JPH0988941A - 動圧軸受装置及びその製造方法 - Google Patents

動圧軸受装置及びその製造方法

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JPH0988941A
JPH0988941A JP27481795A JP27481795A JPH0988941A JP H0988941 A JPH0988941 A JP H0988941A JP 27481795 A JP27481795 A JP 27481795A JP 27481795 A JP27481795 A JP 27481795A JP H0988941 A JPH0988941 A JP H0988941A
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JP
Japan
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bearing
resin layer
lubricating resin
aluminum material
bearing surface
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JP27481795A
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English (en)
Inventor
Yasushi Mizusaki
康史 水嵜
Norihisa Tsutsui
徳久 筒井
Hiromasa Marumo
浩昌 丸茂
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Nidec Instruments Corp
Original Assignee
Sankyo Seiki Manufacturing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 軸受の摩耗や焼き付き等を防止して軸受の長
寿命化を図ると共に、軸受部で発生する熱を良好に放熱
して周辺の他の部材に悪影響を及ぼす畏れを低減し信頼
性を向上する。 【解決手段】 回転部材30及び固定部材32の少なく
とも一方の軸受面に、潤滑性樹脂層34を設けてこの潤
滑性樹脂層34により軸受面を構成し、当該潤滑性樹脂
層34によって軸受面の耐摩耗性、耐焼き付き性を向上
するように構成してなるもの。また、このような潤滑性
樹脂層34は熱伝導が悪く軸受部で発生する熱が良好に
放熱されずにこもってしまうが、該潤滑性樹脂層34が
設けられる側の部材32を熱伝導率が高いアルミ材によ
り構成し、当該アルミ材32によって軸受部で発生する
熱を良好に放熱するように構成してなるもの。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、動圧軸受装置及び
その製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】ポリゴンミラー駆動用モータやハードデ
ィスク駆動モータ等は、高精度且つ高速回転が要求され
ることから、空気或いはオイル等の流体を利用した動圧
軸受装置が用いられつつある。この動圧軸受装置を用い
た装置例として、例えば図1に示されているようなポリ
ゴンミラー駆動用モータがある。この図1に示されたポ
リゴンミラー駆動用モータは、デジタルコピー、レーザ
プリンタ等におけるレーザスキャナーを構成するもので
あって、10000〜30000RPM以上の高速回転
をするため、軸受には非接触で回転支持可能な空気動圧
軸受等が用いられている。
【0003】すなわち、図1において、ベース8にネジ
止め固定された軸受(固定部材)5内に、数μm〜十数
μmの隙間を隔ててロータ(回転部材)2が挿入されて
おり、当該ロータ2の外周面14に形成されたスパイラ
ル溝15と軸受5の内周面とで構成される空気動圧軸受
4によって上記ロータ2が高速回転可能に支承される構
成になされている。さらに上記ベース8の中央柱状部の
外周には、駆動コイル9が嵌合固定されており、その駆
動コイル9に周対向するようにして、駆動用の磁気回路
をつくる環状マグネット10が配置されている。この環
状マグネット10は、上記ロータ2の内部に鉄製のヨー
ク19を介して配置されており、上記駆動コイル9と共
にモータ駆動部を構成している。
【0004】また上記ロータ2の先端部(図示上端部)
には凸部13が設けられており、この凸部13に対して
ポリゴンミラー1が嵌合されている。このポリゴンミラ
ー1上には、波形ばね17を介してバランスプレート1
6が同軸に載置されており、そのバランスプレート16
側から差し込まれた固定ネジ18がロータ2の凸部13
に螺着されることによってポリゴンミラー1の固定が行
われている。
【0005】さらに上記ベース8の中央柱状部の上部外
周及びバランスプレート16の内周には、一対の環状マ
グネット11,12が周対向するように取り付けられて
いる。これらの各環状マグネット11,12には、軸方
向に極性を逆にして着磁が行われており、これによって
磁気スラスト軸受が構成されている。
【0006】そして、駆動コイル9に所定の駆動電圧が
印加されると、ロータ2と共にポリゴンミラー1が回転
し、このポリゴンミラー1の回転によって該ポリゴンミ
ラー1に収束されたレーザー光が図示されない画像記録
媒体上を走査するようになっている。この時、ロータ2
は、ロータ2と軸受5との間に発生する圧力によってラ
ジアル方向に支持されると共に、一対の環状マグネット
11,12よりなる磁気スラスト軸受によって浮上支持
される。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ここで、上記動圧軸受
4にあっては、前述したように数μm〜十数μmの動圧
発生用隙間を隔てて軸受5に対してロータ2が挿入され
ていることから、起動停止時に両部材の軸受面同士が接
触して摩耗が生じたり、大きな外乱により両部材の軸受
面同士が接触して損傷を受け例えば使用時に焼き付き等
が発生する等して、長寿命化が図れないといった問題が
あった。
【0008】そこで本発明は、軸受の摩耗や焼き付き等
が防止され軸受の長寿命化が図られる動圧軸受装置及び
その製造方法を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1の動圧軸受装置は、回転部材に形成された
軸受面と固定部材に形成された軸受面とを対向配置し当
該軸受面間に生じる動圧作用によって前記回転部材を回
転自在に支承する動圧軸受装置において、前記回転部材
及び前記固定部材の少なくとも一方の軸受面に潤滑性樹
脂層を設けてこの潤滑性樹脂層により軸受面を構成する
と共に、この潤滑性樹脂層が設けられた側の部材をアル
ミ材により構成したことを特徴としている。
【0010】このような請求項1における動圧軸受装置
によれば、回転部材及び固定部材の少なくとも一方の軸
受面に設けられた潤滑性樹脂層は、耐摩耗性、耐焼き付
き性に優れている。また、このような潤滑性樹脂層は熱
伝導が悪く軸受部で発生する熱が良好に放熱されない
が、該潤滑性樹脂層が形成される部材を熱伝導率が高い
アルミ材により構成すると、当該アルミ材によって軸受
部で発生する熱が良好に放熱され、周辺の他の部材に悪
影響を及ぼす畏れが低減される。
【0011】上記目的を達成するために、請求項2の動
圧軸受装置は、請求項1に加えて、アルミ材と潤滑性樹
脂層との間に、クロム被膜またはアルマイト被膜を形成
したことを特徴としている。
【0012】このような請求項2における動圧軸受装置
によれば、クロム被膜またはアルマイト被膜によって、
アルミ材が防錆されるようになる。
【0013】この時、潤滑性樹脂層としては種々のもの
を採用できるが、請求項3に記載のように、例えばポリ
アミドイミドを主成分とした樹脂を採用できる。
【0014】また、このような動圧軸受装置を製造する
にあたっては、請求項4に記載のように、先ず回転部材
及び固定部材の少なくとも一方で且つ軸受面に潤滑性樹
脂層が設けられることになる部材をアルミ材により構成
し、次いでこのアルミ材の潤滑性樹脂層が設けられるこ
とになる軸受面を潤滑性樹脂層の密着力が高まるように
粗くし、次いで前記アルミ材にクロム被膜を形成するア
ロジン処理またはアルマイト被膜を形成するアルマイト
処理を施し、次いで前記粗くされた軸受面に潤滑性樹脂
層を形成し、次いでこの潤滑性樹脂層の表面を加工して
軸受面とするといった製造方法を採用できる。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面に
基づいて詳細に説明する。本発明の適用形態としては図
1におけるポリゴンミラー駆動用モータがあるが、当該
モータの全体構造は従来技術の欄で既に説明したので省
略することとし、以下、本発明の要部に関する実施形態
を説明する。
【0016】図2に示されている動圧軸受装置は軸回転
型の空気動圧軸受装置であって、固定部材としての軸受
(ステータ)32に対し、回転部材としてのロータ30
が、空気動圧により回転自在に支承されるように構成さ
れている。すなわち、上記ロータ30の外周面及び軸受
32の内周面(正確には後述の潤滑性樹脂層34の内周
面)によって動圧軸受35が構成された状態となってい
る。
【0017】ロータ30は、アルミニウム、アルミニウ
ム合金等のアルミ材よりなる。このロータ30の外周面
(軸受面)には、動圧発生用の溝31が切削加工により
形成されていると共に腐食防止、摩耗防止のために無電
解ニッケルメッキが施されている。なお、この無電解ニ
ッケルメッキを、後述のクロム被膜またはアルマイト被
膜に代えても同様な効果を得ることができる。
【0018】軸受32もロータ30と同様に、アルミニ
ウム、アルミニウム合金等のアルミ材よりなる。このア
ルミ材は、その熱伝導率が240W・m-1・K-1であ
り、例えばSUSの熱伝導率(15・m-1・K-1)、セ
ラミックの熱伝導率(20・m-1・K-1)に比して高く
なっており、従って放熱性に優れている。
【0019】この軸受32の内周面(軸受面)には、ア
ルミ材に対して防錆能力のあるクロム被膜33が形成さ
れており、このクロム被膜33の表面には、耐摩耗性、
耐焼き付き性に優れた潤滑性樹脂層として例えばPTF
E(ポリ四弗化エチレン)を分散させたポリアミドイミ
ド34が3μm以上の厚さでコーティングされている。
【0020】このようなポリアミドイミド34、クロム
被膜33を有する軸受32を得るにあたっては、先ず当
該ポリアミドイミド34がコーティング後剥離すること
のないように(ポリアミドイミド34の密着力が高まる
ように)、軸受32における内周面のアルミ材素地を、
例えば湿式エッチング、サンドブラスト等によってその
表面粗さが12s(JIS B0031に規定の表面粗
さ参照)以上となるように粗くし、次いでこの軸受(ア
ルミ材)32に、例えばアロジン処理を施してアルミ材
表面にクロム被膜33を形成する。
【0021】このアロジン処理としては、例えば軸受
(アルミ材)32をアロジン溶液に浸漬する方法、軸受
(アルミ材)32にアロジン溶液をスプレーしたり、刷
毛により塗る等の方法が採用される。そして、このアロ
ジン処理によって形成されるクロム被膜33によって該
アルミ材の防錆が図られる。
【0022】次いで、PTFEを分散させたポリアミド
イミド34を、例えばスプレー、刷毛塗り、ディッピン
グ、モールディング等によって、軸受32の内周面に形
成されたクロム被膜33のその表面に十分な厚さとなる
ように付着させる。次いで、ポリアミドイミド34の表
面を、当該ポリアミドイミド34の最小肉厚が3μm以
上となるように、例えばレース加工によって仕上げれ
ば、図2に示したPTFEを分散させたポリアミドイミ
ド34、クロム被膜33を有する軸受32が得られるこ
とになる。
【0023】ここで、本実施形態においては、上述した
ようにアルミ材素地の表面粗さが12s以上となるよう
にしている。この理由を図3を参照しながら説明する。
図3は、面粗さが1s、5s、7s、12s、17sの
アルミ材を5種類を用い、これらにPTFEを分散させ
たポリアミドイミドをそれぞれコーティングし、レース
加工によりコーティング厚さを3μmにした軸受を5種
類それぞれ得、1種当たり5台のモータを用意して、こ
れら各モータにヒートショックをそれぞれ与えた時にポ
リアミドイミドが剥離するモータ台数を表したものであ
る。
【0024】図3より明らかなように、表面粗さを12
sより小さくするとコーティングしたポリアミドイミド
の剥離が発生してしまい、12s以上にすると剥離は発
生しない。すなわち、本実施形態のように、アルミ材素
地の表面粗さが12s以上となるようにすれば、コーテ
ィングしたポリアミドイミドの剥離が防止されることに
なる。
【0025】また、本実施形態においては、上述したよ
うにコーティングしたポリアミドイミドの厚さが3μm
以上となるようにしている。この理由を図4を参照しな
がら説明する。図4は、アルミ材素地の面粗さを12s
とし、これにフッ素樹脂を分散させたポリアミドイミド
をコーティングし、レース加工によりコーティング厚さ
を1〜7μmとした軸受を7種類それぞれ得、1種当た
り10台のモータを用意して、各モータ運転時に100
回強制的にポリアミドイミドのコーティング面とロータ
2の対向面とを接触させ、これによって焼き付きに至っ
たモータ台数を表したものである。
【0026】図4より明らかなように、コーティング厚
さを3μmより薄くすると運転時の接触により焼き付き
が発生してしまい、3μm以上にすると焼き付きは発生
しない。すなわち、本実施形態のように、コーティング
したポリアミドイミドの厚さが3μm以上となるように
すれば、焼き付きが防止されることになる。
【0027】また、本実施形態においては、上述したよ
うに潤滑性樹脂層としてポリアミドイミドを主成分とし
た樹脂を用いている。この理由を図5を参照しながら説
明する。図5は、潤滑性樹脂層34をポリアミドイミド
としたモータ2種(No.5、No.6)と、エポキシ
樹脂としたモータ4種(No.1〜No.4)と、を用
意して、各モータを運転した後の摩耗結果を表したもの
である。なお、実験には、図に示すとおり東洋ドライル
ーブ(株)製のエポキシ樹脂、四国化成工業(株)製の
ポリアミドイミドを使用した。
【0028】図5より明らかなように、潤滑性樹脂層と
してポリアミドイミドを用いた方がエポキシ樹脂を用い
たより耐摩耗性に優れているのが確認できる。
【0029】このように、本実施形態においては、軸受
32の内周面(軸受面)に潤滑性樹脂層34を設けてこ
の潤滑性樹脂層34により軸受面を構成し、当該潤滑性
樹脂層34によって軸受面の耐摩耗性、耐焼き付き性を
向上するように構成しているので、起動停止時に軸受面
同士が接触して摩耗が生じたり、大きな外乱により軸受
面同士が接触して損傷を受け例えば使用時に焼き付き等
が発生することを防止できるようになっており、軸受の
長寿命化を図ることが可能となっている。
【0030】また、このような潤滑性樹脂層34は熱伝
導が悪く軸受部で発生する熱が良好に放熱されずにモー
タ内部にこもってしまうが、該潤滑性樹脂層34を熱伝
導率が高いアルミ材32にコーティングするようにし、
当該アルミ材32によって軸受部で発生する熱を良好に
放熱するように構成しているので、周辺の他の部材とし
て例えばモータ駆動部に悪影響を及ぼす畏れを低減でき
るようになっており、信頼性を向上することが可能とな
っている。また、アルミ材は加工性に優れていることか
ら、加工を容易に行い得るといった効果もある。
【0031】因に、上記軸受32を、アルミ材より熱伝
導率が高い金、銀、銅より構成することも考えられる
が、これらは非常に高価であるので好ましくない。
【0032】また、本実施形態においては、アルミ材3
2と潤滑性樹脂層34との間にクロム被膜33を形成
し、このクロム被膜33によってアルミ材32を防錆す
るように構成しているので、アルミ材32の腐食を防止
できるようになっており、上述した効果を一層高めるこ
とが可能となっている。
【0033】因に、ロータ30、軸受32と同様に、バ
ランスプレート16、ポリゴンミラー1、ベース8等を
アルミ材より構成すれば、温度変化にともなう機械的な
歪、部品間のズレが起こり難くなる。また、アルミ材
は、鉄等に比して質量が小さいという利点によって起動
時間の短縮等も図ることが可能となる。
【0034】以上本発明者によってなされた発明を実施
形態に基づき具体的に説明したが、本発明は上記実施形
態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範
囲で種々変形可能であるというのはいうまでもなく、例
えば、上記実施形態においては、アルミ材32にアロジ
ン処理を施してアルミ材表面にクロム被膜33を形成す
るようにしているが、このアロジン処理に代えてアルマ
イト処理を施してアルマイト被膜を形成するようにして
も上記と同様な効果を得ることができる。
【0035】また、上記実施形態においては、軸受3
2、ロータ30の両方をアルミ材により構成し、軸受3
2側に潤滑性樹脂層34を形成するようにしているが、
ロータ30側に潤滑性樹脂層34を形成するようにして
も良く、要はロータ30及び軸受32の少なくとも一方
の軸受面に潤滑性樹脂層34を設け、この潤滑性樹脂層
34が設けられた側の部材をアルミ材により構成するよ
うにすれば、上記実施形態と同様な効果、すなわち放熱
性を高めてモータ内部にこもる熱を逃がすと共に摩耗や
焼き付きを防止するという効果を得ることが可能とな
る。
【0036】また、上記実施形態の動圧軸受装置を、ポ
リゴンミラー以外の磁気ディスク、光ディスク等の各種
回転板を回転駆動するための装置、空気以外のオイル等
の流体を用いた装置、軸固定型の装置、さらにはモータ
以外の装置に対しても同様に適用することが可能であ
る。
【0037】
【発明の効果】以上述べたように、請求項1の動圧軸受
装置によれば、回転部材及び固定部材の少なくとも一方
の軸受面に、潤滑性樹脂層を設けてこの潤滑性樹脂層に
より軸受面を構成し、当該潤滑性樹脂層によって軸受面
の耐摩耗性、耐焼き付き性を向上するように構成したも
のであるから、軸受面の摩耗や焼き付き等を防止でき、
軸受の長寿命化を図ることが可能となる。また、このよ
うな潤滑性樹脂層は熱伝導が悪く軸受部で発生する熱が
良好に放熱されずにこもってしまうが、該潤滑性樹脂層
が設けられる側の部材を熱伝導率が高いアルミ材により
構成し、当該アルミ材によって軸受部で発生する熱を良
好に放熱するように構成したものであるから、周辺の他
の部材に悪影響を及ぼす畏れを低減でき、信頼性を向上
することが可能となる。
【0038】また、請求項2の動圧軸受装置によれば、
請求項1に加えて、アルミ材と潤滑性樹脂層との間にク
ロム被膜またはアルマイト被膜を形成し、このクロム被
膜またはアルマイト被膜によってアルミ材を防錆するよ
うに構成したものであるから、アルミ材の腐食を防止で
き、請求項1の効果を一層高めることが可能となる。
【0039】この時、潤滑性樹脂層としては種々のもの
を採用できるが、請求項3に記載のように、例えばポリ
アミドイミドを主成分とした樹脂を採用できる。
【0040】また、このような動圧軸受装置を製造する
にあたっては、請求項4に記載のように、先ず回転部材
及び固定部材の少なくとも一方で且つ軸受面に潤滑性樹
脂層が設けられることになる部材をアルミ材により構成
し、次いでこのアルミ材の潤滑性樹脂層が設けられるこ
とになる軸受面を潤滑性樹脂層の密着力が高まるように
粗くし、次いで前記アルミ材にクロム被膜を形成するア
ロジン処理またはアルマイト被膜を形成するアルマイト
処理を施し、次いで前記粗くされた軸受面に潤滑性樹脂
層を形成し、次いでこの潤滑性樹脂層の表面を加工して
軸受面とするといった製造方法を採用できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用した空気動圧軸受型のモータを表
した半横断面説明図である。
【図2】本発明の一実施形態における要部を抽出して表
した分解説明図である。
【図3】アルミ素地の面粗さとヒートショックによる樹
脂剥離との関係を表した線図である。
【図4】ポリアミドイミドのコーティング厚さと運転時
の接触による焼き付きとの関係を表した線図である。
【図5】コーティング樹脂の摩耗特性を表した線図であ
る。
【符号の説明】
30 回転部材 32 固定部材 33 クロム被膜(アルマイト被膜) 34 潤滑性樹脂層 35 動圧軸受

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 回転部材に形成された軸受面と固定部材
    に形成された軸受面とを対向配置し当該軸受面間に生じ
    る動圧作用によって前記回転部材を回転自在に支承する
    動圧軸受装置において、 前記回転部材及び前記固定部材の少なくとも一方の軸受
    面に潤滑性樹脂層を設けてこの潤滑性樹脂層により軸受
    面を構成すると共に、 この潤滑性樹脂層が設けられた側の部材をアルミ材によ
    り構成したことを特徴とする動圧軸受装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の動圧軸受装置において、 アルミ材と潤滑性樹脂層との間には、クロム被膜または
    アルマイト被膜が形成されていることを特徴とする動圧
    軸受装置。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の動圧軸受装置において、 潤滑性樹脂層は、ポリアミドイミドを主成分とした樹脂
    であることを特徴とする動圧軸受装置。
  4. 【請求項4】 請求項2記載の動圧軸受装置を製造する
    方法であって、 回転部材及び固定部材の少なくとも一方で且つ軸受面に
    潤滑性樹脂層が設けられることになる部材をアルミ材に
    より構成する工程と、 このアルミ材の潤滑性樹脂層が設けられることになる軸
    受面を粗くする工程と、 前記アルミ材にアロジン処理またはアルマイト処理を施
    す工程と、 前記粗くされた軸受面に潤滑性樹脂層を形成する工程
    と、 この潤滑性樹脂層の表面を加工して軸受面とする工程
    と、 を有する動圧軸受装置の製造方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2006033330A1 (ja) * 2004-09-21 2006-03-30 Ntn Corporation 動圧軸受装置用軸部材、動圧発生部の形成方法、並びに流体軸受装置
US9841048B2 (en) 2015-03-05 2017-12-12 Roller Bearing Company Of America, Inc. Rotation rod assembly with self lubricating liner or grooved bushings

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