JPH0992450A - 環状リングの誘導加熱装置 - Google Patents

環状リングの誘導加熱装置

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JPH0992450A
JPH0992450A JP26797795A JP26797795A JPH0992450A JP H0992450 A JPH0992450 A JP H0992450A JP 26797795 A JP26797795 A JP 26797795A JP 26797795 A JP26797795 A JP 26797795A JP H0992450 A JPH0992450 A JP H0992450A
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JP
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induction heating
heated
temperature
inner diameter
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Fumiaki Ikuta
文昭 生田
Koichi Hasegawa
浩一 長谷川
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Neturen Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 環状リングの誘導加熱において、簡易にリン
グ内外径の幅方向の加熱温度を制御できる環状リングの
誘導加熱装置を提供することを目的とする。 【解決手段】 同心軸上に間隔をおいて配設され同一方
向に高周波電流が流れる環状形の第1及び第2の誘導加
熱コイル(11)、(12)の間に、同心軸に被加熱体
環状リング(1)を挿入して加熱する誘導加熱装置にお
いて、加熱コイルまたは被加熱体環状リングの内径より
小さい径の磁気制御体(21)を内径近辺に同軸心に配
設して誘導加熱する環状リングの誘導加熱装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は環状リングの誘導加
熱、とくに薄板環状リングの誘導加熱において、被加熱
体環状リングの内外径の幅方向の加熱温度を制御するこ
とのできる環状リングの誘導加熱装置に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】従来、リング状被加熱体の高周波焼入れ
などの誘導加熱においては、巻線型加熱コイルが用いら
れたが、かかる巻線型加熱コイルでは環状リング、特に
薄板状の環状リングの場合には内外径の幅方向の温度を
均一に加熱することが困難であった。これに対し出願人
は、先に特願平6−336634号において、被加熱体
環状リングの両面に同心軸上に間隔をおいて配設され、
同一方向に高周波電流が流れる環状形コイルを形成する
第1及び第2の誘導加熱コイルを備えた新しい環状リン
グの誘導加熱装置を提案した。この誘導加熱装置によれ
ば、被加熱体環状リングの内外径寸法に適応した寸法の
誘導加熱コイルを選択することにより、薄板環状リング
の内外径の幅方向の温度を均一に加熱することができ
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
誘導加熱装置においては、内径または外径寸法の異なる
被加熱体環状リングを誘導加熱する場合には、その都度
その被加熱体環状リング寸法に適応したコイル寸法の誘
導加熱コイルに取り換えなければ幅方向を均一温度に加
熱することは困難であるという不便があった。また、被
加熱体環状リングの鋼種等の材質が異なるときも加熱温
度分布が変わるので、同様に各鋼種に適合したコイル寸
法の誘導加熱コイルを選択しなければならないという問
題点があった。さらに、焼入れの際に環状リングの内径
側のみの焼入温度を上げて内径側の焼入硬さを増したい
場合とか、反対に内外径を均一温度で焼入れした後、焼
戻しにおいて外径側より内径側の焼戻温度を下げて外径
側より内径側の焼戻し硬さを増したい場合や、または内
径側の焼戻温度を上げて外径側より内径側の焼戻し硬さ
を下げたい場合等に、環状リングの内外径の幅方向の加
熱温度を任意に制御することは困難であった。
【0004】そこで本発明は、被加熱体環状リングの寸
法、または鋼種等の材質がある範囲内で変化しても、誘
導加熱コイルを取り替えないで同一加熱コイルで内外径
の幅方向を均一に加熱でき、あるいは内径側の加熱温度
を外径側の温度より高く、または低くするなどの内外径
の温度制御が容易にできる環状リングの誘導加熱装置を
提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の環状リングの誘導加熱装置は、同心軸上に
間隔をおいて配設され同一方向に高周波電流が流れる環
状形の第1及び第2の誘導加熱コイルの間に、同心軸に
被加熱体環状リングを挿入して加熱する誘導加熱装置に
おいて、加熱コイルまたは被加熱体環状リングの内径よ
り小さい径の磁気制御体を内径近辺に同軸心に配設して
誘導加熱することを特徴とするものである。
【0006】即ち、環状リングの誘導加熱の際に、誘導
加熱コイルの発生磁束を集中するような磁気制御体を誘
導加熱コイルの内径付近に配設することにより被加熱体
環状リングの内径側の温度を上昇させ、前記発生磁束を
打ち消すような磁気制御体を配設することにより環状リ
ングの内径側の温度を低下させる。また、磁気制御体の
大きさ、磁気制御体を配設する関係位置を選択すること
により、被加熱体環状リングの内外径の温度分布を制御
することができる。これにより、被加熱体環状リングの
寸法がある範囲で変わっても、一つの誘導加熱コイルで
幅方向を均一温度に誘導加熱できる。また必要の場合に
は内外径の幅方向の温度勾配を任意に制御できる。
【0007】また、前記被加熱体環状リングの内径側の
温度を外径側の温度より高く制御するためには、前記磁
気制御体は不電導磁性体であることが望ましく、内径側
の温度を低く制御するためには電気伝導体であることが
望ましい。即ち、磁気制御体を不電導磁性体にすれば、
不電導体であるため磁気制御体に誘導電流の発生はなく
誘導コイルによる発生磁束が磁性体側に集中するため、
内径側の温度が上昇する。また、磁気制御体を電気伝導
体にすると、電気伝導体に誘導電流が発生して誘導コイ
ルの発生磁束と反対方向の磁束が生じ、誘導コイルの発
生磁束を打ち消すので内径側の温度が低下する。ただ
し、この場合は当然に誘導加熱の効率が悪くなるが、簡
易に内径側の温度を低下させる制御ができる点に効果が
ある。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、本発明を図示の一実施形態
について具体的に説明する。図1は本発明の環状リング
の誘導加熱装置の加熱コイルと磁気制御体の配置を示す
断面図、図2は本実施形態の実験に用いた不電導磁性体
(以下磁性体という)の磁気制御体の断面寸法を示す
図、図3は本実施形態の実験に用いた電気伝導体(以下
導電体という)の磁気制御体の断面寸法を示す図であ
る。
【0009】図1において、本発明の環状リングの誘導
加熱装置は、環状形の上部の第1誘導加熱コイル(以下
第1コイルという)11及び下部の第2誘導加熱コイル
(以下第2コイルという)12が同軸心に所定の間隔を
おいて水平に配設され、第1コイル11及び第2コイル
12に同方向に電流が流れるように回路が形成され、図
示しない高周波電源に接続されている。
【0010】第1コイル11と第2コイル12から等距
離の中間に被加熱体環状リング1が同軸心に絶縁耐熱板
31の板の上に置かれる。円筒状の磁気制御体21は、
前記第1、第2コイルと同軸心に被加熱体環状リング1
の上方に配設され、図示しない駆動装置により上下軸方
向に移動駆動されるようになっている。
【0011】磁気制御体21は、誘導加熱コイルまたは
被加熱体環状リングの内径より小さい径の円筒状をな
し、各寸法の被加熱体環状リングに対応できるように径
の異なる数種が用意されている。後述する実施例におい
ては、磁気制御体21の径は被加熱体環状リングの内径
より小さいものを用いたが、この径は被加熱体環状リン
グの内径より大きくても誘導加熱コイルの内径より小さ
ければ、誘導加熱コイルの内径近傍に配設することによ
り温度制御の効果が得られる。また、磁気制御体(以下
コアという)21には、不電導磁性体の磁性体コアと電
気伝導体の導電体コアの2種類が使用される。前述のよ
うに磁性体コア21を環状リングの内径近傍に配設する
と、内径側に磁束が集中して被加熱体環状リング1の内
径側の温度が上昇するプラス方向に働き、導電体コア2
1を挿入すると、被加熱体環状リング1の内径側の磁束
が打ち消されて内径側の温度が下降するマイナス方向に
働く。また、磁気制御体21を上下移動して誘導加熱コ
イル内に挿入する量を変化させることにより、前記の温
度変化量を調整できる。
【0012】上記のように、磁気制御体21として磁性
体または導電体のコアを選択することにより、被加熱体
環状リング1の内径側の温度を上昇または下降する制御
ができるので、以下のように扱うことにより環状リング
の誘導加熱の内外径の幅方向の温度を自由に制御でき
る。即ち、まず、磁気制御体21を使用しないで環状リ
ングを誘導加熱し、リングの内径側の温度が外径側より
高くなるか低くなるかを測定する。通常、誘導加熱コイ
ルがそのコイル内径が被加熱体環状リングの内径より大
きく、そのコイル外径が環状リングの外径より大きい適
切な寸法の環状形コイルを形成するとき、被加熱体環状
リングの幅方向の温度が均一になることは特願平6−3
36634において明らかにした。
【0013】上記の誘導加熱コイル11、12と被加熱
体環状リング1の寸法関係が適切な場合には幅方向の温
度は均一なるので、均一に加熱したい場合にはこのまま
磁気制御体21を使用しないで加熱すればよい。また、
温度を均一でなく内径側の温度を外径側より高くしたい
場合には、磁気制御体21として磁性体のコアを使用
し、内径側の温度を外径側より低くしたい場合は磁気制
御体21として導電体のコアを使用して加熱すればよ
い。
【0014】一方、前記のいずれのコアも使用しないで
加熱した場合に、誘導加熱コイル11、12と被加熱体
環状リング1の寸法関係が適切でなく内径側の温度が低
くなった場合には、磁気制御体21として磁性体のコア
を使用し、反対に内径側の温度が高くなった場合には、
磁気制御体21として導電材のコアを使用すれば被加熱
体環状リングの幅方向の温度を均一に加熱することがで
きる。
【0015】
【実施例】以下、上記構成の環状リングの誘導加熱装置
により加熱した実験結果について具体的に説明する。実
験は、前記図1に示すように被加熱体環状リング1を誘
導加熱コイル11及び12の間に等距離にかつ同軸心に
挿入し、磁気制御体21を同軸心に配設して軸方向に移
動駆動し、その下面と誘導加熱コイル11及び12の対
向面から等距離の中心面(即ち被加熱体環状リングの厚
さの中心)との距離Zを変化させて加熱した。この距離
Zは図の上方向、即ち磁気制御体21を誘導加熱コイル
11から引き抜く方向をプラス、図の下方向、即ち磁気
制御体21を挿入する方向をマイナスに取った。加熱温
度は被加熱体環状リング1の内径側a、中央部b及び外
径側cの3位置に熱電対を接触させて測定した。これを
周波数10KHzの高周波電源により、各実験リングの
外径側の温度が同一になる条件で誘導加熱し内径側の温
度差を測定した。
【0016】誘導加熱コイル寸法は、65mmφ×10
5mmφ及び34mmφ×60mmφの2種類、被加熱
体環状リング1は後述する低炭素鋼とステンレスの2種
類について寸法を変えて行い、磁気制御体21は、磁性
体コアとして図2に示す径の異なるA,B2種類の寸法
のフェライトコアを使用し、電気伝導体コアとして、図
3示すC,D2種類の寸法の銅管を使用して実験を行っ
た。
【0017】以下、その実験結果について詳細説明す
る。表1は実験条件と結果をまとめた表であり、図4〜
6は表1の結果を図示したものである。また、図7およ
び8は本実験に用いた誘導加熱コイルと被加熱環状リン
グとの内外径の位置関係を視覚で認識するため図示した
ものである。
【0018】[表1]
【0019】[実験1]実験1は、磁気制御体21の種
類と大きさの効果を調べたものである。実験条件は下記
の通りである。 加熱コイル寸法: 65mmφ×105mmφ 被加熱体 材質: 低炭素鋼(0.12%C) 寸法: 60mmφ×85mmφ×1.00mmt 加熱コイルと環状リングの寸法関係は図7のNo.1〜
5に図示した。図のように環状リングの内径側が僅かに
加熱コイルの内径からはみ出した関係にある。前述の図
2に示す2種の寸法の磁性体コアA,Bと図3に示す2
種の寸法の導電体コア(銅管)C,Dを用い、コアの下
面が環状リングの厚さの下面に一致(Z:−0.5m
m)するように設置して加熱を行った。その結果を表1
の試料No.1〜5及び図4に示す。表及び図から分か
るように、コアを使用しない場合(試料No.1)の内
径側の温度は外径側より50℃高い。磁性体コアを使用
した場合(試料No.2,3)には使用しない場合より
さらに内径側の温度が上がり、小径の磁性体コアA(試
料No.2)では90℃、大径の磁性体コアB(試料N
o.3)で125℃内径側の温度が高い。即ち、コアを
使用しない場合より、小径の磁性体コアA使用により4
0℃、大径の磁性体コアB使用により75℃の温度上昇
の効果が得られた。一方、導電体コアを使用した場合
(試料No.4,5)には、使用しない場合(試料N
o.1)より内径側の温度が低下し、小径の導電体コア
C(試料No.4)では内径側が20℃高いのみで、大
径の導電体コアD(試料No.5)では逆に内径側が1
15℃低い。即ち、コアを使用しない場合より、小径の
導電体コアCの使用により30℃、大径の導電体コアB
の使用により165℃の温度低下の効果が得られた。
【0020】以上の結果から、磁気制御体として磁性体
コアを使用すれば、内径側の温度が上がり、導電体コア
を使用すれば内径側の温度が下がり、いずれもコアの径
が大きい方(B,D)が小さい方(A,C)より、この
温度変化の効果が大きいことが分かった。このように磁
気制御体の種類を磁性体または導電体に選択し、その径
を変えることにより、被加熱体環状リングの内外径の加
熱温度が制御でき、誘導焼入れ焼戻しなどにおいて、内
外径の幅方向の焼入温度または焼戻し温度を適宜制御で
きることが分かった。
【0021】[実験2]実験2は、実験1の被加熱体環
状リングの材質と寸法を変え、前記の磁性体コアの大き
さの効果を調べた実験結果である。被加熱体の材質はス
テンレス鋼(JIS SUS420J2)を使用し、リ
ング寸法を49mmφ×75mmφ×0.81mmtに
したほかは実験1と同様である。加熱コイルと被加熱体
環状リングの寸法関係は図7のNo.6〜8に示す。図
のように環状リング1の内径側が加熱コイルの内径から
実験1より大きくはみ出した状態にある。実験結果は表
1の試料No.6〜8及び図5に示す。実験2において
は、コアを使用しない(試料No.6)場合には内径側
の温度が外径側より33℃低く、内外径の温度差は比較
的少ない。小径の磁性体コアAを使用する(試料No.
7)ことにより内径側温度が使用しない場合(試料N
o.6)より24℃上昇して内外径の温度差が僅かに9
℃になり、一層の均一化ができることが分かる。大径の
磁性体コアBを使用すると(試料No.8)、使用しな
い場合より温度が87℃上昇し内径側の温度が外径より
54℃高い。即ち、ステンレス鋼の加熱においても磁性
体コアによる温度制御効果が炭素鋼とほぼ同様に得られ
ることが分かった。
【0022】[実験3]実験3は、磁性体コアの被加熱
体環状リングへの挿入位置の影響を調べた結果である。
実験条件は下記である。 加熱コイル寸法:34mmφ×60mmφ 被加熱体 材質: 低炭素鋼(0.12%C) 寸法:35mmφ×52mmφ×1.00mmt 加熱コイルと環状リングの寸法関係は図8のNo.9〜
12に示す。図のように環状リングの内外径が加熱コイ
ルにすっかり覆われた関係になっている。実験結果は表
1の試料No.9〜12及び図6に示す。実験3では、
小径の磁性体コアAを用い、磁性体コアAの下面が環状
リングの下面と同一(Zが−0.5mm)になるように
置いた試料No.10と、さらに深く挿入してその下面
を環状リングの厚さの中心からの距離Zが−10mm入
ったところに置いた試料No.11と、距離Zが−30
mm入ったところに置いた試料No.12について実験
した。その結果、コアを使用しない試料No.9は内径
部の温度が外径部より95℃低くなった。これに対し、
磁性体コアAを環状リングの下面(−0.5mm)まで
挿入することにより(試料No.10)内径部の温度が
75℃上昇し内径が20℃低いだけになり均一な加熱が
された。また、距離Zを−10mmになるように挿入す
る(試料No.11)と150℃上昇し逆に内径が55
℃高くなった。さらに、距離Zを30mmになるように
挿入して(試料No.12)も上昇は170℃となり、
内径が75℃高くなるのみで磁性体コアの挿入深さの効
果は減少した。
【0023】以上の実験結果から、被加熱環状リングの
寸法、鋼種が変わっても、磁性体コアまたは導電体コア
の径と挿入位置を選択することにより、内外径の加熱温
度を制御できることが分かった。
【0024】以上述べたように、本発明の実施形態の環
状リングの誘導加熱装置によれば、同心軸上に間隔をお
いて配設され同一方向に高周波電流が流れる環状形の第
1及び第2の誘導加熱コイルの間に、被加熱体環状リン
グを挿入して誘導加熱する場合に、磁気制御体を内径近
辺に同軸心に配設して誘導加熱することにより、被加熱
体環状リングの内径側の温度を上昇したり、或いは低下
させたりして内外径幅方向の温度勾配を任意に制御でき
る。
【0025】即ち、前記磁気制御体を不電導磁性体にす
れば、磁性体側に磁束が集中するため内径側の温度が上
昇し、磁気制御体を電気伝導体にすれば誘導コイルの発
生磁束が打ち消されて内径側の温度が下降する。また、
磁性制御体の径を大きくすれば前記効果を増加し、径を
小さくすれば前記効果が減少する。さらに磁気制御体を
誘導加熱コイルの内径部に挿入する量を加減することに
より、前記効果を調節できる。このように、磁気制御体
の種類、寸法、配設する被加熱体環状リングとの関係位
置を選択することにより、被加熱体環状リングの内径側
の温度を上昇したり、低下させたりして被加熱体環状リ
ングの内外径の幅方向の温度分布を制御することができ
るので、被加熱体環状リングの寸法がある範囲で変わっ
ても誘導加熱コイルを取換えないで内外径を均一温度に
誘導加熱でき、また必要の場合は内外径の温度勾配を任
意に制御できる。
【0026】
【発明の効果】以上説明したように、本発明構成の環状
リングの誘導加熱装置によれば、環状リングの誘導加熱
の際に、磁気制御体を環状リングの内径近辺に配設して
誘導加熱することにより、被加熱体環状リングの内径側
の温度を上昇させたり、或いは低下させたりして内外径
の幅方向の温度勾配を任意に制御できる。これにより、
被加熱体環状リングの寸法がある範囲で変わっても誘導
加熱コイルを取換えないで幅方向を均一温度に誘導加熱
でき、また必要の場合は内外径の幅方向の温度勾配を任
意に制御できる効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明実施形態の環状リングの誘導加熱装置の
加熱コイルと磁気制御体の配置を示す断面図である。
【図2】本発明実施形態の実験に用いた磁性体コアの磁
気制御体の断面寸法を示す図である。
【図3】本発明実施形態の実験に用いた導電体コアの磁
気制御体の断面寸法を示す図である。
【図4】本発明実施形態の環状リングの誘導加熱装置の
実験1の実験結果を示す図である。
【図5】本発明実施形態の環状リングの誘導加熱装置の
実験2の実験結果を示す図である。
【図6】本発明実施形態の環状リングの誘導加熱装置の
実験3の実験結果を示す図である。
【図7】本発明実施形態の環状リングの誘導加熱装置の
実験1及び2に用いた誘導加熱コイルと被加熱環状リン
グとの寸法関係を図示した図である。
【図8】本発明実施形態の環状リングの誘導加熱装置の
実験3に用いた誘導加熱コイルと被加熱環状リングとの
寸法関係を図示した図である。
【符号の説明】
1 被加熱体環状リング 11 第1誘導加熱コイル 12 第2誘導加熱コイル 21 磁気制御体 31 絶縁耐熱板
【表1】

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 同心軸上に間隔をおいて配設され同一方
    向に高周波電流が流れる環状形の第1及び第2の誘導加
    熱コイルの間に、同心軸に被加熱体環状リングを挿入し
    て加熱する誘導加熱装置において、加熱コイルまたは被
    加熱体環状リングの内径より小さい径の磁気制御体を内
    径近辺に同軸心に配設して誘導加熱することを特徴とす
    る環状リングの誘導加熱装置。
  2. 【請求項2】 前記磁気制御体は、不電導磁性体である
    ことを特徴とする請求項1に記載の環状リングの誘導加
    熱装置。
  3. 【請求項3】 前記磁気制御体は、電気伝導体であるこ
    とを特徴とする請求項1に記載の環状リングの誘導加熱
    装置。
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