JPH0998139A - Ｆｍ多重放送受信装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】ＦＭ多重放送の多重データを一つの表示部に複
数ページ表示させる場合に、複数ページの識別を容易に
する。 【解決手段】ＦＭ多重放送を受信してチューナ部１で選
局し、選局した受信信号より、多重データをデコードす
るＦＭ多重デコード部２を設け、デコードした多重デー
タを記憶部５に記憶させたり複数ページを同一画面に表
示できる表示部６に表示させる制御部３を設け、表示部
６に表示する複数ページのデータがいかなる種類の情報
であるかを示す識別記号を上記表示部６に併せて表示さ
せる識別記号表示制御部７を設ける。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明はＦＭラジオ放送に多
重されて放送局から送信される逐次補完の番組情報や蓄
積情報のニュース等デジタルデータを受信するＦＭ多重
放送受信機に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】商業用ＦＭラジオ放送では、音声を送信
するのに使用されていない周波数帯域を利用して番組情
報やニュース等のデジタルデータを重畳して送信するＦ
Ｍ多重放送が行われている。

【０００３】ＦＭ多重放送の番組の表示フォーマット
は、図１に示すように、表示フォーマット０〜３、及び
フリーフォーマットより成る複数のフォーマットが予め
規定されている。そして図２に示すように、各々の番組
の表示フォーマットは番組データヘッダにより放送局か
ら送出される番組の情報の中でいずれのフォーマットで
あるか定義（指定）されている。

【０００４】現状のＦＭ多重放送受信機としては、表示
素子及び表示メモリーの高額化を抑える為、フォーマッ
ト０対応の表示装置が中心になっている。図３に具体的
なフォーマット０の表示領域例を示す。上記フォーマッ
ト０の送られてくる番組の種類としては、逐次補完の番
組情報が１番組と、ニュース等の蓄積情報が数番組あ
る。

【０００５】ＦＭ多重放送受信機側では、放送局側から
送られてくる上記番組情報のメニュー画面を表示させ、
選ばれた番組を表示させていた。一画面に複数ページを
表示可能な表示装置では、ヘッダーを含めて複数ページ
の表示をさせたり、ヘッダーを省略させて複数ページの
表示を行わせていた。

【０００６】

【発明が解決しようとする課題】しかし、このような複
数ページ表示可能な表示装置では、ヘッダーを含めて表
示させる場合に、同じ内容のヘッダーが何度も表示され
表示部のロスを生じることになり、又ヘッダーを省略さ
せて表示する場合には、各々のページの番組内容が判別
出来ない等の問題を生じた。又、逐次補完の番組連動ペ
ージを戻しスクロールした時には、最新ページがどのペ
ージか分からなくなったり、逐次補完の番組連動ページ
の更新ページがなかなか送信されない待ち時間の間に、
他の蓄積情報番組の内容を見る事も出来なかった。

【０００７】

【課題を解決するための手段】本発明は上記の問題を解
決するため、請求項１記載の発明はＦＭ多重放送の受信
信号を選局する選局手段と、選局した受信信号に重畳さ
れるＦＭ多重データをデコードするデコード手段と、デ
コードされた多重データを記憶する記憶手段と、上記多
重データを表示する表示手段と、上記記憶手段の書き込
み及び読出し動作を制御すると共に上記表示手段の表示
動作を制御する制御手段とを設けたＦＭ多重放送受信機
において、上記表示手段は上記多重データの複数ページ
の情報を一画面に表示するものであって、上記多重デー
タの複数ページの情報を識別する文字或いは記号等より
成る識別記号を上記表示手段に表示させる識別記号表示
制御手段を設けたことを特徴とするものである。

【０００８】また請求項２記載の発明は、上記表示手段
に表示する複数ページの情報が複数番組の情報又は同一
番組の内の複数ページの情報であることを特徴とするも
のである。

【発明の実施の形態】

【０００９】また請求項３記載の発明は、上記表示手段
に表示する複数ページの情報が、逐次補完の番組連動ペ
ージを戻しスクロールしたとき、最新ページと古いペー
ジの情報であることを特徴とするものである。

【００１０】また請求項４記載の発明は、上記表示装置
に表示する複数ページの情報が逐次補完の番組連動ペー
ジと蓄積情報番組の情報に割り当てられ、逐次補完の番
組連動ページは絶えず最新ページを更新して表示し、蓄
積情報番組のページは一定時間の間隔で自動ページ送り
をして表示するようにしたことを特徴とするものであ
る。

【００１１】請求項１記載のＦＭ多重放送受信機によれ
ば、同一画面に表示される複数ページの情報には識別記
号表示制御手段により、それぞれのページが何の情報で
あるかを識別する文字或いは記号等の識別記号が表示さ
れるので、複数ページの表示であっても、各々のページ
に何の情報が表示されているかを識別することが出来
る。

【００１２】また請求項２記載のＦＭ多重放送受信機に
よれば、同一画面に表示される複数ページの情報には、
識別記号表示制御手段により複数番組の情報であるか、
同一番組内の複数ページの情報であるかを示す文字或い
は記号等の識別記号が表示されるので各ページのつなが
りや番組名等を識別することができる。

【００１３】また請求項３記載のＦＭ多重放送受信機に
よれば、同一画面に表示される複数ページの情報には、
識別記号表示制御手段により、逐次補完の番組連動ペー
ジを戻しスクロールしたときの最新ページか古いページ
のいずれであるかを示す文字或いは記号等の識別記号か
表示されるので、複数ページの逐次補完の番組連動ペー
ジを表示させ、ページ戻し・送りスクロールを繰り返し
た時でも、どのページが現在の放送内容に合った最新の
ページであるか容易に判断することが出来る。

【００１４】また請求項４記載のＦＭ他受放送受信機に
よれば、同一画面に表示される複数ページの情報は、絶
えず最近ページを更新して表示する逐次補完の番組連動
情報と、一定時間の間隔で自動ページ送りをして表示す
る蓄積情報番組の情報であってこれらの情報には、識別
記号表示制御手段により、いずれの情報であるかを示す
文字或いは記号等の識別記号が表示される。

【００１５】従って同一画面での複数ページの表示に於
いて、逐次補完の番組連動ページを表示させながら、他
の蓄積情報番組の内容を自動ページ送りをして両方を同
時表示させることにより、ページ送りの操作をしないで
多くの情報を自動的に表示させることができ、この場合
に各ページに表示される情報が逐次補完の番組連動ペー
ジであるか、蓄積情報番組のページであるかを容易確実
に識別することができる。

【００１６】

【実施形態】

＜実施形態１＞本発明のＦＭ多重放送受信機の実施形態
を図面に基づいて詳細に説明する。図４は本発明の一実
施形態によるＦＭ多重放送受信機のブロック図である。
図４において、１はＦＭ放送局の電波を受信して検波を
行うチューナー部、２は上記チューナー部１の検波出力
から多重データをデコードするＦＭ多重デコード部、３
は上記ＦＭ多重デコード部２でデコードされた多重デー
タを表示するための制御を行う制御部（ＣＰＵ）、４は
文字表示の為のフォントデータを格納してあるフォント
ＲＯＭである。

【００１７】５は上記ＦＭ多重デコード部でデコードさ
れた多重データの記憶ならびに表示する情報を記憶する
ための記憶部（ＲＡＭ）、６は図３で説明した上記フォ
ーマット０の文字情報を２ページ分表示させることがで
きる表示画面を有した表示部であり、上記制御部３には
上記表示部６に表示する２ページ分の表示データの種類
を識別する文字、或いは記号等の識別記号を表示させる
識別記号表示制御部７が設けられている。

【００１８】上記表示部６に２ページ分の文字情報を表
示させるには、チューナー部１の検波出力を多重デコー
ダ部２でデコードし、デコードされた多重データを記憶
部５に記憶し、制御部３でこの記憶部５に記憶された情
報をどのように読み出しするかにより、同一番組内の情
報を２ページ分表示するか、または別の２つの番組の情
報を各１ページ分ずつ上下に分けて表示するかを制御す
る。

【００１９】表示部６に別の２つの番組の情報を各１ペ
ージ分ずつ上下に分けて表示する場合には、制御部３に
設けた識別記号表示制御部７により、表示部６に表示す
る２つの情報が別々の番組であることを示す記号（本実
施形態の場合はかぎ括弧）を生成し、図５（ａ）に示す
ように表示部６の右端に上部２行と下部２行それぞれに
この記号を付加して表示する。

【００２０】表示部６に同一番組の情報を２ページ分上
下に分けて表示する場合には、同様にして図５（ｂ）の
ように表示部６の右端に４行全体にかかる記号を付加し
て表示する。このように表示部６に表示する文字情報に
対して識別記号表示制御部７により、表示ページに対応
した識別記号を生成し、この記号を付加するので、同一
番組内の情報を２ページ分表示しているのか、または別
の２つの番組の情報を各１ページ分ずつ上下に分けて表
示しているのかを容易に判断することができる。なお、
本実施形態では表示部６の右端にかぎ括弧を表示してい
るが、表示位置は上部２行と下部２行の区別ができる位
置であればよく（例えば左端）、表示する記号について
もかぎ括弧でなくてもよいし、必ずしも上下同じ記号で
なくてもよい。

【００２１】別の例を挙げれば、図５（ｃ）に示すよう
に上部２行と下部２行それぞれに番組に与えられた番組
番号を表示することによっても同一番組内の情報を２ペ
ージ分表示しているのか、または別の２つの番組の情報
を各１ページ分ずつ上下に分けて表示しているのかを容
易に判断することができる。また、これについては必ず
しも番組に与えられた番組番号によるものでなくてもよ
く、番組に与えられた番組名の頭文字を表示するなど、
同一番組であるか別番組であるかを識別できるものであ
ればよい。

【００２２】＜実施形態２＞上述するように、本装置で
は表示部６に２ページ分の文字情報を表示させることが
でき、これにより同一番組内の情報を２ページ分表示す
ることが可能である。また、フォーマット０の逐次補完
情報は２行ずつ、つまり１ページずつ放送局より文字情
報として送出される。本装置ではこの逐次補完情報を複
数ページ分記憶部５に記憶される。

【００２３】この記憶部５に記憶された逐次補完情報
は、制御部３により必要に応じて読み出され所望の古い
情報を表示することができる。この場合の表示は図６ａ
に示すように表示部６の下部２行に最新の逐次補完番組
の情報を、又上部２行に１つ前の情報を表示する。この
場合上下を入れ換え上部２行に最新の逐次補完番組の情
報を表示し、下部２行に１つ前の情報を表示するように
してもよいのは勿論である。

【００２４】そして、表示部６の上部２行の右端に識別
記号表示制御部７により、１つ前の逐次補完番組の情報
であることを示す記号を付加して表示する。これによ
り、当該部分に表示されている情報が１つ前の情報であ
ることを識別することができる。この場合の付加する記
号は、実施形態１で例示した記号と区別するために、同
一の記号を点滅表示したり、別の記号にすることも可能
であり、また記号の表示位置についても実施形態１同様
に上部２行と下部２行の区別ができる位置であればよ
い。

【００２５】＜実施形態３＞又、本装置ではこの逐次補
完情報を複数ページ分記憶部５に記憶しておくことで、
必要に応じて古い情報を読み出して表示することが可能
である。フォーマット０の文字情報を１ページ分しか表
示できない装置では、古い情報を読み出して表示する場
合（戻しスクロール）には画面全体に古い情報が表示さ
れ、その状態では最新の情報を見ることができないのが
一般的である。

【００２６】本装置では表示部６に２ページ分の文字情
報を表示させることができ、図６（ａ）で示した表示の
状態から戻しスクロールを行った場合、図６（ｂ）に示
すように上部２行のみ古い情報をさかのぼって表示さ
せ、下部２行は最新の情報を表示させることができる。
これにより、下部２行で最新の情報を見ながら、上部２
行では古い情報を戻しスクロールでさかのぼって見るこ
とができる。

【００２７】＜実施形態４＞又、本装置では表示部６に
２ページ分の文字情報を表示させることができ、この表
示内容は制御部３で記憶部５に記憶された情報をどのよ
うに読み出しするかにより、別の２つの番組の情報を各
１ページ分ずつ上下に分けて表示することができる。図
７は、この場合の表示を例示するものであり、表示部６
の上部２行に逐次補完番組を表示し、蓄積情報番組を下
部２行に表示する。

【００２８】フォーマット０の文字情報を１ページ分し
か表示できない装置では、蓄積情報番組を見ながら逐次
補完番組を見ることはできなかった。蓄積情報番組は一
般的に複数ページの情報によって構成されており、この
ページ送りを一定時間ごとに自動で行うようにすると、
本装置機能により、最新の逐次補完番組を上部２行で見
ながらにして、下部２行では蓄積情報番組を一定時間ご
とにページ送りして表示することができ、従来には無い
新しい使い方が可能となる。

【００２９】更に、蓄積情報番組は１つの番組だけでな
く、一般的にニュースや天気予報など複数の番組が放送
されている。従って上述するページ送りを一定時間ごと
に自動で行い、その番組の最終ページに至ったとき、番
組をも自動で切換え、これを繰り返し行う機能を持たせ
ることもできる。このような機能を例えば１つのボタン
操作でできるようにすると、番組切換えやページ送りを
手動で行うことなく、全ての番組の全てのページを順次
自動で表示させることが可能となり、初心者であっても
複雑な操作を行うことなく楽しむことが可能となった。

【００３０】なお、上記した一実施形態によるＦＭ多重
放送受信機の表示装置では、表示部６に表示される文字
情報は２ページ分としているが、本発明はこれに限ら
ず、３ページ以上の複数ページ分の表示機能を有するも
のであってもよい。また、上記した本実施形態では表示
される１ページ分の情報では説明の都合上ヘッダー部を
省略してあるが、ヘッダー部の表示をする表示機能を有
してもよい。更に、上記した本実施形態ではフォーマッ
ト０に限定して説明しているが、他のフォーマット（フ
ォーマット１乃至３及び、フリーフォーマット）にも適
用可能である。

【００３１】

【発明の効果】本発明は以上のような構成であるので、
ＦＭ多重放送での多重データを複数ページ分同時に表示
し、ページを識別する識別記号を併せて表示することが
でき、複数ページの表示がされている時でも、各々のペ
ージのつながりや番組内容が容易に識別できる。また、
逐次補完の番組連動ページが複数ページ表示がされてい
る時でも、最新のページがどれか容易に識別でき、更に
は、逐次補完の番組連動ページを見ながら、他の蓄積情
報番組の内容を操作しないで自動的に見ることができ
る。

【図面の簡単な説明】

【図１】ＦＭ多重放送の表示フォーマットの内容を示す
図である。

【図２】ＦＭ多重放送の番組データヘッダの構成例を示
す図である。

【図３】ＦＭ多重放送の表示フォーマットにおけるフォ
ーマット０表示領域例を示す図である。

【図４】本発明のＦＭ多重放送受信機の実施形態のブロ
ック図である。

【図５】本発明における表示装置の表示例を示す図であ
る。

【図６】本発明における表示装置の他の表示例を示す図
である。

【図７】本発明における表示装置更にの他の表示例を示
す図である。

【符号の説明】

１ チューナ ２ ＦＭ多重デコード部 ３ 制御部 ５ 記憶部 ６ 表示部 ７ 識別記号表示制御部

Claims (4)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】ＦＭ多重放送の受信信号を選局する選局手
   段と、選局した受信信号に重畳されるＦＭ多重データを
   デコードするデコード手段と、デコードされた多重デー
   タを記憶する記憶手段と、上記多重データを表示する表
   示手段と、上記記憶手段の書き込み及び読出し動作を制
   御するとともに上記表示手段の表示動作を制御する制御
   手段とを設けたＦＭ多重放送受信装置において、上記表
   示手段は上記多重データの複数ページの情報を一画面に
   表示するものであって、上記多重データの複数ページの
   情報を識別する文字或いは記号より成る識別記号を上記
   表示手段に表示させる識別記号表示制御手段を設けたこ
   とを特徴とするＦＭ多重放送受信機。
2. 【請求項２】上記表示手段に表示する複数ページの情報
   は、複数番組の情報又は同一番組内の複数ページの情報
   であることを特徴とする請求項１に記載のＦＭ多重放送
   受信機。
3. 【請求項３】上記表示手段に表示する複数ページの情報
   は逐次補完の番組連動ページを戻しスクロールしたと
   き、最新ページと古いページの情報であることを特徴と
   するＦＭ多重放送受信機。
4. 【請求項４】上記表示手段に表示する複数ページの情報
   は逐次補完の番組連動ページと蓄積情報番組の情報に割
   り当て、逐次補完の番組連動ページは絶えず最新ページ
   を更新して表示し、蓄積情報番組のページは一定時間の
   間隔で自動ページ送りをして表示するようにしたことを
   特徴とするＦＭ多重放送受信機。