JPH0992140A - 厚膜パターン形成方法 - Google Patents

厚膜パターン形成方法

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JPH0992140A
JPH0992140A JP24278595A JP24278595A JPH0992140A JP H0992140 A JPH0992140 A JP H0992140A JP 24278595 A JP24278595 A JP 24278595A JP 24278595 A JP24278595 A JP 24278595A JP H0992140 A JPH0992140 A JP H0992140A
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JP
Japan
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photosensitive resin
resin film
thick film
substrate
paste
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Application number
JP24278595A
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English (en)
Inventor
Sukeyuki Nishimura
祐行 西村
Atsushi Takenaka
淳 竹中
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Dai Nippon Printing Co Ltd
Original Assignee
Dai Nippon Printing Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 フォトリソグラフィー法でパターン化した感
光性樹脂膜の剥離工程を伴う充填法或いはサンドブラス
ト法により基板上に厚膜パターンを形成するに際し、基
板やパターンに影響を与えずに効率良く感光性樹脂膜の
剥離を行えるようにする。 【解決手段】 感光性樹脂膜36の積層に先んじて表面
改質剤35を塗布することにより被積層面を易剥離処理
する。そして、フォトリソグラフィー法でパターン化し
た感光性樹脂膜36を設け、その凹部36aにペースト
材料を充填して乾燥させてから、感光性樹脂膜36を剥
離し、次いで基板全体を焼成してペースト材料を基板上
に固着させる。感光性樹脂膜36の剥離が容易となり、
パターンに影響を与えることなく、良好な形状の厚膜パ
ターンを形成できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、基板上に厚膜のパ
ターンを形成する方法に係わるものであり、特にプラズ
マディスプレイパネル(以下、PDPと記す)における
電極、絶縁体、抵抗体、障壁等の厚膜パターンを形成す
るのに好適に用いられる厚膜パターン形成方法に関する
ものである。
【0002】
【発明が解決しようとする課題】従来、PDPの製造工
程においてガラス基板上に電極、絶縁体、抵抗体、障壁
等の厚膜パターンを形成する場合、主としてスクリーン
印刷法が利用されてきた。このスクリーン印刷法は、使
用できるペースト材料の制約が少ない上に、他の印刷法
では得られにくい厚膜パターンを形成しやすいという利
点を有している。また最近では、ガラス基板上に厚膜層
を形成しておき、その厚膜層の上にフォトリソグラフィ
ー技術を応用してパターン状のマスク材を形成し、サン
ドブラスト加工によりマスク開口部に対応した厚膜材料
の不要部分を除去して所望の厚膜パターンを形成する方
法も提案されている。或いは、基板上に同様のフォトリ
ソグラフィー法でパターン化した感光性樹脂膜のマスク
材を形成し、そのマスク開口部にペースト材料を充填し
た後、マスク材を剥離して所望の厚膜パターンを形成す
る方法も提案されている。
【0003】ところで、現在進められているPDPの大
型化や高精細化を考えると、スクリーン印刷法では寸法
精度が低く、複数種類の厚膜パターンを形成する場合に
各パターンの整合性に問題があり、さらにスクリーンメ
ッシュを用いるため解像度についても限界がある。とり
わけ、DC型PDPの寿命向上のために提案されている
抵抗付き構造においては、各放電セルに分配される電流
を高い精度で均一化するために電極や抵抗の寸法精度に
厳しい要求が課されるようになってきており、スクリー
ン印刷法でこれらの厚膜パターンを形成するのはなおさ
ら困難になりつつある。そこで、フォトリソグラフィー
法の寸法精度で厚膜パターンが形成できるサンドブラス
ト加工法と充填法が注目されている。ところが、そのよ
うに作製精度に優れるサンドブラスト法と充填法にも、
以下に述べるようなプロセス上の問題がある。
【0004】すなわち、サンドブラスト法においては、
耐サンドブラスト用マスクたる感光性樹脂膜とペースト
材料からなる厚膜層の密着が過剰な場合、感光性樹脂膜
の剥離が困難になったり、或いは、剥離の際に感光性樹
脂膜と厚膜層の界面で剥離が起こらず、厚膜層内部に断
裂が生じ、剥離した感光性樹脂膜に厚膜層の上部が取ら
れてパターンに損傷を及ぼしたりすることがあった。
【0005】一方、充填法によって厚膜パターンを形成
する場合、充填されたペースト材料の溶剤成分が充填用
マスクたる感光性樹脂膜に浸透して化学的に干渉し、界
面部分で密着が強固になったり、或いは、充填工程の
後、充填されたペースト材料の溶剤成分を気化除去する
乾燥工程で、120〜170℃以上の加熱処理を必要と
するため、この処理によって感光性樹脂膜と基板、或い
は感光性樹脂膜とペースト材料の密着が強固になり、後
工程である感光性樹脂膜の剥離がはなはだ困難になって
剥離に長時間を要したり、感光性樹脂膜の一部がペース
ト材料に密着したまま剥離せずに基板上に残ったり、凹
部壁面で感光性樹脂膜に接するペースト材料の一部が、
感光性樹脂膜に固着したまま取られて剥離することでパ
ターンが損傷するという問題点があった。
【0006】また、サンドブラスト法と充填法のいずれ
においても、一般に感光性樹脂膜の剥離は、専用の剥離
液であるアルカリ性水溶液や有機溶剤を基板に浸漬する
ことによって行うが、その際にパターンを形成する材料
に剥離液に対して耐性の弱いものが存在すると、感光性
樹脂膜の剥離が困難で剥離に要する時間、すなわち剥離
液への浸漬時間が長くなって、材料が侵される不都合が
生じるという問題点があった。
【0007】本発明は、このような問題点に鑑みてなさ
れたものであり、その目的とするところは、フォトリソ
グラフィー法でパターン化した感光性樹脂膜の剥離工程
を伴う充填法或いはサンドブラスト法において、基板や
パターンに影響を与えずに効率良く感光性樹脂膜の剥離
を行えるようにし、その結果、寸法精度に優れた形状の
良好な厚膜パターンの形成を可能とした厚膜パターン形
成方法を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明に係る第1の厚膜パターン形成方法は、少な
くとも次の各工程を含む方法により基板上に厚膜パター
ンを形成することを要旨としている。 (1)表面改質剤を塗布することにより基板表面を易剥
離処理する工程。 (2)基板上にフォトリソグラフィー法でパターン化し
た感光性樹脂膜を設ける工程。 (3)前記感光性樹脂膜の凹部にペースト材料を充填し
て乾燥する工程。 (4)前記感光性樹脂膜を剥離する工程。 (5)前記基板全体を焼成し、前記ペースト材料を基板
上に固着させる工程。
【0009】そして、この第1の厚膜パターン形成方法
においては、ペースト材料を充填する工程に先んじて、
パターン化して凹部を設けた前記感光性樹脂膜に表面改
質剤を塗布して、前記感光性樹脂膜に設けた凹部の壁面
を撥油処理するようにしてもよく、さらには、パターン
化して凹部を形成した前記感光性樹脂膜に表面改質剤を
塗布した後、ペースト材料を充填する工程に先んじて、
サンドブラスト加工を行い、前記感光性樹脂膜に設けた
凹部の底面を粗面化するようにしてもよい。
【0010】また、本発明に係る第2の厚膜パターン形
成方法は、少なくとも次の各工程を含む方法により基板
上に厚膜パターンを形成することを要旨としている。 (1)基板上に第1のペースト材料を塗布して乾燥させ
ることにより厚膜層を形成する工程。 (2)表面改質剤を塗布することにより、前記基板上で
少なくとも前記厚膜層の形成されていない部分を含む領
域の表面を易剥離処理する工程。 (3)前記厚膜層の上にフォトリソグラフィー法でパタ
ーン化した感光性樹脂膜を設ける工程。 (4)前記感光性樹脂膜を耐サンドブラスト用マスク材
としてサンドブラスト加工を行い、前記厚膜層に凹部を
形成する工程。 (5)前記厚膜層の凹部に第2のペースト材料を充填し
て乾燥する工程。 (6)前記感光性樹脂膜を剥離する工程。 (7)前記基板全体を焼成し、前記第1及び第2のペー
スト材料を基板上に固着させる工程。
【0011】そして、この第2の厚膜パターン形成方法
においては、サンドブラスト加工により前記厚膜層に凹
部を形成する工程に先んじて、パターン化して凹部を設
けた前記感光性樹脂膜に表面改質剤を塗布して、前記感
光性樹脂膜に設けた凹部の壁面を撥油処理するようにし
てもよい。
【0012】また、本発明に係る第3の厚膜パターン形
成方法は、少なくとも次の各工程を含む方法により基板
上に厚膜パターンを形成することを要旨としている。 (1)基板上にペースト材料を塗布して乾燥させること
により厚膜層を形成する工程。 (2)表面改質剤を塗布することにより前記厚膜層表面
を易剥離処理する工程。 (3)前記厚膜層の上にフォトリソグラフィー法でパタ
ーン化した感光性樹脂膜を設ける工程。 (4)前記感光性樹脂膜を耐サンドブラスト用マスク材
としてサンドブラスト加工を行い、前記厚膜層の不要な
部分を除去する工程。 (5)前記感光性樹脂膜を剥離する工程。 (6)前記基板全体を焼成し、ペースト材料を基板上に
固着させる工程。
【0013】なお、上記の各方法で使用する表面改質剤
としては、フッ素化合物、シラン化合物若しくはシリコ
ーン系材料が挙げられる。
【0014】上述の構成からなる厚膜パターン形成方法
によれば、充填用マスク材たる感光性樹脂膜とその被着
体である基板ないしは厚膜層との密着性に関しては、基
板表面ないしは厚膜層表面を易剥離処理することによっ
て感光性樹脂膜の剥離が容易となり、充填用マスク材た
る感光性樹脂膜と充填されるペースト材料との密着性に
関しては、感光性樹脂膜に設けた凹部の壁面を撥油処理
することによって感光性樹脂膜の剥離が容易となり、耐
サンドブラスト用マスク材たる感光性樹脂膜とその被着
体たる厚膜層との密着性に関しては、厚膜層表面を易剥
離処理することによって感光性樹脂膜の剥離が容易とな
る。その結果、パターンに影響を与えずに効率良く感光
性樹脂膜の剥離を行うことができることとなり、例えば
大型で高精細なPDP用基板を精度良く作製するのに好
適に用いられる。
【0015】
【発明の実施の形態】上記の厚膜パターン形成方法を製
造工程にて利用するのが好適なDC型PDPの一構成例
を図1(a),(b)に示す。
【0016】これらの図に示されるように、このDC型
PDPは前面板1と背面板2の2枚のガラス基板を合わ
せてパネル化されたもので、前面板1上には陰極3から
なる第1の電極群が形成され、背面板2上には電気的に
接続した電極体4と表示陽極5とからなる第2の電極群
が形成されており、陰極3と表示陽極5が略直交するよ
うに前面板1と背面板2とが障壁6により対向保持され
て放電セル7が形成され、放電セル6内の陰極3と電極
体4とによって単位放電電極対が構成されている。そし
て、陽極母線5は線状部5aとこの線状部5aから横向
きに突き出た突起部5bとを備え、電極体4からは端子
部8が陽極母線5と平行に伸びており、陽極母線5の突
起部5bと電極体4の端子部8との間は抵抗体9により
電気的に接続されている。また、隣接する表示陽極5の
間にはそれと平行に補助陽極10が設けられており、陰
極3と交差する箇所には補助陽極10上にも電極体11
が設けられている。
【0017】上記のPDPでは、陰極3と表示陽極5の
間に所定の電圧を印加すると、抵抗体9を介して電極体
4に電流が流れ、放電セル7内にて陰極3と電極体4と
の間で放電が起こり、この放電により発生する紫外線で
RGB3色の蛍光体12を発光させるようになってお
り、この発光は前面板1を通して外部に放射されフルカ
ラーの画像表示が行われる。この場合、補助陽極8は放
電セル7内に放電の種火となる荷電粒子をプライミング
スリット13を通して供給する役目をもつ。なお、14
は絶縁層で、表示陽極5、端子部8、抵抗体9及び補助
陽極10を放電空間から電気的に隔絶せしめ、放電発生
箇所を電極体4,11のみに規定する。
【0018】以下、上記構造のDC型PDPの製造工程
を例に挙げて本発明の厚膜パターン形成方法の実施例を
説明する。
【0019】(第1実施例)本実施例では、前面板を構
成するガラス基板上に下層電極を形成し、その後に表示
に関わる部分の下層電極を被覆するように上層電極を形
成して2層構造の陰極を作製する場合について述べる。
このように2種の金属を積層して陰極を構成するのは、
導電性に優れるが耐スパッタリング性に劣る下層電極
を、導電性に劣るが耐スパッタリング性に優れる上層電
極で被覆することにより、低抵抗かつ長寿命な陰極を作
製するためである。
【0020】下層電極としては、Au、Ag、Ni等の
低抵抗導電性材料が用いられるが、中でもAuとAgが
好ましく用いられる。本実施例ではAgを用いる場合に
ついて図2を参照しながら以下に説明する。
【0021】前面板を構成するガラス基板は、使用前に
洗浄、アニール処理を施した。そして、図2(a)に示
すように、このような前処理を施したガラス基板20の
全面にスクリーン印刷法によりAgペーストを厚膜印刷
して、クリーンオーブン内にて150〜170℃で15
〜30分間乾燥させた後、ピーク温度550℃、保持時
間約8分で焼成を行ってAg厚膜層21を形成した。焼
成後の膜厚は約4μmであった。
【0022】次に、図2(b)に示すように、Ag厚膜
層21の上にネガ型でフィルム状の感光性樹脂膜22を
ラミネーターによりロール温度約120℃で貼り付け
た。なお、感光性樹脂膜は液体状のものを塗布してもよ
く、またポジ型レジストでも構わない。液体状感光性樹
脂の塗布方法としては、スピンコート、ロールコート、
リバースコート、ブレードコート、スプレー、ディッピ
ング等、液体状の材料を塗布する方法であればいずれの
方法でも構わない。
【0023】その後、図2(c)に示すように、下層電
極(幅100μm)のパターンを配した遮光マスク23
を介して感光性樹脂膜22を露光した。露光量は波長4
05nmの紫外線にて約45mJ/cm2 であった。露
光後、図2(d)に示すように、炭酸ナトリウム1wt
%水溶液にて現像処理を施して感光性樹脂膜22の不要
部分を除去し、続いてクリーンオーブン内にて120〜
150℃で30〜60分間ポストベークを行って、パタ
ーン化された感光性樹脂膜の硬化を促進するとともに感
光性樹脂膜22とAg厚膜層21との密着を強化させ
た。これは、後工程でのエッチングの際に感光性樹脂膜
22が剥離して欠陥が発生するのを防止するためであ
る。
【0024】次いで、図2(e)に示すように、パター
ン状に残された感光性樹脂膜22を耐エッチング用マス
クとしてAg厚膜層21の不要部分を化学的に除去し、
陰極を構成する下層電極24を形成した。エッチング液
には硝酸第二鉄の33wt%水溶液を用いた。
【0025】エッチング終了後、水洗、乾燥した後、図
2(f)に示すように、基板全面にパーフルオロアルキ
ル基を有効成分とした溶剤型フッ素系離型剤「旭硝子
製、MR−K681」(表面改質剤25)をスプレーコ
ートし、Ag厚膜層21が除去されてガラス基板20が
露出した部分を易剥離処理した。これは、上層電極用の
導電性材料を凹部に充填して形成するための充填用マス
クたる感光性樹脂膜を、充填工程の後で剥離しやすくす
るためである。なお、下層電極24の表面は易剥離処理
する必要がないので、このように耐エッチング用マスク
を除去する前にガラス基板20が露出した部分のみを剥
離処理した方が好都合である。
【0026】本実施例では易剥離処理に用いる表面改質
剤に、パーフルオロアルキル基を有効成分とする溶剤型
のフッ素系離型剤を用いたが、この他に、パーフルオロ
アルキル基を有効成分とするフッ素系材料として水性エ
マルジョン型の離型剤を用いてもよい。なお、パーフル
オロアルキルの他にシリコーンオイルを含有させて塗膜
表面に潤滑性を付与せしめるタイプのフッ素系離型剤を
用いてもよい。また、フッ素系材料に限らず、シラン化
合物やシリコーン系材料を用いてもよい。シリコーン系
材料としては、シリコーンオイルやシリコーンレジン、
シリコーン変性有機レジン、シリコーンゴム、シリコー
ンワニス、或いはシリコーンオイルにシリカ微粉末を添
加したコンパウンド型材料、シリコーンオイル、シリコ
ーンゴム、シリコーンレジンを溶剤で溶解した溶剤型材
料、シリコーンオイルを分散したエマルジョン型材料、
シリコーンオイルをエアゾール化した材料等でもよい。
なお、フルオロアルキルシランやそれを基本構造とする
シリコーン系材料であれば、さらに離型性が向上して好
ましい。
【0027】また、本実施例では、易剥離処理に用いる
表面改質剤を塗布する方法として、簡便なスプレー法を
用いたが、刷毛塗り、ディッピング、スピンコート、ブ
レードコート、リバースコート、ロールコート等、液体
状の材料を塗布する方法であれば何れでも構わない。な
お、易剥離処理に用いる表面改質剤によっては、工程短
縮のため、塗布後に加熱処理をして、乾燥や硬化を促進
したり、塗布面との密着を強固にしてもよい。
【0028】易剥離処理を施した後、図2(g)に示す
ように、耐エッチング用マスクとして用いた感光性樹脂
膜22を専用の剥離液で基板から剥離した。剥離液に
は、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、モノエタノー
ルアミン、トリエタノールアミンの水溶液やアンモニア
水等のアルカリ性水溶液を用いることができる。本実施
例では水酸化ナトリウムの5wt%水溶液を使用した。
【0029】このように形成した下層電極24となるA
g電極の表示に関わる部分を覆うようにして上層電極を
形成する手順について図3を参照しながら以下に説明す
る。この上層電極の材料としては、Al、Cr、Ta、
W等の比較的耐スパッタリング性の高い導電性材料が用
いられる。本実施例ではAlを使用した。
【0030】まず、図3(a)に示すように、Ag厚膜
からなる下層電極24のパターンが既に形成され、下層
電極24以外のガラスが露出した部分が易剥離処理され
たガラス基板20上に、感光体の膜厚が25μmのネガ
型フィルム状感光性樹脂膜26をラミネーターによりロ
ール温度約120℃にて貼り付けた。感光性樹脂膜は液
体状のものでもよく、またポジ型レジストでも構わな
い。なお、液体状感光性樹脂の塗布方法としては、スピ
ンコート、ロールコート、リバースコート、ブレードコ
ート、スプレー、ディッピング等、液体状の材料を塗布
する方法であれば何れの方法でも構わない。
【0031】次いで、図3(b)に示すように、下層電
極24の表示に関わる部分に重なるようにして幅120
μmの上層電極パターンを配してなる遮光マスク27を
用いて感光性樹脂膜26を露光した。この場合、露光量
は波長405nmの紫外線にて約60mJ/cm2 であ
った。なお、下層電極24の幅よりも上層電極の幅を広
くするのは、下層電極24を完全に上層電極で被覆して
下層電極24を放電空間から隔絶した方が、下層電極2
4のスパッタリングによる劣化が防止されるので、PD
Pの寿命向上のためには好ましいからである。露光後、
クリーンオーブン内にて70〜90℃で約10分間プリ
ベークを行った方が解像度に優れていた。また易剥離処
理に用いた表面改質剤によっては、密着性が低下しすぎ
て現像工程中に感光性樹脂膜26が剥離してしまうとい
う不具合を生じることがあるので、このプリベーク処理
は適度な密着性を付与するために好都合であった。
【0032】続いて、炭酸ナトリウム1wt%水溶液に
より現象を行い、図3(c)に示す如く下層電極24上
の感光性樹脂膜26に凹部26aを形成した後、120
〜170℃で30〜60分間ポストベークを行って感光
性樹脂膜26の硬化を促進した。このポストベーク処理
は、後の充填工程でペースト材料が含む溶剤成分によっ
て感光性樹脂膜26が侵されにくくするためには行って
おく方が好ましい。
【0033】この後、図3(d)に示すように、Alペ
ースト(ペースト材料28)を感光性樹脂膜26の凹部
26aにステンレス製のブレードを用いて充填し、クリ
ーンオーブン内にて150〜170℃で15〜30分間
乾燥させた。Alペーストの充填は、まず基板の一端に
ペースト材料28を載せ、前記ブレードを走査してペー
スト材料28を凹部26aに掻き入れるようにして行っ
た。なお、充填には他にゴム製、樹脂製のヘラ、スキー
ジ、セラミック製、金属製のヘラ、ドクター等を用いて
も構わない。また充填は1回の手順で完了する必要はな
く、何回か繰り返してもよい。これはペースト材料28
の乾燥に伴って体積収縮が起こるためである。ここでは
充填と乾燥の手順を2回繰り返した。
【0034】この充填工程が終了した後、感光性樹脂膜
26の表面にはAlペーストの微細な残渣28aが付着
したまま残った。残渣28aが残存したまま感光性樹脂
膜26の剥離を行うと、剥離に時間がかかったり、パタ
ーンが損傷したり、剥離液中に分散した残渣28aが剥
離後の基板表面に再付着して除去できなくなる不都合が
生じやすい。
【0035】そこで、図3(e)に示すように、感光性
樹脂膜26表面の残渣28aの除去を行った。この場
合、残渣28aの除去は、表面を研磨したり、溶剤を染
み込ませた布で拭き取ったりしてもよいが、本実施例で
は基板やパターンに対して機械的な損傷を与えたり、化
学的に干渉したりすることのないサンドブラスト法を利
用した。研磨用粉体には褐色溶融アルミナ#1000を
用い、噴射圧1.5kgf/cm2 、ノズルと基板との
距離を190mm、スキャン速度4800mm/分の各
条件でサンドブラスト加工を行った。これは厚膜層を研
削してパターニングを行う通常のサンドブラスト加工の
場合よりもかなり弱い研削条件であるため、上層電極と
して充填されたAlペーストの表面が研削されて減少し
た量は膜厚にして約1μm程度にとどまり、なおかつ感
光性樹脂膜26表面の残渣28aを良好に除去すること
ができた。
【0036】このようにして感光性樹脂膜26の表面を
充分清浄にした後、図3(f)に示すように、約40℃
の2−アミノエタノール10wt%水溶液で感光性樹脂
膜26を基板から剥離して上層電極29を形成した。フ
ィルム状感光性樹脂膜の剥離液には他に、水酸化ナトリ
ウムや水酸化カリウム、アンモニア水等のアルカリ性水
溶液を用いることができるが、本実施例ではAlペース
トを用いているため、本来、アルカリ性の液体に長時間
浸漬することは好ましくない。
【0037】従来のように、充填マスクたる感光性樹脂
膜を基板に積層する工程に先んじて基板表面を易剥離処
理しておかない場合には、充填工程前の感光性樹脂膜の
ポストベーク処理、そして充填工程におけるペーストの
加熱乾燥処理により、感光性樹脂膜が基板に対して強固
に密着するため、本実施例と同一のAl電極パターン作
製において、充填用マスクたる感光性樹脂膜の剥離に、
本実施例と同一の剥離条件にて10分以上の処理時間を
要した。この場合、Alの剥離液への溶出がはなはだし
く、その上、基板面内で部分的に剥離時間に差が生じ、
Al電極パターンに局所的な損傷が発生したり、感光性
樹脂膜の断片が基板に残存したりする問題が生じた。
【0038】これに対し、本実施例のように基板を易剥
離処理しておくと、剥離に要する時間が大幅に短縮され
てAlの溶出が低減し、また基板面内で感光性樹脂膜の
剥離時間が略均一になり、感光性樹脂膜が一部剥離して
残存したりすることもなく、電極パターンに損傷が発生
することもなく、良好な上層電極パターンを形成するこ
とができた。本実施例の場合、剥離に要した時間は約2
分で、処理時間は約1/5に短縮された。
【0039】この後、洗浄、乾燥を行ってから、ピーク
温度550℃、保持時間約8分間で焼成を行い、易剥離
処理に用いた表面改質剤を焼失させるとともに、Alペ
ーストを基板に固着させて前面板を完成した。焼成後に
おける陰極の膜厚は約17μmであった。
【0040】(第2実施例)本実施例では、背面板を構
成するガラス基板上に陽極パターンと抵抗体パターンを
形成する工程について述べる。
【0041】まず、図4を参照して陽極パターンを形成
する手順について説明するが、図4の工程図は図1のX
−X断面で示してある。陽極としては、Au、Ag、N
i等の低抵抗導電性材料が用いられるが、中でもAuと
Agが好ましく用いられる。本実施例ではAuを使用し
た。
【0042】背面板を構成するガラス基板は、使用前に
洗浄、アニール処理を施した。そして、図4(a)に示
すように、このような前処理を施したガラス基板30の
全面にスクリーン印刷法によりAuペーストを厚膜印刷
して、クリーンオーブン内にて150〜170℃で15
〜30分間乾燥させた後、ピーク温度540℃、保持時
間約8分で焼成を行ってAu厚膜層31を形成した。焼
成後の膜厚は約2μmであった。
【0043】次に、図4(b)に示すように、Au厚膜
層31の上に液体状のポジ型感光性樹脂をスピンコート
法により塗布し、クリーンオーブン内にて70〜90℃
で約30分間乾燥させて感光性樹脂膜32を形成した。
液体状の感光性樹脂の塗布方法としてはこの他にロール
コート、リバースコート、スプレー、ディッピング等、
液体状の材料をコーティングする方法であればいずれの
方法でも構わない。感光性樹脂はネガ型でもよく、また
液体状である必要はなく、フィルム状レジストも使用可
能である。フィルム状レジストを使用する場合には、ラ
ミネーターを使用してAu厚膜層31の上に直接貼り付
ければよい。
【0044】その後、図4(c)に示すように、陽極パ
ターンを配した遮光マスク33を介して感光性樹脂膜3
2を露光した。液体状のポジ型レジストを用いた場合、
露光量は波長405nmの紫外線にて340mJ/cm
2 であった。露光後、図4(d)に示すように、専用の
有機アルカリ系の現像液で現像処理を行って露光部分を
除去した後、クリーンオーブン内にて100〜150℃
で約30分間ポストベークを行い、パターン化された感
光性樹脂膜32の硬化を促進するとともにAu厚膜層3
1との密着を強化させた。
【0045】続いて、図4(e)に示すように、パター
ニングされた感光性樹脂膜32を耐エッチング用マスク
としてAu厚膜層31の不要部分を化学的に除去し、陽
極34を形成した。エッチング液にはヨウ素、ヨウ化カ
リウム及び水を、それぞれ1:2:5の重量比で調製し
たものを用いた。
【0046】このエッチング処理を終了した後、水洗
し、アセトン中で超音波洗浄を行いつつ図4(f)に示
すように感光性樹脂膜32を溶解除去した。超音波洗浄
機を使用するのは、エッチングされてAuが除去された
部分に残存する無機バインダー(ペースト中の低融点ガ
ラス成分)を充分に除去するためである。その後、水洗
を行ってから乾燥させ、ピーク温度580℃、保持時間
約8分で焼成を行い、Au電極(陽極34)をさらに強
固に基板に密着させた。
【0047】次に、図5及び図6を参照して抵抗体パタ
ーンを形成する手順について説明するが、これらの工程
図は図1のY−Y断面で示してある。
【0048】前記したように背面板となるガラス基板3
0上に陽極34のパターンを形成した後、図5(a)に
示すように、基板表面にフルオロアルキルシランを有効
成分とする溶剤型のシラン化合物系表面改質剤35(信
越シリコーン製、KRM7803)をディッピングによ
り塗布し、易剥離処理を行った。
【0049】本実施例では易剥離処理に用いる表面改質
剤に、フルオロアルキルシランを有効成分とする溶剤型
のシラン化合物を用いたが、この他に、パーフルオロア
ルキル基を有効成分とする溶剤型のフッ素系離型剤や水
性エマルジョン型のフッ素系離型剤を用いてもよい。な
お、パーフルオロアルキルの他にシリコーンオイルを含
有させて塗膜表面に潤滑性を付与せしめるタイプのフッ
素系離型剤を用いてもよい。また、シラン化合物やフッ
素系材料に限らず、シリコーン系材料を用いてもよい。
シリコーン系材料としては、シリコーンオイルやシリコ
ーンレジン、シリコーン変性有機レジン、シリコーンゴ
ム、シリコーンワニス、或いはシリコーンオイルにシリ
カ微粉末を添加したコンパウンド型材料、シリコーンオ
イル、シリコーンゴム、シリコーンレジンを溶剤で溶解
した溶剤型材料、シリコーンオイルを分散したエマルジ
ョン型材料、シリコーンオイルをエアゾール化した材料
等でもよい。
【0050】本実施例では、易剥離処理に用いる表面改
質剤を塗布する方法として、ディッピングを用いたが、
スピンコート、スプレー法、刷毛塗り、ブレードコー
ト、ロールコート、リバースコート等、液体状の材料を
塗布する方法であれば何れでも構わない。なお、易剥離
処理に用いる表面改質剤によっては、工程短縮のため、
塗布後に加熱処理をして、乾燥や硬化を促進したり、塗
布面との密着を強固にしてもよい。
【0051】続いて、図5(b)に示すように、感光体
層の膜厚が25μmのネガ型フィルム状感光性樹脂膜3
6をラミネーターによりロール温度約120℃で基板全
面に貼り付けた。感光性樹脂膜は液体状のものを塗布し
てもよく、またポジ型レジストでも構わない。なお、液
体状感光性樹脂の塗布方法としては、スピンコート、ロ
ールコート、リバースコート、ブレードコート、スプレ
ー、ディッピング等、液体状の材料を塗布する方法であ
れば何れの方法でも構わない。
【0052】その後、図5(c)に示すように、抵抗体
パターンを配した遮光マスク37を介して感光性樹脂膜
36を露光した。露光量は波長405nmの紫外線で約
60mJ/cm2 であった。露光後、クリーンオーブン
内にて70〜90℃で約10分間プリベークを行った方
が解像度が優れていた。また易剥離処理に用いた表面改
質剤によっては、密着性が低下しすぎて現像工程中に感
光性樹脂膜36が剥離してしまうという不具合を生じる
ことがあるので、このプリベーク処理は適度な密着性を
付与するために好都合であった。続いて、炭酸ナトリウ
ム1wt%水溶液により現象を行い、図5(d)に示す
ように感光性樹脂膜36の抵抗体が形成されるべき部分
に凹部36aを形成した。
【0053】この後、図6(a)に示すように、基板全
面にパーフルオロアルキル基を有効成分とする溶剤型フ
ッ素系離型剤「旭硝子製、MR−K681」(表面改質
剤38)をディッピングによって塗布して撥油処理を行
った。これは、後で抵抗体ペーストが充填される感光性
樹脂膜36の凹部36aの壁面を撥油処理しておくこと
で、充填された抵抗体ペーストとの密着性を低減して感
光性樹脂膜36の剥離を容易にするためである。
【0054】第1実施例とは異なり、感光性樹脂膜36
に凹部36aを形成した後にこのような撥油処理を行う
のは、後で充填する抵抗体ペーストとしてRuO2 ペー
ストを用いるためである。というのは、本実施例で用い
るRuO2 ペーストにはエポキシ系の樹脂が含有されて
いて、感光性樹脂膜36に対して非常に密着が強いから
である。このように、充填されるペースト材料の種類に
よっては、本実施例のように、感光性樹脂膜36の凹部
36a壁面を撥油処理して、充填されるペースト材料と
の密着性を低減することが、感光性樹脂膜36の剥離を
易化して良好なパターンを形成するのに有効である。
【0055】本実施例では撥油処理に用いる表面改質剤
に、パーフルオロアルキル基を有効成分とする溶剤型フ
ッ素系離型剤を用いたが、この他に、パーフルオロアル
キル基を有効成分とするフッ素系材料として水性エマル
ジョン型の離型剤を用いてもよい。なお、パーフルオロ
アルキルの他にシリコーンオイルを含有させて塗膜表面
に潤滑性を付与せしめるタイプのフッ素系離型剤を用い
てもよい。また、フッ素系材料に限らず、シラン化合物
やシリコーン系材料を用いてもよい。シリコーン系材料
としては、シリコーンオイルやシリコーンレジン、シリ
コーン変性有機レジン、シリコーンゴム、シリコーンワ
ニス、或いはシリコーンオイルにシリカ微粉末を添加し
たコンパウンド型材料、シリコーンオイル、シリコーン
ゴム、シリコーンレジンを溶剤で溶解した溶剤型材料、
シリコーンオイルを分散したエマルジョン型材料、シリ
コーンオイルをエアゾール化した材料等でもよい。な
お、フルオロアルキルシランやそれを基本構造とするシ
リコーン系材料であれば、さらに撥油性が向上して好ま
しい。
【0056】本実施例では、撥油処理に用いる表面改質
剤を塗布する方法として、簡便なディッピングを用いた
が、他に刷毛塗り、スプレー、スピンコート、ブレード
コート、ロールコート、リバースコート等、液体状の材
料を塗布する方法であれば何れでも構わない。また、撥
油処理に用いる表面改質剤によっては、工程短縮のた
め、塗布後に加熱処理をして、乾燥や硬化を促進した
り、塗布面との密着を強固にしてもよい。
【0057】ところで、本実施例のように、感光性樹脂
膜を積層する前に基板全面に易剥離処理したり、感光性
樹脂膜に凹部を形成した後に基板全面に撥油処理する
と、抵抗体ペーストが含有する有機バインダーの組成に
よっては、充填された抵抗体ペーストとガラス表面との
密着性までもが低減し、後で充填用マスクたる感光性樹
脂膜の剥離の際に抵抗体が基板から剥離してしまうとい
う不都合を生じる場合がある。このような場合、撥油処
理を施した後でサンドブラスト処理を行って凹部底面の
ガラス表面を粗面化し、表面改質剤が塗布されていない
清浄なガラス表面を露出させるとともに、抵抗体ペース
トとガラス表面との接触面積を増大させて密着性を向上
させることが有効である。このような処理を必要とする
抵抗体ペーストに対しては、撥油処理に用いる表面改質
剤には、サンドブラスト処理に対して耐性の大きくない
材料を用いるのが好ましい。具体的には、シリコーンゴ
ムのような乾燥後に柔軟で弾性を有するような皮膜を形
成するものよりも、ほぼ単分子膜状の皮膜を形成するフ
ルオロアルキルシランのようなシラン化合物や、乾性皮
膜を形成するフッ素系の表面改質剤が好適である。
【0058】そこで本実施例においては、撥油処理を行
った後に、図6(b)に示すようにサンドブラスト加工
を行って、抵抗体ペーストが充填されるべき感光性樹脂
膜36の凹部36a底面の、先に易剥離処理並びに撥油
処理が重ねて施されているガラス表面を粗面化し、表面
改質剤が塗布されていない清浄なガラス面を露出させ
た。研削用粉体には褐色溶融アルミナ#1000を用
い、噴射圧2.0kgf/cm2 、ノズルと基板との距
離を190mm、スキャン速度4800mm/分の各条
件でサンドブラスト加工を行った。これは厚膜層を研削
してパターニングを行う通常のサンドブラスト加工の場
合よりもかなり弱い研削条件であるため、ガラス表面が
研削された深さは1μm以下であった。このように弱い
研削条件で構わないのは、研削量は問題ではなく、表面
改質剤によって処理されていない清浄な面を露出させる
だけでよいからである。なお、サンドブラスト処理によ
る研削力は、研削用流体が垂直に吹き付けられる面に対
して圧倒的に強く働くため、感光性樹脂膜36の凹部3
6a壁面の撥油性が失われることはなかった。
【0059】この後、洗浄を行って粉体を除去した後、
クリーンオーブン内にて120〜170℃で30〜60
分間ポストベークを行い、感光性樹脂膜36の硬化を促
進した。このポストベーク処理は、後の充填工程でペー
スト材料が含む溶剤成分に感光性樹脂膜36が侵されに
くくすることが目的であり、実施した方が好ましい。な
お、このポストベーク処理は、前述したサンドブラスト
処理の前に行っても構わない。
【0060】続いて、基板の一端に抵抗体用ペースト材
料を載せ、ステンレス製のブレードにより、図6(c)
に示すように感光性樹脂膜36の凹部36a内に抵抗体
ペースト(ペースト材料39)の充填を行った。本実施
例では抵抗体ペーストとしてRuO2 ペーストを使用
し、充填後クリーンオーブン内にて120〜200℃で
15〜30分間乾燥を行った。なお、抵抗体ペースト3
9の充填には、他にセラミック製、金属製のヘラ、ドク
ターやゴム製、樹脂製のヘラ、スキージ等を用いてもよ
い。また、RuO2 ペーストの充填は1回の手順で完了
する必要はなく、何回か繰り返してもよい。これは、R
uO2 ペーストの乾燥に伴って体積収縮が起こるためで
ある。本実施例では凹部36aの上部にまで十分にRu
2 ペーストを充填して各抵抗体の形状を均一にするた
め、充填と乾燥を3回繰り返した。各抵抗体の形状が不
均一になると、各抵抗体の抵抗値がばらつき、結局各放
電セルに分配される電流がばらつくことになり、PDP
の良好な表示に支障をきたすからである。
【0061】充填工程が終了した後、感光性樹脂膜36
の表面には、RuO2 ペーストの微細な残渣39aが付
着したまま残った。残渣39aが残存したまま感光性樹
脂膜36の剥離を行うと、剥離に時間がかかったり、パ
ターンが損傷したり、剥離液中に分散した残渣39aが
剥離後の基板表面に再付着して除去できなくなる不都合
が生じやすい。そこで、図6(d)に示すように残渣3
9aの除去を行った。この場合、残渣39aの除去は、
表面を研磨したり、溶剤を染み込ませた布等で拭き取っ
てもよいが、本実施例では、基板やパターンに対して機
械的な損傷を与えたり、化学的に干渉したりすることの
ないサンドブラスト法を利用した。研磨用粉体には褐色
溶融アルミナ#1000を用い、噴射圧1.5kgf/
cm2 、ノズルと基板との距離を170mm、スキャン
速度4800mm/分の各条件でサンドブラスト加工を
行った。これは厚膜層を研削してパターニングを行う通
常のサンドブラスト加工の場合よりもかなり弱い研削条
件であるため、充填されたRuO2 ペーストの表面が研
削されて減少した量は膜厚にして約1μm程度にとどま
り、なおかつ感光性樹脂膜36表面の残渣39aを良好
に除去することができた。
【0062】このようにして感光性樹脂膜36の表面を
充分清浄にした後、図6(e)に示すように、約40℃
に加熱した10wt%のアンモニア水により感光性樹脂
膜36を基板から剥離して抵抗体40のパターンを形成
した。フィルム状感光性樹脂膜の剥離液には他に、水酸
化ナトリウムや水酸化カリウム、モノエタノールアミ
ン、トリエタノールアミン等のアルカリ性水溶液を用い
ることができるが、本実施例の場合、RuO2 ペースト
を用いており、ナトリウムイオンやカリウムイオンが抵
抗体に浸透して残存すると抵抗値が低下することがある
ので、アルカリ金属イオンを含まないアンモニア水を使
用した。
【0063】従来のように、充填マスクたる感光性樹脂
膜を基板に積層する工程に先んじて基板表面を易剥離処
理したり、抵抗体ペーストを充填する前に感光性樹脂膜
の凹部壁面を撥油処理しておかない方法では、充填工程
前の感光性樹脂膜のポストベーク処理、そして充填工程
後のペーストの加熱乾燥処理により、感光性樹脂膜が基
板やペースト材料に対して強固に密着するため、本実施
例と同一の抵抗体パターン作製において、感光性樹脂膜
の剥離に、本実施例と同一の剥離条件にて10分以上の
処理時間を要した。この場合、基板面内で部分的に剥離
時間に差が生じて抵抗体パターンに局所的な損傷が発生
したり、感光性樹脂膜の断片が基板に残存したり、抵抗
体に付着して残存したりする問題が生じた。また、剥離
した感光性樹脂膜に抵抗体の一部が密着したまま取られ
て、抵抗体が損傷するという問題も生じた。
【0064】これに対し、本実施例のように基板を易剥
離処理し、なおかつ感光性樹脂膜の凹部壁面を撥油処理
しておくと、剥離に要する時間が大幅に短縮され、また
基板面内で感光性樹脂膜の剥離に要する時間はほぼ均等
になり、感光性樹脂膜が一部剥離せずに基板や抵抗体に
付着して残存することもなく、或いは剥離した感光性樹
脂膜に抵抗体の一部が密着したまま取られてパターンが
損傷することもなく、良好な抵抗体パターンを形成する
ことができた。本実施例の場合、剥離に要した時間は約
3分で、処理時間は約1/3に短縮された。
【0065】引き続き、洗浄、乾燥を行った後、ピーク
温度580℃、保持時間約10分間で焼成を行って易剥
離処理、撥油処理に用いた表面改質剤を焼失させるとと
もに、RuO2 ペーストを基板に固着させた。焼成後に
おける抵抗体40の膜厚は約20μmであった。
【0066】(第3実施例)本実施例では、背面板を作
製するに際し、既に第2実施例の前半部分で述べたよう
にしてAuの陽極パターンが形成されたガラス基板上
に、別の方法で抵抗体パターンを形成する工程について
図7を参照しながら説明する。なお、この工程図も図1
のY−Y断面で示してある。
【0067】まず、図7(a)に示すように、陽極34
のパターンが形成されたガラス基板30の全面にブレー
ドコート法によりRuO2 ペーストを乾燥後の厚さが約
25μmになるように塗布した。RuO2 ペーストを塗
布する方法としては、他にロールコート法やスクリーン
印刷法を用いてもよい。塗布後、クリーンオーブン内に
て150〜170℃で15〜30分間乾燥させ、RuO
2 厚膜層41を形成した。
【0068】次に、図7(b)に示すように、乾燥した
RuO2 厚膜層41の全面にパーフルオロアルキル基を
有効成分とした溶剤型フッ素系離型剤「旭硝子製、MR
−K681」(表面改質剤42)をスプレーコートして
易剥離処理を行った。これは、後でサンドブラスト加工
を行って不要な部分のRuO2 ペーストを除去する工程
での耐サンドブラスト用マスクたる感光性樹脂膜を、そ
のサンドブラスト工程の後で剥離しやすくするためであ
る。
【0069】本実施例では易剥離処理に用いる表面改質
剤に、パーフルオロアルキル基を有効成分とする溶剤型
のフッ素系離型剤を用いたが、この他に、パーフルオロ
アルキル基を有効成分とするフッ素系材料として水性エ
マルジョン型の離型剤を用いてもよい。なお、パーフル
オロアルキルの他にシリコーンオイルを含有させて塗膜
表面に潤滑性を付与せしめるタイプのフッ素系離型剤を
用いてもよい。また、フッ素系材料に限らず、シラン化
合物やシリコーン系材料を用いてもよい。シリコーン系
材料としては、シリコーンオイルやシリコーンレジン、
シリコーン変性有機レジン、シリコーンゴム、シリコー
ンワニス、或いはシリコーンオイルにシリカ微粉末を添
加したコンパウンド型材料、シリコーンオイル、シリコ
ーンゴム、シリコーンレジンを溶剤で溶解した溶剤型材
料、シリコーンオイルを分散したエマルジョン型材料、
シリコーンオイルをエアゾール化した材料等でもよい。
なお、フルオロアルキルシランやそれを基本構造とする
シリコーン系材料であれば、さらに離型性が向上して好
ましい。
【0070】また、本実施例では、易剥離処理に用いる
表面改質剤を塗布する方法として、簡便なスプレー法を
用いたが、刷毛塗り、ディッピング、スピンコート、ブ
レードコート、ロールコート等、液体状の材料を塗布す
る方法であれば何れでも構わない。なお、易剥離処理に
用いる表面改質剤によっては、工程短縮のため、塗布後
に加熱処理をして、乾燥や硬化を促進したり、塗布面と
の密着を強固にしてもよい。
【0071】次いで、耐サンドブラスト性を有する感光
体層の膜厚が25μmのフィルム状ネガ型感光性樹脂
を、ラミネーターによりロール温度約120℃でRuO
2 厚膜層41の上に貼り付け、図7(c)に示すように
厚膜層41の上に感光性樹脂膜43を形成した。
【0072】そして、図7(d)に示すように、抵抗体
パターンを配した遮光マスク44を介して感光性樹脂膜
43を露光した。露光量は波長405nmの紫外線で約
240mJ/cm2 であった。露光後、クリーンオーブ
ン内にて70〜90℃で約10分間プリベークを行った
方が解像度が優れていた。また易剥離処理に用いた表面
改質剤によっては、密着性が低下しすぎて現像工程中に
感光性樹脂膜43が剥離してしまうという不具合を生じ
ることがあるので、このプリベーク処理は適度な密着性
を付与するために好都合であった。続いて、炭酸ナトリ
ウム1wt%水溶液により現象を行い、図7(e)に示
すように抵抗体が形成されるべき部分以外の感光性樹脂
膜43を除去した。
【0073】その後、抵抗体が形成されるべき部分以外
のRuO2 ペーストを除去するために、図7(f)に示
すように、研削用粉体として褐色溶融アルミナ#100
0を用い、ノズルと基板との距離を120mmとし、噴
射圧3kgf/cm2 、スキャン速度4800mm/分
の各条件でサンドブラスト加工を行った。これにより、
感光性樹脂膜43により被覆されていない部分の厚膜層
41が研削され、所望の位置に設計値に等しい寸法の抵
抗体パターンを形成することができた。
【0074】なお、抵抗体ペーストの組成や易剥離処理
に用いた表面改質剤、及び両者の組合せによっては、サ
ンドブラスト加工中に耐サンドブラスト用マスクたる感
光性樹脂膜43が抵抗体ペーストから剥離してしまうこ
とがある。その場合には、サンドブラスト加工を行う前
に、120〜170℃で15〜30分間ポストベーク処
理を行って、厚膜層41と感光性樹脂膜43の間に適度
な密着性を付与することが有効である。
【0075】この後、粉体を除去する洗浄を行った後、
図7(g)に示すように、約40℃の10wt%アンモ
ニア水により感光性樹脂膜43をRuO2 ペーストから
剥離して抵抗体45を形成した。フィルム状感光性樹脂
膜の剥離液には他に、水酸化ナトリウムや水酸化カリウ
ム、モノエタノールアミン、トリエタノールアミン等の
アルカリ性水溶液を用いることができるが、本実施例の
場合、RuO2 ペーストを用いており、ナトリウムイオ
ンやカリウムイオンが抵抗体45に浸透して残存すると
抵抗値が低下することがあるので、アルカリ金属イオン
を含まないアンモニア水を用いた。
【0076】従来のように、耐サンドブラスト用マスク
たる感光性樹脂膜を厚膜層に積層する工程に先んじて厚
膜層の表面を易剥離処理しておかない方法では、感光性
樹脂膜が厚膜層に対して強固に密着するため、本実施例
と同一の抵抗体パターン作製において、基板面内で剥離
時間に差が生じ、抵抗体パターンに局所的な損傷が発生
したり、感光性樹脂膜が抵抗体上に密着したまま残存し
たりする問題が生じた。また、剥離した感光性樹脂膜に
抵抗体の一部が密着したまま取られて、抵抗体が損傷す
るという問題も生じた。
【0077】これに対し、本実施例のように抵抗体ペー
ストの厚膜層表面を易剥離処理しておくと、剥離に要す
る時間が大幅に短縮され、また基板面内で感光性樹脂膜
の剥離に要する時間は略均等になり、感光性樹脂膜が一
部剥離せずに抵抗体に密着して残存することもなく、或
いは剥離した感光性樹脂膜に抵抗体の一部が密着したま
ま取られてパターンが損傷することもなく、良好な抵抗
体パターンを形成することができた。本実施例の場合、
剥離に要した時間は0.5分であった。
【0078】引き続き、洗浄、乾燥を行った後、ピーク
温度580℃、保持時間約10分間で焼成を行って易剥
離処理に用いた表面改質剤を焼失させるとともに、Ru
2ペーストを基板に固着させた。焼成後における抵抗
体45の膜厚は約22μmであった。
【0079】(第4実施例)本実施例では、第2実施例
又は第3実施例のようにして予め陽極パターンと抵抗体
パターンが形成された基板上に、前面板の陰極と対向し
て互いに表示放電用並びに種火放電用の放電電極対をな
す凸状の電極体と、この両方の電極体を放電空間に露出
せしめるような開口を有する絶縁体層を同時に形成する
工程について図8及び図9を参照しながら説明する。こ
れらの図は図1のX−X断面で示してある。
【0080】まず、図8(a)に示すように、陽極パタ
ーンにおける表示に関わる全領域を覆い、なおかつガラ
ス基板30の周縁部に形成した取出し端子部分を露出す
るようなパターンのスクリーン版を用いて、第1のペー
スト材料、すなわちここでは絶縁体層となるガラスペー
ストをスクリーン印刷法で塗布した。塗布後、クリーン
オーブン内にて150〜170℃で約30分間乾燥し、
膜厚45μmのガラスペーストからなる厚膜層51を形
成した。
【0081】次に、図8(b)に示すように、基板全
面、すなわちガラスペーストからなる厚膜層51の表面
と厚膜層51が形成されていない基板周縁部に、パーフ
ルオロアルキル基を有効成分とした溶剤型フッ素系離型
剤「旭硝子製、MR−K681」(表面改質剤52)を
スプレーコートし、後で感光性樹脂膜が積層される表面
をすべて易剥離処理した。これは感光性樹脂膜を充填工
程の後で剥離しやすくするためである。
【0082】なお、本実施例においては感光性樹脂膜が
積層される表面すべてに易剥離処理を施したが、ガラス
ペーストの組成、感光性樹脂膜の組成、或いは両者の組
合せによっては必ずしも全表面を易剥離処理する必要は
なく、厚膜層51が形成されていない周縁部分だけを易
剥離処理しても構わない。また、厚膜層51からの剥離
がさほど困難でなく、剥離工程の時点で基板上に形成さ
れたパターンを構成する材料に、後で述べる剥離液に対
して特に耐性の弱い材料が使われていない場合には、厚
膜層51以外の部分を易剥離処理するだけでもよい。
【0083】本実施例では易剥離処理に用いる表面改質
剤に、パーフルオロアルキル基を有効成分とする溶剤型
のフッ素系離型剤を用いたが、この他に、パーフルオロ
アルキル基を有効成分とするフッ素系材料として水性エ
マルジョン型の離型剤を用いてもよい。なお、パーフル
オロアルキルの他にシリコーンオイルを含有させて塗膜
表面に潤滑性を付与せしめるタイプのフッ素系離型剤を
用いてもよい。また、フッ素系材料に限らず、シラン化
合物やシリコーン系材料を用いてもよい。シリコーン系
材料としては、シリコーンオイルやシリコーンレジン、
シリコーン変性有機レジン、シリコーンゴム、シリコー
ンワニス、或いはシリコーンオイルにシリカ微粉末を添
加したコンパウンド型材料、シリコーンオイル、シリコ
ーンゴム、シリコーンレジンを溶剤で溶解した溶剤型材
料、シリコーンオイルを分散したエマルジョン型材料、
シリコーンオイルをエアゾール化した材料等でもよい。
なお、フルオロアルキルシランやそれを基本構造とする
シリコーン系材料であれば、さらに離型性が向上して好
ましい。
【0084】また、本実施例では、易剥離処理に用いる
表面改質剤を塗布する方法として、簡便なスプレー法を
用いたが、刷毛塗り、ディッピング、スピンコート、ブ
レードコート、ロールコート等、液体状の材料を塗布す
る方法であれば何れでも構わない。なお、易剥離処理に
用いる表面改質剤によっては、工程短縮のため、塗布後
に加熱処理をして、乾燥や硬化を促進したり、塗布面と
の密着を強固にしてもよい。
【0085】ところで、この後述べるように、パターン
化された感光性樹脂膜を耐サンドブラスト用マスク材と
して、電極体が形成されるべき部分に設けられた凹部に
相当する部分の厚膜層をサンドブラスト加工によって除
去する必要がある。したがって、厚膜層表面の易剥離処
理に用いる表面改質剤には、厚膜層表面に耐ブラスト性
の大きい膜が形成されないような材料を用いるのが好ま
しい。具体的には、シリコーンゴムのような乾燥後に柔
軟で弾性を有するような皮膜を形成するものよりも、ほ
ぼ単分子膜状の皮膜を形成するフルオロアルキルシラン
のようなシラン化合物や、乾性皮膜を形成するフッ素系
の表面改質剤が好適である。なお、易剥離処理を厚膜層
以外の領域にのみ行う場合にはこのような制限はなく、
前に挙げた例の中の何れの材料を用いても構わない。
【0086】次いで、耐サンドブラスト性を有する感光
体層の膜厚が25μmのフィルム状のネガ型感光性樹脂
を、ロール温度約120℃で基板全面にラミネートし、
図8(c)に示すように厚膜層51の上に感光性樹脂膜
53を形成した。そして、図8(d)に示すように、第
1のペースト材料を除去したい部分、すなわち背面板に
形成されるべき電極体パターンを配した遮光マスク54
を介して露光を行った。露光量は波長405nmの紫外
線にて約30mJ/cm2 であった。露光後、クリーン
オーブン内にて70〜90℃で約10分間プリベークを
行った方が解像度に優れていた。また、易剥離処理に用
いた表面改質剤によっては、密着性が低下しすぎて現像
工程中に感光性樹脂膜53が剥離してしまうという不具
合を生じることがあるので、このプリベーク処理は適度
な密着性を付与するために好都合であった。
【0087】このようにプリベーク処理を施した後、炭
酸ナトリウム1wt%水溶液にて現像を行い、図8
(e)に示すように、電極体となる部分の感光性樹脂膜
53を除去して凹部53aを形成した。なお、本実施例
では取扱いが簡便なフィルム状レジストを用いたが、感
光性樹脂膜は液体状レジストを用いてブレードコート
法、ロールコート法、リバースコート法、スプレーコー
ト法、ディッピング法、スクリーン印刷法等により塗布
して形成してもよい。また、ネガ型に限らずポジ型レジ
ストを用いてもよい。
【0088】続いて、図9(a)に示すように、基板全
面にパーフルオロアルキル基を有効成分とする溶剤型フ
ッ素系離型剤「旭硝子製、MR−K681」(表面改質
剤55)をディッピングにより塗布して撥油処理を行っ
た。これは、後で電極体となる導電性ペーストが充填さ
れる感光性樹脂膜53の凹部53a壁面を撥油処理して
おくことで、充填された導電性ペーストとの密着を低減
することにより感光性樹脂膜53の剥離を容易にするた
めである。
【0089】第1実施例とは異なり、感光性樹脂膜53
に凹部53aを形成した後にこのような撥油処理を行う
のは、後で充填する導電性ペーストとしてRuO2 ペー
ストを用いるためである。というのは、本実施例で用い
るRuO2 ペーストにはエポキシ系の樹脂が含有されて
いて、感光性樹脂膜53に対して非常に密着が強いから
である。このように、充填されるペースト材料の種類に
よっては、本実施例のように、感光性樹脂膜53の凹部
53a壁面を撥油処理して、充填されるペースト材料と
の密着性を低減することが、感光性樹脂膜53の剥離を
易化して良好なパターンを形成するのに有効である。
【0090】本実施例では撥油処理に用いる表面改質剤
に、パーフルオロアルキル基を有効成分とする溶剤型フ
ッ素系離型剤を用いたが、この他に、パーフルオロアル
キル基を有効成分とするフッ素系材料として水性エマル
ジョン型の離型剤を用いてもよい。なお、パーフルオロ
アルキルの他にシリコーンオイルを含有させて塗膜表面
に潤滑性を付与せしめるタイプのフッ素系離型剤を用い
てもよい。また、フッ素系材料に限らず、シラン化合物
やシリコーン系材料を用いてもよい。シリコーン系材料
としては、シリコーンオイルやシリコーンレジン、シリ
コーン変性有機レジン、シリコーンゴム、シリコーンワ
ニス、或いはシリコーンオイルにシリカ微粉末を添加し
たコンパウンド型材料、シリコーンオイル、シリコーン
ゴム、シリコーンレジンを溶剤で溶解した溶剤型材料、
シリコーンオイルを分散したエマルジョン型材料、シリ
コーンオイルをエアゾール化した材料等でもよい。な
お、フルオロアルキルシランやそれを基本構造とするシ
リコーン系材料であれば、さらに撥油性が向上して好ま
しい。
【0091】本実施例では、撥油処理に用いる表面改質
剤を塗布する方法として、簡便なディッピングを用いた
が、他に刷毛塗り、スプレー、スピンコート、ブレード
コート、ロールコート、リバースコート等、液体状の材
料を塗布する方法であれば何れでも構わない。また、撥
油処理に用いる表面改質剤によっては、工程短縮のた
め、塗布後に加熱処理をして、乾燥や硬化を促進した
り、塗布面との密着を強固にしてもよい。
【0092】ところで、このように感光性樹脂膜に凹部
を設けた後に凹部壁面の撥油処理を必要とする導電性ペ
ーストに対しては、撥油処理に用いる表面改質剤には、
サンドブラスト処理に対して耐性の大きい膜が形成され
ないような材料を用いるのが好ましい。なぜならば、凹
部底面の厚膜層表面に耐サンドブラスト性の大きい膜が
形成されると、凹部下の厚膜層を研削除去するのを阻害
するからである。具体的には、シリコーンゴムのような
乾燥後に柔軟で弾性を有するような皮膜を形成するもの
は好ましくなく、ほぼ単分子膜状の皮膜を形成するフル
オロアルキルシランのようなシラン化合物や、前述した
ようなフッ素系の表面改質剤が好適である。
【0093】続いて、図9(b)に示すように、パター
ン状の感光性樹脂膜53を耐サンドブラスト用マスク材
として、研削用粉体には褐色溶融アルミナ#1000を
用い、ノズルと基板との距離を120mmとし、噴射圧
力3kg/cm2 、スキャン速度4800mm/分でサ
ンドブラスト加工を行った。これにより、感光性樹脂膜
53により被覆されていない部分が研削され、ガラスペ
ースト厚膜層51に電極体が配される凹部51aを形成
することができた。なお、サンドブラスト処理による研
削は、研削用流体が垂直に吹き付けられる面に対して圧
倒的に強く行われるので、感光性樹脂膜53の凹部53
a壁面の撥油性が失われることはなかった。
【0094】この後、洗浄を行って粉体を除去してか
ら、クリーンオーブン内にて120〜170℃で30〜
60分間ポストベークを行い、感光性樹脂膜53の硬化
を促進した。このポストベーク処理は、後の充填工程で
ペースト材料が含む溶剤成分に感光性樹脂膜53が侵さ
れにくくすることが目的であり、実施した方が好まし
い。なお、このポストベーク処理は、前述したサンドブ
ラスト処理の前に行っても構わない。
【0095】続いて、基板の一端に第2のペースト材
料、すなわち電極体になるべき導電性ペースト材料を載
せ、ステンレス製のブレードを走査させることで図9
(c)に示すように凹部51a,53a内に第2のペー
スト材料56を充填した。本実施例では電極体用の導電
性ペーストとしてRuO2 ペーストを使用し、充填後に
クリーンオーブン内にて150〜170℃で15〜30
分間乾燥させた。この導電性ペーストの材料としては、
RuO2 の他にAu、Ag、Al、Ni、Cu等の厚膜
印刷用のペーストを用いることができる。なお、RuO
2 ペーストの充填には、他に金属製、セラミック製のド
クターやヘラ、ゴム製、樹脂製のヘラ、スキージ等を用
いてもよい。また、RuO2 ペーストの充填は1回の手
順で完了する必要はなく、何回か繰り返してもよい。こ
れは、RuO2 ペーストの乾燥に伴って体積収縮が起こ
るためである。本実施例では、凹部53aの上部にまで
十分にRuO2 ペーストを充填して基板内で電極体の高
さと形状を均一にするため、充填と乾燥を3回繰り返し
た。複数回の充填を繰り返した方が、電極体の高さが基
板内で均一化し、放電電極対間のギャップが一定になり
好都合であった。
【0096】この充填工程が終了した後、感光性樹脂膜
53の表面にはRuO2 ペーストの微細な残渣56aが
付着したまま残った。残渣56aが付着したまま感光性
樹脂膜53の剥離を行うと、剥離に時間がかかったり、
パターンが損傷したり、剥離液中に分散した残渣56a
が剥離後の基板表面に再付着して除去できなくなる不都
合が生じやすい。
【0097】そこで、図9(d)に示すように残渣56
aの除去を行った。この場合、残渣56aの除去は、表
面を研磨したり、溶剤を染み込ませた布で拭き取ったり
してもよいが、本実施例では基板やパターンに対して機
械的な損傷を与えたり、化学的に干渉したりすることの
ないサンドブラスト法を利用した。研磨用粉体には褐色
溶融アルミナ#1000を用い、噴射圧1.5kgf/
cm2 、ノズルと基板との距離を170mm、スキャン
速度4800mm/分の各条件でサンドブラスト加工を
行った。これは厚膜層を研削してパターニングを行う通
常のサンドブラスト加工の場合よりもかなり弱い研削条
件であるため、電極体として充填されたRuO2 ペース
トの表面が研削されて減少した量は膜厚にして約2μm
程度にとどまり、なおかつ感光性樹脂膜53表面の残渣
56aを良好に除去することができた。
【0098】このようにして感光性樹脂膜53の表面を
充分清浄にした後、図9(e)に示すように、10vo
l%アンモニア水で感光性樹脂膜53を基板から剥離し
て絶縁体層57から突き出た形状の電極体58を形成し
た。フィルム状感光性樹脂膜の剥離液には他に、水酸化
ナトリウムや水酸化カリウム、モノエタノールアミン、
トリエタノールアミン等のアルカリ水溶液を用いること
ができるが、本実施例で用いたRuO2 ペーストにおい
ては、アルカリ金属イオンを含む液体に浸漬すると、ペ
ースト中にアルカリ金属イオンが浸透して残存し、電極
体ごとに導電率のバラツキを招いたり、或いは例えアル
カリ金属イオンを含まない液体であっても、アルカリ性
の液体に長時間浸漬すると、RuO2 ペーストに含有さ
れる有機バインダーに悪影響を及ぼして基板と電極体の
密着力が弱まるという問題があった。
【0099】従来のように、感光性樹脂膜を厚膜層に積
層する工程に先んじてガラスペーストが塗られていない
部分のガラス基板表面若しくはガラスペーストからなる
厚膜層表面を易剥離処理したり、導電性ペーストを充填
する前に感光性樹脂膜の凹部壁面を撥油処理しておかな
い方法では、充填工程前の感光性樹脂膜のポストベーク
処理、そして充填工程後のペーストの加熱乾燥処理によ
り、感光性樹脂膜がガラス基板表面、厚膜層表面或いは
導電性ペースト材料に対して強固に密着するため、本実
施例と同一の電極体パターン並びに絶縁体パターンの作
製において、感光性樹脂膜の剥離に、本実施例と同一の
剥離条件にて10分以上の処理時間を要した。この場
合、基板面内で部分的に剥離時間に差が生じて電極体パ
ターンや絶縁体パターンに局所的な損傷が発生したり、
感光性樹脂膜の断片がガラスペースト上に残存したり、
電極体に付着して残存したりする問題が生じた。また、
剥離した感光性樹脂膜に電極体や絶縁体の一部が密着し
たまま取られて、パターンが損傷するという問題も生じ
た。
【0100】これに対し、本実施例のように、ガラスペ
ーストからなる厚膜層を易剥離処理し、なおかつ感光性
樹脂膜の凹部壁面を撥油処理しておくと、剥離に要する
時間が大幅に短縮され、また、基板面内で感光性樹脂膜
の剥離に要する時間はほぼ均等になり、感光性樹脂膜が
一部剥離せずにガラス基板表面、厚膜層表面或いは電極
に付着して残存することもなく、或いは剥離した感光性
樹脂膜に電極体や絶縁体層の一部が密着したまま取られ
てパターンが損傷することもなく、良好な絶縁体層並び
に電極体パターンを形成することができた。本実施例の
場合、剥離に要した時間は約2分で、処理時間は約1/
5に短縮された。
【0101】なお、本実施例とは異なり、感光性樹脂膜
を積層する前の易剥離処理を、ガラスペーストからなる
厚膜層以外の部分、すなわち表示に関わらないガラスと
陽極の取り出し端子が形成された基板の周縁部分のみに
行った場合にも、厚膜層上の感光性樹脂膜と同等の処理
時間で周縁部分の感光性樹脂膜を剥離することが可能に
なり、基板周縁部分に感光性樹脂膜の一部が残存したり
することなく短時間で工程を終えることができる。
【0102】この後、基板をピーク温度550℃、保持
時間約8分間で焼成し、ガラスペーストとRuO2 ペー
ストを基板に固着させ、絶縁体層と電極体パターンの形
成を終了した。焼成後における絶縁体層57の膜厚は約
30μm、電極体58は絶縁体層57の表面からさらに
約20μm突出した所望の形状になった。
【0103】以下の工程は従来の技術と同様なので概略
的に説明するが、放電セルを規定する障壁をスクリーン
印刷法或いはサンドブラスト法で形成し、放電セル内に
蛍光体をスクリーン印刷法で充填した後、サンドブラス
ト法で電極体を露出せしめるような形状の蛍光面を形成
した。さらに、この背面板と第1実施例で述べたような
方法で形成した前面板とを合わせて、ガス(Ne−Xe
或いはHe−Xe)の封入を行い、目的とするPDPを
作製した。
【0104】また、上記の実施例では、PDPの厚膜パ
ターン形成に本発明を適用した例のみを示したが、本発
明による厚膜パターン形成方法はこれに限定されるもの
ではなく、現在、セラミック等の基板上に導電性ペース
トと絶縁体ペーストを交互に印刷し、或いは抵抗体ペー
ストを印刷し、乾燥、焼成を繰り返して作製している厚
膜ハイブリッドICやモジュール等のパターン形成にも
応用可能である。特に、絶縁体層中にバイアホールを形
成して上下層間を接続する構造の形成に、第4実施例に
示したような突起状の電極体を形成する方法を応用する
ことは有効である。したがって、本発明により微細化、
高精細化した信頼性の高い集積回路等をも提供すること
ができる。
【0105】
【発明の効果】以上説明したように、本発明は、フォト
リソグラフィー法でパターン化した感光性樹脂膜の剥離
工程を伴う充填法或いはサンドブラスト法により基板上
に厚膜パターンを形成するに際し、感光性樹脂膜の積層
に先んじて被積層面を易剥離処理するようにしたので、
後工程での感光性樹脂膜の剥離が容易となり、基板やパ
ターンに影響を与えずに効率良く感光性樹脂膜の剥離が
行うことができる。したがって感光性樹脂膜の剥離工程
においてパターンに損傷を与えることがなく、良好な形
状の厚膜パターンを形成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の厚膜パターン形成方法を利用して製造
するのが好適なDC型プラズマディスプレイパネルの一
構成例を示すもので、(a)はパネル前面から透視した
平面図、(b)は(a)のX−X断面図である。
【図2】前面板を構成するガラス基板上に2層構造の陰
極のうちの下層電極を形成する手順を示す工程図であ
る。
【図3】下層電極を形成したガラス基板上に上層電極を
形成する手順を示す工程図である。
【図4】背面板を構成するガラス基板上に陽極パターン
を形成する手順を示す工程図である。
【図5】陽極パターンを形成したガラス基板上に抵抗体
パターンを形成する手順を示す前半の工程図である。
【図6】図5に続く後半の工程図である。
【図7】陽極パターンを形成したガラス基板上に抵抗体
パターンを形成する別の手順を示す工程図である。
【図8】陽極パターンと抵抗体パターンが形成された基
板上に電極体と絶縁体層を同時に形成する手順を示す前
半の工程図である。
【図9】図8に続く後半の工程図である。
【符号の説明】
20…ガラス基板、21…Ag厚膜層、22…感光性樹
脂膜、23…遮光マスク、24…下層電極、25…表面
改質剤、26…感光性樹脂、26a…凹部、27…遮光
マスク、28…ペースト材料、28a…残渣、29…上
層電極 30…ガラス基板、31…Au厚膜層、32…感光性樹
脂膜、33…遮光マスク、34…陽極、35…表面改質
剤、36…感光性樹脂膜、36a…凹部、37…遮光マ
スク、38…表面改質剤、39…ペースト材料、39a
…残渣、40…抵抗体 41…RuO2 厚膜層、42…表面改質剤、43…感光
性樹脂膜、44…遮光マスク、45…抵抗体 51…厚膜層、52…表面改質剤、53…感光性樹脂
膜、53a…凹部、54…遮光マスク、55…表面改質
剤、56…ペースト材料、57…絶縁体層、58…電極

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板上に厚膜パターンを形成する方法に
    おいて、少なくとも次の各工程を含むことを特徴とする
    厚膜パターン形成方法。 (1)表面改質剤を塗布することにより基板表面を易剥
    離処理する工程。 (2)基板上にフォトリソグラフィー法でパターン化し
    た感光性樹脂膜を設ける工程。 (3)前記感光性樹脂膜の凹部にペースト材料を充填し
    て乾燥する工程。 (4)前記感光性樹脂膜を剥離する工程。 (5)前記基板全体を焼成し、前記ペースト材料を基板
    上に固着させる工程。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の厚膜パターン形成方法
    において、易剥離処理に用いられる前記表面改質剤がフ
    ッ素化合物、シラン化合物若しくはシリコーン系材料で
    あることを特徴とする厚膜パターン形成方法。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載の厚膜パターン形成方法
    において、ペースト材料を充填する工程に先んじて、パ
    ターン化して凹部を設けた前記感光性樹脂膜に表面改質
    剤を塗布して、前記感光性樹脂膜に設けた凹部の壁面を
    撥油処理することを特徴とする厚膜パターン形成方法。
  4. 【請求項4】 請求項3に記載の厚膜パターン形成方法
    において、撥油処理に用いられる前記表面改質剤がフッ
    素化合物、シラン化合物若しくはシリコーン系材料であ
    ることを特徴とする厚膜パターン形成方法。
  5. 【請求項5】 請求項3に記載の厚膜パターン形成方法
    において、パターン化して凹部を形成した前記感光性樹
    脂膜に表面改質剤を塗布した後、ペースト材料を充填す
    る工程に先んじて、サンドブラスト加工を行い、前記感
    光性樹脂膜に設けた凹部の底面を粗面化することを特徴
    とする厚膜パターン形成方法。
  6. 【請求項6】 基板上に厚膜パターンを形成する方法に
    おいて、少なくとも次の各工程を含むことを特徴とする
    厚膜パターン形成方法。 (1)基板上に第1のペースト材料を塗布して乾燥させ
    ることにより厚膜層を形成する工程。 (2)表面改質剤を塗布することにより、前記基板上で
    少なくとも前記厚膜層の形成されていない部分を含む領
    域の表面を易剥離処理する工程。 (3)前記厚膜層の上にフォトリソグラフィー法でパタ
    ーン化した感光性樹脂膜を設ける工程。 (4)前記感光性樹脂膜を耐サンドブラスト用マスク材
    としてサンドブラスト加工を行い、前記厚膜層に凹部を
    形成する工程。 (5)前記厚膜層の凹部に第2のペースト材料を充填し
    て乾燥する工程。 (6)前記感光性樹脂膜を剥離する工程。 (7)前記基板全体を焼成し、前記第1及び第2のペー
    スト材料を基板上に固着させる工程。
  7. 【請求項7】 請求項6に記載の厚膜パターン形成方法
    において、易剥離処理に用いられる前記表面改質剤がフ
    ッ素化合物、シラン化合物若しくはシリコーン系材料で
    あることを特徴とする厚膜パターン形成方法。
  8. 【請求項8】 請求項6に記載の厚膜パターン形成方法
    において、サンドブラスト加工により前記厚膜層に凹部
    を形成する工程に先んじて、パターン化して凹部を設け
    た前記感光性樹脂膜に表面改質剤を塗布して、前記感光
    性樹脂膜に設けた凹部の壁面を撥油処理することを特徴
    とする厚膜パターン形成方法。
  9. 【請求項9】 請求項8に記載の厚膜パターン形成方法
    において、撥油処理に用いられる前記表面改質剤がフッ
    素化合物、シラン化合物若しくはシリコーン系材料であ
    ることを特徴とする厚膜パターン形成方法。
  10. 【請求項10】 基板上に厚膜パターンを形成する方法
    において、少なくとも次の各工程を含むことを特徴とす
    る厚膜パターン形成方法。 (1)基板上にペースト材料を塗布して乾燥させること
    により厚膜層を形成する工程。 (2)表面改質剤を塗布することにより前記厚膜層表面
    を易剥離処理する工程。 (3)前記厚膜層の上にフォトリソグラフィー法でパタ
    ーン化した感光性樹脂膜を設ける工程。 (4)前記感光性樹脂膜を耐サンドブラスト用マスク材
    としてサンドブラスト加工を行い、前記厚膜層の不要な
    部分を除去する工程。 (5)前記感光性樹脂膜を剥離する工程。 (6)前記基板全体を焼成し、ペースト材料を基板上に
    固着させる工程。
  11. 【請求項11】 請求項10に記載の厚膜パターン形成
    方法において、易剥離処理に用いられる前記表面改質剤
    がフッ素化合物、シラン化合物若しくはシリコーン系材
    料であることを特徴とする厚膜パターン形成方法。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH10284836A (ja) * 1997-04-08 1998-10-23 Hitachi Ltd セラミック一括積層配線基板及びその製造方法
JP2007173249A (ja) * 1996-09-18 2007-07-05 Matsushita Electric Ind Co Ltd プラズマディスプレイパネルの製造方法及びプラスマディスプレイパネル
CN108471683A (zh) * 2018-03-15 2018-08-31 广东欧珀移动通信有限公司 一种盖板及其制作方法、电子设备

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