JPH10101713A - 塩化ビニル系樹脂の懸濁重合方法 - Google Patents
塩化ビニル系樹脂の懸濁重合方法Info
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- JPH10101713A JPH10101713A JP25513096A JP25513096A JPH10101713A JP H10101713 A JPH10101713 A JP H10101713A JP 25513096 A JP25513096 A JP 25513096A JP 25513096 A JP25513096 A JP 25513096A JP H10101713 A JPH10101713 A JP H10101713A
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Abstract
れた塩化ビニル系樹脂は、シャープな粒度分布と高い嵩
比重を有し、粒子に殆どスキン部分が無く、成形加工性
が極めて良好である塩化ビニル系樹脂の懸濁重合方法を
提供する。 【解決手段】 塩化ビニル系単量体を油溶性重合開始剤
の存在下で、水性媒体中で懸濁重合する際に、反応系
に、鹸化度60〜90モル%の部分鹸化ポリ酢酸ビニ
ル、鹸化度20〜55モル%の部分鹸化ポリ酢酸ビニ
ル、HLB値が3〜10のソルビタン高級脂肪酸エステ
ルの乳化剤、炭素数が8〜25の高級脂肪酸、及び、常
温・常圧下に於いて、0.1重量%の水溶液が10〜2
00cpsのブルックフィールズ粘度を有する増粘剤を
添加する。
Description
の懸濁重合方法に関する。
VCと記す)は、機械的強度、耐候性、耐薬品性に優
れ、配管材料、建築材料などに広く利用されている。し
かし、成形加工性は、必ずしも優れているとは言えず、
一層の改善が要求されている。PVCの成形加工性を評
価する代表的な方法としは、可塑剤の吸収量を測定する
方法とプラストミルを用いて、トルクとゲル時間を測定
する方法とがあり、優秀な成形加工性とは、前者に於い
ては、可塑剤がPVCの内部にまで短時間に浸透するこ
とであり、後者に於いては、最大トルクが低く、且つ、
ゲル化時間が短いことである。
れるものは、PVC表面のスキンの存在が挙げられる。
スキンとは、PVC粒子の表面に存在する表皮層を意味
し、その成分は、主として重合に使用された分散剤(例
えば、部分鹸化ポリ酢酸ビニル、セルロース誘導体な
ど)やPVCにこれらが強固にグラフトした層であると
考えられている。元来、スキンは重合系内の単量体の油
滴の表面を保護し、油滴の分裂と合体を調整して、重合
系を安定化させる役目を果たしている。しかし、PVC
を成形加工する段階では、PVC懸濁粒子をサブミクロ
ン単位(1次粒子以下)にまで粉砕する必要があり、強
固なスキン層があることが、却って大きな障害となると
考えられている。
るには、表面のスキンが少ないか又は、殆ど無いことが
望ましく、更に、PVC粒子内部に取り込まれた液状安
定剤、可塑剤が容易に拡散吸収できるように、PVC粒
子の内部にある1次粒子間に微細孔が多く存在している
ことが重要であると考えられる。上述の様な、成形加工
性の優れたPVCの製造方法として、例えば、特公昭3
6−22445号公報には、ソルビタン高級脂肪酸エス
テルとポリオキシエチレンソルビタン高級脂肪酸エステ
ルとを併用する懸濁重合方法が開示されているが、得ら
れるPVCは、多孔性に乏しく、重合器内壁に樹脂スケ
ールが多く付着する欠陥があった。
が提案され、例えば、特公昭53−13395号公報に
は、塩基性化合物の存在下で、親油性ソルビタン高級脂
肪酸エステルと親水性のポリオキシエチレンソルビタン
高級脂肪酸エステルを組み合わせた分散剤を使用し、P
VC重合転化率が5〜40%に達した時点で、水溶性セ
ルロース誘導体を添加する方法が開示され、又、特公平
5−86408号公報には、ソルビタン高級脂肪酸エス
テルを分散剤として使用し、ファウドラー翼による攪拌
下で重合を開始し、その重合転化率が5〜40%に達し
た時点で、水溶性分散剤を添加する方法が開示されてい
る。
中に重合器の内壁に樹脂スケールが付着せず、多孔性に
富んだPVCが得られるが、嵩比重が低くなり、分散剤
を後添加する為、重合工程上、操作が煩雑となって、分
散剤がPVCの表面に多量に残存し、得られるPVCの
物性を低下させる問題が残った。
既知の懸濁分散剤、低鹸化度の部分鹸化ポリ酢酸ビニ
ル、ソルビタンモノラウレート等の非イオン界面活性剤
を、特定比率に於いて添加して、重合を行う方法が提案
されているが、この方法によるPVCは、表面のスキン
部分は少なくなるが、重合初期段階に於いて、攪拌所要
動力を制御する必要があり、得られるPVCのゲル化特
性、可塑剤吸収性などがまだ不十分であった。
特定の曇点を有する懸濁分散剤、又は、セルロース誘導
体と特定のHLB値を有するソルビタン系高級脂肪酸エ
ステルを添加して重合する方法が紹介され、特開平8−
120007号公報には、分散剤に特定のHLB値を有
するソルビタン系高級脂肪酸エステルと特定の増粘剤、
炭素数8〜25の高級脂肪酸を併用して重合する方法が
開示されているが、これらの方法では、添加剤が一括に
添加できて、製造の煩雑さが無く、PVCのスキン部分
を取り除く面では、大きく改善されているが、PVCの
成形加工性は改善されていない。
−109207号公報には、部分鹸化酢酸ビニルと高粘
度のヒドロキシプロピルメチルセルロース、或いは、カ
ルボキシル基を含有する架橋共重合体を使用する方法な
どが開示されているが、得られるPVCの可塑剤吸収性
は優れているが、嵩比重が低く、満足できるものではな
い。
平7−53607号公報には、低鹸化ポリ酢酸ビニルと
高鹸化ポリ酢酸ビニルとを組合せる方法が提案されてい
るが、PVC粒子はスキン部分に覆われており、嵩比重
は小さく、本質的な高ゲル化性は得られていない。更
に、特開平4−304210号公報には、低、中、高鹸
化ポリ酢酸ビニルを使用して、ゲル化特性を改良する方
法を提案しているが、ゲル化速度の改良の程度は低い。
点を解消するためになされたものであって、重合器内壁
に樹脂スケールが付着せず、得られたPVCは、シャー
プな粒度分布と高い嵩比重を有し、粒子に殆どスキン部
分が無く、成形加工性が極めて良好であるPVCの懸濁
重合方法を提供することを目的とする。
合方法は、塩化ビニル系単量体を油溶性重合開始剤の存
在下で、水性媒体中で懸濁重合する際に、反応系に、鹸
化度60〜90モル%の部分鹸化ポリ酢酸ビニル
(a)、鹸化度20〜55モル%の部分鹸化ポリ酢酸ビ
ニル(b)、HLB値が3〜10のソルビタン高級脂肪
酸エステルの乳化剤(c)、炭素数が8〜25の高級脂
肪酸(d)、及び、常温・常圧下に於いて、10〜20
0cpsのブルックフィールズ粘度を有する増粘剤
(e)を添加することを特徴とする。
の単独重合体及び塩化ビニルを50重量%以上とこれと
共重合しうる単量体との共重合体を意味する。塩化ビニ
ルと共重合しうる単量体とは、例えば、酢酸ビニルなど
のアルキルビニルエステル類;エチレン、プロピレンな
どのα−モノオレフィン類;メチル(メタ)アクリレー
ト、エチル(メタ)アクリレート、オクチルアクリレー
トなどのアルキル(メタ)アクリレート類;アルキルビ
ニルエーテル類;マレイミド類、塩化ビニリデン、スチ
レンなどが挙げられ、これらの少なくとも1種が使用さ
れる。
として使用され、鹸化度としては60〜90モル%が好
ましく、より好ましくは65〜80モル%である。鹸化
度が60モル%未満の場合は、油溶性が強くなり、塩化
ビニルなどの単量体(以下、単に、単量体と呼ぶ)を分
散する能力が不足する為、得られるPVCは粗大粒子が
多くなる。又、90モル%を超えると、保護コロイド性
が強くなる為、粒子表面に強いスキンが形成され、ゲル
化特性が悪くなる。
量は、500〜3,000が好ましく、より好ましくは
700〜1,500である。平均分子量が500未満の
場合は、単量体の分散能力に欠け、PVCが粗大粒子や
ブロック状になり易く、3,000を超えると、スキン
層が厚くなると共に多孔性が不足して成形加工性が低下
する。
としては、20〜55モル%が好ましく、さらに好まし
くは、35〜50モル%である。鹸化度が20モル%未
満の場合は、単量体に対する溶解性が低下するため、重
合系が不安定となり、得られるPVCは粗大粒子が多く
なる。又、55モル%を超えると、部分鹸化ポリ酢酸ビ
ニル(a)との相溶性が悪くなり、PVCのゲル化特性
が悪くなる。
量は、200〜1,000が好ましく、より好ましくは
250〜800である。平均分子量が200未満の場合
は、単量体の分散能力に欠け、PVCが粗大粒子やブロ
ック状になり易く、1,000を超えると、スキン層が
厚くなると共に多孔性が不足して成形加工性が低下す
る。
の添加量は、単量体に対して、20〜3,000ppm
が好ましい。20ppm未満の場合は、単量体の油滴が
不安定となり、PVCはブロック状になり易く、3,0
00ppmを超えると、PVC粒子表面のスキン層が厚
くなって、成形加工性が悪くなる。又、上記の部分ポリ
酢酸ビニルの添加比率(a)/(b)は、98/2〜2
0/80が好ましく、より好ましくは、95/5〜40
/60である。
C.Griffin〔J.Soc.Cosmetic
Chem.,1巻、311頁(1949)〕によって提
唱された非イオン性界面活性剤の親水基と疎水基との釣
り合いを意味し、この値が大きい程、親水性になり、小
さい程、疎水性が大きくなる。
LB値は、3〜10が必要であり、好ましくは、4〜9
である。ソルビタン高級脂肪酸エステルのHLB値が3
未満の場合は、親油性が強いため、単量体の水中の乳化
分散能力が低くなり、得られるPVCの粒度分布は、粗
大粒子を含む幅広いものとなる。又、HLB値が10を
超える場合は、親水性が大きい為、重合中の単量体の油
滴が不安定となり、単量体の粒子の凝集が起こり易く、
PVCがブロック状、粗大粒子の集合体になる。
酸エステル(c)としては、例えば、ソルビタンモノラ
ウレート、ソルビタンモノミリステート、ソルビタンモ
ノパルミテート、ソルビタンモノステアレート、ソルビ
タンジステアレート、ソルビタントリステアレートなど
のソルビタン飽和高級脂肪酸エステル、及び、不飽和高
級脂肪酸エステルなどが挙げられ、これらの少なくとも
1種が使用される。
は、単量体に対して、50〜3,500ppmが好まし
く、更に好ましくは100〜2,500ppmである。
50ppm未満の場合は、スキンが厚く形成されて、多
孔性に欠け、成形加工性が劣悪となる。又、3,500
ppmを超えると、粒度分布が広く、重合器の内壁に樹
脂スケールが付着する。
度とか分岐により効果が低下することはないが、特に、
直鎖型の飽和脂肪酸が好ましく、炭素数が8〜25が好
適であり、更に好ましくは、11〜22である。炭素数
が8未満の場合は、親水性を帯びる為、重合中に該高級
脂肪酸が塩化ビニルなどの単量体の油層に分配されず、
ゲル化促進効果を発揮しない。又、炭素数が25を超え
ると、高級脂肪酸の融点が高くなる為、PVCの成形加
工の温度になっても、ゲル化促進効果を発揮し難い。
例示すると、イソステアリン酸、ステアリン酸、n−ヘ
プタデカン酸、パルミチン酸、n−ペンタデカン酸、ミ
リスチン酸、アラギン酸、ノナデカン酸、n−トリデカ
ン酸、ラウリン酸、ウンデシル酸などが挙げられ、これ
らの少なくとも1種が使用される。これらの炭素数が8
〜25の高級脂肪酸の添加量は、単量体に対し、50〜
15,000ppmが好ましい。
0.1重量%の水溶液が10〜200cps(mPa
s)のブルックフィールズ粘度を有する水溶性増粘剤
(e)としては、例えば、ポリエチレンオキサイド、ポ
リビニルピロリドン、ポリアクリルアミド、ポリアクリ
ルアミド共重合体、架橋型(メタ)アクリル酸系樹脂、
メチルセルロースカルシウム、澱粉グリコール酸ナトリ
ウム、澱粉燐酸エステルナトリウム、アルギン酸ナトリ
ウム、アルギン酸プロピレングリコールエステル、カル
ボキシメチルセルロースナトリウム、カルボキシメチル
セルロースカルシウムなどが挙げられ、これらの少なく
とも1種が使用される。
と、ポリエチレンオキサイドは、平均分子量が170〜
550万のものが好ましく、特に、430〜480万の
ものを0.1重量%水溶液にすると、ブルックフィール
ズ粘度が12cpsになる。又、ポリアクリルアミドに
於いては、平均分子量が800〜1400万のものが好
ましく、特に、1200〜1400万のものを0.1重
量%水溶液にすると、ブルックフィールズ粘度が51c
psになる。
粘度は、0.1重量%の水溶液で、10〜200cps
が必要で、更に好ましくは、11〜140cpsであ
る。水溶液の粘度が10cps未満になって低くなり過
ぎたり、200cpsを超えて高くなり過ぎると、得ら
れるPVCの粒度分布が悪くなる。
対して、5〜2,000ppmが好ましく、更に好まし
くは10〜500ppmである。5ppm未満の場合
は、粘度が低いから、PVCの粒度分布の改善効果が低
く、2000ppmを超えると、PVCの表面に強いス
キン層が形成される為、ゲル化速度が遅くなる。
合に用いられている公知のラジカル開始剤を意味し、例
えば、t−ブチルパーオキシネオデカノエート、t−ヘ
キシルパーオキシネオデカノエート、t−ヘキシルパー
オキシピバレート、α−クミルパーオキシネオデカノエ
ート、t−ヘキシルネオヘキサノエート、2,4,4−
トリメチルペンチル−2−パーオキシ−2−ネオデカノ
エートなどのパーエステル化合物;ジイソプロピルパー
オキシジカーボネート、ジ−2−エチルヘキシルパーオ
キシジカーボネート、ジ−2−エトキシエチルパーオキ
シジカーボネート、ジメトキシイソプロピルパーオキシ
ジカーボネートなどのパーカーボネート化合物;デカノ
イルパーオキシド、ラウロイルパーオキシド、ベンゾイ
ルパーオキシド、クメンハイドロパーオキシド、シクロ
ヘキサノンパーオキシド、2,4−ジクロロベンゾイル
パーオキシド、p−メンタンハイドロパーオキシド、
3,5,5−トリメチルヘキサノイルパーオキシド、イ
ソブチルパーオキシドなどのパーオキシド化合物;α,
α’−アゾビスイソブチロニトリル、α,α’−アゾビ
ス(2,4−ジメチルバレロニトリル)、α,α’−ア
ゾビス(4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリ
ル)などのアゾ化合物などが挙げられ、これらの少なく
とも1種が使用される。
合器(耐圧オートクレーブ)の形状、構造に就いては、
特に、制限はなく、従来公知の重合器が使用される。
又、攪拌翼は、ファウドラー翼、パドル翼、タービン
翼、ファンタービン翼、ブルマージン翼などが挙げら
れ、これらの中でファウドラー翼が好ましい。尚、翼と
邪魔板(バッフル)との組み合わせにも、特に制限はな
い。
ン水、懸濁分散剤、乳化剤、水溶性増粘剤、塩化ビニル
を含む単量体などを投入する方法は、従来公知の方法で
行われ、重合条件により、重合調整剤、連鎖移動剤、帯
電防止剤、架橋剤、安定剤、充填剤、スケール防止剤
が、適宜、添加されても何ら構わない。
化度が異なる分散剤、乳化剤、脂肪酸、増粘剤の各種懸
濁重合薬剤を反応系に所定量添加して、塩化ビニル系単
量体油滴を安定化して重合を推進することにより、反応
器に樹脂スケールが付着せずに、PVCの粒子表面にス
キン層がなく、良好な成形加工性のものを得ることがで
きる。
に、実施例、比較例を説明する。 (I)第1発明の実施例、比較例実施例1 内容積100リットルの重合器(耐圧オートクレープ)
に、脱イオン水50kgを入れ、更に、塩化ビニル単量
体に対して、表1に示す様に、部分鹸化ポリ酢酸ビニル
(鹸化度72モル%、平均重合度700)400pp
m、部分鹸化ポリ酢酸ビニル(鹸化度45モル%、平均
重合度350)150ppm、ソルビタンモノラウレー
ト(HLB=8.6)600ppm、ラウリン酸600
ppm、ポリエチレンオキサイド(平均分子量430〜
480万、12cps/0.1%水溶液)90ppm、
t−ブチルパーオキシネオデカノエート500ppmを
投入した。次に、重合器内を40mmHgまで脱気した
後、塩化ビニル単量体を33kg仕込み、攪拌を開始し
た。
の温度を保持した。重合転化率90%になった時点で反
応を終了し、反応器内の未反応単量体を回収した後、重
合体をスラリー状で系外に取り出し、脱水乾燥後、得ら
れたPVCに対し、後述の試験方法に従って、可塑剤吸
収性、粒度分布、嵩比重、最高トルク、ゲル化時間、ス
キンフリー率の評価を行い、結果を表2に示した。
Cを作製し、性能を評価して、結果を表2に纏めた。
遠心管にPVCを5g入れ、PVCに対して過剰の可塑
剤DOP(10ml)を添加し、良く混合して、1時間
放置する。しかる後に、遠心分離器(国産遠心器社製、
H−200N、回転数:3000rpm)で30分間処
理して、過剰のDOPを分離し、PVC100g当たり
のDOP吸収量(g)を求めた。
に準じて、実施例、比較例で得られたPVCを、それぞ
れ、60、100、150メッシュの篩を用いて分別
し、通過量の重量%を求めた。
準じて、実施例、比較例で得られたPVCの嵩比重を測
定した。
00重量部に、ジブチル錫メルカプト(有機錫系安定
剤;三共有機社製、JF−10B)2重量部、モンタン
酸エステル(滑剤;ヘキスト社製、WAX OP)0.
5重量部を入れ、スーパーミキサー(三井三池社製)を
用いて120℃に昇温・混合した後、40℃で冷却し
て、試験用試料とした。 装置;プラストミル:東洋精機社製、機種:ハーケ・レ
オコード90 試験条件;配合樹脂60gを温度120℃の試験チャン
バーに投入し、5℃/分の割合で昇温しながら、回転
数:50回転/分で、200℃になるまで混練し、ゲル
化時間と最大トルクを測定した。
れたPVC粒子を走査型電子顕微鏡(日立製作所社製、
FE−SEM S−4200)により、加速電圧:2k
V、倍率130倍で撮影し、粒子の輪郭、スキン部分、
スキンが存在しない部分(1次粒子が露出している部分
で、以下、スキンフリー部分と呼ぶ)をトレーシングペ
ーパー(又は、OHPシート)に写す。次に、トレーシ
ングペーパー(又は、OHPシート)を画像解析装置
(ピアス社製、PIAS−III)に導入して、画像解
析を行い、粒子面積、スキンフリー面積を算出し、スキ
ンフリー率(1)を下記の式に従って求めた。 スキンフリー率=(スキンフリー面積/粒子面積)×1
00
のように構成されているので、重合薬剤を一括投入で
き、重合器に樹脂が付着せず、得られるPVC粒子は、
表面にスキン層が極めて少なく、嵩比重が大きく、シャ
ープな粒度分布を有しているので、成形加工性が非常に
優れたPVCとなる。
度は、500〜3,000が好ましく,より好ましくは
700〜1,500である。平均重合度が500未満の
場合は、単量体の分散能力に欠け、PVCが粗大粒子や
ブロック状になり易く、3,000を超えると、スキン
層が厚くなると共に多孔性が不足して成形加工性が低下
する。
度は、200〜1,000が好ましく,より好ましくは
250〜800である。平均重合度が200未満の場合
は、単量体の分散能力に欠け、PVCが粗大粒子やブロ
ック状になり易く、1,000を超えると、スキン層が
厚くなると共に多孔性が不足して成形加工性が低下す
る。
Claims (1)
- 【請求項1】 塩化ビニル系単量体を油溶性重合開始剤
の存在下で、水性媒体中で懸濁重合する際に、反応系
に、鹸化度60〜90モル%の部分鹸化ポリ酢酸ビニル
(a)、鹸化度20〜55モル%の部分鹸化ポリ酢酸ビ
ニル(b)、HLB値が3〜10のソルビタン高級脂肪
酸エステルの乳化剤(c)、炭素数が8〜25の高級脂
肪酸(d)、及び、常温・常圧下に於いて、0.1重量
%の水溶液が10〜200cpsのブルックフィールズ
粘度を有する増粘剤(e)を添加することを特徴とする
塩化ビニル系樹脂の懸濁重合方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP25513096A JP3347953B2 (ja) | 1996-09-26 | 1996-09-26 | 塩化ビニル系樹脂の懸濁重合方法 |
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP25513096A JP3347953B2 (ja) | 1996-09-26 | 1996-09-26 | 塩化ビニル系樹脂の懸濁重合方法 |
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Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH10101713A true JPH10101713A (ja) | 1998-04-21 |
JP3347953B2 JP3347953B2 (ja) | 2002-11-20 |
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---|---|---|---|
JP25513096A Expired - Lifetime JP3347953B2 (ja) | 1996-09-26 | 1996-09-26 | 塩化ビニル系樹脂の懸濁重合方法 |
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-
1996
- 1996-09-26 JP JP25513096A patent/JP3347953B2/ja not_active Expired - Lifetime
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