JPH0997605A - 水素吸蔵合金電極及びその製造方法 - Google Patents

水素吸蔵合金電極及びその製造方法

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JPH0997605A
JPH0997605A JP8037231A JP3723196A JPH0997605A JP H0997605 A JPH0997605 A JP H0997605A JP 8037231 A JP8037231 A JP 8037231A JP 3723196 A JP3723196 A JP 3723196A JP H0997605 A JPH0997605 A JP H0997605A
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storage alloy
hydrogen storage
divalent
hydrogen
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JP8037231A
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Yukihiro Kuribayashi
幸弘 栗林
Takashi Matsuda
高至 松田
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Shin Etsu Chemical Co Ltd
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Shin Etsu Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高容量で急速充電が可能なニッケル−水素ア
ルカリ蓄電池に好適な水素吸蔵合金電極及びその製造方
法を提供すること。 【解決手段】 水素を電気化学的に吸蔵・放出する水素
吸蔵合金粉末を主体とする層を導電性支持体上に有する
と共に、前記層の表面がフッ素系の撥水剤で被覆されて
いる水素吸蔵合金電極であって、前記フッ素系の撥水剤
が一般式Y−[ R1 −(Rf−R2)a −Rf−R1]−Y
で表される化合物であることを特徴とする水素吸蔵合金
電極及びその製造方法;但し、式中のRfはパーフルオ
ロアルキレン基、2価のパーフルオロポリエーテル基又
はパーフルオロアルキレン基と2価のパーフルオロポリ
エーテル基の組み合わせからなる2価の基、R1 及びR
2 は同一でも異なってもよい、置換又は非置換の2価の
炭化水素基(但し、該炭化水素基は酸素原子、窒素原子
及びケイ素原子の1種又は2種以上を含んでもよい)、
aは0以上の整数、及び、Yは加水分解性のシリル基で
ある。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術の分野】本発明は水素吸蔵合金を用
いた水素吸蔵合金電極に関し、特に、高容量で高速充電
が可能なアルカリ蓄電池の負極として使用される、水素
吸蔵合金電極及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】蓄電池としては、従来から、ニッケル−
カドミウム蓄電池及び鉛蓄電池が賞用されてきたが、近
年、蓄電池の用途が増大するに従い、これらの電池より
軽量かつ高容量で、エネルギー密度の高い電池に対する
要求が高まってきた。そこで、電気化学的に水素の吸蔵
/放出が可能な水素吸蔵合金を用いた電極を負極とし、
水酸化ニッケルを正極としたニッケル−水素アルカリ蓄
電池が注目を集めている。
【0003】このニッケル−水素アルカリ蓄電池では、
充電の際に、水素吸蔵合金電極はアルカリ水溶液中の水
を電気分解し、発生した水素ガスを吸蔵する。一方、放
電の際には水素ガスを放出するとともに、これを酸化し
て水に戻す。しかしながら、急速充電するために過充電
すると、正極からは酸素ガスが発生すると共に、負極か
らも水素ガスが発生するので電池内圧が上昇する。
【0004】そこで、負極の充電可能容量を正極の容量
より大きくして充電時に酸素ガスを優先的に発生させ、
この酸素ガスを負極で発生した水素ガスと負極面で反応
させて水とすることにより、電池内圧の上昇を抑制する
ことが提案された。しかしながら、負極の容量を大きく
すると、過充電時の電池内圧の上昇を抑制することはで
きるものの、電池内に占める正極の体積を相対的に小さ
くする必要があるので、結果として電池容量(単位体積
当たりの容量)が減少するという欠点があった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】そこで、本発明者等
は、上記の欠点を解決するために鋭意検討した結果、水
素吸蔵合金電極の表面にフッ素系の撥水剤を被覆した場
合には、極板の全面が電解液に濡れるということがない
ので、気体、液体、固体の三相界面が形成され、水素ガ
スの吸蔵性を改善することができること、及び、急速充
電しても電池内圧が上昇しないので蓄電池の充放電サイ
クル寿命が向上するということ、更に、負電極の充電可
能容量の増加を必要最小限に抑えることができるので、
電池容量の低下を防止することができるということを見
いだし本発明に到達した。
【0006】従って、本発明の第1の目的は、高容量で
急速充電が可能な水素吸蔵合金電極を提供することにあ
る。本発明の第2の目的は、高容量で急速充電が可能な
水素吸蔵合金電極の製造方法を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の上記の諸目的
は、水素を電気化学的に吸蔵・放出する水素吸蔵合金粉
末を主体とする層を導電性支持体上に有すると共に、前
記層の表面がフッ素系の撥水剤で被覆されている水素吸
蔵合金電極であって、前記フッ素系の撥水剤が下記一般
式(1)で表される化合物であることを特徴とする水素
吸蔵合金電極によって達成された。 一般式(1):Y−[ R1 −(Rf−R2)a −Rf−R
1]−Y 上式中のRfはパーフルオロアルキレン基、2価のパー
フルオロポリエーテル基又はパーフルオロアルキレン基
と2価のパーフルオロポリエーテル基の組み合わせから
なる2価の基、R1 及びR2 は同一でも異なってもよ
い、置換又は非置換の2価の炭化水素基(但し、該炭化
水素基は酸素原子、窒素原子及びケイ素原子の1種又は
2種以上を含んでもよい)、aは0以上の整数、及び、
Yは加水分解性のシリル基である。
【0008】本発明で使用する水素吸蔵合金は特に限定
されるものではなく、従来から水素吸蔵合金電極に使用
される、公知の水素吸蔵合金の中から適宜選択して使用
することができるが、安価である上量産に適していると
いう観点から、ミッシュメタル(Mm)を主原料とする
ものを使用することが好ましい。
【0009】Mmは、CaCu5 型結晶構造を有するL
aNi5 系合金のLaの一部をCe、Pr、Ndその他
の希土類元素によって置換した希土類元素の混合物であ
り、例えば、Ce45重量%、La30重量%、Nd5
重量%、及びその他の希土類元素20重量%からなる。
【0010】本発明で使用する撥水剤は、電極表面が電
解液に濡れないようにして、気体、液体、固体の三相界
面を形成させるものであるが、本発明においては、特
に、前記一般式(1)で表されるフッ素系撥水剤を使用
する。前述した一般式(1)における、Rfにより表さ
れたパーフルオロアルキル基としては、下記一般式
(2)で表される直鎖状、又は、分岐状のものが挙げら
れる。 一般式(2):−Cm 2m− 但し、mは1〜10の整数であり、好ましくは1〜6の
整数である。
【0011】又、Rfにより表された2価のパーフルオ
ロポリエーテル基としては、下記一般式3で表された化
合物が挙げられる。 一般式(3):−(Rf’−O) q − 但し、複数のRf’は同一又は分岐状のパーフルオロア
ルキレン基であり、qは1〜500の整数、好ましくは
2〜400の整数、更に好ましくは10〜200の整数
である。
【0012】上記の一般式(3)における、式−(R
f’−O) −の構造単位の具体例としては、例えば-CF2
O-、-CF2CF2O- 、-CF2CF2CF2O-、-CF(CF3)CF2O- 、-CF2
CF2CF2CF2O- 、-CF2CF2CF2CF2CF2CF2O- 、-C(CF3)2O-等
が挙げられる。これらの中でも、本発明においては特
に、-CF2O-、-CF2CF2O- 、-CF2CF2CF2O-、-CF(CF3)CF2O
-等が好ましい。
【0013】従って前記の一般式(1)における、Rf
の具体例としては、下記の基が挙げられる。 -C4F8-、-C6F12- 、-[CF(CF3)OCF2]3[CF2OCF(CF3)]2-、
-[CF(CF3)OCF2]15[CF2OCF(CF3)]15-、及び、-[CF(CF3)O
CF2]m [CF2OCF(CF3)] n - (但し、n+mは平均値で3
8である);
【0014】-CF2CF2OCF2(CF2)2CF2OCF2CF2-、-CF2CF2O
CF2CF(CF3)OCF2(CF2)2CF2O-CF(CF3)CF2OCF2CF2- 、-CF2
(OCF2CF2) n (OCF2)m OCF2- (但し、nは平均値で5〜
50の整数、mは平均値で1〜10の整数である)、-C
F(CF3)[OCF(CF3)CF2] n (OCF2)m OCF(CF3)- (但し、n
は平均値で5〜50の整数、mは平均値で1〜10の整
数である);
【0015】-CF2CF2(OCF2CF2CF2) n OCF2CF2-(但し、
nは平均値で5〜100の整数である)、-[CF(CF3)OCF
2]n [CF2OCF(CF3)] m - (但し、n+mは平均値で2〜
200の整数、好ましくは30〜110の整数であ
る)、-[CF(CF3)OCF2]n (CF2)2[CF2OCF(CF3)] m - (但
し、n+mは平均値で2〜110の整数である)。
【0016】又、前記一般式(1)におけるR1 及びR
2 は、炭素原子数1〜20の2価の炭化水素基であるこ
とが好ましい。その具体的としては、メチレン基、エチ
レン基、プロピレン基、メチルエチレン基、ブチレン
基、ヘキサメチレン基等のアルキレン基、シクロヘキシ
レン基等のシクロアルキレン基、フェニレン基、トリレ
ン基、キシリレン基、ナフチレン基、ビフェニレン基等
のアリーレン基、これらの基の水素原子の一部または全
部をハロゲン原子で置換した基、及び、置換又は非置換
のアルキレン基とアリーレン基の組み合わせ等が挙げら
れる。本発明においては、これらのうち、特に、炭素原
子数2〜10の炭化水素基が好ましい。
【0017】更に、R1 及びR2 は、その構造中に酸素
原子、窒素原子及びけい素原子の中少なくとも1種を含
んでもよい。この場合、それぞれの原子は、−O−また
は=C=O結合、−NR’−結合(R’は、水素原子、
アリール基又は炭素原子数1〜8、特に1〜6のアルキ
ル基である)、及び、下記化1で表される様に、直鎖状
又は環状のオルガノシロキシ基やオルガノシリレン基と
して、炭化水素基内に又は炭化水素基の末端に含有され
る。
【0018】
【化1】 但し、化1中のR''は置換又は非置換の1価の炭化水素
基、R''' はアリーレン基又は炭素原子数1〜6のアル
キレン基であり、nは0〜10の整数、好ましくは0〜
5の整数である。
【0019】R''の具体例としては、メチル基、エチル
基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチ
ル基、tert- ブチル基、ペンチル基、ネオペンチル基、
ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基等のアル
キル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロ
ヘブチル基等のシクロアルキル基;
【0020】ビニル基、アリル基、プロペニル基、イソ
プロペニル基、ブテニル基、イソブテニル基、ヘキセニ
ル基、シクロヘキセニル基等のアルケニル基、フェニル
基、トリル基、キシリル基、ナフチル基等のアリール
基、ベンジル基、フェニルエチル基、フェニルプロピル
基等のアラルキル基、及び、これらの基の水素原子の一
部または全部をハロゲン原子で置換した基(例えば、ク
ロロメチル基、ブロモエチル基、クロロプロピル基、ト
リフルオロプロピル基)等が挙げられる。
【0021】従って、R1 及びR2 の具体例としては、
下記化2〜7で表された基等が挙げられる。
【化2】
【化3】
【化4】
【化5】
【化6】
【化7】
【0022】また、前記一般式(1)におけるaの範囲
は、好ましくは0〜10、特に、好ましくは0〜5であ
る。また、Yで表された両末端に有する加水分解性シリ
ル基の具体例としては、下記一般式(4)で表されたも
のが挙げられる。 一般式(4):−SiR3-b ''Xb 上式中のXは加水分解性基であり、R''は前記化1中の
R''と同じく、置換又は非置換の1価炭化水素基であ
り、bは1〜3の整数である。また、上記一般式(4)
の加水分解性基Xの具体例としては、カルボキシル基、
ケトオキシム基、アルコキシ基、アルケノキシ基、アミ
ノ基、アミノキシ基、アミド基及びフッ素、塩素、臭
素、ヨウ素等のハロゲン原子等が挙げられる。
【0023】本発明におけるフッ素系の撥水剤に、硬化
物の物性を調整する等の観点から、種々の配合剤を添加
することも可能である。例えば、有機スズエステル、有
機チタン酸エステル、テトラメチルグアニジルプロピル
トリメトキシシラン等の縮合触媒、メチルトリメトキシ
シラン、メチルトリプロペノキシシラン、ビニルトリブ
タノキシムシラン、メチルトリアセトキシシラン等の保
存安定剤が挙げられる。
【0024】また、本発明で使用するフッ素系の撥水剤
は、必要に応じて非水溶性の有機溶媒で希釈した溶液と
して保存し、或いは使用に供することができる。特に、
有機溶媒溶液として使用することは、薄い硬化皮膜を形
成する場合に好適である。このような有機溶媒として
は、例えば、n−ヘキサン、シクロヘキサン、トルエ
ン、石油エーテル、キシレン等の炭化水素系溶媒、ジエ
チルエーテル、n−ブチルエーテル、ジオキサン、テト
ラヒドロフラン等のエーテル系溶媒;
【0025】アセトン、メチルエチルケトン、ジブチル
ケトン、酢酸エチル等のケトン系溶媒、メチレンクロラ
イド、クロルベンゼン、クロロホルム等の塩素化炭化水
素系溶媒、アセトニトリル等のニトリル系溶媒、パーフ
ルオロオクタン、トリフロロベンゼン、1,3−ビス
(トリフルオロ)ベンゼン等のフッ素系溶媒、メタノー
ル、エタノール、イソプロパノール、n−ブタノール等
のアルコール系溶媒を挙げることができ、これらは必要
に応じて2種以上を混合して使用してもよい。
【0026】本発明で使用する導電性支持体は特に限定
されるものではなく、アルカリ電池用の負電極に使用さ
れる、繊維ニッケル、発泡ニッケル等の三次元導電性支
持体、パンチングメタル、エクスパンドメタル、金属ネ
ット等の二次元導電性支持体等の公知の導電性支持体の
中から適宜選択して用いることができる。
【0027】本発明におけるフッ素系の撥水剤の塗布量
は、導電性支持体の全表面に対して0.1〜5.0mg
/cm2 の範囲、特に0.5〜2.5mg/cm2 の範
囲となることが好ましい。0.1mg/cm2 より少な
い場合には撥水剤の効果が少なく、逆に、5.0mg/
cm2 より多い場合には、電極内への水素の拡散が悪く
なる。
【0028】本発明の水素吸蔵合金電極は、前述した水
素吸蔵合金粉末と共にバインダーを含有するペーストを
導電性支持体に塗着させた後乾燥し、加圧成形し、得ら
れた成形物に前記したフッ素系撥水剤を塗布・乾燥し
て、フッ素系の撥水性樹脂層を被覆することによって製
造することが好ましい。また、上記ペーストから成形し
たシートを導電性支持体表面に圧着して、固定し、次い
で撥水剤を塗布・乾燥することによって製造することも
できる。
【0029】本発明で水素吸蔵合金粉末を結着するため
に少量使用するバインダーは、特に限定されるものでは
なく、従来の水素吸蔵合金電極に使用される公知の結着
剤の中から適宜選択することができる。上記の結着剤と
しては、例えば、メチルセルロース、カルボキシメチル
セルロース等のセルロース類、ポリビニルアルコール、
ポリエチレンオキサイド、ポリテトラフルオロエチレ
ン、高分子ラテックス等を挙げることができる。これら
は2種類以上を併用しても良い。バインダーの使用量
は、通常、水素吸蔵合金粉末に対して0.1〜6重量%
である。
【0030】本発明の水素吸蔵合金電極は、表面にフッ
素系の撥水剤を有するので、それを電池用負電極として
用いたときに、気体、液体、固体の三相界面が形成され
る。しかも、フッ素系撥水剤は溶液希釈型であるため界
面活性剤等を使用する必要がないので、界面活性剤によ
る撥水効果の低下等の悪影響がなく、効率良くガス状の
水素を吸蔵できる。
【0031】
【発明の実施の形態】本発明の水素吸蔵合金は、通常の
水素吸蔵合金電極の表面を、公知の方法により、前記し
た一般式Y−[ R1 −(Rf−R2)a −Rf−R1]−Y
で表されるフッ素系撥水剤で被覆することによって容易
に得ることができる。
【0032】
【発明の効果】本発明の水素吸蔵合金電極を、ニッケル
−水素アルカリ蓄電池用の負極として使用して得られた
蓄電池は、充放電における電池内部での水素ガスの発生
による電池内圧の上昇が低く、電池寿命が長い。また、
急速充電時においても電池内圧の上昇が少なく、長期に
わたり安定なガス吸収特性を示すので、高容量で急速充
電が可能である。
【0033】
【実施例】以下、実施例によって本発明を更に詳述する
が、本発明はこれによって限定されるものではない。 実施例1〜4.Mm1.0に対してNi、Co、Mn及
びAlが原子比で各々3.75:0.75:0.20:
0.30原子%となるように各々の金属を秤量し、アー
ク溶解炉を用いて合金を作製し、真空中で熱処理を行い
真空中で冷却した後、これらの合金を機械的に粉砕して
水素吸蔵合金粉末を得た。
【0034】得られた水素吸蔵合金粉末に対して3重量
%のポリビニルアルコールの水溶液を用いてペースト状
にし、このペーストを多孔度94〜96%の発泡ニッケ
ル多孔体内へ均一に充填し、乾燥した後加圧成形して負
極板とした。更に、下記表1(実施例1〜4)で示され
た撥水剤1.0重量部に対して、パーフルオロオクタン
49.5重量部、及び、1,3−ビス(トリフルオロ)
ベンゼン49.5重量部となるように溶剤で希釈し、こ
れを同表に示された塗布量となるように噴霧器を用いて
負極板に吹き付けた後、70℃の乾燥器中で30分間乾
燥させた。
【0035】
【表1】
【0036】
【化8】
【化9】
【0037】得られた電極を負極に用い、正極に公知の
方法で得られた焼結式ニッケル極を使用して、これら、
正、負極の間に不織布から成るセパレータを介して捲回
することにより渦巻電極体とした。この渦巻き電極体を
電池外装缶に装入し、6N水酸化カリウム水溶液を電解
液として注液した後密封し、四種類の公称容量1200
ミリアンペア・時の密閉型ニッケル−水素アルカリ蓄電
池を作製した。
【0038】この4種類の電池を、20℃の一定温度下
で、充電電流を、初充電は0.1C、2サイクル目は
0.2C、及び3サイクル目は0.5Cと上昇させて充
電し、4サイクル目以降は1Cに固定して充電した。
尚、充電容量はいずれの場合も公称容量の200%とし
た。一方、放電は、各サイクルとも、0.2Cで電池電
圧が0.8Vになるまで行った。こような充放電サイク
ルを繰り返して各サイクルにおける電池内圧を測定し、
5回目、5〜10回目、20〜50回目及び50回目以
降の電池の最高内圧を表2に示した。
【0039】
【表2】
【0040】比較例1.撥水性樹脂層を被覆しなかった
他は、実施例1の場合と全く同様にして電極及び密閉型
ニッケル水素蓄電池を作製し、実施例1の場合と全く同
様にして、電池の最高内圧を測定した。結果は表2に示
した通りである。
【0041】表2の結果から、本発明の水素吸蔵合金電
極を用いた場合には、充放電サイクル時における電池内
圧の増大の仕方が改善されることが実証された。また、
特に実施例2、及び、実施例3の内圧の変化量が少ない
ことから、フッ素系撥水剤の塗布量は0.5〜2mg/
cm2 の範囲が最適であることが推定される。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 水素を電気化学的に吸蔵・放出する水素
    吸蔵合金粉末を主体とする層を導電性支持体上に有する
    と共に、前記層の表面がフッ素系の撥水剤で被覆されて
    いる水素吸蔵合金電極であって、前記フッ素系の撥水剤
    が一般式Y−[ R1 −(Rf−R2)a −Rf−R1]−Y
    で表される化合物であることを特徴とする水素吸蔵合金
    電極;但し、式中のRfはパーフルオロアルキレン基、
    2価のパーフルオロポリエーテル基又はパーフルオロア
    ルキレン基と2価のパーフルオロポリエーテル基の組み
    合わせからなる2価の基、R1 及びR2 は同一でも異な
    ってもよい、置換又は非置換の2価の炭化水素基(但
    し、該炭化水素基は酸素原子、窒素原子及びケイ素原子
    の1種又は2種以上を含んでもよい)、aは0以上の整
    数、及び、Yは加水分解性のシリル基である。
  2. 【請求項2】 フッ素系の撥水剤が電極の全表面に0.
    1mg/cm2 〜5mg/cm2 存在する、請求項1に
    記載された水素吸蔵合金電極。
  3. 【請求項3】 水素吸蔵合金粉末、及びバインダーを含
    有するペーストを導電性支持体に塗着させた後乾燥し、
    加圧成形して得られた成形物に下記一般式で表される撥
    水剤を塗布・乾燥し、撥水性樹脂層を被覆することを特
    徴とする水素吸蔵合金電極の製造方法; 一般式:Y−[ R1 −(Rf−R2)a −Rf−R1]−Y 但し、式中のRfはパーフルオロアルキレン基、2価の
    パーフルオロポリエーテル基又はパーフルオロアルキレ
    ン基と2価のパーフルオロポリエーテル基の組み合わせ
    からなる2価の基、R1 及びR2 は同一でも異なっても
    よい、置換又は非置換の2価の炭化水素基(但し、該炭
    化水素基は酸素原子、窒素原子及びケイ素原子の1種又
    は2種以上を含んでもよい)、aは0以上の整数、及
    び、Yは加水分解性のシリル基である。
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