JPH0998630A - 乗用芝刈機 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 前部に刈高さ調節用のゲージ輪を備えたモー
アを、機体側の昇降リンクの先端に横軸芯周りに揺動自
在に枢支すると共に、そのモーアの後端部を、前記昇降
リンクに吊下げロッドを介して連結してある乗用芝刈機
において、モーアの対地水平姿勢の調節作業を行い易く
する。 【解決手段】 前記吊下げロッド１５とモーア側のブラ
ケット１６とを、吊下げロッド１５又はモーア側のブラ
ケット１６の何れか一方の部材に設けた回転自在な連結
板１８を介して連結するとともに、その連結板１８に、
回転軸芯からの距離並びに位相を異ならせてモーア対地
姿勢調節用の複数のピン孔１８ａ・・を設けてある。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、乗用芝刈機に関
し、詳しくは、前部に刈高さ調節用のゲージ輪を備えた
モーアを、機体側の昇降リンクの先端に横軸芯周りに揺
動自在に枢支すると共に、そのモーアの後端部を、前記
昇降リンクに吊下げロッドを介して連結してある乗用芝
刈機に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来の上記乗用芝刈機は、特開平７‐４
６９２４号公報に示されるように、吊下げロッドに複数
のピン孔を設けて、そのピン孔の選択により吊下げロッ
ドの長さを調節して、ゲージ輪の刈高さ調節に伴ってモ
ーアの対地水平姿勢の調節を行なうようになっている。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】吊下げロッドに調節用
の複数のピン孔を設ける構造のものでは、細かいピッチ
で多数のピン孔を設けることができず、また、調節メモ
リを表示し難いものとなっている。さらに、ロッド上部
に調節用のピン孔が設けられている為、機体下面に近い
ものとなり、狭いスペースでの調節作業が余儀なくさ
れ、調節作業も行い難い不都合がある。

【０００４】本発明は、モーア後端部の吊下げ構造を工
夫して細かな対地水平姿勢の調節が行えるように、ま
た、調節作業を行い易くすることを目的とする。

【０００５】

【課題を解決するための手段】請求項１に記載の本発明
は、吊下げロッドとモーア側のブラケットとを、吊下げ
ロッド又はモーア側のブラケットの何れか一方の部材に
設けた回転自在な連結板を介して連結するとともに、そ
の連結板に、回転軸芯からの距離並びに位相を異ならせ
てモーア対地姿勢調節用の複数のピン孔を設けてある。 〔作用〕図２に示すように、モーアＭ前部のゲージ輪７
の高さ調節に伴ってモーアＭの対地姿勢を水平に調節す
る場合には、吊下げロッド１５とモーアＭ側のブラケッ
ト１６に回転自在に取付けてある連結板１８との連結ピ
ン２０を抜いて連結板１８を回転させて、所定のピン孔
１８ａに連結ピン２０を挿入する。 〔効果〕このように、連結板に径方向並びに回転方向に
位相をずらせて調節用のピン孔を設けたから、径方向の
ピッチを角度で取れることとなり、径方向に細かいピッ
チで周方向に多数の調節孔を設けることができる。ま
た、ピッチの表示が行えることから、調節メモリを見て
調節も間違いなく行い易い。さらに、調節孔は、吊下げ
ロッドの下部、つまり、機体下面から遠く離れた箇所に
設けられることとなるので、広いスペースでの作業が可
能となり、調節作業も行い易いものとなる。

【０００６】

【発明の実施の形態】図１に、走行機体の前部にモーア
を装備したフロントマウント型乗用芝刈機が示されてお
り、前記モーアＭは、機体１前部の操縦ステップ２の下
方に大きく入り込んだ状態で、機体から延出された昇降
リンクＲの先端に横軸芯Ｘ周りに揺動自在に連結されて
いる。

【０００７】前記昇降リンクＲは、機体に支点Ｘ1 を中
心に上下揺動自在に枢支連結され、油圧シリンダ３によ
って支点Ｘ2 周りに揺動駆動されるリフトアーム４並び
に吊下げリンク５を介して昇降駆動可能に構成されてい
る。

【０００８】前記モーアＭは、刈刃ハウジング６の前部
に左右一対の刈高さ調節用のゲージ輪７，７を備え、後
部に、左右一対の障害物乗上げ用のローラ８，８を備え
ている。

【０００９】前記ゲージ輪７は、刈刃ハウジング６の上
面に固定された左右一対の前後方向フレーム９，９の前
端に上下方向の筒軸１０，１０を介して縦軸芯周りに回
動自在に装着され、前記障害物乗上げ用のローラ８，８
は、刈刃ハウジング６の後壁６ａにブラケット１１，１
１を介して装着されている。前記昇降リンク装着用の左
右一対のブラケット１４，１４が、前記刈刃ハウジング
６上面に固着連結されている。

【００１０】前記モーアＭは、刈刃ハウジング６の後端
部が、前記昇降リンクＲの中間部に吊下げロッド１５を
介して連結され、モーアＭを上昇させての路上走行時
に、刈刃ハウジング６の後端が接地しないように、ま
た、芝の刈取り作業時に、対地水平姿勢に吊下げるよう
になっている。

【００１１】前記吊下げロッド１５と刈刃ハウジング６
とは、刈刃ハウジング６上面のロッド装着用のブラケッ
ト１６にピン１７を介して横軸芯周りに回転自在に装着
された連結板１８を介して連結されている。

【００１２】前記連結板１８は、モーア対地姿勢調節の
円板で、回転軸芯からの距離並びに４５°の位相を異な
らせて連結ピン挿入用の７つのピン孔１８ａ・・を備えて
いる。前記各ピン孔１８ａ・・の近傍には、１Ｐのメモリ
が付されたピン孔１８ａを基準にして半ピッチずつピッ
チが増加する調節メモリが付されている。

【００１３】前記吊下げロッド１５は、コの字状ブラケ
ット１５ａの上端にネジ部を備え、下部に、バネ１９に
よってロック側に付勢された横方向に出退自在な連結ピ
ン２０を備え、昇降リンクＲ側面のブラケット２１に、
ゴム２２、ワッシャ２３、ナット２４を介して固定連結
されている。

【００１４】図２に示すように、前記ゲージ輪７は、ゲ
ージ輪支持ステー７ａ上端の支持ロッド７ｂに高さ調節
用の４つのピン孔７ｃを備え、前後方向フレーム９の上
面に設けられた握り部２５ａ付き連結ピン２５を介して
高さ調節可能に構成されており、前記握り部付き連結ピ
ン２５はバネ２６を介してロック側に付勢されている。

【００１５】前記連結板１８の調節メモリは、ゲージ輪
７を１ピッチ調節するとモーアＭの後端も上下方向に１
ピッチ調節されるように、ゲージ輪の調節ピッチに対応
させて調節メモリを付してある。

【００１６】〔別実施の形態〕上記実施の形態において
は、回転自在な連結板１８を、モーア側のブラケット１
６に回転自在に取付けたが、吊下げロッド１５の下端部
に回転自在に取付けても良い。

【００１７】尚、特許請求の範囲の項に図面との対照を
便利にするために符号を記すが、該記入により本発明は
添付図面の構成に限定されるものではない。

【図面の簡単な説明】

【図１】乗用芝刈機の全体側面図

【図２】機体前部の一部破断側面図

【図３】吊下げロッドと連結板との連結状態を示す縦断
正面図

【図４】連結板の側面図

【符号の説明】

７ ゲージ輪 １４ モーア側ブラケット １５ 吊下げロッド １８ 連結板 １８ａ ピン孔 Ｍ モーア Ｒ 昇降リンク

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 前部に刈高さ調節用のゲージ輪（７）を
   備えたモーア（Ｍ）を、機体側の昇降リンク（Ｒ）の先
   端に横軸芯（Ｘ）周りに揺動自在に枢支すると共に、そ
   のモーア（Ｍ）の後端部を、前記昇降リンク（Ｒ）に吊
   下げロッド（１５）を介して連結してある乗用芝刈機に
   おいて、前記吊下げロッド（１５）とモーア側のブラケ
   ット（１６）とを、吊下げロッド（１５）又はモーア側
   のブラケット（１６）の何れか一方の部材に設けた回転
   自在な連結板（１８）を介して連結するとともに、その
   連結板（１８）に、回転軸芯からの距離並びに位相を異
   ならせてモーア対地姿勢調節用の複数のピン孔（１８
   ａ）・・を設けてある乗用芝刈機。