JPH0990074A - 原子炉炉心及び燃料集合体 - Google Patents

原子炉炉心及び燃料集合体

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JPH0990074A
JPH0990074A JP7241229A JP24122995A JPH0990074A JP H0990074 A JPH0990074 A JP H0990074A JP 7241229 A JP7241229 A JP 7241229A JP 24122995 A JP24122995 A JP 24122995A JP H0990074 A JPH0990074 A JP H0990074A
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fuel
fuel assembly
core
reactor core
enrichment
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JP7241229A
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Inventor
Akihiro Yamanaka
章広 山中
Akiko Kanda
亜紀子 神田
Katsumasa Haikawa
勝正 配川
Takaaki Mochida
貴顕 持田
Junichi Yamashita
淳一 山下
Tadao Aoyama
肇男 青山
Yoko Yuji
洋子 湯地
Takehiro Seto
武裕 瀬戸
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
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    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E30/00Energy generation of nuclear origin
    • Y02E30/30Nuclear fission reactors

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  • Monitoring And Testing Of Nuclear Reactors (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】炉心特性を損なうことなく、燃焼度の増加に伴
って増加する余剰反応度を適切に制御でき、初装荷炉心
の経済性を向上する。 【構成】原子炉炉心は、平均濃縮度が3.7 重量%でか
つステンレス鋼製のチャンネルボックス14を有する高
濃縮度燃料集合体10が45%を占め、平均濃縮度が
3.7 重量%でかつジルコニウム合金製のチャンネルボ
ックスを有する高濃縮度燃料集合体が45%を占め、及
び平均濃縮度が1.3 重量%でかつジルコニウム合金製
のチャンネルボックスを有する低濃縮度燃料集合体が1
0%を占める。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、原子炉炉心及び燃料集
合体に係り、特に沸騰水型原子炉に適用するのに好適な
原子炉炉心及び燃料集合体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】原子炉は、核分裂性物質の核分裂によっ
て発生する中性子に基づく連鎖反応により、熱エネルギ
ーを出し続ける。この連鎖反応が平衡にある状態を臨界
といい、一定の出力で運転される原子炉はこの状態を維
持している。また、連鎖反応が増大していく状態を臨界
超過、逆に減少していく状態を未臨界という。
【0003】原子炉は、燃料物質を補給せずに一定期間
運転しなければならない。このために、臨界維持に必要
な量よりも多い核分裂性物質が、原子炉の炉心内に装荷
される。従って、原子炉は制御材なしには臨界超過にな
る。この超過した反応度を余剰反応度という。余剰反応
度は、原子炉の運転期間を通して適切に制御する必要が
ある。原子炉の運転期間を通しての余剰反応度の制御
は、可燃性毒物を燃料棒内に充填することが知られてい
る。可燃性毒物は、原子炉の運転期間を通して徐々に燃
焼しその物質量が減少していく中性子吸収材である。可
燃性毒物の代表例は、ガドリニアである。
【0004】図13は、ガドリニアを含む燃料集合体の
燃焼度に対する燃料集合体の無限増倍率の変化を示して
いる。一般に、ガドリニア含有燃料棒本数の増加は、燃
料集合体の燃焼初期における無限増倍率の低下をもたら
す。またガドリニア濃度の増加は、ガドリニアの燃え尽
きる時期を遅くし、無限増倍率の最大値をより抑制す
る。ガドリニア濃度とガドリニア含有燃料棒の本数との
組み合わせにより、余剰反応度を適切に制御することが
可能である。
【0005】次に、原子炉の初装荷炉心の経済性向上に
ついて説明する。初装荷炉心では、装荷された燃料集合
体の一部が第1サイクルの運転終了後に取り出され、新
しい取替燃料と交換される。第1サイクルで原子炉から
取り出される燃料集合体は、第2サイクル以降に原子炉
から取り出される他の燃料集合体に比べて燃焼度が低
く、発生エネルギーが少ない。そこで、核分裂性物質の
有効活用を図るために、炉心内の滞在期間に応じてウラ
ン濃縮度を変えた複数の燃料集合体を用いる初装荷炉心
が知られている。
【0006】この初装荷炉心の一例は、特開平5−24927
0 号公報に記載されているように、平均濃縮度が3.4
%の高濃縮度燃料集合体,平均濃縮度が2.3%の中濃
縮度燃料集合体、及び平均濃縮度が1.1 %の低濃縮度
燃料集合体の3種類の燃料集合体を装荷したものであ
る。核分裂性物質の有効活用のために、平均濃縮度の低
い燃料集合体ほど早い時期に炉心から取り出し、平均濃
縮度の高い燃料集合体ほど長い間炉心内に滞在する。
【0007】初装荷炉心の取出燃焼度を更に高めるため
には、炉心平均濃縮度をより一層高めて燃料集合体の炉
内滞在期間をより長くする必要がある。平均濃縮度を高
めていけば、現在の原子炉の標準的な運転サイクルであ
る13ヶ月運転の場合、第1サイクルと第2サイクルの
期間において燃料交換なしでも連続運転可能な炉心も実
現できる。炉心平均濃縮度を高める方法としては、(1)
燃料集合体の平均濃縮度を高める、(2)炉心を構成する
濃縮度の異なる燃料集合体の内、高濃縮度燃料集合体の
体数を増加する、などが考えられる。第1の方法は、移
行炉心から平衡炉心への円滑な推移のために炉心を構成
する取替燃料集合体の濃縮度と初装荷炉心における高濃
縮度燃料集合体の濃縮度を同等にすることが望ましいの
で、初装荷炉心の高濃縮度燃料集合体のみの平均濃縮度
を高めるのは現実的な案とはいえない。第2の方法は、
炉心全体の反応度の燃焼変化が高濃縮度燃料集合体自身
のそれと同等になる。
【0008】図14に従来の高濃縮度燃料集合体の無限
増倍率の燃焼度に対する変化を示す。可燃性毒物を含有
した燃料集合体の無限増倍率は、燃焼前半で盛り上がる
形である。この燃料集合体を多量に装荷した炉心は、サ
イクル途中で余剰反応度が高くなりすぎてその抑制が困
難であり、高燃焼度化も難しい。
【0009】原子炉は一定の運転期間、余剰反応度を適
切に制御して運転する必要がある。従来は、制御棒挿入
及び燃料棒への可燃性毒物の充填によって、初装荷炉心
の高燃焼度化のために平均濃縮度を上昇させたことによ
る余剰反応度の増加に対処していた。しかし、さらに高
燃焼度化を目指して平均濃縮度を高めた炉心では、余剰
反応度もより一層上昇することになる。これに対して、
制御棒の挿入で対応すれば、挿入する制御棒の本数が増
加し、炉心の半径方向ピーキングが増大して熱的余裕が
減少する。しかも、原子炉の運転期間中の大きな余剰反
応度の変化を補償するために、制御棒挿入量調整を目的
とした制御棒操作の頻度が多くなる。これは、原子炉の
稼働率の低下を招き、燃料経済性の観点からも好ましく
ない。また、可燃性毒物濃度の増加は、余剰反応度を抑
制できるが、反面、ペレットの熱伝導率の低下を招き、
燃料健全性の点から問題も生じていた。
【0010】以上述べたように、初装荷炉心の高燃焼度
化の実現を阻害する主要因は、炉心の余剰反応度の増加
である。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】初装荷炉心の高燃焼度
化を目指して平均濃縮度を高めた場合、炉心の余剰反応
度も上昇してしまう。従来の技術、すなわち制御棒の挿
入本数の増加や可燃性毒物の濃度の増加で対応すると、
熱的余裕の減少や燃料の特性が悪化するなどの諸問題が
発生する。
【0012】本発明の目的は、炉心特性を損なうことな
く、燃焼度の増加に伴って増加する余剰反応度を適切に
制御でき、初装荷炉心の経済性を向上できる原子炉の炉
心及び燃料集合体を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成する本
発明の特徴は、核分裂性物質を含む複数の燃料集合体、
及び前記燃料集合体間に挿入される制御棒を含む原子炉
炉心において、前記燃料集合体の構造材の少なくとも一
部が中性子吸収材で構成されていることにある。これに
より、炉心特性を損なうことなく、燃焼度の増加に伴っ
て増加する余剰反応度を適切に制御できる。また、初装
荷炉心の経済性を向上できる。
【0014】更に具体的には、このような中性子吸収材
を燃料集合体の寿命中のすべての期間にわたって炉心内
に入れておけば中性子の損失となるので、その中性子吸
収材を燃料寿命途中において取り除くことの可能な構造
とすることで、初装荷炉心の経済性の向上を実現するも
のである。
【0015】
【作用】可燃性毒物濃度と可燃性毒物含有燃料棒の本数
との組み合わせにより、余剰反応度を適切に制御するこ
とができる。すなわち、可燃性毒物含有燃料棒の設計に
よって燃料集合体の無限増倍率の燃焼変化を平坦にする
ことも可能である。
【0016】高燃焼度を目指した炉心は、運転期間中を
通して余剰反応度を出来るだけ平坦にし、かつ余剰反応
度の最大値を抑制することが重要である。制御棒及び可
燃性毒物を用いる方法は、炉心特性及び燃料特性を損な
うために、前述の余剰反応度を平坦にしかつその最大値
を抑制することが困難である。
【0017】そこで、本発明は、燃料集合体内の可燃性
毒物濃度を従来よりも減少させて、燃料集合体の無限増
倍率の燃焼度に対する変化を平坦化させるとともに、炉
心内に新たに中性子吸収物質を含む材料を使用すること
で炉心の余剰反応度の最大値を抑制する。本発明は、炉
心内に新たな中性子吸収材を入れるが、無限増倍率を平
坦にするために従来よりも燃料集合体内の可燃性毒物量
を減らしており、中性子経済性は余り変わらない。
【0018】また、具体的には、中性子吸収材は燃料集
合体の寿命途中に取り除くことが出来る構造となってい
るため、燃焼が進んで炉心の余剰反応度が制御棒及び可
燃性毒物で制御可能になった時点で炉心内より余分な中
性子吸収材を除去し、中性子の無駄な吸収を防ぐことも
可能である。
【0019】図11は、本発明の作用を示す一例とし
て、燃料集合体のチャンネルボックスを従来のジルコニ
ウム合金の代わりにステンレス鋼を用いた場合の無限増
倍率の変化を示している。これによれば、従来例と同等
のガドリニア濃度でも、燃料集合体の無限増倍率の最大
値を10%近く低下させることができる。比較のため
に、ガドリニアを従来例より約5重量%多く充填した燃
料集合体の無限増倍率を図12に示す。本発明により、
可燃性毒物の濃度を上昇させた場合と同等の効果が得ら
れる。
【0020】表1に、ジルコニウム合金と、本発明に利
用する中性子吸収材の一例であるステンレス鋼の熱中性
子吸収断面積を示す。ステンレス鋼は、ジルコニウム合
金の約10倍の熱中性子吸収断面積を有する。このよう
な物質を炉心内に備えること
【0021】
【表1】
【0022】で、炉心の余剰反応度を効果的に低減でき
る。
【0023】また、本発明を適用した燃料集合体と従来
の燃料集合体を併用して用いることで、廃棄物量の低
減,余剰反応度の制御に対する融通性が得られる。
【0024】
【実施例】以下、本発明の実施例を示す。
【0025】(実施例1)図4に、本発明の実施例であ
る沸騰水型原子炉の炉心における余剰反応度の燃焼度に
対する変化を示す。この原子炉炉心を構成する燃料集合
体のうち、平均濃縮度が3.7 重量%でかつステンレス
鋼製のチャンネルボックスを有する燃料集合体(高濃縮
度燃料集合体)が45%を占め、平均濃縮度が3.7 重
量%でかつジルコニウム合金製のチャンネルボックスを
有する燃料集合体(高濃縮度燃料集合体)が45%を占
め、及び平均濃縮度が1.3 重量%でかつジルコニウム
合金製のチャンネルボックスを有する燃料集合体(低濃
縮度燃料集合体)が10%を占めている。本実施例の炉
心の平均濃縮度は、3.0 重量%である。
【0026】上記の各高濃縮度燃料集合体の構成を図1
及び図3に示す。高濃縮度燃料集合体10は、燃料棒1
1の束の外側をチャンネルボックス14で取り囲み、中
央部に2本の水ロッド13を配置している。燃料棒11
は、9行9列に配列されている。2本の水ロッド13
は、7本の燃料棒11が配置可能な領域を占有する。チ
ャンネルボックス14は、ステンレス鋼製である。燃料
棒11は、燃料棒1〜6,P及びG1の8種類が用いら
れる。これらの燃料棒の軸方向の濃縮度分布及びガドリ
ニア濃度分布は、図2に示される。燃料棒G1は、可燃
性毒物であるガドリニアを含んでいる。αは、ガドリニ
ア濃度の値である。燃料棒1〜6及びPは、ガドリニア
を含んでいない。燃料棒Pは、他の燃料棒に比べて燃料
有効長(燃料ペレットが充填されている部分の軸方向の
長さ)が短い部分長燃料棒である。燃料棒1〜6及びG
1は、上下端部(gで示された部分)に天然ウランを充
填している。gで示された部分以外は、濃縮ウランを充
填した領域である。燃料棒2及び5は、燃料有効長の下
端から8/24の位置で上部領域と下部領域に分割さ
れ、上部領域の濃縮度が下部領域のそれよりも大きい。
図2において、a,b,c,d,e,f及びgは濃縮度
の値を示し、a,b,c,d,e,f及びgの順に濃縮
度が小さくなる。15は、燃料集合体間に挿入される制
御棒である。
【0027】高濃縮度燃料集合体16は、チャンネルボ
ックス17がジルコニウム合金製である点を除いて、高
濃縮度燃料集合体10と同じ構成を有する。
【0028】以上の構成を有する本実施例の原子炉炉心
の余剰反応度は、図4に示されるように、1サイクルに
おける燃焼度の増加に対してほぼ平坦化される。図4内
の破線の特性は、本実施例の原子炉炉心と同じ対数の燃
料集合体を装荷した従来の原子炉炉心の余剰反応度の変
化を示す。本実施例の余剰反応度は、従来のそれよりも
平坦化され、かつ余剰反応度の最大値も低下している。
【0029】本実施例の初装荷炉心において、高濃縮度
燃料集合体10のうち、約50%を第3サイクルにて、
また残りのを第4サイクルにて高濃縮度燃料集合体16
と交換する。これによって、ステンレス鋼による中性子
の無駄な吸収を避けることができる。なお、本実施例に
おいては、取替燃料集合体として高濃縮度燃料集合体1
6が用いられる。また、初装荷の燃料集合体の一部を燃
焼途中で一旦炉心から取り出し、後のサイクル開始前に
再び炉心に装荷することによって、初装荷炉心の燃焼度
を向上させることができる。
【0030】(実施例2)図5に、本発明の第2の実施
例である沸騰水型原子炉の炉心に用いられる燃料集合体
の一例を示す。
【0031】本実施例は、実施例1で装荷される低濃縮
度燃料集合体に、図5に示す低濃縮度燃料集合体20を
用いたものである。本実施例は、高濃縮度燃料集合体と
しては、1種類の高濃縮度燃料集合体16を装荷してい
る。低濃縮度燃料集合体20は、ステンレス製のチャン
ネルボックス14を備えている。燃料棒11は、燃料棒
1〜3,7及びP1の5種類の燃料棒である。燃料棒7
及びP1は同じ濃縮度を有する。燃料棒P1は、燃料棒
Pと同じ部分長燃料棒である。燃料棒7は、上下端部に
天然ウランが充填されず、燃料有効長全長にわたって一
様な濃縮度を有する。
【0032】本実施例は、実施例1と同様な効果が得ら
れる。なお、低濃縮度燃料集合体20は、およそ2サイ
クル(1サイクルを13ヶ月とした場合)、炉心内に滞在
するために、第1サイクル運転終了後、低濃縮度燃料集
合体20に取り付けられているチャンネルボックス14
をジルコニウム合金製のチャンネルボックス17に交換
する。このようにして、低濃縮度燃料集合体20の燃焼
に無駄のないようにしている。また、高濃縮度燃料集合
体16のうちの一部を一旦炉心から取り出し、その代わ
りに取替燃料集合体を装荷して第2サイクルの運転を行
うとともに、この取り出された高濃縮度燃料集合体16
を第3サイクル後のサイクル開始前に炉心内に再装荷す
ることによって、初装荷炉心の燃焼度を向上させること
ができる。
【0033】(実施例3)本発明の第3実施例である沸
騰水型原子炉の炉心に装荷される燃料集合体の一例を図
7に示す。この燃料集合体21は、燃料棒11を8行8
列に配置し、チャンネルボックス14を備えている。更
に、太径の水ロッド22が1本設けられる。この燃料集
合体を用いても、実施例1と同様の効果が得られる。
【0034】(実施例4)本発明の第4実施例である沸
騰水型原子炉の炉心に装荷される燃料集合体の一例を図
8に示す。この燃料集合体22は、燃料棒11を9行9
列に配置し、チャンネルボックス14を備えている。更
に、3行3列に燃料棒配列可能な領域に横断面が正方形
状の1本の水ロッド24が設けられる。この燃料集合体
を用いても、実施例1と同様の効果が得られる。
【0035】また、燃料集合体22の水ロッド24を円
柱状の太径水ロッド26に替えた図9の燃料集合体25
を用いてもよい。
【0036】(実施例5)本発明の第5実施例である沸
騰水型原子炉の炉心を図10に示す。本実施例は、燃料
集合体間に形成される水ギャップ19のうち制御棒15
が挿入される側と反対側の水ギャップ19に、ステンレ
ス鋼製の板18を配置している。これらの板18は、図
示していないが、燃料集合体の上端部が挿入される炉心
格子板から懸垂している。なお、燃料集合体としては、
高濃縮度燃料集合体16及び図示していないが低濃縮度
燃料集合体が用いられる。高濃縮度燃料集合体16のチ
ャンネルボックス17は、ジルコニウム合金製である。
低濃縮度燃料集合体のチャンネルボックスもは、ジルコ
ニウム合金製である。本実施例においても、実施例1の
効果は十分に発揮される。また、本実施例のステンレス
鋼製の板18は、燃料集合体の寿命途中において炉心外
に取り出すことが可能であるので、燃料集合体の高燃焼
度化の妨げにはならない。
【0037】
【発明の効果】初装荷炉心の平均濃縮度を上昇させて高
燃焼度化を実現する際に、余剰反応度の上昇が問題とな
るが、本発明に示したように原子炉内に中性子吸収物質
を新たに混入することで、可燃性毒物の濃度の上昇に頼
ることなく、炉心の余剰反応度を適切に抑制することが
可能となり、初装荷炉心の高燃焼度化が実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の好適な一実施例である原子炉炉心に装
荷される燃料集合体の一例の横断面図である。
【図2】図1の燃料集合体に用いられる燃料棒の濃縮度
分布及びガドリニア分布を示す説明図である。
【図3】本発明の好適な一実施例である上記の原子炉炉
心に図1の燃料集合体と共に装荷される他の燃料集合体
の一例の横断面図である。
【図4】図1及び図3の燃料集合体が装荷された本発明
の実施例である原子炉炉心における燃焼度に対する無限
増倍率の変化を示す説明図である。
【図5】本発明の他の実施例である原子炉炉心に装荷さ
れる燃料集合体の一例の横断面図である。
【図6】図5の燃料集合体に用いられる燃料棒の濃縮度
分布及びガドリニア分布を示す説明図である。
【図7】本発明の他の実施例である原子炉炉心に装荷さ
れる燃料集合体の一例の横断面図である。
【図8】本発明の他の実施例である原子炉炉心に装荷さ
れる燃料集合体の一例の横断面図である。
【図9】本発明の他の実施例である原子炉炉心に装荷さ
れる燃料集合体の一例の横断面図である。
【図10】本発明の他の実施例である原子炉炉心の横断
面図である。
【図11】本発明におけるチャンネルボックスの機能を
示す特性図である。
【図12】ジルコニウム合金製のチャンネルボックスを
用いた従来の燃料集合体のみを装荷してなる原子炉炉心
の無限増倍率の変化を示す特性図である。
【図13】可燃性毒物含有燃料棒の本数及び可燃性毒物
濃度の無限増倍率への影響の度合いを示す特性図であ
る。
【図14】可燃性毒物含有燃料棒を有する燃料集合体の
無限増倍率の変化を示す特性図である。
【符号の説明】
10,16…高濃縮度燃料集合体、11…燃料棒、13
…水ロッド、14,17…チャンネルボックス、18…
ステンレス鋼製の板、19…水ギャップ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 G21C 3/30 GDBD (72)発明者 持田 貴顕 茨城県日立市幸町三丁目1番1号 株式会 社日立製作所日立工場内 (72)発明者 山下 淳一 茨城県日立市幸町三丁目1番1号 株式会 社日立製作所日立工場内 (72)発明者 青山 肇男 茨城県日立市大みか町七丁目2番1号 株 式会社日立製作所電力・電機開発本部内 (72)発明者 湯地 洋子 茨城県日立市大みか町七丁目2番1号 株 式会社日立製作所電力・電機開発本部内 (72)発明者 瀬戸 武裕 茨城県日立市幸町三丁目1番1号 株式会 社日立製作所日立工場内

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】核分裂性物質を含む複数の燃料集合体、及
    び前記燃料集合体間に挿入される制御棒を含む原子炉炉
    心において、前記燃料集合体の構造材の少なくとも一部
    が中性子吸収材で構成されていることを特徴とする原子
    炉炉心。
  2. 【請求項2】前記中性子吸収材は、金属,合金、または
    金属化合物である請求項1の原子炉炉心。
  3. 【請求項3】前記中性子吸収材は、ジルコニウム合金よ
    りも大きな中性子吸収断面積を有する材料である請求項
    1または請求項2の原子炉炉心。
  4. 【請求項4】核分裂性物質を含む複数の燃料集合体、及
    び前記燃料集合体間に挿入される制御棒を含む原子炉炉
    心において、ジルコニウム合金よりも中性子吸収断面積
    の大きな金属が、前記燃料集合体の間に懸架されている
    ことを特徴とする原子炉炉心。
  5. 【請求項5】前記燃料集合体のチャンネルボックスが、
    ジルコニウム合金よりも中性子吸収断面積の大きな金属
    で構成されている請求項1,請求項2,請求項3または
    請求項4の原子炉炉心。
  6. 【請求項6】前記中性子吸収材が、前記燃料集合体の寿
    命途中において、取り除くことができ、またはより中性
    子吸収の小さな物質に置き換えることの出来る構造を有
    している請求項1,請求項2,請求項3,請求項4また
    は請求項5の原子炉炉心。
  7. 【請求項7】請求項1から請求項6のいずれか1つの原
    子炉炉心に含まれ、複数の燃料棒及び水ロッドを有する
    燃料集合体において、前記燃料棒のうち、一部の燃料棒
    は、他の燃料棒よりも燃料有効長が短い燃料集合体。
  8. 【請求項8】燃料集合体の軸に垂直な平面での平均濃縮
    度が燃料集合体の上部領域で燃料集合体の下部領域より
    も大きく、前記上部領域と前記下部領域の境界が燃料有
    効長の下端からこの燃料有効長の1/3〜7/12の範
    囲内にある請求項7の燃料集合体。
JP7241229A 1995-09-20 1995-09-20 原子炉炉心及び燃料集合体 Pending JPH0990074A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006234476A (ja) * 2005-02-23 2006-09-07 Toshiba Corp 沸騰水型原子炉用燃料集合体および沸騰水型原子炉用チャンネルボックス

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006234476A (ja) * 2005-02-23 2006-09-07 Toshiba Corp 沸騰水型原子炉用燃料集合体および沸騰水型原子炉用チャンネルボックス

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