JP2005330520A - 高周波焼入方法および装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 表面に高い硬度が得られ、内部は比較的軟らかに維持できて、靱性に優れ、かつ熱処理に伴う残留応力が緩和され、変形,焼き割れを防止することができる高周波焼入方法およびその装置を提供する。軸受軌道輪等に適用される。
【解決手段】 この高周波焼入方法は、高低2種類の周波数の高周波電流を切り換えて加熱コイル1に給電可能な高周波電源2を用いる。低周波数側の高周波電流によりワークの全体をオーステナイト化温度付近の設定切換温度T2まで昇温させた後、高周波側の高周波電流に切り換えて表面のみの加熱を行う。この高周波焼入装置は、加熱中のワークWの温度を測定する温度測定手段28と、高周波電源2を制御する電源制御装置21とを備える。電源制御装置21は、温度測定手段28で測定される温度が設定切換温度T2に達すると、高周波電源2の出力を高周波側の高周波電流に切り換える周波数切換制御手段26を有するものとする。
【選択図】 図1

Description

この発明は、各種の機械部品、例えば転がり軸受の軌道輪等につき、焼入に際する加熱を高周波誘導加熱により行う高周波焼入方法および装置に関する。
機械部品、例えばリング状のワークの焼入に際する加熱方法として、単巻の加熱コイルを用い、その内周に同心にワークを配置し、高周波誘導加熱を行う方法がある(例えば非特許文献1)。
しかし、軸受軌道輪等の量産される機械部品の焼入は、雰囲気炉で全体焼入することが一般的である。軸受における高周波焼入は、車輪用軸受における軌道面のみの焼入等のように、局部的に焼入を施す場合に採用されている。
高周波誘導加熱は、渦電流損やヒステリシス損で材料を直接に加熱する加熱方法であるため、熱効率に優れる。また、高周波誘導加熱は、周波数と加熱深さとの関係が強く、周波数が低いほど、磁束がワーク内部まで進入し、全体の加熱が行われる。周波数が高い場合は、磁束が内部まで入っていかないため、表面焼入れに適している。このため、従来から、焼入の目的によって適切な周波数が選定されている。
(社)日本熱処理技術協会/日本金属熱処理工業会編集、「熱処理技術入門」大河出版、平成13年4月25日発行、第285頁
軸受軌道輪等の機械部品の全体焼入を行う場合の加熱は、上記のように炉内で行うことが一般的であるが、多品種少量生産の場合、炉による熱処理では、炉の処理可能個数に対して半端な個数となることがあり、効率が悪い。また、要求に応じて必要時に必要個数だけ焼入品をラインに供給したり、外部に納品するような場合は、炉による焼入れでは在庫を多く抱えることが必要となる。炉による加熱は、炉内に入れた機械部品の位置によっても、加熱温度がばらつくことがある。
このため、軸受軌道輪の焼入を、1個ずつ高周波焼入で行うことを試みた。高周波焼入によると、必要個数だけを処理することができ、また処理品間でのばらつきの少ない均一な熱処理が可能となる。
しかし、軸受軌道輪のような機械部品では、内部の硬度が比較的低くて、靱性が高く、表面は摩耗防止等のために硬いものが要求される。また、この種の機械部品は、性能確保のために寸法や形状の精度が厳しく求められ、熱処理に伴う歪みの発生は、できるだけ避ける必要がある。焼入時に歪みが大きく生じると、焼戻に時間がかかったり、焼戻を行っても十分に変形を無くすことができない場合がある。熱処理品質は、転動寿命等にも大きく影響する。
このような硬度分布や精度が求められる機械部品を高周波誘導加熱で加熱しようとした場合、高周波電流の周波数の選定が難しい。低い周波数でワークを加熱すると、内部まで高温になるため、焼入れのための急冷処理を施したときに、内部まで焼入され、ワークの靱性が不足する。高い周波数でワークを加熱すると、表面焼入が行われ、内部を軟らかく保つことができるが、残留応力が生じてワークが変形したり、焼き割れを生じることがある。
この発明の目的は、表面に高い硬度が得られ、内部は比較的軟らかに維持できて、靱性に優れ、かつ熱処理に伴う残留応力が緩和され、変形,焼き割れを防止することができる高周波焼入方法およびその装置を提供することである。
この発明の高周波焼入方法は、高低2種類の周波数の高周波電流を切り換えて加熱コイルに給電可能な高周波電源を用い、低周波数側の高周波電流によりワークをオーステナイト化温度付近の設定切換温度まで昇温させた後、高周波側の高周波電流に切り換えて表面のみの加熱を行う方法である。
この方法によると、オーステナイト化温度付近に達した後は、高い周波数の高周波電流で加熱を行うため、磁束がワーク内部まで入らず、表面だけを加熱することができる。したがって、表面は高温に加熱して高い硬度を得ながら、ワーク内部は軟らかく保ち、靱性に優れたものとできる。オーステナイト化温度付近に達するまでは、比較的低い周波数の高周波電流により加熱するため、ワークの全体を加熱することができる。そのため、表層部と内部との加熱温度の差による残留応力が緩和され、変形や焼き割れが防止される。
この発明の高周波焼入方法は、前記ワークが転がり軸受の軌道輪である場合に適用しても良い。この高周波焼入方法によると、上記のように残留応力が緩和されて、変形や焼き割れが防止され、表面の硬度を高く得られるため、転がり軸受の軌道輪として求められる種々の要求が満足でき、表面硬度,靱性,精度の面で優れた転がり軸受軌道輪を得ることができる。
この発明の高周波焼入装置は、加熱コイルと、この加熱コイルに高低2種類の周波数の高周波電流を切り換えて給電可能な高周波電源と、加熱中のワークの温度を測定する温度測定手段と、前記電源を制御する電源制御装置とを備え、この電源制御装置は、加熱開始時は前記高周波電源に低周波数側の高周波電流を出力させ、前記温度測定手段で測定される温度がオーステナイト化温度付近の設定切換温度に達すると前記高周波電源の出力を高周波側の高周波電流に切り換える周波数切換制御手段を有するものとしたことを特徴とする。
この構成の高周波焼入装置によると、この発明方法が実施でき、処理されたワークは、前述のように表面に高い硬度が得られ、内部は比較的軟らかに維持できて、靱性に優れ、かつ熱処理に伴う残留応力が緩和され、変形,焼き割れ防止性に優れたものとできる。
前記低周波数側の高周波電流の周波数は、例えば数kHz程度とし、前記高周波側の高周波電流の周波数は例えば数十kHz以上としても良い。数kHz程度の高周波電流により加熱すると、ワーク全体の加熱が良好に行える。数十kHz以上の高周波電流により加熱を行うと、表層だけを加熱するのに適する。
前記ワークは、リング状品、例えば転がり軸受の軌道輪であって良い。その場合、前記加熱コイルは単巻きのものとし、前記ワークは加熱コイルの内周または外周に配置されるものとする。
転がり軸受の軌道輪等の機械部品は、焼入品質が部品の性能や寿命等に大きく影響するため、この発明の高周波焼入装置を用いることによる表面硬度,靱性,精度に優れるという利点が効果的に発揮される。
この発明の高周波焼入方法は、高低2種類の周波数の高周波電流を切り換えて加熱コイルに給電可能な高周波電源を用い、低周波数側の高周波電流によりワークをオーステナイト化温度付近の設定切換温度まで昇温させた後、高周波側の高周波電流に切り換えて表面のみの加熱を行う方法であるため、この方法で処理されたワークは、表面に高い硬度が得られ、内部は比較的軟らかに維持できて、靱性に優れ、かつ熱処理に伴う残留応力が緩和され、変形,焼き割れを防止することができるという効果が得られる。
この発明の高周波焼入装置は、加熱コイルと、この加熱コイルに高低2種類の周波数の高周波電流を切り換えて給電可能な高周波電源と、加熱中のワークの温度を測定する温度測定手段と、前記電源を制御する電源制御装置とを備え、この電源制御装置は、加熱開始時は前記高周波電源に低周波数側の高周波電流を出力させ、前記温度測定手段で測定される温度がオーステナイト化温度付近の設定切換温度に達すると前記高周波電源の出力を高周波側の高周波電流に切り換える周波数切換制御手段を有するものとしたため、この装置で処理されたワークは、表面に高い硬度が得られ、内部は比較的軟らかに維持できて、靱性に優れ、かつ熱処理に伴う残留応力が緩和され、変形,焼き割れを防止することができるという効果が得られる。
この発明の第1の実施形態を図1および図2と共に説明する。図1は高周波焼入装置のブロック図を示す。この高周波焼入装置は、加熱コイル1と、この加熱コイル1に高周波電流を供給する高周波電源2と、被熱処理品であるワークWを支持するワーク支持手段3と、焼入冷却液供給装置4と、焼入制御装置5とを備える。ワークWは、リング状品であり、例えば転がり軸受の軌道輪である。図示の例では、ワークWは玉軸受の内輪であり、外周に軌道溝Waを有している。
高周波電源2は、交流商用電源等から受電盤6を介して得た電流を、所定周波数の高周波に変換して加熱コイル1に供給する手段であり、サイリスタインバータ式やトランジスタインバータ式等のものが使用される。高周波電源2と加熱コイル1との間には電流変成器(図示せず)を介在させる。
高周波電源2は、高低2種類の周波数の高周波電流を切り換えて給電可能なものとする。低周波数側の高周波電流の周波数は数kHz程度であり、高周波側の高周波電流の周波数が数十kHz以上である。高周波電源2は、例えば、低周波数側の高周波電流を出力する低周波電源部2aと、高周波側の高周波電流を出力する高周波電源部2bとを有し、両電源部2a,2bから切り換えて出力可能なものとされている。低周波電源部2aと高周波電源部2bとは、互いに独立したものであっても、一部または大部分が共用される部品からなるものであっても良い。また、高周波電源2は、低周波電源部2aと高周波電源部2bとに区別されずに、制御的に上記高低2種類の周波数の高周波電流を切り換えて出力可能なものであっても良い。
加熱コイル1は、円筒形の単巻きのものであって、内部に焼入冷却液の流路7を有し、かつ内径側へ焼入冷却液を吐出させる吐出孔8が内径側の壁面に設けられている。加熱コイル1の断面形状は、同図に示すように長方形ないし正方形状とされる。加熱コイル1の外周面における周方向の複数箇所に、焼入冷却液入口となるパイプ状の接続口9が設けられている。この接続口9に、焼入冷却液供給装置4から加熱コイル1の冷却およびワークWの冷却たのための焼入冷却液が、所定のタイミングで供給される。
加熱コイル1は、図2に斜視図で示すように、分割部分となる円周方向の両端に一対の端子板10を有し、2枚の端子板10の間に絶縁板11を挟み込んだものとされている。これら端子板10の間に、高周波電源2が前記電流変成器を介して接続される。
図1において、ワーク支持手段3は、ワークWを載せる下側支持部材13と、ワークWの上面を押える上側支持部材12とを有し、上下いずれかの支持部材12,13をモータ等の駆動源14で回転させることにより、ワークWを回転させる構成としてある。下側支持部材13および上側支持部材12は、加熱コイル1と同心位置で軸受(図示せず)等により回転自在に支持されている。上下の支持部材12,13は、ワークWとの接触面積ができるだけ少なくできるように、円周方向の複数箇所(例えば3箇所)に等配された突部12a,13aを介してワークWを支持するものとしてある。ワーク支持手段12,13の材質は、セラミックス等である。
上下の支持部材12,13は、いずれか一方または双方が昇降可能とされ、互いに上下に離れることにより、ワークWの出し入れが可能とされている。
なお、ワーク支持手段3に対してワークWを自動で出し入れするローディング装置(図示せず)を設けても良い。
焼入制御装置5は、高周波熱処理装置の全体を制御する装置であり、コンピュータ,電子回路等により構成される。焼入制御装置5は、高周波電源2を制御する電源制御装置21と、焼入冷却液供給装置4を制御する冷却液制御手段22と、ワーク支持手段3を制御するワーク支持系制御手段23とを備える。また、ワークWの温度を実測する温度測定手段28が設けられている。温度測定手段28には放射温度計等が用いられる。
電源制御手段21は、周波数切換制御手段26を有しており、この手段26は、加熱開始時は高周波電源2に低周波数側の高周波電流を出力させ、温度測定手段28で測定される温度がオーステナイト化温度付近の設定切換温度T2に達すると、高周波電源2の出力を高周波側の高周波電流に切り換える処理を行う。高周波電源2が上記低周波電源部2aと高周波電源部2bとを有するものである場合は、低周波電源部2aから高周波電源部2bへ出力を切換えさせる。オーステナイト化温度は、焼入前の最高加熱温度であり、焼入温度とも呼ばれる。オーステナイト化温度は、A3変態点の付近の温度とされる。オーステナイト化温度は、材質により異なるが、例えば850℃程度に設定される。設定切換温度T2は、A1変態点(725〜730℃)よりも高く、A3変態点よりも低い範囲の温度とされる。
電源制御手段21は、温度設定手段25に設定された目標温度まで加熱し、その温度を所定時間維持するように、高周波電源2の出力する電力を制御するものとされている。電源制御手段21は、フィードバック制御部24を有し、上記温度測定手段28の測定温度に応じ、加熱コイル1の電力、つまり高周波電源2の出力する電力をフィードバック制御するものとされている。フィードバック制御部24は、高周波側の高周波電流に切り換えた後の制御は、例えばPID制御(比例,積分,微分動作を行う制御)を行うものとされる。また、フィードバック制御部24は、低周波側の高周波電流を出力する間は、例えば比例制御を行うものとされる。低周波側の高周波電流を出力する間は、フィードバック制御によらずに、最大電力等による一定電力の開ループ制御を行うようにしても良い。なおフィードバック制御部24は必ずしも設けなくても良く、常に開ループ制御を行うものとしても良い。
上記構成の高周波焼入装置による熱処理過程を説明する。加熱コイル1内に、ワーク支持手段3の上下の支持部材12,13で挟み込むようにワークWを設置し、支持部材12,13と共に駆動源14でワークWを回転させながら、加熱コイル1に高周波電源2から高周波電力を供給する。加熱コイル1に高周波電流が流れることにより、交番磁束が発生し、ワークWが誘導加熱される。すなわち、ワークWを通る磁束の変化による渦電流損やヒステリシス損等により発熱現象が生じる。ワークWの温度が目標温度T3まで昇温すると、その温度T3を一定時間維持した後、加熱コイル1内に焼入冷却液を供給して吐出孔8から吐出させ、ワークWを急冷する。これによりワークWが焼入される。
ワークWの加熱時は、電源制御手段21により次のように温度制御される。すなわち、加熱開始時は高周波電源2に低周波数側の高周波電流を出力させ、温度測定手段28で測定される温度がオーステナイト化温度の付近の設定切換温度T2に達すると、周波数切換制御手段26の制御により、高周波電源2の出力を高周波側の高周波電流に切り換える処理を行う。この後、高周波側の高周波電流による加熱を続け、目標温度T3で一定時間維持するように制御する。
この構成の高周波焼入装置によると、オーステナイト化温度付近の設定切換温度T2に達した後は、高い周波数(例えば数十kHz以上)の高周波電流で加熱を行うため、磁束がワークWの内部まで入らず、表面だけを加熱することができる。したがって、ワークWは、表面は高温に加熱して高い硬度を得ながら、内部は軟らかく保ち、靱性に優れたものとできる。オーステナイト化温度付近の設定切換温度T2に達するまでは、比較的低い周波数(例えば数kHz程度)の高周波電流により加熱するため、ワークWの全体を加熱することができる。そのため、表層部と内部との加熱温度の差による残留応力が緩和され、変形や焼き割れが防止される。また、ワークWが肉厚差や局部的な突出部を有するような形状のものであっても、変形が生じにくい。
上記のように残留応力が緩和されて、変形や焼き割れが防止され、表面の硬度を高く得られるため、ワークWが転がり軸受の軌道輪である場合に、その厳しい種々の要求が満足でき、表面硬度,靱性,精度の面で優れた転がり軸受軌道輪を得ることができる。
なお、上記実施形態は、ワークWを外周から加熱する場合につき説明したが、この発明の高周波焼入装置は、例えば図3に示すように、ワークWAに内周から加熱する装置としても良い。この場合のワークWAは、例えば転がり軸受の外輪である。加熱コイル1Aには、図4に示すように内側に端子部10Aが設けられた単巻きコイルを使用する。
また、例えば図5に示すように、外周にフランジWBbを有し、内周に軌道面WBaを有する軸受軌道輪となるワークWBの場合にも、図4に示す加熱コイル1Aを用い、この発明方法で高周波焼入することができる。この場合、軌道面WBaの表面焼入(焼入範囲b)を行うが、比較的周波数の低い高周波電流で加熱を行うため、フランジWBb等の温度が高くなりすぎて変形や焼き割れを生じることが防止される。
さらに、この発明は、ワークWがリング状品の場合に限らず、鋼製の機械部品一般や、その他の鋼材の焼入に適用することができる。
また、上記各実施形態は、加熱コイル1,1Aから焼入冷却液を吐出して一発焼入を行うようにしたが、加熱コイル1,1AではワークWの加熱だけを行い、焼入冷却液による冷却は加熱コイル1,1Aの外部で行うようにしても良い。
この発明方法において、ワークW,WA,WBがオーステナイト化温度付近の設定切換温度まで昇温したか否かは、必ずしも温度測定手段28による実測温度によらなくても良く、加熱時間やその他の要因から、ワークW,WA,WBの全体がオーステナイト化温度付近の設定切換温度まで昇温したと判断できた時間で切り換えるようにしても良い。
この発明の第1の実施形態にかかる高周波焼入装置の概念構成を示すブロック図である。 その加熱コイルの斜視図である。 この発明の他の実施形態における加熱コイルとワークの関係を示す断面図である。 その加熱コイルの斜視図である。 ワークのさらに他の例の断面図である。
符号の説明
1,1A…加熱コイル
2…高周波電源
3…ワーク支持手段
4…焼入冷却液供給装置
5…焼入制御装置
21…電源制御手段
24…フィードバック制御部
26…周波数切換制御手段
28…温度測定手段
T2…設定切換温度
T3…目標温度
W,WA,WB…ワーク

Claims (6)

  1. 高低2種類の周波数の高周波電流を切り換えて加熱コイルに給電可能な高周波電源を用い、低周波数側の高周波電流によりワークをオーステナイト化温度付近の設定切換温度まで昇温させた後、高周波側の高周波電流に切り換えて表面のみの加熱を行う高周波焼入方法。
  2. 請求項1において、前記ワークが転がり軸受の軌道輪である高周波焼入方法。
  3. 加熱コイルと、この加熱コイルに高低2種類の周波数の高周波電流を切り換えて給電可能な高周波電源と、加熱中のワークの温度を測定する温度測定手段と、前記電源を制御する電源制御装置とを備え、この電源制御装置は、加熱開始時は前記高周波電源に低周波数側の高周波電流を出力させ、前記温度測定手段で測定される温度がオーステナイト化温度付近の設定切換温度に達すると前記高周波電源の出力を高周波側の高周波電流に切り換える周波数切換制御手段を有するものとしたことを特徴とする高周波焼入装置。
  4. 請求項3において、前記低周波数側の高周波電流の周波数が数kHz程度であり、前記高周波側の高周波電流の周波数が数十kHz以上である高周波焼入装置。
  5. 請求項3または請求項4において、前記加熱コイルは単巻きのものであり、前記ワークが加熱コイルの内周または外周に配置されるリング状品である高周波焼入装置。
  6. 請求項5において、前記ワークが転がり軸受の軌道輪である高周波焼入装置。
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