JPH0992874A - 受光集積回路 - Google Patents

受光集積回路

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JPH0992874A
JPH0992874A JP24456895A JP24456895A JPH0992874A JP H0992874 A JPH0992874 A JP H0992874A JP 24456895 A JP24456895 A JP 24456895A JP 24456895 A JP24456895 A JP 24456895A JP H0992874 A JPH0992874 A JP H0992874A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 フォトカプラの受光集積回路において発生す
るdv/dtノイズの耐量を大きくすること。 【解決手段】 差動アンプ回路9の入力部とダミーフォ
トダイオード3との間にノイズ信号増幅用のアンプ回路
7を挿入してノイズ耐量を大きくする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、発光装置と受光装
置を含む光結合装置、すなわちフォトカプラに使用され
る受光集積回路に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、フォトカプラにおいては発光素子
と受光素子を対向させている構造をとっており、通常、
異なる電位を持つ2つの回路を電気的に絶縁しつつ信号
を光によって伝達する機能を有する。このフォトカプラ
を電子部品的な見方をすれば、コンデンサと等価にな
り、フォトカプラの入出力間に結合容量Cがあると考え
られる。ここで、入出力間にdv/dtなるノイズが入
った場合、例えば発光素子が点灯していなくても結合容
量C及び急峻なノイズdv/dtによりC・dv/dt
に起因する電流が発生し、これが受光側に伝搬されて誤
動作の原因となるという問題がある。
【0003】上記のような問題を解決する目的で従来技
術では、図4に示すような回路構成を用いている。図4
の回路の動作を説明する。発光素子としての発光ダイオ
ード1からの光信号は受光素子としてのフォトダイオー
ド4に入り、ダミーフォトダイオード3はアルミ膜で遮
光されているので光信号は入ってこない。ここで、ダミ
ーフォトダイオード3側のアンプ回路5からの差動アン
プ回路9への入力電位は基準電位となっている。従っ
て、フォトダイオード4に光信号が入射して発生したフ
ォトカレントはアンプ回路6で電流−電圧変換されて差
動アンプ回路9に入り、差動アンプ回路9の出力に接続
された回路、例えばトランジスタ(図示せず)をロジッ
ク動作させる。ここで、アンプ回路6と差動アンプ回路
9との間に接続されたオフセット抵抗8は差動アンプ回
路9の動作入力電位をコントロールするために設けられ
ている。また、これらの回路は集積回路で実現される。
【0004】この回路において、前記dv/dtなるノ
イズが発生した場合、ノイズ信号はフォトダイオード4
とダミーフォトダイオード3の両方に入るが、原理的に
は差動アンプ回路9の差動入力を変化させないので、ノ
イズをキャンセルできる。しかし、この原理の効果を最
大限に発揮させるためには、差動入力の両方の回路が全
く同じ構成で、前記回路を構成する素子も全く同じにで
きている必要があり、かつ前記ノイズがフォトダイオー
ド4とダミーフォトダイオード3に同量ずつ入った場合
である。ところが、前記のような場合はありえず、現実
には前記ノイズをキャンセルするために更なる施策をし
ている。
【0005】この施策の一例として、フォトダイオード
4の上部にポリシリコン膜10を形成して、このポリシ
リコン膜10の電位をGND(グランド)電位にしてお
き、dv/dtなるノイズが入ったときはポリシリコン
膜10を通ってGNDに抜けるようにしたものが提案さ
れている(特開平4−85885)。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記従
来の施策では、ポリシリコン膜10をフォトダイオード
4上に形成するためにチップの製造プロセスが複雑にな
り、かつ前記dv/dtノイズの耐量はチップ構造で限
界が決まってしまう。ここで、従来技術のノイズ耐量は
2000(V/μs)程度あるが、近年の電子機器の高
速動作化にともない、要求されるノイズ耐量は5000
(V/μs)程度になっているという問題がある。
【0007】そこで、本発明の課題は、dv/dtノイ
ズに対する耐量を大きくすることのできる受光集積回路
を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の受光集積回路
は、発光素子を備えた発光側と、前記発光素子から光を
受ける受光素子を備えた受光側とから構成されるフォト
カプラにおいて、前記受光側は、前記受光素子に加えて
該受光素子に接続した第1のアンプ回路と、前記受光素
子と同じ形状、寸法の遮光されたダミーフォトダイオー
ドと、前記ダミーフォトダイオードに接続した第2のア
ンプ回路と、前記第1、第2のアンプ回路の各々の出力
を入力とする差動アンプ回路と、該差動アンプ回路の出
力信号によりロジック動作する回路とを備え、前記第2
のアンプ回路の出力側と前記差動アンプ回路の入力側と
の間に第3のアンプ回路を挿入して前記ダミーフォトダ
イオード側の差動入力の電位を上げるように構成するこ
とによってdv/dtなるノイズ耐量を大きくしたこと
を特徴とする。
【0009】なお、前記差動アンプ回路の2つの差動入
力は、光信号入力時に前記受光素子側の差動入力の電位
が前記ダミーフォトダイオード側の差動入力の電位より
も高くなって前記差動アンプ回路の出力が反転し、ノイ
ズ入力時には前記ダミーフォトダイオード側の差動入力
の電位が前記受光素子側の差動入力の電位よりも高くな
るように構成される。
【0010】また、前記第3のアンプ回路の増幅率は、
5000(V/μs)以下のノイズでは前記差動アンプ
回路の出力が反転しないように設定されるのが好まし
い。
【0011】
【発明の実施の形態】図1を参照して本発明の実施の形
態について説明する。本発明はdv/dtなるノイズは
電気信号であるので、遮光をしてあるダミーフォトダイ
オード3にもdv/dtなるノイズ信号が伝達するとい
う点に着目している。そして、アンプ回路5の出力側と
差動アンプ回路9の入力側との間にアンプ回路7を挿入
接続した点に特徴を有する。
【0012】図1の回路のロジックは、図2に示すよう
な電位の条件を用いると、例えば差動アンプ回路9の−
側入力(ダミーフォトダイオード3側入力)電位VA
対して、+側入力(フォトダイオード4側入力)電位V
B が大きくなった場合(光信号入力の場合、Vc まで上
昇する)に差動アンプ回路9の出力がロジック反転にな
るとする。また、差動アンプ回路9の−側は光信号をア
ルミ膜で遮光してあるダミーフォトダイオード3に接続
しているので、電位VA は基準電位となっており光信号
では変化しない。
【0013】ここで、dv/dtなるノイズが入った場
合は、図3のように差動アンプ回路9の−側の基準電位
A もVD まで上昇するが、差動アンプ回路9の+側の
電位も上昇する。そして、従来例では約2000(V/
μs)のノイズで−側電位より+側電位が高くなってし
まい、差動アンプ回路9の出力はロジック反転してしま
う。以上のようなことが起こる原因は、前に述べたよう
に差動アンプ回路9の入力の両方の回路が同一構成では
なく、構成する素子の構造にも製造上バラツキがあり、
かつノイズ信号が全く同じように伝達されないからであ
る。また、ノイズ耐量2000(V/μs)という値は
ポリシリコン膜形成構造で決まってしまうので、従来例
ではこれ以上のノイズ耐量を実現するのは不可能であ
る。
【0014】そこで、本発明ではダミーフォトダイオー
ド3側に入ったノイズ信号を、図3に示すように、約5
000(V/μs)でも差動アンプ回路9の出力ロジッ
クが反転しないようにアンプ回路7で増幅して−側の基
準電位をVA からVF まで上げ、ノイズ耐量を上げてい
る。勿論、光信号入力の場合には図2の信号ありの電位
となって差動アンプ回路9の出力は反転する。なお、本
施策ではノイズ耐量をさらに上げたい場合、アンプ回路
7の利得を調節することで可能である。
【0015】
【発明の効果】以上説明したように本発明は、フォトカ
プラの受光集積回路において差動アンプ回路入力のダミ
ーフォトダイオード側にノイズ信号増幅用のアンプ回路
を挿入することによりノイズ耐量を従来より大きくでき
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の回路図である。
【図2】本発明の信号入力による差動アンプ回路の入力
電位の変化を示した図である。
【図3】本発明と従来例とのノイズ信号入力時の差動ア
ンプ回路の入力電位の変化を示した図である。
【図4】従来の技術の回路図である。
【符号の説明】
1 発光ダイオード 2 アルミ膜 3 ダミーフォトダイオード 4 フォトダイオード 5,6,7 アンプ回路 8 オフセット抵抗 9 差動アンプ回路 10 ポリシリコン膜

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 発光素子を備えた発光側と、前記発光素
    子から光を受ける受光素子を備えた受光側とから構成さ
    れるフォトカプラにおいて、前記受光側は、前記受光素
    子に加えて該受光素子に接続した第1のアンプ回路と、
    前記受光素子と同じ形状、寸法の遮光されたダミーフォ
    トダイオードと、前記ダミーフォトダイオードに接続し
    た第2のアンプ回路と、前記第1、第2のアンプ回路の
    各々の出力を入力とする差動アンプ回路と、該差動アン
    プ回路の出力信号によりロジック動作する回路とを備
    え、前記第2のアンプ回路の出力側と前記差動アンプ回
    路の入力側との間に第3のアンプ回路を挿入して前記ダ
    ミーフォトダイオード側の差動入力の電位を上げるよう
    に構成したことを特徴とする受光集積回路。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の受光集積回路において、
    前記差動アンプ回路の2つの差動入力は、光信号入力時
    に前記受光素子側の差動入力の電位が前記ダミーフォト
    ダイオード側の差動入力の電位よりも高くなって前記差
    動アンプ回路の出力が反転し、ノイズ入力時には前記ダ
    ミーフォトダイオード側の差動入力の電位が前記受光素
    子側の差動入力の電位よりも高くなるように構成されて
    いることを特徴とする受光集積回路。
  3. 【請求項3】 請求項2記載の受光集積回路において、
    前記第3のアンプ回路の増幅率を、5000(V/μ
    s)以下のノイズでは前記差動アンプ回路の出力が反転
    しないように設定したことを特徴とする受光集積回路。
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