JPH10101002A - 板状部材のコンテナ収容装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 缶の蓋部材のような鉄板を用いて構成した板
状部材を、コンテナ等に収容する際に、横送り状態のも
のを縦送り状態に姿勢を変換し、コンテナに縦の状態で
収容させるようにする。 【解決手段】 缶蓋部材のような板状部材２は、加工装
置から横向きの状態で天候装置１０に供給され、マグネ
ットホィール１１を介して縦向き姿勢に直されて、搬送
装置３０に供給される。搬送装置３０においては、チェ
ーン３１に対して磁石３５により磁力を付与し、チェー
ンに対して板状部材の上端部を吸引させる状態で搬送
し、箱詰め装置に供給する。そして、所定の枚数の板状
部材を区切った状態で、コンテナ等に詰めることができ
る。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、鉄板のような磁性
体で構成した板状部材を、水平状態から縦状態に姿勢を
変更させて搬送し、コンテナのような箱部材に収容させ
る装置に関する。

【０００２】

【従来の技術および発明が解決しようとする課題】製缶
工場等において、例えば、１８リットル入りの角缶を製
造する際には、缶の本体を製造する工程に対して、缶蓋
部材を別の製造工程で製作し、缶本体に対して蓋部材を
組み合わせるような方法が用いられている。前記角缶は
一般に鉄板を折り曲げたりすることにより製造するもの
であるが、缶蓋部材も、鉄板をプレス装置により凹凸を
形成し、注ぎ口等を構成する口金部材や、持ち運び用の
ハンドル部材等を取付けてから、缶本体と組み合わせる
ようにされる。前記缶蓋部材を製造する工場または装置
は、缶本体を製造する装置または工場とは別の位置に配
置されているものであるから、缶蓋部材を製造した後
で、缶本体の製造工場に向けて搬送する必要がある。

【０００３】そこで、缶蓋部材を製造する工程には、缶
蓋部材をコンテナや通い箱に缶蓋部材を収容させる装置
を組み合わせて配置することが必要であり、一般には、
缶蓋部材の製造工程の終端部で、コンテナ等に缶蓋部材
を横置き状態に堆積させるようにしている。ところが、
コンテナ等に缶蓋部材を収容させる際に、缶蓋部材を横
置きの状態で収容すると、コンテナから取り出す際に、
缶蓋部材の取扱いが非常に面倒になるという問題があ
る。特に、口金部材やハンドル部材等を取付けた缶蓋部
材では、その缶蓋部材の収容の方向によっては、コンテ
ナから取り出して缶本体と組み合わせる装置に供給する
際に、缶蓋部材の方向転換等を行う必要が生じて、作業
者に多くの負担を強いたりするすることの他に、作業能
率の点でも多くの問題がある。

【０００４】さらに、一般の鉄板を折り曲げたりして製
造する板状部材を取り扱う際に、製造工程では板状部材
を横にした状態で加工等を行うが、コンテナ等に収容す
る際には縦にして収容させる方が、取扱い性を良好にで
きるという問題がある。ところが、前記板状の部材を横
向きの状態から縦方向に変換して搬送することは、装置
の構成が複雑になることや、作業能率を向上させること
が困難である等の問題点を多く有している。しかしなが
ら、缶蓋部材を製造する際には、コンテナに縦にした状
態で収容する方法を用いることが必要とされるようにな
り、缶蓋部材等のような板状部材のコンテナ収容装置を
開発することが要求されているのが現状である。

【０００５】本発明は、前述したような従来の缶蓋部材
等のような板状部材の取扱い性を向上させようとするも
のであり、特に、磁性体の板状部材を、横向きから縦向
きの状態に変換して、所定の枚数を区分してコンテナに
収容させ得るような装置を提供することを目的としてい
る。

【０００６】

【課題を解決するための手段】本発明は、磁性体で構成
される板状の部材をコンテナのような収容部材に収納す
る装置に関する。本発明の請求項１に記載の発明は、水
平状態で搬送されてくる板状部材を垂直状態に搬送姿勢
を変換する手段と、垂直状態に姿勢が変換された板状部
材の上面を磁気的に吸引しながら搬送する搬送装置と、
前記搬送装置により搬送される部材を、一定の数に区切
って密接させる集積手段と、前記密接状態に集積された
部材を、磁気的な吸引作用から開放して落下させる手段
と、コンテナのような収容部材を集積された部材に対し
て離接させるコンテナ取扱い手段と、を設けている。

【０００７】本発明の請求項２に記載の発明は、前記水
平状態で搬送されてくる部材を垂直状態に搬送姿勢を変
換する手段は、前工程の搬送手段から部材を受け取るコ
ンベア装置と、前記コンベア装置の搬送路を垂直搬送経
路に変更する転向部に配置するマグネットホィールと、
前記垂直搬送路に配置し、搬送される部材を停止させる
ガイド部材と、前記ガイド部材に停止された板状部材を
磁気的に吸引して搬送する搬送手段に移動させる移動手
段と、から構成し、前記水平状態で搬送されてくる部材
を、垂直状態に搬送姿勢を変換して、磁気的吸引搬送装
置に向けて供給するように構成している。また、本発明
の請求項３に記載の発明は、前記板状部材を磁気的に吸
引して搬送する装置は、磁性体で構成される無端状の搬
送手段と、前記無端状の搬送手段に対して磁気を付与す
る手段と、板状部材の下部に配置され、搬送手段から落
下した板状部材を再び磁気的に吸引可能な高さに配置す
る下部ガイド部材と、を組み合わせて構成し、磁性体で
構成された板状部材の上面を無端状の搬送手段の下面に
吸引して搬送するように構成している。

【０００８】さらに、本発明の請求項４に記載の発明で
は、前記収容部材に板状部材を収容させる手段は、搬送
装置の終端部に配置する固定板部材と、板状部材を密接
させて集積させる方向に移動する仕切り・整合装置と、
集積される板状部材の下面を支持する下ガイド部材と、
前記下ガイド部材をコンテナの上下動に対応させて移動
させる駆動手段と、コンテナを上下動させるコンテナ取
扱い装置と、を組み合わせて構成している。

【０００９】したがって、前述したように構成される本
発明の装置においては、加工装置から水平状態で送り出
されてくる板状部材を、コンベアの転向部に配置するマ
グネットホィールを用いて垂直状態に姿勢を変換し、板
状部材を垂直状態で搬送しながら集積させて、コンテナ
のような収容部材に収容させることができる。そして、
本発明の装置においては、缶蓋部材のような磁性体で構
成されている板状部材を、立てた状態でコンテナに収容
させることができるので、その後の板状部材の取扱いの
作業を容易に行うことができ、装置の構成を簡素化でき
るとともに、コンテナに収容する作業を能率良く行うこ
とが可能になる。

【００１０】

【発明の実施の形態】図示される例にしたがって、本発
明の板状部材のコンテナ収容装置の構成を説明する。図
１、２に示される板状部材のコンテナ収容装置において
は、搬送品としての缶蓋部材は、装置の搬送方向上流側
に、加工装置（図示を省略）を配置している。そして、
折り曲げ加工等が行われて、前記加工装置から排出され
る缶蓋部材を、装置の最下流部に設けた箱詰め装置に向
けて搬送し、コンテナ等の収容部材に整列させた状態で
搬送する装置を構成している。また、本発明の板状部材
のコンテナ収容装置において、対象とする搬送品は、鉄
板を折り曲げる等して加工した缶蓋部材のような加工品
であり、磁石で吸引可能な磁性体の板状のものを対象と
している。

【００１１】本発明の実施例において、加工装置から缶
蓋部材２を受け取り、垂直状態に姿勢を変換する方向変
換装置１０と、缶蓋部材を縦吊り状態で搬送する搬送装
置３０、および、搬送装置の終端部に配置する箱詰め装
置５０とから構成している。また、前記搬送装置３０に
おいては、方向変換装置から搬送装置に向けて缶蓋部材
を供給するための整合装置２５と、仕切り・整合装置４
０等を設けて、縦吊り状態で缶蓋部材を搬送しながら、
箱詰め装置においてコンテナ等に対応させて、一定の枚
数の缶蓋部材を供給する手段を設けている。

【００１２】図１に示す例において、缶蓋部材の搬送方
向の上流側に配置する方向変換装置１０は、加工装置の
排出部に接続されるコンベア装置として構成されている
もので、搬送ベルト１４を複数のプーリ１１〜１３に掛
け渡している。前記方向変換装置１０において、プーリ
１３、１１による水平搬送路と、プーリ１１、１２によ
る垂直路とが構成されている。また、前記プーリ１１は
マグネットホィールとして構成され、磁性体の缶蓋部材
を搬送ベルトのプーリ１１による転向部で水平姿勢から
垂直姿勢に変換させるが、前記缶蓋部材の案内のため
に、転向部の上部には湾曲ガイド１５を配置している。
そして、上流側の加工装置から方向変換装置１０に引き
渡された缶蓋部材は、水平搬送路から垂直路にしたがっ
て案内される際に、先端部が上部ガイド１５により下降
方向に案内され、マグネットホィール１１に吸引される
状態で、マグネットホィールの回転にしたがって垂直状
態に姿勢が変換され、垂直路の下部に配置する下部ガイ
ド部材２０に係止されて垂直状態で停止される。

【００１３】前記下部ガイド部材２０により停止された
缶蓋部材は、シリンダ装置２２により進退されるプッシ
ャ２１により搬送装置３０に供給されるもので、搬送装
置の入り口部分には、缶蓋部材が倒れることを防止する
とともに、搬送装置に対して缶蓋部材を押し込む作用を
行う整合装置２５を配置している。前記整合装置２５
は、縦横のシリンダ装置２７、２８を組み合わせた駆動
部材により、上下動と水平移動を行うプッシャ２６とを
組み合わせて構成している。

【００１４】そして、前記プッシャ２１により送られて
くる缶蓋部材を、前記プッシャ２１の動作と連動させて
プッシャ２６の駆動を行い、搬送装置に既に収容されて
いる缶蓋部材に対して、新たに供給される缶蓋部材を押
圧しながら送り込む作用を行う。なお、前記プッシャ２
１の駆動は、方向変換装置の水平搬送部に配置するセン
サ等の情報、または方向変換装置の上流側に配置する加
工装置からの缶蓋部材送り出しの信号を用いたり、プッ
シャ２１に対応させて配置するセンサの情報を用いて行
うことができる。さらに、前記プッシャの動作の信号を
用いて、缶蓋部材の送り枚数のカウントを行い、その送
り枚数の情報を用いて、箱詰め装置においてコンテナに
収容させる缶蓋部材の数の制御を行うことが可能であ
る。

【００１５】板状部材のコンテナ収容装置の搬送装置３
０は、磁性体の缶蓋部材の上部を磁気で吸引しながら搬
送する装置として構成されているものであり、磁性体で
構成されるチェーン３１と、前記チェーン３１による搬
送部の上部に配置される磁石３５とを組み合わせて構成
している。そして、磁石３５により磁化されたチェーン
３１の下面に缶蓋部材２の上面を磁気的に吸引し、磁気
により吊り下げた状態で搬送作用を行うが、缶蓋部材が
搬送路内部で縦吊り状態で堆積されて、チェーンに対し
て滑りを生じた場合にも、磁石による磁気的な吸引力が
作用して、缶蓋部材が落下することなしに吸引保持でき
るようにする。また、前記チェーン３１による搬送経路
の下部には、缶蓋部材の下面から数mmの隙間を持たせる
ようにして下部ガイド板部材３６を配置しており、吊り
下げ搬送されている缶蓋部材が落下した場合にも、チェ
ーンの磁気的な作用が働く位置で、下部ガイド板部材に
より停止され、下部に落下することを防止できるので、
直ちにチェーンに対して磁気吸引が行われて搬送状態に
戻され、仕切り・整合装置４０の押圧板４１と整合装置
２５のプッシャ２６の間で堆積される。

【００１６】前記搬送装置３０の搬送路に配置される仕
切り・整合装置４０は、搬送装置３０内で搬送される缶
蓋部材の先頭のものを停止させ、縦並び状態で堆積させ
るとともに、箱詰め装置５０において缶蓋部材をコンテ
ナに収容させる際には、搬送経路の終端部に配置する固
定板部材４５との間で、缶蓋部材を密着させるように押
圧する作用を行う。前記仕切り・整合装置４０は、搬送
路の上部を横切るように配置する上部フレーム部材４２
と、前記上部フレーム部材４２から垂直に配置する押圧
板４１とにより構成され、前記押圧板４１を駆動するた
めの縦横のシリンダ装置４３、４４を設けている。

【００１７】そして、前記仕切り・整合装置４０に設け
る押圧板４１は、図２に示されるように、搬送路内部で
固定板部材４５に向けて移動させて、缶蓋部材を押しな
がら集積させる動作と、搬送路から引き上げた状態で上
流側に移動させ、図の実線で示される位置まで移動させ
る戻しの動作とを繰り返して行うようにする。また、前
記整合装置２５においても、仕切り・整合装置４０と同
様に、プッシャを略ボックス状の軌跡を描くように移動
させる動作を行い、缶蓋部材を押圧する動作と、一定の
枚数の缶蓋部材を仕切って、箱詰め装置に対して集積さ
せる動作とを行わせる。

【００１８】前記搬送装置３０の終端部に配置する箱詰
め装置５０には、図２および図３に示されるように、缶
蓋部材を集積させてコンテナに対応する巾に圧縮し、支
持台６１により支持されて上昇されるコンテナ６０とを
配置している。さらに、前記コンテナ６０に缶蓋部材を
収容する際に、チェーンによる支持状態から開放するた
めに、落下装置５２を設けて、チェーンにより磁気的に
保持されている缶蓋部材を、落下装置５２の押し板部材
５３をシリンダ装置５４により押し下げて、磁気的な吸
引状態から開放してコンテナに収容させる動作を行う。

【００１９】図３に示す例において、箱詰め装置５０を
支持する装置のフレーム５１は、板状部材のコンテナ収
容装置のフレームに接続されて、装置全体のフレームと
して構成されるもので、前記フレーム５１には搬送路の
下部ガイド板部材３６に接続される下ガイド部材５５、
５６を配置している。前記下ガイド部材５５、５６は、
図示を省略したシリンダ装置等により、缶蓋部材の搬送
経路に対して水平方向に出没可能に構成されているもの
で、缶蓋部材を集積させる作用を行う際には、図３に示
すように、缶蓋部材２の下面に対応する位置に支持され
る。

【００２０】そして、前記下部ガイド板部材３６と同様
に、磁気的な吸引搬送作用により搬送される缶蓋部材が
落下した場合でも、その缶蓋部材の落下距離を数mm程度
の隙間が生じる程度に設定し、缶蓋部材がチェーンの吸
引面に再び吸着されるようにするものである。なお、前
記搬送装置に配置する下部ガイド板部材３６において
も、図３に示す落下装置と同様な構成の部材を用いてい
るが、前記下部ガイド板部材においては、固定位置に配
置することができるので、図３のような移動機構を組み
合わせて配置する必要はない。また、前記下部ガイド板
部材３６を固定位置に配置し、下ガイド部材を移動可能
に配置する場合に、両者の接続部は缶蓋部材が落下しな
い程度の隙間を介して設けることができる。

【００２１】箱詰め装置５０において、缶蓋部材２をコ
ンテナに収容する際には、前記図２において説明したよ
うに、押圧板４１を用いて缶蓋部材を固定板部材４５と
の間で押圧して密接させるようにする。その際には、図
３に示すように、下ガイド部材５５、５６は缶蓋部材２
の下側の角の部分を支持できるような位置に設定され、
缶蓋部材の落下を防止することができるようにする。ま
た、コンテナ６０は支持台６１に支持されて、箱詰め部
の下部に待機されており、缶蓋部材の整列作業が終了す
ることをを待つ状態とされる。

【００２２】前述したようにして、缶蓋部材の整列が終
了すると、図４に示すように、下ガイド部材５５、５６
は側部に退避されて、コンテナの上昇に支障がない位置
に停止される。次いで、コンテナ６０は支持台６１によ
り図の鎖線で示す位置から実線で示す位置にまで上昇さ
れ、固定板部材と押圧板に挟持されている缶蓋部材を内
部に収容する状態とされる。そして、前記コンテナ６０
が所定の位置にまで上昇されると、落下装置５２が作動
して、シリンダ装置５４により押し板部材５３を下降さ
せ、チェーン３１に磁気的に吸引保持されている缶蓋部
材２を、磁気的な吸引力が作用しない位置にまで落下さ
せる。前記缶蓋部材を落下させる動作と平行して、缶蓋
部材を挟持していた押圧板４１を押圧を解除する方向に
若干移動させて、缶蓋部材の自由な落下を行わせて箱詰
めの動作が終了する。

【００２３】その後に、支持台６１を下降させてコンテ
ナ６０を元の位置にまで降下させ、図示を省略した搬送
装置に移載して、次のコンテナを支持台に向けて供給す
るとともに、搬送装置から次の箱詰めを行う缶蓋部材を
一定の枚数ずつ仕切って供給する動作を行う。また、前
記図４に示すようにして、缶蓋部材をコンテナに収容し
た後では、上部フレーム部材４２に設けた押圧板４１、
４１ａは、シリンダ装置装置により上昇されてから図２
に示すような軌跡を描いて元の位置にまで戻され、缶蓋
部材の集積部の先端部で缶蓋部材を堆積させるために使
用し、下ガイド部材は図３の位置に戻されて、次に送ら
れてくる缶蓋部材を支持できる状態とされる。なお、前
記実施例に示される各構成部材において、整合装置２５
に配置するシリンダ装置の組み合わせや、仕切り・整合
装置４０に配置するシリンダ装置と押圧板の組み合わ
せ、および、押圧板の形状等は、図示された構成に限定
されるものではなく、その他に、缶蓋部材を集積させた
り、コンテナに収容させる性能を発揮できるものであれ
ば、任意の機構を用いることが可能である。

【００２４】

【実施例】本発明において、前記板状部材のコンテナ収
容装置に組み合わせて、コンテナの移動機構を構成する
ことができる。図５に示す例は、板状部材のコンテナ収
容装置１に組み合わせて設けるコンテナ取扱い装置７０
の構成を示しているもので、前記コンテナ取扱い装置７
０においては、空きコンテナ６０を供給する搬送コンベ
ア装置７１と、実コンテナ６０ａをストックする上部ラ
ック装置７５とを組み合わせて構成している。前記搬送
コンベア装置７１には、搬送用の搬送ベルト７２を配置
して、空コンテナを箱詰め装置に向けて供給する装置を
構成しており、搬送ベルト７２をプーリ７３により駆動
してコンテナを搬送する。前記搬送コンベア装置７１の
端部には、ローラ装置６４を配置して、搬送コンベア装
置から送られてくるコンテナを支持台６１に向けて移載
し、支持台６１を上下動させて缶蓋部材を収容させるよ
うにする。

【００２５】また、缶蓋部材を収容したコンテナは、ロ
ーラ装置上からプッシャ装置６３により搬送コンベア装
置に向けて戻されるが、前記搬送コンベア装置の終端部
付近に設けているリフト装置８０により、上部ラック装
置７５に移載される。前記上部ラック装置７５において
は、装置のフレームに沿って、シリンダ装置による駆動
装置により上下動するリフト台８１を配置しており、実
コンテナをリフト台８１に停止させた状態で、前記リフ
ト台８１を上昇させ、リフト台の上昇端部から上部ラッ
ク装置７５にコンテナを移載させるようにする。前記リ
フト台８１にはローラを多数本列設して設けており、リ
フト台から上部ラック装置にコンテナを移載する際に
は、プッシャ等の装置を用いて行い得るようにするが、
リフト台のフレームを上部ラック装置側に傾斜させて設
けておき、傾斜側端部にストッパを配置して、前記スト
ッパを開放することにより、コンテナを傾斜方向に自然
に移動させる手段を用いて移載することもできる。

【００２６】前記図５に示すコンテナ取扱い装置７０に
おいては、空コンテナを搬送コンベア装置７１の端部か
ら供給して、搬送コンベア装置の端部から箱詰め装置５
０の支持台６１に移載し、支持台６１を上下動させて缶
蓋部材を収容する動作を行い、缶蓋部材を収容した実コ
ンテナは、搬送コンベア装置に向けて戻される途中で、
リフト装置８０に設けたリフト台８１により上部ラック
装置７５に移載される。そして、上部ラック装置７５に
収容された実コンテナ６０ａは、上部ラック装置の傾斜
にしたがって排出端部にまで移動され、上部ラック装置
の排出端部でフォークリフト等を用いてトラックに積載
され、目的地に向けて出荷される。前述したように、缶
蓋部材を収容した重いコンテナは、荷役に都合の良い高
さに保持されているために、例えば、上部ラック装置の
排出端部の位置を、運搬車両の荷台の高さ等に対応させ
て設定することが可能であり、重いコンテナを持ち上げ
たりすることがないように、実コンテナを保管すること
ができるように構成している。

【００２７】前記図５の例では、板状部材のコンテナ収
容装置に対して平行にコンテナ搬送装置を配置している
のに対して、図６、７に示す例では、板状部材のコンテ
ナ収容装置における缶蓋部材の搬送方向に対して、直角
にコンテナの搬送装置を配置する場合を示している。図
示されるコンテナ取扱い装置７０の実施例では、搬送コ
ンベア装置７１と上部ラック装置７５とを高さを違えて
平行に配置しており、空コンテナを搬送コンベア装置に
供給する位置と、実コンテナを上部ラック装置から排出
する位置とが重ならないように配置し、フォークリフト
装置等によるコンテナの荷役を容易に行い得るように構
成している。そして、本実施例では、コンテナを搬送す
る搬送コンベア装置７１と上部ラック装置７５とを、板
状部材のコンテナ収容装置に対して直交する側からコン
テナの供給と取り出しの作業を行い得るようにして、板
状部材のコンテナ収容装置とコンテナ取扱い装置とが長
いラインを形成せずに、建屋の中でコンテナを取り扱う
スペースを確保し、各装置のレイアウトの自由度を得る
ことができるようにしている。

【００２８】前記図６、７に示す例では、搬送コンベア
装置７１とリフト装置８０の間に、コンテナ移載部８５
を配置し、また、箱詰め装置５０と搬送コンベア装置７
１の間にもコンテナ移載部６２を設けている。前記コン
テナ移載部６２、８５のそれぞれには、プッシャのよう
なコンテナ移動手段を配置することができるものであ
り、その他に、コンテナを載置して２つの装置の間で移
動する支持台等のような装置を配置することも可能であ
る。そして、前記コンテナ移載部を配置して、コンテナ
を搬送コンベア装置７１とリフト台８１の間で移動させ
ることにより、平行する２つの搬送装置の間でのコンテ
ナの移動を行わせることが可能である。

【００２９】さらに、搬送コンベア装置７１の終端部と
箱詰め装置５０の支持台との間に配置するコンテナ移載
部６２においても、コンテナを往復移動させ得る装置を
配置して、空コンテナを搬送コンベア装置終端部から箱
詰め装置の支持台に向けて移載する動作と、実コンテナ
を支持台から搬送コンベア装置に向けて移動させる動作
とを行わせることが可能になる。なお、前記図５に示さ
れる例においても、図７に示すように、搬送コンベア装
置７１と上部ラック装置７５とを高さを違えて平行に配
置して構成することができ、その場合にも、搬送コンベ
ア装置の終端部と箱詰め装置との間、および、搬送コン
ベア装置の途中の部分からリフト装置に向けて、実コン
テナを移載させる動作を行うような機構を組み込んで構
成することが可能である。

【００３０】なお、前記本発明の実施例においては、缶
蓋部材を対象とした装置の構成と動作とを説明したが、
本発明においては、缶蓋部材のみを対象とするものでは
なく、他の鉄板を折り曲げたり打ち抜いたりして製造し
た一般の板状部材を対象とすることができる。また、搬
送装置において用いるチェーンと、磁性を付与する磁石
は、対象とする板状部材に構造に対応させて、板状部材
に対する吸着保持と搬送作用を発揮できるものであれ
ば、任意の形状のものとして構成することが可能であ
る。さらに、磁石の磁力の強さ等も、板状部材の重量等
に対応させて設定が可能である。

【００３１】

【発明の効果】前述したように構成したことにより、本
発明の請求項１に記載の発明においては、水平状態で搬
送されてくる板状部材を垂直状態に搬送姿勢を変換し
て、垂直状態の板状部材を磁気的に吸引しながら搬送し
て、一定の数に区切って密接させて集積し、コンテナの
ような収容部材に収容させることができる。そして、板
状部材が、缶蓋部材のような磁性体で構成されている板
状部材の場合でも、立てた状態でコンテナに収容させる
ことができるので、その後の板状部材の取扱いの作業を
容易に行うことができ、装置の構成を簡素化できるとと
もに、コンテナに収容する作業を能率良く行うことが可
能になる。

【００３２】本発明の請求項２に記載の発明において
は、前記水平状態で搬送されてくる部材を垂直状態に搬
送姿勢を変換するために、マグネットホィールを用い、
板状部材の姿勢の変換を容易に行い得るとともに、垂直
状態で搬送する磁気的吸引搬送装置に向けて供給するこ
とができるので、搬送装置に向けて板状部材の供給の動
作を容易に行うことができる。また、本発明の請求項３
に記載の発明においては、前記板状部材を磁気的に吸引
して搬送する装置を、磁性体で構成される無端状の搬送
手段を用いているのであり、搬送手段から落下した板状
部材を再び磁気的に吸引可能な高さに配置する下部ガイ
ド部材を配置していることから、搬送中に板状部材が落
下することを防止でき、安定した搬送と集積の作業を行
うことが可能になる。

【００３３】さらに、本発明の請求項４に記載の発明に
おいては、板状部材を密接させて集積させたものに対し
て、コンテナを上下動させるコンテナ取扱い装置を組み
合わせて構成しているので、コンテナを集積された板状
部材に対して上昇させてから、磁気的な吸引から開放す
る動作を行わせることにより、容易にコンテナに収容す
る動作を行わせることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】 本発明の装置の上流部に配置する機構の構造
の説明図である。

【図２】 本発明の装置の下流部に配置する機構の構造
の説明図である。

【図３】 箱詰め装置の構成を示す説明図である。

【図４】 コンテナに缶蓋部材を収容する状態の説明図
である。

【図５】 コンテナ取扱い装置の構成を示す説明図であ
る。

【図６】 コンテナ取扱い装置の別の実施例の構成を示
す側面図である。

【図７】 図６の装置の平面図である。

【符号の説明】

１ コンテナ収容装置、 ２ 缶蓋部材、 １０
方向変換装置、１１ マグネットホィール、 １４
搬送ベルト、２０ 下部ガイド部材、 ２１
プッシャ、 ２５ 整合装置、２６ プッシャ、
２７・２８ シリンダ装置、 ３０ 搬送装置、３
１ チェーン、 ３５ 磁石、 ３６ 下部ガイ
ド板部材、４０ 仕切り・整合装置、 ４１ 押圧
板、４３・４４ シリンダ装置、 ４５ 固定板部
材、５０ 箱詰め装置、 ５２ 落下装置、 ５５
・５６ 下ガイド部材、６０ コンテナ、 ６１
支持台、 ７０ コンテナ取扱い装置、７１ 搬
送コンベア装置、 ７５ 上部ラック装置、８０
リフト装置、 ８１ リフト台、 ８５ 横移載
部。

フロントページの続き (51)Int.Cl.⁶ 識別記号 ＦＩ Ｂ６５Ｇ 47/28 Ｂ６５Ｇ 47/28 Ｃ (72)発明者 戸井 繁 埼玉県草加市西町1101番地 株式会社迫製 作所内

Claims (4)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 磁性体で構成される板状の部材をコンテ
   ナのような収容部材に収納する装置において、 水平状態で搬送されてくる板状部材を垂直状態に搬送姿
   勢を変換する手段と、 垂直状態に姿勢が変換された板状部材の上面を磁気的に
   吸引しながら搬送する搬送装置と、 前記搬送装置により搬送される部材を、一定の数に区切
   って密接させる集積手段と、 前記密接状態に集積された部材を、磁気的な吸引作用か
   ら開放して落下させる手段と、 コンテナのような収容部材を集積された部材に対して離
   接させるコンテナ取扱い手段と、を設けたことを特徴と
   する板状部材のコンテナ収容装置。
2. 【請求項２】 前記水平状態で搬送されてくる部材を垂
   直状態に搬送姿勢を変換する手段は、 前工程の搬送手段から部材を受け取るコンベア装置と、 前記コンベア装置の搬送路を垂直搬送経路に変更する転
   向部に配置する、マグネットホィールと、 前記垂直搬送路に配置し、搬送される部材を停止させる
   ガイド部材と、 前記ガイド部材に停止された板状部材を磁気的に吸引し
   て搬送する搬送手段に移動させる移動手段と、から構成
   し、 前記水平状態で搬送されてくる部材を、垂直状態に搬送
   姿勢を変換して、磁気的吸引搬送装置に向けて供給する
   ことを特徴とする請求項１に記載の板状部材のコンテナ
   収容装置。
3. 【請求項３】 前記板状部材を磁気的に吸引して搬送す
   る装置は、 磁性体で構成される無端状の搬送手段と、 前記無端状の搬送手段に対して磁気を付与する手段と、 板状部材の下部に配置され、搬送手段から落下した板状
   部材を再び磁気的に吸引可能な高さに配置する下部ガイ
   ド部材と、 を組み合わせて構成し、 磁性体で構成された板状部材の上面を無端状の搬送手段
   の下面に吸引して搬送することを特徴とする請求項１に
   記載の板状部材のコンテナ収容装置。
4. 【請求項４】 前記収容部材に板状部材を収容させる手
   段は、 搬送装置の終端部に配置する固定板部材と、 板状部材を密接させて集積させる方向に移動する仕切り
   ・整合装置と、 集積される板状部材の下面を支持する下ガイド部材と、
   前記下ガイド部材をコンテナの上下動に対応させて移動
   させる駆動手段と、 コンテナを上下動させるコンテナ取扱い装置と、を組み
   合わせて構成することを特徴とする請求項１に記載の板
   状部材のコンテナ収容装置。