JPH0915933A - 画像形成装置及び加熱装置 - Google Patents

画像形成装置及び加熱装置

Info

Publication number
JPH0915933A
JPH0915933A JP7183484A JP18348495A JPH0915933A JP H0915933 A JPH0915933 A JP H0915933A JP 7183484 A JP7183484 A JP 7183484A JP 18348495 A JP18348495 A JP 18348495A JP H0915933 A JPH0915933 A JP H0915933A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
film
heat
roller
image
transfer
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP7183484A
Other languages
English (en)
Inventor
Kenichi Takeda
憲一 武田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Canon Inc
Original Assignee
Canon Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Canon Inc filed Critical Canon Inc
Priority to JP7183484A priority Critical patent/JPH0915933A/ja
Publication of JPH0915933A publication Critical patent/JPH0915933A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Fixing For Electrophotography (AREA)
  • Electrostatic Charge, Transfer And Separation In Electrography (AREA)
  • Color Electrophotography (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 像担持体1に順次に形成されるトナー像を耐
熱性フィルム80を含む中間転写体8の該フィルム面に
順次に重畳させて静電的に一次転写させることで合成像
を形成させ、その合成像を一括して耐熱性フィルムから
転写材Pに二次転写させ定着させる画像形成装置におい
て、耐熱性フィルム80の搬送性の安定化、軸方向への
寄り・シワの発生の防止、長寿命化を図る。 【構成】 中間転写体8は、少なくとも、一つの駆動ロ
ーラ81と、従動ローラ82と、その間に掛け渡された
フィルム駆動ベルト86と、該フィルム駆動ベルトの外
側に配設したエンドレスの耐熱性フィルム80と、該耐
熱性フィルムの背面側に配設された加熱手段83を含
み、耐熱性フィルム80が、加熱手段83との接触位置
以外でフィルム駆動ベルト86に重ねられて駆動ローラ
81によるフィルム駆動ベルト86の回動で回転駆動さ
れる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、像担持体に順次に形成
されるトナー像を中間転写体に順次に重畳させて一次転
写させることで複数色の多色トナー像等の合成像を形成
させ、その合成像を一括して中間転写体から転写材に二
次転写させ定着させる画像形成装置に関するものであ
る。またフィルム加熱方式の加熱装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、この種の画像形成装置におい
て、一次転写、二次転写の技術としては以下に列挙する
ものがある。
【0003】1)特公昭49−209号公報には、一次
転写は静電転写で行い、二次転写は圧力転写で行なう技
術が開示されている。この技術は、布、紙等の伸縮性の
ある可撓性物質に多色刷りを行なう場合、各色を重ねて
転写する際に画像がずれる所謂色ずれという欠点を改良
したものである。
【0004】即ち、各色画像を中間的ブランケットドラ
ムに順次に一次転写してそれを一度に転写材に二次転写
するようにして色ずれを少なくし、高速多色を印画する
ことを目的・効果としている。
【0005】2)特開昭50−23234号公報には、
二次転写部において加圧・加熱手段を有することが開示
されている(二次転写同時定着)。すなわち、転写工程
と定着工程とが別れている場合には、 1.転写工程において紙粉等が像担持体としての感光体
ドラムに悪影響を与える。
【0006】2.定着時、熱効率が悪い。
【0007】3.トナー像を担持した転写材の、転写部
から定着部までの搬送中に画像が乱れる。といった欠点
を改良したものである。
【0008】そして、像担持体としての感光体の表面に
形成された現像像を忠実に鮮明な画像のまま転写材に転
写定着することを目的・効果としている。
【0009】3)特開昭59−12576号公報には、
一次転写を圧力で行ない、二次転写で転写同時定着する
ことが開示されている。
【0010】これは、同一の転写材に多重転写を行なう
とレジスト合わせが困難である点、転写材は転写される
トナー像を保持する力が不十分であって、次の転写時の
搬送中に先のトナー像が剥離するという点等を改良した
ものである。
【0011】この技術では中間転写体上へ各トナー像が
転写していることから、中間転写体上への各トナー像の
転写位置合わせ精度を取り易く、常に高品質な画像を再
現性良く次の転写材に形成することができる。
【0012】また、中間転写体への各トナー像の一次転
写後に転写材へさらに一括二次転写しているため、特に
転写材の搬送時にその同期の余裕が大きくなり、搬送機
構を簡素化でき信頼性も向上する。
【0013】さらに、中間転写体は転写されるトナー像
を強力に保持できる転写層(特にゴム系)を有するた
め、繰り返しの一次転写時の搬送中に先のトナー像が剥
離することが改良され転写特性に優れている。
【0014】また、転写同時定着の公知技術として以下
のものがある。
【0015】1)特開昭49−78559号公報には、
中間転写体の表面エネルギー(付着力)、硬度、熱量が
規定されている。
【0016】2)特開昭57−23975号公報、特開
昭59−50473号公報には、付加重合タイプのシリ
コーンゴムを含有する中間転写層が開示されている。
【0017】そして、付加重合タイプのシリコーンゴム
は未反応部分、浸出部分が少ないため、感光層汚染が少
なく、転写層の膜強度・加工性に優れ、良好な画像が得
られるとしている。
【0018】3)特開昭59−139070号公報に
は、一次転写を静電転写によって行ない、二次転写で圧
力定着することが開示されている。
【0019】その目的としては、低抵抗磁性トナーを用
いた普通紙コピーにおいても、また多湿時においても良
好なコピー画像が得られ、かつコンパクト化の容易な装
置を提供するとしている。
【0020】4)特開昭62−293270号公報に
は、中間転写体がポリアミド繊維織布基材にシリコーン
ゴムの転写層を有することが開示されている。ここで
は、中間転写体の基材としてポリアミド繊維織布を使用
しているため可撓性であり、像担持体や転写材との密着
性が良いので、転写効率が向上し、またシリコーンゴム
等の転写層との密着性も良好でかつエンドレスベルト化
も容易であるとしている。
【0021】以上のように、多色トナー像の場合の中間
転写体の例、及び転写同時定着の例は数多く提案されて
いる。
【0022】単色の画像形成手段の場合に多く見られる
例では、粘着性及び離型性を有する中間転写体を用い、
一旦感光体ドラム上のトナー像を中間転写体上に粘着転
写し、次に中間転写体から転写材上に溶融・定着させる
方式がある。粘着転写である一次転写部では、シリコー
ンゴムからなる中間転写体と感光体ドラムとを圧接し、
トナー像を粘着性により中間転写体上に付着させる。次
に溶融転写である二次転写部では、熱ローラと中間転写
体が圧接され、トナー像は熱ローラにより転写材を介し
て加熱溶融される。溶融したトナーは圧力により転写材
の繊維内に浸透する。これと同時に、転写材は中間転写
体の離型性により該中間転写体から剥離する。
【0023】また多色の画像形成手段の場合は、一次転
写部で粘着転写を用いるのは困難であるため、静電転写
を用いている例が多く見られる。
【0024】転写同時定着装置は、静電転写の転写効率
が80〜90%と比較的低いこと、転写材の含水量変化
に伴う抵抗・容量変化が転写効率に影響を与えること、
飛び散り等の問題を解決するために提案されている。
【0025】また、従来中間転写体を用いた多色画像形
成装置の色ずれ、色むらを防止する装置として、例え
ば、特開昭57−673号公報に記載されるように中間
転写体ベルトの蛇行防止を行なうようにしたものもあ
る。
【0026】さらに、比較的低廉な部品を使用して各色
多重によるフルカラー機に必要な正確なレジスト制御を
維持することに成功した例として、米国特許第4,65
2,115号及び同第4,788,572号があり、こ
れらは感光体ベルトと中間転写ベルトとを同期させる方
法を用いている。
【0027】これらの中間転写体を用いた多色画像形成
装置として、例えば多重転写型複写装置は、原稿をCC
Dラインセンサー等で読み取ったうえで、各種の処理を
加えられた画像信号や、コンピュータから直接出力され
た画像信号等をレーザドライバに入力し、レーザを駆動
して、予め均等に帯電された像担持体としての感光体に
レーザ露光することにより潜像形成を行なう。
【0028】次にこの潜像を第一色目の現像器内のトナ
ーにより現像したうえで第一転写部においてこのトナー
像を静電的に感光体から中間転写体へ転写する。これら
一連の工程を例えば、イエロー、マゼンタ、シアン、ブ
ラックのトナーにより順次繰り返し、中間転写体上にフ
ルカラーのトナー画像形成を行った後、第二転写部にお
いてこれらフルカラーのトナー画像を熱的に中間転写体
から転写材(例えば、紙)に一括して転写同時定着し
て、フルカラー画像形成のシーケンスが終了し、この転
写材は機外へ排出され、所要のフルカラー画像形成を終
了する。
【0029】これらの中間転写体に求められる条件とし
て、 (1)駆動が簡単で、回転むら、軸方向のぶれが少ない
こと (2)耐久性に優れていること (3)加熱手段の発熱量が小さいこと (4)熱容量が小さく冷却が簡単なこと 等が上げられる。
【0030】例えば、図9に示す、特開平5−3467
19号公報に記載される中間転写体8の外部に加熱手段
Hを配設したシステムにおいては、剛体の中間転写体8
を用いることができるため、 (a)中間転写体8の駆動が比較的簡単で、回転むら、
軸方向のぶれが比較的少ないため、多重転写時の色ずれ
を小さくできる (b)中間転写体8の耐久性に優れる といった上記(1)、(2)に対して長所がある反面、
(3)、(4)に対しては、 (c)加熱すべきトナーに与えるエネルギー効率が極端
に低く、余剰なエネルギーが中間転写体8を加熱し、熱
伝導により感光体や現像装置まで昇温させてしまう。こ
のため、感光体の感光特性を変化させたり、現像装置等
に内包されている現像剤を熱的に劣化させる といった問題点が発生する。
【0031】図9において、Aは作像プロセス機構部で
あり、本例は電子写真プロセス利用のレーザビームプリ
ント機構で、像担持体としての感光体1、帯電器2、レ
ーザドライバ3、各色トナー現像器5Y(イエロー)・
5M(マゼンタ)・5C(シアン)・5BK(ブラッ
ク)、感光体クリーナ6等からなる。
【0032】Xは感光体1から中間転写体8へのトナー
像の一次転写部である。10は転写材ドラムであり、不
図示の給紙部から給紙された転写材Pを巻き付かせて保
持させ、中間転写体8との対向部である二次転写部Yに
おいて、中間転写体8に形成された多色トナー像を転写
材P面に一括転写させる。
【0033】そこで、図10に示すような比較的薄層の
耐熱性フィルムを中間体ベルト80(以下、中間体フィ
ルムと記す)として用い、その内側に加熱手段83を配
設することにより、上記問題を解決する提案がなされて
いる。
【0034】この構成においては、中間体フィルム80
は、駆動ローラ81と従動ローラ82と加熱体83等に
懸回され、駆動搬送される。この中間体フィルム80に
は、矢印方向に回転する感光体1と同期速度で圧接する
第一転写部Xにおいて該感光体表面のトナー像が電源8
5で電圧の印加された駆動ローラ81で静電転写され、
加熱体83と加圧ローラ9で挟持搬送される第二転写部
Yにおいて、表面トナー像が給紙ガイド104に沿って
搬送される転写材Pに熱的に転写同時定着される。そし
て、クリーニングユニット84で表面がクリーニングさ
れた後、再度上記の動作に供される。
【0035】
【発明が解決しようとする課題】ところがこの構成で
は、薄層のフィルムである中間体フィルム80を駆動す
るため、前記したような剛体の中間転写体8(図9)を
使用したものに比べて前記(1)、(2)の駆動安定
性、耐久強度の面で劣る。
【0036】さらに、駆動ローラ81と従動ローラ82
と加熱体83等に懸回して中間体フィルム80を駆動す
ると、中間体フィルム80は徐々に搬送方向に対し垂直
方向に移動する、いわゆる寄りが発生する。
【0037】この寄りが前述したような多色画像形成中
に不規則な形で発生すると、感光体に現像された例えば
イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックのトナーを中間
体フィルム80上に順次繰り返し一次転写する際に、色
ずれ(例えば、イエローとマゼンタの網点を重ね合わせ
たうえで、定着において溶融混色されるとレッドが生成
されるが、それぞれの網点がずれることにより部分的に
色味が異なること)を発生する。
【0038】また、大きく寄りが進行すると、中間体フ
ィルム80の端部が装置側板等に接触して駆動され、中
間体フィルム80の端部が摩擦により破損したり、中間
体フィルム80にシワが発生する。
【0039】このような中間体フィルム80の搬送に関
しては、フィルム加熱方式の加熱装置(画像加熱定着装
置等)においても同様な問題点を有している。
【0040】さらに、駆動ローラ81、従動ローラ8
2、加熱体83等に懸回され、駆動搬送される中間体フ
ィルム80の内側は、加熱体83等との長期的な接触摩
耗によりフィルム材料の研磨粉が発生し、駆動ローラ8
1と従動ローラ82の接触部でスリップをひきおこす。
このスリップにより、前述した寄りによる色ずれ方向と
は垂直方向に対して画像のずれを発生させる。
【0041】そこで本発明の目的は、これら熱容量の小
さい中間体フィルムの搬送に伴う問題を解決し、安定し
た画像出力ができる画像形成装置、およびフィルム加熱
方式の加熱装置を提供することである。
【0042】
【課題を解決するための手段】本発明は下記の構成を特
徴とする画像形成装置およびフィルム加熱方式の加熱装
置である。
【0043】(1)像担持体に順次に形成されるトナー
像を中間転写体に順次に重畳させて静電的に一次転写さ
せることで合成像を形成させ、その合成像を一括して中
間転写体から転写材に二次転写させ定着させる画像形成
装置であり、前記中間転写体は、少なくとも、一つの駆
動ローラと、従動ローラと、その間に掛け渡されたフィ
ルム駆動ベルトと、該フィルム駆動ベルトの外側に配設
されたエンドレスの耐熱性フィルムと、該耐熱性フィル
ムの背面側に配設された加熱手段を含み、耐熱性フィル
ムが、加熱手段との接触位置以外でフィルム駆動ベルト
に重ねられて接し、駆動ローラによるフィルム駆動ベル
トの回動にて回転駆動され、一次転写部で像担持体側の
トナー像の一次転写を順次に受けて合成像が形成され、
加熱手段位置を二次転写部として熱的に該耐熱性フィル
ム面の合成像の転写材への一括二次転写と定着がなされ
ることを特徴とする画像形成装置。
【0044】(2)耐熱性フィルム、駆動ローラ、従動
ローラ、加熱手段、フィルム駆動ベルトの搬送方向と垂
直方向の幅関係が、 耐熱性フィルム<加熱手段≦フィルム駆動ベルト≦従動
ローラ≦駆動ローラ であることを特徴とする(1)に記載の画像形成装置。
【0045】(3)耐熱性フィルムは高離型性表面を有
することを特徴とする(1)又は(2)に記載の画像形
成装置。
【0046】(4)フィルム駆動ベルトは、エンドレス
ベルトタイプのゴム弾性部材であることを特徴とする
(1)乃至(3)の何れか1つに記載の画像形成装置。
【0047】(5)加熱手段と加圧ローラとの間に耐熱
性フィルムを挟ませて加熱ニップ部を形成させ、該加熱
ニップ部の耐熱性フィルムと加圧ローラとの間に被加熱
材を導入して耐熱性フィルムと一緒に被加熱材を挟持搬
送させて被加熱材を加熱処理する加熱装置であり、耐熱
性フィルムは、エンドレスフィルムであり、少なくとも
一つの駆動ローラと従動ローラとの間に掛け渡されたフ
ィルム駆動ベルトの外側に配設され、加熱手段は該耐熱
性フィルムの背面側に配設され、耐熱性フィルムが加熱
手段との接触位置以外でフィルム駆動ベルトに重ねられ
て接し、駆動ローラによるフィルム駆動ベルトの回動に
て回転駆動されることを特徴とする加熱装置。
【0048】(6)被加熱材が未定着画像を担持した記
録媒体であり、装置が該記録媒体に未定着画像を熱定着
させる画像加熱定着装置であることを特徴とする(5)
に記載の加熱装置。
【0049】(7)耐熱性フィルム、駆動ローラ、従動
ローラ、加熱手段、フィルム駆動ベルトの搬送方向と垂
直方向の幅関係が、 耐熱性フィルム<加熱手段≦フィルム駆動ベルト≦従動
ローラ≦駆動ローラ であることを特徴とする(5)又は(6)に記載の加熱
装置。
【0050】(8)耐熱性フィルムは高離型性表面を有
することを特徴とする(5)乃至(7)の何れか1つに
記載の加熱装置。
【0051】(9)フィルム駆動ベルトは、エンドレス
ベルトタイプのゴム弾性部材であることを特徴とする
(5)乃至(8)の何れか1つに記載の加熱装置。
【0052】
【作用】本発明は、少なくとも一つの駆動ローラと従動
ローラに掛け渡されたフィルム駆動ベルト(フィルム搬
送ベルト)に、加熱手段との接触位置以外で耐熱性フィ
ルム(中間体フィルム)を接触させて駆動することによ
り、駆動部材としてのフィルム駆動ベルトと耐熱性フィ
ルムとの接触面積、摩擦抵抗が拡大するため、耐熱性フ
ィルムの搬送性が安定化し、耐熱性フィルムの軸方向へ
の寄り、シワ、スリップの発生を防止でき、長寿命化を
図ることができる。
【0053】従って、像担持体上のトナー画像が静電的
に転写される一次転写部及び該転写されたトナー画像を
熱的に転写材に転写定着する二次転写部を有する中間転
写体としてこの構成を用いることにより、耐熱性フィル
ムの寄り・シワ・スリップによる不良画像の発生を防止
することができる。その結果、長期に渡って安定した画
像出力を可能とした画像形成装置が得られる。
【0054】またフィルム加熱方式の加熱装置のフィル
ム駆動手段構成としても耐熱性フィルムの搬送性が安定
化し、耐熱性フィルムの軸方向への寄り、シワの発生を
防止でき、長寿命化を図ることができ、効果的である。
【0055】
【実施例】
〈実施例1〉(図1〜図4) (1)画像形成装置例 図1は本発明に従う画像形成装置の概略構成図であり、
本例の装置は電子写真プロセス・中間転写体利用、レー
ザー走査露光式、二次転写同時定着式のフルカラー画像
形成装置である。
【0056】像担持体たる感光体ドラム1は、OPCま
たはa−Si等の感光体からなり、この周辺には、前露
光ランプ7、コロナ帯電器2、各色信号に応じたレーザ
光を照射するレーザスキャナ3、ミラー4等で構成され
る露光部と、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの
トナーをそれぞれに収容する4つの現像器5Y・5M・
5C・5BKを有する回転現像装置5と、中間転写体8
と、クリーニングユニット6等が配置されている。
【0057】感光体ドラム1が矢印の向きに回転し、一
次帯電器2によって均等に帯電されると、原稿のイエロ
ー画像信号にしたがってパルス幅変調されたレーザ光E
により画像露光が行なわれ、感光体ドラム1上にイエロ
ー画像の静電潜像を形成する。このイエロー画像の静電
潜像は、回転現像装置5の回転により予め現像位置に定
置されたイエロー現像器5Yによって現像される。この
ときイエロー現像器5Yの現像スリーブに印加される現
像バイアスは、交互電圧値Vppを2kV、周波数fが
2kHzの矩形波交互電圧にVDC=400Vを重畳し
たバイアスである。また、現像により消費された現像器
内のトナーはトナーホッパー51から補給される。
【0058】このイエロー画像は、感光体ドラム1と中
間転写体8との当接部である一次転写部Xにおいて中間
転写体8の、駆動ローラ81・従動ローラ82・フィル
ム駆動ベルト86により回転駆動される中間体フィルム
80上に静電的に一次転写される。ここで中間転写体8
の中間体フィルム80は、感光体ドラム1と同期して矢
印の方向に回転しており、表面にイエロートナー像を保
持したまま回転を継続し、次に色トナー像(本例ではマ
ゼンタトナー像)の一次転写に備える。
【0059】他方、感光体ドラム1は、クリーニング手
段6によってその表面をクリーニングされた後、再び一
次帯電器2により均一帯電され、次のマゼンタの画像信
号にしたがって像露光を受ける。
【0060】回転現像装置5は、感光体ドラム1上に前
記の像露光によりマゼンタの画像信号にしたがって静電
潜像が形成される間に回転して、マゼンタ現像器5Mを
現像位置に定置せしめ、所定のマゼンタ現像を行ない一
次転写部Xで中間体フィルム80上に転写される。
【0061】引き続いて、上述したプロセスをそれぞれ
シアン色及びブラック色に対しても実施し、中間体フィ
ルム80上への4色分の一次転写が終了もしくは最終色
のブラックの転写途中において、給紙ユニット100内
に収容される転写材たる紙Pが、給紙ローラ101によ
り給紙され、レジストローラ102・103、給紙ガイ
ド104を経由して中間転写体の二次転写部Yに搬送さ
れる。
【0062】ここで、中間体フィルム80上に形成され
た4色のトナー可視像は中間転写体8内に配設された加
熱体83の熱と、紙Pの搬送に合わせて当接される加圧
ローラ9による圧力とにより紙P上に一括二次転写同時
定着され、排出ローラ105・106を通って排出用ト
レイ107上に排出され、紙P上へのフルカラー画像形
成を終了する。
【0063】この後、中間体フィルム80は、その表面
に残ったトナー樹脂等が、例えばシリコーンオイルのご
とき離型剤を含浸させたクリーニング兼オイル供給用の
フェルトパッドのごときクリーニング手段84を中間体
フィルム80の外面に当接させることによりクリーニン
グ除去され、次の工程に備えられる。
【0064】(2)中間転写体8 図2は中間転写体8部分の拡大図、図3はその斜視図で
ある。
【0065】a)構成部材相互の幅関係 中間転写体8は、転写ローラを兼用する駆動ローラ81
とフィルムテンションローラを兼ねる従動ローラ82と
の間に懸回されたフィルム駆動ベルト86上に重ね合わ
せて、加熱体(サーマルヒータ)83と懸回張設された
エンドレスベルトタイプの薄膜耐熱性の中間体フィルム
80を備えている。これらの、駆動ローラ81、従動ロ
ーラ82、及び加熱体83は感光体ドラム1の回転軸に
対してそれぞれ略並行に配設されている。
【0066】また、中間体フィルム80、駆動ローラ8
1、従動ローラ82、加熱体83、フィルム駆動ベルト
86の搬送方向に対して垂直方向の幅関係は、図3に示
すように、 中間体フィルム80<加熱体83≦フィルム駆動ベルト
86≦従動ローラ82≦駆動ローラ81 とされる。
【0067】これにより、中間体フィルム80の寄りが
発生しても、例えば従動ローラ82の軸方向手前と奥そ
れぞれのテンションベクトル方向に対する移動によるフ
ィルムテンション変更等による、寄り制御手段(図示せ
ず)が容易となる。
【0068】また、駆動ローラ81、従動ローラ82は
それぞれの両端部を軸受け部材間(図示せず)に回転自
由に軸受け支持される。
【0069】ここで、駆動ローラ81側を転写ローラと
する代わりに、従動ローラ82側を転写ローラとしても
よい。また、加熱体83は不動部材(図示せず)に固定
支持させた定置部材である。
【0070】b)フィルム駆動ベルト86 本構成においてフィルム駆動ベルト86は、エンドレス
ベルトタイプのゴム弾性部材であり、従来例記載の駆動
ローラ81と従動ローラ82、加熱体83のみで中間体
フィルム80を懸回駆動する構成に比べ、駆動手段との
接触面積、摩擦抵抗が拡大するため、中間体フィルム8
0の搬送、寄り制御を安定化させることができる。
【0071】本実施例のフィルム駆動ベルト86は、ポ
リウレタン、EPDM(エチレンプロピレンジメチルゴ
ム)、ポリイソプレン、ブタジエン−スチレン共重合
体、ポリブタジエン、イソブチレン−イソプレン共重合
体、ブタジエン−アクリロニトリル共重合体、エチレン
−プロピレン共重合体、クロロスルホン化ポリエチレ
ン、アクリル酸エステル共重合体、有機ポリシロキサ
ン、パーフルオロプロペン、フッ化ビニレデン共重合体
等のゴム弾性部材などにカーボンなどの導電性粒子を分
散させて、体積抵抗RVを105 〜1010Ωcm、アスカ
ーC硬度にて10〜65度好ましくは20〜50度程度
に調整した例えば発泡性もしくはゴム弾性体で形成され
た弾性層から構成される。
【0072】本実施例においてはフィルム駆動ベルト8
6は、耐熱性、機械的強度を重視し、シリコーンゴム等
の耐熱性を有するゴム弾性体に導電性粒子を分散し、体
積抵抗107 〜109 Ωcm、アスカーC硬度40〜50
度で、2mm厚のシリコーンゴム単層としている。
【0073】c)駆動ローラ81 駆動ローラ81は、駆動系(図示せず)により図面上時
計方向に回転駆動される。この駆動ローラ81とフィル
ムテンションローラを兼ねる従動ローラ82間で懸回駆
動されるフィルム駆動ベルト86の外周面と、中間体フ
ィルム80内面の摩擦力により中間体フィルム80に搬
送力が付与される。こうして中間体フィルム80は加熱
体83の加熱面を摺動しながら、フィルム内面の一部を
フィルム駆動ベルト86に重ねられて、駆動ローラ8
1、従動ローラ82及び加熱体83の三部材間を図面上
矢印の時計方向に、被加熱材である転写紙Pの搬送速度
(本実施例では50mm/sec )と同じ周速度で回転駆動
される。
【0074】駆動ローラ81は、フィルム駆動ベルト8
6、中間体フィルム80を隔てて転写ローラも兼用し、
通電性及び感光体1との中間体フィルム80の均一な接
触のため、金属などの導電性剛性材料からなる芯金に、
フィルム駆動ベルト86と同様の材質であるポリウレタ
ン、EPDM(エチレンプロピレンジメチルゴム)、ポ
リイソプレン、プタジエン−スチレン共重合体、ポリブ
タジエン、イソブチレン−イソプレン共重合体、ブタジ
エン−アクリロニトリル共重合体、エチレン−プロピレ
ン共重合体、クロロスルホン化ポリエチレン、アクリル
酸エステル共重合体、有機ポリシロキサン、パーフルオ
ロプロペン、フッ化ビニリデン共重合体等のゴム弾性部
材などにカーボンなどの導電性粒子を分散させて、体積
抵抗RVを105 〜1010Ωcm、アスカーC硬度にて1
0〜65度好ましくは20〜50度程度に調整した例え
ば発泡性もしくはゴム弾性体で形成された弾性層から構
成される。また、本構成のようにフィルム駆動ベルト8
6を同質材料で形成する場合は、単に電極として金属ロ
ーラであってもよい。
【0075】本実施例における駆動ローラ81は、フィ
ルム駆動ベルト86の駆動搬送性及び耐熱性を重視し、
シリコーンゴム等の耐熱性を有するゴム弾性体に導電性
粒子を分散し、体積抵抗107 〜109 Ωcm、アスカー
C硬度40〜50度、外径30mmで、5mm厚のシリコー
ンゴム単層としている。
【0076】また駆動ローラ81の感光体ドラム1との
当接圧は、中間体フィルム80、フィルム駆動ベルト8
6を両者間に挟圧した状態で10gf〜2kgf、好ま
しくは0.3gf〜1kgfで圧接される。
【0077】この転写ローラたる駆動ローラ81の芯金
には転写バイアス電源85より1〜2Kvのバイアスが
印加されている。このバイアスは、トナーの積層順に従
い、順次増加していき、一色目では1kV、二色目で
1.5kV、三色目で2kV、四色目で2.5kVとし
ている。
【0078】なお、単色のみのときは、一色目と同様に
1kVとなる。これら転写バイアスとしては、定電圧、
または定電流により制御される。また、この転写バイア
スとしては、本実施例においては直流のみとしたが、交
流成分を重畳することもできる。
【0079】d)中間体フィルム80 図4により中間体フィルム80の層構成について説明す
る。
【0080】中間体フィルム80は基層(ベースフィル
ム)80aと、例えば5μm厚の耐熱性を有する高離型
性層80bとから構成される。
【0081】基層80aは、耐熱性樹脂で、例えば、ポ
リエステル、PET(ポリエチレンテレフタレート)、
PFA(テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキ
ルビニルエーテル共重合体)、PTFE(ポリテトラフ
ルオロエチレン)、ポリフエニレンサルファイド、ポリ
アミドイミド、ポリイミド、ポリエーテルエーテルケト
ン、液晶ポリマー等の高耐熱性樹脂や、アルミニウム、
ニッケル等の金属シート、またはこれらとセラミック
ス、金属、ガラス等との複合材料からなる。
【0082】また高離型層80bは、例えば上記の基層
と同様のPET、PFA、PTFE等のフッ素樹脂やフ
ッ素ゴム、シリコーン樹脂やシリコーンゴムが用いられ
る。
【0083】さらに、より好ましいフィルムの構成とし
ては、これら耐熱性シートが低抵抗層を有していること
であり、駆動ローラ81、フィルム駆動ベルト86と同
等の体積抵抗RVを105 〜1010Ωcmとすることであ
る。
【0084】これらの中間体フィルム80は、トータル
の厚さが100μm以下、好ましくは40μm以下であ
り、本実施例では、中間体フィルム80の基層(ベース
フィルム)80aとして、20μm厚のポリイミドフィ
ルム、高離型層80bとして、カーボン分散により低抵
抗化した5μm厚のPFA層を塗布している。
【0085】本構成のフィルム80は特に離型性に優れ
るため、二次転写における転写材への転写効率は100
%に近い。
【0086】e)加熱体83 加熱体83は、ヒータ基板83a、この基板の上面の略
中央部に長手方向に添って細帯状または線状に形成具備
させた通電発熱体層83b、この通電発熱体層83bを
含む基板の上面を約10μm厚で被覆させた表面保護層
である耐熱ガラス83c、基板83aの下面に設けた検
温素子83d、及びこの基板を断熱支持するヒータ支持
体83e等からなる。
【0087】ヒータ基板83aは耐熱性、絶縁性、低熱
容量の部材であり、一例として、厚さ1mm、幅5〜10
mm、長さ310mmのアルミナ基板とすることができる。
【0088】発熱体層83bは例えば、Ag/Pd(銀
パラジウム)・Ta2N等の電気抵抗材料からなる厚さ約
10μm、幅1〜3mmのスクリーン印刷等により形成さ
れた塗工層である。
【0089】検温素子83dは例えば、基板下面にスク
リーン印刷等で塗工したPt膜等の低熱容量の測温抵抗
体、基板下面の略中央部に熱伝導性の良いシリコーン系
接着剤等により接着した低熱容量のNTCサーミスタ等
である。
【0090】ヒータ支持体83eは上記加熱体構成要素
83a〜83dを中間転写体及び複写装置全体に対して
断熱支持するもので、断熱性、高耐熱性、剛性を有す
る、例えばポリフェニレンサルファイド、ポリアミドイ
ミド、ポリイミド、ポリエーテルエーテルケトン、液晶
ポリマー等の高耐熱性樹脂や、これらの樹脂とセラミッ
クス、金属、ガラス等との複合材料からなる。
【0091】発熱体層83bに通電されると発熱してヒ
ータ基板83aが昇温する。このヒータ基板83aの温
度が検温素子83dにより検温され、制御回路(図示せ
ず)へフィードバックし、発熱体層83bに対する通電
制御がなされて加熱体83の温度が所定の定着温度(本
実施例では180℃)に制御される。
【0092】これら加熱体の温度制御は、転写材たる紙
Pが二次転写部Y通過直前に所定の温度になるよう制御
され、通過直後に通電を止め中間転写体及び周辺の昇温
を防止する。
【0093】ここで通電は、例えば、DC100Vの周
期20msのパルス状波形で、検温素子83dにより制御
された所望の温度、エネルギー放出量に応じたパルス
を、そのパルス幅を変化させて与える。概略、パルス幅
は、0.5〜5msとなる。あるいは、AC100Vで、
検温素子83dのヒータ基板検知温度に応じてトライア
ックを含む通電制御回路(図示せず)により通電する位
相角を制御することにより通電電力を制御する。
【0094】加熱体83はヒータ基板83a、発熱体層
83b、表面保護層83c、検温素子83dの熱容量が
小さく、これが支持体83eにより断熱されているの
で、二次転写部Yにおけるヒータ基板83aの温度は短
時間に中間体フィルム80上のトナー層及び転写紙Pへ
の定着可能温度に達し(クイックスタート性)、加熱体
83を予め通電発熱しておくスターンバイ温調の必要が
なく、省エネルギーが実現できるとともに、中間転写体
8及びその周辺の感光体ドラム1等の機内昇温も防止で
きる。
【0095】f)加圧ローラ9 加圧ローラ9は、一般的な定着装置における加圧ローラ
と同様に、シリコーンゴムのような耐熱性のゴム弾性体
上に、PFA、PTFEといった高離型性スキン層を形
成したもので、これを加熱体83の加熱面に中間体フィ
ルム80を挟圧する形で接離する。
【0096】この接離のタイミングとしては、一次転写
部Xにおいて中間体フィルム80上に4色目(ここでは
ブラックで有り、最終色となる)のトナー像形成後、二
次転写部Y通過直前または転写材たる紙Pが、給紙ロー
ラ101により給紙されレジストローラ102・10
3、給紙ガイド104を経由して中間転写体8の二次転
写部Yに搬送される直前に、例えば2〜20kgf好ま
しくは4〜8kgfの当接力をもって中間体フィルム8
0を挟圧する形で、加熱体83上面に圧接させ、中間体
フィルム80の回転移動と共に中間体フィルム速度と略
同速度をもって中間体フィルム回転移動方向と順方向に
回転する。
【0097】本実施例において、像担持体としての感光
体1はドラム状のものについて説明してきたが、ベルト
状の感光体に適応すれば感光体と中間転写体の当接状態
の面でさらに有効となることは言うまでもない。
【0098】また、本実施例中では潜像形成手段として
半導体レーザによる方式を挙げたが、これに限定される
ものでなく、LED、液晶、イオノグラフイー等のデジ
タル潜像形成手段およびリーダーのような画像読み取り
手段を用いずに、原稿画像情報光を直接感光体に露光し
て潜像を形成されるような、所謂アナログ潜像形成手段
においても有効である。
【0099】また、本実施例においては4色の現像系か
らなるフルカラー画像形成装置について説明したが、単
色または複数色の画像形成装置等にも応用できることは
言うまでもない。
【0100】以上説明してきたように本構成では、中間
転写体8内にフィルム駆動ベルト86を付加することに
より、薄層の中間体フィルム80の搬送性を安定化させ
ることができ、フィルムの寄り、スリップによる不良画
像を防止できる。また、寄りの進行によるフィルム端部
の摩擦による破損を防止できる。
【0101】〈実施例2〉(図5・図6) 本実施例装置の特徴は、上記実施例1において、中間転
写体8のフィルム駆動ベルト86の駆動を、ベルト内面
の摩擦駆動による方式にパーフォレーション駆動を付加
したものである。
【0102】図5の装置例は、フィルム駆動ベルト86
の両端部にパーフォレーション860を設け、少なくと
も駆動ローラ81、従動ローラ82の一方に一体化もし
くは別付けで設けられたギヤ810によりフィルム駆動
ベルト86の搬送及び寄り防止を補助するものとした。
【0103】この場合、フィルム駆動ベルト86の搬送
性は該ベルト86の内面と駆動ローラ81の摩擦駆動で
ほとんど決定され、パーフォレーション860はフィル
ム駆動ベルト86の寄りを主に制御するものである。
【0104】図6の装置例は、駆動ローラ81、従動ロ
ーラ82両端部の一方に一体化もしくは別付けで設けら
れたパーフォレーション811により、フィルム搬送ベ
ルト86内面に一体に設けられたギヤ861でフィルム
搬送ベルト86を駆動するものである。
【0105】図5及び図6の装置の他の構成等は、実施
例1のものと概略同様である。
【0106】本構成においては、フィルム駆動ベルト8
6の機械強度が比較的大きなため、パーフォレーション
機構810・860、811・861を付加することが
でき、この結果フィルム駆動ベルト86及び薄層フィル
ム80の搬送性が安定化し、寄り、シワの発生を防止で
き、装置自体も長寿命化できた。
【0107】〈実施例3〉(図7) 前記実施例1では中間転写体8の駆動ローラ81にバイ
アス電源85からバイアス印加しているが、本実施例の
装置においては図7に示すように、フィルム駆動ベルト
86に導電性ブラシ87等を接触させ、直接転写バイア
ス印加したものである。このとき駆動ローラ81、従動
ローラ82、加熱体83等のフィルム駆動ベルト86に
接触している部材は、電気的にフロート状態にされる。
【0108】このような一次転写部Xでの電界形成方法
としては、上記実施例の他に、電気的にフロート状態な
導電性の従動ローラ82にバイアス印加することもでき
るし、上記導電性ブラシ87の代わりに導電性のローラ
部材等を当接させてもよい。
【0109】本実施例装置の他の装置構成等は、実施例
1のものと概略同様である。
【0110】本構成では、付加されたフィルム駆動ベル
ト86から一次転写部Xにおける転写バイアスが印加さ
れるため、安定したバイアス印加が可能となった。
【0111】〈実施例4〉(図8) 実施例1は、二次転写部Yにおいて転写同時定着を行な
う中間転写体8を有する画像形成装置として説明した
が、中間転写体8の構成は薄層フィルムを使用したフィ
ルム加熱方式の画像加熱定着装置としても適用可能であ
る。
【0112】図8はその例であり、エンドレスベルトタ
イプのフィルム材を用いたフィルム加熱方式の画像加熱
定着装置の概略構成図である。
【0113】駆動ローラ181とフィルムテンションロ
ーラを兼ねる従動ローラ182の間に懸回されたフィル
ム駆動ベルト186上に重ね合わせて、加熱体(サーマ
ルヒータ)183と懸回張設されたエンドレスベルトタ
イプの薄層耐熱性のフィルム180はフィルム駆動ベル
ト186の回転駆動により矢印a方向にフィルム駆動ベ
ルト186との摩擦により回転搬送される。これら駆動
ローラ181、従動ローラ182、及び加熱体183は
転写紙Pの搬送方向に対してそれぞれ略垂直に配置され
ている。
【0114】転写紙P上の未定着のトナー像Taは、加
熱体183により背面加熱されるフィルム180と加圧
ローラ190の圧接ニップ部(加熱ニップ部)に搬送さ
れ、加熱体183から供給される熱と、フィルム18
0、転写紙Pを挟んで加熱体183と加圧ローラ190
間で形成される圧力により、溶融され、転写紙Pに接着
Tbする。その後、定着装置外に挟持搬送され転写紙P
上で固化Tcし、定着を終了し、装置外部に出力され
る。
【0115】これらフィルム180、駆動ローラ18
1、従動ローラ182、加熱体183、フィルム駆動ベ
ルト186の搬送方向に対して垂直方向の幅関係は、実
施例1の図3の中間転写体8の場合と同様に、 フィルム180<加熱体183≦フィルム駆動ベルト1
86≦従動ローラ182≦駆動ローラ181 とされる。
【0116】なお、本実施例における装置構成、材料等
は実施例1における中間転写体8と概略同様である。
【0117】本構成において、フィルム駆動ベルト18
6の付加により薄層フィルム180の搬送性が安定化
し、寄り、シワの発生を防止でき、従来のフィルム加熱
方式の定着装置よりも長寿命化できた。
【0118】なお、この実施例のフィルム加熱方式の装
置は、画像加熱定着装置としてばかりではなく、画像を
担持した記録材Pを加熱して表面性を改質する装置、仮
定着する装置、シート状物を挟持搬送させて観相処理、
ラミネート処理等する装置など広く被加熱材を加熱処理
する手段・装置として有効に使用できる。
【0119】実施例1〜4において二次転写・定着部Y
または加熱ニップ部の加熱手段83・183は電磁誘導
加熱手段等とすることもできる。この場合においてフィ
ルム自体を電磁誘導発熱性部材にすることもできる。
【0120】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、耐熱性
フィルムを含み、この耐熱性フィルム上へトナー像を静
電的に順次重ねて転写する一次帯電部、及び前記耐熱性
フィルムの背面に配設された加熱手段により熱的に前記
耐熱性フィルムから転写材に一括して転写定着する二次
転写部を具備する中間転写体のフィルム背面に、加熱手
段との接触位置以外でフィルムに重なるように駆動ロー
ラと従動ローラに掛け渡してフィルム駆動ベルトを付加
することにより、フィルムの搬送性を安定化させること
ができ、フィルムの寄り、スリップを防止できる。
【0121】さらに、耐熱性フィルム、駆動ローラ、従
動ローラ、加熱手段、フィルム駆動ベルトの搬送方向と
垂直方向の幅関係を、 耐熱性フィルム<加熱体≦フィルム駆動ベルト≦従動ロ
ーラ≦駆動ローラ とすることにより、フィルムの寄り制御を容易とし、寄
りの進行によるフィルム端部の摩擦による破損も防止で
き、長寿命化を図ることができる。
【0122】また、これら駆動安定化、装置強度の増加
により、長期に渡って安定した画像出力を可能としたさ
らに、本発明の構成は、薄層フィルムを使用したフィル
ム加熱方式の加熱装置(画像加熱定着装置等)に対して
も適応可能であり、同様の効果を得ることができた。
【図面の簡単な説明】
【図1】画像形成装置例の概略構成図
【図2】中間転写体の概略構成図
【図3】該中間転写体の斜視図
【図4】中間体フィルムの層構成模型図
【図5】実施例2の装置における中間転写体の概略構成
【図6】他の構成例の概略図
【図7】実施例3の装置における中間転写体の概略構成
【図8】実施例4の定着装置の概略構成図
【図9】中間転写体を用いた画像形成装置の一例の概略
図。
【図10】耐熱性フィルム用いた転写・定着方式の中間
転写体の概略図。
【符号の説明】
1 感光体ドラム(像担持体) 8 中間転写体 80 耐熱性フィルム 81 駆動ローラ 82 従動ローラ 83 加熱体(加熱手段) 86 フィルム駆動ベルト 9 加圧ローラ X 一次転写部 Y 二次転写部

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 像担持体に順次に形成されるトナー像を
    中間転写体に順次に重畳させて静電的に一次転写させる
    ことで合成像を形成させ、その合成像を一括して中間転
    写体から転写材に二次転写させ定着させる画像形成装置
    であり、 前記中間転写体は、少なくとも、一つの駆動ローラと、
    従動ローラと、その間に掛け渡されたフィルム駆動ベル
    トと、該フィルム駆動ベルトの外側に配設されたエンド
    レスの耐熱性フィルムと、該耐熱性フィルムの背面側に
    配設された加熱手段を含み、 耐熱性フィルムが、加熱手段との接触位置以外でフィル
    ム駆動ベルトに重ねられて接し、駆動ローラによるフィ
    ルム駆動ベルトの回動にて回転駆動され、一次転写部で
    像担持体側のトナー像の一次転写を順次に受けて合成像
    が形成され、加熱手段位置を二次転写部として熱的に該
    耐熱性フィルム面の合成像の転写材への一括二次転写と
    定着がなされることを特徴とする画像形成装置。
  2. 【請求項2】 耐熱性フィルム、駆動ローラ、従動ロー
    ラ、加熱手段、フィルム駆動ベルトの搬送方向と垂直方
    向の幅関係が、 耐熱性フィルム<加熱手段≦フィルム駆動ベルト≦従動
    ローラ≦駆動ローラ であることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装
    置。
  3. 【請求項3】 耐熱性フィルムは高離型性表面を有する
    ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の画像形
    成装置。
  4. 【請求項4】 フィルム駆動ベルトは、エンドレスベル
    トタイプのゴム弾性部材であることを特徴とする請求項
    1乃至請求項3の何れか1つに記載の画像形成装置。
  5. 【請求項5】 加熱手段と加圧ローラとの間に耐熱性フ
    ィルムを挟ませて加熱ニップ部を形成させ、該加熱ニッ
    プ部の耐熱性フィルムと加圧ローラとの間に被加熱材を
    導入して耐熱性フィルムと一緒に被加熱材を挟持搬送さ
    せて被加熱材を加熱処理する加熱装置であり、 耐熱性フィルムは、エンドレスフィルムであり、少なく
    とも一つの駆動ローラと従動ローラとの間に掛け渡され
    たフィルム駆動ベルトの外側に配設され、加熱手段は該
    耐熱性フィルムの背面側に配設され、耐熱性フィルムが
    加熱手段との接触位置以外でフィルム駆動ベルトに重ね
    られて接し、駆動ローラによるフィルム駆動ベルトの回
    動にて回転駆動されることを特徴とする加熱装置。
  6. 【請求項6】 被加熱材が未定着画像を担持した記録媒
    体であり、装置が該記録媒体に未定着画像を熱定着させ
    る画像加熱定着装置であることを特徴とする請求項5に
    記載の加熱装置。
  7. 【請求項7】 耐熱性フィルム、駆動ローラ、従動ロー
    ラ、加熱手段、フィルム駆動ベルトの搬送方向と垂直方
    向の幅関係が、 耐熱性フィルム<加熱手段≦フィルム駆動ベルト≦従動
    ローラ≦駆動ローラ であることを特徴とする請求項5又は請求項6に記載の
    加熱装置。
  8. 【請求項8】 耐熱性フィルムは高離型性表面を有する
    ことを特徴とする請求項5乃至請求項7の何れか1つに
    記載の加熱装置。
  9. 【請求項9】 フィルム駆動ベルトは、エンドレスベル
    トタイプのゴム弾性部材であることを特徴とする請求項
    5乃至請求項8の何れか1つに記載の加熱装置。
JP7183484A 1995-06-26 1995-06-26 画像形成装置及び加熱装置 Pending JPH0915933A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP7183484A JPH0915933A (ja) 1995-06-26 1995-06-26 画像形成装置及び加熱装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP7183484A JPH0915933A (ja) 1995-06-26 1995-06-26 画像形成装置及び加熱装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH0915933A true JPH0915933A (ja) 1997-01-17

Family

ID=16136626

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP7183484A Pending JPH0915933A (ja) 1995-06-26 1995-06-26 画像形成装置及び加熱装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0915933A (ja)

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP1172708A2 (en) * 2000-07-14 2002-01-16 Ricoh Company, Ltd. Color image forming apparatus, and toner replenishing apparatus
US6529701B2 (en) 2000-09-28 2003-03-04 Fuji Xerox Co., Ltd. Image forming apparatus and fixing device
JP2006072356A (ja) * 2004-09-01 2006-03-16 Oce Technologies Bv 画像転写装置およびその一部をクリーニングするための方法
EP1717645A3 (en) * 2005-03-30 2007-02-07 Hewlett-Packard Development Company, L.P. Intermediate transfer member having a compressible layer and an external heating
CN100445883C (zh) * 2000-07-14 2008-12-24 株式会社理光 彩色图像形成装置和调色剂供给装置
JP2010072311A (ja) * 2008-09-18 2010-04-02 Ricoh Co Ltd 転写ベルト駆動装置および画像形成装置

Cited By (13)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7212764B2 (en) 2000-07-14 2007-05-01 Ricoh Company, Ltd. Color image forming apparatus, and toner replenishing apparatus
EP1172708A3 (en) * 2000-07-14 2002-04-10 Ricoh Company, Ltd. Color image forming apparatus, and toner replenishing apparatus
US6973283B2 (en) 2000-07-14 2005-12-06 Ricoh Company, Ltd. Color image forming apparatus, and toner replenishing apparatus
EP1172708A2 (en) * 2000-07-14 2002-01-16 Ricoh Company, Ltd. Color image forming apparatus, and toner replenishing apparatus
US7436417B2 (en) 2000-07-14 2008-10-14 Ricoh Company, Ltd. Color image forming apparatus, and toner replenishing apparatus
US7457561B2 (en) 2000-07-14 2008-11-25 Ricoh Company, Ltd. Color image forming apparatus, and toner replenishing apparatus
CN100445883C (zh) * 2000-07-14 2008-12-24 株式会社理光 彩色图像形成装置和调色剂供给装置
US7894744B2 (en) 2000-07-14 2011-02-22 Ricoh Company, Ltd. Color image forming apparatus, and toner replenishing apparatus
US6529701B2 (en) 2000-09-28 2003-03-04 Fuji Xerox Co., Ltd. Image forming apparatus and fixing device
JP2006072356A (ja) * 2004-09-01 2006-03-16 Oce Technologies Bv 画像転写装置およびその一部をクリーニングするための方法
EP1717645A3 (en) * 2005-03-30 2007-02-07 Hewlett-Packard Development Company, L.P. Intermediate transfer member having a compressible layer and an external heating
US7274902B2 (en) 2005-03-30 2007-09-25 Hewlett-Packard Development Company, L.P. Printer transfer member
JP2010072311A (ja) * 2008-09-18 2010-04-02 Ricoh Co Ltd 転写ベルト駆動装置および画像形成装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3387765B2 (ja) 像加熱装置
JP4988880B2 (ja) 定着装置と、これを用いる画像形成装置と定着装置の制御方法
JPH07210022A (ja) トナー画像定着方法及び加熱加圧フューザ
JPH0844220A (ja) 画像形成装置
JP2002082496A (ja) 画像形成装置
JPH0915933A (ja) 画像形成装置及び加熱装置
JP2003195669A (ja) 定着装置および画像形成装置
JP2621449B2 (ja) 定着装置
JP2002062752A (ja) 画像形成装置
JPH112985A (ja) 画像定着装置及び画像定着方法
JP3595894B2 (ja) 画像形成装置の制御方法
US5640658A (en) Image forming apparatus capable of forming image on both surfaces of recording material
JP2001154518A (ja) 加熱装置、像加熱装置及び画像形成装置
JP3816395B2 (ja) 画像形成装置
JPH0815999A (ja) 画像形成装置
JP4577044B2 (ja) 画像形成装置
JPH0816000A (ja) 画像形成装置
JPH11327352A (ja) 両面画像形成装置
JPH08292649A (ja) 画像形成装置
JPH06324534A (ja) 画像形成装置及び制御装置並びに画像定着装置
JP2000056596A (ja) 定着装置
JPH1010877A (ja) 画像形成装置
JP2004109921A (ja) 画像形成装置
JPH10142972A (ja) 定着装置
JPH06308839A (ja) 画像形成装置