JPH0999673A - 粘着層を有する帳票 - Google Patents

粘着層を有する帳票

Info

Publication number
JPH0999673A
JPH0999673A JP26131995A JP26131995A JPH0999673A JP H0999673 A JPH0999673 A JP H0999673A JP 26131995 A JP26131995 A JP 26131995A JP 26131995 A JP26131995 A JP 26131995A JP H0999673 A JPH0999673 A JP H0999673A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
adhesive layer
adhesive
base material
sheet portion
paper
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP26131995A
Other languages
English (en)
Inventor
Junichi Hamano
純一 浜野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Dai Nippon Printing Co Ltd
Original Assignee
Dai Nippon Printing Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Dai Nippon Printing Co Ltd filed Critical Dai Nippon Printing Co Ltd
Priority to JP26131995A priority Critical patent/JPH0999673A/ja
Publication of JPH0999673A publication Critical patent/JPH0999673A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Credit Cards Or The Like (AREA)
  • Adhesive Tapes (AREA)
  • Adhesives Or Adhesive Processes (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 基材の印刷条件によらず十分な粘着性を有
し、基材表面の一部にも均一に塗工可能で、かつ印刷イ
ンキ化も容易な粘着剤を用いた粘着層を有する帳票を提
供する。 【解決手段】 基材11、及び基材11の表面に設けら
れた粘着層13を有する粘着層を有する帳票であって、
粘着層13は、圧力により破壊されるマイクロカプセル
状の膜材2と、膜材2内に封入され、加圧されることに
より剥離可能かつ再粘着困難に粘着する性質を有する粘
着剤3とを含む。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、粘着層を有する
帳票に関し、特に、加圧されることにより剥離可能かつ
再粘着困難に粘着する性質を有する粘着層を有する帳票
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の粘着層を有する帳票とし
ては、上質紙等の基材の表面に、液状の感圧粘着剤をコ
ーティング等の方法によって塗布したものが知られてい
る。この感圧粘着剤は、塗布後、加圧すると粘着性を発
揮し、剥離することは可能だが、再度粘着することはで
きない、という性質を有している。この粘着層を有する
帳票は、受取人以外の者には秘密にすべき情報を紙等の
基材に記載した秘密情報部と、その秘密情報部分を覆う
隠蔽性を有する被覆部とを有し、これらの対向面に感圧
粘着剤を塗布し、塗布面を互いに密着させた後に加圧し
秘密情報部を被覆して、葉書等に用いられていた。この
葉書は、被覆部をいったん剥離させると再度粘着させる
ことができないので、受取人以外の者が被覆部を開く
と、その事実が残り、このため秘密性が保たれる、とい
う点に特徴を有していた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、前述の従来の
粘着層を有する帳票は、図8に示すように、紙等の基材
51の上に感圧粘着剤からなる粘着層53をコーティン
グ等によって形成し、その上に印刷インキによる印刷層
52を形成するようにしていたため、印刷される絵柄
が、例えば全面ベタや全面プロセスのような場合には、
粘着層53上の大部分の領域が印刷層52によって覆わ
れてしまい、十分な粘着性が発揮できない、という問題
点があった。
【0004】また、従来の粘着層を有する帳票において
は、粘着剤の塗工にエアナイフ等のコーターを使用して
いるため、基材表面の一部に粘着剤を均一にコーティン
グすることができない、という問題点もあった。このた
め、図9(A)に示すように、フレキソ印刷、シルク印
刷、グラビア印刷、活版印刷等により、基材61の表面
の一部に粘着層63を形成しようとする試みもなされて
いるが、粘着層63の端部が、図9(B)に示す端部6
3aのように盛り上り、粘着剤塗布面にムラが発生しや
すい、という問題点があった。そして、印刷により粘着
剤を基材61上に塗布する場合には、粘着剤をインキ状
にする必要があるが、粘着剤のインキ化は種々の困難が
伴い、容易ではない、という問題点もあった。さらに、
従来の粘着層を有する帳票においては、塗工後の粘着層
を有する帳票を積んでおくと、下方の粘着層を有する帳
票が重みの圧力により互いに粘着しブロック状に固結し
てしまう、という「ブロッキング現象」の問題や、塗工
後の周囲の温度や外部からの光により粘着剤が変質し粘
着性が劣化する、という問題点もあった。
【0005】本発明の課題は、基材の印刷条件によらず
十分な粘着性を有し、基材表面の一部にも均一に粘着剤
を塗工可能で、かつ印刷インキ化も容易な粘着剤を用い
た粘着層を有する帳票を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上述の課題を解決するた
めに、請求項1の発明は、基材(11)、及び前記基材
の表面に形成された粘着層(13)を含む粘着層を有す
る帳票であって、前記粘着層は、圧力により破壊される
マイクロカプセル状の膜材(2)と、前記膜材内に封入
され、加圧されることにより剥離可能かつ再粘着困難に
粘着する性質を有する粘着剤(3)とを含むことを特徴
とする。
【0007】請求項2の発明は、基材、及び前記基材の
表面に形成された粘着層を含む粘着層を有する帳票であ
って、前記粘着層は、反応剤(13A)と、前記反応剤
と接触することにより反応し、加圧されることにより剥
離可能かつ再粘着困難に粘着する性質を有する主剤(1
3B)とを有し、前記反応剤又は前記主剤の少なくとも
一方は、圧力により破壊されるマイクロカプセル状の膜
材内に封入されていることを特徴とする。
【0008】請求項3の発明は、請求項1又は2に記載
の粘着層を有する帳票において、前記基材と前記粘着層
との間に、文字,図形若しくは記号若しくはこれらの結
合又はこれらと色彩との結合を印刷した印刷層(12)
を備えることを特徴とする。
【0009】請求項4の発明は、請求項1〜3のいずれ
か1項に記載の粘着層を有する帳票において、前記基材
又は前記粘着層の表面に、個別情報(P1〜P4)を印
字した印字層を備えることを特徴とする。
【0010】請求項5の発明は、請求項1〜4のいずれ
か1項に記載の粘着層を有する帳票において、前記基材
は、第1用紙部と第2用紙部とを連接したものであり、
前記粘着層は、前記第1用紙部と前記第2用紙部とをそ
の連接部分から折り返したときの前記第1用紙部と前記
第2用紙部との対向面のうちの少なくとも一部に形成さ
れ、前記第1用紙部と前記第2用紙部との対向面のうち
の少なくとも一部に、秘密情報を記録する秘密情報記録
領域が設けられていることを特徴とする。
【0011】請求項6の発明は、請求項1〜4のいずれ
か1項に記載の粘着層を有する帳票において、前記基材
は、第1用紙部(24),第2用紙部(25),及び第
3用紙部(26)を連接したものであってその連接部分
から折り返して使用されるものであり、前記粘着層は、
前記第1用紙部,前記第2用紙部,及び前記第3用紙部
をその連接部分から折り返したときの、前記第1用紙部
と前記第2用紙部、又は前記第2用紙部と前記第3用紙
部との対向面のうちの少なくとも一部に形成され、前記
第1用紙部と前記第2用紙部、又は前記第2用紙部と前
記第3用紙部との対向面であって前記粘着層が形成され
た面又はこれと対向する面の少なくとも一部に、秘密情
報を記録する秘密情報記録領域が設けられていることを
特徴とする。
【0012】請求項1の発明においては、マイクロカプ
セル状の膜材内に粘着剤が封入され、これが粘着層内に
含有される。粘着層を有する面を介して基材同士を密着
させたり、粘着層を有する面に他の基材を密着させ、両
者を加圧すれば、膜材が圧力により破壊され、基材は、
粘着剤により剥離可能かつ再粘着困難に粘着される。
【0013】請求項2の発明においては、粘着層は、反
応剤と主剤とを含み、これらのうち少なくとも一方は、
マイクロカプセル状の膜材内に封入される。粘着層を有
する面を介して基材同士を密着させたり、粘着層を有す
る面に他の基材を密着させ、両者を加圧すれば、膜材が
圧力により破壊され、反応剤と主剤とが反応して、基材
は、剥離可能かつ再粘着困難に粘着される。
【0014】請求項3の発明においては、印刷層は、基
材と粘着層との間に配置される。従って、印刷層により
粘着層の粘着性能が左右されることがなく、十分な粘着
性能を発揮することができる。
【0015】請求項4の発明においては、粘着層の表面
に個別情報を印字し、基材同士又は他の基材を用いて個
別情報上を覆うように密着させて加圧すれば、この個別
情報が隠蔽される。
【0016】請求項5の発明においては、粘着層が形成
された面上の秘密情報記録領域に秘密情報を印字し、第
1用紙部と第2用紙部とを密着させて加圧すれば、秘密
情報が隠蔽される。第1用紙部と第2用紙部とは、剥離
は可能だが再粘着は不可能となる。
【0017】請求項6の発明においては、第1用紙部〜
第3用紙部の粘着層が形成された面又はこれと対向する
面の秘密情報記録領域に秘密情報を印字し、第1用紙部
と第2用紙部、及び第2用紙部と第3用紙部とを密着さ
せて加圧すれば、秘密情報が隠蔽される。第1用紙部と
第2用紙部、及び第2用紙部と第3用紙部との粘着層が
形成された領域は、剥離は可能だが再粘着は不可能とな
る。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、図面等を参照しながら、実
施形態をあげて、本発明を詳細に説明する。図1は、本
発明の第1の実施形態である粘着層を有する帳票に用い
る粘着剤入りマイクロカプセルの構成を示したものであ
る。図に示すように、この粘着剤入りマイクロカプセル
1は、膜材2と、その中に封入された芯材3を備えて構
成されている。
【0019】芯材3は、加圧されることにより剥離可能
かつ再粘着困難に粘着する性質を有する粘着剤であり、
例えば、樹脂分としてSBR(スチレン・ブタジエン・
ゴム)、揮発分として水、顔料分としてマイクロシリカ
等を主成分とする粘着剤等が挙げられる。この粘着剤
は、液状であってもよいし固形状であってもよい。な
お、粘着剤どうしの密着性をさらに向上させるために、
微量のNR(天然ゴム)や、PMMA(ポリメチルメタ
クリレート)などを添加してもよい。また、樹脂分より
も紫外線の吸収がよいアンモニアなどのアルカリ成分を
添加して、紫外線による劣化を防止することができる。
さらに、微量の酢酸ビニルを加えてもよい。印字適性を
向上させるための添加物としては、マイクロシリカの他
に、各種のディスバージョンや非金属粉等を使用しても
よい。
【0020】本実施形態では、前記各成分を以下のよう
な割合で混合して使用した。 SBR 20〜25部 水 65〜70部 マイクロシリカ 10部 NR 微 量 PMMA 微 量
【0021】膜材2は、ゼラチン膜、ウレタンウレア
膜、マシミン樹脂膜、尿素樹脂膜、ナイロン膜等の材料
から選択形成され、in−situ法、界面重合法、コ
アセルベーション法等の公知の製造方法により製造され
る。膜材2の平均粒径は約10μm程度である。この膜
材2は圧力により破壊し、内部に封入した芯材3を外部
に放出する。
【0022】上記の粘着剤入りマイクロカプセル1は、
例えば、以下のようにして製造することができる。上記
のような組成の組成物に対し、不飽和ポリエステル樹脂
(日本ライヒホールド製、HA−100)とアゾジイソ
ブチロニトリルを混合し溶解した。さらに溶解部を20
°Cのアラビアゴム5%水溶液に分散し、O/Wエマル
ジョンとした。油滴の粒径が7μmになったところで攪
拌しながら約90°Cまで加熱し、3時間この温度を保
つことにより粒径約10μmの粘着剤を内包したマイク
ロカプセル分散液を得、スプレードライ法によってマイ
クロカプセルパウダーとして取り出した。
【0023】また、この粘着剤入りマイクロカプセル1
を用いた本発明の第1の実施形態である粘着層を有する
帳票の構成を図2に示す。図に示すように、この粘着層
を有する帳票10Aは、紙等の基材11の表面に印刷層
12が形成され、その上に粘着層13が形成されてい
る。粘着層13は、1層の粘着剤入りマイクロカプセル
1で形成されている。
【0024】基材11は、白色の上質紙、コロナ処理や
マット処理等により表面に微細凹凸を形成したPET
(ポリエチレンテレフタレート)、PE(ポリエチレ
ン)、PP(ポリプロピレン)、塩化ビニル等の合成樹
脂フィルム等である。
【0025】上記の印刷層12には、文字、図形若しく
は記号若しくはこれらの結合又はこれらと色彩との結合
したもの、例えば文字や表の枠線等が印刷される。な
お、基材11の上に印刷層12を設けず、基材11上に
直接粘着層13を設け、粘着層13の上に印刷するよう
にしてもよい。
【0026】次に、本発明の第1の実施形態である粘着
層を有する帳票の製造装置について説明する。図3は、
この粘着層を有する帳票10Aを製造する装置の構成を
示す図である。図に示すように、この粘着層を有する帳
票の製造装置100は、マイクロカプセル供給槽101
と、ブラシローラ102と、第1搬送ローラ103と、
第2搬送ローラ104と、感光ドラム105と、光照射
部106と、制御部107と、シート搬送部108と、
定着部109を備えて構成されている。
【0027】ブラシローラ102は、合成樹脂製等の柔
軟なブラシ121を有している。第2搬送ローラ104
には、ブレード141が設けられている。光照射部10
6は、レーザ等の光を発射する光源161と集光レンズ
162を有している。感光ドラム105は、除去ブレー
ド152と収容槽153を有している。シート搬送部1
08は、駆動ローラ182と、従動ローラ181と、搬
送ベルト183を有している。定着部109は、フラッ
シュランプ等の定着ランプ191を有している。
【0028】以下に、粘着層を有する帳票の製造装置1
00による粘着層を有する帳票の製造工程について説明
する。マイクロカプセル供給槽101内に収容された粘
着剤入りマイクロカプセル1は、ブラシローラ102の
回転によりすくい上げられ、第1搬送ローラ103の表
面に搬送される。粘着剤入りマイクロカプセル1は、ブ
ラシローラ102のブラシとの摩擦により、例えば正に
帯電する。第1搬送ローラ103の表面は負に帯電しや
すい合成樹脂材料等により構成されており、正に帯電し
た粘着剤入りマイクロカプセル1をその表面に吸着す
る。第2搬送ローラ104も同様に負に帯電しやすい合
成樹脂材料等により構成されており、第1搬送ローラ1
03の表面に吸着された粘着剤入りマイクロカプセル1
を吸着して搬送する。ブレード141は、第2搬送ロー
ラ104の表面の粘着剤入りマイクロカプセル1の層厚
を1層に制限するための刃状の部材である。
【0029】感光ドラム105の表面には、光に感光し
て負に帯電する感光材料で被覆されている。CPU等を
内蔵する制御部107から、感光ドラム105上に所定
のパターンを形成するための制御信号が光照射部106
に出力されると、光照射部106の光源161からレー
ザ光等が発射され、集光レンズ162により感光ドラム
105の感光面上に焦点を結ぶ。これにより、負に帯電
した帯電部151が形成される。この帯電部151は、
感光ドラム105の回転により移動し、第2搬送ローラ
104上に吸着された粘着剤入りマイクロカプセル1
が、この負の帯電部151上に吸着されて搬送される。
【0030】シート搬送部108の搬送ベルト183上
には、負に帯電された基材11が載せられて搬送され
る。このため、感光ドラム105上の帯電部151に吸
着された粘着剤入りマイクロカプセル1が基材11に近
づくと、基材11上に吸着される。基材11に吸着され
ずに感光ドラム105上に残った粘着剤入りマイクロカ
プセル1は、除去ブレード152により感光ドラム10
5上から除去され、収容槽153へ収容され、マイクロ
カプセル供給槽101へ戻される。
【0031】粘着剤入りマイクロカプセル1が電荷の吸
着力で吸着された基材11は、搬送ベルト183上を搬
送され、定着部109の定着ランプ191の光により粘
着剤入りマイクロカプセルが変質し基材11上に定着す
る。このようにフラッシュランプ等によりマイクロカプ
セル1を基材11に定着させるようにすれば、コート紙
等の基材上にもそのツヤを失うことなく粘着層の塗工が
可能である。
【0032】上記の定着ランプ191のかわりに加熱ロ
ーラを設け、粘着剤入りマイクロカプセル1を加熱によ
り基材11上に定着させるようにしてもよい。また、粘
着剤入りマイクロカプセル1は負に帯電するようにし、
第1搬送ローラ103、第2搬送ローラ104、感光ド
ラム105、基材11が正に帯電するようにしてもよ
い。上記のように、この粘着層を有する帳票の製造装置
100は、粘着剤入りマイクロカプセル1をトナーとし
て用い「静電印刷法」によりこのトナーを基材に定着さ
せるプリンタと考えることができる。
【0033】次に、上記の粘着層を有する帳票の応用例
であるシークレット葉書の構成とその作用について、図
4及び図5を参照しつつ説明する。図に示すように、こ
のシークレット葉書20は、基材21の表面に印刷層2
2が形成され、基材21は第1用紙部24と第2用紙部
25と第3用紙部26を有している。また、第1用紙部
24の表面はF1、裏面はB1となっており、第2用紙
部25の表面はF2、裏面はB2となっており、第3用
紙部26の表面はF3、裏面はB3となっている。ま
た、基材21の表面のうちF2とF3の部分と、裏面の
うちB1とB2に粘着層23が形成されている。印刷層
22は例えば数表の枠線などを印刷したインキの層であ
る。粘着層23は、1層の粘着剤入りマイクロカプセル
で形成されている。また、このシークレット葉書20
は、3つに折り曲げることができるように2つの折曲線
L1,L2が設けられている。
【0034】次に、このシークレット葉書20の使用方
法について説明する。上記のシークレット葉書20の面
のうち、粘着層23が形成された面のうちF2,F3
は、秘密情報記載面であり、宛先人以外の者には秘密に
すべき情報(例えば、ある特定の金額など)を記載する
面であり、面F1は宛先住所氏名等を記載する宛名情報
記載面である。
【0035】このシークレット葉書20のユーザは、上
記の秘密情報記載面F2又はF3,あるいはF2とF3
に金額等の秘密情報をプリンタ等によりP3,P4のよ
うに印字し、宛名情報記載面F1に宛先住所氏名等の宛
名情報をプリンタ等によりP1,P2のように印字する
(図4(B))。この印字は、粘着層23の粘着剤入り
マイクロカプセル1を破壊しない程度の圧力で印字する
ノンインパクト形式のプリンタによって行なう。
【0036】宛名情報と秘密情報の印字が完了した後、
秘密情報記載面F2,F3と裏面B1,B2が互いに当
接するように折曲線L1とL2で折り曲げる(図4
(C),図5(C))。次に、秘密情報記載面F2,F
3と裏面B1,B2を密接させ、専用の加圧機(図示せ
ず)等を用いて強い圧力を加える(図4(D))。この
加圧により、粘着剤入りマイクロカプセルは図4(E)
で23aに示すように破壊し、内包していた粘着剤を外
部に放出する。
【0037】この加圧状態を維持したまま秘密情報面F
2,F3と裏面B1,B2を密接させると、各面間の粘
着剤は23bのように粘着性を発揮し、秘密情報面F
2,F3と裏面B1,B2は粘着する(図4(F),図
5(D))。しかし、このシークレット葉書20が郵送
され宛先人に届いた後、宛先人が秘密情報記載面F2,
F3の内容を見る場合には、折曲線L2を中心にして開
けば剥離は可能である(図4(G))。しかし、粘着層
は23cのように変質し粘着性を失っているので、再度
粘着させようとしても粘着させることはほとんどできな
い(図4(G))。したがって、もし仮に、宛先人以外
の者が秘密情報面を開いて内部を見ると、その後はもは
や秘密情報面F2,F3を元通りに再粘着することはで
きず、秘密情報面F2,F3が開いたままとなるので、
秘密情報面を開けた事実が容易に明白となる。このた
め、結果的に秘密性が保たれることになる。
【0038】なお、上記の図4,図5においては、例え
ば金額表の枠線又は罫線を22のように予め印刷してお
き、その上に粘着層23を設け、秘密にすべき金額等の
情報のみをシークレット葉書20のユーザが印字する例
について説明したが、シークレット葉書20の製品は基
材21に何も印刷せず、その秘密情報記載面F2,F3
に粘着層23を形成しただけにしておき、ユーザが秘密
情報を含む任意の情報を後から印字する形式としてもか
まわない。
【0039】また、上記の図4,図5の実施形態におい
ては、基材の一部を折り曲げて粘着させ情報を記載した
部分を被覆して隠すメールフォームの例について説明し
たが、一般には、第1用紙部と第2用紙部を別個の用紙
として設け、それぞれに粘着層を設け、秘密にすべき情
報をいずれかの用紙に記載した後に粘着層部分を密接加
圧して粘着させる形式の帳票としてもよい。また、2つ
の用紙やシートを粘着させる場合、粘着層23は、いず
れか一方の用紙やシートにのみ設けてもよい。また、上
記の印刷層22は、墨一色の文字だけに限定されず、文
字、図形若しくは記号若しくはこれらの結合又はこれら
と色彩との結合したものであればどのようなものでもよ
い。さらに、加圧粘着させたときに裏面となる面B3に
も上記のような何らかの印刷を施すようにしてもよい。
【0040】次に、本発明の第2の実施形態である粘着
層を有する帳票に用いる主剤入りマイクロカプセルの構
成を図6に示す。図に示すように、この主剤入りマイク
ロカプセル5は、膜材6と、その中に封入された芯材で
ある主剤7を備えて構成されている。マイクロカプセル
の平均粒径は約10μm程度である。
【0041】また、この主剤入りマイクロカプセル5を
用いた本発明の第2の実施形態である粘着層を有する帳
票の構成を図7に示す。図に示すように、この粘着層を
有する帳票10Bは、紙等の基材11の表面に印刷層1
2が形成され、その上に反応剤層13Aが形成され、そ
の上に主剤層13Bが形成されている。主剤層13B
は、1層の主剤入りマイクロカプセル5で形成されてい
る。また、反応剤層13Aは、上記の主剤入りマイクロ
カプセル5に封入された主剤7と接触することにより反
応して粘着性を発揮させるような物質である。これらの
構成は上記の逆であってもよく、図7において、13A
が主剤層で13Bが反応剤層であってもよい。あるいは
また、主剤又は反応剤のマイクロカプセルの上に反応剤
又は主剤をコーティングしてもよいし、主剤又は反応剤
のコーティング層内に反応剤又は主剤のマイクロカプセ
ルを混入させてもよい。また、主剤と反応剤とを、それ
ぞれ別のマイクロカプセルに封入し、加圧により両者が
漏れ出ることにより粘着性を発揮させるようにしてもよ
い。さらに、マイクロカプセルの製造方法、粘着層を有
する帳票の製造方法等は上記の第2の実施形態と同様で
ある。
【0042】上記のような主剤としては、例えばアクリ
ル酸アルキルエステルを主成分とするものや、リキッド
イソプレンラバーが挙げられる。また、反応剤として
は、例えばアミン系化合物やアジリジン系化合物が挙げ
られる。マイクロカプセルに封入される物質は、液状で
あってもよいし固形状であってもよい。なお、主剤と反
応剤とが反応して生成される粘着剤どうしの密着性をさ
らに向上させるために、主剤に微量のNR(天然ゴム)
や、PMMA(ポリメチルメタクリレート)などを添加
してもよい。また、樹脂分よりも紫外線の吸収がよいア
ンモニアなどのアルカリ成分を添加して、紫外線による
劣化を防止することができる。さらに、微量の酢酸ビニ
ルを加えてもよい。印字適性を向上させるための添加物
としては、マイクロシリカの他に、各種のディスバージ
ョンや非金属粉等を使用してもよい。
【0043】上記のマイクロカプセル1あるいは5の平
均粒径は約10μm程度であるが、このマイクロカプセ
ルの粒径をさらに小さくし、約3〜5μm程度に形成す
る。この程度の粒径の場合は、メジウム等に混合させる
と、インキ化することができる。このようにして、粘着
剤入りマイクロカプセル、又は主剤入りマイクロカプセ
ルと反応剤を混入したインキ状物質を各種の印刷方法に
より基材上に塗工することにより、基材表面の任意の箇
所に任意のパターンの粘着層を形成させることができ
る。
【0044】そのほか、上記の粘着剤入りマイクロカプ
セルをオフィス用のプリンタ、あるいはコピー機のトナ
ーのかわりに使用すれば、一般の上質紙等を基材とし
て、感光ドラムを用いた静電印刷法により、感圧粘着剤
をユーザが任意の箇所に任意のパターンで通常のプリン
ト又はコピーと同様の操作で作成することができ、加圧
機を備えれば、シークレット葉書等のシークレット文書
をユーザが容易に作成することができる。さらに、上記
の感圧粘着剤自体を溶融し混練し粉砕してトナー状に
し、これを用いて静電印刷法により基材に吸着・定着さ
せ、粘着層を形成させてもよい。
【0045】なお、本発明は、上記実施形態に限定され
るものではない。上記実施形態は、例示であり、本発明
の特許請求の範囲に記載された技術的思想と均等である
ものは、いかなるものであっても本発明の技術的範囲に
包含される。
【0046】
【発明の効果】請求項1,2の発明によれば、粘着層を
有する面を介して基材同士を密着させたり、粘着層を有
する面に他の基材を密着させ、両者を加圧すれば、剥離
可能かつ再粘着困難に粘着することができる。これによ
り、この面の秘密保持を図ることができる。請求項3の
発明によれば、印刷層の領域の大きさに粘着性能が左右
されることがなく、十分な粘着性能を発揮することがで
きる。請求項4の発明によれば、粘着層の十分な粘着性
能を発揮させて、隠蔽可能な個別情報を印字することが
できる。請求項5,6の発明によれば、第1用紙部と第
2用紙部(請求項6にあっては、さらに第2用紙部と第
3用紙部)の所定領域に記録した秘密情報の秘密保持を
図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態である粘着層を有する
帳票に用いる粘着剤入りマイクロカプセルの構成を示す
断面図である。
【図2】本発明の第1の実施形態である粘着層を有する
帳票の構成を示す断面図である。
【図3】本発明の第1の実施形態である粘着層を有する
帳票を製造する装置の構成を示す図である。
【図4】本発明の第2の実施形態である粘着層を有する
帳票を利用したシークレット葉書の構成と、その使用方
法を説明する図(1)である。
【図5】図4に示すシークレット葉書の構成と、その使
用方法を説明する図(2)である。
【図6】本発明の第2の実施形態である粘着層を有する
帳票に用いる主剤入りマイクロカプセルの構成を示す断
面図である。
【図7】本発明の第2の実施形態である粘着層を有する
帳票の構成を示す断面図である。
【図8】従来例の粘着層を有する帳票における問題点を
説明する図(1)であり、従来例の粘着層を有する帳票
の一例の構成を示す斜視図である。
【図9】従来例の粘着層を有する帳票における問題点を
説明する図(2)であり、図9(A)は従来例の粘着層
を有する帳票の他の例の構成を示す斜視図を、図9
(B)は図9(A)のA−A断面図を、それぞれ示して
いる。
【符号の説明】
1 粘着剤入りマイクロカプセル 2 膜材 3 芯材 5 主剤入りマイクロカプセル 6 膜材 7 芯材 10A,10B 粘着層を有する帳票 11 基材 12 印刷層 13 粘着層 13A 反応剤層 13B 主剤層 20 シークレット葉書 21 基材 22 印刷層 23,23a〜23c 粘着層 24 第1用紙部 25 第2用紙部 26 第3用紙部 100 帳票製造装置 101 マイクロカプセル供給槽 102 ブラシローラ 103 第1搬送ローラ 104 第2搬送ローラ 105 感光ドラム 106 光照射部 107 制御部 108 シート搬送部 109 定着部 121 ブラシ 141 ブレード 151 帯電部 152 除去ブレード 153 収容槽 161 光源 162 集光レンズ 181 従動ローラ 182 駆動ローラ 183 搬送ベルト 191 定着ランプ F1 宛名情報記載面 F2,F3 秘密情報記載面 L1,L2 折曲線 P1,P2 宛名情報印字部 P3,P4 秘密情報印字部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C09J 7/02 JLJ C09J 7/02 JLJ

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基材、及び前記基材の表面に形成された
    粘着層を含む粘着層を有する帳票であって、 前記粘着層は、 圧力により破壊されるマイクロカプセル状の膜材と、 前記膜材内に封入され、加圧されることにより剥離可能
    かつ再粘着困難に粘着する性質を有する粘着剤とを含む
    ことを特徴とする粘着層を有する帳票。
  2. 【請求項2】 基材、及び前記基材の表面に形成された
    粘着層を含む粘着層を有する帳票であって、 前記粘着層は、 反応剤と、 前記反応剤と接触することにより反応し、加圧されるこ
    とにより剥離可能かつ再粘着困難に粘着する性質を有す
    る主剤とを有し、 前記反応剤又は前記主剤の少なくとも一方は、圧力によ
    り破壊されるマイクロカプセル状の膜材内に封入されて
    いることを特徴とする粘着層を有する帳票。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2に記載の粘着層を有する
    帳票において、 前記基材と前記粘着層との間に、文字,図形若しくは記
    号若しくはこれらの結合又はこれらと色彩との結合を印
    刷した印刷層を備えることを特徴とする粘着層を有する
    帳票。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3のいずれか1項に記載の粘
    着層を有する帳票において、 前記基材又は前記粘着層の表面に、個別情報を印字した
    印字層を備えることを特徴とする粘着層を有する帳票。
  5. 【請求項5】 請求項1〜4のいずれか1項に記載の粘
    着層を有する帳票において、 前記基材は、第1用紙部と第2用紙部とを連接したもの
    であり、 前記粘着層は、前記第1用紙部と前記第2用紙部とをそ
    の連接部分から折り返したときの前記第1用紙部と前記
    第2用紙部との対向面のうちの少なくとも一部に形成さ
    れ、 前記第1用紙部と前記第2用紙部との対向面のうちの少
    なくとも一部に、秘密情報を記録する秘密情報記録領域
    が設けられていることを特徴とする粘着層を有する帳
    票。
  6. 【請求項6】 請求項1〜4のいずれか1項に記載の粘
    着層を有する帳票において、 前記基材は、第1用紙部,第2用紙部,及び第3用紙部
    を連接したものであってその連接部分から折り返して使
    用されるものであり、 前記粘着層は、前記第1用紙部,前記第2用紙部,及び
    前記第3用紙部をその連接部分から折り返したときの、
    前記第1用紙部と前記第2用紙部、又は前記第2用紙部
    と前記第3用紙部との対向面のうちの少なくとも一部に
    形成され、 前記第1用紙部と前記第2用紙部、又は前記第2用紙部
    と前記第3用紙部との対向面であって前記粘着層が形成
    された面又はそれと対向する面の少なくとも一部に、秘
    密情報を記録する秘密情報記録領域が設けられているこ
    とを特徴とする粘着層を有する帳票。
JP26131995A 1995-10-09 1995-10-09 粘着層を有する帳票 Pending JPH0999673A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP26131995A JPH0999673A (ja) 1995-10-09 1995-10-09 粘着層を有する帳票

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP26131995A JPH0999673A (ja) 1995-10-09 1995-10-09 粘着層を有する帳票

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH0999673A true JPH0999673A (ja) 1997-04-15

Family

ID=17360162

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP26131995A Pending JPH0999673A (ja) 1995-10-09 1995-10-09 粘着層を有する帳票

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0999673A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005255958A (ja) * 2004-03-15 2005-09-22 Toppan Forms Co Ltd マイクロカプセル化紫外線硬化型感圧接着剤およびそれを用いた情報担持シート

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005255958A (ja) * 2004-03-15 2005-09-22 Toppan Forms Co Ltd マイクロカプセル化紫外線硬化型感圧接着剤およびそれを用いた情報担持シート

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CA2117714C (en) Sealable web or sheet product
JP5858086B2 (ja) くじ付郵便葉書
JPH09104849A (ja) 粘着層の形成方法
JPH0999673A (ja) 粘着層を有する帳票
JP2004163948A (ja) 画像形成部材
JPH0569687A (ja) 剥離可能な感圧接着剤組成物及びこの感圧接着剤組成物を塗布した情報担体用シート
JP3364238B2 (ja) 紫外線硬化型インキによる印刷層を有する印刷物及びその製造方法
JP3454477B2 (ja) 感圧接着剤組成物、それを用いた情報担持用シート及び隠蔽情報担持シート
JP2001293976A (ja) シート類付きフォーム
JP4204017B2 (ja) 感圧接着性シート
JP4549831B2 (ja) 往復はがき
JP3385185B2 (ja) 疑似接着シート
JPH10130603A (ja) 感圧接着剤組成物及びそれを用いた情報担持用シート
JP3491707B2 (ja) 感圧粘着剤及びそれを使用した帳票
JPH0740683A (ja) 往復隠蔽式メールフォーム
JPH1148651A (ja) インクジェット記録用情報担持用シート
JP3913540B2 (ja) 生分解性封筒
JPH10324079A (ja) プリント用シート
JPH05311135A (ja) 感圧粘着剤及びそれを使用した帳票
JP2001262105A (ja) インクジェットインクの定着性に優れた感圧接着剤組成物およびそれを用いた情報担持用シート
US5618370A (en) Color applicator for laser printers and photocopiers
JP4172963B2 (ja) 画像除去方法及び装置、並びに画像形成方法及び装置
JP3932003B2 (ja) 感圧接着性シート及びその製造方法
JP2000085271A (ja) 再剥離性のある密封情報媒体及び感圧性粘着剤組成物
JPH1148650A (ja) インクジェット記録用情報担持用シート

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20041207

A131 Notification of reasons for refusal

Effective date: 20050524

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20050722

A131 Notification of reasons for refusal

Effective date: 20051129

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20060322