JPH0995535A - ジオルガノポリシロキサンおよび布帛用処理剤 - Google Patents

ジオルガノポリシロキサンおよび布帛用処理剤

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JPH0995535A
JPH0995535A JP27624695A JP27624695A JPH0995535A JP H0995535 A JPH0995535 A JP H0995535A JP 27624695 A JP27624695 A JP 27624695A JP 27624695 A JP27624695 A JP 27624695A JP H0995535 A JPH0995535 A JP H0995535A
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diorganopolysiloxane
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JP27624695A
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Hironori Ishikawa
裕規 石川
Tsutomu Osanawa
努 長縄
Isao Ona
功 小名
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Original Assignee
Dow Corning Toray Silicone Co Ltd
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    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08GMACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED OTHERWISE THAN BY REACTIONS ONLY INVOLVING UNSATURATED CARBON-TO-CARBON BONDS
    • C08G77/00Macromolecular compounds obtained by reactions forming a linkage containing silicon with or without sulfur, nitrogen, oxygen or carbon in the main chain of the macromolecule
    • C08G77/04Polysiloxanes
    • C08G77/38Polysiloxanes modified by chemical after-treatment
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08GMACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED OTHERWISE THAN BY REACTIONS ONLY INVOLVING UNSATURATED CARBON-TO-CARBON BONDS
    • C08G77/00Macromolecular compounds obtained by reactions forming a linkage containing silicon with or without sulfur, nitrogen, oxygen or carbon in the main chain of the macromolecule
    • C08G77/04Polysiloxanes
    • C08G77/14Polysiloxanes containing silicon bound to oxygen-containing groups
    • DTEXTILES; PAPER
    • D06TREATMENT OF TEXTILES OR THE LIKE; LAUNDERING; FLEXIBLE MATERIALS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • D06MTREATMENT, NOT PROVIDED FOR ELSEWHERE IN CLASS D06, OF FIBRES, THREADS, YARNS, FABRICS, FEATHERS OR FIBROUS GOODS MADE FROM SUCH MATERIALS
    • D06M15/00Treating fibres, threads, yarns, fabrics, or fibrous goods made from such materials, with macromolecular compounds; Such treatment combined with mechanical treatment
    • D06M15/19Treating fibres, threads, yarns, fabrics, or fibrous goods made from such materials, with macromolecular compounds; Such treatment combined with mechanical treatment with synthetic macromolecular compounds
    • D06M15/37Macromolecular compounds obtained otherwise than by reactions only involving carbon-to-carbon unsaturated bonds
    • D06M15/643Macromolecular compounds obtained otherwise than by reactions only involving carbon-to-carbon unsaturated bonds containing silicon in the main chain
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 エポキシ基含有有機基とカルボキシル基含有
有機基とを1分子中にそれぞれ1個以上有する新規なジ
オルガノポリシロキサンおよびこのシロキサンからなる
布帛用処理剤を提供する。 【構成】 一般式: 【化1】 (式中、Rは同種もしくは異種の一価炭化水素基であ
り、Bはエポキシ基含有有機基であり、Cはカルボキシ
ル基含有有機基であり、AはR,BおよびCで示される
基からなる群から選択される基である。xは正数であ
り、yは0または正数であり、zは0または正数であ
る。)で示され、1分子中にエポキシ基含有有機基とカ
ルボキシル基含有有機基とをそれぞれ1個以上有する、
25℃における粘度が10〜1,000,000センチス
トークスのジオルガノポリシロキサンおよびこのシロキ
サンからなる布帛用処理剤。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は新規なジオルガノポリシ
ロキサンおよび布帛用処理剤に関する。
【0002】
【従来の技術】エポキシ基含有オルガノポリシロキサン
やカルボキシル基含有オルガノポリシロキサンは繊維処
理剤として広く使用されており、例えば、エポキシ基含
有オルガノポリシロキサンとアクリルアミド樹脂からな
る繊維処理剤(特開昭60−94680号公報参照),
カルボキシル基含有オルガノポリシロキサンのマイクロ
エマルジョンからなる繊維処理剤(特開昭63−270
875号公報参照),カルボキシル基含有オルガノポリ
シロキサンとアミノ基含有オルガノポリシロキサンから
なる繊維処理剤(特開昭55−152864号公報参
照),エポキシ基含有オルガノポリシロキサンとアミノ
基含有オルガノポリシロキサンからなる繊維処理剤(特
開昭48−17514号公報参照),エポキシ基含有オ
ルガノポリシロキサン,カルボキシル基含有オルガノポ
リシロキサンおよびアミノ基含有オルガノポリシロキサ
ンにアミノ基含有シランを添加してなる繊維処理剤(特
開平5−156169号公報参照)が提案されている。
しかしこれらの繊維処理剤は風合が不十分であり、しか
も洗濯により比較的容易に脱落してしまうという問題点
があった。また、エポキシ基含有オルガノポリシロキサ
ン,カルボキシル基含有オルガノポリシロキサンおよび
防虫剤からなる処理剤を用い、この2種のシロキサンを
架橋反応させることにより、洗濯による防虫剤の脱落防
止を目的とした防虫素材(特開昭63−264506号
公報参照)も提案されている。しかしその風合は決して
十分といえるものでなかった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明者らは上記問題
点を解消すべく鋭意検討した結果、本発明に到達した。
即ち、本発明の目的は、エポキシ基含有有機基とカルボ
キシル基含有有機基とを1分子中にそれぞれ1個以上有
する新規なジオルガノポリシロキサンおよびこのシロキ
サンからなる布帛用処理剤を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段とその作用】本発明は、一
般式:
【化4】 {式中、Rは同種もしくは異種の一価炭化水素基であ
り、Bは式:
【化5】 (式中、R1は二価炭化水素基である。)で示されるエ
ポキシ基含有有機基もしくは式:
【化6】 (式中、R2は二価炭化水素基である。)で示されるエ
ポキシ基含有有機基であり、Cは式:−R3−COOR4
[式中、R3は二価炭化水素基であり、R4は水素原子,
一価炭化水素基および式:−SiR3(式中、Rは同種
もしくは異種の一価炭化水素基である。)で示されるシ
リル基からなる群から選択される基である。]で示され
るカルボキシル基含有有機基であり、AはR,Bおよび
Cで示される基からなる群から選択される基である。x
は正数であり、yは0または正数であり、zは0または
正数である。}で示され、1分子中に該エポキシ基含有
有機基と該カルボキシル基含有有機基とをそれぞれ1個
以上有する、25℃における粘度が10〜1,000,0
00センチストークスのジオルガノポリシロキサンおよ
びこのシロキサンからなる布帛用処理剤に関する。
【0005】まず、本発明のジオルガノポリシロキサン
について詳細に説明する。本発明のジオルガノポリシロ
キサンは上記一般式で示され、式中、Rは同種もしくは
異種の一価炭化水素基であり、具体的には、メチル基,
エチル基,プロピル基,オクチル基のようなアルキル
基;2−フェニルエチル基,2−フェニルプロピル基,
3,3,3−トルフルオロプロピル基のような置換アルキ
ル基;フェニル基,トリル基のようなアリール基または
置換アリール基が例示される。これらの中でもメチル基
が好ましい。Bは式:
【化7】 で示されるエポキシ基含有有機基もしくは式:
【化8】 で示されるエポキシ基含有有機基である。R1およびR2
は二価炭化水素基であり、エチレン基,n−プロピレン
基,イソプロピレン基,n−ブチレン基が例示される。
このようなエポキシ基含有有機基としては、式:
【化9】 で示される基,式:
【化10】 で示される基が例示される。Cは式:−R3−COOR4
で示されるカルボキシル基含有有機基である。R3は二
価炭化水素基であり、エチレン基,n−プロピレン基,
n−ブチレン基のようなアルキレン基;式:−(C
22−C64−で示されるようなアルキレンアリーレ
ン基が例示される。R4は水素原子,一価炭化水素基お
よび式:−SiR3(式中、Rは同種もしくは異種の一
価炭化水素基である。)で示されるシリル基からなる群
から選択される基であり、一価炭化水素基としては、メ
チル基,エチル基,プロピル基,オクチル基のようなア
ルキル基;2−フェニルエチル基,2−フェニルプロピ
ル基,3,3,3−トルフルオロプロピル基のような置換
アルキル基;フェニル基,トリル基のようなアリール基
もしくは置換アリール基が例示される。これらの中でも
メチル基もしくはエチル基が好ましい。尚、本発明のジ
オルガノポリシロキサンの保存性を向上させるために
は、R4が一価炭化水素基またはシリル基であるのが好
ましい。このようなカルボキシル基含有有機基として
は、式:−(CH210COOHで示される基,式:−
(CH22COOCH3で示される基,式:−(CH2
10COOSi(CH33で示される基,式::−CH2
CH(CH3)COOCH3で示される基が例示される。A
はR,BおよびCで示される基からなる群から選択され
る基である。本発明のジオルガノポリシロキサンは、こ
のようなエポキシ基含有有機基とカルボキシル基含有有
機基とを、1分子中にそれぞれ1個以上有するものであ
り、2個以上有するのが好ましい。1分子中におけるエ
ポキシ基含有有機基およびカルボキシル基含有有機基の
含有量は、ケイ素原子に結合する全有機基の内、それぞ
れ0.1モル%〜3モル%の範囲であることが好まし
い。xは正数であり、yは0または正数であり、zは0
または正数であり、(x+y+z)の値は50〜1,0
00の範囲であるのが好ましい。これは50未満である
と布帛に処理した場合にその風合が不十分であり、ま
た、1,000を越えるとハンドリング性,生産性,乳
化性などが低下するためである。このジオルガノポリシ
ロキサンの25℃における粘度は10〜1,000,00
0センチストークスであり、好ましくは100〜10,
000センチストークスである。
【0006】本発明のジオルガノポリシロキサンとして
は、下記式で示されるようなジオルガノポリシロキサン
が例示される。
【化11】
【化12】
【化13】
【化14】
【0007】本発明のジオルガノポリシロキサンは、例
えば、式: (CH33SiO[(CH32SiO]x[CH3HSi
O]wSi(CH33 (式中、xおよびwは正数である。)で示されるような
側鎖にケイ素原子結合水素原子を有するジオルガノポリ
シロキサンに、10〜20ppmの塩化白金酸等の付加
反応用触媒の存在下、式:
【化15】 で示されるようなエポキシ基含有化合物と、式:CH2
=CH(CH28COOSi(CH33で示されるよう
なトリメチルシリル基封鎖カルボキシル基含有化合物を
同時に反応させることにより製造できる。反応後、アル
コールもしくはアルコールと水の混合液を少量添加する
ことによりトリメチルシリル基が水素原子に変換され、
下記式で示されるようなランダム共重合体が得られる。
【化16】 {式中、xは正数であり、(a+b)=wである。} また、式:H(CH32SiOSi(CH32Hで示さ
れるテトラメチルジシロキサン,式:[(CH32Si
O]4で示される環状のオクタメチルテトラシロキサン
および式:[CH3HSiO]3で示される環状のトリメ
チルトリハイドロジェントリシロキサンを配合した後、
活性白土等の平衡反応用重合触媒を用いて、式:(CH
32HSiO[(CH32SiO]x[CH3HSiO]
wSi(CH32H(式中、xおよびwは正数であ
る。)で示される側鎖と両末端にケイ素原子結合水素原
子を有するジオルガノポリシロキサンを調製し、これに
前記したようなエポキシ基含有化合物とカルボキシル基
含有化合物を付加反応用触媒の存在下で反応させること
により製造することができる。これらの方法以外にも、
式:H(CH32SiOSi(CH32Hで示されるテ
トラメチルジシロキサンに、式:CH2=CH(CH2
8COOSi(CH33で示されるようなトリメチルシ
リル基封鎖カルボキシル基含有化合物を付加反応させ
て、式:(CH33SiOOC(CH210(CH32
SiOSi(CH32(CH210COOSi(CH3
3で示されるシロキサンを合成した後、触媒を除去す
る。次いでこれに、式:[(CH32SiO]4で示さ
れる環状のオクタメチルテトラシロキサンおよび式:
[CH3HSiO]3で示される環状のトリメチルトリハ
イドロジェントリシロキサンを配合した後、十分乾燥さ
せた活性白土等の平衡反応用重合触媒を用いて40〜6
0℃の条件下で7〜10時間反応させ、式:
【化17】 (式中、xおよびwは正数である。)で示されるジオル
ガノポリシロキサンを合成する。触媒を濾別した後、こ
のジオルガノポリシロキサンに、式:
【化18】 で示されるエポキシ基含有化合物を付加反応用白金触媒
を用いて反応させ、次いでアルコールもしくはアルコー
ルと水の混合液を少量添加することにより、下記式で示
されるような両末端にカルボキシル基含有有機基を有
し、側鎖にエポキシ基含有有機基を有するジオルガノポ
リシロキサンが得られる。
【化19】 (式中、xおよびwは正数である。)
【0008】次に本発明の布帛用処理剤について説明す
る。本発明の処理剤は本発明のジオルガノポリシロキサ
ンからなるものであり、該シロキサン中のエポキシ基含
有有機基およびカルボキシル基含有有機基が布帛の耐洗
濯性および風合を向上させる働きをする。本発明の処理
剤としては、前記ジオルガノポリシロキサンをそのまま
単独で使用することができ、また、ノニオン系界面活性
剤,アニオン系界面活性剤もしくは両者を用いて水に乳
化させたり、トルエン,キシレン,ヘキサン,ヘプタ
ン,パークロルエチレン,1,1,1−トリクロルエタン
等の芳香族系溶媒,脂肪族系溶媒,塩素系溶媒を用いて
希釈したりして使用することができる。特に、シロキサ
ン中のカルボキシル基含有有機基が式:−R3COOC
3(式中、R3は前記と同様である。)で示されるよう
なエステルである場合または式:−R3COOSi(C
33(式中、R3は前記と同様である。)で示される
ようにシリル基で封鎖されている場合は、エマルジョン
の形態で使用されるのが好ましい。乳化の際に使用され
るノニオン系界面活性剤としては、ポリオキシアルキレ
ンアルキルエーテル類,ポリオキシアルキレンアルキル
フェニルエーテル類,ポリオキシアルキレンアルキルエ
ステル類,ポリオキシアルキレンソルビタンアルキルエ
ステル類,ソルビタンアルキルエステル類,ポリエチレ
ングライコール,ポリプロピレングライコールが例示さ
れる。アニオン系界面活性剤としては、オクチルベンゼ
ンスルホン酸,ドデシルベンゼンスルホン酸等のアルキ
ルベンゼンスルホン酸;高級アルコール硫酸エステル;
ポリオキシアルキレンアルキルエーテル硫酸エステル;
アルキルナフチルスルホン酸のナトリウム塩,カリウム
塩,リチウム塩またはアンモニウム塩が例示される。こ
れらの界面活性剤の配合量は前記ジオルガノポリシロキ
サン100重量部に対して3〜20重量部の範囲が好ま
しく、より好ましくは6〜10重量部の範囲である。配
合する水の量は、前記ジオルガノポリシロキサンが10
〜60重量%となるような量であるのが好ましく、より
好ましくは20〜50重量%となるような量である。エ
マルジョンは、前記ジオルガノポリシロキサンをホモミ
キサー,コロイドミル,ラインミキサー,ホモジナイザ
ー,ホバートミキサー,コンビミキサー,真空乳化機等
の混練機を用いて、通常の方法に従って乳化することに
より製造できる。またシロキサン中のカルボキシル基含
有有機基が上記したようなエステルである場合もしくは
シリル基で封鎖されている場合は、これらの加水分解や
架橋を促進するために、酸性物質もしくはアルカリ性物
質を添加することができる。これらの成分は前記ジオル
ガノポリシロキサンを乳化する前に添加してもよく、ま
た乳化した後に添加してもよい。酸性物質としては、例
えば蟻酸,酢酸,プロピオン酸が挙げられ、アルカリ性
物質としては、例えば炭酸ナトリウム,トリエタノール
アミン,水酸化カリウム,水酸化ナトリウムが挙げられ
る。これらの添加量は、前記ジオルガノポリシロキサン
100重量部に対して0.1〜1重量部の範囲が好まし
い。
【0009】本発明の処理剤を用いて布帛類を処理する
には、布帛を本発明処理剤中に浸漬し、次いで絞りロー
ラー等を用いて付着量をコントロールしながら絞った後
乾燥させ、さらに120〜150℃の乾燥機中で熱処理
する方法が挙げられる。付着量は、前記ジオルガノポリ
シロキサンが0.1〜3.0重量%となるような量が好ま
しい。尚、本発明の処理剤をエマルジョンの形態で使用
する場合には、通常、更に水で希釈して使用される。
【0010】本発明において布帛類とは、天然繊維,合
成繊維,半合成繊維,再生繊維もしくは無機繊維からな
る織物,編物,不織布および紙を指す。天然繊維として
は毛髪,羊毛,絹,麻,木綿,アンゴラ,モヘア,アス
ベストが挙げられ、合成繊維としてはポリエステルポリ
アミド,ポリアクリロニトリル,ポリ塩化ビニル,ビニ
ロン,ポリエチレン,ポリプロピレン,スパンデックス
が挙げられ、半合成繊維としてはアセテートが挙げら
れ、再生繊維としてはレーヨン,ベンベルグが挙げら
れ、無機繊維としてはガラス繊維,カーボン繊維,シリ
コンカーバイド繊維が挙げられる。
【0011】以上のような本発明のジオルガノポリシロ
キサンは、布帛を処理した場合に優れた平滑性,柔軟
性,伸長回復性,圧縮回復性,防シワ性,反発弾性を付
与してその風合を向上させ、さらに洗濯による脱落が非
常に少ないという利点を有する。またこのジオルガノポ
リシロキサンは樹脂改質剤としても好適に使用される。
【0012】
【実施例】以下、本発明を実施例により説明する。実施
例中、部とあるのは重量部を意味し、粘度は25℃にお
ける値である。尚、布帛用処理剤で処理した布帛の風合
および洗濯によるシリコーンの残存率(%)は下記の方
法に従って測定した。
【0013】○風合 布帛用処理剤で処理した布帛の風合を手の触感により測
定し、次のように評価した。 5:非常に良好であった。 4:良好であった。 3:やや良好であった。 2:やや悪かった。 1:非常に悪かった。
【0014】○洗濯によるシリコーンの残存率(%) 布帛用処理剤で処理した布帛のSi強度(kcps:キロカ
ウント毎秒)を蛍光X線分析装置[理学機会社製]によ
り測定した後、電気洗濯機を用いて40℃の条件下で5
0分洗濯および3回すすぎを1サイクルとして、計3サ
イクルの洗濯を行った。このとき洗剤は、無リン洗剤
[ニッサン石鹸(株)製;商品名ラブ]の0.5%水溶
液を使用した。洗濯した布帛を室温で一夜吊るして乾燥
させた後、そのSi強度を上記と同様にして測定し、シ
リコーン残存率(%)を次式に従って算出した。
【式1】
【0015】
【実施例1】オクタメチルテトラシクロシロキサン9
4.1部,式:(CH3)3SiO(CH3HSiO)40Si
(CH3)3で示されるメチルハイドロジェンポリシロキサ
ン3.4部および粘度10センチストークスのジメチル
ポリシロキサン2.5部を配合し、これに十分に乾燥し
た活性白土2.0部を添加して60〜70℃の条件下で
7時間反応させて、式:(CH3)3SiO{(CH3)2Si
O}400(CH3HSiO)16Si(CH3)3で示されるジ
オルガノポリシロキサンを得た。次いでこれを濾過し
た。この濾過したジオルガノポリシロキサン90.5部
に、式:
【化20】 で示されるエポキシ基含有化合物3.5部,式:CH2
CH(CH28COOSi(CH33で示されるカルボ
キシル基含有化合物6.0部および塩化白金酸20pp
mを加えて、80℃の条件下で2時間反応させた。この
ようにして得られた反応生成物を、フーリエ変換赤外吸
収分析(以下、FT−IR)および1H−核磁気共鳴分
析(以下、1H−NMR)により分析した。1H−NMR
により、次の結果を得た。
【表1】 また、FT−IRにより次の結果を得た。 1700cm-1 (C=O) 2950cm-1 (C−H) 1250cm-1 (Si−CH3) 1100cm-1 (Si−O−Si) 800cm-1 (Si−CH3) 以上の結果から、次式で示されるジオルガノポリシロキ
サン(A)であることが確認された。式:
【化21】 このジオルガノポリシロキサン(A)の粘度は4,520
センチストークスであった。
【0016】
【実施例2】オクタメチルテトラシクロシロキサン9
4.1部,式:(CH3)3SiO(CH3HSiO)40Si
(CH3)3で示されるメチルハイドロジェンポリシロキサ
ン3.4部および粘度10センチストークスのジメチル
ポリシロキサン2.5部を配合し、これに十分に乾燥し
た活性白土2.0部を添加して60〜70℃の条件下で
7時間反応させて、式:(CH3)3SiO{(CH3)2Si
O}400(CH3HSiO)16Si(CH3)3で示されるジ
オルガノポリシロキサンを得た。次いでこれを濾過し
た。この濾過したジオルガノポリシロキサン90.7部
に、式:
【化22】 で示されるエポキシ基含有化合物3.2部,式:CH2
CH(CH28COOSi(CH33で示されるカルボ
キシル基含有化合物6.1部および塩化白金酸20pp
mを加えて、80℃の条件下で2時間反応させた後、メ
タノール3.0部を加えた。このようにして得られた反
応生成物を、FT−IR、1H−NMRにより分析し
た。1H−NMRにより、次の結果を得た。
【表2】 また、FT−IRにより次の結果を得た。 1700cm-1 (C=O) 3500cm-1 (O−H) 2950cm-1 (C−H) 1250cm-1 (Si−CH3) 1100cm-1 (Si−O−Si) 800cm-1 (Si−CH3) 以上の結果から、次式で示されるジオルガノポリシロキ
サン(B)であることが確認された。式:
【化23】 このジオルガノポリシロキサン(B)の粘度は5,020
センチストークスであった。
【0017】
【実施例3】オクタメチルテトラシクロシロキサン9
4.1部,式:(CH3)3SiO(CH3HSiO)40Si
(CH3)3で示されるメチルハイドロジェンポリシロキサ
ン3.4部および粘度10センチストークスのジメチル
ポリシロキサン2.5部を配合し、これに十分に乾燥し
た活性白土2.0部を添加して60〜70℃の条件下で
7時間反応させて、式:(CH3)3SiO{(CH3)2Si
O}400(CH3HSiO)16Si(CH3)3で示されるジ
オルガノポリシロキサンを得た。次いでこれを濾過し
た。この濾過したジオルガノポリシロキサン94.5部
に、式:
【化24】 で示されるエポキシ基含有化合物3.4部,式:CH2
CHCOOCH3で示されるカルボキシル基含有化合物
2.1部および塩化白金酸20ppmを加えて、80℃
の条件下で2時間反応させた。このようにして得られた
反応生成物をFT−IR、1H−NMRにより分析し
た。1H−NMRにより、次の結果を得た。
【表3】 また、FT−IRにより次の結果を得た。 1700cm-1 (C=O) 2950cm-1 (C−H) 1250cm-1 (Si−CH3) 1100cm-1 (Si−O−Si) 800cm-1 (Si−CH3) 以上の結果から、次式で示されるジオルガノポリシロキ
サン(C)であることが確認された。式:
【化25】 このジオルガノポリシロキサン(C)の粘度は3,738
センチストークスであった。
【0018】
【実施例4】テトラメチルジシロキサン34部に式:C
2=CH(CH28COOSi(CH33で示される
カルボキシル基含有化合物66部を塩化白金酸20pp
mを用いて反応させた後、触媒を除去して式:(CH3)3
SiOOC(CH2)10(CH32SiOSi(CH3
2(CH2)10COOSi(CH33で示されるジオルガノ
ポリシロキサンを得た。得られたジオルガノポリシロキ
サン2.1部に、オクタメチルテトラシクロシロキサン
96.3部,トリメチルトリハイドロジェントリシクロ
シロキサン1.6部および十分に乾燥した活性白土2.0
部を配合して60〜70℃の条件下で7時間反応させ
て、式: (CH3)3SiOOC(CH2)10(CH32SiO{(CH
3)2SiO}400(CH3HSiO)8Si(CH32(C
2)10COOSi(CH33 で示されるジオルガノポリシロキサンを得た。次いでこ
れを濾過して活性白土を除去した。このようにして得ら
れたジオルガノポリシロキサン96.8部に、式:
【化26】 で示されるエポキシ基含有化合物3.2部および塩化白
金酸20ppmを加えて80℃の条件下で2時間反応さ
せた後、メタノール0.6部を添加した。このようにし
て得られた反応生成物を、FT−IR、1H−NMRに
より分析した。1H−NMRにより、次の結果を得た。
【表4】 また、FT−IRにより次の結果を得た。 1700cm-1 (C=O) 3500cm-1 (O−H) 2950cm-1 (C−H) 1250cm-1 (Si−CH3) 1100cm-1 (Si−O−Si) 800cm-1 (Si−CH3) 以上の結果から、次式で示されるジオルガノポリシロキ
サン(D)であることが確認された。式:
【化27】 このジオルガノポリシロキサン(D)の粘度は4,980
センチストークスであった。
【0019】
【実施例5】実施例1〜4で合成したジオルガノポリシ
ロキサン(A)〜(D)を1gずつ500ccのビーカーに
とり、これを各々トルエン/エタノール混合溶媒(トル
エンとエタノールの混合比は重量比で5:1であっ
た。)199gに溶解して布帛用処理剤を調製した。次
いでこの処理剤中に、25cm×25cmの綿100%
編地(TEST FABRICS INC.社製,米国,商品名:Inter L
ock Knit.)を浸漬した後、絞りローラーを用いて絞り
率100%で絞り(各ジオルガノポリシロキサンの付着
量は0.5重量%であった。)、25℃で一夜放置し
た。放置後、150℃の熱風乾燥機中に吊るして3分間
熱処理をした。このようにして処理した編地の風合およ
び洗濯によるシリコーン残存率(%)を測定した。さら
に洗濯後の編地の風合を測定し、これらの結果を表1に
示した。これらの結果より、本発明の布帛用処理剤は編
地の風合を大幅に向上させ、また洗濯後もシリコーンの
脱落が少ないため風合の低下も小さく、布帛の風合改良
剤として非常に好適であることが判明した。
【0020】
【比較例1】実施例5において、ジオルガノポリシロキ
サン(A)〜(D)の代わりに、式:
【化28】 で示される粘度4,000センチストークスのジメチル
ポリシロキサン(E),式:
【化29】 で示される粘度2,700センチストークスのカルボキ
シル基含有ジオルガノポリシロキサン(F),式:
【化30】 で示される粘度3,235センチストークスのエポキシ
基含有ジオルガノポリシロキサン(G),上記ジオルガノ
ポリシロキサン(F)と(G)の1:1の混合物を用いた以
外は実施例5と同様にして布帛用処理剤を調製した。得
られた処理剤を用いて実施例5と同様にして編地を処理
し、その洗濯前後の風合および洗濯によるシリコーンの
残存率(%)を測定した。これらの結果を表1に示し
た。
【0021】
【表5】
【0022】
【実施例6】実施例1〜4で合成したジオルガノポリシ
ロキサン(A)〜(D)各400部に、式:C1327O(C
24O)5H,式:C1327O(C24O)12H,式:
1327O(C24O)21Hで示される3種類のノニオ
ン系界面活性剤の混合物(混合比は重量比で1:1:1
であった。)35部および水565部をそれぞれ加えた
後、コンビミキサー(回転数2,000rpm)を用い
て乳化してエマルジョン型布帛用処理剤を調製した。こ
のようにして得られた布帛用処理剤20部に水140部
を加えてシロキサン濃度0.5重量%のエマルジョンと
し、これを用いて実施例5と同様にして編地を処理し
た。得られた編地の洗濯前後の風合および洗濯によるシ
リコーンの残存率(%)を測定した。これらの結果を表
2に示した。これらの結果より、本発明の布帛用処理剤
はエマルジョンの形態で使用しても、洗濯後のシリコー
ンの脱落および風合の低下が小さく、布帛の風合改良剤
として非常に好適であることが判明した。
【0023】
【比較例2】実施例6において、ジオルガノポリシロキ
サン(A)〜(D)の代わりに、比較例1で用いたジオルガ
ノポリシロキサン(E)〜(G)および(F)と(G)の混合物
を用いた以外は実施例6と同様にしてエマルジョン型布
帛用処理剤を調製した。この布帛用処理剤20部に水1
40部を加えてシロキサン濃度0.5重量%のエマルジ
ョンとし、これを用いて実施例5と同様にして編地を処
理した。得られた編地の洗濯前後の風合および洗濯によ
るシリコーンの残存率(%)を測定した。これらの結果
を表2に示した。
【0024】
【表6】
【0025】
【実施例7】実施例1で合成したジオルガノポリシロキ
サン(A)300部にポリオキシエチレン(6モル)ラウ
リルエーテル型ノニオン系界面活性剤40部,ポリオキ
シエチレン(4.5モル)ラウリルエーテル硫酸ナトリ
ウム塩型アニオン系界面活性剤5部および水55部を加
えて混合した後、コロイドミル型乳化機を用いて乳化し
た。次いでこれに水600部を加えてシロキサン濃度3
0重量%のエマルジョン型布帛用処理剤を得た。得られ
た布帛用処理剤を室温で3ヶ月間放置したところ、分離
することなく非常に安定であった。またこの布帛用処理
剤20部に600部の水を加えてシロキサン濃度1重量
%のエマルジョンとし、これに30cm×30cmの大
きさのポリエステル100%の加工糸使い織物(75デ
ニール,24単糸数,婦人用服地)を浸漬した。浸漬
後、マングルロールを用いて絞り率100%に絞り、室
温で一夜吊るして乾燥させた。次いで150℃の条件下
で5分間熱処理し、室温まで冷却した後、その風合を触
感により測定した。得られた織物は平滑性および反発弾
性に優れ、強く握りしめてもシワの発生が少なく、風合
が大幅に向上していた。
【0026】
【発明の効果】本発明のジオルガノポリシロキサンはエ
ポキシ基含有有機基とカルボキシル基含有有機基とを1
分子中にそれぞれ1個以上有する新規なジオルガノポリ
シロキサンであり、またこのシロキサンからなる本発明
の布帛用処理剤は布帛類に優れた風合を付与するという
特徴を有する。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小名 功 千葉県市原市千種海岸2番2 東レ・ダウ コーニング・シリコーン株式会社研究開発 本部内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式: 【化1】 {式中、Rは同種もしくは異種の一価炭化水素基であ
    り、Bは式: 【化2】 (式中、R1は二価炭化水素基である。)で示されるエ
    ポキシ基含有有機基もしくは式: 【化3】 (式中、R2は二価炭化水素基である。)で示されるエ
    ポキシ基含有有機基であり、Cは式:−R3−COOR4
    [式中、R3は二価炭化水素基であり、R4は水素原子,
    一価炭化水素基および式:−SiR3(式中、Rは同種
    もしくは異種の一価炭化水素基である。)で示されるシ
    リル基からなる群から選択される基である。]で示され
    るカルボキシル基含有有機基であり、AはR,Bおよび
    Cで示される基からなる群から選択される基である。x
    は正数であり、yは0または正数であり、zは0または
    正数である。}で示され、1分子中に該エポキシ基含有
    有機基と該カルボキシル基含有有機基とをそれぞれ1個
    以上有する、25℃における粘度が10〜1,000,0
    00センチストークスのジオルガノポリシロキサン。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のジオルガノポリシロキサ
    ンからなる布帛用処理剤。
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