を生じた。
が4%で、かつNCO含有率が26%なるカルボジイミド変
性MDIの98部を得た。次いで、これに1,4−ブタンジオー
ルの2部を反応させて、ウレタン結合含有率が3%で、
かつNCO含有率が24%なる液状MDI(b−1−3)を得
た。このものは、10℃において約1週間ののち白色沈殿
を生じた。
しかるのち、この液状MDI(b−1−3)の70部にク
ルードMDIの30部をコールドブレンドさせて、NCO含有率
が26%なる目的物を得た。このものは、0℃なる温度に
おいても、7日間以上という安定性を有することが確認
された。
ルードMDIの30部をコールドブレンドさせて、NCO含有率
が26%なる目的物を得た。このものは、0℃なる温度に
おいても、7日間以上という安定性を有することが確認
された。
参考例11(同上) 参考例6と同様にして得られたカルボジイミド結合が
4%で、かつNCO含有率が26%なるカルボジイミド変性M
DIの98部にオクタンジオールの2部を反応させて、ウレ
タン結合の含有率が3%で、かつNCO含有率が24%なる
液状MDI(b−1−4)を得た。このものは、10℃でこ
そ安定であったが、0℃では僅か1日で白色沈殿を生じ
た。次いで、この液状MDIの60部にクルードMDIの40部を
コールドブレンドさせて、NCO含有率が27%なる目的物
を得た。このものは、0℃においても7日間以上という
安定性を有することが確認できた。
4%で、かつNCO含有率が26%なるカルボジイミド変性M
DIの98部にオクタンジオールの2部を反応させて、ウレ
タン結合の含有率が3%で、かつNCO含有率が24%なる
液状MDI(b−1−4)を得た。このものは、10℃でこ
そ安定であったが、0℃では僅か1日で白色沈殿を生じ
た。次いで、この液状MDIの60部にクルードMDIの40部を
コールドブレンドさせて、NCO含有率が27%なる目的物
を得た。このものは、0℃においても7日間以上という
安定性を有することが確認できた。
参考例12(対照用のポリイソシアネートの調製例) 参考例6と同様にして、カルボジイミド結合の含有率
が11%なる対照用カルボジイミド変性MDIを得たが、こ
のものは70℃という高温下においても粘度が高くて、さ
らにウレタン化させることが困難であることが確認され
た。
が11%なる対照用カルボジイミド変性MDIを得たが、こ
のものは70℃という高温下においても粘度が高くて、さ
らにウレタン化させることが困難であることが確認され
た。
参考例13(同上) 参考例6と同様にして、カルボジイミド結合の含有率
が0.5%なる対照用のカルボジイミド変性MDIを得たが、
このものは室温下で白色結晶を呈した。次いで、この対
照用MDIの97部に1,4−ブタンジオールの3部を添加して
ウレタン化反応させた処、室温で白色結晶を呈するもの
が得られた。
が0.5%なる対照用のカルボジイミド変性MDIを得たが、
このものは室温下で白色結晶を呈した。次いで、この対
照用MDIの97部に1,4−ブタンジオールの3部を添加して
ウレタン化反応させた処、室温で白色結晶を呈するもの
が得られた。
参考例14(同上) 参考例6で得られたカルボジイミド変性MDIの92部に
1,4−ブタンジオールの8部を添加してウレタン化反応
させた処、ウレタン結合の含有率が12%なる対照用のポ
リイソシアネートが得られたが、このものは室温で固体
であった。
1,4−ブタンジオールの8部を添加してウレタン化反応
させた処、ウレタン結合の含有率が12%なる対照用のポ
リイソシアネートが得られたが、このものは室温で固体
であった。
参考例15(同上) 液状MDI(b−1−1)の20部にクルードMDIの80部を
コールドブレンドさせて、NCO含有率が30%なる対照用
のポリイソシアネートを得た。このものは、0℃という
低温時においても安定であることが確認できた。
コールドブレンドさせて、NCO含有率が30%なる対照用
のポリイソシアネートを得た。このものは、0℃という
低温時においても安定であることが確認できた。
実施例1〜9および比較例1,2 参考例1〜5で得られたポリオール(A−1)〜(A
−5)および各種の市販ポリオールと、参考例6〜11お
よび15で得られたポリイソシアネート(B−1)〜(B
−6)および(B′−1)とを、第3表に示されるよう
な配合組成比で、就中、NCO/OH当量比で配合させ、次い
で成膜し、温度23±2℃、相対湿度50±5%なる条件下
で7日間養生させて得られた、それぞれの膜について、
物性および耐食性を評価検討した。それらの結果は同表
にまとめて示す通りである。
−5)および各種の市販ポリオールと、参考例6〜11お
よび15で得られたポリイソシアネート(B−1)〜(B
−6)および(B′−1)とを、第3表に示されるよう
な配合組成比で、就中、NCO/OH当量比で配合させ、次い
で成膜し、温度23±2℃、相対湿度50±5%なる条件下
で7日間養生させて得られた、それぞれの膜について、
物性および耐食性を評価検討した。それらの結果は同表
にまとめて示す通りである。
第3表の脚註 註1)「バーノックD−220」…大日本インキ化学工業
(株)製のポリエステルポリオール 2)「ニカライトH−470」…日本カーバイド工業
(株)製のアクリルポリオール 3)「R−45HT」……出光石油化学(株製)のポリブ
タジエンポリオール 4)「ニューコールBA−P3」…日本乳化剤(株)製の
ポリエーテルポリオール 5)JIS K 7113に準拠 6)厚さが1.6mmになるサンドブラスト鋼板上に、膜
厚1mmで塗布した試片を用い、JIS K 5400に準拠 7)厚さが1.6mmなるサンドブラスト鋼板上に膜厚が1
mmとなるように塗布した試片を用い、JIS K 7209に準拠 8)JIS K 5664に準拠
(株)製のポリエステルポリオール 2)「ニカライトH−470」…日本カーバイド工業
(株)製のアクリルポリオール 3)「R−45HT」……出光石油化学(株製)のポリブ
タジエンポリオール 4)「ニューコールBA−P3」…日本乳化剤(株)製の
ポリエーテルポリオール 5)JIS K 7113に準拠 6)厚さが1.6mmになるサンドブラスト鋼板上に、膜
厚1mmで塗布した試片を用い、JIS K 5400に準拠 7)厚さが1.6mmなるサンドブラスト鋼板上に膜厚が1
mmとなるように塗布した試片を用い、JIS K 7209に準拠 8)JIS K 5664に準拠
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C09D 175/00 - 175/16 C08G 18/00 - 18/87
Claims (3)
- 【請求項1】(A)分子内に平均2個以上の活性水素原
子を有し、かつ、25℃における絶対粘度が100ポイズ以
下なるポリオールと、 (B)分子内にカルボジイミド結合を1〜8重量%なる
範囲内で含有し、かつ、ウレタン結合を0〜10重量%な
る範囲内で含有する液状ジフェニルメタン−4,4′−ジ
イソシアネート(b−1)の50〜95重量%、および ポリメチレンポリフェニルポリイソシアネート(b−
2)の5〜50重量%を含有するポリイソシアネート とを必須の成分として、前者ポリオール(A)の水酸基
と後者ポリイソシアネート(B)のイソシアネート基と
の当量比(NCO/OH)が0.7/1〜1.3/1なる割合で含んで成
る、被覆用樹脂組成物。 - 【請求項2】前記ポリオール(A)が、20〜90重量部の
ひまし油(a−1)と、1〜25重量部の二価以上の多価
アルコール(a−2)とをエステル交換反応させ、次い
でこれに5〜70重量部のε−カプロラクトン(a−3)
を反応させて得られる、数平均分子量が1,000以下で、
かつ、水酸基価が150〜350なる化合物である、請求項1
に記載の被覆用樹脂組成物。 - 【請求項3】前記被覆組成物から得られる硬化物の、JI
S K 7209に準拠した吸水率が1重量%以下である、請求
項1に記載の被覆用樹脂組成物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP63208557A JP2982160B2 (ja) | 1988-08-23 | 1988-08-23 | 被覆用樹脂組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP63208557A JP2982160B2 (ja) | 1988-08-23 | 1988-08-23 | 被覆用樹脂組成物 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0255779A JPH0255779A (ja) | 1990-02-26 |
JP2982160B2 true JP2982160B2 (ja) | 1999-11-22 |
Family
ID=16558156
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP63208557A Expired - Lifetime JP2982160B2 (ja) | 1988-08-23 | 1988-08-23 | 被覆用樹脂組成物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2982160B2 (ja) |
Families Citing this family (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006104658A (ja) * | 2004-09-30 | 2006-04-20 | Tajima Roofing Co Ltd | 防水構造とこれに用いるプライマー材。 |
JP2016033175A (ja) * | 2014-07-31 | 2016-03-10 | 帝国インキ製造株式会社 | 耐擦傷性と柔軟性を有する架橋塗膜、及び樹脂組成物 |
JP7121959B1 (ja) * | 2022-01-28 | 2022-08-19 | 株式会社Nippo | ポリウレア系遮熱性塗料及びその塗装方法 |
KR102634259B1 (ko) * | 2022-06-03 | 2024-02-06 | 한성대학교 산학협력단 | 내마모성 및 분산성이 향상된 친환경 폴리머를 이용한 코팅제 |
-
1988
- 1988-08-23 JP JP63208557A patent/JP2982160B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0255779A (ja) | 1990-02-26 |
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