JPH099094A - 高圧発生回路 - Google Patents

高圧発生回路

Info

Publication number
JPH099094A
JPH099094A JP18103195A JP18103195A JPH099094A JP H099094 A JPH099094 A JP H099094A JP 18103195 A JP18103195 A JP 18103195A JP 18103195 A JP18103195 A JP 18103195A JP H099094 A JPH099094 A JP H099094A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
circuit
voltage
diode
high voltage
coil
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP18103195A
Other languages
English (en)
Inventor
Yasunobu Saida
保信 才田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Murata Manufacturing Co Ltd
Original Assignee
Murata Manufacturing Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Murata Manufacturing Co Ltd filed Critical Murata Manufacturing Co Ltd
Priority to JP18103195A priority Critical patent/JPH099094A/ja
Publication of JPH099094A publication Critical patent/JPH099094A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Details Of Television Scanning (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 共通のスイッチ素子を用いて高圧安定化と偏
向動作を良好に行う高圧発生回路を提供する。 【構成】 フライバックトランス3の低圧コイル14を水
平出力トランジスタ6に接続し、水平出力トランジスタ
6にダンパーダイオード7と共振容量回路18と偏向ヨー
ク10を並列に接続する。共振容量回路18は共振コンデン
サ8と直流カットコンデンサ20の直列回路で構成する。
駆動電源16からは、チョークコイル23と第1の通電ダイ
オード24を介してコンデンサ8,20の直列接続点Aを経
由し、さらに第2の通電ダイオード25を介して逆流防止
ダイオード22のカソード側に達する通電通路21を形成す
る。パルス幅制御回路19は検出抵抗体9の検出電圧を受
け、高圧出力電圧の降下量が大きくなるにつれ、オンパ
ルス幅を広くしたスイッチ制御信号を水平出力トランジ
スタ6のベースに加え、高圧出力電圧の安定化を行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、高圧出力電圧の安定化
手段を備えた高圧発生回路に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図3には高圧安定化手段を備えた各種の
高圧発生回路の従来例が示されている。
【0003】図3の(a)に示す回路は偏向系と高圧系
の回路を一体型にしたもので、この高圧発生回路は、水
平出力回路2と、フライバックトランス3とを有して構
成されている。
【0004】水平出力回路2はスイッチ素子としての水
平出力トランジスタ6と、ダンパーダイオード7と、共
振コンデンサ8と、偏向ヨーク10と、S字補正コンデン
サ11とからなる。水平出力トランジスタ6はドライブ回
路(図示せず)から送られてくる電圧パルスを受けてス
イッチング作用を行い、ダンパーダイオード7との動作
期間の分担によって偏向ヨーク10の水平偏向コイルに鋸
歯状波電流を加える。その一方において、水平出力トラ
ンジスタ6のオフ時に共振コンデンサ8とコイル成分と
のLC共振作用によってコレクタパルス(フライバック
パルス)を発生させ、これをフライバックトランス3に
加える。
【0005】フライバックトランス3はコア13に低圧コ
イル14と高圧コイル15を巻装したものからなり、低圧コ
イル14の一端は水平出力トランジスタ6のコレクタ側に
接続され、また、同コイル14の他端は高圧安定化回路12
を介して駆動電源16に接続されている。そして、高圧コ
イル15の高圧側は高圧整流ダイオード17を介して陰極線
管(図示せず)のアノードに接続されている。このフラ
イバックトランス3は水平出力回路2から加えられるフ
ライバックパルスを昇圧してその昇圧出力(高圧出力電
圧)を陰極線管のアノードに加えるものである。
【0006】前記高圧コイル15の出力端側には高圧出力
電圧を検出する高圧検出回路として機能する検出抵抗体
9が接続されており、この検出抵抗体9で検出された高
圧出力電圧の検出電圧は高圧安定化回路12に加えられて
いる。高圧安定化回路12は高圧出力電圧の降下量に応じ
て駆動電源16の電源電圧を可変調整するもので、高圧出
力電圧の降下量が大きくなるにつれ、駆動電源16の電源
電圧を大きくする方向に制御することで、駆動電源16の
電圧アップ分がフライバックトランス3により昇圧され
て高圧出力電圧に加算される結果、高圧出力電圧の降下
量が補償されて、高圧出力電圧の安定化が達成される。
【0007】図3の(b)に示す回路は、同じく偏向系
と高圧系の回路を一体型にしたもので、この回路は、高
圧安定化回路12をフライバックトランス3の二次側に設
けたものである。すなわち、高圧安定化回路12は、検出
抵抗体9で検出される高圧出力電圧の降下量に応じて高
圧コイル15に加算電圧を加え、高圧出力電圧の降下量を
補償して高圧出力電圧の安定化を行うものであり、それ
以外の回路動作は図3の(a)に示すものと同様であ
る。
【0008】図3の(c)は偏向系の回路と高圧系の回
路とを分離して別個独立に形成し、それぞれの回路を別
個独立のドライブ回路によってドライブするようにした
ものであり、偏向側の回路には水平出力トランジスタ6
aとダンパーダイオード7aと共振コンデンサ8aとを
有し、高圧側の回路にも水平出力トランジスタ6bとダ
ンパーダイオード7bと共振コンデンサ8bとを有し、
ほぼ同様な回路構成となっている。なお、偏向系の回路
の5は駆動電源16aから偏向ヨーク10に電流を供給する
ためのチョークコイルである。この回路も、前記図3の
(a)に示す回路と同様に、高圧出力電圧の降下量に応
じて高圧安定化回路12により駆動電源16bの電圧を可変
して高圧出力電圧の安定化が行われる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、図3の
(a)に示す偏向系と高圧系とを一体化した回路では、
駆動電源16の電源電圧を可変して高圧安定化制御を行う
に際し、駆動電源16の電源電圧が変化すると、偏向ヨー
ク10の偏向電流(水平偏向電流)が変化し、陰極線管の
画面振幅量の変化が発生するという問題がある。
【0010】図3の(b)に示す回路も、例えば、陰極
線管の画面の輝度変化等により、高圧コイル15側から陰
極線管側に高圧出力電流が流れると、この電流のエネル
ギはフライバックトランス3の一次側から引き抜かれて
消費されるために、偏向ヨーク10の偏向電流が変化し、
高圧出力電流の変化に伴って陰極線管の画面振幅量の変
化が発生するという問題がある。
【0011】これに対し、図3の(c)に示す偏向系と
高圧系を分離したタイプの回路は、高圧安定化回路12に
よって駆動電源16bの電源電圧を可変しても偏向系の回
路にはその影響が及ぶことがなく、前記画面のゆがみ等
の問題は生じない。しかし、この分離タイプの回路は偏
向系の回路と高圧系の回路をドライブするそれぞれ別個
のドライブ回路を必要とし、さらにそれぞれ別個の水平
出力トランジスタ6b,7bによってスイッチング動作
を行わせているので、回路構成が複雑になって回路素子
の部品点数が多くなり、装置が大型化し、装置コストも
高くなるという問題がある。
【0012】本発明は上記従来の課題を解決するために
なされたものであり、その目的は、高圧コイル側の負荷
変動や高圧安定化制御の影響を受けて偏向系の回路の偏
向電流が変化するということがなく、しかも、従来の偏
向系と高圧系の分離独立型のものに比べ、回路構成を簡
易化できる高圧発生回路を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明は上記目的を達成
するために、次のように構成されている。すなわち、本
発明は、フライバックトランスの低圧コイルの電源入力
端側には駆動電源が接続され、低圧コイルの他端のコレ
クタ端側と基準電位側間には直列にスイッチ素子が介設
され、このスイッチ素子に偏向ヨークと共振容量回路と
基準電位側をアノード側としたダンパーダイオードがそ
れぞれ並列に接続され、フライバックトランスの高圧コ
イル側には該高圧コイルから出力される高圧出力電圧を
検出する高圧検出回路が設けられており、この高圧検出
回路によって検出される高圧出力電圧の降下量に応じて
前記スイッチ素子のオンパルス幅を制御し高圧出力電圧
の安定化制御を行うパルス幅制御回路が設けられている
高圧発生回路であて、前記共振容量回路は基準電位側を
共振コンデンサ側とした共振コンデンサと直流カットコ
ンデンサの直列回路によって構成され、この共振容量回
路と偏向ヨークとダンパーダイオードの並列回路のコレ
クタ端側とスイッチ素子間にはスイッチ素子側をカソー
ドとした逆流防止ダイオードが設けられており、前記駆
動電源にはコイル素子と第1の通電ダイオードを順に介
して前記共振コンデンサと直流カットコンデンサの直列
接続部を経由し、さらにこの経由点から第2の通電ダイ
オードを介して前記逆流防止ダイオードのカソードとス
イッチ素子間の通路に至るスイッチ素子オン時の通電通
路が接続されていることを特徴として構成されている。
【0014】
【作用】上記構成の本発明において、スイッチ素子は、
ダンパー期間内であって、走査期間の中央位置よりも前
半側でオンする。スイッチ素子がオンすると、ダンパー
期間内では、駆動電源から通電通路を通ってスイッチ素
子側に電流が流れ、通電通路のコイル素子に電磁エネル
ギが蓄えられる。ダンパー期間が経過すると、駆動電源
からは前記通電通路の他に、フライバックトランスの低
圧コイル側を通って電流が流れると共に、偏向ヨークの
水平偏向コイルにも正の電流が流れ、通電通路のコイル
素子と、低圧コイルと、偏向ヨークにそれぞれ電磁エネ
ルギが蓄えられていく。
【0015】スイッチ素子がオフすると、前記コイル素
子と低圧コイルと偏向ヨークのコイル成分と、共振コン
デンサのLC共振によってコレクタパルス(フライバッ
クパルス)が発生する。このコレクタパルスの波高値は
LC共振時に、共振コンデンサに流れる電流の大きさ、
つまり、スイッチ素子オン時に、蓄えられたコイル素子
と低圧コイルと偏向ヨークの電磁エネルギの大きさに対
応する。
【0016】偏向ヨークと低圧コイルに流れる正の電流
はダンパー期間以降に流れるので、ダンパー期間内にお
けるスイッチ素子のスイッチオンのタイミングに依存し
ない電流エネルギであり、スイッチ素子のオンタイミン
グの可変によって通電通路のコイル素子に流れる電流の
大きさ(コイル素子に蓄えられる電磁エネルギの大き
さ)が可変する。
【0017】パルス幅制御回路は、高圧出力電流の降下
量に応じてスイッチ素子のオンパルス幅を大きくする方
向に制御する結果、高圧出力電圧の降下量が大きくなる
につれ、スイッチ素子のオン期間が長くなり、通電通路
のコイル素子に蓄えられる電磁エネルギが大きくなるの
で、その分、コレクタパルスの波高値が大きくなり、高
圧出力電圧の降下量が補償されて高圧出力電圧の安定化
が行われる。スイッチ素子のオンタイミングは、ダンパ
ー期間内で可変するので、スイッチ素子のオンタイミン
グの可変制御によって偏向ヨークの電流が変化するとい
うことはなく、高圧安定化の制御によって影響を受ける
ことなく良好な偏向駆動が行われる。
【0018】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。なお、以下の実施例の説明において、従来例と同
一の名称部分には同一符号を付し、その詳細な重複説明
は省略する。
【0019】図1には本発明に係る高圧発生回路の一実
施例の回路構成が示されている。この実施例は、スイッ
チ素子として機能する1個の水平出力トランジスタ6の
スイッチ動作によって、高圧安定化駆動と偏向駆動を共
に良好に行わせることを特徴としている。フライバック
トランス3の低圧コイル14のコレクタ端側と基準電位側
(アース側)間には水平出力トランジスタが介設されて
いる。すなわち、低圧コイル14のコレクタ端側は水平出
力トランジスタ6のコレクタ側に接続され、水平出力ト
ランジスタ6のエミッタ側はアースに接地されている。
【0020】そして、水平出力トランジスタ6には、ダ
ンパーダイオード7と、共振容量回路18と、偏向ヨーク
10の水平偏向コイルとS字補正コンデンサ11の直列回路
とがそれぞれ並列に接続されている。前記共振容量回路
18は共振コンデンサ8と直流カットコンデンサ20との直
列回路によって構成され、共振コンデンサ8の一端側は
アースに接地され、直流カットコンデンサ20の一端側は
低圧コイル14のコクレタ端側に接続されている。そし
て、ダンパーダイオード7と共振容量回路18と偏向ヨー
ク10の並列回路のコレクタ端側と水平出力トランジスタ
6のコレクタとの間には、水平出力トランジスタ6側を
カソードとして、逆流防止ダイオード22が接続されてい
る。
【0021】駆動電源16から低圧コイル14に至る接続導
体通路には通電通路21が分岐されてる。この通電通路21
はコイル素子として機能するチョークコイル23と第1の
通電ダイオード24を介して前記共振容量回路18の共振コ
ンデンサ8と直流カットコンデンサ20の直列の接続部A
に至り、このA点を経由してさらに、第2の通電ダイオ
ード25を介して前記逆流防止ダイオード22のカソードと
水平出力トランジスタ6のコレクタとの接続部に達して
いる。前記チョークコイル23出力側、すなわち、第1の
通電ダイオード24のアノードと、基準電位側(アース
側)との間には基準電位側をアノードとしたダイオード
26が接続されている。
【0022】パルス幅制御回路19にはドライブ回路(図
示せず)から水平ドライブ信号が加えられており、パル
ス幅制御回路19は、この水平ドライブ信号のパルス幅
を、検出抵抗体9によって検出される高圧出力電圧の降
下量に応じてオンパルス幅を大となる方向に制御したス
イッチ制御信号を水平出力トランジスタ6のベースに加
える。本実施例では、パルス幅制御回路19にはオンタイ
ミング設定手段30が設けられており、このオンタイミン
グ設定手段30は、水平出力トランジスタ6のオン開始点
を図2の(d)に示すように、走査期間の中央点Mより
も前半側に設定する。これにより、パルス幅制御回路19
はオンパルスの立ち上がり開始点を必ず走査期間の中央
点Mよりも前半側にして、高圧出力電圧の降下量が大き
くなるにつれオンパルス幅を広くしたスイッチ制御信号
を水平出力トランジスタ6に加える。
【0023】図2は各回路部分の波形のタイムチャート
を示したものである。同図の(a)は水平出力トランジ
スタ6のコレクタパルス波形を示し、同図(b)はフラ
イバックトランス3の低圧コイル14に流れる電流波形を
示し、同図(c)は偏向ヨーク10に流れる水平偏向電流
波形を示している。また、同図の(d)はパルス幅制御
回路19から出力されるスイッチ制御信号波形を示してお
り、同図の(e)は駆動電源16から通電通路21のチョー
クコイル23に流れる電流波形を示している。さらに、同
図の(f)は共振コンデンサ8に流れる電流波形を示し
ている。
【0024】本実施例の回路では、ダンパー期間では、
低圧コイル14側にはダンパーダイオード7側から図2の
(b)に示すように負の電流が流れ、偏向ヨーク10には
同様にダンパーダイオード7側から同図の(c)に示す
ような負の電流が流れる。ダンパー期間の途中で水平出
力トラジスタ6がオンすると、駆動電源16側から通電通
路21を通って水平出力トランジスタ6側に電流が流れ、
チョークコイル23に電磁エネルギが蓄えられる。
【0025】一般に、ダンパー期間で、ダンパーダイオ
ード7からダンパー電流が偏向ヨーク10や低圧コイル14
に流れているときには、低圧コイル14のコレクタ端Q点
の電位はほぼ−0.6 Vとなり、基準電位のアース電圧よ
りも低いために、駆動電源16側から低圧コイル14を通っ
て水平出力トランジスタ6側に電流は流れない。つま
り、ダンパー期間内では、水平出力トランジスタ6のス
イッチオンの立ち上がり始点がパルス幅制御回19により
制御されて可変しても、駆動電源16側から低圧コイル14
を通って偏向ヨーク10や水平出力トランジスタ6側に電
流が流れることはなく、駆動電源16からの電流は通電通
路21を通ってのみ流れる。
【0026】水平出力トランジスタ6がオンしている状
態で、ダンパー期間が経過すると、低圧コイル14のコレ
クタ端Q点の電位はアース電圧に回復する結果、駆動電
源16から低圧コイル14を通って水平出力トランジスタ6
に流れる電流と、駆動電源16側から引き続き通電通路21
を通って水平出力トランジスタ6に至る電流が生じ、偏
向ヨーク10にも水平出力トランジスタ6に向かう正の電
流が流れる。
【0027】帰線期間の開始点で水平出力トランジスタ
6がオフすると、チョークコイル23に蓄えられた電磁エ
ネルギと、低圧コイル14に蓄えられた電磁エネルギと、
偏向ヨーク10の電磁エネルギは、それぞれ、共振コンデ
ンサ8側に流れる電流によって移動し、いわゆるLC共
振によってコレクタパルスが発生する。このコレクタパ
ルスの波高値は、共振コンデンサ8の電流の大きさによ
って定まる。共振コンデンサ8の電流の大きさは低圧コ
イル14の電磁エネルギによる電流とチョークコイル23の
電磁エネルギによる電流と偏向ヨーク10の電磁エネルギ
の電流を加算した電流であり、そのうち、低圧コイル14
の電流と偏向ヨーク10における電流(水平偏向電流)の
大きさは水平出力トランジスタ6のオンタイミングによ
って変化することのない一定の値であり、したがって、
共振コンデンサ8の電流の大きさは、通電通路21のチョ
ークコイル23の電磁エネルギの大きさ(チョークコイル
23の電流の大きさ)に依存する。
【0028】すなわち、図2の(d)および(e)の破
線で示すように、スイッチ制御信号のオンの立ち上がり
開始点が図2の(d)の左方向にずれてスイッチ制御信
号のオンパルス幅が広くなると、通電通路21には水平出
力トランジスタ6のオン開始点を起点として電流が流れ
るために、図2の(e)に示すように、チョークコイル
23に流れる電流が大きくなり、その分、共振コンデンサ
8の電流も大きくなって、コレクタパルスの波高値が高
くなる。
【0029】その逆に、スイッチ制御信号のオンの立ち
上がりタイミングが図2の(d)の右方向にずれると、
スイッチ制御信号のオンパルス幅が狭くなり、チョーク
コイル23に流れる電流の大きさも小さくなる結果、共振
コンデンサの電流もその分小さくなり、発生するコレク
タパルスの波高値は低くなる。
【0030】本実施例では、パルス幅制御回路19は、検
出抵抗体9で検出される高圧出力電圧の検出電圧を取り
込み、高圧出力電圧の降下量が大きくなるにつれ、スイ
ッチ制御信号のオンの立ち上がり開始点のタイミングを
早めてオンパルス幅を広くするように制御する結果、オ
ンパルス幅を広くした分、共振コンデンサ8の電流が大
きくなってコレクタパルスが高くなることで、高圧出力
電圧の降下分が補償され、高圧出力電圧の安定化が達成
される。
【0031】本実施例では、前述した如く、パルス幅制
御回路19のオンタイミング設定手段30によりスイッチ制
御信号のオン立ち上がりの開始点が、走査期間の中央点
Mよりも前半側に設定されるので、図2の(c),
(d)から明らかな如く、負の偏向電流が流れている期
間、つまり、ダンパー期間内において、必ずスイッチ制
御信号はオンとなるので、偏向電流が負から正に変わる
走査期間の中央点Mで、偏向電流は、負から正に円滑に
流れることとなり、高圧出力電圧の安定化制御によっ
て、水平出力トランジスタ6のオンのタイミングを可変
制御しても、偏向電流には何ら影響を及ぼすことがな
い。
【0032】本実施例におけるオンタイミング設定手段
30を設けないで、図2の(h)に示すように、スイッチ
制御信号のオンの開始点を走査期間の中央点Mよりも後
半側で立ち上げると、同図の(g)に示すように、走査
期間の中央点Mからスイッチ制御信号のオン開始点まで
の時間Δtの区間では、水平出力トランジスタ6がオフ
しているため、偏向電流は偏向ヨーク10側から水平出力
トランジスタ6側に流れることができず、電流0の状態
となり、スイッチ制御信号のパルスが立ち上がったスイ
ッチオン時のt1 で、偏向電流は0からステップ状にV
点まで立ち上がり、Δtの区間に偏向電流の不連続部分
が生じ、陰極線管の画面が狭くなる等の問題が生じる。
この点、本実施例では、スイッチ制御信号のオンの立ち
上がり開始点は必ず走査期間の中央点Mよりも前半側に
しているので、このような偏向電流の不連続部分は生じ
ることがなくなり、前記の如く、スイッチ制御信号のオ
ンパルス幅の大きさ如何に影響を受けずに、好適な偏向
系の回路駆動を行うことができる。
【0033】また、本実施例では、共振コンデンサ8の
LC共振の充電時にチョークコイル23から第1の通電ダ
イオード24を介して共振コンデンサ8に流れる電流は、
放電時には、共振コンデンサ8から偏向ヨーク10と低圧
コイル14側に流れ、第1の通電ダイオーオ24により阻止
されてチョークコイル23側には戻らないので、共振コン
デンサ8に充電されたエネルギはコレクタパルス発生と
偏向ヨーク駆動のエネルギとして効率良く使用されるこ
ととなる。
【0034】さらに、本実施例では通電通路21の中継経
由点Aと低圧コイル14のコレクタ端との間には直流カッ
トコンデンサ20が設けられているので、駆動電源16から
チョークコイル23および第1の通電ダイオード24を順に
通って中継経由点Aに達した電流は直流カットコンデン
サ20により直流カットされてダンパーダイオード7のオ
ン期間にコレクタ端Q側に流れるのが阻止されることと
なり、これにより、ダンパーダイオード7からダンパー
電流が偏向ヨーク10と低圧コイル14側に流れるダンパー
電流の通電作用を妨害することなくダンパー動作を円滑
に行わせることができる。
【0035】さらに、中継経由点Aから逆流防止ダイオ
ード22のカソード側には第2の通電ダイオード25を介し
て通電通路21が接続されているために、水平出力トラン
ジスタ6がオンすると同時に、駆動電源16側からチョー
クコイル23を通って水平出力トランジスタ6側に電流を
流し、チョークコイル23に電磁エネルギを蓄えることが
できるという効果が得られる。しかも、これら第1およ
び第2の通電ダイオード24,25は共にチョークコイル23
側から水平出力トランジスタ6側に向かう方向を順方向
としているために、水平出力トランジスタ6のオフ時の
LC共振の際に、共振コンデンサ8および直流カットコ
ンデンサ20に蓄えられた静電エネルギがチョークコイル
23側に逆流するのを防止できる。
【0036】さらに、第2の通電ダイオード25のカソー
ド側は、逆流防止ダイオード22のカソード側に接続され
ているので、ダンパー期間で水平出力トランジスタ6が
オンしたときに、通電通路21を通って水平出力トランジ
スタ6側に流れる電流が偏向ヨーク10や共振容量回路18
側に流れるのが阻止されるので、ダンパーダイオード7
から偏向ヨーク10や低圧コイル14側に流れるダンパー電
流のダンパー通電動作を妨害することが防止され、ダン
パー期間でのダンパー作用を円滑に行わせることができ
る。
【0037】さらに、本実施例の回路によれば、偏向ヨ
ーク10とフライバックトランス3が同一の回路に有る高
圧・偏向一体型の回路としたにもかかわらず、高圧出力
電圧の安定化のためのコレクタパルスの波高値の増加分
に必要なエネルギと、高圧コイル15に流れる高圧出力電
流の増加に起因する一次側のエネルギ減分の補充エネル
ギがチョークコイル23から供給されるので、コレクタパ
ルスの波高値増加や高圧出力電流の増加によるエネルギ
減の補充が偏向電流のエネルギによって行われることは
ないので、偏向電流の減少を防止でき、これにより、偏
向電流の減少に起因して生じる陰極線管の画面のゆがみ
(曲がり)の発生を防止することができる。
【0038】なお、本発明は上記実施例に限定されるこ
とはなく、様々な実施の態様を採り得る。例えば、上記
実施例では、スイッチ素子としての水平出力トランジス
タ6をバイポーラトランジスタで構成したが、このスイ
ッチ素子は、MOS FET(電界効果トランジスタ)
等の他の様々なスイッチ素子を用いて構成することがで
きる。
【0039】また、駆動電源16の電流を流す通電通路21
のコイル素子を、チョークコイル23により形成したが、
このコイル素子は、チョークコイル以外のパルストラン
スを用いて構成することも可能である。
【0040】
【発明の効果】本発明は、駆動電源から逆流防止ダイオ
ードのカソードとスイッチ素子間の通路にかけて通電通
路が設けられ、この通電通路にコイル素子を介設し、駆
動電源からコイル素子を通して流れる電流を、共振コン
デンサと直流カットコンデンサの直列接続部を経由して
流れるように構成したものであるから、スイッチ素子を
オンさせることにより、直ちに駆動電源からスイッチ素
子に向けて電流を流すことができる。したがって、スイ
ッチ素子のオン開始点のタイミングを制御することで、
通電通路のコイル素子に蓄えられる電磁エネルギが変化
し、このコイル素子の電磁エネルギが共振コンデンサの
LC共振のエネルギとして供給されるので、スイッチ素
子のパルス幅制御により、フライバックトランスの一次
側で発生するコレクタパルスの波高値を制御できる。
【0041】つまり、パルス幅制御回路により、高圧出
力電圧の降下量が大きくなるにつれ、スイッチ素子のオ
ンパルス幅を広くする方向に制御される結果、通電通路
のコイル素子に蓄えられる電磁エネルギも増加して、そ
の分コレクタパルスの波高値が高くなり、前記高圧出力
電圧の降下分が補償されて、高圧出力電圧の安定化を的
確に行うことが可能となる。
【0042】しかも、前記通電通路は第1の通電ダイオ
ードを介して共振回路と直流カットコンデサの直列接続
部を経由し、さらに、この経由点から第2の通電ダイオ
ードを介して逆流防止ダイオードのカソード側に接続さ
れるので、共振コンデンサのLC共振の放電時の電流が
共振コンデンサ側から通電通路のコイル素子側に逆流す
るのを効果的に防止でき、これにより、コイル素子に蓄
えられた電磁エネルギを、効率良くLC共振のエネルギ
として使用することができる。
【0043】さらに、前記通電通路を通って流れる電流
は逆流防止ダイオードによって共振容量回路とダンパー
ダイオードと偏向ヨークの並列回路側に流れるのが阻止
され、通電通路を通って共振コンデンサと直流カットコ
ンデンサの接続部の経由点に達する電流は直流カットコ
ンデンサにより低圧コイルのコレクタ端側に流れるのが
阻止され、かつ、経由点から第2の通電ダイオードを通
ってスイッチ素子側に流れる電流は逆流防止ダイオード
によってダンパーダイオード7からのダンパー電流の流
れる経路に入り込むのが阻止されるので、ダンパー期間
におけるダンパーダイオードのダンパー作用が妨害され
ることがなく、高圧安定化の動作に影響を受けることな
くダンパー動作を安定に行うことできる。
【0044】さらに、コレクタパルスの波高値の増加分
のエネルギと、フライバックトランスの二次側に流れる
高圧出力電流の増加に起因するフライバックトランスの
一次側のエネルギ減少分の補充は通電通路のコイル素子
に蓄えられる電磁エネルギの供給によって行われること
となり、これにより、コレクタパルスの増加分のエネル
ギと高圧出力電流の増加による一次側エネルギの減少分
補充のエネルギは偏向電流によって行われることはない
ので、高圧の安定化動作や高圧出力電流の変動によって
偏向電流が変化して陰極線管の画面にゆがみ(曲がり)
が生じるという従来の高圧・偏向一体型回路の問題点を
完璧に解消することができる。
【0045】このように本発明は、従来例の偏向・高圧
分離型の回路と同等の性能が得られるが、1個のスイッ
チ素子で偏向と高圧安定化の動作を行うので回路素子の
部品点数が少なく、従来の偏向・高圧分離型の回路に比
べ回路構成の大幅な範囲化とコスト低減が図れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る高圧発生回路の一実施例の回路図
である。
【図2】同実施例の各回路部分の動作を示すタイムチャ
ートである。
【図3】従来の各種タイプの高圧発生回路の回路図であ
る。
【符号の説明】
3 フライバックトランス 6,6a,6b 水平出力トランジスタ 7,7a,7b ダンパーダイオード 8,8a,8b 共振コンデンサ 10 偏向ヨーク 19 パルス幅制御回路 20 直流カットコンデンサ 21 通電通路 22 逆流防止ダイオード 23 チョークコイル 24 第1の通電ダイオード 25 第2の通電ダイオード

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 フライバックトランスの低圧コイルの電
    源入力端側には駆動電源が接続され、低圧コイルの他端
    のコレクタ端側と基準電位側間には直列にスイッチ素子
    が介設され、このスイッチ素子に偏向ヨークと共振容量
    回路と基準電位側をアノード側としたダンパーダイオー
    ドがそれぞれ並列に接続され、フライバックトランスの
    高圧コイル側には該高圧コイルから出力される高圧出力
    電圧を検出する高圧検出回路が設けられており、この高
    圧検出回路によって検出される高圧出力電圧の降下量に
    応じて前記スイッチ素子のオンパルス幅を制御し高圧出
    力電圧の安定化制御を行うパルス幅制御回路が設けられ
    ている高圧発生回路であて、前記共振容量回路は基準電
    位側を共振コンデンサ側とした共振コンデンサと直流カ
    ットコンデンサの直列回路によって構成され、この共振
    容量回路と偏向ヨークとダンパーダイオードの並列回路
    のコレクタ端側とスイッチ素子間にはスイッチ素子側を
    カソードとした逆流防止ダイオードが設けられており、
    前記駆動電源にはコイル素子と第1の通電ダイオードを
    順に介して前記共振コンデンサと直流カットコンデンサ
    の直列接続部を経由し、さらにこの経由点から第2の通
    電ダイオードを介して前記逆流防止ダイオードのカソー
    ドとスイッチ素子間の通路に至るスイッチ素子オン時の
    通電通路が接続されていることを特徴とする高圧発生回
    路。
JP18103195A 1995-06-23 1995-06-23 高圧発生回路 Pending JPH099094A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP18103195A JPH099094A (ja) 1995-06-23 1995-06-23 高圧発生回路

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP18103195A JPH099094A (ja) 1995-06-23 1995-06-23 高圧発生回路

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH099094A true JPH099094A (ja) 1997-01-10

Family

ID=16093566

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP18103195A Pending JPH099094A (ja) 1995-06-23 1995-06-23 高圧発生回路

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH099094A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100362393B1 (ko) * 2001-02-24 2002-11-23 삼성전자 주식회사 표시장치용 편향 전원 공급장치 및 그 제어방법
KR100480099B1 (ko) * 2002-04-16 2005-04-06 엘지전자 주식회사 텔레비젼수상기의 삼중 주사장치

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100362393B1 (ko) * 2001-02-24 2002-11-23 삼성전자 주식회사 표시장치용 편향 전원 공급장치 및 그 제어방법
KR100480099B1 (ko) * 2002-04-16 2005-04-06 엘지전자 주식회사 텔레비젼수상기의 삼중 주사장치

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5598324A (en) Resonance power circuit with clamping circuit
JP2003061354A (ja) Dc−dc電圧コンバータ
JP2588594B2 (ja) 水平偏向回路
JPH05252409A (ja) 高電圧発生回路
JPH099094A (ja) 高圧発生回路
US5278746A (en) High voltage generator
US6654258B2 (en) Resonant power supply circuit
JP2781917B2 (ja) テレビジョン受像機用電源
JP4565790B2 (ja) ダイナミックs補正
JP3239647B2 (ja) 高電圧発生回路
JP3097315B2 (ja) 高電圧発生回路
EP0527471B1 (en) High voltage generator
JPH099093A (ja) 高圧発生回路
JP2650568B2 (ja) 高電圧発生回路
JP2000013633A (ja) 高圧回路
JP3339294B2 (ja) 水平偏向高圧発生回路
US5572095A (en) Method and apparatus for driving deflection and high voltage stages in a video display
JP3481432B2 (ja) 共振型電源回路
KR100276264B1 (ko) 플라이백트랜스포머의1차단안정화회로
JP3216635B2 (ja) ディスプレイ装置
JP3988297B2 (ja) 高圧電源回路
JP3039609B2 (ja) 水平偏向励振回路
JPH07177739A (ja) 高圧発生回路
JPH0670188A (ja) Crtディスプレイ
JPH11177838A (ja) 水平偏向励振回路