JPH0990785A - 画像形成装置 - Google Patents

画像形成装置

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JPH0990785A
JPH0990785A JP25160695A JP25160695A JPH0990785A JP H0990785 A JPH0990785 A JP H0990785A JP 25160695 A JP25160695 A JP 25160695A JP 25160695 A JP25160695 A JP 25160695A JP H0990785 A JPH0990785 A JP H0990785A
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JP25160695A
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Hiroshi Kataoka
洋 片岡
Masahiro Goto
正弘 後藤
Toshio Miyamoto
敏男 宮本
Hiroko Ogama
裕子 大釜
Satoru Izawa
悟 伊澤
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Canon Inc
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  • Electrostatic Charge, Transfer And Separation In Electrography (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】電子写真方式の画像形成装置において、転写ニ
ップ部による転写材の搬送速度と定着ニップ部による転
写材の搬送速度とを同じにして、両ニップ部間での転写
材の搬送を安定させ、未定着トナーの乱れ等を防止す
る。 【解決手段】電子写真感光体1の感光層を表面層で被覆
し、この表面層に滑性付与部材及び導電製粒子を含有さ
せる。また、転写ローラ4が電子写真感光体とほぼ等速
度に移動する転写材Pに対し、スリップしつつ回転駆動
を受けるようにすることにより、耐久による転写ローラ
4の外径変化を抑えることが可能となるので、転写ニッ
プ部T1 による転写材Pの搬送速度を、転写材Pの印字
率にかかわらず、安定かつ一定とすることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子写真感光体を
備えた複写機、レーザビームプリンタ等の画像形成装置
に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、電子写真方式の画像形成装置にお
いて、アルミニウム製のシリンダ上に電荷発生層及び電
荷輸送層を塗布して構成した電子写真感光体(以下適宜
単に「感光体」という)を使用したものが知られてい
る。
【0003】このような感光体を使用した画像形成装置
における画像形成は次のようにして行われる。
【0004】感光体表面に、帯電ローラ等の帯電部材を
加圧接触させて、これに負のDC電圧とAC電圧とを重
畳させた重畳電圧を印加することで、感光体表面の電荷
輸送層を負に帯電させる。次に、負に帯電した感光体表
面に光露光を施し、露光部分の負の電荷を除去すること
により、感光体表面に静電潜像を形成する。このときの
光露光は、画像情報に基づいて処理されたデジタル信号
によって制御されている。感光体表面の静電潜像は、現
像装置によってトナーが付着され、トナー像として可視
化(現像)される。
【0005】感光体上のトナー像は転写装置によって転
写材上に転写される。転写装置は感光体表面に接触配置
されて転写ニップ部を形成する回転自在の転写ローラを
有し、この転写ローラは、表面が研磨されていて、その
研磨面の向きが回転方向と同じようにしてある。この転
写ローラは、トナー像の転写時に、その研磨面で転写材
の裏面を引っかけるようにして転写材に搬送力を付与し
ている。転写ローラは、転写時のトナー像の中抜けを防
止すべく、その周速度が感光体の周速度に対して、1〜
5%程度大きく設定されている。転写ローラには、感光
体上のトナー像と逆極性の電圧が印加されており、これ
によりトナー像を転写材表面に転写するようにしてい
る。
【0006】転写後の転写材上の未定着トナー像は、定
着装置によって永久画像として定着される。この定着装
置には、ハロゲンヒータによって内部から加熱される定
着ローラと、転写材を定着ローラに加圧接触させる加圧
ローラとを備えており、駆動源によって定着ローラを回
転駆動する一方、加圧ローラは従動回転させている。定
着ローラとこれによって加熱された加圧ローラとが接触
している定着ニップ部に、トナー像が担持された転写
材、すなわち定着ローラに接触する面に未定着トナーを
有する転写材を挿通し、定着ローラ及び加圧ローラから
の熱エンルギーによってトナーを融解固着し定着させて
いる。
【0007】上述構成の画像形成装置において、転写材
の搬送は、トナー像転写時には、主に転写ローラによっ
て、また、トナー像定着時には、定着ローラによって行
われている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述の
画像形成装置の構成によると、耐久により転写ローラの
外径が漸減すること、転写材上のトナー像が占める割合
(転写材の面積に対してトナー像が占める面積、以下
「印字率」という)が画像形成ごとに異なること、等に
基づき、転写ニップ部による転写材の搬送速度と、定着
ニップ部による転写材の搬送速度との間に差異が生じる
という不可避な問題がある。
【0009】まず、転写ローラの外径と転写材の搬送速
度との関係については、使用に伴って転写ローラの外径
が変化したり、転写ローラ製造上で外径誤差が生じたり
する等により、転写ローラから転写材に付与される搬送
力(摩擦力)が変化し、搬送速度が変わってしまう。具
体的には、転写ローラの外径が増加するのに伴い、搬送
速度が速くなり、反対に転写ローラの外径が減少するの
に伴い、搬送速度が遅くなる。一般に、感光体の周速度
に対して転写ローラによる転写材の搬送速度が速い程、
転写時の画像の伸びが大きく、反対に遅い程、画像の縮
みが大きい。
【0010】次に、印字率と、転写装置及び定着装置に
よる転写材の搬送速度との関係について述べる。
【0011】転写ニップ部による転写材の搬送速度は、
印字率が高い程速く、低い程遅い。これは、印字率が変
化した場合、転写材と転写ローラとの間の摩擦力が一定
であるのに反し、転写材と感光体の間の摩擦力は、両者
間に介在するトナーが潤滑剤として作用するため、トナ
ーが多い、つまり印字率が高いと、転写材と感光体との
間の摩擦力が減少するためである。すなわち、転写材に
対し、転写ローラからはある一定の搬送力が付与される
が、転写材と感光体との間の摩擦力が変化するため、全
体として転写材が受ける力は変化し、摩擦力が小さい
程、すなわち印字率が高い程、感光体に対して転写材が
滑りやすくなり、転写材の搬送速度が大きくなる。搬送
速度が大きくなると、転写されるトナー像が搬送方向に
伸びることになる。
【0012】上述の転写ニップ部に対し、定着ニップ部
においては、定着ローラから転写材への搬送力は、転写
材のトナー像を有する面と定着ローラ表面とが接してい
るため、トナーがある部位ではトナーを介して転写材に
付与される。このため、転写材上の印字率に応じて、定
着ローラから転写材へ付与される搬送力の大きさが異な
る。すなわち印字率が高い程、転写材と定着ローラの間
の摩擦力が小さくなるため滑りやすくなり、搬送速度が
落ちる。反対に、印字率が高い程、搬送速度は上がる。
このように、定着ニップ部においても、印字率に応じ
て、転写材の搬送速度が異なる。
【0013】上述のように、印字率の高低と転写材の搬
送速度の遅速との関係は、転写ニップ部と定着ニップ部
とでは逆の関係になる。
【0014】印字率が高い場合、印字率が高い程、転写
ニップ部での搬送速度は大きくなり、定着ニップ部では
反対に小さくなる。このため、転写材は、転写ニップ部
と定着ニップ部との間で弛み、両ニップ部間の搬送系
(搬送ガイド等)に強く擦られることで帯電してしま
う。このため、自身のもっている正常な電荷量を保持す
ることができないで、未定着トナー像が乱されたり、ま
た、搬送系に吸着して搬送能力が低減したりする等の問
題が発生する。
【0015】逆に、印字率が小さい場合は、転写ニップ
部での搬送速度は小さくなり、定着ニップ部では反対に
大きくなる。このため、両ニップ部間で転写材が必要以
上に引っ張れてしまい、転写材の後端部が転写ニップ部
から外れたときにそのショックで未定着トナーが乱れが
ちになる等の問題が起こる。
【0016】そこで、本発明は、転写ニップ部による転
写材の搬送速度と定着ニップ部による転写材の搬送速度
との差をなくして、未定着トナーの乱れや転写材の搬送
能力不足をなくすようにした画像形成装置を提供するこ
とにある。
【0017】
【課題を解決するための手段】本発明は、上述事情に鑑
みてなされたものであって、電子写真感光体に接触転写
部材を当接させて形成した転写ニップ部と、定着装置の
2つの回転体を当接させて形成した定着ニップ部とを有
し、前記転写ニップ部にて転写材を挟持搬送しながら前
記電子写真感光体上のトナー像を転写材表面に転写する
とともに、転写後の未定着トナー像を担持した転写材を
前記定着ニップ部にて挟持搬送しながらトナー像を定着
する画像形成装置において、前記電子写真感光体は、感
光層と、該感光層を被覆する滑性付与部材及び導電性微
粒子を含む表面層とを有し、前記接触転写部材は、前記
電子写真感光体表面に対して接触回転しながら該電子写
真感光体上のトナー像を静電的に転写材上に転写する転
写ローラであり、前記電子写真感光体表面とほぼ等速度
で移動する転写材に対し、スリップしつつ回転駆動を受
ける、ことを特徴とする。
【0018】この場合、前記転写ローラは、前記電子写
真感光体表面に接触する面に研磨面を有する発泡弾性層
を備え、該発泡弾性層は、前記転写ローラの回転方向に
対して前記研磨面の向きが逆に向けられている、ように
するとよい。
【0019】また、前記発泡弾性層は、平均発泡径が1
00μm以上500μm以下であるようにするとよい。
【0020】さらに、前記定着装置は、転写材の両面の
うちのトナー像を有する側の面が接触する加熱用回転体
と、トナー像を有しない側の面が接触する加圧用回転体
とを備え、転写材に対して前記加圧用回転体から搬送力
を付与することもできる。
【0021】次に、電子写真感光体に接触転写部材を当
接させて形成した転写ニップ部と、定着装置の2つの回
転体を当接させて形成した定着ニップ部とを有し、前記
転写ニップ部にて転写材を挟持搬送しながら前記電子写
真感光体上のトナー像を転写材表面に転写するととも
に、転写後の未定着トナー像を担持した転写材を前記定
着ニップ部にて挟持搬送しながらトナー像を定着する画
像形成装置において、前記接触転写部材は、前記電子写
真感光体表面に対して接触回転しながら該電子写真感光
体上のトナー像を静電的に転写材上に転写する転写ロー
ラであり、転写材に対する印字比率が大きくなるに従っ
て、前記転写ニップ部による転写材の搬送速度に対し
て、前記定着ニップ部による転写材の搬送速度を相対的
に速くする、ようにしてもよい。
【0022】〔作用〕以上構成に基づき、耐久による転
写ローラの外径の減少を抑えることが可能となり、転写
ニップ部による転写材の搬送を、印字率にかかわらず、
安定かつ一定の速度で行うことができる。
【0023】また、定着装置において、転写材のトナー
像を有しない側の面が接触する加圧用の回転体から転写
材に搬送力を付与することにより、印字率にかかわらず
定着ニップ部による転写材の搬送速度が安定する。した
がって、転写ニップ部による転写材の搬送速度と、定着
ニップ部による転写材の搬送速度とを同じにすることが
できる。
【0024】転写材の印字比率が高い場合に、定着ニッ
プ部による搬送速度を相対的に速くすることで、転写材
の搬送速度について、転写ニップ部によるものと、定着
ニップ部によるものとを同じ搬送速度にすることができ
る。
【0025】
【発明の実施の形態】以下、図面に沿って、本発明の実
施の形態について説明する。 〈実施の形態1〉図1に、本発明に係る画像形成装置の
一例としての電子写真方式のレーザービームプリンタの
概略構成図を示す。同図を参照して、まず、構成を説明
する。
【0026】同図の画像形成装置は、像担持体として、
回転ドラム型の電子写真感光体(以下単に「感光体」と
いう)1を備えている。
【0027】感光体1は、図2に示すように、直径30
mmのアルミニウム製のシリンダ10の表面に、負の帯
電極性を有する有機光半導体によって感光層を形成した
ものであり、図1の矢印R1方向に、50mm/sec の
プロセススピード(周速度)をもって回転駆動される。
【0028】感光層は、多数の機能層によって構成され
ている。
【0029】第1層は、シリンダ10表面を覆う下塗層
11であり、シリンダ10表面の傷等による、レーザ露
光の反射による干渉縞を防ぐために設けられている。下
塗層11は、厚さ約20μmの導電層である。
【0030】第2層としての正電荷防止層12は、シリ
ンダ10からの正電荷によって、感光体1表面に帯電し
た負電荷が打ち消されるのを防ぐために設けられてい
る。正電荷防止層12は、抵抗値が1×106 Ω・cm程
に調整された厚さ約1μmの中抵抗層である。
【0031】第3層は、電荷発生層13である。ジアゾ
系の顔料を樹脂に分散させて構成したもので、レーザ露
光により正負の電荷対を発生する厚さ約0.3μmの層
である。
【0032】第4層としての電荷輸送層14は、ポリカ
ーボネート樹脂にヒドラゾンを分散させたものであり、
P型半導体であって、電荷発生層13で発生した正負の
電荷のうち正電荷のみを感光体1表面に輸送する。感光
体1表面に帯電された負電荷はこの電荷輸送層14内を
移動することはできない。抵抗値としては1×1015Ω
・cm程のものであり、厚さ約25μmの層である。
【0033】第5層は、本発明の特徴である表面層15
である。バインダーとしての光硬化型のアクリル樹脂に
SnO2 粒子と、滑り性を良くする部材としてのテフロ
ン(商品名)を分散させた材料を塗工したものである。
具体的には、SnO2 粒子をバインダーに対して2〜1
00wt%の範囲で分散させ、テフロンはバインダーに
対して1〜30wt%の範囲内で分散させるのが良い。
抵抗値としては1×1010〜1×1014Ω・cm程であ
り、厚さは約3μmである。
【0034】上述の第1層から第5層は、それぞれの塗
工液を、ディッピング法でシリンダ10上に順次に塗工
する。この塗工によってシリンダ10表面に感光層を形
成し、感光体1全体を製作する。
【0035】感光体1は、上述のように、最表層の表面
層15として、テフロンを分散させたことで、トナーの
離形性が良くなり、感光体1から転写材上に転写される
トナーの転写効率が向上し、従来の、電荷輸送層14を
最表層とする感光体を用いた系とは異なり、後述の転写
ローラを感光体1に対して強制的に早回しをしなくと
も、転写中抜け等の転写不良を防ぐことが可能となる。
【0036】感光体1の上方には、接触帯電部材として
帯電ローラ2が設けられている。帯電ローラ2は、感光
体1表面に加圧接触されており、感光体1の回転によっ
て、従動的に回転できるように配置されている。この帯
電ローラ2には高圧電源(不図示)によって、約−65
0VのDC帯電バイアスに、帯電均一化のため周波数6
50Hzでピーク間電圧が約1800Vの正弦波AC帯
電バイアスを重畳させることで、感光体1の表面を、約
−620Vに一様に帯電する。
【0037】感光体1の帯電がなされた面は、画像情報
に応じた走査露光Lがなされる。半導体レーザ、ポリゴ
ンミラー等を有するレーザビームスキャナ(いずれも不
図示)から、目的の画像をデジタル変換した、デジタル
画素信号に対応して変調されたレーザビームが出力され
て、感光体1表面が走査露光を受け、これにより感光体
1表面には、目的の画像情報に対応した静電潜像が形成
される。
【0038】静電潜像は、現像装置(現像手段)3によ
って可視像に現像される。感光体1表面に形成された静
電潜像は、磁性一成分ネガトナーを用いた現像装置3に
よってトナーが付着され、トナー像として反転現像され
る。現像装置3は、マグネットを内包する直径16mm
の非磁性の現像スリーブ31を有する。現像スリーブ3
1は、トナー規制部材(不図示)によって、その表面に
磁性一成分ネガトナーが薄くコートされ、感光体1表面
から約200〜300μm離れた位置で感光体1と等速
で回転される。加えて、現像スリーブ31に高圧電源
(不図示)によって現像バイアス電圧を印加する。現像
バイアスは、−500VのDC電圧に、周波数1800
Hzでピーク間電圧1600Vの矩形波ACバイアスを
重畳した現像バイアスを用いて、現像スリーブ31と感
光体1との間でジャンピング現像を行わせる。
【0039】一方、給紙部(不図示)からは転写材Pが
給送されて、感光体1と、これに所定の押圧力で当接さ
れた転写手段(転写装置)としての転写ローラ4との間
に形成される転写ニップ部T1 に所定のタイミングで送
られる。転写ローラ4は、直径5mmの芯金に、半導電
性スポンジを接着により接合させて直径18mmになる
ように構成したものであり、半導電性スポンジとして、
EPDMにカーボンを混ぜたものを用いて、抵抗値が5
×108 Ωとなるように調整し、また、硬度としては5
00gf荷重でのアスカーC硬度計で30°となるよう
にした。
【0040】この転写ローラ4には転写バイアスとして
+2000〜+5000VのDC電圧を印加すること
で、感光体1表面に形成されたトナー像が、静電気力と
押圧力とによって順次に転写材P上に転写される。
【0041】この転写ローラ4は、600番程度の砥石
によって周方向に研磨されており、研磨面の向きは、図
3の矢印G方向であり、回転方向(矢印R4方向)と逆
に向けられている。このような研磨面の向きとすること
で、転写ローラ4を長期にわたって使用した場合の耐久
による外径の変化(減少)を小さくすることができた。
【0042】図4に、転写ローラ4を、その研磨面の向
きがその回転方向と同方向になるようにして使用した場
合、及び逆方向になるようにして使用した場合における
研磨面の向きと、耐久による転写ローラ4の外径変化と
関係を示す。
【0043】同図から、転写ローラ4表面の研磨面の向
きを、転写ローラ4の回転方向と逆向きで使用すること
で、耐久による外径の変化を小さく抑えることができる
ことがわかる。これは転写ローラ4が転写材Pに対して
スリップしつつ回転するときに、転写材Pを強く擦すら
ないためであると考えられる。
【0044】前述の感光体1の説明のときにも述べた
が、表面層15があることで、転写効率が向上し、従来
のように転写ローラ4を強制的に早回しして用いなくと
も、転写中抜け等の不良を防止できるため、強制的な早
回しをしないことも、耐久による外径の変化を小さくす
ることに有利に作用している。
【0045】図5に、転写ローラ4の研磨面の向きを、
転写ローラ4の回転方向と同方向及び逆方向で使用した
場合の、それぞれの画像の伸びと、転写ローラ4の外径
との関係を示す。
【0046】同図から転写ローラ4の研磨面の向きを、
転写ローラ4の回転方向と逆方向で使用することで、転
写ローラ4の外径による画像の伸びを小さく抑えること
ができることがわかる。これは、研磨面の向きを逆方向
で使用する場合は、研磨面の向きを同方向で使用する場
合よりも、転写ローラ4がスリップしつつ回転するとき
に転写材Pに付与する搬送力が弱くなるため、転写材P
は、感光体1から受ける力で搬送されるようになり、転
写ローラ4の外径の違いにかかわらず、感光体1とほぼ
等速度で搬送されるためであると考えられる。
【0047】このことは、転写ローラ4の外径の公差が
大きくなってしまった場合でも、転写材Pの搬送速度へ
の影響を小さくすることが可能となることを意味し、転
写ローラ4製造上での外径の振れによる不良品の発生を
減少させることにもつながり、その結果、コスト低減に
も寄与する。
【0048】図6に、転写ローラ4の研磨面の向きを、
転写ローラ4び回転方向と同方向及び逆方向で使用した
場合の、それぞれの印字率と画像の伸びとの関係を示
す。
【0049】同図から、転写ローラ4の研磨面の向き
を、転写ローラ4の回転方向と逆方向で使用すること
で、印字率にかかわらず、同方向で用いるよりも画像の
伸びを小さく抑えることができることがわかる。
【0050】以上、述べたように、トナー離形性に優れ
た表面層15を有する感光体1と、表面を研磨した転写
ローラ4を、研磨面の向きが転写ローラ4の回転方向と
逆方向となるような構成とすることで、長時間の使用で
も安定した転写材搬送速度を実現でき、印字率が変化し
た場合でも画像の伸びがない画像形成装置を構成するこ
とができる。 〈実施の形態2〉本実施の形態では、接触転写手段であ
る転写ローラ4の表面粗度と、感光体1の表面粗度に関
して、特徴をもたせている。なお、感光体1及び転写ロ
ーラ4を除いた部分の構成は、前述の実施の形態1と同
様である。
【0051】転写ローラ4は半導電性スポンジとして、
EPDMにカーボンを混ぜたものを、PFA、FEPチ
ューブ等の高滑性表面層で覆った構成となっており、そ
の表面を砥石にて研磨して使用している。
【0052】その転写ローラ4の表面研磨面の向きを、
転写ローラ4の回転方向と逆方向にすることで、感光体
1とほぼ等速度で搬送されている転写材Pに対して、ス
リップしながら転写材Pに対して、力を与えながら転写
材Pを搬送している。
【0053】この転写ローラ4から転写材Pに付与され
る力が、転写ローラ4の表面の粗さに関係しており、転
写材Pとスリップするためには最適値が存在することが
わかった。
【0054】転写ローラ4の表面粗度は、研磨後のRz
(JIS規定による10点表面粗さ)で、約2〜50μ
mの間で変化させた。
【0055】これに対し、感光体1の表面粗度は、Rz
で、約0.1〜1.7μm程度であり、この値は、表面
層15に含有されているテフロンの割合によってほぼ決
まり、テフロンの含有率が高くなるにつれて、表面粗度
も粗くなる。
【0056】上述の感光体1と転写ローラ4とを組み合
わせて、転写材Pの搬送に与える影響と弊害とを確認し
たところ、図7に示すような結果となった。
【0057】転写材Pの搬送に関しては、感光体1に対
する転写ローラ4の表面粗度は、5μm以上であること
が画像の伸びを0.5%以下に抑えることができる必要
条件である。画像の伸びに関しては、転写ニップ部T1
において画像が最も伸びる可能性の高い画像として、転
写材P上に占めるトナーの割合が最も高い画像である全
面べた黒画像で評価した。
【0058】転写ローラ4の外径変動に関しては、感光
体1に対する転写ローラ4の表面粗度が30μmを越え
ると、逆に、搬送力が増加し始める。これは、転写ロー
ラ4の表面粗度が大きくなることで、転写ローラ4と転
写材Pとの間に作用する摩擦力が大きくなったためであ
る。
【0059】以上、述べたように、トナー離形性に優れ
た表面層15を有する感光体1と、表面を研磨した転写
ローラ4を、感光体1の表面粗さに対して、転写ローラ
4の表面粗さを5〜30μm粗くすることで、転写ロー
ラ4と感光体1とによる転写材Pの搬送及び転写性を安
定化することができる。 〈実施の形態3〉本実施の形態では、接触転写手段であ
る転写ローラ4の発泡弾性層の平均発泡径に関して、転
写材Pの搬送性との関係で特徴をもたせている。なお、
本実施の形態の構成は、転写ローラ4を除いて、前述の
実施の形態1と同様である。
【0060】転写ローラ4は、半導電性スポンジとし
て、EPDMにカーボンを混ぜたもの、等を用いた発泡
弾性層を有する構成となっている。
【0061】この平均発泡径と転写材Pの搬送性との関
係を確認したところ、図8のように、平均発泡径が50
μm以上であることが、画像の伸びを0.2%以下に抑
える必要条件である。画像の伸びに関しては、転写ニッ
プ部T1 で画像が最も伸びる画像として、転写材P上に
占めるトナーの割合が最も高い画像である全面べた黒画
像で評価した。
【0062】平均発泡径が50μm以下であると、転写
材Pに対する転写ローラ4のスリップが小さくなり、転
写材Pに与える搬送力が強くなるためである。これは、
50μm以下であると、画像の伸びが負になる、すなわ
ち、縮んでいることで確認できた。
【0063】転写ローラ4と接する転写材Pの裏面の汚
れであるが、転写ローラ4の平均発泡径が、約400μ
mを越えると、転写ローラ4と接している転写材Pの裏
面が汚れだした。これは、転写ローラ4表面の凹凸が大
きくなり、凹凸の窪みに入り込んだトナーが転写材P裏
面に付着したものである。
【0064】転写ローラ4表面に付着したトナーは、転
写材Pが存在しないときに、トナーと同極性である負の
クリーニングバイアスを転写ローラ4に印加すること
で、同極による静電的反発力により、転写ニップ部T1
を介して転写ローラ4表面から感光体1表面に戻すこと
で転写ローラ4表面をきれいに保っている。
【0065】しかし、トナーの平均粒径は約7μmとい
う超微粒子であるため、転写ローラ4の平均発泡径が大
きくて凹凸の奥深くにトナーが入り込んでしまった場合
には、そのトナーをクリーニングバイアスでは感光体表
面に戻して完全に除去するということができない。この
ようなトナーは、転写ローラ4が転写材Pに対して接触
加圧されることで変形することにより凹凸の窪みから押
し出される。この押し出されたトナーが転写材Pの裏面
に付着し汚れとなって現われることになる。
【0066】転写ローラ4の平均発泡径が約400μm
以下の場合であっても、トナーの平均粒径7μmに対し
ては非常に大きく、転写ローラ4表面の凹凸の窪みに入
り込んでいると思われるが、この場合には、転写ローラ
4が接触加圧されることによる変形量が小さいために、
トナーは押し出されず、したがって、転写材Pの裏面に
は付着しない。
【0067】以上、述べたように、トナー離形性に優れ
た表面層15を有する感光体1と、平均発泡径が50μ
m以上400μm以下の転写ローラ4との組み合わせに
よって転写材Pを挟持搬送することで、搬送及び転写に
関して、安定的な画像形成装置を構成することができ
る。 〈実施の形態4〉本実施の形態における画像形成装置
は、感光体1が表面層15を有し、転写手段が転写ロー
ラ4を有し、そして定着装置(定着手段)5が加熱回転
体と加圧回転体を有し、このうち加圧回転体が回転駆動
力を持っているものである。なお、画像形成装置として
は、定着装置を除いて、前述の実施の形態1と同様であ
るので、説明は省略する。
【0068】トナー像が転写された転写材Pは、感光体
1表面から分離されて、フィルム加熱方式の熱定着装置
5に搬送されて未定着画像を永久画像として定着され
る。
【0069】図9に、フィルム加熱方式の熱定着装置5
の概略を示す。
【0070】フィルム加熱方式の熱定着装置5は、すな
わちフィルムを内部から加熱するフィルム加熱方式の加
熱定着装置5は、例えば、特開昭63−313182号
公報、特開平2−157878号公報、特開平4−44
075〜44083号公報、特開平4−204980〜
204984号公報等に提案されている。
【0071】具体的には、薄肉の耐熱性のフィルム(又
はシート)51と、フィルム51の内面に配置された一
定温調される加熱体(ヒータ)52と、フィルム51の
外面側に加熱体52に対向するように配置された加圧ロ
ーラ53とを有し、フィルム51は画像定着実行時には
フィルム51と加圧ローラ53との間に搬送導入される
転写材Pと同一方向に同一速度で回転させる。フィルム
51を挟んで加熱体52と加圧ローラ53との圧接で形
成される定着ニップ部T2 を通過することで、転写材P
のトナー面(未定着トナーを担持した面、図9では上
面)をフィルム51を介して加熱体52で加熱し加圧し
てトナーを溶解し転写材P上に定着させるものである。
【0072】フィルム51は熱容量を小さくしてクイッ
クスタート性を向上させるべく、膜厚は総厚100μm
以下、好ましくは40μm以下20μm以上の耐熱性、
離型性、強度耐久性等のあるPTFE、PFA、等の単
層フィルム51表面に、PTFE等を離型層としてコー
ティングした複合層フィルム等である。54は加熱体5
2を断熱支持するヒートホルダーである。
【0073】加圧ローラ53は、直径10mmの芯金
に、厚さ8mmで導電性シリコーンゴムを接着し、更に
トナーに対する離型性を良くするために、厚さ100μ
mでPFA層を形成し、全体として直径、約26mmの
ローラに構成したものである。硬度は荷重500gfで
のアスカーC硬度で40〜45°とし、フィルム加熱定
着装置5としてはフィルム51を加熱体52の面に総圧
4〜15kgで圧接させている。
【0074】フィルム51は、加圧ローラ53の矢印R
53方向の回転によって従動回転しており、搬送されて
くる転写材Pの搬送速度と同一の周速度でシワなく回転
する構造となっている。
【0075】本実施の形態における加熱体52はAl2
3 (アルミナ)等の電気絶縁性・耐熱性・低熱容量の
セラミック基板の片側に、綿状のあるいは帯状に形成し
た、発熱源としての銀パラジウム(Ag/Pd)、Ru
2 等の通電発熱体を設け、この通電発熱体表面をガラ
ス等の電気絶縁性のコート層で覆って構成している。ま
た、サラミック基板の他方の面には、温度検知素子や温
度ヒューズ(いずれも不図示)等を設けている。この加
熱体52は、制御回路(不図示)からの通電制御等に
て、常に一定温度に温調制御されている。
【0076】上述のように、転写装置5は、加圧ローラ
53によってフィルム51が従動回転し、加圧ローラ5
3によって転写材Pを搬送し、順次定着する構成となっ
ているため、印字率にかかわらず、転写材Pを一定の搬
送速度で搬送することができる。
【0077】図10に、印字面(転写材Pのうちのトナ
ー像を担持している面)側のローラ駆動と非印字面側の
ローラ駆動での、印字率と画像の伸びとの関係とを示
す。同図から明らかなように、非印字面側のローラ駆動
にすることで、印字率が異なった場合でも、画像の伸び
をほぼ一定することができた。これは、印字面側にある
回転体から駆動力を与える構造とすると、転写材Pと回
転体との間に介在するトナーが潤滑剤として作用するた
めに、摩擦力が変化し、一定の搬送速度を維持すること
ができなくなり、画像の伸びに影響を与えているためで
ある。
【0078】前述の転写装置4、及び上述構成の定着装
置5を用いることで、印字率によらず、転写ニップ部T
1 での安定的な搬送性と、定着ニップ部T2 での安定的
な搬送性を実現でき、転写ニップ部T1 による搬送速度
と、定着ニップ部T2 による搬送速度とを同じにするこ
とができるので、転写ニップ部T1 と定着ニップ部T2
との間において、転写材Pが弛むことや必要以上に引っ
張られることがなく、常に一定のテンションを加えた状
態で安定的に転写材Pを搬送することができる。
【0079】以下に示す実施の形態は、転写ニップ部T
1 と定着ニップ部T2 との間で転写材Pの搬送速度を一
定にするための他の実施の形態である。 〈実施の形態5〉転写材Pの搬送速度は、転写ニップ部
1 による搬送速度と、定着ニップ部T2 による搬送速
度とによって決定される。これら転写ニップ部T1 と定
着ニップ部T2 による搬送速度を同じに設定し場合にお
いても、印字率に応じて、搬送速度はそれぞれ転写ニッ
プ部T1 と定着ニップ部T2 とにおいて逆に変化する。
【0080】そこで、実施の形態5では、転写ニップ部
1 による搬送速度を、定着ニップ部T2 による搬送速
度に倣うように変化させるようにしている。
【0081】本実施の形態に係る画像形成装置の概略構
成図を図11に示す。
【0082】転写ニップ部T1 による転写材Pの搬送速
度は、印字率が高くなるに従って、感光体1と転写材P
との間の摩擦力が小さくなるために、速くなる傾向があ
る。
【0083】そこで、本実施の形態では、印字率が高く
なるに従って、転写ニップ部T1 による転写材Pの搬送
速度を遅くするように制御するものである。
【0084】具体的には、印字率が高くなるにつれて、
レジストローラ7の周速度を遅くし、転写材Pに対しそ
の搬送方向と逆向きに力を加えることで、転写ニップ部
1での搬送速度が遅くなるようにコントロールする構
成とする。
【0085】感光体1は、その表面が帯電ローラ2にて
負に帯電され、画像情報に応じたデジタル信号にて光露
光Lされる。光露光Lによって感光体1表面に形成され
た静電潜像は現像装置3によってトナーが付着され、ト
ナー像として可視画像化される。
【0086】一方、転写材Pは給送装置6によって給紙
され、レジストローラ7によってタイミングをとって、
転写ニップ部T1 に進入するように制御されている。そ
のタイミングとしては感光体1表面に形成されたトナー
像の先端が転写ニップ部T1に達成すると同時に、転写
材Pが転写ニップ部T1 に進入するようになっている。
【0087】感光体1表面に形成されたトナー像が、転
写ローラ4から与えられる転写バイアスによって転写ニ
ップ部T1 を介して転写材P上に転写されると同時に、
転写材Pは転写ローラ4から加えられる力に加えて感光
体1から加えられる力を搬送力として矢印K1方向に搬
送される。
【0088】このとき、転写材Pに加わっている力は、
モデル的には図12のように感光体1及び転写ローラ4
からの搬送力FD とFTr、レジストローラ7から加えら
れる搬送方向と逆向きの力FB であり、FD 、FTr、F
B の合力としてFとなり、転写材Pの搬送力となってい
る。
【0089】ここでのFTr及びFB は一定の大きさであ
るが、FD は印字率に応じて変化してしまうため、合力
Fは変化してしまう。
【0090】本実施の形態では、このFD の変化量に応
じて、レジストローラ7の周速度を遅くして搬送方向と
逆向きのFB'を加えることで、合力Fを一定とし、これ
により、転写ニップ部T1 での転写材Pの搬送速度を一
定にするようにしている。図13に印字率と力FB'の関
係を示す。
【0091】力FB'の大きさとしては、印字率が10%
増加する(トナーの占める割合が約1割増える)ごと
に、約25gf程度の力を加える(レジストローラ周速
を0.5%遅くする)ことで、転写ニップ部T1 での画
像の伸びを抑えることができた。
【0092】このように印字率に応じて、転写材Pの搬
送方向とは逆向きに力を加えることで、転写ニップ部T
1 での搬送速度を一定に保つことができ、トナー像転写
後の転写材Pが定着ニップ部T2 による搬送が加わった
場合でも、転写ニップ部T1と定着ニップ部T2 との間
で、転写材Pが弛んだり、必要以上に引っ張られたりす
ることがなく、安定的な搬送を行うことができる。 〈実施の形態6〉実施の形態6においては、転写材Pの
搬送速度が画像定着装置において一定となるようにした
ものであり、定着ニップ部T2 による転写材の搬送速度
が、転写ニップ部T1 による転写材の搬送速度にならう
ようにしたものである。
【0093】すなわち、定着装置での回転体対での搬送
速度を印字率が高くなるにつれて、速くなるようにした
ものであり、具体的には、印字率が高くなるにつれて、
定着装置において転写材の搬送を支配している回転体の
径を大きくすることで、周速度を速くして、搬送速度を
制御するようにしたものである。
【0094】画像形成装置としては、前述の実施の形態
4と同様であるため説明は省略する。
【0095】定着装置5としては、図9に示すように、
前述の実施の形態4と同様な構成をとるフィルム加熱方
式の加熱定着装置を用いた。
【0096】本実施の形態では、印字率が高くなるにつ
れて、加熱体52から加圧ローラ53に与える熱量を大
きくすることで、加圧ローラ53の径を膨張させて、周
速度を大きくして転写材Pの搬送を速く行えるようにし
た。
【0097】フィルム加熱方式の加熱定着装置5での加
熱体52は、画像形成装置本体(不図示)の制御部にて
常に一定温度となるように温調制御されている。この温
調温度を印字率の高さに応じて高くすることで、加圧ロ
ーラ53に対してより多くの熱エネルギー付与し、これ
により加圧ローラ53の径を膨張させるものである。
【0098】加圧ローラ53は、直径8mmの芯金に、
厚さ5mmで導電性シリコーンゴムを接着し、更にトナ
ーに対する離型性を良くするために、厚さ100μmで
PFA層を形成し、加圧ローラ53としては直径約18
mmのローラとし、フィルム51を加熱体52の面に総
圧12kgで圧接するようにした。
【0099】図14に、加圧ローラ53の表面温度と外
径との変化の様子を示す。同図から、加圧ローラ53の
表面温度が、約100℃高くなることで、外径が約0.
83mm膨張することがわかる。
【0100】図15に、加圧ローラ53の外径と画像の
伸びとの関係を示す。加圧ローラ53の外径が0.5m
m大きくなることで、画像は+2.0%伸びるようにな
った。
【0101】図16に加圧ローラ53の外径が一定のと
きの、印字率と画像の伸びとの関係を示す。印字率が約
20%高くなることで、画像は0.6%程縮んでいる。
【0102】ここで、上述の印字率と加圧ローラ53の
外径の変化による画像の伸びとの関係から、印字率が、
約20%増すごとに、空回転時間を約10%増やして、
加圧ローラ53へより多くの熱量を与え、加圧ローラ5
3の外径を膨張させて、画像の伸びを0.2%以下に抑
えることができた。
【0103】実際には、感光体1上に画像を形成すると
きの画像情報から、印字率をもとめ、加熱体52の温度
時間にフィードバックすることで、加圧ローラ53に加
わる熱量を変化させることで、印字率に対応した定着装
置とすることができる。
【0104】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によると、
電子写真感光体の表面層が滑性付与部材及び導電製粒子
を含み、また、転写ローラが電子写真感光体とほぼ等速
度に移動する転写材に対し、スリップしつつ回転駆動を
受けるようにすることにより、耐久による転写ローラの
外径変化を抑えることが可能となるので、転写ニップ部
による転写材の搬送速度を、転写材の印字率にかかわら
ず、安定かつ一定とすることができる。
【0105】また、定着装置において、転写材に対し、
トナーを有しない面に接触する加圧用回転体から搬送力
を伝達することにより、転写ニップ部による転写材の搬
送速度と、定着ニップ部による転写材の搬送速度とを同
じにすることができるので、両ニップ部間で、転写材が
弛んだり、極端に引っ張られたりすることを防止して、
安定した転写材の搬送を実施することができる。
【0106】さらに、転写材上のトナー像の印字比率が
大きくなるに従って、定着ニップ部による転写材の搬送
速度が相対的に速くなるようにすることで、転写材の搬
送速度について、転写ニップ部によるものと、定着ニッ
プ部によるものとを等しくすることができ、転写ニップ
部と定着ニップ部との間において、転写材の安定的な搬
送を行うことができる。
【0107】いずれの場合も、転写材上の未定着トナー
が乱されたり、転写材の搬送力が低減されたりすること
を有効に防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施の形態1の画像形成装置の概略構成を示す
模式図。
【図2】実施の形態1の電子写真感光体の感光層の層構
成を示す図。
【図3】実施の形態1の転写ローラ表面の研磨面の向き
と転写ローラ回転方向との関係を示す図。
【図4】実施の形態1の耐久による外径変化と転写ロー
ラ表面の研磨面の向きとの関係を示す図。
【図5】実施の形態1の転写ローラ表面の研磨面の向き
と画像の伸びとの県警を示す図。
【図6】実施の形態1の転写ローラ表面の研磨面の向き
による印字率と伸びとの関係を示す図。
【図7】実施の形態2の転写ローラ表面粗度と搬送性と
の関係を示す図。
【図8】実施の形態3の転写ローラの平均発泡径と搬送
性と転写材の汚れとの関係を示す図。
【図9】実施の形態4のフィルム式加熱定着装置の概略
構成を示す図。
【図10】実施の形態4の定着装置での駆動法による印
字率と画像の伸びとの関係を示す図。
【図11】実施の形態5の画像形成装置の概略構成を示
す模式図。
【図12】実施の形態5の転写時の転写材に付与される
力を示すモデル図。
【図13】実施の形態5の印字率と逆向きの力との関係
を示す図。
【図14】実施の形態6の加圧ローラ温度と外径との関
係を示す図。
【図15】実施の形態6の加圧ローラ外径と画像の伸び
との関係を示す図。
【図16】実施の形態6の印字率と画像の伸びとの関係
を示す図。
【符号の説明】
1 電子写真感光体 2 帯電ローラ 3 現像装置 4 転写部材(転写ローラ) 5 定着装置 6 給紙ローラ 7 レジストローラ 51 フィルム(回転体、加熱用回転体) 52 加熱体 53 加圧ローラ(回転体、加圧用回転体) P 転写材 T1 転写ニップ部 T2 定着ニップ部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 大釜 裕子 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 伊澤 悟 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電子写真感光体に接触転写部材を当接さ
    せて形成した転写ニップ部と、定着装置の2つの回転体
    を当接させて形成した定着ニップ部とを有し、前記転写
    ニップ部にて転写材を挟持搬送しながら前記電子写真感
    光体上のトナー像を転写材表面に転写するとともに、転
    写後の未定着トナー像を担持した転写材を前記定着ニッ
    プ部にて挟持搬送しながらトナー像を定着する画像形成
    装置において、 前記電子写真感光体は、感光層と、該感光層を被覆する
    滑性付与部材及び導電性微粒子を含む表面層とを有し、 前記接触転写部材は、前記電子写真感光体表面に対して
    接触回転しながら該電子写真感光体上のトナー像を静電
    的に転写材上に転写する転写ローラであり、前記電子写
    真感光体表面とほぼ等速度で移動する転写材に対し、ス
    リップしつつ回転駆動を受ける、 ことを特徴とする画像形成装置。
  2. 【請求項2】 前記転写ローラは、前記電子写真感光体
    表面に接触する面に研磨面を有する発泡弾性層を備え、 該発泡弾性層は、前記転写ローラの回転方向に対して前
    記研磨面の向きが逆に向けられている、 ことを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
  3. 【請求項3】 前記発泡弾性層は、平均発泡径が100
    μm以上500μm以下である、 ことを特徴とする請求項2記載の画像形成装置。
  4. 【請求項4】 前記定着装置は、転写材の両面のうちの
    トナー像を有する側の面が接触する加熱用回転体と、ト
    ナー像を有しない側の面が接触する加圧用回転体とを備
    え、 転写材に対して前記加圧用回転体から搬送力を付与す
    る、 ことを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか1
    項記載の画像形成装置。
  5. 【請求項5】 電子写真感光体に接触転写部材を当接さ
    せて形成した転写ニップ部と、定着装置の2つの回転体
    を当接させて形成した定着ニップ部とを有し、前記転写
    ニップ部にて転写材を挟持搬送しながら前記電子写真感
    光体上のトナー像を転写材表面に転写するとともに、転
    写後の未定着トナー像を担持した転写材を前記定着ニッ
    プ部にて挟持搬送しながらトナー像を定着する画像形成
    装置において、 前記接触転写部材は、前記電子写真感光体表面に対して
    接触回転しながら該電子写真感光体上のトナー像を静電
    的に転写材上に転写する転写ローラであり、 転写材に対する印字比率が大きくなるに従って、前記転
    写ニップ部による転写材の搬送速度に対して、前記定着
    ニップ部による転写材の搬送速度を相対的に速くする、 ことを特徴とする画像形成装置。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007206475A (ja) * 2006-02-03 2007-08-16 Ricoh Co Ltd 画像形成装置

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007206475A (ja) * 2006-02-03 2007-08-16 Ricoh Co Ltd 画像形成装置

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