JP2000326329A - 円筒状金型の電磁誘導加熱方法およびその装置 - Google Patents

円筒状金型の電磁誘導加熱方法およびその装置

Info

Publication number
JP2000326329A
JP2000326329A JP14163699A JP14163699A JP2000326329A JP 2000326329 A JP2000326329 A JP 2000326329A JP 14163699 A JP14163699 A JP 14163699A JP 14163699 A JP14163699 A JP 14163699A JP 2000326329 A JP2000326329 A JP 2000326329A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
cylindrical mold
electromagnetic induction
magnetic
dummy
induction heating
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP14163699A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3326406B2 (ja
Inventor
Katsuya Matsumura
克也 松村
Shoichi Nagai
正一 長井
Masatoshi Umemiya
正稔 梅宮
Hitoshi Takashima
均 高嶋
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Bando Chemical Industries Ltd
Original Assignee
Bando Chemical Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Bando Chemical Industries Ltd filed Critical Bando Chemical Industries Ltd
Priority to JP14163699A priority Critical patent/JP3326406B2/ja
Publication of JP2000326329A publication Critical patent/JP2000326329A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3326406B2 publication Critical patent/JP3326406B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Moulds For Moulding Plastics Or The Like (AREA)
  • Heating, Cooling, Or Curing Plastics Or The Like In General (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 ベルト製造用の円筒状金型を短時間で加熱
し、かつ全体を均一に加熱する電磁誘導加熱方法を提供
する。 【解決手段】 ベルト製造用の円筒状金型2の周囲に配
置された電磁誘導用コイル体1に交流を通電することに
より発生する磁束xを、円筒状金型2の長さ方向に誘導
することにより円筒状金型2を発熱させる円筒状金型2
の電磁誘導加熱方法であって、円筒状金型2の両端に円
柱状の透磁性体ダミー3、4を取り付けることにより、
磁束xを円筒状金型2に収束しかつその磁束xの密度が
円筒状金型2の一端部から他端部まで均一となるように
誘導する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、ベルトの製造工
程において、ベルト材料を被着する前に円筒状金型を予
熱する方法もしくは装置、および前記円筒状金型にベル
ト材料を成形した後、ベルトとして加硫させるための加
熱方法もしくはその装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、ベルト製造用の円筒状金型を予熱
したり加熱させる方法としては、一般的には、予熱方法
としては円筒状金型を所定温度に加熱されている炉内に
所定時間置いて所定の温度まで昇温させている。また加
硫させるための加熱方法としては、加硫缶の中にいれ、
段階的に金型温度を上げていた。こうすることで、ベル
ト材の架橋時の温度分布のバラツキを少なくして、ベル
ト物性を均質化させていた。これらの熱源としては、通
常熱風や蒸気が用いられている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ような従来の円筒状金型の予熱・加熱方法では通常、鉄
製である金型を所定の温度まで昇温させる時間が長くな
り、円筒状金型の回転率が悪くなる。また、加硫缶の中
にいる時間も長くなり、製品のリードタイムが長くな
る。そのため、ベルトを能率よく生産するためには、多
数の金型や加硫缶を準備する必要があった。
【0004】この発明は上述の点に鑑みてなされたもの
であって、ベルト製造用の円筒状金型を短時間でかつ均
一に加熱する、生産性が良く、金型や加硫缶が少なくて
すむ、電磁誘導加熱方法およびそれに使用される電磁誘
導加熱装置を提供することを目的としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記した目的を達成する
ために本発明に係る円筒状金型の電磁誘導加熱方法(請
求項1)は、ベルト製造用の円筒状金型(単に円筒状金
型ともいう)の周囲に配置された電磁誘導コイル体に交
流を通電することにより発生する磁束を、前記円筒状金
型の長さ方向に誘導することにより前記円筒状金型を発
熱させる円筒状金型の電磁誘導加熱方法であって、前記
円筒状金型の両端に円柱状の磁性体ダミーを取り付け
て、前記磁束を前記円筒状金型の端部に収束させ、前記
磁束の密度が前記円筒状金型の一端部から他端部まで均
一となるように前記磁束を誘導することを特徴としてい
る。
【0006】上記の構成を有する本発明の電磁誘導加熱
方法は、円筒状金型の周囲に配置された電磁誘導コイル
体に交流を通電することにより発生する磁束は、前記電
磁誘導コイル体の内側であって円筒状金型の長さ方向に
沿って生じる。磁性体である前記円筒状金型は、磁束に
より発生する渦電流により発熱され、中間部では強く均
一に発熱されるが、前記円筒状金型の両端部では発熱が
少なくなる。したがって、加熱された円筒状金型の両端
部と中間部との温度差が大きくなる。
【0007】そこで、磁束の密度が小さい被加熱磁性体
の両端に相当する位置(円筒状金型の端部)に円柱状の
磁性体ダミーを取り付けることによって、円筒状金型全
体に前記磁束の密度が均一となるように誘導し、円筒状
金型全体を均一に発熱させるのである。
【0008】上記した目的を達成するために本発明に係
る円筒状金型の電磁誘導加熱装置(請求項2)は、前記
円筒状金型の外径より大きい内径を有し前記円筒状金型
の長さより長い電磁誘導コイル体と、この電磁誘導コイ
ル体の内側に挿入された前記円筒状金型の両端部に取り
付ける一対の磁性体ダミーとを備えたことを特徴として
おり、請求項1に記載の電磁誘導加熱方法を効率よく実
施できる装置である。
【0009】上記の構成を有する本発明の電磁誘導加熱
装置は、磁性体であるこの円筒状金型を加熱するため
に、電磁誘導コイル体の内側に生じる磁束により発生す
るジュール熱を活用する。そこで電磁誘導コイル体の内
径をこの円筒状金型の外径より大きく設計し、前記円筒
状金型を前記電磁誘導コイル体の内側に挿入可能とし、
円筒状金型全体を効率よく均一に加熱するためには、少
なくとも前記円筒状金型の長さより長い電磁誘導コイル
体を用いる。なお、磁束密度が小さくなる円筒状金型の
端部においては加熱不足を生じる恐れがある。そこで、
円筒状金型の両端部に磁性体ダミーを取り付けて、連続
体とみなし、この円筒状金型の両端部に磁束を収束させ
ることにより円筒状金型全体を均一に加熱する。なお、
磁性体ダミーの外形寸法は、電磁誘導コイル体の長さ・
内径、材質等、および加熱される円筒状金型の長さ・外
形・材質等との関係により変化するので、実験により設
計するのが望ましい。
【0010】請求項3に記載の電磁誘導加熱方法および
その装置は、前記磁性体ダミーの一部または全部が比透
磁率の大きい磁性体である。磁性体ダミーは磁束を通し
やすく渦電流の発生が少なく、磁界内に取り付けたとき
磁束を誘導する特性を必要とする。そこで磁性体ダミー
として比透磁率の大きい比透磁率の大きい磁性体を用い
ることにより、電磁誘導コイル体により発生する磁束を
少ない損失で円筒状金型に収束する。
【0011】請求項4に記載の電磁誘導加熱方法および
その装置は、前記磁性体ダミーの一部または全部が比透
磁率が500以上の金属体である。比透磁率の大きい磁
性体としては、鋼(SS400)、SUS430、フェ
ライト、ニッケル鋼材等があげられ、比透磁率は数百〜
数千であり、ケイ素鋼材では数万となる。磁性体ダミー
として使用する金属体は大きい比透磁率を有することが
好ましく、比透磁率が500以上の金属体が好ましく使
用される。
【0012】請求項5に記載の電磁誘導加熱方法および
その装置は、前記磁性体ダミーの比透磁率が、前記円筒
状金型の比透磁率と同等以上にしてあるので、電磁誘導
コイル体の発生する磁束を、磁性体ダミーは円筒状金型
の端部に収束してこの円筒状金型に密度の高い磁束を流
し、円筒状金型全体に均一な渦電流を生じさせて発熱さ
せる。
【0013】請求項6に記載の電磁誘導加熱方およびそ
の装置は、前記磁性体ダミーが、所定幅の帯状で薄い鋼
板を渦巻き状に隙間なく巻き付けた円柱状であって、前
記鋼板の片面または両面に電気的・磁束的に絶縁性を有
する被膜を形成している。
【0014】中実の円柱状磁性体ダミーに磁束を作用さ
せると、この磁性体ダミーは全体が一つの大きな渦電流
となって多量の電気エネルギーを消費することとなる。
そこで薄い鋼板の片面または両面に電気的・磁気的に絶
縁性を有する被膜を形成し、この薄い鋼板を隙間なく円
筒状に巻き付けて、所定寸法の長さおよび外径を有する
磁性体ダミーを形成する。この薄い鋼板に磁束を作用さ
せると、その鋼板の断面の範囲において小さい渦電流が
発生するが、この渦電流は、鋼板に形成された電気的絶
縁層により遮断されて隣り合う鋼板の間で流れることが
阻止される。従って、磁束によって発生する渦電流は、
小さい渦電流のままとなり大きなエネルギー消費となら
ない。また鋼板の厚さが薄いほど効果が大い。更に鋼板
作用された磁束は、磁性体ダミーの長さ方向(鋼板の幅
方向)に誘導され、その磁性体ダミーの端部に接続して
いる円筒状金型の端部に収束される。
【0015】請求項7に記載の電磁誘導加熱方法および
その装置は、薄い鋼板を渦巻き状に隙間なく巻き付けて
円柱状とした前記磁性体ダミーに、その円周方向の一カ
所以上に半径方向の切れ目を設けている。これにより、
渦電流は薄い鋼板の範囲において円周方向に一周して流
れるに止まり、磁性体ダミー全体を一つの回路とする大
きなループ電流となることを防止する。
【0016】請求項8に記載の電磁誘導加熱方法および
その装置は、前記磁性体ダミーが、前記円筒状金型軸心
の延長線を中心として、短冊状に裁断された多数枚の薄
い鋼板を放射状にかつ円周方向に配列して円柱状に形成
されている(この磁性体ダミーを放射状磁性体ダミーと
もいう)。
【0017】中実の磁性体ダミーの外径は、電磁誘導コ
イル体の内径と円筒状金型の外径との関係において、磁
束密度を均一にさせる為に変化させることが必要であ
り、一つの電磁誘導コイル体を使用する場合であって
も、円筒状金型の外径に応じて外径の違う磁性体ダミー
を使用する必要があった。そこで、上記の放射状磁性体
ダミーを採用することにより、磁束は、放射状に配列さ
れた薄い鋼板に沿って円筒状金型の半径方向にも誘導さ
れ、電磁誘導コイル体の内径と、円筒状金型の外径の関
係を考慮することなく磁束密度を均一にすることができ
る。
【0018】請求項9に記載の電磁誘導加熱方法および
その装置は、前記電磁誘導コイル体に通電する交流が5
0Hzまたは60Hz等の商用電源周波数である。電磁
誘導により円筒状金型に電流の浸透深さ(作用する深
さ)は、電磁誘導コイル体に通電される交流の周波数が
小さくなるに従って深くなる。商用電源の周波数は普通
50Hzまたは60Hzであるので、浸透深さを深くし
ようとすれば低周波(例えば2Hz)を使用することに
なるが、高価な周波数変換装置が必要となる。そこで、
加熱が必要な円筒状金型の肉厚を所定の厚さにすること
で、商用電源周波数によっても十分均等な加熱が得られ
ることが見いだされた。すなわち、円筒状金型の肉厚を
5mm〜20mmの範囲に設定することによって50H
zまたは60Hzの商用電源周波数をそのまま、周波数
変換装置を用いることなく電磁誘導コイル体に通電する
交流電源として使用できる。
【0019】請求項10に記載の電磁誘導加熱方法およ
びその装置は、前記電磁誘導コイル体を鉛直に立設し、
両端に磁性体ダミーを取り付けた前記円筒状金型を前記
電磁誘導コイル体内に挿入して、前記円筒状金型を前記
磁性体ダミーとともに水平に旋回させながら、前記電磁
誘導コイル体に交流を通電する。
【0020】これに対して請求項1に記載の電磁誘導加
熱方法では、通常、円筒状金型はその両端部に一対の磁
性体ダミーを取り付けて電磁誘導コイル体のほぼ中央部
に装着された状態で、前記電磁誘導コイル体に交流が通
電され加熱される。しかし、円筒状金型の歪みや装着位
置のバラツキ、前記電磁誘導コイル体より発生する磁束
の変化等により円筒状金型の部位による加熱の程度にバ
ラツキを生じることがある。そこで請求項10による発
明によれば、円筒状金型を回転させながら支持すること
により、円筒状金型の半径方向の温度バラツキを減少さ
せる。円筒状金型は、それ自体の中心軸を回転軸心とし
て回転する場合と、これらの回転を同時に行う場合とが
ある。いずれの方法によるかは電磁誘導コイル体の内径
と円筒状金型の外径によって設定される。これにより円
筒状金型は全体に均一に加熱される。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る円筒状金型の
電磁誘導加熱方法およびその装置について実施の形態を
図面に基づいて説明する。
【0022】図1は本発明の電磁誘導加熱方法に適した
電磁誘導加熱装置の実施例を示す斜視図である。
【0023】本実施例の電磁誘導加熱装置は、図1に示
すように中央部に図示しない支持手段により軸心を鉛直
にして支持された電磁誘導コイル体1と、円筒状金型2
の両端部に取り付ける磁性体ダミー3、4(詳細後述)
と、電磁誘導コイル体1の下方に設けられ、円筒状金型
2と下磁性体ダミー3を着脱する下部ダミー着脱台車1
1と、電磁誘導コイル体1の上方にあって上磁性体ダミ
ー4を昇降可能に支持する上部ダミー着脱手段14とを
備えている。
【0024】電磁誘導コイル体1は、着脱する円筒状金
型2の外径より大きい内径を有し、上下端部を開口した
円筒体であり、非磁性体のステンレス製の内筒17の外
周面に、絶縁被覆した電磁誘導コイル18がその内筒1
7の上端から下端にわたり巻装されている。また、電磁
誘導コイル18の外周側に非磁性体のステンレス製の外
筒19が被装されている。電磁誘導コイル18に通電す
ると電磁誘導コイル体1の長さ方向に磁束が発生する。
【0025】下磁性体ダミー3は、その上部に円筒状金
型2をその長さ方向を鉛直に取り付けて下部ダミー着脱
台車11の上部に取り付けられ、上下に伸縮する昇降手
段10により電磁誘導コイル体1の内側に着脱される。
なお、下部ダミー着脱台車11はレール12に案内され
て電磁誘導コイル体1の下方と円筒状金型2を組立てる
場所との間を移動する。上磁性体ダミー4は、電磁誘導
コイル体1の上方に取り付けられた上部ダミー着脱手段
14に吊り下げられて電磁誘導コイル体1の上開口部よ
り挿入され、その電磁誘導コイル体1の内側に装着され
ている円筒状金型2の上部に着脱される。なお、上部ダ
ミー着脱手段14は昇降手段15により昇降される。
【0026】前記上下の磁性体ダミー4、3は一部また
は全部を比透磁率の大きい磁性体(以下、強磁性体とも
いう)で構成され、強磁性体としては比透磁率が500
以上の材料を使用している。例えば、鋼(SS40
0)、SUS430、フェライト、ニッケル鋼材等があ
げられ比透磁率は数百〜数千であり、特に珪素鋼材では
数万となり磁性体ダミーの材料として好適に使用され
る。
【0027】続いて磁性体ダミーの構造に関する実施例
を図2〜4により説明する。
【0028】図2に示す磁性体ダミー4は中実の磁性体
ダミーであって、この磁性体ダミー4の長さ方向に磁束
xが作用すると外周方向に沿って大きな渦電流aが発生
し、この渦電流aにより加熱を必要としない磁性体ダミ
ー4そのものが加熱され、消費電力の無駄を生じる。そ
こで、図3に斜視図で表す実施例では、磁性体ダミー
3’、4’がその高さm、m’に相当する幅を有する帯
状で薄い鋼板21を渦巻き状に隙間なく巻き付けて円柱
状に形成され、その磁性体ダミー3’、4’の円周方向
の一カ所に半径方向の切れ目30を設けている(他の実
施例ではこの切れ目30を設けない場合もある)。な
お、薄い鋼板21の片面または両面が電気的・磁気的に
絶縁性のある被覆材で被覆されており、この被膜材によ
り巻き付けられた鋼板21の間では渦電流が通電せず、
上記の大きな渦電流aとなることを防止する。
【0029】このように形成された磁性体ダミー3’、
4’の長さ方向に磁束xを通すと、図4(a)に部分拡
大図(巻き付け回数も省略)を示すように、薄い鋼板2
1の厚さに相当する小さい渦電流cが発生する。切り口
30を設けない磁性体ダミーでは、薄い鋼板21が渦巻
き状に連続して巻き付けられているので、小さい渦電流
cは隣り合わせの鋼板21の間で相互に作用してやや大
きな渦電流bとなる場合がある。そこで半径方向の切れ
目30を設けることにより、通電時に発生する渦電流c
が大きな渦電流bとなることを防止する。
【0030】また、この磁性体ダミー3’、4’を装着
した円筒状金型2を電磁誘導コイル体1に挿入してその
電磁誘導コイル体1に通電すると、図4(b)に示すよ
うに磁束xは、磁性体ダミー4’の長さ方向dに、鋼板
21に沿って誘導されて円筒状金型2の端部e’に誘導
される。
【0031】図5に放射状磁性体ダミーの実施例を示
し、磁性体ダミー4”は、円筒状金型2の軸心の延長線
33を中心として、短冊状に裁断された多数枚の薄い鋼
板32を、放射状にかつ円周方向に配列して円柱状に成
形されている。
【0032】前記中実の磁性体ダミーは、電磁誘導コイ
ル体1の内径と円筒状金型2の外径との関係において変
化させることが必要であり、一つの電磁誘導コイル体1
を使用する場合であっても、円筒状金型2の外径に応じ
て外径の違う磁性体ダミーを使用する必要がある(詳し
くは後述する)。
【0033】つまり、図6(b)に示す両端に中実の磁
性体ダミー3、4は、上述のように、電磁誘導コイル体
1の内側における磁束が、電磁誘導コイル体1の内壁近
傍では密であり、軸心近くでは疎となる傾向があり、例
えば図4(b)に示すような円筒状金型2の外径が電磁
誘導コイル体1の内径に近い場合は、電磁誘導コイル体
1の内壁の近傍を通る磁束によって円筒状金型2が発熱
されるので磁性体ダミー3、4の外径は小さくてよい。
逆に、例えば図3に示すような円筒状金型2の外径が電
磁誘導コイル体1の内径に比してかなり小さい場合に
は、磁性体ダミー3、4の外径を大きくすることによ
り、電磁誘導コイル体1の内壁近傍の磁束を円筒状金型
2に誘導・収束させる必要がある。
【0034】そこで、図5に示すような上記の放射状に
配列された薄い鋼板32を円柱状に成形した磁性体ダミ
ー4”では、電磁誘導コイル体1により発生された磁束
xは薄い鋼板32に誘導されて、その磁性体ダミー4”
に接続された円筒状金型2の端部e’に収束される。す
なわち、この磁束xは、放射状に配列された薄い鋼板3
2に沿って円筒状金型2の半径方向にも誘導され、矢印
fの方向に流れるので、外径の相違する円筒状金型2を
交互に使用する場合であっても一つの電磁誘導コイル体
1について一対の磁性体ダミー3”、4”により対応さ
せることができる。また、薄い鋼板32には小さい渦電
流は発生するが、個々に独立した短冊状の鋼板32の範
囲に限られて他の鋼板32に影響を及ぼさないので、大
きな渦電流となることがない。
【0035】
【実施例】実施例および比較例に共通する要素として、
内径250mm、所定長さであって所定の出力を有する
電磁誘導コイル体1の内側に、外径65mm〜200m
m、肉厚5mm〜20mm、所定長さを有する円筒状金
型2(材質S45C)を挿入し、電磁誘導コイル体1に
交流を一分間通電したのち、円筒状金型2の各部位の温
度を測定した。なお、実施例2および実施例3において
は磁性体ダミーの温度も測定した。
【0036】実施例1 図6(a)は5種の外径を有する円筒状金型2の両端に
電磁誘導コイル体1の内径に相当する放射状磁性体ダミ
ー3“、4”を取り付けたものと、図6(b)は5種の
外径を有する円筒状金型2の両端に中実磁性体ダミー
3、4を取り付けたものを、それぞれ上記電磁誘導コイ
ル体1の内側に挿入して1分間通電し、通電中止直後に
円筒状金型2の両端、中央等所定位置9点の温度を測定
し、その最高温度と最低温度との温度差を計算し、この
結果を図6(c)のグラフ(線図)で表している。
【0037】図6(c)のグラフには、図6(b)に示
す中実磁性体ダミーを使用した場合の温度差を破線bで
表し、図6(a)に示す放射状磁性ダミーを使用した場
合を実線aで表している。円筒状金型外径を65mm〜
160mmの間で5種を実験し、中実磁性体ダミー3、
4を使用する場合の温度差は、ほぼ0℃〜30℃程度ま
で変化するが、放射状磁性体ダミー3”、4”を使用す
る場合の温度差はほぼ0℃〜3℃までの範囲に収まる。
【0038】このように中実磁性体ダミーの場合は円筒
状金型外径が変わると、温度差が変動するので、金型外
径によって中実磁性体ダミーの外径を合わせなければな
らないことがわかる。また、放射状磁性体ダミーの場合
は金型外径が変化しても、一つの電磁誘導コイル体に対
して一対の放射状磁性体ダミーを準備するだけで対応で
きる。
【0039】実施例2 図7(a)に示すように、円筒状金型2の両端に渦巻き
状磁性体ダミー3’、4’を取り付けて、上記電磁誘導
コイル体1の内側に挿入して1分間通電した。通電中止
後に円筒状金型2の所定位置9点および渦巻状磁性体ダ
ミー3’、4’の温度を測定し、図7(d)の線Aにて
表した。円筒状金型2は全体が略120度に加熱され、
渦巻き状磁性体ダミー3’、4’の温度は、略40℃で
あった。
【0040】実施例3 図7(b)に示すように、円筒状金型2の両端に中実の
磁性体ダミー3、4を取り付けて、上記電磁誘導コイル
体1の内側に挿入して1分間通電した。通電中止直後に
円筒状金型2の所定位置9点及び中実の磁性体ダミー
3、4の温度を測定し、図7(d)の線Bにて表した。
円筒状金型2は略120℃に加熱され、中実磁性体ダミ
ー3、4の温度は略70℃であった。
【0041】比較例1 図7(c)に示すように、磁性体ダミーを取り付けてい
ない円筒状金型2をそのまま、上記電磁誘導コイル体1
の内側ほぼ中央に挿入して1分間通電した。通電中止直
後に円筒状金型2の所定位置9点の温度を測定し、図7
(d)の線Cに表す。円筒状金型2は両端が低く55
℃、中央にいくほど高くなり120℃と、金型全体が不
均一に加熱された。
【0042】これらの加熱実験結果を比較検討すると次
の効果が明らかとなる。円筒状金型2の加熱後の温度
は、ダミーのない比較例1においては、両端と中央で6
5℃の温度差が発生し、円筒状金型2の部位によりベル
ト架橋が不均一となり、金型の位置によりベルト物性が
バラツキ、所定品質のベルトが得られないが、磁性体ダ
ミーがある実施例1〜3においては、温度差が5℃〜1
0℃と少なく、均一な所定品質のベルトを製造すること
ができる。また実施例2、実施例3の磁性体ダミーの昇
温状態を比較すると、中実の磁性体ダミー3、4を使用
する実施例3では、磁性体ダミー3、4は70℃前後ま
で上昇するが、渦巻き状磁性体ダミー3’、4’を使用
する実施例2では、40℃前後の昇温に止まる。すなわ
ち、磁性体ダミーによるエネルギーロスは、渦巻き状ダ
ミー3’、4’を使用することにより大幅に減少でき
る。なお、渦巻き状磁性体ダミーであって切り口を設け
ない場合は、実施例2と実施例3との中間の効果があ
る。
【0043】以上記述した円筒状金型の電磁誘導加熱方
法及びその装置において、円筒状金型の肉厚が5mm〜
20mmである場合には、前記電磁誘導コイル体に通電
する交流として商用電源周波数(50Hz、60Hz)
の交流電源により加熱処理が可能になる。電磁誘導コイ
ル体に交流を通電すると、交流の周波数に相当する交番
磁界を生じ、この磁界により生じる渦電流の強さ(発熱
量)は、図8に破線Eにて示すように被加熱磁性体の表
面より内部に進むに従って指数関数的に減少する。図8
は縦軸に電流(磁束)の浸透深さ(Xmm)を示し、横
軸に交番磁界(通電する交流電流)の周波数(Hz)を
表している。また経験的に、被加熱磁性体(円筒状金
型:材質SS材)を均一に加熱することのできる深さ
(被加熱磁性体の外面よりの深さ)は、図8に示す破線
Eよりも肉厚の薄い金型である(SS材の熱伝導による
影響よりも早く昇温できる範囲)。
【0044】そこで、商用電源周波数で均一に加熱でき
る金型厚みは50Hz時で約27mm以下、60Hz時
で約21mm以下となり、肉厚が5mm〜20mmであ
るベルト用円筒状金型を加熱するのに、周波数変換器を
使用することなく商用電源周波数の交流電源をそのまま
使用することにより円筒状金型を均一に加熱できる。な
お、肉厚がこれ以上に厚くなれば、それにつれて厚さ方
向の温度差が大きくなる。また、本発明では磁性体ダミ
ーを円筒状金型の両端部に取り付けることを主としてい
るが、磁性体ダミーを取り付けない場合でも同様の効果
が生じる。
【0045】図9は円筒状金型2自体を回転・旋回させ
ながら電磁誘導加熱する方法および装置について概要を
示す図面である。その加熱方法は、図9に示すように電
磁誘導コイル体1を鉛直に立設し、この電磁誘導コイル
体1の内側に、両端に磁性体ダミー3、4を取り付けた
円筒状金型2を挿入し、磁性体ダミー3、4と共に円筒
状金型2を、その軸心33を回転中心として矢印hの方
向に回転する。またはこの回転とともに、上記円筒状金
型2を電磁誘導コイル体1の軸心34を回転中心として
矢印gの方向に旋回させながら電磁誘導コイル体1に交
流を通電する。この方法により円筒状金型2の歪みや装
着位置のバラツキ、発生する磁束密度等にバラツキがあ
っても円筒状金型2全体を均一に加熱することができ
る。
【0046】上記の方法に好適に使用される装置は、鉛
直に立設された電磁誘導コイル体1と、円筒状金型2の
両端部に取り付ける一対の磁性体ダミー3、4と、磁性
体ダミー3を支持して円筒状金型2を電磁誘導コイル体
1のほぼ中央部に鉛直に支持してその円筒状金型2の軸
心33を回転中心として回転する円筒状金型支持盤41
と、その円筒状金型支持盤41を電磁誘導コイル体1の
軸心34を回転中心とする回転盤40とを備える。これ
らの円筒状金型支持盤41、回転盤40は個々にまたは
同時に回転することができる。また磁性体ダミーは渦巻
き状磁性体ダミーであるか、放射状磁性体ダミーである
かを問わない。
【0047】
【発明の効果】以上説明したことから明らかなように、
本発明の円筒状金型の電磁誘導加熱方法および同加熱装
置には、次のような優れた効果がある。
【0048】(1) 請求項1記載の電磁誘導加熱方法で
は、円筒状金型の周囲に配置された電磁誘導コイル体に
磁力線を発生させ、前記円筒状金型を発熱させることに
より、従来の熱風炉による加熱方法に比して、金型の大
小により異なるが、加熱時間を30分から60分を金型
の大小に関係無く略1分程度に大幅に短縮できる。ま
た、円筒状金型の両端に磁性体ダミーを取り付けること
により、円筒状金型の長さ方向に通る磁束の密度を円筒
状金型の全長において略均一となるように誘導すること
により前記円筒状金型を全長にわたって略均一に加熱す
ることができる。
【0049】(2) 請求項2記載の電磁誘導加熱装置
は、請求項1に記載の円筒状金型の電磁誘導加熱方法を
効果的に活用できる装置である。電磁誘導コイル体の内
側に、磁性体ダミーを両端に取り付けた円筒状金型を配
置し通電することにより、磁性体ダミーにより磁束を円
筒状金型の全長に略均一に誘導できる。
【0050】(3) 請求項3記載の電磁誘導加熱方法お
よびその装置は、磁性体ダミーの一部または全部が比透
磁率の大きい磁性体であるため、電磁誘導コイル体によ
り生じる磁束を円筒状金型の長さ方向に誘導するように
磁束を集めることができる。
【0051】(4) 請求項4記載の電磁誘導加熱方法お
よびその装置は、磁性体ダミーの一部または全部が比透
磁率が500以上であるので、請求項3と同様に電磁誘
導コイル体により生じる磁束を円筒状金型の長さ方向に
誘導するように磁束を集めることができる。
【0052】(5) 請求項5記載の電磁誘導加熱方法お
よびその装置は、磁性体ダミーの比透磁率が、円筒状金
型の比透磁率より同等以上に設計されているので、より
効率的に電磁誘導対コイル体により生じる磁束を円筒状
金型の長さ方向に誘導することができる。
【0053】(6) 請求項6記載の電磁誘導加熱方法お
よびその装置は、所定幅の帯状で薄い鋼板を渦巻き状に
隙間なく巻き付けた円柱状であって、前記鋼板の片面ま
たは両面に電気的・磁気的に絶縁性を有する被膜を形成
することにより、磁束の作用により生じる小さい渦電流
は、絶縁性被膜により隣合う鋼板の間では通電せず、磁
性体ダミー全体として大きな渦電流となることがなく、
磁性体ダミーの発熱は少なくなり、消費電力を少なくす
ることができる。
【0054】(7) 請求項7記載の電磁誘導加熱方法お
よびその装置は、上記薄い鋼板を巻き付けた磁性体ダミ
ーの円周方向の一カ所以上に半径方向の切れ目を設ける
ことにより、連続する鋼板(回路)を一周以内ごとに切
断して、磁束を作用させたときに発生する小さい渦電流
が大きくなることを防止する。請求項6に記載の発明よ
り、更に消費電力を少なくすることができる。
【0055】(8) 請求項8記載の電磁誘導加熱方法お
よびその装置は、磁性体ダミーが短冊状に裁断された多
数枚の薄い鋼板を放射状に配列して円柱状に成形され、
電磁誘導コイル体により発生した磁束は、放射状に配列
された薄い鋼板に沿って円筒状金型の半径方向にも誘導
される。また、発生する渦電流の流れは、個々の短冊状
の鋼板の範囲に限られて他の鋼板と絶縁しているので大
きな渦電流となることがない。
【0056】(9) 請求項9記載の電磁誘導加熱方法お
よびその装置は、電磁誘導コイル体に通電する交流が5
0Hzまたは60Hzの商用電源周波数であり、周波数
変換装置を使用することなく、円筒状金型を電磁誘導加
熱することができる。すなわち、肉厚が5mm〜20m
mの範囲である円筒状金型を加熱する場合には、商用電
源周波数にて周波数変換装置を用いることなく交流電源
として使用して全体を均一に加熱できる。
【0057】(10) 請求項10記載の電磁誘導加熱方
法およびその装置は、電磁誘導コイル体内に立設した円
筒状金型を回転させまたは水平に旋回させながら前記電
磁誘導コイル体に通電することにより金型の歪みや装着
位置のバラツキ、発生する磁束密度のバラツキ等による
加熱のバラツキを減少させ、円筒状金型全体を均一に加
熱できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の磁性体ダミーを使用した電磁誘導加熱
装置の実施例を概略的に示す斜視図である。
【図2】中実の磁性体ダミー4に磁束xを作用させた場
合に発生する渦電流aを示す説明図である。
【図3】渦巻き状磁性体ダミー3’、4’を円筒状金型
2に取り付けた状態を示す斜視図である。なお、磁性体
ダミーには切り口30を設けている。
【図4】渦巻き状磁性体ダミー4’の作用を説明するた
めの斜視図で、図4(a)は磁束xにより生じる渦電流
cを説明する斜視図、図4(b)は磁束の流れ方向dを
示す部分断面図である。
【図5】放射状磁性体ダミー4”の構成と、磁束の流れ
方向fを示す斜視図である。
【図6】放射状磁性体ダミー3”、4”の効果を説明す
るための図面で、図6(a)は放射状磁性体ダミー
3”、4”を取り付けた円筒状金型2を示す側面図、図
6(b)は中実の磁性体ダミー3、4を取り付けた円筒
状金型2を示す側面図、図6(c)は円筒状金型2の外
径を変化させた場合の円筒状金型2の全長の温度差を示
すグラフである。
【図7】各種の磁性体ダミーを取り付けた効果を説明す
るための図面で、図7(a)は切り口を設けた渦巻き状
磁性体ダミー3’、4’を取り付けた円筒状金型2を示
す側面図、図7(b)は中実の磁性体ダミー3、4を取
り付けた円筒状金型2を示す側面図、図7(c)は磁性
体ダミーを取り付けていない円筒状金型2を示す側面図
である。図7(d)は通電停止直後の磁性体ダミーおよ
び円筒状金型2の温度分布を表すグラフである。
【図8】電磁誘導コイル体に通電する交流の周波数と浸
透深さとの関係を表すグラフである。
【図9】電磁誘導コイル体の内側に立設した円筒状金型
2を回転または旋回させながら加熱する電磁誘導加熱装
置を示すもので、図9(a)は側面図(一部断面図)、
図9(b)は平面図である。
【符号の説明】
1:電磁誘導コイル体 2:円筒状金型 3・3'・3”:下磁性体ダミー 4・4'・4”:上磁性体ダミー 10:昇降手段 11:下部ダミー着脱台車 14:上部ダミー着脱手段 21:渦巻き状鋼板 30:切り口 32:短冊状鋼板 x:磁束 d・f:磁束の方向
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 梅宮 正稔 兵庫県神戸市兵庫区明和通3丁目2番15号 バンドー化学株式会社内 (72)発明者 高嶋 均 兵庫県神戸市兵庫区明和通3丁目2番15号 バンドー化学株式会社内 Fターム(参考) 4F202 AH81 AK11 CA27 CB01 CN01 CN20 CN22 4F203 AH81 AK11 DA11 DB01 DC01 DC15 DD02 DF15 DK01 DL15 DM17 DN19 4F213 AH81 AK11 WA02 WB01 WF27 WK03

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ベルト製造用の円筒状金型の周囲に配置
    された電磁誘導コイル体に交流を通電することにより発
    生する磁束を、前記円筒状金型の長さ方向に誘導するこ
    とにより前記円筒状金型を発熱させる電磁誘導加熱方法
    であって、 前記円筒状金型の両端に磁性体ダミーを取り付けて、前
    記磁束を前記円筒状金型の一端部から他端部まで均一と
    なるように前記磁束を誘導することを特徴とする円筒状
    金型の電磁誘導加熱方法。
  2. 【請求項2】 ベルト製造用の円筒状金型を電磁誘導に
    より加熱する装置であって、 前記円筒状金型の外形より大きい内径を有し前記円筒状
    金型の長さより長い電磁誘導コイル体と、この電磁誘導
    コイル体の内側に挿入された前記円筒状金型の両端部に
    取り付ける一対の磁性体ダミーとを備えることを特徴と
    する円筒状金型の電磁誘導加熱装置。
  3. 【請求項3】 前記磁性体ダミーの一部または全部が比
    透磁率の大きい磁性体である請求項1に記載の円筒状金
    型の電磁誘導加熱方法、又は請求項2に記載の円筒状金
    型の電磁誘導加熱装置。
  4. 【請求項4】 前記磁性体ダミーの一部または全部が比
    透磁率が500以上の金属体である請求項1に記載の円
    筒状金型の電磁誘導加熱方法、又は請求項2に記載の円
    筒状金型の電磁誘導加熱。
  5. 【請求項5】 前記磁性体ダミーの比透磁率が、前記円
    筒状金型の比透磁率と同等以上の請求項1および請求項
    3もしくは4のいずれかに記載の円筒状金型の電磁誘導
    加熱方法、又は請求項2〜4のいずれかに記載の円筒状
    金型の電磁誘導加熱装置。
  6. 【請求項6】 前記弾性体ダミーが、所定幅の帯状で薄
    い鋼板を渦巻き状に隙間なく巻き付けた円柱状であっ
    て、前記鋼板の片面または両面に電気的・磁気的に絶縁
    性を有する被膜を形成している請求項1および請求項3
    〜5のいずれかに記載の円筒状金型の電磁誘導加熱装
    置。
  7. 【請求項7】 前記磁性体ダミーの円周方向の一カ所以
    上に半径方向の切れ目を設けている請求項6に記載の円
    筒状金型の電磁誘導加熱方法又はその装置。
  8. 【請求項8】 前記磁性体ダミーが、前記円筒状金型軸
    心の延長線を中心として、短冊状に裁断された多数枚の
    薄い鋼板を放射状にかつ円周方向に配列して円柱状に形
    成されている請求項1および請求項3〜5のいずれかに
    記載の円筒状金型の電磁誘導加熱方法、又は請求項2〜
    5のいずれかに記載の円筒状金型の電磁誘導加熱装置。
  9. 【請求項9】 前記電磁誘導コイル体に通電する交流が
    50Hzまたは60Hz等の商用電源周波数である請求
    項1および請求項3〜8のいずれかに記載の円筒状金型
    の電磁誘導加熱方法、又は請求項2〜8のいずれかに記
    載の円筒状金型の電磁誘導熱装置。
  10. 【請求項10】前記電磁誘導コイル体を鉛直に立設し、
    両端に磁性体ダミーを取り付けた前記円筒状金型を前記
    電磁誘導コイル体内に挿入して、前記円筒状金型を前記
    磁性体ダミーとともに水平に旋回させながら前記電磁誘
    導コイル体に交流を通電する請求項1および請求項3〜
    9のいずれかに記載の円筒状金型の電磁誘導加熱方法、
    又は請求項2〜9のいずれかに記載の円筒状金型の電磁
    誘導加熱装置。
JP14163699A 1999-05-21 1999-05-21 円筒状金型の電磁誘導加熱方法と同電磁誘導加熱装置 Expired - Fee Related JP3326406B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP14163699A JP3326406B2 (ja) 1999-05-21 1999-05-21 円筒状金型の電磁誘導加熱方法と同電磁誘導加熱装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP14163699A JP3326406B2 (ja) 1999-05-21 1999-05-21 円筒状金型の電磁誘導加熱方法と同電磁誘導加熱装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2000326329A true JP2000326329A (ja) 2000-11-28
JP3326406B2 JP3326406B2 (ja) 2002-09-24

Family

ID=15296662

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP14163699A Expired - Fee Related JP3326406B2 (ja) 1999-05-21 1999-05-21 円筒状金型の電磁誘導加熱方法と同電磁誘導加熱装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3326406B2 (ja)

Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006315186A (ja) * 2005-05-10 2006-11-24 Swcc Showa Device Technology Co Ltd 円筒金型の加熱方法およびその装置
JP2007130841A (ja) * 2005-11-09 2007-05-31 Bridgestone Corp 弾性体ローラの成形方法
JP2010194958A (ja) * 2009-02-26 2010-09-09 Gunze Ltd 金型の加熱装置
JP2012240254A (ja) * 2011-05-17 2012-12-10 Toyota Boshoku Corp 回転電機のコアの電磁誘導加熱方法及び電磁誘導加熱装置
WO2014024864A1 (ja) 2012-08-08 2014-02-13 株式会社ブリヂストン 金型誘導加熱装置
CN110920042A (zh) * 2019-11-19 2020-03-27 杭州缠绕环保科技有限公司 无缝挤出缠绕电磁感应动态加热系统及其方法
CN113752918A (zh) * 2021-07-30 2021-12-07 东风汽车集团股份有限公司 电池系统、车辆和车辆的控制方法
KR102508206B1 (ko) * 2021-09-02 2023-03-09 주식회사 태웅 금형 예열 방법

Cited By (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006315186A (ja) * 2005-05-10 2006-11-24 Swcc Showa Device Technology Co Ltd 円筒金型の加熱方法およびその装置
JP2007130841A (ja) * 2005-11-09 2007-05-31 Bridgestone Corp 弾性体ローラの成形方法
JP2010194958A (ja) * 2009-02-26 2010-09-09 Gunze Ltd 金型の加熱装置
JP2012240254A (ja) * 2011-05-17 2012-12-10 Toyota Boshoku Corp 回転電機のコアの電磁誘導加熱方法及び電磁誘導加熱装置
WO2014024864A1 (ja) 2012-08-08 2014-02-13 株式会社ブリヂストン 金型誘導加熱装置
US9849610B2 (en) 2012-08-08 2017-12-26 Tokuden Co., Ltd. Induction heating device for mold
CN110920042A (zh) * 2019-11-19 2020-03-27 杭州缠绕环保科技有限公司 无缝挤出缠绕电磁感应动态加热系统及其方法
CN113752918A (zh) * 2021-07-30 2021-12-07 东风汽车集团股份有限公司 电池系统、车辆和车辆的控制方法
KR102508206B1 (ko) * 2021-09-02 2023-03-09 주식회사 태웅 금형 예열 방법

Also Published As

Publication number Publication date
JP3326406B2 (ja) 2002-09-24

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3839228B2 (ja) 生タイヤ予熱方法およびその装置
JP3326406B2 (ja) 円筒状金型の電磁誘導加熱方法と同電磁誘導加熱装置
JP3733089B2 (ja) 高周波誘導加熱コイル体
JP2014501851A (ja) 加熱装置
JP2006353076A (ja) 回転子の製造方法とこの方法により製造された回転子およびこの回転子を用いたモータ
JP6161479B2 (ja) 誘導加熱装置
US20210068209A1 (en) Rotary heating apparatus, and methods of making and using same
JP4658027B2 (ja) 軸状部材加熱用の高周波誘導加熱コイル
CN102787222A (zh) 一种转向弯直臂中频淬火感应装置
JP2017159558A (ja) 電磁誘導加熱式樹脂成形金型及び該金型を用いた樹脂成形体の製造方法
JP6973196B2 (ja) モータコアの焼鈍装置及びモータコアの焼鈍方法
JP3255864B2 (ja) プレス成形加熱装置及びプレス成形加熱方法
JP2965948B2 (ja) 積層体の電磁誘導加熱方法とその装置
JPH11309723A (ja) 積層体の電磁誘導加熱方法とその装置
JP5667786B2 (ja) 誘導加熱装置及び誘導加熱方法
JP4933482B2 (ja) 軸状部材加熱用の高周波誘導加熱装置
JP3638647B2 (ja) 薄板環状部品の熱処理方法及び熱処理装置
JP2020129471A (ja) 誘導加熱装置
JP3961081B2 (ja) 未加硫ゴムと金属板の積層体の加熱方法
JP4152397B2 (ja) 円筒金型の加熱方法およびその装置
JP2000087211A (ja) 高周波再溶融処理方法及び装置
JP2632106B2 (ja) 高周波加熱コイル
JPS61180410A (ja) 鉄心の製造方法
CN111100782A (zh) 一种实时定量基因扩增荧光检测的加热装置及其加热方法
JP2005307308A (ja) リング状品の高周波熱処理方法および装置

Legal Events

Date Code Title Description
FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080705

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Year of fee payment: 7

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090705

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees